JP3936000B2 - 双眼鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は双眼鏡に関するものであり、より詳細には、眼幅調整機構を有する双眼鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、左右の望遠光学系を左右一対のケーシングに収納し、両ケーシングを双眼鏡幅方向に相対移動させることにより眼幅調整を行うことができる双眼鏡が知られている。このような双眼鏡は、一方(例えば左側)のケーシングが他方(例えば右側)のケーシングに収納されるよう構成されており、一方のケーシングを他方のケーシングから引き出すことにより眼幅が広げることができる。
【0003】
眼幅調整に伴うケーシングの移動を案内するため、一方のケーシングにはガイドバーが設けられ、他方には当該ガイドバーに係合する係合部(孔など)が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような双眼鏡では、ガイドバーと係合部とのクリアランスが大きいとケーシングの移動の際のがたつきが大きくなり、クリアランスが小さいとケーシングの移動が渋くなり操作しにくくなるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑み、眼幅調整の際のがたつきが少なく、且つ眼幅調整操作がし易いやすい双眼鏡を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の双眼鏡は、左右の望遠光学系を支持する左右一対の可動フレームと、該可動フレームを双眼鏡の幅方向に移動可能に保持する支持フレームと、を備え、支持フレームにおいて可動部材の下方に位置する支持部材の、双眼鏡前後方向の端縁近傍にピンを突設し、可動フレームに、ピンに係合し且つ双眼鏡の幅方向に延びる案内溝を形成すると共に、支持部材の端縁近傍に双眼鏡の幅方向に延びる切り欠きを形成し、端縁近傍のピンを含む領域を双眼鏡の前後方向に弾性変形可能とし、当該領域を所定量弾性変形させた状態で、案内溝とピンとを係合させること、を特徴とするものである。このように構成することによって、上記領域の弾性力によってピンが案内溝に対して当接付勢される。
【0007】
上記の支持部材には、第2のピンがさらに植設され、可動フレームには、第2のピンに係合し且つ双眼鏡の幅方向に延びる案内溝がさらに形成される。このように構成することにより、上記の当接付勢に伴って第2のピンが案内溝の一端に摺接する。そのため、案内溝とピンとの間にクリアランスがあっても、眼幅調整の際のがたつきは減少する。また、案内溝とピンとのクリアランスをあまり小さくする必要が無いため、眼幅調整の際の可動フレームの移動がスムースに行われる。即ち、眼幅調整操作がし易くなる。
【0008】
なお、上記のピンは底板の四隅に突設することができる。このように構成することにより、眼幅調整の際の上記可動部材の移動をより安定させることができる。また、この場合、上記の切り欠きを、底板の前端近傍あるいは後端近傍に形成することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態の双眼鏡は、左右の望遠光学系を双眼鏡の幅方向中心部に対して対称に移動させて眼幅調整を行うよう構成されたものであり、両接眼部の間隔の大小に係わらず、焦点調整用の操作部材が双眼鏡の幅方向中心部に位置するよう構成されたものである。以下、図面を参照して詳説する。
【0010】
図1は、本実施形態の双眼鏡1を示す斜視図である。双眼鏡1は、双眼鏡の幅方向中心部に対して対称に移動可能な左右一対の鏡体(ケーシング)21,22と、両鏡体を支持する支持フレーム25が設けられている。
【0011】
図2は、双眼鏡1の光学系を示す図である。双眼鏡1は、接眼レンズと対物レンズが同一直線上に配置された、所謂ダハプリズムタイプの双眼鏡である。図2に示すように、双眼鏡1の左右の鏡体21,22には、左右一対の望遠光学系10L,10Rが収容されている。各望遠光学系10L,10Rは、図中一点鎖線で示す入射光軸OAL,OARに沿って、第1レンズ11L,11R、補助プリズム12L,12R、ダハプリズム13L,13R、及び第2レンズ14L,14R、接眼レンズ15L,15Rからなっている。
【0012】
第1レンズ11L,11R及び第2レンズ14L,14Rは、夫々対物光学系を形成しており、当該対物光学系により像が形成される位置に視野枠16L,16Rが設けられている。対物光学系により形成された像は、接眼レンズ15L,15Rにより拡大され、観察される。
【0013】
次に、図1に示す左右一対の鏡体21,22を、双眼鏡の幅方向中心部に対して対称に移動可能とするための構成について説明する。なお、以下の説明では、双眼鏡の対物側(被写体に近い側)を前方、接眼側(観察者に近い側)を後方と呼ぶ。また、図2における光軸OAL,OARに平行な方向は、単に「光軸方向」と呼ぶ。
【0014】
図3は、双眼鏡1のフレーム構造を示す分解斜視図である。左右一対の鏡体21,22を移動可能に支持するための支持フレーム25(図1)は、平行な2枚の板部材である底板41と天板42、及び底板41と天板42の間に設けられ双眼鏡の高さ方向の支柱となる中央支持体45によって、横H字型のフレームとして構成されている。
【0015】
左右の望遠光学系10L,10R(図2)の各レンズ及びプリズム(図3では夫々光軸OAL,OARで示す)は、底板41と天板42の間で双眼鏡幅方向に移動可能に設けられた左右一対のスライドフレーム31,32に支持される。また、当該スライドフレーム31,32には、観察者に把持される部分である左右一対の外装ケース51,52が固定される。この左右のスライドフレーム31,32及び外装ケース51,52が、図1の鏡体21,22を構成する。
【0016】
図4は、左右のスライドフレーム31,32、及び両スライドフレームを支持する底板41を示す斜視図である。スライドフレーム31,32は、夫々中央部に開口312,322が形成された左右一対の板状部材である。スライドフレーム31,32の夫々双眼鏡左端及び右端に相当する端部は、鉛直上向きに屈曲され、側壁部311,321を形成している。
【0017】
スライドフレーム31の前端及び後端には、側壁部311から所定距離の位置に、鉛直方向上方に起立する一対の起立部313,314が形成されている。側壁部311と起立部313,314との間で、左側の望遠光学系10L(図2)が保持される。同様に、スライドフレーム32の保持部320の前端及び後端には起立部323,324が形成され、側壁部321と起立部323,324との間で、右側の望遠光学系10R(図2)が保持される。
【0018】
スライドフレーム31の両起立部313,314の間には、前後方向に延びる案内軸315が掛け渡され、スライドフレーム32の両起立部323,324の間には、前後方向に延びる案内軸325が掛け渡されている。両案内軸315,325は、接眼光学系及びプリズムを前後方向に移動させる際の案内を行うものである(詳細は後述する)。
【0019】
スライドフレーム31の前端及び後端近傍には、双眼鏡幅方向に延びる案内溝310a,310bが夫々形成されている。同様に、スライドフレーム32の前端及び後端近傍には、双眼鏡幅方向に延びる案内溝320a,320bが夫々形成されている。
【0020】
底板41の四隅には、4本のピン413,414,415,416が植設され、夫々スライドフレーム31の案内溝310a,310bとスライドフレーム32の案内溝320a,320bに係合する。案内溝310a,310b,320a,320bとピン413,414,415,416との係合により、スライドフレーム31,32は、底板41上で双眼鏡幅方向にのみ移動可能に位置規制される。
【0021】
スライドフレーム31の右端からは、スライドフレーム32に向けて平行な一対の延出部331,332が延びており、スライドフレーム32の左端からは、スライドフレーム31に向けて一対の延出部341,342が延びている。
延出部331,332には双眼鏡の幅方向に延びる係合溝333,334が夫々形成され、同様に、延出部341,342には係合溝343,344が夫々形成されている。
【0022】
図5に、スライドフレーム31,32を底板41に取り付けた状態を示す。スライドフレーム31,32を底板41に取り付けると、スライドフレーム31の延出部331,332とスライドフレーム32の延出部341,342とは、スライドフレーム32側を上にして夫々重なるように配置される。
【0023】
スライドフレーム31の係合溝333とスライドフレーム32の係合溝343には、底板41の双眼鏡幅方向中央に植設されたピン411が係合し、スライドフレーム31の係合溝334とスライドフレーム32の係合溝344には、底板41の双眼鏡幅方向中央に植設されたピン412が係合している。ピン411,412と各係合溝の係合により、スライドフレーム31,32は双眼鏡幅方向に案内される。
【0024】
中央支持体45は、底板41の幅方向中央部において、スライドフレーム31,32の各延出部に跨るように配置される。スライドフレーム31の延出部331、及びスライドフレーム32の延出部342には、夫々ラック335,345が互いに向き合って形成されており、両ラック335,345は中央支持体45の下部に設けられたピニオン36に係合している。
【0025】
また、図3に示すように、スライドフレーム31の起立部313,314の上端面313a,314a、及びスライドフレーム32の起立部323,324の上端面323a,324aは、天板42の下面に当接する当接面となっている。このように、スライドフレーム31,32は底板41及び天板42により鉛直方向に位置規制される。
かくして、スライドフレーム31,32は、底板41と天板42及び中央支持体45よりなる横H型の支持フレーム25によって双眼鏡の幅方向にスライド可能に支持される。
【0026】
図6は、底板41上でのスライドフレーム31,32のスライド状態を示す平面図である。スライドフレーム31,32は、底板41に植設された各ピン413,414,415,416と、案内溝310a,310b,320a,320bとの係合によって、双眼鏡幅方向にのみスライド可能となっている。さらに、ピニオン36がスライドフレーム31,32のラック335,345に係合しているため、図6(a)、(b)に示すように、スライドフレーム31,32は、互いに逆方向に同量だけ移動可能となる。
【0027】
図7は、スライドフレーム31,32の案内溝310a,310b,320a,320bと底板41のピン413,414,415,416との位置関係を示す概略図である。なお、図7では、案内溝310a,310b,320a,320bを点線で示す。
【0028】
図7に示すように、底板41の前端近傍には、双眼鏡幅方向に延びる切り欠き41a,41bが形成され、底板41の前端と切り欠き41a,41bとの間のピン413,415を含む領域が前後方向に弾性変形可能となっている。
上記の案内溝310a,320aとピン413,415とは、上記の領域が前方あるいは後方に僅かに弾性変形した状態で係合している。従って、ピン413,414,415,416は案内溝310a,310b,320a,320bに対して当接付勢される。
【0029】
このように構成されているため、ピン413,414,415,416と案内溝310a,310b,320a,320bとの間にクリアランスがあっても、可動フレーム31,32の移動の際のがたつきは抑えられる。また、ピン413,415と案内溝310a,320aとのクリアランスをあまり小さくする必要が無いため、スライドフレーム31,32の移動の際の摺動抵抗も少なく、眼幅調整操作がし易くなる。
【0030】
次に、スライドフレームと外装ケースの取付構造について説明する。
図8は、右側のスライドフレーム32と外装ケース52の取り付け構造を示す斜視図である。なお、図8では、スライドフレーム32の上下に位置する底板41,天板42(図3)は省略する。
【0031】
外装ケース52は双眼鏡幅方向内側に開口した箱型に形成されている。外装ケース52の前端には鉛直壁521が形成され、対物光学系の第1レンズ11R(図2)に入射光を導くための開口522が形成されている。一方、外装ケース52の後端は全体が開口となっており、当該開口の双眼鏡幅方向内側の周縁には、後端カバー529を取り付けるための外縁部523が形成されている。
【0032】
スライドフレーム32の一対の起立部323,324のうち、前方の起立部323には、前方に向けて水平に突出し、外装ケース52の壁521に当接する当接部346が形成されている。また、接眼側の起立部324は後方に向けて屈曲され、屈曲部の上下端が外装ケース52の外縁部523に当接する当接部347となっている。
【0033】
さらに、起立部323にはねじ孔348が形成され、ねじ孔348に対応する外装ケース52の所定箇所には貫通孔524が形成されている。また、起立部324にはねじ孔324aが形成され、外装ケース52の外縁部523にはめ込まれる後端カバー529には、ねじ孔324aに対応する箇所に貫通孔526が形成されている。そして、側壁部321の所定箇所にはねじ孔349が形成され、ねじ孔347に対応する外装ケース52の所定箇所には、貫通孔525が形成されている。
【0034】
このように、スライドフレーム32と外装ケース52とは、当接部346,347と壁521及び外縁部523との当接、及びねじ孔348,324a,349へのねじの締め付けによって固定される。つまり、スライドフレーム32の上下には底板41と天板42が位置するため、スライドフレーム32の上下以外の箇所、即ち、前後端と側端において、スライドフレーム32と外装ケース52とが固定される。なお、左側の鏡体21とスライドフレーム31も、同様に固定される。
【0035】
このように構成されているため、スライドフレーム31,32と外装ケース51,52により構成される左右の鏡体21,22は、横H型の支持フレーム25に支持され、図9(a)、(b)に概略断面図として示す如く、支持フレーム25に対して対称にスライドする。
【0036】
本実施形態の双眼鏡では、スライドフレーム31,32と外装ケース51,52よりなる左右の鏡体(ケーシング)21,22が、夫々箱体(殻)を構成するため、剛性の高い構造が得られる。なお、左右の鏡体21,22の剛性をより高くするため、スライドフレーム31,32及び外装ケース51,52は金属で構成されている。
【0037】
また、左右の鏡体21,22が、底板41と天板42及び中央支持体45よりなる横H型の支持フレーム25に支持されるため、図9(b)に示すように、左右の鏡体21,22の間隔を広げた状態でも、双眼鏡1全体の剛性が保たれる。なお、双眼鏡1全体の剛性をより高くするため、底板41と天板42は金属で構成されている。
【0038】
次に、左右の鏡体において光学系を保持するための構成について説明する。
本実施形態の双眼鏡は、図2に示す左右の望遠光学系10L,10Rのうち、補助プリズム12L,12Rから接眼レンズ15L,15Rまでの部分を左右夫々移動可能なユニットとし、当該ユニットを光軸OAL,OARに沿って移動させることによって接眼部の収納/突出及び焦点調整を行うよう構成されている。
【0039】
そのため、図3に示すスライドフレーム31,32には、各プリズム及びレンズを保持すると共に、光軸に沿って移動可能な左右一対の移動ユニット6a,6b(図3では省略)が設けられる。図10及び図11は右側の移動ユニット6bを示す分解斜視図及び斜視図である。なお、左側の移動ユニット6aは、右側の移動ユニット6bと双眼鏡幅方向の中心に対し対称に構成されている。
【0040】
図10に示すように、右側の移動ユニット6bは、プリズム(後述)を保持するプリズムホルダ64と、レンズ(後述)を保持するレンズホルダ66、及びこれらを支持する移動体62により構成されている。レンズホルダ66の先端には接眼部の外装部材である化粧環68が取り付けられ、化粧環68の先端には目当てゴム68aが設けられている。
【0041】
移動体62は、プリズムホルダ64を載置するベース板62aと、ベース板62aの後端及び左端に設けられた2つの鉛直壁62b,62cよりなっている。2つの鉛直壁62b,62cは平面視でL字状のフレームを形成し、鉛直壁62bにはレンズホルダ66が後方から取り付けられる。
【0042】
鉛直壁62cには、スライドフレーム32の案内軸325を挿通させるための挿通孔621,622が形成され、鉛直壁62bの右端にはスライドフレーム32の側壁部321に上方から接する当接部623が設けられている。かくして、図11に示すように、移動体62は、スライドフレーム32に対し、前後方向に移動可能に支持される。
【0043】
ここで、図12に、移動体62を右後方から見た斜視図として示すように、移動体62のベース板62aの右端には、スライドフレーム32の側壁部321に下方から当接するよう上方に向けて屈曲形成された当接片626が設けられている。スライドフレーム32に移動体62を取り付けると、当接片626は僅かに弾性変形した状態で側壁部321の下方に当接する。即ち、移動体62の当接部623と当接片626が上下から側壁部312を挟み込む。これにより、移動体62の案内軸325回りに回転が防止される。
【0044】
また、案内軸325と挿通孔621,622(図10)との間のクリアランスによるがたを除去するため、鉛直壁62cの上端には、天板42(図3)に摺接する摺接部627が設けられている。摺接部627は、長手方向一端が固定され他端が自由端であるレバー形状に形成されており、摺接部627の自由端近傍には上方に突出する突起627aが設けられている。摺接部627が僅かに下方に弾性変形した状態で、突起627aが天板42(図3)に下方から当接する。移動体62の移動に伴い、摺接部627(の突起627a)と天板42(図3)の下面とが摺接し、上記のがたが除去される。
【0045】
なお、スライドフレーム32の前方には、対物光学系の第1レンズ11Rを保持する第1レンズ枠19が、視度差調整のため光軸方向に移動可能に支持されているが、この視度差調整については説明を省略する。
【0046】
図13は、双眼鏡1の内部構成を示す断面図である。図13に示すように、左右のプリズムホルダ63,64には、補助プリズム12L,12Rとダハプリズム13L,13Rが保持されている。又、左右のレンズホルダ65,66には、対物光学系の第2レンズ14L,14R、接眼レンズ15L,15R、及び視野環16L,16Rが保持されている。
【0047】
左右の移動体61,62からは双眼鏡幅方向中央部に向けてアーム614、624が延びており、双眼鏡幅方向中央部には、アーム614,624を光軸方向に駆動するための焦点調整用駆動機構70が設けられている。焦点調整用駆動機構70には、焦点調整用の操作部材である転輪71が設けられ、転輪71の内部には駆動環71aが固定され、駆動環71aの内面には2つの突起76,77が設けられている。
【0048】
また、駆動環71aの内部には、突起76,77に係合するねじ溝を有するねじ73が設けられている。ねじ73の先端には、ねじ73が軸回りに回転しないよう前後方向に案内するスライダ74が取り付けられ、転輪71を回転すると、ねじ73及びスライダ74が直進移動する。そして、スライダ74に設けられた後述のレバー75を介してアーム614,624が前後に移動し、移動体61,62を移動させる。
【0049】
図13に示す状態では、第1レンズ11L,11Rと移動ユニット6a,6bとは最も近接した状態にある。この状態では、移動ユニット6a,6bは後端部を残して双眼鏡1の外装ケース51,52内に収納されている。
【0050】
図14に、移動ユニット6a,6bが第1レンズ11L,11Rから最も離間した状態を示す。図14に示す状態では、移動ユニット6a,6bの接眼レンズ15L,15R、化粧環67,68、及び目当てゴム67a,68aが双眼鏡1の外装ケース51,52から後方(観察者側)に突出する。
【0051】
実施形態の双眼鏡は、図13に示すように移動ユニット6a,6bが最も第1レンズ11L,11Rに近接した状態(収納状態)では観察不能である。このように、接眼光学系を含む移動ユニット6a,6bが、観察不能状態(収納状態)になるまで第1レンズ11L,11Rに近接し得るよう構成されているため、双眼鏡1は未使用時にそれだけ小型になる。
【0052】
次に焦点調整用駆動機構70について説明する。図15は、焦点調整用駆動機構70を示す斜視図である。ねじ73は前後方向に延びる支軸72により貫通支持されている。ねじ73の先端に設けられたスライダ74には、中央支持体45の内部に設けられた案内レール45aに案内されるコーナー部74aが形成され、コーナー部74aと案内レール45aとの摺動によって、スライダ74(及びねじ73)は前後方向に直進移動可能になる。
【0053】
中央支持体45の両側面には、左右の移動体61,62のアーム614,624を左右両側から挿入するためのスリット45b,45bが形成されている。また、スライダ74には、下方に向けて延びるレバー75が取り付けられる。このレバー75が、スリット45b,45bから中央支持体45の内部に挿入されたアーム614,624の溝615,625に上方から係合する。
【0054】
このように、転輪71の回転に伴い、レバー75と溝615,625との係合によって、左右の移動体61,62が前後方向に移動する。なお、眼幅調整によるスライドフレーム31,32の移動に伴い、移動体61,62も左右方向に移動するため、溝615,625は移動体61,62の左右方向の移動を許容できるよう十分長く形成されている。
【0055】
最後に、本発明の特徴部分と実施形態との関係について説明する。
図7に示すように、スライドフレーム31,32には双眼鏡幅方向に延びる案内溝310a,310b,320a,320bが形成され、底板41の四隅にはこれら案内溝に夫々係合するピン413,414,415,416が突設されている。
さらに、底板41の前端近傍には、双眼鏡幅方向に延びる切り欠き41a,41bが形成され、底板41の前端と切り欠き41a,41bとの間のピン413,415を含む領域が前後方向に弾性変形可能となっている。
【0056】
上記の案内溝310a,310b,320a,320bとピン413,414,415,416とは、上記の領域が僅かに弾性変形した状態で係合している。従って、ピン413,414,415,416は案内溝310a,310b,320a,320bに対して当接付勢される。即ち、ピン413,414,415,416と案内溝310a,310b,320a,320bとの間にクリアランスがあっても、スライドフレーム31,32の移動の際のがたつきは抑えられる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の双眼鏡によると、支持部材におけるピンを含む領域の弾性力によって、ピンが案内溝に対して当接付勢される。そのため、案内溝とピンとの間にクリアランスがあっても、眼幅調整の際のがたつきは減少する。また、案内溝とピンとのクリアランスをあまり小さくする必要が無いため、眼幅調整の際の可動フレームの移動がスムースに行われ、眼幅調整操作がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の双眼鏡の斜視図である。
【図2】図1の双眼鏡の光学系を示す図である。
【図3】図1の双眼鏡の分解斜視図である。
【図4】スライドフレームと底板を示す斜視図である。
【図5】スライドフレームを底板に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】スライドフレームのスライド動作を示す斜視図である。
【図7】案内溝とガイドピンとの位置関係を示す概略図である。
【図8】スライドフレームへの外装ケースの取付構造を示す斜視図である。
【図9】左右の鏡体のスライド動作を示す断面図である。
【図10】移動ユニットの構造を示す斜視図である。
【図11】移動ユニットの構造を示す斜視図である。
【図12】移動体を示す斜視図である。
【図13】双眼鏡の内部構造を示す平面図である。
【図14】双眼鏡の内部構造を示す平面図である。
【図15】操作部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 双眼鏡
21,22 鏡体
25 支持フレーム
31,32 スライドフレーム
310a,310b,320a,320b 案内溝
36 ピニオン
41 底板
413,414,415,416 ピン
42 天板
45 中央支持体
51,52 外装ケース
61,62 移動体
Claims (5)
- 左右の望遠光学系を支持する左右一対の可動フレームと、該可動フレームを双眼鏡の幅方向に移動可能に保持する支持フレームと、を備え、前記支持フレームにおいて前記可動フレームの下方に位置する支持フレームの、双眼鏡前後方向の端縁近傍且つ前記幅方向両端縁近傍に第1のピンを突設し、前記可動フレームに、前記第1のピンに係合し且つ双眼鏡の幅方向に延びる案内溝を形成すると共に、前記支持フレームの双眼鏡前後方向の端縁近傍には、前記前後方向の端縁であって前記第1のピンと前記第1のピンに直近の前記幅方向端縁との間の位置から切り欠かれ、その後前記第1のピンよりも前記双眼鏡の前後方向中央側において前記第1のピンよりも双眼鏡の幅方向中央側にまで延びる切り欠きを形成し、前記端縁近傍の前記第1のピンを含む領域を双眼鏡の前後方向に弾性変形可能とし、前記領域が所定量弾性変形した状態で、前記案内溝と前記第1のピンとが係合していること、を特徴とする双眼鏡。
- 前記支持フレームに第2のピンがさらに植設され、前記可動フレームに、前記第2のピンに係合し且つ双眼鏡の幅方向に延びる案内溝がさらに形成されていること、を特徴とする請求項1に記載の双眼鏡。
- 前記支持フレームは板状部材であること、を特徴とする請求項1又は2に記載の双眼鏡。
- 前記第1のピンは前記支持フレームの四隅に突設されること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の双眼鏡。
- 前記切り欠きは、前記支持フレームの前端近傍あるいは後端近傍に形成されること、を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の双眼鏡。
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