JP3935390B2 - 篩分け装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被分別物を細物と粗物とに分別するための篩分け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ごみ焼却施設では、一般廃棄物や産業廃棄物等の種々雑多な廃棄物が焼却炉で焼却されて、大量の焼却灰が発生する。そして、この焼却灰は、次工程で溶融処理される。ところで、焼却炉から排出される焼却灰には、小粒状(又は微細状)の細物と比較的大塊状の粗物とが混在するが、焼却灰の溶融処理は、細物を対象にして行われる。従って、焼却灰(本願が対象にしている被分別物となる)を溶融処理するには、まず焼却灰を細物と粗物とに分別する必要がある。
【0003】
従来から、ごみ焼却施設では、焼却灰を分別するのに、例えば図6〜図7に示すような振動式スクリーンと称される篩分け装置が汎用されている。この図6〜図7に示す従来例の篩分け装置は、横長箱状のハウジング101内をスクリーン部材104で上下2室に区画して、その上部室114を粗物Cの通路とする一方、下部室115を細物Bの通路としている。尚、上部室114の上部開口は、蓋板116,116・・で被覆されている。
【0004】
ハウジング101の一端側(図6の左側)には、スクリーン部材104の始端部上に被分別物Aを投入するための被分別物投入口111が形成されている。又、ハウジング101の他端側(図6の右側)には、下部室115の右端に細物Bを排出する細物排出口112と、上部室114の右端に粗物Cを排出する粗物排出口113とがそれぞれ形成されている。
【0005】
このハウジング101は、投入口111側から各排出口112,113側に向けて若干下降傾斜させた状態で、防振バネ102,102を介してスタンドで支持している。そして、ハウジング101は、振動モータ103で振動せしめられる。
【0006】
スクリーン部材104は、この従来例では、図7に示すように複数本の篩桟141,141・・を所定小間隔(隙間142)をもって平行に配置したものを使用している。尚、スクリーン部材104は、複数本の篩桟141を平行配置したもののほかに、網目状のものも汎用されている。
【0007】
この従来例の篩分け装置は、ごみ焼却施設において、投入口111を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続させて設置される。そして、振動モータ103を駆動させると、投入口111から投入された焼却灰(被分別物)Aがスクリーン部材104上で振動せしめられて、そのうちの粗物Cはスクリーン部材104上に残る一方、細物Bは各篩桟141,141間の隙間142から下部室115内に落下し、細物Bと粗物Cとに分別される。続いて、下部室115の細物B及び上部室114の粗物Cは、振動により下降傾斜側(図6の右側)に移動せしめられて、それぞれ細物排出口112及び粗物排出口113から分別状態で排出される。尚、細物排出口112から排出された細物Bは、磁選機を経て溶融炉に供給されて、そこで溶融処理される一方、粗物排出口113から排出された粗物Cは、異物として廃棄処理される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ごみ焼却施設で焼却された焼却灰中には、針金のような細長い異物が焼却されないままで混入していることがあるが、このような細長い未焼却異物(例えば針金)が投入口111からスクリーン部材104上に供給されると、該異物(針金)が図6及び図7に符号C′で示すように、スクリーン部材104の篩桟141に引っ掛かって、スクリーン部材104の振動力だけでは該異物C′が下流側に移動しなくなることがある。
【0009】
そして、このようにスクリーン部材104上に異物C′が引っ掛かって動かなくなると、そこに後続の他の異物や粗物Cが順次(徐々に)堰止められて、スクリーン部材104の隙間142が目詰まりを起こし、正常な分別作業が行えなくなるとともに、延いては分別不能になるという問題があった。尚、その場合、運転を停止させて、上部室114の蓋板116を外し、作業員が手作業でスクリーン部材104の目詰まり部分を掃除する必要がある。
【0010】
又、この篩分け装置を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続させて使用する場合は、上記のようにスクリーン部材104の目詰まり除去のために篩分け装置を停止させると、その間は上流側からの焼却灰の供給も停止させる必要があり、この篩分け装置以外の設備の運転にも影響を及ぼすことになる。
【0011】
本願発明は、上記した従来の篩分け装置の問題点に鑑み、被分別物(例えば焼却灰)中に針金のようなスクリーン部材に引っ掛かり易い異物が混入していても、該異物を自動的にスクリーン部材上から排除し得るようにした篩分け装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、例えばごみ焼却施設で発生する焼却灰のような被分別物を細物と粗物とに分別するための篩分け装置を対象にしている。
【0013】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明の篩分け装置は、被分別物を収容し得るハウジングと、該ハウジング内にあって回転軸の回りに所定角度間隔をもって複数枚の羽根板を取付けた回転移送体と、該回転移送体を回転させる駆動装置と、ハウジング内における回転移送体の下面側にあって複数本の篩桟を所定小間隔をもって回転移送体の回転方向と平行に配置してなるスクリーン部材とを備えている。
【0014】
回転移送体は、駆動装置(モータ)によって例えば毎分2〜3回転程度の低速で回転せしめられる。尚、この回転移送体の回転スピード(毎分2〜3回転)は、特に限定するものではなく適宜に設定できる。又、回転移送体の回転スピードは可変にすることもできる。
【0015】
回転移送体の羽根板は、等角度間隔で4〜10枚程度を用いるのが好ましいが、2枚以上であれば適宜枚数使用できる。又、各羽根板は、回転中心から先端までの長さが同じであって、各羽根板先端の移動軌跡面は全て同位置となる。尚、この各羽根板の材料としては、耐熱性及び耐摩耗性のある金属板(例えば鋼板)が好ましい。
【0016】
スクリーン部材の各篩桟間の間隔(隙間)は、用途によって適宜に設定できるが、例えば焼却灰を分別するのに使用する場合は、各篩桟間に2〜4mm程度の隙間をもたせるようにするとよい。尚、各篩桟間の隙間は、このスクリーン部材の篩目となるもので、この隙間を篩目と表現することもある。
【0017】
スクリーン部材の上面は、回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面としている。そして、このスクリーン部材は、その上面の凹状円弧面が回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔(例えば1mm程度の間隔)をもって近接する状態で設置している。尚、このスクリーン部材は、回転移送体の下面側の所定角度範囲(例えば110°〜130°程度の角度範囲)に設置されている。
【0018】
ハウジングには、スクリーン部材の始端部上に被分別物を投入する被分別物投入口と、スクリーン部材の下方に細物排出口と、スクリーン部材の終端部の下方の粗物排出口とをそれぞれ設けている。尚、この篩分け装置を例えばごみ焼却施設で使用する場合には、被分別物投入口を焼却炉側の焼却灰排出通路に接続し、細物排出口を溶融炉側の焼却灰供給通路に接続し、粗物排出口を異物排出通路に接続する。
【0019】
この請求項1の篩分け装置は、次のように機能する。即ち、駆動装置により回転移送体を回転させると、該回転移送体の各羽根板先端がスクリーン部材上面の凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材の始端部側から終端部側に順次移動していく。そして、被分別物投入口から被分別物(例えば焼却炉側からの焼却灰)が投入されると、該被分別物が2枚の羽根板間の空所に入った状態でスクリーン部材始端部側から凹状円弧面の底部を経てスクリーン部材終端部側に移動せしめられ、その間に被分別物のうちのスクリーン部材の篩目より小さい粒径の細物が該スクリーン部材の篩目を通って細物排出口側に落下するとともに、大径あるいは長尺の粗物はスクリーン部材終端部から粗物排出口側に掃き出され、細物と粗物とが自動的に分別される。
【0020】
ところで、被分別物中に針金のような細長い異物を含んでいる場合には、スクリーン部材上を移送中に該異物(例えば針金)がスクリーン部材の篩桟に引っ掛かることがある。ところが、この請求項1の篩分け装置では、スクリーン部材上面の凹状円弧面に近接した位置を各羽根板先端が移動するようになっているので、篩桟に引っ掛かった異物がスクリーン部材上面に露出する状態であると、羽根板先端で該異物を強制的に羽根板進行側に押し出すことができる。このとき、スクリーン部材の各篩桟及びその間の各篩目が回転移送体の回転方向に向けて平行になっているので、該異物をスクリーン部材終端部の外側までスムーズに掃き出すことができる。
【0021】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の篩分け装置において、各羽根板の先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているとともに、各羽根板はバネ性を有する薄板金属材料で形成していることを特徴としている。
【0022】
この請求項2では、羽根板として厚さが0.2〜0.5mm程度のハガネプレート(インコネルと称される)を使用できる。又、この羽根板は、その先端側が厚さ方向に弾性変形(撓曲)し得る。
【0023】
この請求項2の篩分け装置では、羽根板先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているので、スクリーン部材上面に対する羽根板先端の近接部分(各凸部の先端)が点状になり、従って運転中にスクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込みにくくなる。又、もし、スクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込んでも、羽根板先端部がバネ性を有しているので、羽根板の異物噛み込み部分が撓んで該異物を乗り越えるようになり、該羽根板に過度の負担がかからなくなる。
【0024】
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項2の篩分け装置において、各羽根板先端部の凹凸部は、各凸部を回転軸の軸方向に等間隔をもって形成するとともに、各羽根板は、その各凸部が順次若干幅づつ回転軸の軸方向に位置ずれする状態で取付けていることを特徴としている。
【0025】
羽根板先端部の凹凸部の各凸部間の間隔は、例えば15〜30mm程度(特に限定するものではない)の等間隔で形成することができる。又、各羽根板における各凸部間の間隔は全て同じであるが、各羽根板ごとに各凸部の形成位置を回転軸の軸方向に若干幅づつずらせて形成している。この各羽根板における凸部のずれ幅は、各凸部間の間隔(例えば15〜30mmの範囲の特定間隔)を回転移送体に使用される羽根板の枚数で割った数値に設定される。即ち、例えば羽根板の凸部間の間隔が20mmで、回転移送体に使用される羽根板の枚数が8枚である場合には、所定の羽根板の凸部と次順の羽根板の凸部との軸方向のずれ幅を2.5mm(20mm÷8)として、各羽根板に対して凹凸部を順次同じ幅(2.5mm)づつずらせて形成する。このようにすると、回転移送体が回転するときに、各羽根板の凸部が回転軸の軸方向に順次所定幅(2.5mm)つづずれた位置を移動(回転)するようになる。
【0026】
ところで、羽根板先端部に凹凸部を形成すると、各凸部間にある凹部は空間部となっているので、スクリーン部材上の被分別物が該凹部の空間部より小径(篩目より大径)の場合には、該小径の被分別物を該凹部が跨いで、羽根板による移送ができないことが考えられる。ところが、この請求項3では、順次巡ってくる各羽根板の凸部形成位置が回転軸の軸方向に位置ずれしているので、もしスクリーン部材上の被分別物を特定の羽根板先端部の凹部が跨ぐことがあっても、回転移送体が1回転する間には、何れかの羽根板の凸部で当該被分別物を押圧移動させることができる。
【0027】
本願請求項4の発明
本願請求項4の発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項の篩分け装置において、スクリーン部材の各篩桟は、所定小厚さの板材を縦向き姿勢で使用するとともに、該各篩桟を上面側厚さより下面側厚さが薄くなるような断面クサビ形にして該各篩桟間の各隙間をそれぞれ下拡がり状に拡開させていることを特徴としている。
【0028】
スクリーン部材の各篩桟は、特に限定するものではないが、例えば板幅が60mm程度、上面側厚さが4mm程度、下面側厚さが1mm程度の断面クサビ形で円弧状に湾曲させた鋼板を使用している。そして、各篩桟をその板幅方向が縦向きになる姿勢で設置したスクリーン部材では、上下方向の強度が強くなる。又、各篩桟間の各隙間(篩目となる)を下拡がり状に拡開させると、隙間(篩目)間に上面側から落ち込んだ細物が該隙間の途中で詰まることがない。
【0029】
【発明の効果】
本願発明の篩分け装置には、次のような効果がある。
【0030】
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の発明の篩分け装置は、上記のように、回転軸の回りに複数枚の羽根板を取付けた回転移送体の下面側に、複数本の篩桟を所定小間隔をもって回転移送体の回転方向と平行に配置してなるスクリーン部材を備え、さらに該スクリーン部材の上面を回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面とするとともに、このスクリーン部材を、その上面の凹状円弧面が回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔をもって近接する状態で設置して構成している。そして、回転移送体を回転させると、該回転移送体の各羽根板先端がスクリーン部材上面の凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材の始端部側から終端部側に順次移動していき、それによってスクリーン部材上に残っている被分別物(粗物)を順次強制的にスクリーン部材終端部側に掃き出し得るようになっている。
【0031】
従って、この請求項1の篩分け装置では、被分別物中の異物(例えば針金のような細長い異物)がスクリーン部材の篩桟部分で引っ掛かった場合でも、該異物を回転移送体の各羽根板で強制的に移送させることができ、スクリーン部材の目詰まりを自動的に防止できるという効果がある。尚、このように、スクリーン部材の目詰まりを自動的に防止し得るようにすると、従来のように目詰まり除去のための作業が不要になるので(又は回数を減らすことができるので)、篩分け装置の運転効率を向上させることができる。
【0032】
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、上記請求項1の篩分け装置において、各羽根板の先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているとともに、各羽根板はバネ性を有する薄板金属材料で形成している。
【0033】
従って、この請求項2の篩分け装置では、上記請求項1の効果に加えて、羽根板先端部をノコ歯状の凹凸部としていることにより、運転中にスクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込みにくくなるという効果がある。又、羽根板がバネ性を有していることにより、もしスクリーン部材上面と羽根板先端との間に硬質の異物が噛み込んでも、羽根板が撓んで該異物を乗り越えることができるので、羽根板とスクリーン部材間に過度の負担(突っ張り)がかからなくなって、該羽根板又はスクリーン部材の損傷を防止できるという効果がある。
【0034】
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、上記請求項2の篩分け装置において、各羽根板先端部の凹凸部は、各凸部を回転軸の軸方向に等間隔をもって形成するとともに、各羽根板は、その各凸部が順次若干幅づつ回転軸の軸方向に位置ずれする状態で取付けている。
【0035】
羽根板先端部に凹凸部を形成したものでは、各凸部間にある凹部は空間部となるが、各羽根板の凸部位置が順次若干幅づつ軸方向に位置ずれしていると、他の羽根板の凸部が凹部(空間部)対応部分を進行するようになる。
【0036】
従って、この請求項3の篩分け装置では、上記請求項2の効果に加えて、スクリーン部材の幅方向全域に亘って羽根板先端の凸部が進行し、羽根板先端部に凹凸部を形成したものであっても、スクリーン部材上の被分別物が掃き残りになることがないという効果がある。
【0037】
本願請求項4の発明の効果
本願請求項4の発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項の篩分け装置において、スクリーン部材の各篩桟として所定小厚さの板材を縦向き姿勢で使用し、さらに該各篩桟を上面側厚さより下面側厚さが薄くなるような断面クサビ形にして、各篩桟間の隙間を下拡がり状に拡開させている。
【0038】
従って、この請求項3の篩分け装置では、請求項1〜3の各効果に加えて、スクリーン部材は上下方向の強度が強くなるとともに、各篩桟間の隙間(篩目)に落ち込んだ細物が該隙間の途中で詰まらないので、スクリーン部材が目詰まりしにくいという効果がある。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1〜図5を参照して本願実施形態の篩分け装置を説明する。この実施形態の篩分け装置は、小径の細物Bと大径の粗物Cとが混在する被分別物Aを細物Bと粗物Cとに分別するのに使用するものである。尚、この実施形態の篩分け装置は、ごみ焼却施設において焼却炉から排出される焼却灰を細物と粗物とに分別するのに使用でき、以下の説明では、被分別物Aとして焼却灰ということがある。
【0040】
この実施形態の篩分け装置は、図1〜図3に示すように、被分別物(焼却灰)Aを収容し得るハウジング1と、該ハウジング1内に設置された回転移送体2と、該回転移送体2を回転させる駆動装置3と、ハウジング1内における回転移送体2の下面側に設置されたスクリーン部材4とを備えている。
【0041】
この実施形態のハウジング1は、前後幅(図1及び図2の左右幅)が90〜100cm、左右幅(図3の左右幅)が60〜70cm、全体高さが90〜100cm程度の大きさに設計されている。尚、ハウジング1の大きさは、適宜設計変更することができる。
【0042】
回転移送体2は、回転軸21の回りに合計8枚の羽根板23,23・・を等角度間隔(45°間隔)をもって取付けるとともに、各羽根板23,23・・の左右各端部に円形板からなる側板22,22を取付けて構成されている。この回転移送体2は、側板22の外径が40〜50cm、両側板22,22の各外面間の間隔が50〜60cm程度の大きさに設計されている。尚、この回転移送体2の大きさは、ハウジング1内の容積に応じて適宜に設計変更される。
【0043】
各羽根板23,23・・は、厚さが0.2〜0.5mm程度でバネ性を有するハガネプレート(インコネルと称される)を使用し、羽根板先端側が厚さ方向に弾性変形(撓曲)し得るようにしている。尚、この羽根板23は、耐熱性及び耐摩耗性を有している。この各羽根板23,23・・は、その基端側を回転軸21の外側に設けた各取付プレート27,27・・にボルト止めして固定されている。
【0044】
各羽根板23,23・・の先端部には、それぞれノコ歯状の凹凸部24を形成している。この凹凸部24は、鋭角状(角度60°の山形)に突出する凸部26を規則的に等間隔で連続させて、該各凸部26,26間にそれぞれ凹部25を形成している。この実施形態では、各凸部26,26間の間隔L(図4)は約20mmであり、凹部25の最大深さ部分は約14mmである。
【0045】
又、各羽根板23,23・・(合計8枚)の凹凸部24,24・・は、図5に示すように、凸部26の位置を若干幅Mづつ回転軸21の軸方向に位置ずれさせた状態で形成している。即ち、この実施形態では、各羽根板23,23・・において、各凸部26,26間の間隔L(約20mm)は全て同じであるが、次順に巡ってくる羽根板23の凸部26の位置を先行側羽根板23の凸部26の位置より回転軸方向に若干幅M(この実施形態ではM=2.5mm)だけ順次ずらせた状態で形成している。
【0046】
各羽根板23,23・・の先端は、左右両端の側板22,22の外周面と同位置まで突出させている。即ち、この実施形態では、羽根板先端部には凹凸部24が形成されていて、その各凸部26,26・・が羽根板先端となる。従って、この各凸部26,26・・のそれぞれ先端角部が羽根板先端となる。そして、後述するように、回転移送体2を回転軸21を中心にして回転させると、各羽根板23,23・・の先端は、回転中心から等距離だけ離間した同じ移動軌跡面を通るようになる。尚、各羽根板先端の移動軌跡面は、側面視において図2における円形の側板22の外周面と同位置である。
【0047】
この回転移送体2は、図3に示すように回転軸21の両端寄り部分をハウジング1の左右両側壁にそれぞれ軸受15,15で支持して、横向き姿勢で装着されている。尚、この回転移送体2は、図2に示すようにハウジング1のほぼ中央付近に取付けられている。
【0048】
回転移送体2を回転させる駆動装置3は、モータ31と、減速機32と、駆動側スプロケット33と、回転軸21に取付けた従動側スプロケット34と、両スプロケット33,34に巻掛けたチエン35とで構成されている。そして、この駆動装置3は、モータ31を作動させると、回転移送体2を例えば毎分2〜3回転程度の低速で回転せしめ得るようになっている。尚、モータ31は、回転数可変形のものを使用することにより、回転移送体2の回転スピードを可変にすることができる。
【0049】
スクリーン部材4は、図2〜図4に示すように、複数本の篩桟41,41・・を所定小間隔(隙間42)をもって回転移送体2の回転方向と平行に配置するとともに、該各篩桟41,41・・の両端部を連結板43,43(図2)で連結して構成されている。
【0050】
各篩桟41,41・・は、図4に拡大図示するように、所定小厚さの鋼板材で断面クサビ形に形成している。即ち、この実施形態では、羽根板23として、板幅(図4の上下幅)が50〜60mm、上面側厚さが約4mm、下面側厚さが約1mmの断面クサビ形で、図2に示すように上面(符号4c)が羽根板23先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧形となるように設計されている。又、この篩桟41は、図2に示すように、回転移送体2の周方向の約1/3の範囲(角度約120°の範囲)に対応する長さを有している。
【0051】
この各篩桟41,41・・は、図3及び図4に示すように、篩目となる所定小間隔(隙間42)をもって平行に配置しているが、篩桟41の断面形状がクサビ形になっているので、2つの篩桟41,41間に形成される隙間42は、上面側が狭く(幅D=約3mm)、下面側が広く(幅E=約6mm)なるような下拡がり状に拡開されている。又、この各篩桟41,41・・を組付けてなるスクリーン部材4は、図2に示すように、その上面4cが回転移送体2の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面となっている。
【0052】
そして、このスクリーン部材4は、図2に示すように、回転移送体2の下面側においてスクリーン部材上面4cが回転移送体2の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔(例えば1mm程度の間隔)をもって近接する状態で、両端部の各連結板43,43をボルト止めすることで固定している。
【0053】
ハウジング1には、スクリーン部材4の始端部4a上に被分別物Aを投入する被分別物投入口11と、スクリーン部材4の下方に細物排出口12と、スクリーン部材4の終端部4bの外方に粗物排出口13とをそれぞれ設けている。又、ハウジング1の上面には、上蓋17で閉塞された点検口16が形成されており、又ハウジング1の後側面には、側蓋19で閉塞された点検口18が形成されている。
【0054】
この実施形態の篩分け装置は、次のように機能する。尚、この実施形態の篩分け装置を例えばごみ焼却施設で使用する場合には、被分別物投入口11を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続し、細物排出口12を溶融炉への焼却灰供給通路に接続し、粗物排出口13を異物排出通路に接続する。
【0055】
そして、駆動装置3により回転移送体2を回転させると、図2に示すように、該回転移送体2の各羽根板23,23・・の先端がスクリーン部材4の上面4aの凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材4の始端部4a側から終端部4b側に順次移動するようになる。そこで、被分別物投入口11から被分別物(焼却灰)Aが投入されると、該被分別物Aが2枚の羽根板23,23間の空所に入った状態でスクリーン部材始端部4a側から凹状円弧面の底部を経てスクリーン部材終端部4b側に移動せしめられ、その間に被分別物のうちのスクリーン部材4の篩目(隙間42)より小さい粒径の細物Bが該スクリーン部材の篩目(隙間42)を通って細物排出口12側に落下する。そして、スクリーン部材4上に残った粗物Cは、各羽根板23により順次スクリーン部材終端部4bから粗物排出口13側に掃き出され、細物Bと粗物Cとが自動的に分別される。
【0056】
ところで、被分別物A中に針金のような細長い異物を含んでいる場合には、スクリーン部材4上を移送中に該異物(例えば針金)がスクリーン部材4の篩目42に引っ掛かることがある。ところが、この実施形態の篩分け装置では、スクリーン部材上面4cの凹状円弧面に近接した位置を各羽根板先端(各凸部26)が移動するようになっているので、異物がスクリーン部材上面4cに露出する状態であると、羽根板先端の各凸部26で該異物を強制的に羽根板進行側に押し出すことができる。このとき、スクリーン部材4の各篩桟41及びその間の各篩目(隙間42)が回転移送体2の回転方向に向けて平行になっているので、該異物をスクリーン部材終端部4bの外側までスムーズに掃き出すことができる。
【0057】
又、羽根板先端部には、ノコ歯状の凹凸部24を形成しているので、スクリーン部材上面4cに対する羽根板先端(各凸部26)の近接部分が点状になり、従って運転中にスクリーン部材上面4cと羽根板先端(凸部26)との間に異物が噛み込みにくくなる。又、もし、スクリーン部材上面4cと羽根板先端の凸部26との間に異物が噛み込んでも、羽根板先端部がバネ性を有しているので、羽根板23の異物噛み込み部分が撓んで該異物を乗り越えるようになり、該羽根板23に過度の負担がかからない(羽根板23が破損しない)。
【0058】
又、羽根板先端部に凹凸部24を形成したものでは、2つの凸部26,26間の凹部25はかなり大きな空間部(幅が20mmで最大深さが14mmの正三角形の空間部)となっているが、順次巡ってくる各羽根板23,23・・の凸部26形成位置が回転軸21の軸方向に位置ずれしているので、もしスクリーン部材4上の被分別物を特定の羽根板先端部の凹部25が跨ぐことがあっても、回転移送体2が1回転する間には、何れかの羽根板の凸部26で当該被分別物を押圧移動させることができる。従って、羽根板先端部に凹凸部24を形成したものであっても、スクリーン部材4上の被分別物の掃き残しが無くなる。
【0059】
さらに、この篩分け装置では、スクリーン部材4の各篩桟41,41・・として、所定小厚さの板材を使用し、且つ該篩桟41を縦向き姿勢で設置しているので、スクリーン部材4は、上方からの押圧力に対して高強度になる。又、スクリーン部材4は、各篩桟41,41間の各隙間42(篩目となる)を下拡がり状に拡開させているので、該隙間42間に上面側から落ち込んだ細物B(図4)が該隙間42の途中で詰まることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施形態の篩分け装置の平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV拡大矢視図である。
【図5】本願実施形態の篩分け装置で使用されている回転移送体の各羽根板の形状説明図である。
【図6】従来の篩分け装置(振動式スクリーン)の断面図である。
【図7】図6のVII−VII拡大断面図である。
【符号の説明】
1はハウジング、2は回転移送体、3は駆動装置、4はスクリーン部材、4aはスクリーン部材の始端部、4bはスクリーン部材の終端部、4cはスクリーン部材の上面、11は被分別物投入口、12は細物排出口、13は粗物排出口、21は回転軸、23は羽根板、24は凹凸部、25は凹部、26は凸部、31はモータ、41は篩桟、42は隙間(篩目)である。
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被分別物を細物と粗物とに分別するための篩分け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ごみ焼却施設では、一般廃棄物や産業廃棄物等の種々雑多な廃棄物が焼却炉で焼却されて、大量の焼却灰が発生する。そして、この焼却灰は、次工程で溶融処理される。ところで、焼却炉から排出される焼却灰には、小粒状(又は微細状)の細物と比較的大塊状の粗物とが混在するが、焼却灰の溶融処理は、細物を対象にして行われる。従って、焼却灰(本願が対象にしている被分別物となる)を溶融処理するには、まず焼却灰を細物と粗物とに分別する必要がある。
【0003】
従来から、ごみ焼却施設では、焼却灰を分別するのに、例えば図6〜図7に示すような振動式スクリーンと称される篩分け装置が汎用されている。この図6〜図7に示す従来例の篩分け装置は、横長箱状のハウジング101内をスクリーン部材104で上下2室に区画して、その上部室114を粗物Cの通路とする一方、下部室115を細物Bの通路としている。尚、上部室114の上部開口は、蓋板116,116・・で被覆されている。
【0004】
ハウジング101の一端側(図6の左側)には、スクリーン部材104の始端部上に被分別物Aを投入するための被分別物投入口111が形成されている。又、ハウジング101の他端側(図6の右側)には、下部室115の右端に細物Bを排出する細物排出口112と、上部室114の右端に粗物Cを排出する粗物排出口113とがそれぞれ形成されている。
【0005】
このハウジング101は、投入口111側から各排出口112,113側に向けて若干下降傾斜させた状態で、防振バネ102,102を介してスタンドで支持している。そして、ハウジング101は、振動モータ103で振動せしめられる。
【0006】
スクリーン部材104は、この従来例では、図7に示すように複数本の篩桟141,141・・を所定小間隔(隙間142)をもって平行に配置したものを使用している。尚、スクリーン部材104は、複数本の篩桟141を平行配置したもののほかに、網目状のものも汎用されている。
【0007】
この従来例の篩分け装置は、ごみ焼却施設において、投入口111を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続させて設置される。そして、振動モータ103を駆動させると、投入口111から投入された焼却灰(被分別物)Aがスクリーン部材104上で振動せしめられて、そのうちの粗物Cはスクリーン部材104上に残る一方、細物Bは各篩桟141,141間の隙間142から下部室115内に落下し、細物Bと粗物Cとに分別される。続いて、下部室115の細物B及び上部室114の粗物Cは、振動により下降傾斜側(図6の右側)に移動せしめられて、それぞれ細物排出口112及び粗物排出口113から分別状態で排出される。尚、細物排出口112から排出された細物Bは、磁選機を経て溶融炉に供給されて、そこで溶融処理される一方、粗物排出口113から排出された粗物Cは、異物として廃棄処理される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ごみ焼却施設で焼却された焼却灰中には、針金のような細長い異物が焼却されないままで混入していることがあるが、このような細長い未焼却異物(例えば針金)が投入口111からスクリーン部材104上に供給されると、該異物(針金)が図6及び図7に符号C′で示すように、スクリーン部材104の篩桟141に引っ掛かって、スクリーン部材104の振動力だけでは該異物C′が下流側に移動しなくなることがある。
【0009】
そして、このようにスクリーン部材104上に異物C′が引っ掛かって動かなくなると、そこに後続の他の異物や粗物Cが順次(徐々に)堰止められて、スクリーン部材104の隙間142が目詰まりを起こし、正常な分別作業が行えなくなるとともに、延いては分別不能になるという問題があった。尚、その場合、運転を停止させて、上部室114の蓋板116を外し、作業員が手作業でスクリーン部材104の目詰まり部分を掃除する必要がある。
【0010】
又、この篩分け装置を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続させて使用する場合は、上記のようにスクリーン部材104の目詰まり除去のために篩分け装置を停止させると、その間は上流側からの焼却灰の供給も停止させる必要があり、この篩分け装置以外の設備の運転にも影響を及ぼすことになる。
【0011】
本願発明は、上記した従来の篩分け装置の問題点に鑑み、被分別物(例えば焼却灰)中に針金のようなスクリーン部材に引っ掛かり易い異物が混入していても、該異物を自動的にスクリーン部材上から排除し得るようにした篩分け装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、例えばごみ焼却施設で発生する焼却灰のような被分別物を細物と粗物とに分別するための篩分け装置を対象にしている。
【0013】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明の篩分け装置は、被分別物を収容し得るハウジングと、該ハウジング内にあって回転軸の回りに所定角度間隔をもって複数枚の羽根板を取付けた回転移送体と、該回転移送体を回転させる駆動装置と、ハウジング内における回転移送体の下面側にあって複数本の篩桟を所定小間隔をもって回転移送体の回転方向と平行に配置してなるスクリーン部材とを備えている。
【0014】
回転移送体は、駆動装置(モータ)によって例えば毎分2〜3回転程度の低速で回転せしめられる。尚、この回転移送体の回転スピード(毎分2〜3回転)は、特に限定するものではなく適宜に設定できる。又、回転移送体の回転スピードは可変にすることもできる。
【0015】
回転移送体の羽根板は、等角度間隔で4〜10枚程度を用いるのが好ましいが、2枚以上であれば適宜枚数使用できる。又、各羽根板は、回転中心から先端までの長さが同じであって、各羽根板先端の移動軌跡面は全て同位置となる。尚、この各羽根板の材料としては、耐熱性及び耐摩耗性のある金属板(例えば鋼板)が好ましい。
【0016】
スクリーン部材の各篩桟間の間隔(隙間)は、用途によって適宜に設定できるが、例えば焼却灰を分別するのに使用する場合は、各篩桟間に2〜4mm程度の隙間をもたせるようにするとよい。尚、各篩桟間の隙間は、このスクリーン部材の篩目となるもので、この隙間を篩目と表現することもある。
【0017】
スクリーン部材の上面は、回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面としている。そして、このスクリーン部材は、その上面の凹状円弧面が回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔(例えば1mm程度の間隔)をもって近接する状態で設置している。尚、このスクリーン部材は、回転移送体の下面側の所定角度範囲(例えば110°〜130°程度の角度範囲)に設置されている。
【0018】
ハウジングには、スクリーン部材の始端部上に被分別物を投入する被分別物投入口と、スクリーン部材の下方に細物排出口と、スクリーン部材の終端部の下方の粗物排出口とをそれぞれ設けている。尚、この篩分け装置を例えばごみ焼却施設で使用する場合には、被分別物投入口を焼却炉側の焼却灰排出通路に接続し、細物排出口を溶融炉側の焼却灰供給通路に接続し、粗物排出口を異物排出通路に接続する。
【0019】
この請求項1の篩分け装置は、次のように機能する。即ち、駆動装置により回転移送体を回転させると、該回転移送体の各羽根板先端がスクリーン部材上面の凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材の始端部側から終端部側に順次移動していく。そして、被分別物投入口から被分別物(例えば焼却炉側からの焼却灰)が投入されると、該被分別物が2枚の羽根板間の空所に入った状態でスクリーン部材始端部側から凹状円弧面の底部を経てスクリーン部材終端部側に移動せしめられ、その間に被分別物のうちのスクリーン部材の篩目より小さい粒径の細物が該スクリーン部材の篩目を通って細物排出口側に落下するとともに、大径あるいは長尺の粗物はスクリーン部材終端部から粗物排出口側に掃き出され、細物と粗物とが自動的に分別される。
【0020】
ところで、被分別物中に針金のような細長い異物を含んでいる場合には、スクリーン部材上を移送中に該異物(例えば針金)がスクリーン部材の篩桟に引っ掛かることがある。ところが、この請求項1の篩分け装置では、スクリーン部材上面の凹状円弧面に近接した位置を各羽根板先端が移動するようになっているので、篩桟に引っ掛かった異物がスクリーン部材上面に露出する状態であると、羽根板先端で該異物を強制的に羽根板進行側に押し出すことができる。このとき、スクリーン部材の各篩桟及びその間の各篩目が回転移送体の回転方向に向けて平行になっているので、該異物をスクリーン部材終端部の外側までスムーズに掃き出すことができる。
【0021】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の篩分け装置において、各羽根板の先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているとともに、各羽根板はバネ性を有する薄板金属材料で形成していることを特徴としている。
【0022】
この請求項2では、羽根板として厚さが0.2〜0.5mm程度のハガネプレート(インコネルと称される)を使用できる。又、この羽根板は、その先端側が厚さ方向に弾性変形(撓曲)し得る。
【0023】
この請求項2の篩分け装置では、羽根板先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているので、スクリーン部材上面に対する羽根板先端の近接部分(各凸部の先端)が点状になり、従って運転中にスクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込みにくくなる。又、もし、スクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込んでも、羽根板先端部がバネ性を有しているので、羽根板の異物噛み込み部分が撓んで該異物を乗り越えるようになり、該羽根板に過度の負担がかからなくなる。
【0024】
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項2の篩分け装置において、各羽根板先端部の凹凸部は、各凸部を回転軸の軸方向に等間隔をもって形成するとともに、各羽根板は、その各凸部が順次若干幅づつ回転軸の軸方向に位置ずれする状態で取付けていることを特徴としている。
【0025】
羽根板先端部の凹凸部の各凸部間の間隔は、例えば15〜30mm程度(特に限定するものではない)の等間隔で形成することができる。又、各羽根板における各凸部間の間隔は全て同じであるが、各羽根板ごとに各凸部の形成位置を回転軸の軸方向に若干幅づつずらせて形成している。この各羽根板における凸部のずれ幅は、各凸部間の間隔(例えば15〜30mmの範囲の特定間隔)を回転移送体に使用される羽根板の枚数で割った数値に設定される。即ち、例えば羽根板の凸部間の間隔が20mmで、回転移送体に使用される羽根板の枚数が8枚である場合には、所定の羽根板の凸部と次順の羽根板の凸部との軸方向のずれ幅を2.5mm(20mm÷8)として、各羽根板に対して凹凸部を順次同じ幅(2.5mm)づつずらせて形成する。このようにすると、回転移送体が回転するときに、各羽根板の凸部が回転軸の軸方向に順次所定幅(2.5mm)つづずれた位置を移動(回転)するようになる。
【0026】
ところで、羽根板先端部に凹凸部を形成すると、各凸部間にある凹部は空間部となっているので、スクリーン部材上の被分別物が該凹部の空間部より小径(篩目より大径)の場合には、該小径の被分別物を該凹部が跨いで、羽根板による移送ができないことが考えられる。ところが、この請求項3では、順次巡ってくる各羽根板の凸部形成位置が回転軸の軸方向に位置ずれしているので、もしスクリーン部材上の被分別物を特定の羽根板先端部の凹部が跨ぐことがあっても、回転移送体が1回転する間には、何れかの羽根板の凸部で当該被分別物を押圧移動させることができる。
【0027】
本願請求項4の発明
本願請求項4の発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項の篩分け装置において、スクリーン部材の各篩桟は、所定小厚さの板材を縦向き姿勢で使用するとともに、該各篩桟を上面側厚さより下面側厚さが薄くなるような断面クサビ形にして該各篩桟間の各隙間をそれぞれ下拡がり状に拡開させていることを特徴としている。
【0028】
スクリーン部材の各篩桟は、特に限定するものではないが、例えば板幅が60mm程度、上面側厚さが4mm程度、下面側厚さが1mm程度の断面クサビ形で円弧状に湾曲させた鋼板を使用している。そして、各篩桟をその板幅方向が縦向きになる姿勢で設置したスクリーン部材では、上下方向の強度が強くなる。又、各篩桟間の各隙間(篩目となる)を下拡がり状に拡開させると、隙間(篩目)間に上面側から落ち込んだ細物が該隙間の途中で詰まることがない。
【0029】
【発明の効果】
本願発明の篩分け装置には、次のような効果がある。
【0030】
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の発明の篩分け装置は、上記のように、回転軸の回りに複数枚の羽根板を取付けた回転移送体の下面側に、複数本の篩桟を所定小間隔をもって回転移送体の回転方向と平行に配置してなるスクリーン部材を備え、さらに該スクリーン部材の上面を回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面とするとともに、このスクリーン部材を、その上面の凹状円弧面が回転移送体の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔をもって近接する状態で設置して構成している。そして、回転移送体を回転させると、該回転移送体の各羽根板先端がスクリーン部材上面の凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材の始端部側から終端部側に順次移動していき、それによってスクリーン部材上に残っている被分別物(粗物)を順次強制的にスクリーン部材終端部側に掃き出し得るようになっている。
【0031】
従って、この請求項1の篩分け装置では、被分別物中の異物(例えば針金のような細長い異物)がスクリーン部材の篩桟部分で引っ掛かった場合でも、該異物を回転移送体の各羽根板で強制的に移送させることができ、スクリーン部材の目詰まりを自動的に防止できるという効果がある。尚、このように、スクリーン部材の目詰まりを自動的に防止し得るようにすると、従来のように目詰まり除去のための作業が不要になるので(又は回数を減らすことができるので)、篩分け装置の運転効率を向上させることができる。
【0032】
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、上記請求項1の篩分け装置において、各羽根板の先端部にノコ歯状の凹凸部を形成しているとともに、各羽根板はバネ性を有する薄板金属材料で形成している。
【0033】
従って、この請求項2の篩分け装置では、上記請求項1の効果に加えて、羽根板先端部をノコ歯状の凹凸部としていることにより、運転中にスクリーン部材上面と羽根板先端との間に異物が噛み込みにくくなるという効果がある。又、羽根板がバネ性を有していることにより、もしスクリーン部材上面と羽根板先端との間に硬質の異物が噛み込んでも、羽根板が撓んで該異物を乗り越えることができるので、羽根板とスクリーン部材間に過度の負担(突っ張り)がかからなくなって、該羽根板又はスクリーン部材の損傷を防止できるという効果がある。
【0034】
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、上記請求項2の篩分け装置において、各羽根板先端部の凹凸部は、各凸部を回転軸の軸方向に等間隔をもって形成するとともに、各羽根板は、その各凸部が順次若干幅づつ回転軸の軸方向に位置ずれする状態で取付けている。
【0035】
羽根板先端部に凹凸部を形成したものでは、各凸部間にある凹部は空間部となるが、各羽根板の凸部位置が順次若干幅づつ軸方向に位置ずれしていると、他の羽根板の凸部が凹部(空間部)対応部分を進行するようになる。
【0036】
従って、この請求項3の篩分け装置では、上記請求項2の効果に加えて、スクリーン部材の幅方向全域に亘って羽根板先端の凸部が進行し、羽根板先端部に凹凸部を形成したものであっても、スクリーン部材上の被分別物が掃き残りになることがないという効果がある。
【0037】
本願請求項4の発明の効果
本願請求項4の発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項の篩分け装置において、スクリーン部材の各篩桟として所定小厚さの板材を縦向き姿勢で使用し、さらに該各篩桟を上面側厚さより下面側厚さが薄くなるような断面クサビ形にして、各篩桟間の隙間を下拡がり状に拡開させている。
【0038】
従って、この請求項3の篩分け装置では、請求項1〜3の各効果に加えて、スクリーン部材は上下方向の強度が強くなるとともに、各篩桟間の隙間(篩目)に落ち込んだ細物が該隙間の途中で詰まらないので、スクリーン部材が目詰まりしにくいという効果がある。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1〜図5を参照して本願実施形態の篩分け装置を説明する。この実施形態の篩分け装置は、小径の細物Bと大径の粗物Cとが混在する被分別物Aを細物Bと粗物Cとに分別するのに使用するものである。尚、この実施形態の篩分け装置は、ごみ焼却施設において焼却炉から排出される焼却灰を細物と粗物とに分別するのに使用でき、以下の説明では、被分別物Aとして焼却灰ということがある。
【0040】
この実施形態の篩分け装置は、図1〜図3に示すように、被分別物(焼却灰)Aを収容し得るハウジング1と、該ハウジング1内に設置された回転移送体2と、該回転移送体2を回転させる駆動装置3と、ハウジング1内における回転移送体2の下面側に設置されたスクリーン部材4とを備えている。
【0041】
この実施形態のハウジング1は、前後幅(図1及び図2の左右幅)が90〜100cm、左右幅(図3の左右幅)が60〜70cm、全体高さが90〜100cm程度の大きさに設計されている。尚、ハウジング1の大きさは、適宜設計変更することができる。
【0042】
回転移送体2は、回転軸21の回りに合計8枚の羽根板23,23・・を等角度間隔(45°間隔)をもって取付けるとともに、各羽根板23,23・・の左右各端部に円形板からなる側板22,22を取付けて構成されている。この回転移送体2は、側板22の外径が40〜50cm、両側板22,22の各外面間の間隔が50〜60cm程度の大きさに設計されている。尚、この回転移送体2の大きさは、ハウジング1内の容積に応じて適宜に設計変更される。
【0043】
各羽根板23,23・・は、厚さが0.2〜0.5mm程度でバネ性を有するハガネプレート(インコネルと称される)を使用し、羽根板先端側が厚さ方向に弾性変形(撓曲)し得るようにしている。尚、この羽根板23は、耐熱性及び耐摩耗性を有している。この各羽根板23,23・・は、その基端側を回転軸21の外側に設けた各取付プレート27,27・・にボルト止めして固定されている。
【0044】
各羽根板23,23・・の先端部には、それぞれノコ歯状の凹凸部24を形成している。この凹凸部24は、鋭角状(角度60°の山形)に突出する凸部26を規則的に等間隔で連続させて、該各凸部26,26間にそれぞれ凹部25を形成している。この実施形態では、各凸部26,26間の間隔L(図4)は約20mmであり、凹部25の最大深さ部分は約14mmである。
【0045】
又、各羽根板23,23・・(合計8枚)の凹凸部24,24・・は、図5に示すように、凸部26の位置を若干幅Mづつ回転軸21の軸方向に位置ずれさせた状態で形成している。即ち、この実施形態では、各羽根板23,23・・において、各凸部26,26間の間隔L(約20mm)は全て同じであるが、次順に巡ってくる羽根板23の凸部26の位置を先行側羽根板23の凸部26の位置より回転軸方向に若干幅M(この実施形態ではM=2.5mm)だけ順次ずらせた状態で形成している。
【0046】
各羽根板23,23・・の先端は、左右両端の側板22,22の外周面と同位置まで突出させている。即ち、この実施形態では、羽根板先端部には凹凸部24が形成されていて、その各凸部26,26・・が羽根板先端となる。従って、この各凸部26,26・・のそれぞれ先端角部が羽根板先端となる。そして、後述するように、回転移送体2を回転軸21を中心にして回転させると、各羽根板23,23・・の先端は、回転中心から等距離だけ離間した同じ移動軌跡面を通るようになる。尚、各羽根板先端の移動軌跡面は、側面視において図2における円形の側板22の外周面と同位置である。
【0047】
この回転移送体2は、図3に示すように回転軸21の両端寄り部分をハウジング1の左右両側壁にそれぞれ軸受15,15で支持して、横向き姿勢で装着されている。尚、この回転移送体2は、図2に示すようにハウジング1のほぼ中央付近に取付けられている。
【0048】
回転移送体2を回転させる駆動装置3は、モータ31と、減速機32と、駆動側スプロケット33と、回転軸21に取付けた従動側スプロケット34と、両スプロケット33,34に巻掛けたチエン35とで構成されている。そして、この駆動装置3は、モータ31を作動させると、回転移送体2を例えば毎分2〜3回転程度の低速で回転せしめ得るようになっている。尚、モータ31は、回転数可変形のものを使用することにより、回転移送体2の回転スピードを可変にすることができる。
【0049】
スクリーン部材4は、図2〜図4に示すように、複数本の篩桟41,41・・を所定小間隔(隙間42)をもって回転移送体2の回転方向と平行に配置するとともに、該各篩桟41,41・・の両端部を連結板43,43(図2)で連結して構成されている。
【0050】
各篩桟41,41・・は、図4に拡大図示するように、所定小厚さの鋼板材で断面クサビ形に形成している。即ち、この実施形態では、羽根板23として、板幅(図4の上下幅)が50〜60mm、上面側厚さが約4mm、下面側厚さが約1mmの断面クサビ形で、図2に示すように上面(符号4c)が羽根板23先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧形となるように設計されている。又、この篩桟41は、図2に示すように、回転移送体2の周方向の約1/3の範囲(角度約120°の範囲)に対応する長さを有している。
【0051】
この各篩桟41,41・・は、図3及び図4に示すように、篩目となる所定小間隔(隙間42)をもって平行に配置しているが、篩桟41の断面形状がクサビ形になっているので、2つの篩桟41,41間に形成される隙間42は、上面側が狭く(幅D=約3mm)、下面側が広く(幅E=約6mm)なるような下拡がり状に拡開されている。又、この各篩桟41,41・・を組付けてなるスクリーン部材4は、図2に示すように、その上面4cが回転移送体2の羽根板先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面となっている。
【0052】
そして、このスクリーン部材4は、図2に示すように、回転移送体2の下面側においてスクリーン部材上面4cが回転移送体2の羽根板先端の移動軌跡面に微小間隔(例えば1mm程度の間隔)をもって近接する状態で、両端部の各連結板43,43をボルト止めすることで固定している。
【0053】
ハウジング1には、スクリーン部材4の始端部4a上に被分別物Aを投入する被分別物投入口11と、スクリーン部材4の下方に細物排出口12と、スクリーン部材4の終端部4bの外方に粗物排出口13とをそれぞれ設けている。又、ハウジング1の上面には、上蓋17で閉塞された点検口16が形成されており、又ハウジング1の後側面には、側蓋19で閉塞された点検口18が形成されている。
【0054】
この実施形態の篩分け装置は、次のように機能する。尚、この実施形態の篩分け装置を例えばごみ焼却施設で使用する場合には、被分別物投入口11を焼却炉からの焼却灰排出通路に接続し、細物排出口12を溶融炉への焼却灰供給通路に接続し、粗物排出口13を異物排出通路に接続する。
【0055】
そして、駆動装置3により回転移送体2を回転させると、図2に示すように、該回転移送体2の各羽根板23,23・・の先端がスクリーン部材4の上面4aの凹状円弧面に近接する位置をスクリーン部材4の始端部4a側から終端部4b側に順次移動するようになる。そこで、被分別物投入口11から被分別物(焼却灰)Aが投入されると、該被分別物Aが2枚の羽根板23,23間の空所に入った状態でスクリーン部材始端部4a側から凹状円弧面の底部を経てスクリーン部材終端部4b側に移動せしめられ、その間に被分別物のうちのスクリーン部材4の篩目(隙間42)より小さい粒径の細物Bが該スクリーン部材の篩目(隙間42)を通って細物排出口12側に落下する。そして、スクリーン部材4上に残った粗物Cは、各羽根板23により順次スクリーン部材終端部4bから粗物排出口13側に掃き出され、細物Bと粗物Cとが自動的に分別される。
【0056】
ところで、被分別物A中に針金のような細長い異物を含んでいる場合には、スクリーン部材4上を移送中に該異物(例えば針金)がスクリーン部材4の篩目42に引っ掛かることがある。ところが、この実施形態の篩分け装置では、スクリーン部材上面4cの凹状円弧面に近接した位置を各羽根板先端(各凸部26)が移動するようになっているので、異物がスクリーン部材上面4cに露出する状態であると、羽根板先端の各凸部26で該異物を強制的に羽根板進行側に押し出すことができる。このとき、スクリーン部材4の各篩桟41及びその間の各篩目(隙間42)が回転移送体2の回転方向に向けて平行になっているので、該異物をスクリーン部材終端部4bの外側までスムーズに掃き出すことができる。
【0057】
又、羽根板先端部には、ノコ歯状の凹凸部24を形成しているので、スクリーン部材上面4cに対する羽根板先端(各凸部26)の近接部分が点状になり、従って運転中にスクリーン部材上面4cと羽根板先端(凸部26)との間に異物が噛み込みにくくなる。又、もし、スクリーン部材上面4cと羽根板先端の凸部26との間に異物が噛み込んでも、羽根板先端部がバネ性を有しているので、羽根板23の異物噛み込み部分が撓んで該異物を乗り越えるようになり、該羽根板23に過度の負担がかからない(羽根板23が破損しない)。
【0058】
又、羽根板先端部に凹凸部24を形成したものでは、2つの凸部26,26間の凹部25はかなり大きな空間部(幅が20mmで最大深さが14mmの正三角形の空間部)となっているが、順次巡ってくる各羽根板23,23・・の凸部26形成位置が回転軸21の軸方向に位置ずれしているので、もしスクリーン部材4上の被分別物を特定の羽根板先端部の凹部25が跨ぐことがあっても、回転移送体2が1回転する間には、何れかの羽根板の凸部26で当該被分別物を押圧移動させることができる。従って、羽根板先端部に凹凸部24を形成したものであっても、スクリーン部材4上の被分別物の掃き残しが無くなる。
【0059】
さらに、この篩分け装置では、スクリーン部材4の各篩桟41,41・・として、所定小厚さの板材を使用し、且つ該篩桟41を縦向き姿勢で設置しているので、スクリーン部材4は、上方からの押圧力に対して高強度になる。又、スクリーン部材4は、各篩桟41,41間の各隙間42(篩目となる)を下拡がり状に拡開させているので、該隙間42間に上面側から落ち込んだ細物B(図4)が該隙間42の途中で詰まることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施形態の篩分け装置の平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV拡大矢視図である。
【図5】本願実施形態の篩分け装置で使用されている回転移送体の各羽根板の形状説明図である。
【図6】従来の篩分け装置(振動式スクリーン)の断面図である。
【図7】図6のVII−VII拡大断面図である。
【符号の説明】
1はハウジング、2は回転移送体、3は駆動装置、4はスクリーン部材、4aはスクリーン部材の始端部、4bはスクリーン部材の終端部、4cはスクリーン部材の上面、11は被分別物投入口、12は細物排出口、13は粗物排出口、21は回転軸、23は羽根板、24は凹凸部、25は凹部、26は凸部、31はモータ、41は篩桟、42は隙間(篩目)である。
Claims (4)
- 被分別物(A)を細物(B)と粗物(C)とに分別する篩分け装置であって、
被分別物(A)を収容し得るハウジング(1)と、該ハウジング(1)内にあって回転軸(21)の回りに所定角度間隔をもって複数枚の羽根板(23,23・・)を取付けた回転移送体(2)と、該回転移送体(2)を回転させる駆動装置(3)と、前記ハウジング(1)内における回転移送体(2)の下面側にあって複数本の篩桟(41,41・・)を所定小間隔をもって回転移送体(2)の回転方向と平行に配置してなるスクリーン部材(4)とを備え、
前記スクリーン部材(4)の上面(4c)は、前記回転移送体(2)の羽根板(23)先端の移動軌跡面とほぼ同曲率の凹状円弧面とする一方、
前記スクリーン部材(4)を、その上面(4c)の凹状円弧面が前記回転移送体(2)の羽根板(23)先端の移動軌跡面に微小間隔をもって近接する状態で設置しているとともに、
前記ハウジング(1)には、前記スクリーン部材(4)の始端部(4a)上に被分別物(A)を投入する被分別物投入口(11)と、前記スクリーン部材(4)の下方に細物排出口(12)と、前記スクリーン部材(4)の終端部(4b)の下方の粗物排出口(13)とをそれぞれ設けている、
ことを特徴とする篩分け装置。 - 請求項1において、
各羽根板(23,23・・)の先端部にノコ歯状の凹凸部(24)を形成しているとともに、該各羽根板(23,23・・)はバネ性を有する薄板金属材料で形成している、
ことを特徴とする篩分け装置。 - 請求項2において、
各羽根板(23,23・・)先端部の凹凸部(24)は、各凸部(26,26・・)を回転軸(21)の軸方向に等間隔(L)をもって形成するとともに、各羽根板(23,23・・)は、その各凸部(26,26・・)が順次若干幅(M)づつ回転軸(21)の軸方向に位置ずれする状態で取付けている、
ことを特徴とする篩分け装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、
スクリーン部材(4)の各篩桟(41,41・・)は、所定小厚さの板材を縦向き姿勢で使用するとともに、該各篩桟(41,41・・)を上面側厚さより下面側厚さが薄くなるような断面クサビ形にして該各篩桟(41,41)間の各隙間(42,42・・)をそれぞれ下拡がり状に拡開させている、
ことを特徴とする篩分け装置。
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