JP3936815B2 - スパークプラグ製造方法及びスパークプラグ製造装置 - Google Patents

スパークプラグ製造方法及びスパークプラグ製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパークプラグ製造方法及びスパークプラグ製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スパークプラグの製造においては、その火花ギャップ間隔の調整法の一つとして、押圧パンチを備えた曲げ装置により、接地電極に調整曲げ加工を施す方法が知られている。例えば特開平3−64882号公報には、CCDカメラ等によりギャップ間隔をモニタしながら、ギャップ間隔が目標値に達するまで押圧パンチにより接地電極への押圧を繰り返す方法が開示されている。また、エアハンマ等の打撃機構により接地電極に打撃を繰り返し加える方法もある。例えば、特開平8−153566号公報には、CCDカメラ等によりスパークプラグのギャップ部分を撮影してギャップ間隔を測定し、測定されたギャップ間隔の値に応じて次の打撃回数を決定し、ギャップ間隔が目標値に到達するまでこれを繰り返す手法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法では、画像撮影等により測定されたギャップ間隔g’が目標値gtに満たない場合、調整に必要なギャップ縮小量Δg=g’−gt の値に応じて、押圧パンチの調整押圧ストロークやハンマリングの回数を適宜設定することとなる。そして、従来は、Δgが同じ値であれば調整押圧ストロークや打撃回数は、一律に同じ値に設定するようにしていた。しかしながら、実際には、調整押圧ストロークやハンマリング回数(調整制御量)を同じ値に設定しても、接地電極の材料組成、加工履歴あるいは寸法等の相違に起因して、得られるギャップ縮小量Δgが必ずしも一定せず、被処理スパークプラグ個体間でばらつくことが多い。そして、このようなばらつきの度合いが大きくなると、ギャップ間隔の調整精度が損なわれ、不良増加につながる問題がある。
【0004】
本発明の課題は、一定の調整制御量に対するギャップ縮小量Δgに被処理スパークプラグ個体間でばらつきがある場合でも、ギャップ間隔を正確かつ効率的に調整することができ、ひいてはスパークプラグの製造歩留まり向上に貢献できるスパークプラグ製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の課題を解決するために本発明の第一は、接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造方法(装置)であって、火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前ギャップ間隔測定工程(手段)と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値gtに近づくよう、接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ工程(手段)と、調整前ギャップ間隔gとギャップ間隔目標値gtとに基づいて、押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定工程(手段)と、調整後のギャップ間隔g’を測定する調整後ギャップ間隔測定工程(手段)と、一連の複数の被処理スパークプラグのギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正工程(手段)と、を含み、
調整制御量決定工程(手段)は、現在行おうとしている調整曲げ工程に先行するN回(N≧2)の調整曲げ工程を時系列順に配列したときに、それら各調整曲げ工程の補正因子Aを、それぞれギャップ間隔目標値g t と調整後ギャップ間隔g’とを用いて、A=g t /(g’+g t )により算出し、それらN個の調整曲げ工程について求められた該Aの値の平均値を反映した補正係数αを算出する補正係数算出工程と、過去の調整曲げ工程の実績において、測定された調整後ギャップ間隔g’が対応するギャップ間隔目標値g t よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が大きくなり、逆に小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が小さくなる形で、補正係数αが作用する算出アルゴリズムにより、調整制御量を算出する調整制御量算出工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の第二は、接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造方法(装置)であって、火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前ギャップ間隔測定工程(手段)と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値g t に近づくよう、接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ工程(手段)と、調整前ギャップ間隔gとギャップ間隔目標値g t とに基づいて、押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定工程(手段)と、調整後のギャップ間隔g’を測定する調整後ギャップ間隔測定工程(手段)と、一連の複数の被処理スパークプラグのギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正工程(手段)と、を含み、
調整制御量補正工程(手段)において、調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整制御量を大きくする補正を行い、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整制御量を小さくする補正を行うものであり、
曲げ加工を押圧パンチによる押圧により行うとともに、接地電極の押圧曲げ後、押圧解除したときに発生するスプリングバック量νを予め求めておき、調整制御量としての調整押圧ストロークσを、このスプリングバック量νを見込んだ値として決定し、調整制御量補正工程(手段)においては、この調整押圧ストロークσによる曲げ加工の結果として得られる調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを大きくし、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを小さくするように補正を行うことを特徴とする。
【0006】
上記本発明の方法ないし装置によれば、一連の複数の被処理スパークプラグのギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの調整制御量(調整押圧ストロークあるいは打撃回数)を、過去の被処理スパークプラグの調整後火花ギャップ間隔の測定値g’に基づいて(例えば該測定値g’と目標値gtとの差に基づいて)補正するようにしたから、一定の調整制御量に対するギャップ縮小量に被処理スパークプラグ個体間でばらつきがある場合でも、ギャップ間隔を正確かつ効率的に調整することができ、ひいてはスパークプラグの製造歩留まり向上に貢献できる。
【0007】
調整制御量補正工程(手段)においては、調整後ギャップ間隔測定値g’がギャップ間隔目標値gtよりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整制御量を大きくし、同じくギャップ間隔目標値gtよりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整制御量を小さくするように補正を行うことができる。すなわち、既に処理済みの被処理スパークプラグの調整後ギャップ間隔g’が増大の傾向を示している場合には、以降の調整制御量を大きくする補正を行って変形量不足を起こりにくくし、逆に調整後ギャップ間隔g’が減少の傾向を示している場合には、以降の調整制御量を減少させる補正を行って過剰な変形を起こりにくくする。これにより、ギャップ間隔調整の精度をより向上させることができる。
【0008】
次に調整制御量決定工程(手段)は、
現在行おうとしている調整曲げ工程に先行するN回(N≧2)の調整曲げ工程を時系列順に配列したときに、それら各調整曲げ工程の補正因子Aを、それぞれギャップ間隔目標値gtと調整後ギャップ間隔g’とを用いて、A=gt/(g’+gt)により算出し、それらN個の調整曲げ工程について求められた該Aの値の平均値として補正係数αを算出する補正係数算出工程(手段)と、
過去の調整曲げ工程の実績において、測定された調整後ギャップ間隔g’が対応するギャップ間隔目標値よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が大きくなり、逆に小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が小さくなる形で上記補正係数αが作用する算出アルゴリズムにより、調整制御量を算出する調整制御量算出工程(手段)と、
を含むものとすることができる。
【0009】
上記補正係数αは、次のような意味を有している。すなわち、補正因子Aは、ギャップ間隔目標値gtと実際に測定された調整後ギャップ間隔g’(以下、結果値ともいう)との隔たりが小さくなると1/2に近づき、結果値が目標値よりも大きくなる側に隔たると1に近づき、逆に小さくなる側に隔たると0に近づく。従って、その平均値である補正係数αも、過去の調整曲げ工程の実績において、上記結果値と目標値との隔たりが小さい曲げ処理実績の数が増えるほど1/2に近づき(パターン1とする)、結果値が目標値よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えると1に近づき(パターン2とする)、逆に小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えると0に近づく(パターン3とする)。
【0010】
例えば補正前調整制御量をγとして、補正後調整制御量γ’をγ×α/(1−α)により算出する場合を考える。上記パターン1では、α/(1−α)の値は1に近づくので、補正の効果は少なくなる。一方、パターン2では、α/(1−α)の値は、目標値gtからの結果値gの隔たりが大きくなるほど逆比例的に大きくなるので、補正後調整制御量γ’は大きくなり、ギャップ間隔が広くなり過ぎる不具合を抑制することができる。また、パターン3では、α/(1−α)の値は、目標値gtからの結果値gの隔たりが大きくなるほど0に近づくので、補正後調整制御量γ’は小さくなり、ギャップ間隔が狭くなり過ぎる不具合を抑制することができる。
【0011】
ただし、補正係数αを用いた調整制御量の算出アルゴリズムは、上記のように補正前調整制御量γに対する単純な積の形で作用するものに限られず、調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど調整制御量が大きくなり、小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど調整制御量が小さくなる形になっているものであれば、各種採用可能である。
【0012】
曲げ加工を押圧パンチによる押圧により行う場合は、接地電極の押圧曲げ後、押圧解除したときに発生するスプリングバック量νを予め求めておき、調整制御量としての調整押圧ストロークσを、このスプリングバック量νを見込んだ値として決定することができる。スプリングバック量νを調整押圧ストロークσに反映させることにより、ギャップ間隔調整をより精度高く行うことができる。この場合、調整制御量補正工程においては、この調整押圧ストロークσによる曲げ加工の結果として得られる調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値gtよりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを大きくする補正を行い、同じくギャップ間隔目標値gtよりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを小さくする補正を行うことができる。
【0013】
他方、打撃により調整曲げ工程を行う場合は、例えば上記補正係数αと、調整ギャップ縮小量Δg(=g−gt )と、1打撃当りのギャップ縮小量uとを用いて、現在の調整曲げ工程に対する打撃回数n(この場合、このnが調整制御量となる)を、n=(Δg/u)×{α/(1−α)}により算出される打撃回数算出工程(手段)を含ませることができる。この場合も、α/(1−α)の値はパターン1では1に近づき、補正の効果は少なくなる。また、パターン2では、(Δg/u)×{α/(1−α)}により算出される打撃回数nが大きくなり、ギャップ間隔が広くなり過ぎる不具合を抑制することができる。また、パターン3では逆にnが小さくなり、ギャップ間隔が狭くなり過ぎる不具合を抑制することができる。
【0014】
なお、調整曲げ工程は、例えば各被処理スパークプラグにつき1度ずつ実施することができる。この場合、過去の調整曲げ工程の各実績は、過去に処理したスパークプラグに1対1に対応したものとなる。他方、調整後火花ギャップ間隔の測定値g’が目標値gtを包含する規定の範囲に満たなかった場合には、測定値g’が該範囲に到達するまで、調整曲げ工程を繰り返すこともできる。これにより、ギャップ間隔不良を一層生じにくくすることができる。この場合、1つの被処理スパークプラグに対し、調整曲げ工程の実績が複数生ずる場合がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明のスパークプラグ製造装置(以下、単に製造装置という)の一実施例を概念的に示す平面図である。該製造装置1は、被処理スパークプラグ(以下、ワークともいう)Wを搬送経路C(本実施例では直線的なものとなっている)に沿って間欠的に搬送する搬送機構としてのトラバーサ300を備え、その搬送経路Cに沿って、接地電極整列機構12、基準部位値測定装置(基準位置測定手段)13、曲げ装置(調整曲げ手段)14、及び撮影手段としての撮影・解析ユニット(調整前及び調整後ギャップ間隔測定手段)15等の工程実施部が配置されている。
【0016】
トラバーサ300は、搬送経路Cに沿って敷設されたレール303,303上を移動する移動テーブル302と、その移動テーブル302に取り付けられた回転ワークホルダ304とを有する移動テーブル機構11を主体に構成されている。移動テーブル302は、タイミングプーリ(スプロケットでもよい)306,306に回し懸けられたタイミングベルト(チェーンでもよい)301の中間位置に取り付けられ、正逆両方向に回転可能な駆動モータ24によりタイミングベルト301を巡回駆動することにより搬送経路Cに沿って往復動するとともに、各工程実施部にて停止しつつ、検査及び曲げの各工程が順次行われるようになっている。
【0017】
図6に示すように、ワークWは、筒状の主体金具W3、その主体金具W3の内側に嵌め込まれた絶縁体W4、絶縁体W4の軸方向に挿通された中心電極W1、及び主体金具W3に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が中心電極W1側に曲げ返され、その先端面が中心電極W1の側面に対向する接地電極W2等を備えている。接地電極W2は、中心電極W1の中心軸線周りに複数(本実施例では4つ)配置され、全体が多極スパークプラグとして構成されている。
【0018】
図2は、移動テーブル機構11の構造を示す断面図である。その回転ワークホルダ304の上面側には、その中心位置において垂直方向に形成されたワーク装着孔311が開口しており、ここに筒状のサブホルダ23に後端部が嵌め込まれたワークWが、該サブホルダ23とともに接地電極W2側が上となるように立てた状態で着脱可能に装着される。他方、回転ワークホルダ304の下面中心部からは、ワーク装着孔311の軸線(すなわち、ワークWの軸線)の延長上において回転軸310が下向きに延び、移動テーブル302に孔設された軸孔に挿通されるとともに、ベアリング313,314を介して回転可能に支持されている。回転軸310はモータ315により所定の角度単位、具体的にはワークWの接地電極W2の配置角度間隔(本実施例では90°)を単位として、正逆両方向に回転駆動される。これにより、回転ワークホルダ304すなわちワークWは、自身の軸線周りに接地電極W2の配置角度間隔を単位として回転することとなる。
【0019】
次に、回転ワークホルダ304の上面には、図3に示すように、装着されたワークWを取り囲む形で複数(本実施例では3つ)のワークチャック316が取り付けられている。各ワークチャック316は、それぞれ図2に示すように、回転ワークホルダ304の上面に設けられたガイド316cに対し、ワーク装着孔311を中心とする半径方向においてワークWに対し進退可能に取り付けられたスライド部材316aと、そのスライド部材316aの上面にボルト316dを用いて固定されたチャックプレート316bとを有している。図3に示すように、チャックプレート316bは先端に向かうほど狭幅となるように、両側面が斜面状に形成されており、その先端位置には、ワークW側の被保持面に対応する形状(この場合、主体金具W3のねじ部の外周面に対応する円弧状)のワーク保持面316eが形成されている。
【0020】
図2に示すように、回転ワークホルダ304の内部には、各スライド部材316aをガイド316に沿って進退駆動するチャックシリンダ317が内蔵されている。各スライド部材316をチャックシリンダ317により、装着されたワークWに向けて前進させると、図3(a)に示すように、ワークWは主体金具W3のねじ部外周面において、3つのチャックプレート316bにより挟み付けられた状態で保持されることとなる。なお、図3(b)は、ワークWを保持した状態にて、回転ワークホルダ304を反時計方向に90°回転させた状態を示している。
【0021】
次に、図4は、接地電極整列機構12の構造を示す平面図である。接地電極整列機構12は、移動テーブル機構11に対するワークWの装着位置に設けられており、手動(あるいは装着用のロボットを用いてもよい)にて回転ワークホルダ304に装着されたワークWの、検査対象となる火花ギャップに対応する接地電極W2を、以降の検査及び曲げ加工の工程実施に好都合となる向きに整列・位置合わせするためのものである。この場合、図1に示すように、ワークWの搬送経路Cの片側に沿って、基準部位置測定を除く各工程の実施位置が配置される形となっており、接地電極整列機構12は、接地電極W2の先端面と中心電極W1の側面との対向方向(図6も参照)が搬送経路Cと略直交し、かつ接地電極W2が工程実施位置の配列側を向くようにワークWを整列させるようになっている。
【0022】
具体的には、接地電極整列機構12は、ガイド319に沿って搬送経路Cと略平行に移動可能な本体318を備え、その先端側には、1対の整列アーム320,320が、回転ワークホルダ304に装着されたワークWの接地電極W2に対応する高さ位置において、略水平な面内でそれぞれ旋回可能に取り付けられている。これら2つの整列アーム320,320は、本体318の先端部幅方向両側に、それぞれピン321,321により旋回可能に取り付けられており、先端部には把持ヘッド320a,320aがそれぞれ形成されている。他方、各アーム320,320の後端部は、図示しないリンク機構及びエアシリンダにより進退駆動される。これにより整列アーム320,320は、把持ヘッド320a,320aが互いに接近・離間する向きに旋回駆動され、整列対象となる接地電極W2を両把持ヘッド320a,320aにより、所定の整列位置において挟み込む形で整列・位置決めするようになっている。
【0023】
図5は、基準部位置測定装置13の構成例を示すものである。該測定装置13は、搬送経路Cを挟む形でその両側に配置された投光部201と受光部202とを備える。投光部201は、幅が中心電極W1の軸線と略平行となる向きにて帯状のレーザ光L1(図6も参照)を、測定対象となる接地電極W2を先端部中間位置にて横切るように投射するものであり、受光部202は該帯状のレーザ光L1を受けるラインセンサ(例えば一次元CCDセンサ)により構成されている。レーザ光L1の接地電極W2に遮られる部分は受光部202に到達しないので影となり、ラインセンサの出力からこの影の先端位置を読み取ることで、接地電極W2の先端位置(基準部位置)を知ることができる。
【0024】
図7に、撮影・解析ユニット15の構成例を示している((a)は要部正面図、(b)は側面図である:画像解析部の電気的構成については後述する)。撮影・解析ユニット15は、フレーム22上に固定されたベース36と、そのベース36にほぼ垂直に立設された支柱37とを有する。そして、その支柱37にはカメラ駆動部39が、スライドクランプ41,41を介して、上下にスライド可能に取り付けられている。カメラ駆動部39は、ケース43内に昇降ヘッド42と、その昇降ヘッド42に螺合してこれを昇降移動させるねじ軸44と、タイミングプーリ48,49とタイミングベルト47とを介してねじ軸44を正逆両方向に回転駆動するカメラ昇降モータ46とが収容された構造を有する。昇降ヘッド42には、撮影位置に位置決めされたワークWを撮影するカメラ40と、そのワークWの先端部を照らす照明部としてのリングライト38とが取り付けられ、それらカメラ40とライト38とは一体の撮影装置本体部45を形成している。
【0025】
カメラ駆動部39は、モータ46の作動によりねじ軸44を回転させ、ワークWの撮影方向(すなわち上下方向)において撮影装置本体部45ひいてはカメラ40を移動させることにより、これをワークWの撮影対象部分(この場合、接地電極W2の先端面)に合焦する位置に位置決めする役割を果たす。
【0026】
カメラ40は、例えば二次元CCDセンサを画像検出部として有するCCDカメラとして構成されており、中心電極W1の軸線方向先端側、すなわち上方からワークWを撮影する。図11に示すように、該カメラ40は、ワークWの火花ギャップgと、これに面する接地電極W2及び中心電極W1の各エッジが視野210内に収まるように撮影する。
【0027】
次に、図8は曲げ装置14の構成例を示す。曲げ装置14は、装置のベース50上に取り付けられた例えば片持式のフレーム50aの前端面に、本体ケース51が取り付けられている。その本体ケース51内には可動ベース53が昇降可能に収容されており、該可動ベース53には押圧パンチ54が、本体ケース51の下端面から突出する形態で取り付けられている。そして、可動ベース53に螺合するねじ軸(例えばボールねじ)55を、押圧パンチ駆動モータ56により正逆両方向に回転させることにより、押圧パンチ54は、ワークWの接地電極W2の曲げ部に対して、斜め上方から接近・離間するとともに、ねじ軸駆動の停止位置に対応して、任意の高さ位置を保持可能とされている。なお、押圧パンチ駆動モータ56の回転伝達力は、タイミングプーリ56a、タイミングベルト57及びタイミングプーリ55aを介して、ねじ軸55に伝達される。
【0028】
図8に示すように、押圧パンチ54の先端部には接地電極W2に当接する曲げ金具58が取り付けられており、可動ベース53と押圧パンチ54との間には荷重センサとしてのロードセル155が配置されている。具体的には、可動ベース53の先端側に、押圧パンチ54がロードセル155を挟み付けた状態にて取り付けられており、押圧パンチ54(曲げ金具58)が接地電極W2と当接するに伴い、ロードセル155は、押圧パンチ54と可動ベース53との間で挾圧されて、該当接に伴う荷重変化を検出するようになっている。ここでは押圧パンチ54の基端側が筒状に形成され、その後方側開口部から可動ベース53の先端部が内側に差し込まれている。押圧パンチ54は該可動ベース53に対し、軸線方向後方側すなわちロードセル155を挟み付ける方向に少し摺動できるようになっている。これにより、押圧パンチ54への付加荷重のロードセル155に対する伝達効率が高められ、荷重検出精度がさらに高められている。なお、押圧パンチ54は、図示しないストッパにより、可動ベース53からの抜け落ちが阻止されている。
【0029】
また、図20に示すように、押圧パンチ54(図8)の接地電極W2に対する接近・離間方向、すなわち調整押圧ストローク方向OPは、中心電極W1の中心軸線と直交する面を基準面(後述する投影面と平行:ここでは略水平に設定されている)Hとのなす角度Bが略45°に設定されている。他方、曲げ金具58の先端面(接地電極W2との当接面となる)と調整押圧ストローク方向OPの垂線Vとは一定の角度A(この実施例では0°)をなしている。
【0030】
図9は、スパークプラグ製造装置1の主制御部100とその周辺の電気的構成を表すブロック図である。主制御部100は、I/Oポート101とこれに接続されたCPU102、ROM103及びRAM104等からなるマイクロプロセッサにより構成されており、ROM103には主制御プログラム103aが格納されている。そして、I/Oポート101には、トラバーサ300(図1)の駆動部2cが接続されている。該駆動部2cは、サーボ駆動ユニット2aと、これに接続された駆動モータ24と、そのモータ24の回転角度位置を検出するパルスジェネレータ2b等を含んで構成されている。また、I/Oポート101には、移動テーブル機構11、接地電極整列機構12、基準部位置測定装置13、曲げ装置14及び撮影・解析ユニット15が接続されている。また、I/Oポート101には記憶装置105が接続されている。CPU102は、主制御プログラム103aにより調整押圧ストローク決定手段及び調整制御量補正手段の主体として機能する。
【0031】
図16は、曲げ装置14の電気的構成例を示すブロック図である。その制御部150は、I/Oポート151とこれに接続されたCPU152、ROM153及びRAM154等からなるマイクロプロセッサを要部として構成されている。押圧パンチ駆動モータ56は、サーボ駆動ユニット156を介してI/Oポート151に接続されており、パルスジェネレータ(PG)159がつながれている。そして、CPU152は、ROM153に格納された制御プログラムによりRAM154をワークエリアとして、主制御部100から指示された調整押圧ストロークが得られるようにモータ56を駆動させ、接地電極W2に対する曲げ加工を行う制御を司る。なお、RAM104は、CPU102のワークエリア104aとして機能する。また、前述のロードセル155は、ロードアンプ157及びA/D変換器158を介してI/Oポート151に接続されている。
【0032】
図10は、撮影・解析ユニット15の電気的構成を示すものである。その制御部(以下、画像解析部ともいう)110が、I/Oポート111とこれに接続されたCPU112、ROM113及びRAM114等からなるマイクロプロセッサにより構成されており、ROM113には画像解析プログラム113aが格納されている。また、I/Oポート111には、撮影手段としての前述のカメラ40(二次元CCDセンサ115と、そのセンサ出力を二次元デジタル画像入力信号に変換するためのセンサコントローラ116とを含む)とが接続されている。また、RAM114には、CPU112のワークエリア114aと、撮影カメラ40によるワークWの撮影画像データを記憶するためのメモリ114bとが形成されている。なお、CPU112は、画像解析プログラム113aにより、電極エッジ線情報生成手段、及び火花ギャップ間隔算出手段等の主体となるものである。
【0033】
以下、製造装置1を用いた、本発明のスパークプラグの製造方法の処理の流れを、図12のフローチャートを参照して説明する。まず、図1の移動テーブル302をワーク装着位置へ移動し、図2に示すように、ワークWを回転ワークホルダに装着する。S1では、接地電極整列機構12が主制御部100からの指令を受けて、図4に示すように整列アーム320を作動させ、接地電極W2の1つを挟み込んで整列・位置決めを行う。その整列・位置決めされた接地電極W2が処理対象として選択される。S2では、整列アーム320により接地電極W2が挟み込まれたままの状態を維持しつつ、移動テーブル機構11において、3つのワークチャック316をチャックシリンダにより作動させ、ワークWをチャックする。このチャックにより、ワークWは接地電極W2の整列状態を保持することとなる。チャックが完了すれば、接地電極整列機構12は整列アーム320を退避させる。
【0034】
続いて、S3では、ワークWはトラバーサ300により基準部位置測定装置13の位置へ運ばれる。基準部位置測定装置13は図5に示すようにレーザ光L1により、対象となる接地電極W2の先端位置を測定する。次いでS4において、図7のカメラ駆動部39は、測定された接地電極W2の先端位置を参照してカメラ40を昇降させ、接地電極W2に合焦する位置に位置決めする。S5ではギャップ撮影・解析処理が行われる。ここでは、ワークWが、カメラ40を位置決め済みの撮影・解析ユニット15に対して撮影位置に移動・位置決めされ、画像解析部110(図10)がカメラ40からの画像を取り込み、その画像を解析することにより、図11に示すようにギャップgを挟んで対向する中心電極W1のエッジE1と、接地電極W2のエッジE2とを決定し、それらエッジE1,E2間の中心電極W1の半径方向の距離としてギャップ間隔gの値を求める。また、火花ギャップgのギャップ間隔目標値gtを読み出し、測定したギャップ間隔(調整前ギャップ間隔)gとの差を演算して、調整ギャップ縮小量Δg=g−gtを求め、これを主制御部100(図9)に転送して、そのRAM104(図23)に記憶させする。なお、gtの値は、主制御部100の記憶装置105に対し、図24に示すようにスパークプラグの品番Y毎に記憶されており、初期化処理(図26)によりRAM104にロードされる(図23)。そして、必要に応じて主制御部100から撮影・解析ユニット15に転送して使用する。
【0035】
次いで、S6では、測定した調整前ギャップ間隔gとギャップ間隔目標値gtとを用いて、曲げ装置14(図8)の曲げパンチ54の調整押圧のためのストロークを算出する。S7では、ワークWを曲げ装置14の曲げ加工位置へ移動・位置決めし、図8の曲げ装置14が、主制御部100からの指令と調整押圧ストロークσの値とを受け、そのストロークにてモータ56(図8)を作動させて接地電極W2に押圧を加え、曲げ加工によるギャップ間隔の調整を行う。このとき、主制御部100では、例えばRAM104(図9)に記憶されている曲げ回数の値nをインクリメントする。
【0036】
そして、S8でワークWを再び撮影位置に移動させ、再びギャップ間隔の測定を行う。次いで、S20では補正係数の更新処理となるが、詳細については後述する。続いて、S9で測定した調整後ギャップ間隔g’を目標値gtと比較・判定し、調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値gtに到達していなければS10を経てS6に戻り、調整後ギャップ間隔g’を再び調整前ギャップ間隔gとみなす形で、以下同様の処理により曲げ加工とギャップ測定とを繰り返す。なお、S10で曲げ回数nが上限値nmaxを超えても目標値gtに到達しない場合は異常として処理を打切り、S11へ進んでワーク排出となる。他方、S9でギャップ間隔が目標値gtに到達すれば正常と判定し、S12を経てS13へ進み、図3(b)に示すように、回転ワークホルダ304を所定角度(本実施例では90°)回転させることにより、次の接地電極W2を処理位置に移動・位置決めする。そして、S3に戻り、上記の工程を繰り返す。これにより、多極プラグの各接地電極W2に対するギャップ間隔の検査と、その調整処理とが順次行われてゆく。そして、S12において全て接地電極W2についての処理が完了すれば、S11に進んでワーク排出となり、終了となる。
【0037】
さて、図12のギャップ撮影・解析処理(S5,S8)では、画像により決定されたエッジE1,E2の情報を用いてギャップ測定処理が行われる。図13は、その処理の流れの一例を示すものである。まず、L1において、接地電極W2の先端エッジ線E2の情報(エッジ線上の各点の位置座標集合として与えられる)と、中心電極W1の外周エッジ線Eの情報(中心座標Oと半径r0として与えられる)とを読み出す。次いで、図15(a)に示すように、L2においてスキャン角度位置θを基準角度位置θ0(基準線は、例えばOと接地電極W2の先端エッジ線E2の一方の端点とを結ぶ線)とし、L3で該角度位置θ(=θ0)において中心Oを通る基準線Lを生成する。そして、L4で接地電極W2のエッジ線E2との交点Pの座標を求め、L5で中心座標OからPまでの距離R=OPを算出する。このRとθとの値の組を制御部110(図10)のRAM114に記憶する。次に、L6で角度位置を一定微小角Δθだけ増加させて、L7で新たな基準線Lを生成し、さらにL8を経てL4に戻り、E2との交点を求めて同様にRを算出し、そのときのθ値と対応づけてRAM114に記憶する。この処理をLとE2との交点が生じなくなるまで繰り返す。
【0038】
これにより、RAM114には、図14に示すように、各角度位置θと対応するR値の組(θ,R)=(θ1 ,R1)、(θ2 ,R2)、‥‥‥、(θn ,Rn)が記憶される。これらの値の組は、図15(b)に一点鎖線にて示すように、θ−R平面上の点としてプロットすることにより、接地電極W2の先端エッジ線E2の起伏レベルプロファイルPFを表すこととなる。
【0039】
図13に戻り、L9において、この起伏レベルプロファイルPFに平滑化処理を行う。この平滑化処理は、例えば図15(b)に示すように、起伏レベルプロファイルPFを複数の所定長さの区間Seg1,‥‥,segmに区分し、各区間Seg毎に起伏レベルプロファイルPFを平均化する処理として行うことができる。例えば、区間Seg2には打抜き時のバリ等に起因すると思われる突起BPが生じているが、平均化処理によりこの突起BPが馴らされて突出高さが小さくなり、後述するギャップ間隔測定への影響が軽減される。
【0040】
次に、図12の調整押圧ストローク算出工程(S6)と調整曲げ工程(S7)について説明する。図17は、調整押圧ストローク算出処理の一例を示すフローチャートであり、図18はその説明図である。まず、C1にて、ギャップ間隔が最小値gaとなる点、すなわち間隔最小点uの(θ,R)の組を図10のRAM114から読み出す。この場合のθは、基準角度位置θ0からの角度で表されている。
【0041】
次に、中心電極W1の中心軸線と直交する投影面πを考え、この投影面π上に接地電極W2の先端エッジ線を投影した状態を考える。図7に示すようにカメラ40の撮影方向が中心電極W1の軸線方向と一致しているから、上記投影面πは、カメラ40の視野平面、換言すれば撮影画像の表示画面と等価なものとみなすことができる。まず、図17のC2にて、接地電極W2の幅方向中心位置を通る接地電極中心線ζを投影面π上に設定する。ζは、例えばエッジ線E2の一方の端点の角度位置である基準角度位置θ0から反対側の端点の角度位置であるθnに至る角度区間を二分する線として決定することができる。なお、押圧パンチの押圧方向は、投影面π上にてこの接地電極中心線ζと略平行な向きに設定される形となる。
【0042】
そして、C4において点uのθ値を、接地電極中心線ζと、中心軸線Oと間隔最小点uとを結ぶ直線Jとのなす角度θuの値に変換し、C5において、直線Jの向きにおいてギャップ間隔目標値gtが得られるように、調整押圧ストロークσの投影面π上における投影長さx(以下、θuの関数であることを示すためにx(θu)とも書く)を、次の算出式(又はこれと実質的に等価な結果が得られる算出アルゴリズム)により算出する:
x(θu)=Rcosθu−(Rcosθu−{R−(r0+gt)1/2 ‥‥▲1▼
ただし、r0は中心電極W1のエッジ線Eの半径であり、RはOから点uまでの距離である。なお、R=r0+gであるから、Rを使用した算出アルゴリズムはgを使用した算出アルゴリズムであるとみることができる。従って、整調整押圧ストロークσの算出に使用する上記▲1▼式が、gとgtとの双方を使用するものとなることは明らかであろう。この算出式は、図18に示すように、押圧によりエッジ線E2がζに沿ってx(θu)だけ平行移動してE2’に移るとの仮定に基づき、図中(1)及び(2)の方程式を幾何学的に導き、これをxについて解くことにより得られるものである。なお、φは、E2がE2’に移動するときの点uの角度変位である。
【0043】
なお、押圧により達成されるx(θu)の値が小さい場合はφも小さく、押圧後においてもuは角度位置θuをほぼ保持すると考えることができる。この場合は、図19に示すように、点uの(半径方向の)目標変位量、すなわち調整ギャップ縮小量Δgはg−gtで表すことができる。そして、これを用いてx(θu)を、
x(θu)=Δg/cosθu ‥‥▲2▼
にて、より簡便に算出することができる。
【0044】
他方、各種θuの値に対応する上記xの値を、最終的な調整押圧ストロークσを反映した調整押圧ストロークパラメータ値として所定の記憶手段、例えば図10の記憶装置115に対し、図21に示すように、θuの値と対応付けた形で記憶しておくこともできる。そして、θuの値に応じて、対応するxの値を記憶手段から読み出し、上記算出値の代わりに使用することとなる。この場合、データ処理可能な全てのθuの値に対応するxの値を記憶しておいてもよいし、θuのいくつかの代表値に対応するxの値のみを記憶しておき、中間のxの値を補間法により算出するようにしてもよい。
【0045】
次に、図17のC5に進み、x(θu)を用いて押圧パンチ34の調整押圧ストロークσを算出する。まず、接地電極W2のスプリングバックνを考えない場合の調整押圧ストロークσ’は、例えば以下のようにして求めることができる。すなわち、図20に示すように、押圧パンチ54の調整押圧ストローク方向OPは、基準面H(すなわち投影面π)に対し所定角度B(略45°)をなすように斜めに設定され、かつ曲げ金具58の先端面も調整押圧ストローク方向OPの垂線Vと一定の角度Aにて交差している。そして、x(θu)が、曲げ金具58の先端面の、基準面Hに沿う移動量(この場合、水平方向移動量)に対応していると仮定して、σ’は幾何学的に、
σ’=x・sin(B+A)/cosA ‥‥▲3▼
として算出することができる。そして、このσ’に対し、見込まれるスプリングバック量νを加味することにより、補正前調整押圧ストロークσを、
σ=σ’+ν ‥‥▲4▼
にて算出する。
【0046】
次いで、図17のC6に進み、算出された補正前調整押圧ストロークσに対し、補正係数αを用いた補正処理を行い、最終的な調整押圧ストロークσを算出する。以下、この補正処理の内容について詳しく説明する。
【0047】
まず、最初の被処理スパークプラグWの曲げ加工処理に際しては、図26の初期化処理を予め行っておく。この処理は例えば主制御部100(図9)にて行われるものである。まず、図示しない入力部等からの手動入力あるいは上位管理装置等からの送信により初期化信号と品番Yのデータを受信する(M101、M102)。そして、記憶装置105(図10)から、その品番Yに対応するギャップ間隔目標値gt、標準スプリングバック量ν、及び補正データAの組{A}=A1、A2 、‥‥、AN(個数Nは予め設定しておく:例えば100個程度)を読み出して、その平均値をとることにより補正係数αの初期値を算出する(M104、M105)。これらgt、ν、{A}及び算出したαは、図23に示すように、RAM104中の対応するメモリにそれぞれ記憶される。
【0048】
他方、図12の補正係数更新処理では、主制御部100(図9)にて、図25に示すような流れに従って補正係数αの更新が行われる。まず、S121,122において、ギャップ間隔目標値gtと、ギャップ撮影・解析処理(S8)にて算出・記憶した調整後(曲げ後)ギャップ間隔値g’とを、それぞれRAM104(図9)から読み出す。そして、対応する調整曲げ工程(図12:S7)についての補正因子を、
A=gt/(g’+gt)‥‥‥▲5▼
として算出する(S123)。
【0049】
S124に進み、上記Aの算出値を、図9のRAM104の対応するメモリに記憶する。ここで、このメモリはシフトメモリとして構成されており、先行するワークWについて算出されたAの値が、時系列の新しいものから順に所定数N個(例えば100個程度)だけ記憶されている(なお、前述の初期化工程(図15)で読み込まれるAの初期値は、同一品番Yにおける前回処理時の最後のN個分のAのデータを残しておき、それを使用するようにしている)。そして、新たに算出されたAの値をその先頭のエリアに記憶するとともに、先のデータはメモリシフトにより繰り下がり、最も古いデータは消去される。こうして、Aの組{A}の内容が更新されるとともに、S125で更新後の全てのAの値の平均値として補正係数αを算出する。
【0050】
こうして算出された補正係数αを用い、図17のC6では、最終的な調整押圧ストロークσを、下式▲6▼(前記▲4▼式も用いる)により、
σ=σ×α/(1−α) ‥‥▲3▼
として算出することができる。
【0051】
なお、ギャップ縮小方向の補正前調整押圧ストローク成分(σ)gとして、補正後調整押圧ストローク成分σgをσg=(σ)g×α/(1−α)により算出することもできる。調整押圧ストローク方向がギャップ縮小方向と一致している場合は、σgをそのまま補正後調整押圧ストロークσとして使用できる。他方、一致しない場合は、ギャップ縮小方向においてσgが確保されるよう、適宜これを調整押圧ストローク方向への値に変換して使用することができる。
【0052】
他方、補正前調整押圧ストロークのギャップ縮小方向成分(σ)gを予め調整押圧ストローク方向への値に変換して、補正前調整押圧ストロークσを求めておき、これに補正を施すようにしてもよい。例えば変換関係がσ→G(σ)で表されている場合、σ=G(σ)×α/(1−α)により補正後調整押圧ストロークσを求めることができる。また、スプリングバック量νにのみ補正を施すこと、例えばσg=Δg+νg×α/(1−α)等に基づき、補正後調整押圧ストローク値σを算出することも可能である(νgは、νのギャップの縮小方向の成分である)。
【0053】
次に、図22は、調整曲げ工程の処理内容の一例を示すフローチャートである。曲げ装置14の制御部150(図16)は、B1にて主制御部100からの起動信号を受け、B2で調整押圧ストロークσの値を受信して、これを該ストローク数に対応するモータ56の回転数すなわちPG159のパルス数Pσに変換する。そして、B3でPGパルスカウンタ(例えばRAM154内に形成される)をリセットし、B4でモータ56を起動する。これにより、曲げ金具58(図8)は、接地電極W2に向けて接近を開始する。また、同時に、ロードセル155からの出力Lxの読み込みをスタートする。
【0054】
曲げ金具58が接地電極W2に当接すると、その当接に伴う圧力変化をロードセル155が検知して、その出力値Lxを変化させる。B5では、Lxの値が基準値L0を超えた場合(あるいは、Lxの微分値が所定値を超えた場合としてもよい)に、曲げ金具58が接地電極W2と接触したとみなし、これを調整押圧ストロークの開始位置として、PG159からのパルスカウントを開始する(B6)。そして、そのパルスカウント値PがPσに到達すれば、調整押圧ストローク終了とみなし、モータを停止する(B8)。最後にB9で、モータを逆転して押圧パンチ54を退避させ、処理を終了する。
【0055】
なお、本発明は、上記のように多極スパークプラグへの適用に限られるものではなく、図27に示すように、接地電極W2の側面が中心電極W1の先端面と対向する、いわゆる平行電極型スパークプラグの火花ギャップgの間隔調整にも全く同様に適用することができる。
【0056】
また、図28に示すように、被処理スパークプラグWの上記接地電極W2に対し、調整曲げ手段として曲げ装置14に代えてエアハンマユニット300を使用し、接地電極W2に外側から打撃を付与してギャップgの間隔を調整するようにしてもよい。エアハンマユニット300は、被処理スパークプラグWの搬送経路の両側に配置された2組のエアパンチハンマ345を備え、各エアパンチハンマ345は、エアシリンダ347で駆動されるハンマ346により、それぞれ被処理スパークプラグWの対応する接地電極W2を外側から打撃して、ギャップgの間隔を減少させるように構成されている。この場合、前記補正係数αと、調整ギャップ縮小量Δg(=g−gt )と、1打撃当りのギャップ縮小量uとを用いて、調整制御量としての打撃回数nを、n=(Δg/u)×{α/(1−α)}により算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグ製造装置の一例を示す平面図。
【図2】移動テーブル機構の側面断面図。
【図3】その回転ワークホルダの作用を説明する平面図。
【図4】接地電極整列機構をその作用とともに示す平面図。
【図5】基準部位値測定装置の平面図及び側面図。
【図6】ワークWの要部と、これに対するレーザ光の投射位置とを示す説明図。
【図7】撮影・解析ユニットの要部正面図及び側面図。
【図8】曲げ装置の側面図。
【図9】図1の製造装置の主制御部の電気的構成を示すブロック図。
【図10】撮影・解析ユニットの画像解析部の電気的構成を示すブロック図。
【図11】カメラ視野をその変形例とともに示す模式図。
【図12】図1の製造装置の処理の流れを示すフローチャート。
【図13】ギャップ測定処理の流れを示すフローチャート
【図14】接地電極エッジ線のデータを概念的に表す図。
【図15】ギャップ測定処理の概念を示す説明図。
【図16】曲げ装置の電気的構成の一例を示すブロック図。
【図17】調整押圧ストローク算出処理の流れを示すフローチャート。
【図18】x(θu)の幾何学的算出原理を示す説明図。
【図19】同じく、その簡便な方法と示す説明図。
【図20】x(θu)を調整押圧ストロークに変換する原理を説明する図。
【図21】記憶装置に記憶されるxとθuとのデータの組を概念的に示す図。
【図22】調整曲げ工程の流れを示すフローチャート。
【図23】主制御部が使用する主なメモリエリアを示す説明図。
【図24】主制御部における記憶装置の記憶内容の要部を示す説明図。
【図25】補正係数更新処理の流れを示すフローチャート。
【図26】補正係数の初期化処理の流れを示すフローチャート。
【図27】平行電極型スパークプラグの例を示す図。
【図28】調整曲げ手段をエアハンマリングユニットで構成した例を示す図。
【符号の説明】
1 スパークプラグ製造装置
W ワーク(被処理スパークプラグ)
W1 中心電極
W2 接地電極
g 火花ギャップ
E1,E2 電極エッジ線
14 曲げ装置(調整曲げ手段)
15 撮影・解析ユニット(調整前火花ギャップ間隔測定手段、調整後火花ギャップ間隔測定手段)
40 カメラ
100 主制御部(調整制御量決定手段、調整制御量補正手段)
110 画像解析部(ギャップ間隔算出手段、調整押圧ストローク決定手段)
300 エアハンマユニット(調整曲げ手段)

Claims (7)

  1. 接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造方法であって、前記火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前ギャップ間隔測定工程と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値gtに近づくよう、前記接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、前記ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ工程と、前記調整前ギャップ間隔gと前記ギャップ間隔目標値gtとに基づいて、前記押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定工程と、調整後のギャップ間隔g’を測定する調整後ギャップ間隔測定工程と、一連の複数の被処理スパークプラグの前記ギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの前記調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの前記調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正工程と、を含み、
    前記調整制御量決定工程は、現在行おうとしている調整曲げ工程に先行するN回(N≧2)の調整曲げ工程を時系列順に配列したときに、それら各調整曲げ工程の補正因子Aを、それぞれ前記ギャップ間隔目標値g t と前記調整後ギャップ間隔g’とを用いて、A=g t /(g’+g t )により算出し、それらN個の調整曲げ工程について求められた該Aの値の平均値を反映した補正係数αを算出する補正係数算出工程と、過去の調整曲げ工程の実績において、測定された調整後ギャップ間隔g’が対応するギャップ間隔目標値g t よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が大きくなり、逆に小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が小さくなる形で、前記補正係数αが作用する算出アルゴリズムにより、前記調整制御量を算出する調整制御量算出工程とを含むことを特徴とするスパークプラグ製造方法。
  2. 前記調整制御量補正工程において、前記調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値gtよりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を大きくする補正を行い、同じくギャップ間隔目標値gtよりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を小さくする補正を行う請求項1記載のスパークプラグ製造方法。
  3. 前記曲げ加工を押圧パンチによる押圧により行うとともに、前記接地電極の押圧曲げ後、押圧解除したときに発生するスプリングバック量νを予め求めておき、前記調整制御量としての調整押圧ストロークσを、このスプリングバック量νを見込んだ値として決定し、前記調整制御量補正工程においては、この調整押圧ストロークσによる曲げ加工の結果として得られる調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを大きくし、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを小さくするように補正を行う請求項1又は2に記載のスパークプラグ製造方法。
  4. 接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造方法であって、前記火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前ギャップ間隔測定工程と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値g t に近づくよう、前記接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、前記ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ工程と、前記調整前ギャップ間隔gと前記ギャップ間隔目標値g t とに基づいて、前記押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定工程と、調整後のギャップ間隔g’を測定する調整後ギャップ間隔測定工程と、一連の複数の被処理スパークプラグの前記ギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの前記調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの前記調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正工程と、を含み、
    前記調整制御量補正工程において、前記調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を大きくする補正を行い、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を小さくする補正を行うものであり、
    前記曲げ加工を押圧パンチによる押圧により行うとともに、前記接地電極の押圧曲げ後、押圧解除したときに発生するスプリングバック量νを予め求めておき、前記調整制御量としての調整押圧ストロークσを、このスプリングバック量νを見込んだ値として決定し、前記調整制御量補正工程においては、この調整押圧ストロークσによる曲げ加工の結果として得られる調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを大きくし、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを小さくするように補正を行うことを特徴とするスパークプラグ製造方法。
  5. 前記調整後ギャップ間隔g’が前記ギャップ間隔目標値gtを包含する規定の範囲に満たなかった場合には、前記ギャップ間隔測定値g’が該範囲に到達するまで、前記調整曲げ工程を繰り返す請求項3又は4に記載のスパークプラグ製造方法。
  6. 接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造方法であって、前記火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前火花ギャップ間隔測定手段と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値gtに近づくよう、前記接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、前記ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ手段と、前記調整前ギャップ間隔gと前記ギャップ間隔目標値gtとに基づいて、前記押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定手段と、調整後のギャップ間隔gを測定する調整後ギャップ間隔測定手段と、一連の複数の被処理スパークプラグの前記ギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの前記調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの前記調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正手段と、を含み、
    前記調整制御量決定手段は、現在行おうとしている調整曲げ工程に先行するN回(N≧2)の調整曲げ工程を時系列順に配列したときに、それら各調整曲げ工程の補正因子Aを、それぞれ前記ギャップ間隔目標値g t と前記調整後ギャップ間隔g’とを用いて、A=g t /(g’+g t )により算出し、それらN個の調整曲げ工程について求められた該Aの値の平均値を反映した補正係数αを算出する補正係数算出手段と、過去の調整曲げ工程の実績において、測定された調整後ギャップ間隔g’が対応するギャップ間隔目標値g t よりも大きくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が大きくなり、逆に小さくなる側に隔たった曲げ処理実績の数が増えるほど現在の調整曲げ工程に対する調整制御量が小さくなる形で、前記補正係数αが作用する算出アルゴリズムにより、前記調整制御量を算出する調整制御量算出手段とを含むことを特徴とするスパークプラグ製造装置。
  7. 接地電極が中心電極と対向してそれらの間に火花ギャップが形成されたスパークプラグの製造装置であって、前記火花ギャップのギャップ間隔を調整するために、調整前のギャップ間隔gを測定する調整前ギャップ間隔測定手段と、その測定された調整前ギャップ間隔gがギャップ間隔目標値g t に近づくよう、前記接地電極に対して押圧パンチによる押圧又は打撃パンチによる打撃を加えてこれに曲げ加工を施し、前記ギャップ間隔の調整を行う調整曲げ手段と、前記調整前ギャップ間隔gと前記ギャップ間隔目標値g t とに基づいて、前記押圧パンチの調整押圧ストローク又は打撃パンチの打撃回数(以下、これらを総称して調整制御量という)を決定する調整制御量決定手段と、調整後のギャップ間隔g’を測定する調整後ギャップ間隔測定手段と、一連の複数の被処理スパークプラグの前記ギャップ間隔を調整する際に、現在の被処理スパークプラグの前記調整制御量を、過去の被処理スパークプラグの前記調整後ギャップ間隔g’の実績値に基づいて補正する調整制御量補正手段と、を含み、
    前記調整制御量補正手段において、前記調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を大きくする補正を行い、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの前記調整制御量を小さくする補正を行うものであり、
    前記曲げ加工を押圧パンチによる押圧により行うとともに、前記接地電極の押圧曲げ後、押圧解除したときに発生するスプリングバック量νを予め求めておき、前記調整制御量としての調整押圧ストロークσを、このスプリングバック量νを見込んだ値として決定し、前記調整制御量補正手段においては、この調整押圧ストロークσによる曲げ加工の結果として得られる調整後ギャップ間隔g’がギャップ間隔目標値g t よりも大きい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを大きくし、同じくギャップ間隔目標値g t よりも小さい場合には、次の被処理スパークプラグの調整押圧ストロークσを小さくするように補正を行うことを特徴とするスパークプラグ製造装置。
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