JP3936324B2 - 口腔内適用抗真菌剤 - Google Patents

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Description

本発明は、口腔に適用される抗真菌治療剤に関する。より詳細には、アゾール系抗真菌剤を主成分として、陰イオン性界面活性剤および製剤全体量に対して50質量%以下のアルコール系溶剤を含み、服用性が改善され、口腔カンジダ症・食道カンジダ症治療に有用な口腔用ゲル剤に関する。
Candida albicansは健康人の口腔内からも検出される常在菌であるが、悪性腫瘍やAIDS患者のように免疫機能が衰えた患者においては、しばしば重篤な口腔カンジダ症や食道カンジダ症を引き起こすことが知られている。また、寝たきりの高齢者が増加するに従い低栄養状態に陥り免疫機能の低下と共に感染の機会が増加し、深在性真菌症へ進展することも多い。さらに、最近では感染の危険因子の少ない高齢者や基礎疾患を欠く高齢者にも食道カンジダ症の報告がある(大分県医学会雑誌,第16巻,1号67−70頁(1998年))。また、放射線治療を施した患者やシェーグレン症候群の患者などの唾液分泌機能が低下している患者では、唾液による口腔内の自浄作用の衰えから、口腔カンジダ症や食道カンジダ症の感染頻度が増加し、一旦感染すると治癒しにくいことが報告されている。口腔カンジダ症、食道カンジダ症に罹患すると嚥下障害や食欲不振を招き、患者のQOLが低下するばかりでなく、これにより栄養状態が低下すると、免疫機能がさらに低下し、病態がさらに悪化するという悪循環をもたらすことが多い。また、高齢者では嚥下機能の低下に伴い、誤嚥することが多くなり、口腔カンジダ症から肺真菌症や深在性真菌症に移行することもあり、重篤な結果を招く。
口腔粘膜疾患に用いられる半固形製剤としては、口内炎用の粘膜付着型軟膏剤が知られているが、口腔内で適度な分散性と滞留性を持つような水性ゲル剤はあまり知られていない。従来から口腔・食道カンジダ症の治療に用いられているミコナゾール配合のゲル剤(フロリードTMゲル経口用(FLO−G))は、口腔内に適用できる水性ゲル剤の数少ない例の一つであるが、口腔粘膜に用いられるこの製剤は滞留性が高く舌や喉に接触する時間が比較的長いにもかかわらず、味や刺激の点でそれを適用する患者にとって、必ずしも服用性が良好なものとは言えなかった。例えば、70質量%以上の高濃度のグリセリンを成分中に含む口腔内適用水性ゲル剤では、グリセリン特有の甘味が強すぎて、患者によっては不快感や嘔吐感を覚える場合があるという問題点があった。特に、唾液分泌機能が低下し、口腔内が乾燥している患者に対しては、その刺激感は投与の支障になる可能性があり、服用性の改善が図られた水性ゲル剤が求められていた。
他方、口腔カンジダ症・食道カンジダ症治療に有用な口腔用ゲル剤においては、製剤を容器から出して塗布具あるいは洗浄した指に乗せた時に容易に流れない程度の粘度が必要であり、口腔内に塗布する際には展延性が高く、塗布後の口腔粘膜への適度な付着性および口腔内全体への適度な分散性を有することが好ましく、増粘剤の種類が検討される。しかしながら、その際、一般的な増粘多糖類等を用いて、容器から出した時に型崩れしないように粘稠性を増しただけの水性ゲル剤では、構造粘性が強くなり、まとまりが強すぎるために口腔粘膜全体に広がる前に嚥下され、口腔内の薬物滞留性が著しく悪くなるという問題点を生じる。さらに、この点を考慮して基剤の粘度および構造粘性を抑えた場合、保存中に製剤中の有効成分が沈降してしまうという問題点を新たに生ずることになる。従って、通常の増粘剤の組合わせだけで構造粘性を持たせた、従来から知られたような一般的な水性ゲル剤では、口腔あるいは食道カンジダ症を治療する為の薬として望ましい物性を得ることは難しい。
以上のことから、適用する患者にとって服用性が良好であり、且つ有効成分の薬効を十分に発揮しうるような口腔内適用抗真菌剤の開発が望まれていた。
アゾール系抗真菌剤の効力を高める技術としては、例えば、イミダゾール系抗真菌剤と4級アンモニウム塩を組み合わせた製剤(特許文献1)、アゾール系抗真菌剤とラクトフェリンを組合わせた製剤(特許文献2)、アゾール系抗真菌剤とリゾチームを組合わせた製剤(特許文献3)、またはイミダゾール系抗真菌剤とサリチル酸または安息香酸とを組合わせた製剤(特許文献4)等が知られている。また、クロトリマゾール(非特許文献1)、イトラコナゾール(非特許文献2)およびフルコナゾール(非特許文献3)については、in vitro試験において陰イオン界面活性剤との組み合わせで効力が増大することが報告されている。
しかしながら、これらの先行技術には、アゾール系抗真菌剤とアルコール系溶媒並びに陰イオン界面活性剤との組合せを開示したものはなく、その懸濁状態についても言及がない。特に、ミコナゾールにおいては陰イオン性界面活性剤との組合わせについては開示がなく、この組合わせで効力が増強することについても記述がない。
特開平9−110690号公報 特開平9−165342公報 特開平9−20680号公報 特開昭64−66121号公報 Iwata K,Yamaguchi H,Antimicrob.Agents Chemother,12(2),206-212,1977 F.D.D'Auria,N.Simonetti,V.Strippoli,J Microb Methods,20(1),47-54,1994 N.Simonetti,F.D.D'Auria,V.Strippoli,Chemotherapy,37(1),32-37,1991
本発明の目的は、アゾール系抗真菌剤を有効成分とする口腔用ゲル剤において、アルコール味特有の不快感や嘔吐感等の、服用性が改善され、口腔カンジダ症・食道カンジダ症の治療に有用な口腔用ゲル剤を提供することである。この点に関しては、グリセリン等のアルコール系物質は有効成分の溶解補助剤や分散剤としての役目も有することから、服用性を良好にする為に、単にグリセリンの含量を低下させることも試みられたが、それだけでは、製剤中での有効成分の分散性や溶解性が低下したり、それによって、有効成分の効力そのものが低下するという新たな問題点が浮上する。また、前述の口腔用ゲル剤における口腔内の薬物滞留性や保存中の有効成分の沈降等の問題点も生ずる。
本発明の目的をより詳細に言えば、前述の問題点を解決し、(1) 高い効力を有しつつ、溶剤、例えば、グリセリンなどの特有の甘味が強すぎる為の患者の不快感や嘔吐感、あるいは唾液分泌機能が低下し、口腔内が乾燥している患者に対する刺激感等の服用性が改善され、(2) 口腔カンジダ症・食道カンジダ症の治療に有用な口腔用ゲル剤として、塗布がしやすく(適度な粘度を有し、展延性が高い)、適度な粘膜付着と分散性や薬剤の滞留性を有する物性を有し、且つ(3) 製剤保存中の有効成分の沈降および分離を抑えた安定な製剤を提供することである。
また、本発明の別の目的は、味および刺激性の点から、湿潤剤、粘稠化剤または溶剤として添加されるアルコール系溶剤の含量を低くした場合でも、抗真菌活性を維持する方法もしくは口腔用ゲル剤を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有する口腔用ゲル剤が、(1) 高い効力を有しつつ、アルコール味特有の不快感や嘔吐感、あるいは刺激感等の服用性が改善されること、(2) 塗布がしやすく(適度な粘度を有し、展延性が高い)、適度な粘膜付着と分散性や薬剤の滞留性を有する物性を有すること、且つ(3) 製剤保存中の有効成分の沈降および分離を抑えた安定な製剤であることを見出した。
すなわち、より詳細には、a)製剤全体量に対して、アルコール系溶剤を50質量%以下とし、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することで、抗真菌力を有しつつ、アルコール味特有の不快感や嘔吐感、あるいは刺激感を著しく低減できること、b)アルギン酸ナトリウム又λ−カラギーナンのような構造粘性の低い水溶性増粘剤と膨潤性粒子とを組合わせて添加することで、水性ゲル剤の処方と製剤物性の関係において、塗布がしやすく(適度な粘度を有し、展延性が高い)、適度な粘膜付着と分散性や薬剤の適度な滞留性を有する物性が得られること、c)さらに、このような製剤とすることにより、保存中のアゾール系抗真菌剤の沈降を抑えることができた保存安定の良い製剤とすることができることを見出し、本発明を完成した。
本発明の第1の態様は、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤である。必須成分および必要な場合に加えられる任意成分以外の成分は、好ましくは精製水である。本明細書中で使用する組成%は、特に断らない限り、質量(重量)単位であり、例えば、ある組成物または製剤の全質量当たり、該当成分がどれだけの質量を添加されているかの割合(添加率、製剤全体量における配合量)を表す。
本発明におけるアゾール系抗真菌剤には、イミダゾール系抗真菌剤として、アリコナゾール、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラトコナゾール、ロムバゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾールおよびチオコナゾールまたはその塩等が挙げられ、トリアゾール系抗真菌剤として、アルテコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾ−ル、サペルコナゾールおよびテルコナゾールまたはその塩等が挙げられる。これらアゾール系抗真菌剤の塩の例としては、製薬学的に許容しうる塩であれば特に限定されないが、具体的には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;酢酸、しゅう酸、マロン酸、こはく酸、フマル酸、マレイン酸、りんご酸、くえん酸等のカルボン酸類;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸類等との塩が挙げられる。イミダゾール系抗真菌剤として、ミコナゾール、クロトリマゾールまたはその塩がより好ましく、トリアゾール系の抗真菌剤として、フルコナゾール、イトラコナゾールまたはその塩がより好ましい。とりわけ、ミコナゾールまたは製薬学的に許容されるその塩(例えば、硝酸ミコナゾール)が特に好ましい。本発明の口腔用ゲル剤におけるアゾール系抗真菌剤の配合量は、製剤全体量に対して、0.1〜7質量%が好適であるが、0.3〜3質量%であることがより好ましい。アゾール系抗真菌剤がミコナゾールまたはその塩である場合には製剤全体量に対して、0.1〜4質量%が好適であるが、0.5〜2.5質量%であることがより好ましい。
本発明における陰イオン界面活性剤とは、親水基に陰性荷電を有する界面活性剤のことを示し、ラウリル硫酸ナトリウム、ドクサートナトリウム、胆汁酸またはその塩等であることが好ましい。これら陰イオン性界面活性剤は、製造においてアゾール系抗真菌剤を均一分散させる役割も担っており、製剤全体量に対して、その配合量は5質量%以下であり、0.01〜2質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましく、粘膜刺激性、製剤の味の悪化、味覚異常の原因などの観点から、0.01〜0.40質量%であることがより好ましく、0.01〜0.20質量%であることがさらに好ましい。陰イオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムである場合には、0.01〜1質量%であることが好ましく、0.01〜0.20質量%であることがより好ましい。
本発明の口腔用ゲル剤に用いられる陰イオン界面活性剤は、アゾール系抗真菌剤1質量部に対して、0.01質量部〜1質量部で使用することが好ましく、0.01〜0.1質量部で使用することがより好ましい。
本発明におけるアルコール系溶剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、エタノール等が挙げられる。味や刺激性の点から、製剤全体量に対して、50質量%以下であることが好ましい。アルコール系溶剤がグリセリンである場合には、製剤全体量に対して、45質量%以下であることが好ましく、20〜45質量%であることがより好ましい。プロピレングリコールである場合には、製剤全体量に対して、10質量%以下であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。エタノールである場合には、製剤全体量に対して、2質量%以下であることが好ましく、1〜2質量%であることがより好ましい。また、製剤の抗菌力調節のために、これらのアルコール系溶剤を組み合わせて用いることができる。その場合、具体的には、グリセリンであれば20〜45質量%、プロピレングリコールであれば、1〜10質量%、エタノールであれば1〜2質量%の添加範囲内で組み合わせて用いることが好ましい。組み合わせたアルコール系溶剤の総量が製剤全体量に対して50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることがより好ましい。組み合わせて使用する場合の比率(質量比)は、例えば、グリセリン:プロピレングリコール:エタノール=45:10:2、グリセリン:プロピレングリコール=45:10、グリセリン:エタノール=45:2、プロピレングリコール:エタノール=10:2などが挙げられる。本明細書においてグリセリンとは、日本薬局方に記載のグリセリンおよび濃グリセリンを包含する。
本発明における水溶性増粘剤とは、常温で水に溶解あるいは膨潤して増粘効果を発揮する物質で、例えば、アルギン酸ナトリウム、λ−カラギーナン、キサンタンガム、グアガム、プルラン等の多糖類、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成品が挙げられる。
これらの増粘剤の中で、展延性および口腔内での分散性を上げるために、構造粘性が低く、ニュートン流体に近い物性を示すアルギン酸ナトリウム、λ−カラギーナン、カルメロースナトリウムを主として用いることが好ましい。
本発明の水溶性増粘剤については、使用時に容器から取り出し口腔内にまんべんなく適用する際に、適度な展延性と分散性が得られるような製剤のレオロジカル的物性を得られれば、その配合量や組み合わせには特に制限はない。できる限り少量で目的とする製剤物性を得られることが望ましく、これら増粘剤の添加量や組み合わせを調節して、容器から出して塗布する際の適度な粘稠度を得ることができる。
アルギン酸ナトリウム、λ−カラギーナン、カルメロースナトリウムのようなニュートン流体に近い流動特性を持つ増粘剤の場合の配合量は、製剤全体量に対して、0.1〜5質量%が望ましく、さらに好ましくは0.2〜2.5質量%である。一方、降伏点を持つカルボキシビニルポリマーやキサンタンガムのような増粘剤の場合の配合量は、比率を多くしすぎるとゲル剤の分散性が著しく低下するため、製剤全体量に対して、0.1〜2.0質量%が望ましく、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%である。
本発明の水溶性増粘剤は、任意の増粘剤を少量ずつ組み合わせて使用することも可能であるが、特に、アルギン酸ナトリウムまたはλ−カラギーナンを主として用い、その他の増粘剤と組み合わせることが好ましい。アルギン酸ナトリウムとキサンタンガム、アルギン酸ナトリウムとカルメロースナトリウム、アルギン酸ナトリウムとカルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウムとヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウムとポリアクリル酸ナトリウム、λ−カラギーナンとキサンタンガム、λ−カラギーナンとカルメロースナトリウム、λ−カラギーナンとカルボキシビニルポリマー、λ−カラギーナンとヒドロキシプロピルセルロース、λ−カラギーナンとポリアクリル酸ナトリウム或いはこれらにさらに他の水溶性増粘剤を組み合わせる場合などが挙げられる。アルギン酸ナトリウムとカルメロースナトリウム、λ−カラギーナンとカルメロースナトリウム或いはこれらにさらに他の水溶性増粘剤を組み合わせる場合が好ましく、アルギン酸ナトリウム、カルメロースナトリウムおよびポリアクリル酸ナトリウムの組み合わせ、λ−カラギーナンおよびカルメロースナトリウムまたはこれらにグアガム、プルランなどを添加した組み合わせ等がより好ましい。
本発明の水溶性増粘剤の口腔ゲル剤全体量における配合量は、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜7.0質量%であることがより好ましく、0.2〜6.0質量%であることがさらに好ましい。2.0〜6.0質量%であることが特に好ましい。
上記のように適切に選ばれた増粘剤で調製されたゲル剤においても、さらに分散性を上げる必要を生じる場合がある。ここで選ばれる増粘剤のみで調製されたゲル剤は降伏点を持たないため、製剤保存中に有効成分が沈降してしまうという問題が生じる。そこで、膨潤性粒子を加えることで、これら増粘剤の添加量をそれほど増やさずとも粘度を上げることが可能となり、良好な分散性を付与し、有効成分が保存中に沈降および分離することを防ぐことが可能となる。
本発明における膨潤性粒子とは、水と接触させたときに、水を吸収して膨潤するが、その構成物質が水に不溶である為、粒子間のネットワークを形成せず、それ単独では、製剤の粘度を上昇させることがほとんどない粒子であり、経口固形製剤における崩壊剤や、液剤における懸濁化剤として用いられる物質、例えば、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、軽質無水ケイ酸等が挙げられ、適宜組み合わせて使用することも可能である。本発明の膨潤性粒子としては、クロスカルメロースナトリウム、または結晶セルロース・カルメロースナトリウムであることが好ましい。クロスカルメロースナトリウムはカルメロースナトリウムを架橋して不溶化したものであり、Ac-di-sol (FMC Biopolymer)等の商標名が知られる。結晶セルロース・カルメロースナトリウムは水不溶性である結晶セルロース微粒子の表面にカルメロースナトリウムを吸着させ、その陰性荷電による反発によって高度に分散させたもので、アビセルRC-591NF(旭化成)等が知られる。
本発明における膨潤性粒子の製剤全体量における配合量は、0.1〜2.5質量%であるが、量が多くなるとざらつき感が生じるため、0.2〜1.5質量%であることが好ましい。
本発明における水溶性増粘剤が、アルギン酸ナトリウムおよびカルボキシビニルポリマーの組み合わせ、もしくはλ−カラギーナンおよびキサンタンガムの組み合わせである場合には、膨潤性粒子を添加しなくても(良好な分散性を付与し、)有効成分が保存中に沈降および分離することを防ぐことは可能である。
本発明の口腔用ゲル剤において、好ましい添加量、各必須成分またはそれらの好ましい組合せを、以下に態様として示す。
<態様1−1>
製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜2質量%の陰イオン界面活性剤、0.1〜7質量%のアゾール系抗真菌剤、0.1〜10質量%の水溶性増粘剤および0.1〜2.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
<態様1−2>
製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.4質量%の陰イオン界面活性剤、0.1〜4質量%のミコナゾールまたはその塩、0.1〜10質量%の水溶性増粘剤および0.1〜2.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
<態様1−3>
製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%の陰イオン界面活性剤、0.1〜4質量%のミコナゾールまたはその塩、0.1〜10質量%の水溶性増粘剤および0.1〜2.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
<態様1−4>
製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.5〜2.5質量%のミコナゾールまたはその塩、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウムを含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
<態様1−5>
製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.5〜2.5質量%のミコナゾールまたはその塩、および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウム、並びに、0.2〜7.0質量%のアルギン酸ナトリウムとその他の増粘剤との組合せまたはλ−カラギーナンとその他の増粘剤を組合せた水溶性増粘剤を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
本発明の第2の態様は、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することを特徴とする、抗真菌活性を維持する方法である。
本発明の第3の態様は、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することを特徴とする、ゲル状組成物である。
本発明の第2の態様および第3の態様に挙げられる抗真菌剤、アルコール性溶剤、陰イオン界面活性剤、あるいは好ましい具体例や添加率(質量%)は第1の態様と同様の意味を表す。必須成分および必要な場合に加えられる任意成分以外の成分は、好ましくは精製水である。
本発明の口腔用ゲル剤、すなわち、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤を用いることにより、(1) 高い抗真菌力を有しつつ、溶剤による刺激性や味などの服用性が改善され、(2) 適度な粘性を有するため塗布がしやすく、適度な口腔内分散性が得られ、且つ(3) 製剤保存中の有効成分の沈降・分離を抑制でき、良好な保存安定性を得ることができる。従って、本発明の口腔用ゲル剤は、口腔カンジダ症・食道カンジダ症の治療において、適用する患者にとって服用性が良好であり、且つ有効性を充分に発揮し、保存安定性に優れた製剤として極めて有用である。
また、本発明の、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、陰イオン界面活性剤を添加することで抗真菌活性を維持する方法、または製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することを特徴とするゲル状組成物を用いることにより、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させたアゾール系抗真菌剤の抗真菌力の低下を防ぐことが可能である。したがって、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤を用いて抗真菌剤を添加した医薬製剤を製造するにあたって、極めて有用である。
以下、さらに本発明を詳細に説明する。
本発明における口腔用ゲル剤とは、口腔内に適用されるゲル状の薬剤であり、医薬用の組成物をも包含する。本発明の口腔用ゲル剤は、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とし、さらに製薬学的に許容される担体を適宜含有していてもよい。本発明の口腔用ゲル剤は、アゾール系の抗真菌剤がゲル基剤中に懸濁していても溶解していても良いが、懸濁している場合がより好ましい。
本発明の口腔用ゲル剤のより好ましい態様として、
1)製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
2)製剤全体量に対して、50質量%以下のグリセリン、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
3)製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
4)製剤全体量に対して、50質量%以下のグリセリン、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
5)製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
6)製剤全体量に対して、50質量%以下のグリセリン、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
7)製剤全体量に対して、50質量%以下のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤である。
本発明の口腔用ゲル剤のさらに好ましい態様として、
1)製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
2)製剤全体量に対して、1〜10質量%のプロピレングリコール、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
3)製剤全体量に対して、1〜2質量%のエタノール、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
4)製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
5)製剤全体量に対して、1〜10質量%のプロピレングリコール、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
6)製剤全体量に対して、1〜2質量%のエタノール、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
7)製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
8)製剤全体量に対して、1〜10質量%のプロピレングリコール、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
9)製剤全体量に対して、1〜2質量%のエタノール、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、アゾール系抗真菌剤、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
10)製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
11)製剤全体量に対して、1〜10質量%のプロピレングリコール、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
12)製剤全体量に対して、1〜2質量%のエタノール、0.01〜1質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
13)製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
14)製剤全体量に対して、1〜10質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
15)製剤全体量に対して、1〜2質量%のエタノール、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、並びに、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤である。
本発明の口腔用ゲル剤のよりさらに好ましい態様は、
1)アゾール系抗真菌剤、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%の陰イオン界面活性剤、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
2)ミコナゾールまたはその塩、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%の陰イオン界面活性剤、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
3)アゾール系抗真菌剤、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
4)ミコナゾールまたはその塩、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%の膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
5)アゾール系抗真菌剤、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウムを含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
6)ミコナゾールまたはその塩、並びに、製剤全体量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウムを含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
7)製剤全体量に対して、0.5〜2.5質量%のアゾール系抗真菌剤、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.2〜7.0質量%の水溶性増粘剤および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウムを含有することを特徴とする口腔用ゲル剤、
8)製剤全体量に対して、0.5〜2.5質量%のミコナゾールまたはその塩、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、および0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウム、並びに、0.2〜6.0質量%のアルギン酸またはλ−カラギーナンおよびその他の増粘剤を組合せた水溶性増粘剤を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤である。
本発明の第2の態様は、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することを特徴とする抗真菌活性を維持する方法である。
例えば、従来市販のフロリードTMゲル経口用は、製剤全体量に対して、70質量%以上のグリセリンを含む基材にミコナゾールが懸濁した状態で配合されている製剤である。この製剤ではグリセリン特有の甘味が強すぎて患者によっては不快感や嘔吐感を覚える点があるが、この点を改良すべく、グリセリンがミコナゾールの溶解補助剤や分散剤として使用されていることを考慮して、単にグリセリンの含量を低下させてみると(50%以下)、ミコナゾールの分散性や溶解性の低下だけでなく効力そのものも低下してしまう。そこで、グリセリンにミコナゾールが懸濁されている状態の処方に陰イオン界面活性剤を添加することで、抗真菌力を維持することができる。本態様において、抗真菌剤、アルコール性溶剤、陰イオン界面活性剤の定義および添加率(質量%)、好ましい態様等は前記本発明の第1の態様と同じである。
また、本発明の第3の態様は、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤を添加することを特徴とするゲル組成物である。このゲル状組成物において、例えば、70質量%以上のグリセリンを含む基材にミコナゾールが懸濁されている状態の処方における抗真菌力を、50質量%以下のグリセリンを含む基材にミコナゾールを懸濁しても抗真菌力を維持することが可能である。本態様において、抗真菌剤、アルコール性溶剤、陰イオン界面活性剤の定義および添加率(質量%)、好ましい態様等は前記本発明の第1の態様と同じである。
本発明の口腔用ゲル剤の任意成分としては、
1)pH調整剤として、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、またはこれらの化学的に可能な塩や水酸化ナトリウム、リン酸緩衝液などの緩衝液等、
2)矯味剤として、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、トレハロース等、
3)香料として、ネーブルオレンジフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ペアーなどの柑橘系のフレーバー、或いはペパーミントオイル、ハッカ油等、
4)着色剤として、食用黄色4号、食用黄色5号などの食用色素など、
5)防腐剤として、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピルなどのパラベン類などが挙げられ、必須成分や薬学的に許容される担体などと適宜組み合わせて用いられる。
本発明の口腔用ゲル剤は、例えば、以下のようにして製造することができる。1)アゾール系抗真菌剤を陰イオン界面活性剤(場合によりプロピレングリコールを添加)を溶解した緩衝液に懸濁する。本発明の口腔用ゲル剤に使用されるアゾール系抗真菌剤は、口腔粘膜への分散性や保存時の懸濁安定性を考慮した場合には、ジェットミル等を用いてできる限り微細な粒子としたほうが好ましい。
2)増粘剤および膨潤性粒子をアルコール系溶剤に分散し、1)で調製した抗真菌剤の懸濁液に徐々に添加し、撹拌しながらゲル化する。
以下、試験例および実施例を挙げて本発明の効果を具体的に示すが、本発明は以下の試験例および実施例により限定されるものではない。
(試験例1)
本発明に使用されるアルコール系溶剤、例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはエタノールが挙げられ、それらの表1に示す質量%濃度の水溶液の官能試験(口中で不快感を感じない最大濃度の測定)を実施した結果を表1に示す。
Figure 0003936324
以上の結果から、基本的に本発明に用いられるアルコール性溶剤だけであっても50質量%を超えると、刺激性および味の点で、服用感が気になることが確認された。
(試験例2)
(1)供試菌株
供試菌株はC. albicans ATCC90028 を用いた。
(2)菌液の調製方法
C.albicans ATCC90028をサブローデキストロース(SD)寒天培地(Difco) に植菌し、35℃で約20時間静置培養を行い、さらにSD寒天培地に継代し、35℃で約20時間静置培養を行った。増殖した菌を白金耳で掻き取り、滅菌生理食塩液(大塚) に懸濁および希釈後、菌数を血球計算盤でカウントした。カウント値に基づき滅菌生理食塩液で適当に希釈し、1 ×106colony forming unit(cfu)/mLの菌液を調製した。
(3)試験液の調製
抗真菌剤にミコナゾール(MCZ)、陰イオン界面活性剤にラウリル硫酸ナトリウム(SDS)およびアルコール系溶剤にグリセリンまたはプロピレングリコールを用いて試験液を調製した。
グリセリンまたはプロピレングリコールを用いてミコナゾール分散液を調製し、滅菌生理食塩液を用いてSDS溶液を調製した。SDS溶液およびグリセリンまたはプロピレングリコールを種々の割合で混合し、この混液にミコナゾール分散液を添加し、表2または表3に示す試験液を調製した。
(4)試験方法
表2または表3に示す各組成の試験液に、(2)で調製した菌液を試験液中での濃度が1×105cfu/gとなるように接種し、35℃で60分間振とう培養した。培養後、試験液1mLをサンプリングしてGPLP液体培地(日本製薬) で 100〜1000倍希釈後、1mLを滅菌シャーレにとり、GPLP寒天培地(日本製薬)19mLを添加して寒天平板混釈法により生菌数を測定した。生菌数測定は35℃で2日間培養し、出現する集落数を計測した。
(5)評価および算出式
評価のパラメータとして、初発菌数に対する増殖率を下記の式で算出した。
増殖率(%)=(接種後30分および60分後の各試験液における生菌数/初発生菌数)×100
(6)試験結果
試験結果を表2、表3に示す。表2および表3から明らかなように、製剤全体量に対して50質量%以下のアルコール系溶媒を含有する場合であっても、ミコナゾールと陰イオン性界面活性剤を組み合わせることで、増殖率を低下できることが示された。
Figure 0003936324
Figure 0003936324
以下、ゲル剤における実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
(実施例1〜5および比較例)
表4、5、6に示す処方で、以下に示す製法に準じてゲル剤を調製した。
先ず、ミコナゾールを界面活性剤(場合によりプロピレングリコールを添加)を溶解したリン酸緩衝液に懸濁した。増粘剤および膨潤性粒子をアルコール系溶剤に分散し、ミコナゾール懸濁液に徐々に添加し、撹拌しながらゲル化し、ゲル剤を調製した。調製したゲル剤を用いて、以下の試験例3〜6の試験を行った。
(試験例3)
(1)供試菌株
供試菌株はC. albicans IFO1594 を用いた。
(2)菌液の調製方法
C. albicans IFO1594 をSD液体培地(Difco) に植菌し、37℃で約20時間振とう培養を行い、菌数を血球計算盤でカウントした。カウント値に基づきSD液体培地で適当に希釈し、1×107cfu/mL の菌液を調製した。
(3)試験方法
表4に示す各組成のゲル剤9gに、(2)で調製した菌液を濃度が1×106cfu/gとなるように接種し、35℃で振とう培養した。培養15分後に製剤1gをサンプリングしてSD液体培地(Difco)で1000〜10000 倍希釈後、1mLを滅菌シャーレにとり、SD寒天培地(Difco)19mLを添加して寒天平板混釈法により生菌数を測定した。生菌数測定は25℃で5日間培養し、出現する集落数を計測した。
(4)試験結果
試験結果を表4に示す。表4から明らかなように、本発明の口腔用ゲル剤は陰イオン界面活性剤を含有しない比較例に比べて、顕著な殺菌効果を示した。また、市販のフロリードTMゲル経口用(FLO−G)を同様に試験した結果、実施例1と同様な結果を得た。
Figure 0003936324
(試験例4)
(1)供試菌株
供試菌株はC. albicans IFO1594 を用いた。
(2)菌液の調製方法
C. albicans IFO1594 をSD寒天培地(Difco) に植菌し、35℃で約20時間静置培養を行い、さらにSD寒天培地に継代し、35℃で約20時間静置培養を行った。増殖した菌を白金耳で掻き取り、滅菌生理食塩液(大塚) に懸濁および希釈後、菌数を血球計算盤でカウントした。カウント値に基づき滅菌生理食塩液で適当に希釈し、1×107cfu/mL の菌液を調製した。
(3)試験方法
表5に示す各組成の製剤9gに、(2)で調整した菌液を濃度が1×106cfu/gとなるように接種し、35℃で振とう培養した。培養60分後に製剤1gをサンプリングしてGPLP液体培地(日本製薬) で100 〜1000倍希釈後、1mLを滅菌シャーレにとり、GPLP寒天培地(日本製薬)19mLを添加して寒天平板混釈法により生菌数を測定した。生菌数測定は35℃で2日間培養し、出現する集落数を計測した。
(4)試験結果
試験結果を表5に示す。表5から明らかなように、本発明の口腔用ゲル剤は、陰イオン界面活性剤を含有しない比較例に比べて、顕著な殺菌効果を有することが示された。
Figure 0003936324
(試験例5)ゲル剤の分散性評価
(1)試験方法
シリンジを縦に割って雨樋状にしたものにゲル剤を塗布し、塗布面を上にして約4°の傾きをつけて固定した。シリンジの上端に人工唾液を0.5mL/min で滴下して、ゲル表面を緩やかに流れるようにし、ゲルが崩壊してゆく様子を観察した。
(2)試験結果
試験結果を表6に示した。表6から明らかなように、本発明の口腔用ゲル剤では、徐々にゲルが崩壊したのに比べ、比較例ではラグタイムの後一気にゲルがシリンジを滑り落ちる現象が認められた。本発明の口腔用ゲル剤中の増粘剤(アルギン酸ナトリウムまたはλ−カラギーナン)と膨潤性粒子の組合わせにより、本発明の口腔用ゲル剤の良好な口腔内分散性が示された。
(試験例6)ミコナゾール粒子の沈降および分離に関する評価
(1)試験方法
ゲル剤をスクリュー栓付き試験管に入れ、60℃で10日間保存した。保存後、薬物粒子の沈降について目視で観察した。なお、製剤物性比較のために、レオメーターを用いて粘弾性を測定した。
(2)試験結果
試験結果を表6に示した。表6から明らかなように、本発明の口腔用ゲル剤では、製剤保存中のミコナゾールの沈降を顕著に抑制した。一方、比較例は粘弾性は実施例と同様に比較的高い値を示しているにもかかわらず、ミコナゾールの沈降を抑えることができなかった。従って、本発明の口腔用ゲル剤の優れた保存安定性が示された。
Figure 0003936324
本発明の口腔用ゲル剤についての官能試験については、例えば、以下のような方法で行うことができる。
被験者に、本発明の口腔用ゲル剤約2gを舌上に塗布し、約1分保持した後、吐き出してもらい、その後、以下の判定項目について4段階で得点をつけてもらい、本発明の製剤を比較例の製剤と比較し、評価する。
・苦味 服用感悪い 3−2−1−0 感じない
・甘味 服用感悪い 3−2−1−0 感じない(好ましい)
・刺激(灼熱感等) 有り 3−2−1−0 無し
・臭い 好ましくない 3−2−1−0 無し
なお、判定項目は、上記以外の項目であってもよく、必要に応じて適宜選択することができる。
(試験例7)ゲル剤の服用性評価
ミコナゾール2.0%およびグリセリン37.5%を含有し、実施例4に準じて調製した本発明のミコナゾール配合口腔用ゲル剤(本発明品)と、ミコナゾール2.0%およびグリセリン70%以上を含有する口腔用ゲル剤(比較製剤)の服用性を、健常男子被験者20名を対象にクロスオーバー法にて評価した。被験者には各々の製剤約5gを口に含ませ3分間保持後吐き出させ、製剤の服用感を判断するために設定した6項目(図1)について評価を求めた。評価においては、各項目毎に被験者の感覚を図1に示すスケールの適当な位置に縦線で記入させ、左端(服用性悪い)から縦線までの距離を得点に換算した。
更に、試験終了後に両製剤のどちらが好ましいかの嗜好性評価(2点嗜好法)を同時に実施した。
図2は、服用性評価の結果を示したレーダーチャートである。図2から明らかなように、全般的な味、甘味、刺激、後味の各項目に関して、本発明品は比較製剤に対して有意に高い得点を獲得した。また、各製剤のレーダーチャートの面積を比較したとき、本発明品は比較製剤に対し有意に面積が大きくなり(p<0.005)、全般的な服用性が高いことが示された。
図3は、嗜好性評価の結果を示すグラフである。図3から明らかなように、嗜好性評価においては、75%の被験者が本発明品を嗜好し、その嗜好性の差が統計的に有意であった。
以上の結果より、本発明の口腔用ゲル剤に、製剤全体量に対して50質量%以下のアルコール性溶剤を用いれば、官能試験により刺激性および味において良好である。また、本発明の口腔用ゲル剤に、製剤全体量に対して50質量%以下のアルコール性溶剤を用いた場合でも、陰イオン界面活性剤を用いることで、真菌の増殖率を抑制できることが示された。また、本発明の口腔用ゲル剤は、陰イオン界面活性剤の配合されていないゲル剤に比べ、顕著な殺菌作用を示すとともに、適度な粘弾性と口腔内分散性を示し、且つ製剤保存中のアゾール系抗真菌剤の分離・沈降を抑制することが示された。
また、本発明の口腔用ゲル剤は、官能試験において全般的な味、甘味、刺激、後味の各項目に関して、比較製剤に対して有意に高いスコアを示し、その結果をレーダーチャートに表し各製剤のチャート面積を比較したところ、本発明品は比較製剤に対し有意に面積が大きくなり、本発明品が比較製剤に比べ全般的な服用性が高いことが示された。苦味に関しては、比較製剤においても良好であったが、本発明の口腔用ゲル剤ではより一層改善されたことが示された。また、嗜好性評価においては、75%の人が本発明品を嗜好し、その嗜好性の差は統計的に有意であることが示された。
従って、本発明の口腔内ゲル剤を用いれば、(1) 高い抗真菌力を有しつつ、溶剤による刺激性や味などの服用性が改善され、(2) 適度な粘性を有するため塗布がしやすく、適度な口腔内分散性が得られ、且つ(3) 製剤保存中の有効成分の沈降・分離を抑制でき、良好な保存安定性を得ることができる。
また、製剤全体量に対して、70質量%以上のアルコール系溶媒に懸濁した状態で抗真菌活性を示すアゾール系抗真菌剤を、製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール性溶剤に懸濁させ、陰イオン界面活性剤を添加することで抗真菌活性を維持することが可能である。
図1は、服用性評価に用いたスケールを示す。 図2は、服用性評価の結果を示すレーダーチャートである。 図3は、嗜好性評価の結果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 製剤全体量に対して、50質量%以下のアルコール系溶剤、0.01〜1質量%の陰イオン界面活性剤、ミコナゾールまたはその塩、水溶性増粘剤および膨潤性粒子を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
  2. 前記アルコール系溶剤が、グリセリン、プロピレングリコール、エタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種、もしくは2種以上の組み合わせからなり;
    前記陰イオン界面活性剤が、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ドクサートナトリウム、胆汁酸および胆汁酸の塩からなる群より選ばれる1種以上からなり;
    前記水溶性増粘剤がアルギン酸ナトリウム、λ−カラギーナン、キサンタンガム、グアガム、プルラン、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリアクリル酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種、もしくは2種以上の組み合わせからなり;
    前記膨潤性粒子が、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウムおよび軽質無水ケイ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種、もしくは2種以上の組み合わせからなる、請求項1に記載の口腔用ゲル剤。
  3. 前記水溶性増粘剤が、アルギン酸ナトリウムと他の水溶性増粘剤との組み合わせ、またはλ−カラギーナンと他の水溶性増粘剤との組み合わせ、である請求項1または請求項2に記載の口腔用ゲル剤。
  4. 前記アルコール系溶剤が、製剤全体量に対して20〜50質量%であり;
    前記ミコナゾールまたはその塩が、製剤全体量に対して0.5〜2.5質量%であり;
    前記水溶性増粘剤が、製剤全体量に対して0.1〜10質量%であり;
    前記膨潤性粒子が、製剤全体量に対して0.1〜2.5質量%含有される、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の口腔用ゲル剤。
  5. 製剤全量に対して、20〜45質量%のグリセリン、0.01〜0.2質量%のラウリル硫酸ナトリウム、0.5〜2.5質量%のミコナゾールまたはその塩、0.2〜1.5質量%のクロスカルメロースナトリウム、および0.2〜7.0質量%のアルギン酸ナトリウムと他の水溶性増粘剤との組み合わせ、またはλ−カラギーナンと他の水溶性増粘剤とを組み合わせた水溶性増粘剤を含有することを特徴とする口腔用ゲル剤。
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