JP3938412B2 - シングルチューブ式ダンパの軸封装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシングルチューブ式ダンパの軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シングルチューブ式ダンパとしては、特開昭49−671号公報「緩衝器」が知られている。
このダンパは、同公報の第1図に示される通り、ピストンロッド案内部材36に通路48,50が開けられ、作動中に、高圧油が通路48,50を通じてロッドシール部材52に作用し、シール性を高めるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、シール作用は高まるが、シール部58がピストンロッド24に強く押されるため、シール部58の摩耗が著しくなり、シール部58の寿命が短くなるという不都合がある。
そこで、本発明の目的は、シール部に作用する圧力の増加を抑え、シール部の耐久性を向上させたシングルチューブ式ダンパの軸封装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、ロッドガイド部材にシール部材のシールリップを収納するシール室を形成し、且つ、ロッドガイド部材にシール室とシリンダ内の作動油室とを連通する連通路を形成し、この連通路の途中に、断面積を、ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範囲で設定したオリフィスを形成して、シール室の圧を連通路及びオリフィスを介して作動油室へ逃がす構成とし、シール部材に一体に、シリンダ内周と支持板外周との間を塞ぐ円盤状シールを備える。
【0005】
連通路にオリフィスを設けることにより、作動油室の圧はシール室に遅れて伝わる。ピストンロッドが伸び行程の場合に、作動油室の圧が特に高くなり、この圧がピストンロッドとロッドガイド部材との間の隙間を通って、シール室に至り、シール室の圧が高まる。しかし、シール室内の圧が連通路を通って作動油室へ逃げるので、シールリップには大きな圧が作用せず、ピストンロッドとの接触面の面圧が高くならず、シールリップの耐久性を向上させることができる。
【0006】
また、オリフィスの断面積を、ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範囲で設定したことで、作動油室内の圧力が高くなっても、この圧力はオリフィスで減圧され、オリフィス側からシール室に伝わることはない。
【0007】
請求項2は、シリンダを局部的に径内方へ窪ませることで、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロッドガイド部材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方向溝へ窪みの一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減少することでオリフィスを形成した。
シリンダにロッドガイド部材を固定することで容易にオリフィスを形成することができ、製作工数が削減できる。
【0008】
請求項3は、シール部材に、シール室内に収納されるメインシールリップ部を有し、このメインシールリップ部を、ピストンロッドに摺接する第1リップと、この第1リップの径外方のシール室内周面に当接する第2リップとから構成し、これら第1リップ及び第2リップの間に第1リップのピストンロッド軸方向長さよりも深さの小さい環状溝を形成した。
【0009】
環状溝の第1リップ側の壁面にだけ径外方から径内方へシール室内圧が作用し、このシール室内圧によって、第1リップ側の壁面の面積より大きい第1リップのピストンロッド接触面には、シール室内圧より小さい面圧が発生する。
また、第2リップには、径外方から径内方へシール室内圧が作用しないので、第2リップによって第1リップのピストンロッド接触面の面圧が増加することはない。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るシングルチューブ式ダンパの断面図であり、シングルチューブ式ダンパ1は、シリンダ2と、このシリンダ2内を摺動するピストン10と、このピストン10に固定したピストンロッド21と、このピストンロッド21のシリンダ2内への進退によるオイルの体積変化分を補償するためのフリーピストン22とからなる。
【0011】
また、シングルチューブ式ダンパ1は、上記ピストンロッド21をシールするシリンダ2上端のシール部30と、ピストンロッド21上部に取付けた車体取付け部41と、この車体取付け部41の下部に設けたフランジ部42と、このフランジ部42から垂下したダストカバー43と、シリンダ2下部の外周に取付けたプロテクタ50と、シリンダ2下端に取付けた車輪側取付け部61とからなる。なお、22aはOリング、S1は上部油室、S2は下部油室、S3はガス室である。
【0012】
ピストン10は、伸び側バルブ11と、伸び側通孔12と、縮み側バルブ13と、縮み側通孔14とを備える。なお、15,16は挟持部材、17はナット、18はピストンリングである。
軸封装置であるシール部30は、外周をシリンダ2に固定したロッドガイド31と、このロッドガイド31の軸方向外側に設けた支持板34と、この支持板34に一体的に焼き付けられたオイルシール33とを備える。
【0013】
図2は本発明に係るシール部の断面図(拡大図)であり、シール部30は、更に、シリンダ2内周と支持板34外周との間を塞ぐ、支持板34の下端外周に一体的に焼き付けられた円盤状シール35を備える。
ロッドガイド31は、軸方向外側に形成した凹部31aと、外周に形成した小径部31bと、凹部31aから小径部31bに至る径方向溝31c…(…は複数個を示す。以下同様。2箇所は省略。)と、小径部31bから上部油室S1に至る軸方向溝31dと、内径部に設けたブッシュ31eとを備える。
【0014】
凹部31aは、ピストンロッド21外周面と支持板34内面とでシール室S4を形成する。
このシール室S4内には、オイルシール33の軸方向内側に設けたリップ33aを収納し、このリップ33aでピストンロッド21外周面を締め付け、リップ33aとピストンロッド21との間を密封する。
径方向溝31c…、小径部31b、軸方向溝31dでシール室S4と上部油室S1との連通路31fを構成する。
【0015】
小径部31bは、シリンダ2内周面と支持板34内面とで外周シール室S5を形成する。
ブッシュ31eは、ピストンロッド21に摺接する部材である。なお、ピストンロッド21にロッドガイド31を直接摺接させ、ブッシュ31eを用いなくてもよい。
【0016】
ロッドガイド31の軸方向溝31dに、シリンダ2を径内方へ窪ませてオリフィス36を形成する。
このオリフィス36は、ロッドガイド31の位置決めのためのシリンダ2の窪み2aを利用して形成したものなので、容易にオリフィス36を形成することができ、別にオリフィスを作製する工数が省け、製作コストを抑えることができる。
オリフィス36の断面積は、ブッシュ31e内周面とピストンロッド21外周面との間の隙間の面積(径方向断面における断面積)を越えない範囲で設定する。
【0017】
請求項2に記載した「ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積」とは、ロッドガイド31にブッシュ31eを設けた場合の、上記した「ブッシュ31e内周面とピストンロッド21外周面との間の隙間の面積」と同じ意味であり、当然のことながら、これを包含する。
【0018】
図3は本発明に係るロッドガイドの斜視図であり、ロッドガイド31は、上面中央の凹部31aと、外周上部の小径部31bと、上面の径方向溝31c…と、外周下部の軸方向溝31dとを備える。
このロッドガイド31を焼結等で作製すれば、上記凹部31a、小径部31b、径方向溝31c…及び軸方向溝31dは型で形成することができ、加工が不要となって、加工コストを低減することができる。
【0019】
以上に述べたシングルチューブ式ダンパの軸封装置の作用を次に説明する。
図4は本発明に係るシール部の作用図であり、ピストンロッド21が、例えば、矢印Uで示すように上方に移動する伸び行程では、上部油室S1内の圧力が高くなる。これと同時に、上部油室S1内でピストンロッド21表面に油膜として付着したオイルは、一種のポンプ作用を為すピストンロッド21によって、矢印(1)のようにピストンロッド21外周面とブッシュ31e内周面との間の隙間を介してシール室S4へ強制的に送り込まれる。
シール室S4内に送り込まれたオイルは、矢印(2)のようにオイルシール33のリップ33aでかき落とされる。
【0020】
上部油室S1内の圧力が高いこと、及びオイルが強制的にシール室S4に送り込まれることによって、シール室S4内には、瞬時に、しかも上部油室S1内よりも高い圧力が矢印(3)のように作用する。
この時、上部油室S1からオリフィス36を通ってオイルが逆流することが考えられるが、上部油室S1内の圧力は、瞬時にはオリフィス36で減圧され、オリフィス36の下流となる軸方向溝31d側に高い圧力が伝わりにくい。
従って、上部油室S1よりも圧力の高いシール室S4のオイルは、オリフィス36側から逆流するオイルの影響をあまり受けずに、矢印(4)のように径方向溝31c、外周シール室S5、軸方向溝31d、オリフィス36を通って上部油室S1に戻る。
【0021】
このように、シール室S4に送られたオイルは、上部油室S1に戻るので、シール室S4内の瞬時の圧力上昇が抑えられ、オイルシール33のリップ33aに径方向の大きな圧力が作用しないので、リップ33aのピストンロッド21との接触面33bの面圧は高くならず、リップ33aの摩耗を低減することができる。
【0022】
しかも、オリフィス36の断面積をピストンロッド21外周面とブッシュ31eとの間の隙間を越えない範囲に設定したので、オリフィス36を通って上部油室S1にオイルが戻る時に、上記したオリフィス36側から逆流するオイルの影響は更に小さくなるため、オイルの戻りは速くなり、シール室S4内の圧力上昇を抑えることができ、リップ33aの摩耗を更に低減することができる。
【0023】
図5は本発明に係るシール部の別の実施の形態を示す断面図(拡大図)であり、図2で述べたシール部と同一構成要素には同一符号を付け、詳しい説明は省略する。
軸封装置であるシール部70は、外周をシリンダ2に固定したロッドガイド71と、このロッドガイド71の軸方向外側に設けたオイルシール73とを備える。
ロッドガイド71は、軸方向外側に形成した凹部71aと、外周に形成した小径部71bと、凹部71aから小径部71bに至る径方向孔71cと、小径部71bから上部油室S1に至る軸方向溝71dとを備える。
これら径方向孔71c…、小径部71b、軸方向溝71dでシール室S4と上部油室S1との連通路71fを構成する。
【0024】
オイルシール73は、シール室S4内にメインシールリップ部73aを有し、このメインシールリップ部73aは、ピストンロッド21に摺接する環状の第1リップ73bと、凹部71aの内周面に当接する環状の第2リップ73cとからなる。
【0025】
第1リップ73bは、ピストンロッド21と接触する接触面73dを備える。この接触面73dの軸方向長さはL1である。
メインリップ部73aは、第1リップ73bと第2リップ73cとの間に、上記軸方向長さL1よりも小さい深さL2の環状溝73eを有する。
【0026】
図6は本発明に係るシール部の別の実施の形態における作用図であり、ピストンロッド21が、例えば、矢印Vで示すように上方に移動する伸び行程では、上部油室S1内の圧力が高くなる。これと同時に、上部油室S1内でピストンロッド21表面に油膜として付着したオイルは、一種のポンプ作用を為すピストンロッド21によって、矢印(5)のようにピストンロッド21外周面とブッシュ31e内周面との間の隙間を介してシール室S4へ強制的に送り込まれる。
【0027】
上部油室S1内の圧力が高いこと、及びオイルが強制的にシール室S4に送り込まれることによって、シール室S4内には、瞬時に、しかも上部油室S1内よりも高い圧力が矢 印(6)のように作用する。
この時、上部油室S1からオリフィス36を通ってオイルが逆流することが考えられるが、上部油室S1内の圧力は、瞬時にはオリフィス36で減圧され、オリフィス36の下流となる軸方向溝31d側に高い圧力が伝わりにくい。
従って、上部油室S1よりも圧力の高いシール室S4のオイルは、オリフィス36側から逆流するオイルの影響をあまり受けずに、矢印(7)のように径方向孔71c、外周シール室S5、軸方向溝71d、オリフィス36を通って上部油室S1に戻る。
【0028】
このように、シール室S4に送られたオイルは、上部油室S1に戻るので、シール室S4内の瞬時の圧力上昇が抑えられる。
しかも、オリフィス36の断面積をピストンロッド21外周面とブッシュ31eとの間の隙間を越えない範囲に設定したので、オリフィス36を通って上部油室S1にオイルが戻る時に、上記したオリフィス36側から逆流するオイルの影響は更に小さくなるため、オイルの戻りは速くなり、シール室S4内の圧力上昇を更に抑えることができる。
【0029】
ここで、(1)シール室S4内の第1リップ73bが径内方に圧力を受けるのは、深さL2である環状溝73eの第1リップ側の壁面73fだけである。
また、(2)接触面73dの軸方向長さL1よりも深さL2が小さいため、環状溝73eの壁面73fの外径と接触面73dの内径とがほぼ等しいとすると、筒状の接触面73dの面積は、壁面73fを径方向と直角な面へ投影した投影面積よりも大きくなる。
【0030】
これら(1),(2)より、シール室S4内の圧力によって、筒状の接触面73dには、シール室S4内の圧力よりも小さい面圧しか発生しないため、シール室S4内の圧力が高くなっても、接触面73dの面圧は高くならない。
また、第2リップ73cには、径外方から径内方へシール室S4内の圧力が作用しないので、第2リップ73cによって、第1リップ73bの接触面73dの面圧が増加することはない。
更に、接触面73dの面圧が高くならないので、第1リップ73bの軸方向長さL1を大きくしてシール性を向上させることができる。
【0031】
以上のように、オリフィス36を設けたこと、及び第1リップ73bと第2リップ73cとの間に第1リップ73bのピストンロッド21軸方向長さL1よりも深さL2の小さい環状溝73eを形成したことによって、第1リップ73bの接触面73dの面圧を抑えることができ、接触面73dの摩耗を低減することができる。
【0032】
尚、オリフィス36は、図2や図5に示したように、軸方向溝31d,71dの端部に形成したが、軸方向溝31d,71dの途中や、外周シール室S5内、径方向溝31c、径方向孔71cの端部又は途中に形成してもよい。
また、オリフィス36の形状、長さ、数量は問わない。要は、その断面積が、ロッドガイド31とピストンロッド21外周面との間の隙間の面積を越えない範囲であり、上部油室S1内の圧力が高くなっても、軸方向溝31d、外周シール室S5、径方向溝31c、又は、軸方向溝71d,外周シール室S5、径方向孔71cを介して上部油室S1内の圧力をシール室S4内へ伝えなければよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1のシングルチューブ式ダンパの軸封装置は、ロッドガイド部材にシール部材のシールリップを収納するシール室を形成し、且つ、ロッドガイド部材にシール室とシリンダ内の作動油室とを連通する連通路を形成し、この連通路の途中に、断面積を、ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範囲で設定したオリフィスを形成して、シール室の圧を連通路及びオリフィスを介して作動油室へ逃がす構成とし、シール部材に一体に、シリンダ内周と支持板外周との間を塞ぐ円盤状シールを備えるので、シール室内の圧力が作動油室へ逃げるため、シールリップには大きな圧力が作用せず、ピストンロッドとの接触面の面圧が高くならず、シールリップの耐久性を向上させることができる。
【0034】
また、オリフィスの断面積を、ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範囲で設定したので、作動油室内の圧力が高くなっても、この圧力はオリフィスで減圧され、オリフィス側からシール室に伝わることはない。
【0035】
請求項2のシングルチューブ式ダンパの軸封装置は、シリンダを局部的に径内方へ窪ませることで、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロッドガイド部材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方向溝へ窪みの一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減少することでオリフィスを形成したので、シリンダにロッドガイド部材を固定することで容易にオリフィスを形成することができ、製作工数を削減することができる。
【0036】
請求項3のシングルチューブ式ダンパの軸封装置は、シール部材に、シール室内に収納されるメインシールリップ部を有し、このメインシールリップ部を、ピストンロッドに摺接する第1リップと、この第1リップの径外方のシール室内周面に当接する第2リップとから構成し、これら第1リップ及び第2リップの間に第1リップのピストンロッド軸方向長さよりも深さの小さい環状溝を形成したので、環状溝の第1リップ側の壁面にだけ径外方から径内方へシール室内圧が作用し、このシール室内圧によって、第1リップ側の壁面の面積より大きい第1リップのピストンロッド接触面には、シール室内圧より小さい面圧しか発生しないため、第1リップが大きく摩耗することがなくなり、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシングルチューブ式ダンパの断面図
【図2】 本発明に係るシール部の断面図(拡大図)
【図3】 本発明に係るロッドガイドの斜視図
【図4】 本発明に係るシール部の作用図
【図5】 本発明に係るシール部の別の実施の形態を示す断面図(拡大図)
【図6】 本発明に係るシール部の別の実施の形態における作用図
【符号の説明】
1…シングルチューブ式ダンパ、2…シリンダ、21…ピストンロッド、30,70…軸封装置(シール部)、31,71…ロッドガイド、31a,71a…凹部、31b,31c,31d,71b,71c,71d…連通路、33,73…シール部材(オイルシール)、33a…シールリップ(リップ)、33b,73d…接触面、34…支持板、35…円盤状シール、36…オリフィス、73a…メインシールリップ部、73b,73c…シールリップ(第1リップ、第2リップ)、73e…環状溝、73f…壁面、S1,S2…作動油室(上部油室、下部油室)、S4…シール室。
Claims (3)
- シリンダの端部に、ピストンロッドをガイドするロッドガイド部材と、このロッドガイドの軸方向外側に設けられた支持板と、この支持板に一体的に焼き付けられたシール部材とを設けたシングルチューブ式ダンパにおいて、
前記ロッドガイド部材に前記シール部材のシールリップを収納するシール室を形成し、且つ、ロッドガイド部材にシール室とシリンダ内の作動油室とを連通する連通路を形成し、この連通路の途中に、断面積を、前記ロッドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範囲で設定したオリフィスを形成して、シール室の圧を連通路及びオリフィスを介して作動油室へ逃がす構成とし、前記シール部材に一体に、前記シリンダ内周と前記支持板外周との間を塞ぐ円盤状シールを備えることを特徴とするシングルチューブ式ダンパの軸封装置。 - シリンダを局部的に径内方へ窪ませることで、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロッドガイド部材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方向溝へ前記窪みの一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減少することでオリフィスを形成したことを特徴とする請求項1記載のシングルチューブ式ダンパの軸封装置。
- 前記シール部材は、前記シール室内に収納されるメインシールリップ部を有し、このメインシールリップ部は、前記ピストンロッドに摺接する第1リップと、この第1リップの径外方のシール室内周面に当接する第2リップとからなり、これら第1リップ及び第2リップの間に第1リップのピストンロッド軸方向長さよりも深さの小さい環状溝を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシングルチューブ式ダンパの軸封装置。
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