JP3937916B2 - タクシーの配車サービス方法及びそのシステム、並びに見積処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

タクシーの配車サービス方法及びそのシステム、並びに見積処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者に対して携帯用の情報端末を通じ、タクシーの配車サービスを提供する方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タクシー会社が利用者の依頼に応じて配車を行なう配車サービスシステムとしては、音声呼出・応答方式やAVM(Automatic Vehicle Monitoring)方式などが知られている。
【0003】
前記音声呼出・応答方式による配車サービスでは、センタが利用者から配車依頼の電話連絡を受けると、業務用無線でタクシー全車に利用者の呼出位置を知らせる呼びかけを行ない、その呼びかけの内容に該当する、即ち利用者の呼出位置の近くに位置し且つ現在空車の状況にある等の条件に該当するタクシーの乗務員が前記センタに前記車載の業務用無線機で応答し、応答を受けたセンタはその応答内容に基づいて利用者に最も近いタクシーを選択し、選択したタクシーに対して再び業務用無線で配車指令を行なうシステムである。
【0004】
また、前記AVM方式による配車システムは、各タクシーに備えられた受信器が道路に沿って設けられたサインポールの位置情報を含む信号を受信することで、車載の業務用無線機が自動的に作動してセンタに前記位置情報を送信し、センタはこれらの位置情報に基づいて配車区域毎に各タクシーの運行又は待機位置を登録管理しておき、利用者から配車要求の電話連絡を受けると前記登録管理内容に基づいて配車車両の選択決定が行なわれる。
このAVM方式の配車システムによれば、センタは各タクシーの位置を常時把握しているため、利用者から連絡を受けてから最寄りのタクシーを業務用無線で探し出す手間が無くなり、迅速に配車指令を行なうことが可能である。
【0005】
更に、近年においては、地球的規模の位置測定システムであるGPS(Global Positinoing System:全地球測位システム)方式を利用して各タクシーの位置を正確に検出し、この検出結果に基づいて配車を行なう配車システムに期待が集まっている。
【0006】
このGPS方式を用いた配車システムによれば、各タクシーの正確な位置、速度及び移動方向などが瞬時に測定でき、この測定結果に基づいてセンタはより的確に利用者に近い位置にあるタクシーを選択することが可能となる。
具体的には、近年、GPSを利用した上記AVM方式の配車システム(GPS−AVMシステム)が普及しており、タクシーのGPS受信機で取得された位置情報は、所定時間(例えば1〜5分程度)毎、或いはエリア移行時にタクシーから基地局へ発信されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、流しのタクシーを利用する場合も含め、利用者がタクシーを利用する前に、予めその利用運賃の概算を知る手段は、従来存在しなかった。
これに対し、上述の各種配車システムに着目すれば、利用者が予め乗車地と降車地を指定する場合には、途中で変更が生じない限り、運行経路を予測し、その地点間距離から料金を大雑把に見積もることが可能であることが分かる。
【0008】
しかしながら、近年のタクシーの運賃形態は非常に多様化しており、例えば経路上の道路が一部渋滞していた場合には、単純に地点間距離で算出した見積料金と実際の請求運賃とでは、両者の値に大きな差が生じる可能性がある。従って、利用者と乗務員とのトラブルの原因となる危険も無いとは言えず、簡単に採用することはできなかった。
【0009】
また、上述のようにGPSを利用して各タクシーの位置を把握している近年の手法においては、通信の頻度を増やすことで、詳細な位置情報が把握できる一方で、通信頻度が増えれば無線回線がパンク状態、或いは携帯電話網を利用している場合にあっては通信コストが上昇するといった問題があった。
【0010】
本発明はかかる現況に鑑みなされたもので、近年の多様化した料金体系の下でも、実際の請求運賃により近い見積情報を生成することができ、これを予め利用者に提示できるサービスを提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、利用運賃の見積もりを求めるに際し、指定された乗降車地間における過去の営業走行の履歴情報を用いることで、実際の請求運賃により近い見積もり情報を算出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、タクシーの営業走行の履歴情報を管理する走行履歴記憶部と、各タクシーの位置を管理するタクシー情報記憶部とを有し、タクシーの配車を望む利用者に対し、電気通信回線を介して接続される前記利用者の携帯用の情報端末(以下、「利用者端末」と称す。)を通じて、タクシーの配車サービスを提供する管理サーバを有した情報処理システムを構成し、所定のタクシーを配車する前に、予め利用運賃の見積もりを含む配車見積情報を利用者に提示してなる配車サービス方法であって、前記情報処理システムは、移動体通信網を介して前記管理サーバに通信接続した利用者端末より、利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手順と、指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索し、前記走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手順と、生成した見積データからなる配車見積情報を前記利用者端末に送信する手順と、を備えていることを特徴とする配車サービス方法を提供する。
【0013】
このように探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いれば、実際の請求運賃により近く、信頼度の高い利用運賃の見積データが生成され、これを提供した利用者と乗務員との間のトラブルの危険を最小限に抑えつつ、利用者は提示された見積もりに基づき安心して配車依頼を行うこともでき、利便性の高いサービスを提供できることになる。
【0014】
ここで、過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成する方法にあっては、渋滞走行時の実際の運賃算出手法を考慮して実際の請求運賃に限りなく近い運賃を見積もることが可能となる。
【0015】
また、過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における指定された日或いは時刻に対応する日或いは時刻の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成する方法にあっては、日或いは時刻に基づき変化する道路特性が見積もりに反映され、より信頼度の高い見積データが算出される。
【0016】
前記情報処理システムが、前記管理サーバと電気通信回線を介して通信接続される各種情報提供センタのサーバより、渋滞状況、道路周辺の施設におけるイベント開催状況又は天候状況からなる各地道路の情報を取得する手順を備え、且つ、取得した道路情報を管理する道路情報記憶部を有し、これら道路情報を用いて、利用運賃の見積データを生成する方法にあっては、これら道路情報に基づき時々刻々変化する状況を予測してより信頼度の高い見積データが生成される。
【0017】
また、タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出するとともに、当該乗車地までの迎車料金を算出し、これを利用者端末に返信する利用運賃の見積データに加算する方法にあっては、当該迎車料金を考慮した請求運賃の見積もりを提供できる。
【0018】
前記情報処理システムが、タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出し、当該乗車地へ迎車するまでの所要時間を算出する手順を備え、算出した所要時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに利用者端末に送信する方法にあっては、配車依頼した場合の待ち時間が把握でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0019】
前記情報処理システムが、指定された降車地までの運行予定時間を算出する手順を備え、算出した運行予定時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに利用者端末に送信する方法にあっては、利用者が降車地までの所要時間を把握でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0020】
前記情報処理システムが、運行経路の探索に関し、少なくとも早着優先及び安い料金優先の何れかの条件を含む複数の条件の中から利用者が希望する条件の指定を受ける手順を備え、指定された条件に従って運行経路を探索する方法にあっては、この条件に沿った運行時の見積もりを提示でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0021】
前記情報処理システムが、利用者が希望する経由地の指定を受ける手順を備え、指定された経由地を経由する運行経路を探索する方法にあっては、当該経路に沿った運行時の見積もりを提示でき、より柔軟性、利便性の高いサービスを提供できる。
【0022】
前記情報処理システムが、利用者が希望するタクシーの車両属性の指定を受ける手順を備え、指定された属性のタクシーをタクシー情報記憶部より抽出する方法にあっては、利用者が希望のタクシーを配車依頼する際の見積もりを提示でき、より柔軟性、利便性の高いサービスを提供できる。
【0023】
前記情報処理システムが、会員登録された利用者の情報を管理する利用者情報記憶部を有し、且つ、前記管理サーバに通信接続した前記会員の利用者端末より当該会員の識別情報を取得する手順を備え、取得した識別情報に基づき、当該会員に応じた車両属性を有するタクシーをタクシー情報記憶部より抽出する方法にあっては、利用者の希望のタクシーを管理サーバが把握し、当該希望に合致するタクシーを配車依頼した場合の見積もりを迅速確実に提示でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0024】
前記情報処理システムが、配車見積情報を送信した前記利用者端末より配車依頼を受けて、乗降車地を含む利用者の予約情報を生成する手順と、前記タクシー情報記憶部から抽出した所定タクシーの車載情報端末(以下、「タクシー端末」と称す。)、或いは当該タクシーへの指示を管理するタクシー会社の指令サーバに対し、前記生成された予約情報を電気通信回線を通じて通知する手順と、を備えた方法にあっては、利用運賃の見積もりを把握した利用者が、これに基づき迅速に配車依頼を行うことができ、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0025】
前記情報処理システムが、所定距離を走行する毎にタクシーから発信される位置情報を受信し、これを当該タクシーの現在位置情報として前記タクシー情報記憶部に格納する手順を備えた方法にあっては、所定時間毎に位置情報を受信していた従来の手法に比べて、各タクシーの位置を効率良く把握できることとなる。すなわち、時間毎に把握していた従来の手法では、走行速度によって位置の把握精度が大きく変化し、比較的高速で走行している場合には位置の把握精度が低下し、一方で、低速或いは停止している場合には、位置の把握精度が過度に増し、不必要な発信が行われることになるが、本発明によれば、タクシーが移動した距離に応じて位置情報が発信されるため、必要最小限の発信により無駄がなくなり、精度の良いリアルな位置情報を効率良く得ることが可能となる。
【0026】
本発明は、タクシーの営業走行の履歴情報を管理する走行履歴記憶部と、各タクシーの位置を管理するタクシー情報記憶部と、タクシーの配車を望む利用者に対し、電気通信回線を介して接続される利用者端末を通じて、タクシーの配車サービスを提供する管理サーバと、を有する配車センタの情報処理システムと、利用者に携帯され、利用者が希望する乗降車地を入力するための入力部と、入力された乗降車地の情報を移動体通信網を介して前記管理サーバに送信する送信部と、この乗降車地の情報に基づき生成された見積データからなる配車見積情報を移動体通信網を介して前記管理サーバより受信する受信部と、受信した前記配車見積情報を利用者に示す出力部と、を有する利用者端末と、タクシーに搭載され、配車センタの情報処理システムで生成された予約情報を、通信ネットワークを介して前記管理サーバより受信する受信部と、受信した予約情報を乗務員に示す出力部と、を有するタクシー端末と、より構成され、所定のタクシーを配車する前に、予め利用運賃の見積もりを含む配車見積情報を利用者に提示する配車サービスシステムであって、前記配車センタの情報処理システムは、利用者端末より利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手段と、指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索する手段と、走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手段と、生成した見積データからなる配車見積情報を利用者端末に送信する手段と、前記利用者端末より配車依頼を受け、乗降車地を含む利用者の予約情報を生成する手段と、タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出する手段と、抽出した所定のタクシーのタクシー端末に対して、前記生成された予約情報を通知する手段と、を備えていることを特徴とする配車サービスシステムをも提供するものである。
【0027】
ここで、過去の営業走行の履歴情報として、渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データが、走行履歴記憶部により管理されていることが好ましい。
【0028】
また、前記車載情報端末に、当該タクシーの位置情報を把握する手段を設け、当該タクシーに同じく搭載され、距離パルス信号に基づき乗車料金を演算するタクシーメータより、所定距離走行する毎、さらには営業状態の変化毎に発信指令を受けて、前記把握している位置情報を配車センタの情報処理システムに発信する手段を設けたものが、各タクシーの位置を効率良く把握する上で好ましい実施例である。
【0029】
また、本発明は、コンピュータを、これら配車サービスシステムにおける管理サーバとして機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータを、利用者端末より利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手段、指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索する手段、走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手段、生成した見積データからなる配車見積情報を利用者端末に送信する手段、として機能させるための見積処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体をも提供するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明に係る配車サービスシステムSの全体構成図であり、図1〜4は代表的実施形態を示し、図中符号1は配車センタの情報処理システム、10は管理サーバ、20は利用者端末、30はタクシー端末をそれぞれ示している。
【0032】
配車サービスシステムSは、図1に示すように、情報処理システム1の管理サーバ10と、移動体通信網Mを介して管理サーバ10に通信接続される利用者端末20と、タクシー3に搭載されるタクシー端末30と、各地の道路情報を配車センタに提供する情報提供センタ4の情報サーバ40と、タクシー3への指示を管理するタクシー会社5の指令サーバ50とより全体構成され、所定のタクシー3を配車する前に、予め利用運賃の見積もりを含む配車見積情報を利用者2に提供するシステムである。
【0033】
管理サーバ10は、専用線等の電気通信回線cを介してインターネット等の通信ネットワークNに常時接続されており、利用者が携帯する利用者端末20とは、移動体通信網Mを介して互いに通信接続されることになる。
【0034】
この管理サーバ10は、例えば汎用コンピュータ(メインフレーム)等で構成されるコンピュータシステムからなり、図2に示すように、アクセスした会員のID番号の照合等を行う認証部11と、会員専用のホームページを管理するWebサーバ部12と、利用者端末20やタクシー端末30との間で、電子メールを送受信するソフトウエアからなるメール通信部13と、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する演算部14と、を少なくとも備えている。前記Webサーバ部12は、利用者端末20からの要求に応じて、HTMLファイルや画像データ等を転送、管理するWebサーバソフトウエアからなり、各データはHTTPプロトコルに基づきアクセスした各利用者端末20に転送される。
本発明は、前記管理サーバの演算部14による利用運賃の見積データの生成過程において、後述の走行履歴記憶部1aに管理されている運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いることにより、より実行性の高い運賃見積を算出することを一つの大きな特徴としている。
【0035】
利用者端末20は、図3に示すように、希望する乗降地を入力するための入力部23と、電子メール(E−mail)の送受信を行う機能を実現するメール通信部21と、HTMLファイルを閲覧する機能を実現するWebブラウザ部22を少なくとも備えている。
この利用者端末20は、タクシーの呼出専用の端末として構成されるもの以外に、例えば、上記各部を備えた携帯電話やPHS(Personal Handyphone System:簡易型携帯電話)、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、ノートパソコン、ディジタルカメラ等の従来からのモバイル端末を利用することができ、なかでも配車センタ或いはタクシー会社のオペレータやタクシー乗務員との間で直接通話が可能となる携帯電話やPHSを利用することが好ましい実施例である。
【0036】
タクシー端末30はタクシーに搭載され、配車センタの情報処理システムで生成された予約情報を受信する受信部と、受信した予約情報を乗務員に示す出力部とを少なくとも備え、前記出力部は、タクシーの車内に設けたディスプレイ等により構成されている。尚、これらタクシー端末30は、タクシーの車内に備え付けられるもの以外に、例えば乗務員が車内で用いる携帯電話やPHS、PDA等のモバイル端末であっても良い。
【0037】
配車センタの情報処理システム1は、タクシーの営業走行の履歴情報を管理する走行履歴記憶部1aと、各タクシーの位置を管理するタクシー情報記憶部1bと、情報提供センタ4の情報サーバ40から取得される道路情報を管理する道路情報記憶部1cと、会員登録された利用者の情報を管理する利用者情報記憶部1dとを備えている。
【0038】
尚、図2に示したように、本実施形態においては、これら各記憶部1a〜1dを管理サーバ10の記憶装置に設けたものを例示しているが、同じく情報処理システム1にこれら各記憶部を管理するデータベースサーバを設け、各情報をデータベースの形態で管理するものも好ましい実施例である。
【0039】
走行履歴記憶部1aは、各タクシーの過去の営業走行の履歴情報が格納された記憶部であり、具体的には、各タクシーの営業走行毎に乗降車地の情報やそれらの時刻データ、渋滞走行を意味し、運賃が時間計算に切り換わる所定の限界速度未満の走行履歴データ、前記限界速度以上の通常走行の履歴データ、営業料金データなどが管理されている。
これらのデータは、ICカード等を媒体として、各タクシーのタクシーメータ等の車載装置から各地の営業所のデータ処理装置に収集された毎日の営業データを、通信ネットワークを通じて管理サーバが取得することや、各タクシーの車載装置から直接、通信ネットワークを介して管理サーバが取得することができ、取得したこれらのデータは、別途、各曜日或いは月日、時間帯、道路区間ごとに統計処理された統計データとして管理されている。
【0040】
タクシー情報記憶部1bは、各タクシーの現在位置の情報が格納された記憶部であり、本実施形態では、更に各タクシーの営業状態(実車、空車、迎車等)の情報が併せて格納されている。
各タクシーの現在位置及びその営業状態を把握する手段は、業務用無線や電話等を用いた乗務員からの報告以外に、タクシー端末30が車載のGPS受信機より取得した位置データ、及びタクシーメータから取得したタリフの設定データを通信ネットワークNを介して定期的に受信してなる手法、同じくタクシー端末30が道路に沿って設けられるサインポールやビーコン局から取得した位置情報を、前記タリフの設定データとともに通信ネットワークNを介して受信する手法などを適宜利用できる。
【0041】
本例では、所定距離を走行する毎、及び営業状態の変化毎にタクシー端末30から発信される位置情報を管理サーバ10が受信し、これが当該タクシーの現在位置情報として前記タクシー情報記憶部1bに格納される。
【0042】
このように所定距離走行する毎、及び営業状態の変化に位置情報を送信するタクシー端末30は、図4に示すように、タクシーに設けたGPS受信機32からの信号に基づき当該タクシーの位置情報を把握しており、同じくタクシーに搭載され、走行センサ33からの距離パルス信号に基づき乗車料金を演算しているタクシーメータ31から、所定距離、例えば500m走行する毎に発信指令の信号を受け、更にはタクシーの営業状態であるタリフが変更される毎に発信信号を受けて、前記把握している位置情報を管理サーバ10に発信している。
【0043】
道路情報記憶部1cは、各地の道路の渋滞状況や道路周辺の施設におけるイベント開催状況、天候状況等からなる各地道路の情報が格納された記憶部であり、これらの道路情報は、通信ネットワークNを介して管理サーバ10と通信接続した各種情報提供センタ4の情報サーバ40より適宜取得される。
【0044】
利用者情報記憶部1dは、会員登録された利用者に関する情報が格納された記憶部であり、登録の際に付与されたIDに基づき、各会員の属性情報とともに、利用希望するタクシーの会社名、車種、過去の配車依頼の内容等の情報が管理されている。
【0045】
本システムでは、管理センタにより保有され、非会員でもアクセスできるWebサイトがインターネット上に構築されており、このWebサイトから上述の管理サーバ10における会員専用のホームページにアクセス可能に構成されている。このWebサイトは、本例ではアプリケーションプロバイダ6のWebサーバ60で管理されているが、その他の業者が管理するものや、管理サーバ10により管理すること、別途情報処理システム1に設けたWebサーバで管理すること等も当然可能である。
【0046】
図4は、配車見積情報の提供手順を示す概略フロー図である。
【0047】
利用者は、利用者端末よりWebサーバ60が提供するホームページにアクセスし(ステップ101)、会員ID等を入力する(ステップ102)ことにより配車センタの管理サーバ10にアクセスする。
管理サーバ10は、会員用ホームページを前記利用者端末に返信し、利用者が配車見積情報の提供を選択した場合は(ステップ103)、所定の入力欄を備えた入力用画面が送信される(ステップ104)。利用者は、当該入力用画面に、配車を望む乗降車地の情報を入力し(ステップ105)、管理サーバに送信する。
【0048】
ステップ105において、乗降車地の指定は、当該地の住所のみならずスポット名や電話番号等により特定できることが好ましく、また、利用者端末20が自己の位置情報を取得する手段、例えばGPSやD-GPS(Differential-GPS:誤差補正GPS)等を備えている場合は、乗車地として現在地を指定し、前記手段で取得された位置情報を管理サーバに送信することも好ましい実施例である。利用者端末がPHSの場合は、当該情報端末が無線アクセスした基地局の識別子に基づき、該基地局の緯度、経度情報をデータベースで検索し、取得してなるPHS位置情報システムを利用することも可能である。
また、管理サーバに送信する入力用画面に、個人情報を入力する欄を設けておけば、いつどこで誰がタクシーの利用を希望しているのか、或いは利用したのかが明確に把握できるので、顧客管理に役立ち、ポイントシステムを運営する際にも有効なデータとなる。
尚、当該入力用画面には、利用者が希望するルート探索条件(早着優先、安い料金優先)を指定する欄や、利用者が希望する経由地を指定する欄が設けられていることも好ましい実施例である。
【0049】
乗降車地の指定を受けた管理サーバは、当該情報に基づき、専用の経路探索アルゴリズムに従って運行経路を探索する(ステップ106)。利用者により上記のルート探索条件や経由地が指定されている場合は、それに従って処理されることになる。
【0050】
ステップ106で、運行経路を探索した管理サーバ10は、次に、当該経路上の過去の営業走行の履歴情報(走行履歴記憶部)を用いて、利用運賃の見積データを生成する(ステップ107〜109)。
利用運賃の見積データは、経路上における渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データを用いて算出され、より詳しくは、指定された日或いは時刻に対応する日或いは時刻の走行履歴データを用い、更に、道路情報記憶部1cにより管理されている運行経路上の道路情報を考慮し、走行条件を予測して演算ことにより、実際の請求運賃に限りなく近い利用運賃の見積データを算出する(ステップ107)。
【0051】
また、本実施例においては、ステップ107において算出した見積データに、さらに乗車地までの迎車料金が加算される。
迎車料金の演算は、先ず配車対象候補となる所定のタクシーを抽出する(ステップ108)。タクシー3の抽出は、例えば、利用者2が希望のタクシー会社を指定している場合には当該会社の所属タクシーのうち乗車地に近い空車タクシー3が抽出され、身障者の場合には、該身障者が容易に乗車できる特殊な対応可能なタクシーが抽出される。
そして、抽出したタクシーの現在位置から、乗車地に迎車する際の迎車料金を算出するのである(ステップ109)。
【0052】
また、本実施例においては、利用運賃のみならず、乗車地へ迎車するまでの所要時間や降車地までの運行予定時間を算出し、これが上記見積データとともに配車見積情報として利用者端末に送信され(ステップ110)、利用者端末のディスプレイに可視出力される(ステップ111)。
【0053】
出力された配車見積情報を見て、利用者が配車依頼する場合は、配車見積情報の画面に設けた依頼ボタンを選択することで行うことができる(ステップ112)。
【0054】
配車依頼を受けた管理サーバ10は、利用者から取得している乗降車地、抽出したタクシーの車番、位置情報等を含む予約情報を生成し(ステップ113)、抽出したタクシーのタクシー会社5の指令サーバ50に前記予約情報を送信する(ステップ114)。
【0055】
予約情報を受信した指令サーバ50は、当該情報に含まれる所定のタクシーのタクシー端末30に対して、配車指示を行う(ステップ115)。この配車指示情報には乗降車地の情報や運行経路の情報、利用者の特徴等が含まれ、車内のディスプレイに表示される(ステップ116)。特に、タクシー端末30がカー・ナビゲーション・システムを備えている場合は、当該地図表示画面上にこれら情報が重ね書きされ、経路案内するものも好ましい例である。
【0056】
尚、タクシー会社の指令サーバ50を介することなく、管理サーバ10からタクシー端末30に対して直接、予約情報を送信して配車指示することも好ましい実施例である。
【0057】
ここで、利用者端末20に、例えば小型CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)カメラからなる撮影手段が装備され、当該撮影手段11により撮影される利用者の顔或いは上半身などの自身の映像を撮影し、これが管理サーバ10に送信されるのであれば、これを受信した管理サーバ10は、当該データを予約情報に付加し、これが指令サーバ50を通じてタクシー端末30に送信される。
このように利用者の映像が予約情報に含まれると、タクシー3の乗務員は当該利用者の映像を参照することで乗車地に到着した後、配車依頼した利用者を容易に見出すことが可能となり便利である。
【0058】
管理サーバ10は、ステップ114において、予約情報の送信と同時に、配車を依頼した利用者2の利用者端末20に対し、配車されるタクシー3の情報を電子メールで送信する。
具体的には、タクシーの車両ナンバーや会社名、乗務員の名称等の属性情報を含む確認情報が送信される。
尚、利用者とタクシーの双方に対し、予約番号を通知しておき、乗車の際に双方の番号を照合することが好ましい。
【0059】
また、タクシー3が呼出位置周辺の所定エリア内で、利用者端末との間で、センタを介さずに直接交信する手段を備え、前記直接交信により呼出位置まで案内されることが好ましい。
【0060】
交信手段としては電話機能を用いることが好ましく、タクシー3が所定エリア内に進入したことを確認した管理サーバ10或いは指令サーバ50が、予め取得している利用者端末の電話番号をタクシー端末30に送信し、該タクシー端末30から利用者端末に自動ダイアルして、タクシー3内に設けたマイクとスピーカで利用者と乗務員が直接通話することや、タクシー端末30に送信される予約情報に予め利用者端末の電話番号が含まれており、タクシー端末30が備えるカー・ナビゲーション・システムが所定エリア内に進入したことを感知した際に前記電話番号を用いて自動ダイアルすること、前記カー・ナビゲーション・システムに基づき所定エリア内に進入したことを感知したタクシー端末30が、管理センタ10或いは指令サーバ50に電話番号を問い合わせた上で、自動ダイアルすることなどが好ましい実施例である。
【0061】
また、タクシー端末30が、乗車地に接近した場合に接近情報を発信する接近情報発信手段を備え、且つ利用者端末20が前記接近情報を受信して音声、発光、振動、文字表示、画像表示の何れか又はそれらの組み合わせで利用者にタクシー3の接近を合図するタクシー接近告知手段を備えたものでは、呼出位置の周辺で待つ利用者は、タクシー3の接近にともない注意を傾けることができ、その合図があるまでは、前記接近情報を受信できる範囲内の自由な場所で待機することができる。
【0062】
また、タクシー接近告知手段には、上記の如く、音声、発光、振動、文字表示、画像表示の何れか又はそれらの組み合わせが適宜採用されるため、前記音声、発光、振動等により目や耳の不自由な契約者に対しても確実に車両の接近を知らせることができ、文字表示や画像表示するものでは、降車後に忘れ物に気付いたとき等に、利用者端末のメモリに残された前記文字表示や画像表示に基づき、利用したタクシーを特定することが可能となる。
なお、前記接近情報は、タクシーの位置を把握している管理サーバ10或いは指令サーバ50が乗車地へのタクシーの接近を感知して、利用者端末20に対して発信するものも好ましい実施例である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いることにより、実際の請求運賃に近く、信頼度の高い利用運賃の見積データが生成され、これを提供した利用者と乗務員との間のトラブルの危険を最小限に抑えつつ、利用者は提示された見積もりに基づき安心して配車依頼を行うこともでき、利便性の高いサービスを提供できる。
【0064】
過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成するので、渋滞走行時の実際の運賃算出手法を考慮して実際の請求運賃に限りなく近い運賃を見積もることができる。
【0065】
過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における指定された日或いは時刻に対応する日或いは時刻の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成するので、日或いは時刻に基づき変化する道路特性を見積もりに反映でき、より信頼度の高い見積データを算出できる。
【0066】
前記情報処理システムが、前記管理サーバと電気通信回線を介して通信接続される各種情報提供センタのサーバより、渋滞状況、道路周辺の施設におけるイベント開催状況又は天候状況からなる各地道路の情報を取得する手順を備え、且つ、取得した道路情報を管理する道路情報記憶部を有し、これら道路情報を用いて、利用運賃の見積データを生成するので、時々刻々変化する状況を予測して、より信頼度の高い見積データを生成できる。
【0067】
タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出するとともに、当該乗車地までの迎車料金を算出し、これを利用者端末に返信する利用運賃の見積データに加算するので、当該迎車料金を考慮した請求運賃の見積もりを提供することができる。
【0068】
情報処理システムが、タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出し、当該乗車地へ迎車するまでの所要時間を算出する手順を備え、算出した所要時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに利用者端末に送信するので、配車依頼した場合の待ち時間が利用者により把握され、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0069】
情報処理システムが、指定された降車地までの運行予定時間を算出する手順を備え、算出した運行予定時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに利用者端末に送信するので、降車地までの所要時間が利用者により把握され、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0070】
情報処理システムが、運行経路の探索に関し、少なくとも早着優先及び安い料金優先の何れかの条件を含む複数の条件の中から利用者が希望する条件の指定を受ける手順を備え、指定された条件に従って運行経路を探索するので、この条件に沿った運行時の見積もりを提示でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0071】
情報処理システムが、利用者が希望する経由地の指定を受ける手順を備え、指定された経由地を経由する運行経路を探索するので、当該経路に沿った運行時の見積もりを提示でき、より柔軟性、利便性の高いサービスを提供できる。
【0072】
前記情報処理システムが、利用者が希望するタクシーの車両属性の指定を受ける手順を備え、指定された属性のタクシーをタクシー情報記憶部より抽出するので、希望のタクシーを配車依頼した際の見積もりを利用者に提示でき、より柔軟性、利便性の高いサービスを提供できる。
【0073】
情報処理システムが、会員登録された利用者の情報を管理する利用者情報記憶部を有し、且つ、前記管理サーバに通信接続した前記会員の利用者端末より当該会員の識別情報を取得する手順を備え、取得した識別情報に基づき、当該会員に応じた車両属性を有するタクシーをタクシー情報記憶部より抽出するので、利用者が希望するタクシーを管理サーバが把握し、当該希望に合致するタクシーを配車依頼した場合の見積もりを迅速確実に提示でき、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0074】
情報処理システムが、配車見積情報を送信した前記利用者端末より配車依頼を受けて、乗降車地を含む利用者の予約情報を生成する手順と、前記タクシー情報記憶部から抽出した所定タクシーのタクシー端末、或いは当該タクシーへの指示を管理するタクシー会社の指令サーバに対し、前記生成された予約情報を電気通信回線を通じて通知する手順と、を備えたので、利用運賃の見積もりを把握した利用者は、これに基づき迅速に配車依頼を行うことができ、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0075】
情報処理システムが、所定距離を走行する毎、さらには営業状態の変化毎にタクシーから発信される位置情報を受信し、これを当該タクシーの現在位置情報として前記タクシー情報記憶部に格納する手順を備えたので、位置情報の無駄な発信がなくなり、精度の良い位置情報が効率良く得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的実施形態における配車サービスシステムの全体構成を示す説明図。
【図2】管理サーバの構成を示す説明図。
【図3】利用者端末の構成を示す説明図。
【図4】タクシー端末から位置情報が発信される手段の構成を示す説明図。
【図5】配車見積情報の提供手順を示す概略フロー図。
【符号の説明】
S 配車サービスシステム M 移動体通信網
N 通信ネットワーク c 電気通信回線
1 情報処理システム 1a 走行履歴記憶部
1b タクシー情報記憶部 1c 道路情報記憶部
1d 利用者情報記憶部 2 利用者
3 タクシー 4 情報提供センタ
5 タクシー会社 10 管理サーバ
6 アプリケーションサービスプロバイダ
11 認証部 12 Webサーバ部
13 メール通信部 14 演算部
20 利用者端末 21 メール通信部
22 Webブラウザ部 23 入力部
30 タクシー端末 31 タクシーメータ
32 GPS受信機 33 走行センサ
40 情報サーバ 50 指令サーバ
60 Webサーバ

Claims (18)

  1. タクシーの営業走行の履歴情報を管理する走行履歴記憶部と、各タクシーの位置を管理するタクシー情報記憶部とを有し、タクシーの配車を望む利用者に対し、電気通信回線を介して接続される前記利用者の携帯用の情報端末を通じて、タクシーの配車サービスを提供する管理サーバを有した情報処理システムを構成し、所定のタクシーを配車する前に、予め利用運賃の見積もりを含む配車見積情報を利用者に提示してなる配車サービス方法であって、
    前記情報処理システムは、
    移動体通信網を介して前記管理サーバに通信接続した情報端末より、利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手順と、
    指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索し、前記走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手順と、
    生成した見積データからなる配車見積情報を前記情報端末に送信する手順と、
    を備えていることを特徴とする配車サービス方法。
  2. 過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成する請求項1記載の配車サービス方法。
  3. 過去の営業走行の履歴情報のうち、運行経路上における指定された日或いは時刻に対応する日或いは時刻の走行履歴データを用いて、利用運賃の見積データを生成する請求項1又は2記載の配車サービス方法。
  4. 前記情報処理システムが、
    前記管理サーバと電気通信回線を介して通信接続される各種情報提供センタのサーバより、渋滞状況、道路周辺の施設におけるイベント開催状況又は天候状況からなる各地道路の情報を取得する手順を備え、且つ、取得した道路情報を管理する道路情報記憶部を有し、
    これら道路情報を用いて、利用運賃の見積データを生成する請求項1〜3の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  5. タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出するとともに、当該乗車地までの迎車料金を算出し、これを情報端末に返信する利用運賃の見積データに加算してなる請求項1〜4の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  6. 前記情報処理システムが、
    タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出し、当該乗車地へ迎車するまでの所要時間を算出する手順を備え、
    算出した所要時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに情報端末に送信してなる請求項1〜5の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  7. 前記情報処理システムが、
    指定された降車地までの運行予定時間を算出する手順を備え、
    算出した運行予定時間の情報を配車見積情報として、利用運賃の見積データとともに情報端末に送信してなる請求項1〜6の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  8. 前記情報処理システムが、
    運行経路の探索に関し、少なくとも早着優先及び安い料金優先の何れかの条件を含む複数の条件の中から利用者が希望する条件の指定を受ける手順を備え、
    指定された条件に従って運行経路を探索してなる請求項1〜7の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  9. 前記情報処理システムが、
    利用者が希望する経由地の指定を受ける手順を備え、
    指定された経由地を経由する運行経路を探索してなる請求項1〜8の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  10. 前記情報処理システムが、
    利用者が希望するタクシーの車両属性の指定を受ける手順を備え、
    指定された属性のタクシーをタクシー情報記憶部より抽出してなる請求項1〜9の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  11. 前記情報処理システムが、
    会員登録された利用者の情報を管理する利用者情報記憶部を有し、且つ、前記管理サーバに通信接続した前記会員の情報端末より当該会員の識別情報を取得する手順を備え、
    取得した識別情報に基づき、当該会員に応じた車両属性を有するタクシーをタクシー情報記憶部より抽出してなる請求項1〜10の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  12. 前記情報処理システムが、
    配車見積情報を送信した前記情報端末より配車依頼を受けて、乗降車地を含む利用者の予約情報を生成する手順と、
    前記タクシー情報記憶部から抽出した所定タクシーの車載情報端末、或いは当該タクシーへの指示を管理するタクシー会社の指令サーバに対し、前記生成された予約情報を電気通信回線を通じて通知する手順と、
    を備えた請求項1〜11の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  13. 前記情報処理システムが、
    所定距離を走行する毎にタクシーから発信される位置情報を受信し、これを当該タクシーの現在位置情報として前記タクシー情報記憶部に格納する手順を備えた請求項1〜12の何れか1項に記載の配車サービス方法。
  14. タクシーの営業走行の履歴情報を管理する走行履歴記憶部と、各タクシーの位置を管理するタクシー情報記憶部と、タクシーの配車を望む利用者に対し、電気通信回線を介して接続される前記利用者の携帯用の情報端末を通じて、タクシーの配車サービスを提供する管理サーバと、を有する配車センタの情報処理システムと、
    利用者に携帯され、利用者が希望する乗降車地を入力するための入力部と、入力された乗降車地の情報を移動体通信網を介して前記管理サーバに送信する送信部と、この乗降車地の情報に基づき生成された見積データからなる配車見積情報を移動体通信網を介して前記管理サーバより受信する受信部と、受信した前記配車見積情報を利用者に示す出力部と、を有する携帯用の情報端末と、
    タクシーに搭載され、配車センタの情報処理システムで生成された予約情報を、通信ネットワークを介して前記管理サーバより受信する受信部と、受信した予約情報を乗務員に示す出力部と、を有する車載情報端末と、
    より構成され、所定のタクシーを配車する前に、予め利用運賃の見積もりを含む配車見積情報を利用者に提示する配車サービスシステムであって、
    前記配車センタの情報処理システムは、
    情報端末より利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手段と、
    指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索する手段と、
    走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手段と、
    生成した見積データからなる配車見積情報を情報端末に送信する手段と、
    前記情報端末より配車依頼を受け、乗降車地を含む利用者の予約情報を生成する手段と、
    タクシー情報記憶部より配車対象候補となる所定のタクシーを抽出する手段と、
    抽出した所定のタクシーの車載情報端末に対して、前記生成された予約情報を通知する手段と、
    を備えていることを特徴とする配車サービスシステム。
  15. 過去の営業走行の履歴情報として、渋滞走行を意味する所定の限界速度未満の走行履歴データが、走行履歴記憶部により管理されている請求項14記載の配車サービスシステム。
  16. 前記車載情報端末に、当該タクシーの位置情報を把握する手段を設け、当該タクシーに同じく搭載され、距離パルス信号に基づき乗車料金を演算するタクシーメータより、所定距離走行する毎に発信指令を受けて、前記把握している位置情報を配車センタの情報処理システムに発信する手段を設けた請求項14記載の配車サービスシステム。
  17. 前記タクシーメータより、営業状態の変化毎に発信指令を受けて、前記把握している位置情報を配車センタの情報処理システムに発信する手段を設けた請求項16記載の配車サービスシステム。
  18. コンピュータを、請求項14記載の管理サーバとして機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記コンピュータを、
    情報端末より利用者が希望する乗降車地の指定を受ける手段、
    指定された乗降車地の情報に基づき運行経路を探索する手段、
    走行履歴記憶部で管理されている前記探索した運行経路上の過去の営業走行の履歴情報を用いて、指定された降車地までの利用運賃の見積データを生成する手段、
    生成した見積データからなる配車見積情報を情報端末に送信する手段、
    として機能させるための見積処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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