JP3937320B2 - 帯域阻止フィルタ - Google Patents
帯域阻止フィルタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3937320B2 JP3937320B2 JP2002202011A JP2002202011A JP3937320B2 JP 3937320 B2 JP3937320 B2 JP 3937320B2 JP 2002202011 A JP2002202011 A JP 2002202011A JP 2002202011 A JP2002202011 A JP 2002202011A JP 3937320 B2 JP3937320 B2 JP 3937320B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylindrical cavity
- cavity resonator
- frequency
- mode
- rectangular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は帯域阻止フィルタに関し、特に矩形導波管と空胴共振器とを組み合わせた高周波の帯域阻止フィルタの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この様な矩形導波管と空胴共振器とを組み合わせて構成された高周波の帯域阻止フィルタの例としては、特開平11−274817号公報に開示のものがある。図5はこの公報記載のフィルタ構造の外観図である。図5を参照すると、矩形導波管10の外側壁面上に、共振器21〜23が接合されており、接合部位には、導波管10内の電波が通過可能な窓部31〜33が形成されている。これ等窓部31〜33は複数の略円形孔あるいは略方形状の孔により構成され、個々の孔の大きさが矩形導波管10内を通過する電力の周波数、通過を阻止しようとする電力の周波数及び電力減衰量の相関によって定められるようになっている。
【0003】
また、これ等複数の略円形状孔あるいは略方形状孔を、電界強度が高くなる部分で、最大電流が流れるよう構成することにより、高電力時のアークの発生を防止することによって、大電力の帯域阻止フィルタを実現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この図5に示した帯域阻止フィルタにおいては、共振器21〜23を矩形導波管10の外部に取り付ける構造となっているために、全体の構造が大きくなってしまうことは避けられないという問題がある。また、各共振器21〜23の共振周波数を調整するためには、各共振器のH面から調整ビス(図示せず)を挿入する必要があり、そのために、多段のフィルタを設計する際に、構造上の制約となるという問題もある。
【0005】
本発明の目的は、簡単な構造でかつ小型化することが可能な帯域阻止フィルタを提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、調整ビスを設ける際の構造上の制約をなくした帯域阻止フィルタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、円筒空胴共振器と、この円筒空胴共振器の管壁に互いに対向して設けられた一対の結合孔を介してこの円筒空胴共振器にそれぞれ接続された一対の矩形導波管とを含み、前記円筒空胴共振器の軸方向の長さが、TE011モードの共振波長よりも短く設定されていることを特徴とする帯域阻止フィルタが得られる。
【0009】
本発明の作用を述べる。本発明による帯域阻止フィルタにおいては、空胴共振器を矩形導波管の外部に取り付けるという、いわゆる並列接続型の従来の構成に代えて、矩形導波管と空胴共振器とを直列接続する構成としている。具体的には、矩形導波管と円筒空胴共振器とは、同一ケース内において、一面開放の矩形状溝と上面開放の円筒空胴部として、それぞれ形成され、これ等開放面をカバーにて覆う構造とすることにより、一つのケース内に全てが収容され、小型化が可能となる。
【0010】
周波数調整ビスは、カバーの円筒空胴部を覆う部分から挿入するように構成することにより、遮断周波数の調整が容易に行えることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施例の構成を示す分解斜視図である。図1を参照すると、1はケース、2はカバー、3は空胴共振器の共振周波数を調整するための調整ビスであり、ある周波数に阻止帯域をつくるための手段となるものである。
【0012】
図2(a)はカバー2を取り除いて上からみた平面図であり、また図2(b)は図2(a)のA−A線に沿う断面図であり、カバー2を取り付けた状態の断面図である。これ等図1,2を参照して、本発明の実施例の構成を説明する。
【0013】
11a,11bは一対の矩形導波管であり、12は円筒空胴共振器であり、13,14はこれ等一対の矩形導波管11a,11bを円筒空胴共振器12に接続するための結合孔である。これ等結合孔13,14は円筒空胴共振器12の管壁に互いに対向して設けられた一対の孔であり、結合孔の寸法は、矩形導波管11a,11bと円筒空胴共振器12との整合が最も良好となる寸法に設定される。
【0014】
一対の矩形導波管11a,11bはケース1内において、一面が開放状態の矩形状溝として形成されており、円筒空胴共振器12は、ケース1内のこれ等矩形導波管11a,11bの間において、上面が開放状態の円筒空胴部として形成されている。そして、矩形状溝と円筒空胴部との各開放面を、カバー2により覆う構造となっており、このカバー2には、円筒空胴部すなわち円筒空胴共振器12に対応する部分(H面に相当)に調整ビス3を挿入するための孔15が設けられる。
【0015】
円筒空胴共振器12の軸方向は、矩形導波管11a,11bの幅広面に平行となっている。この共振器12の直径をD、高さをLとすると、D/Lを1.9程度、かつLを円筒空胴共振器のTE011モードの共振波長より短く設計することにより、帯域阻止フィルタを形成することができる。円筒空胴共振器12のLが共振波長より短いことから、TE011モードの共振電界分布で共振することができず、阻止周波数fr において、図3に示すようなTE011モードの共振電界分布とは異なる電界分布となり、そのときの周波数は円筒空胴共振器内で遮断される。なお、図3は円筒空胴共振器12内のL/2の高さの面における電界分布図である。
【0016】
これにより、図4に示すように、TE011モードの上下に存在する周波数モードであるTE211モードとTE311モードのスプリアスの間で、帯域阻止フィルタとなる様に動作することになるのである。
【0017】
円筒空胴共振器12よって共振させる伝搬モードはTE011モードに限らず、TE012,TE013など、同じ共振モードの電界分布を有するモードであれば良い。また、上記実施例では、1段の帯域阻止フィルタとして説明したが、直列に多段でフィルタを構成しても、同様な効果が得られるものである。
【0018】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、導波管の外部に共振器を設ける従来の構造とは異なり、導波管と円筒空胴共振器とを同一ケース内において一体的に形成したので、共通のカバーを有する帯域阻止フィルタが極めて簡単な構造で実現できるという効果がある。
【0019】
また、フィルタの作製に際しては、ケースの一方向のみから切削により簡単に作製できるので、低コストとなるという効果もある。更に、円筒空胴共振器のH面から調整ビスを挿入することで、所望の阻止周波数fr を調整することが可能となるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の分解斜視図である。
【図2】(a)は本発明の実施例のカバーを取り除いた場合の上面図、(b)はカバーを取り付けた場合の(a)におけるA−A線に沿う矢視方向断面図である。
【図3】図1の円筒空胴共振器内の高さL/2の面での電界分布の例を示す図である。
【図4】本発明の実施例の減衰特性を示す図である。
【図5】従来の帯域阻止フィルタの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 カバー
3 調整ビス
11a,11b 矩形導波管
12 円筒空胴共振器
13,14 結合孔
15 ビス用孔
Claims (1)
- 円筒空胴共振器と、この円筒空胴共振器の管壁に互いに対向して設けられた一対の結合孔を介してこの円筒空胴共振器にそれぞれ接続された一対の矩形導波管とを含み、前記円筒空胴共振器の軸方向の長さが、TE011モードの共振波長よりも短く設定されていることを特徴とする帯域阻止フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202011A JP3937320B2 (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 帯域阻止フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202011A JP3937320B2 (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 帯域阻止フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004048300A JP2004048300A (ja) | 2004-02-12 |
JP3937320B2 true JP3937320B2 (ja) | 2007-06-27 |
Family
ID=31708319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002202011A Expired - Fee Related JP3937320B2 (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 帯域阻止フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3937320B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5111230B2 (ja) * | 2008-05-14 | 2013-01-09 | 三菱電機株式会社 | 空洞共振器及び高周波フィルタ |
JP5409305B2 (ja) * | 2009-12-01 | 2014-02-05 | 三菱電機株式会社 | 空洞共振器、高周波フィルタおよび高周波発振器 |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002202011A patent/JP3937320B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004048300A (ja) | 2004-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3506104B2 (ja) | 共振器装置、フィルタ、複合フィルタ装置、デュプレクサおよび通信装置 | |
EP1798805A1 (en) | Dielectric resonator filter assemblies and methods | |
KR20130098205A (ko) | 캐비티 구조를 가진 무선 주파수 필터 | |
US6549102B2 (en) | Quasi dual-mode resonator | |
EP3583656B1 (en) | A microwave resonator, a microwave filter and a microwave multiplexer | |
US8085118B2 (en) | Inline cross-coupled coaxial cavity filter | |
JP3319121B2 (ja) | 誘電体フィルタ | |
CN114335968A (zh) | 一种双模介质谐振器及滤波器 | |
JP3937320B2 (ja) | 帯域阻止フィルタ | |
US6965283B2 (en) | Dielectric resonator device, communication filter, and communication unit for mobile communication base station | |
US6664872B2 (en) | Iris-less combline filter with capacitive coupling elements | |
US20030206082A1 (en) | Waveguide filter with reduced harmonics | |
US7274273B2 (en) | Dielectric resonator device, dielectric filter, duplexer, and high-frequency communication apparatus | |
WO2001076004A1 (en) | A coaxial cavity resonator, filter and use of resonator component in a filter | |
JP2005341350A (ja) | フィルタ | |
Widaa et al. | Miniaturized dual-band TM-mode dielectric filter and its reconfiguration capabilities | |
JPH07283601A (ja) | Tm多重モード誘電体共振器装置 | |
JP2004312287A (ja) | 誘電体共振器、誘電体フィルタ、複合誘電体フィルタおよび通信装置 | |
JPH05145302A (ja) | 誘電体共振器 | |
JP2006279916A (ja) | 導波管、および、有極形帯域通過導波管フィルタ | |
JPS60174501A (ja) | 帯域通過濾波器 | |
JPH07336103A (ja) | Tm多重モード誘電体共振器装置 | |
WO2022056739A1 (en) | A triple-mode resonator and a waveguide filter comprising the same | |
JP4276476B2 (ja) | バンドパスフィルタ | |
JP3513800B2 (ja) | 帯域通過ろ波器及びそれを用いたフィルタコンバイナ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050609 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070306 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |