JP2001149867A - 選別コンベヤ - Google Patents

選別コンベヤ

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JP2001149867A JP34370299A JP34370299A JP2001149867A JP 2001149867 A JP2001149867 A JP 2001149867A JP 34370299 A JP34370299 A JP 34370299A JP 34370299 A JP34370299 A JP 34370299A JP 2001149867 A JP2001149867 A JP 2001149867A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の分離回収率を高めることができ、
且つ、設置スペース及び駆動源の所要出力を小さく抑え
て設備コストの低減を図ることができる選別装置を備え
た選別コンベアを提供する。 【解決手段】 傾斜ベルトコンベヤ30の搬送ベルト31に
よる被処理物Mの搬送中に、振動ローラ33,34の外周面に
設けられた突起部33b,34bと外周面との段差によって搬
送ベルト31に所要の振動を付与することにより、搬送ベ
ルト31上の軽量被処理物を上層に浮かせる。また、振動
ローラ34の搬送方向下流側に設けた回転ブラシ41の回転
により、搬送ベルト31上で上層に浮かされた軽量被処理
物を、そのブラシ毛48によって掻き上げて搬送ベルト31
上から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状物の選別に用
いて好適な選別コンベヤに関し、特に、比重の小さい軽
量被処理物と比重の大きい重量被処理物とが混合してい
る被処理物を目的に応じて選別処理する選別コンベヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリート廃材等の解体処理
された建築廃材には、コンクリート、石、砂等の資源と
して再利用可能なものと、木屑、エンビ管、ビニール、
ウエス、プラスチック、紙類等の埋立・焼却等によって
廃棄処分されるものが含まれる。
【0003】このような建築廃材の選別方法としては、
まず、人手により行う方法が挙げられるが、人手による
選別方法ではラインに巻込まれる危険性や、粉塵等によ
る作業制限や、疲労等により処理量に限界が生ずる。こ
のため、人手にしか頼らざるを得ない特定の選別処理は
別として、現在では機械による選別処理が広く行われて
いる。
【0004】この機械による選別処理としては、例えば
インクライン方式、振動・風力選別方式、傾斜タイプ選
別方式、回転ブラシ方式等の種々の方式が開発されてい
る。インクライン方式の選別装置は、傾斜コンベヤと回
転式チェーンカーテンとを組み合わせた構成のものであ
る。また、振動・風力選別方式の選別装置は、振動によ
って被処理物をほぐし、送風機又は吸引機による噴出力
・吸引力を利用して分離選別する構成のものである。傾
斜タイプ選別方式の選別装置は、被処理物の主に重量に
関係する斜面の転がり易さを利用したもので、登り搬送
用のローラコンベヤやディスクを使用して分離選別する
構成のものである。
【0005】また、回転ブラシ方式の選別装置として、
回転する一対のブラシからなるものが特開昭62−57
687号公報に記載されている。この選別装置では、ブ
ラシ上に被処理物を落下させると、回転するブラシによ
って軽量の被処理物がブラシ回転軸に略垂直な接線方向
に運ばれる一方、比重の大きい重量被処理物が回転ブラ
シの隙間から落下する。これにより、軽量被処理物と重
量被処理物とが選別される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の選別装
置のうち、インクライン方式、振動・風力方式、及び傾
斜タイプ選別方式の選別装置では、いずれも被処理物を
比較的長い距離に亘って搬送したり、大出力の駆動源が
必要となり、既存の設備に取り付ける場合に、大規模な
設備改造を必要としたり、選別装置自体が高価格なもの
となる。更に、消費電力の増大に対する負担がかかり、
選別装置本体以外の設備投資も必要となることもある。
また、騒音、振動が比較的大きい等の問題もある。
【0007】これに対し、上記の回転ブラシ方式の選別
装置は、他の方式のものと比較して、選別装置自体を安
価に構成することができ、必要とする動力もブラシ回転
だけなので、電力増設は大きな負担にならず、騒音及び
振動も比較的小さいといった利点がある。しかし、その
反面、回転ブラシによる被処理物の搬送長さが短くなる
と分離回収率が低下するという問題がある。
【0008】この問題を解決する回転ブラシ方式の選別
装置として、例えば、ブラシ毛が植設された回転ブラシ
を、その回転軸が搬送方向に対して略平行となるように
搬送ベルト上方に載置し、搬送ベルト上の被処理物にブ
ラシ毛を摺接させつつ回転駆動することで、被処理物中
の軽量処理物を掻き上げ、軽量被処理物と重量被処理物
とを分離するものがある。ところが、この選別装置にお
いては、被処理物の搬送ベルト積載量が増加した場合等
に、搬送ベルト上の被処理物が回転ブラシと摺接しな
い、或いは摺接する機会の少ない領域が、搬送ベルトの
積載面脇部に多く発生し、その領域に載置された軽量被
処理物は回転ブラシにより掻き上げられることなく、そ
のまま搬送されることがあった。その結果、被処理物の
分離回収率が低下するという問題があった。
【0009】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、設置スペース及び駆動源の所要出力を小さく抑えつ
つ、回転ブラシとの摺接機会の少ない搬送ベルト上の被
処理物に対しても確実に分離回収できる選別装置を備え
た選別コンベヤを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載の選別コンベヤは、被処理
物を載置する搬送ベルトを有するコンベヤと、前記コン
ベヤの所定位置に設けられ、半径方向に突出する突起部
を外周面に形成し、該外周面を前記搬送ベルトに当接さ
せて回転することで前記搬送路に振動を付与する振動ロ
ーラと、回転軸の外周にブラシ毛が植設された回転ブラ
シを前記搬送ベルト上方で搬送方向に対して略平行に設
置すると共に、搬送ベルトの両側に横断面が前記回転ブ
ラシの外周に沿った略円弧状に形成したケーシングを設
けた選別装置と、を備え、前記振動ローラによる振動に
よって移動している被処理物の内で上層に浮き上がった
軽量被処理物が前記選別装置の回転ブラシの回転によっ
てケーシングの周方向へ排出・選別されることを特徴と
する。
【0011】この選別コンベヤでは、搬送ベルトに載置
された被処理物を、搬送ベルトの移動に伴って搬送す
る。この搬送路の途中には振動ローラが配設されてお
り、この振動ローラにより被処理物に振動が付与され
る。すると、被処理物の比重の違いにより軽量被処理物
が選択的に上層に浮き上がる。そして、浮き上がった軽
量被処理物は、選別装置の回転ブラシの回転により掻き
上げられ、ケーシングの内周面に沿って移動して排出口
から排出される。 一方、回転ブラシにより掻き上げら
れなかった被処理物は、搬送ベルトに載置されたまま選
別装置の位置をそのまま通過する。このように、被処理
物を振動させて選別装置に選別されやすい形態に載置す
ることで、被処理物の分離回収率を向上させることがで
きる。
【0012】請求項2記載の選別コンベヤは、前記振動
ローラを、フラットローラの外周に該フラットローラの
軸方向に対して平行に丸棒を固着して形成したことを特
徴とする。
【0013】この選別コンベヤでは、振動ローラをフラ
ットローラに丸棒を固着するといった簡単な工程により
作製することができ、振動ローラの製造コストを低減で
き、より安価な選別コンベヤを供給することができる。
【0014】請求項3記載の選別コンベヤは、前記所定
位置が、前記選別装置より搬送方向上流側の位置を含む
ことを特徴とする。
【0015】この選別コンベヤでは、振動ローラを選別
装置より上流側に設置することにより、選別装置に導入
される被処理物に対して予め振動が付与され、軽量の被
処理物が上層に浮き上がる。これにより、後段の選別装
置による選別能力を向上させることができる。
【0016】請求項4記載の選別コンベヤは、前記振動
ローラが、専用の駆動手段により駆動されることを特徴
とする。
【0017】この選別コンベヤでは、振動ローラを駆動
手段により駆動することにより、搬送ベルトの搬送速度
によらずに搬送ベルトに対して任意の振動周波数で振動
を与えることができる。
【0018】請求項5記載の選別コンベヤは、前記振動
ローラが、前記搬送路の上流側に複数配設され比較的強
い振動を発生させる第1振動ローラと、該第1振動ロー
ラの下流側に複数配設され比較的弱い振動を発生させる
第2振動ローラと、からなることを特徴とする。
【0019】この選別コンベヤでは、被処理物に付与す
る振動を、第1振動ローラによる強振動、第2振動ロー
ラによる微振動の順で与えることができる。これによ
り、第1振動ローラの強振動によって被処理物が比重の
違いにより分離され、第2振動ローラの微振動によって
被処理物の載置表面が均される。このように段階的に振
動を付与することで、軽量被処理物を効率良く浮かし、
被処理物の載置表面を平坦化することができ、後段の選
別装置による選別能力をより向上させることができる。
【0020】請求項6記載の選別コンベヤは、前記第1
振動ローラの突起部の突出量を、前記第2振動ローラの
突出量より大きく形成していることを特徴とする。
【0021】この選別コンベヤでは、第1振動ローラの
突起部の突出量を、第2振動ローラの突出量より大きく
形成することにより、突起部と外周面との段差に応じて
第2振動ローラによる振動の振幅を簡便にして大きくす
ることができる。
【0022】請求項7記載の選別コンベヤは、前記第1
振動ローラの配設ピッチを、前記第2振動ローラの配設
ピッチより長く設定していることを特徴とする。
【0023】この選別コンベヤでは、第1振動ローラの
配設ピッチを第2振動ローラの配設ピッチより長く設定
することにより、搬送ベルトの弾性反発力と相まって第
1振動ローラによる振動をより強いものとすることがで
きる。
【0024】請求項8記載の選別コンベヤは、前記所定
位置が、前記選別装置直下の位置を含むことを特徴とす
る。
【0025】この選別コンベヤでは、選別装置の直下に
振動ローラを配設して振動を付与することにより、回転
ブラシ直下の軽量被処理物が跳躍するようになり、被処
理物の中に隠れた軽量被処理物をより確実に除去するこ
とができ、選別装置の選別能力をより向上させることが
できる。
【0026】請求項9記載の選別コンベヤは、前記選別
装置の搬送方向下流側に設置され、外周にブラシ毛が植
設された軸が所定傾斜で回転駆動される回転ブラシと、
横断面形状が前記回転ブラシの軸を中心とする略円弧状
であると共に、前記回転ブラシの軸と略同等の傾斜状態
で前記回転ブラシの下方の所定距離を以て配備される選
別シュートと、前記選別シュートの上流端に前記選別装
置により選別処理された被処理物を供給する供給部と、
前記選別シュートを振動させて前記回転ブラシ軸方向下
流への被処理物の移動を促す加振手段とを備え、前記選
別シュートの振動によって移動している被処理物の内で
上層に浮き上がった被処理物が前記回転ブラシの回転に
よって選別シュートの周方向へ排出・選別されることを
特徴とする。
【0027】この選別コンベヤでは、前記選別装置の搬
送方向下流側に、該選別装置とは異なる他の選別装置を
設けることにより、1段目の選別装置で選別できなかっ
た被処理物を2段目の選別装置で選別させることができ
るため、トータルとしての分離回収率を大幅に向上させ
ることができる。
【0028】請求項10記載の選別コンベヤは、前記ケ
ーシング内周面の前記回転ブラシ摺接領域の一部に、前
記回転ブラシの回転方向に沿って扇形の板材を突設した
ことを特徴とする。
【0029】この選別コンベヤでは、ケーシング内周面
の回転ブラシ摺接領域の一部に、回転ブラシの回転方向
に沿って扇形の板材を突設することにより、回転ブラシ
に干渉されて掻き上げられた被処理物が搬送ベルトの搬
送力と相まって直接的に搬送方向下流側に運ばれること
を防止でき、選別装置の選別能力低下を防止することが
できる。
【0030】請求項11記載の選別コンベヤは、前記扇
形の板材を前記搬送ベルト両脇部の近傍に配設し、該板
材と搬送ベルトとの間に該搬送ベルト両脇部に載置され
た被処理物に当接する掻き上げ部材を配設し、搬送ベル
ト両脇部に載置された被処理物を掻き上げて前記回転ブ
ラシに干渉させることを特徴とする。
【0031】この選別コンベヤでは、扇形の板材を搬送
ベルト両脇部の近傍に配設された扇形の掻き上げ部材を
搬送ベルト両脇部に載置された被処理物に当接させるこ
とで、搬送ベルト両脇部に載置された、回転ブラシに干
渉されにくい領域の被処理物を強制的に掻き上げて、回
転ブラシに干渉させることができる。これにより、選別
装置の選別能力をより向上させることができる。
【0032】請求項12記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシの回転軸が、前記搬送ベルトの搬送方向に対し
て所定角度傾斜して配置されていることを特徴とする。
【0033】この選別コンベヤでは、回転ブラシの回転
軸を、搬送ベルトの搬送方向に対して所定角度傾斜して
配置する。これにより、搬送ベルト上で上層に浮き上が
った被処理物を回転ブラシによって掻き上げる際、搬送
ベルト上での回転ブラシによる被処理物の掻き上げ有効
範囲が、搬送ベルト両脇部を含むほぼ全面に拡大され、
回転ブラシによる被処理物の掻き上げ能力が高められ
る。
【0034】請求項13記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシ下側の掻き先方向側の前記回転ブラシの搬送方
向上流端に、前記搬送ベルトの載置面脇部に載置された
被処理物を排出するための吸引ダクトを設置したことを
特徴とする。
【0035】この選別コンベヤでは、回転ブラシ下側の
掻き先方向側の回転ブラシの搬送方向上流端に吸引ダク
トを配置することで、搬送ベルト両脇部に載置された回
転ブラシに干渉されにくい領域の軽量被処理物を、回転
ブラシ下側の掻き先方向側で強制的に吸い上げて排出す
ることができる。特に、軽量被処理物は、回転ブラシの
回転方向により回転ブラシ下側の掻き先方向側に多く溜
まることから、吸引ダクトを回転ブラシ下側の掻き先方
向側の回転ブラシの搬送方向上流端に設置することで、
軽量被処理物を高効率で排出することができる。これに
より、選別装置の選別能力をより向上させることができ
る。
【0036】請求項14記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシの搬送方向上流端側で、前記掻き先方向側とは
反対側に、第2の吸引ダクトを配置したことを特徴とす
る。
【0037】この選別コンベヤでは、第2の吸引ダクト
によって、搬送ベルトの両脇部に載置された軽量被処理
物のうち、一方の吸引ダクトによる吸引排出側とは反対
側の軽量被処理物を吸い上げて排出することができる。
これにより、搬送ベルトの両脇部それぞれに対して軽量
被処理物の吸引排出が可能になり、選別装置の選別能力
を更に向上できる。
【0038】請求項15記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシ下側の掻き先方向側の前記回転ブラシの搬送方
向上流端に設置され、前記搬送ベルトの載置面脇部に載
置された被処理物を前記回転ブラシの回転軌跡内に投入
させるための高圧空気を吹き出す高圧エアノズルを備え
たことを特徴とする。
【0039】この選別コンベヤでは、回転ブラシ下側の
掻き先方向側の回転ブラシの搬送方向上流端に高圧エア
ノズルを配置することで、搬送ベルト両脇部に載置され
た回転ブラシに干渉されにくい領域の軽量被処理物のう
ち、回転ブラシ掻き先方向側の軽量被処理物を吹き上げ
て、回転ブラシの回転軌跡内に投入することができる。
特に、軽量被処理物は、回転ブラシの回転方向により回
転ブラシ下側の掻き先方向側に多く溜まることから、高
圧エアノズルを回転ブラシ下側の掻き先方向側の回転ブ
ラシの搬送方向上流端に設置することで、軽量被処理物
を高効率に排出できる。これにより、選別装置の選別能
力をより向上させることができる。
【0040】請求項16記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシの搬送方向上流端側で、前記掻き先方向側とは
反対側に、第2の高圧エアノズルを配置したことを特徴
とする。
【0041】この選別コンベヤでは、第2の高圧エアノ
ズルによって、搬送ベルト両脇部に載置された軽量被処
理物のうち、一方の高圧エアノズルによる吹き上げ側と
は反対側の軽量被処理物を吹き上げて、回転ブラシの回
転軌跡内に投入することができる。これにより、選別装
置の選別能力を更に向上させることができる。
【0042】請求項17記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシ下側の掻き先方向側の前記回転ブラシの搬送方
向上流端に、前記回転ブラシと略同じブラシ幅に形成さ
れ、前記搬送ベルトの載置面脇部に載置された被処理物
を前記回転ブラシの回転軌跡内に掻き上げて投入するた
めの補助回転ブラシを設置したことを特徴とする。
【0043】この選別コンベヤでは、回転ブラシ下側の
掻き先方向側の回転ブラシの搬送方向上流端に補助回転
ブラシを配置することで、搬送ベルト両脇部に載置され
た回転ブラシに干渉されにくい領域の軽量被処理物のう
ち、前記回転ブラシ下側の掻き先方向側のものを強制的
に回転ブラシの回転軌跡内に掻き上げて投入することが
できる。特に、軽量被処理物は、回転ブラシの回転方向
により回転ブラシ下側の掻き先方向側に多く溜まること
から、補助回転ブラシを回転ブラシ下側の掻き先方向側
の回転ブラシの搬送方向上流端に設置することで、軽量
被処理物を高効率で排出できる。これにより、選別装置
の選別能力をより向上させることができる。
【0044】請求項18記載の選別コンベヤは、前記補
助回転ブラシは、前記回転ブラシの回転方向とは逆方向
に回転することを特徴とする。
【0045】この選別コンベヤでは、補助回転ブラシを
回転ブラシの回転方向とは逆方向に回転させるので、搬
送ベルトに載置された軽量被処理物を高効率で回転ブラ
シの回転軌跡内に掻き上げて投入することができる。
【0046】請求項19記載の選別コンベヤは、前記搬
送ベルトの積載面脇部に載置された被処理物を、前記回
転ブラシの回転軌跡内に掻き上げて投入する掻き上げブ
ラシを備えたことを特徴とする。
【0047】この選別コンベヤでは、回転ブラシに摺接
し難い搬送ベルトの積載面脇部の被処理物が、掻き上げ
ブラシによって掻き上げられ、回転ブラシの回転軌跡内
に投入される。これにより、搬送ベルトの積載面脇部に
寄った被処理物が、掻き上げられずにそのまま通過する
ことが防止され、選別装置による分離回収率が高まる。
【0048】請求項20記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシが、前記回転ブラシ下側の掻き先方向側の
前記回転ブラシの搬送方向下流端に配置されたことを特
徴とする。
【0049】この選別コンベヤでは、搬送ベルト上の軽
量被処理物が、搬送ベルトの片脇へ積極的に寄せ集めら
れ、回転ブラシの搬送方向下流側の傾斜側に対向配置さ
れた掻き上げブラシによって掻き上げられる。これによ
り、掻き上げブラシの掻き上げ機能が十分に発揮される
ことになる。
【0050】請求項21記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシの搬送方向上流側に、少なくとも1つの第
2の掻き上げブラシが並設されたことを特徴とする。
【0051】この選別コンベヤでは、被処理物がまず第
2の掻き上げブラシに到達し、この第2の掻き上げブラ
シによって掻き上げられずに通過した被処理物が、搬送
方向下流側の掻き上げブラシによって掻き上げられるた
め、掻き上げ残が生じ難くなる。
【0052】請求項22記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシの搬送方向上流端側の前記掻き先方向とは反対
側に、第3の掻き上げブラシが配置されたことを特徴と
する。
【0053】この選別コンベヤでは、搬送ベルトの両側
に掻き上げブラシが設けられることになり、回転ブラシ
との摺接機会が少なくなる搬送ベルトの積載面脇部に載
置された被処理物がより確実に掻き上げられ、回転ブラ
シの回転軌跡内に投入される。
【0054】請求項23記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ毛が、掻き上げブラシの駆動軸に
対して略垂直に植設されたことを特徴とする。
【0055】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
回転により、掻き上げブラシのブラシ毛がケーシングの
内周面に沿って搬送ベルトの積載面脇部に摺接し、該積
載面脇部の被処理物を掻き上げることができる。これに
より、ブラシ毛の実質的な弾性強度(腰)が強く維持さ
れ、疲労によるへたりが生じ難くなる。
【0056】請求項24記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ毛が、掻き上げブラシの駆動軸の
先端方向に傾斜して植設されたことを特徴とする。
【0057】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
ブラシ毛が駆動軸の先端方向に傾斜して植設され、ブラ
シ毛がケーシングの内周面に接触せずに回転されるた
め、ブラシ毛はケーシングとの摺接による磨耗が防止さ
れ、駆動抵抗を低減できる。
【0058】請求項25記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ毛を、掻き上げブラシの回転半径
方向に異なる長さに植設し、ブラシ外周を凹凸面に形成
したことを特徴とする。
【0059】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシ外
周の円周方向が凹凸形状となるため、長さの異なるブラ
シ毛が周期的に摺接することになり、一様長さのブラシ
毛の場合と比較して、被処理物の掻き上げ効率を向上で
きる。
【0060】請求項26記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ外周の凹凸面に、五組の凹凸が回
転円周方向に順次形成されていることを特徴とする。
【0061】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
掻き上げ能力が最大となり、掻き上げブラシを最も効率
良く動作させることができる。
【0062】請求項27記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ毛を、掻き上げブラシの駆動軸の
軸線方向に対して、掻き上げブラシ回転半径方向の長さ
が段階的に長くなるように植設したことを特徴とする。
【0063】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
ブラシ毛が掻き上げブラシの駆動軸の軸線方向に対し
て、掻き上げブラシ回転半径方向の長さが段階的に長く
なるため、円弧状のケーシング内で、ブラシ毛がケーシ
ング壁面形状に合う長さとなる。このため、ブラシ毛が
冗長に長くなることが防止され、効率良く被処理物を掻
き上げることができる。
【0064】請求項28記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシのブラシ毛を、掻き上げブラシの駆動軸の
軸線方向に、多段に分割して設けたことを特徴とする。
【0065】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
ブラシ毛が駆動軸の軸線方向に多段に分割されて植設さ
れる。これにより、搬送ベルトの積載面脇部の掻き上げ
有効範囲が拡大され、掻き上げブラシの掻き上げ能力を
向上できる。また、各段毎に異なる性状のブラシ毛を用
いることで、より効率的に被処理物を掻き上げることが
できる。
【0066】請求項29記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシの幅を、各掻き上げブラシ毎に段階的に広
くすると共に、前記掻き上げブラシのブラシ毛の太さ
を、各掻き上げブラシ毎に段階的に太くなるようにした
ことを特徴とする。
【0067】この選別コンベヤでは、ブラシ毛の腰の強
さが異なる各掻き上げブラシが異なるブラシ幅で構成さ
れていることで、軽く小さい被処理物から比較的重く大
きな被処理物まで一様に掻き上げることができ、これに
より一様太さのブラシ毛や一様幅の掻き上げブラシの場
合と比較して、被処理物の掻き上げ効率を向上できる。
【0068】請求項30記載の選別コンベヤは、前記第
2の掻き上げブラシのブラシ毛の長さ、ブラシの幅、ブ
ラシ毛の太さのぞれぞれを、前記回転ブラシ下側の掻き
先方向側の他の掻き上げブラシのものよりも小さくした
ことを特徴とする。
【0069】この選別コンベヤでは、第2の掻き上げブ
ラシのブラシ毛の長さ、ブラシの幅、ブラシ毛の太さの
ぞれぞれを、回転ブラシ下側の掻き先方向側の他の掻き
上げブラシのものよりも小さくすることで、異なる強さ
で被処理物を掻き上げることができ、より多くのタイプ
の被処理物を掻き上げることができる。以て、掻き上げ
効率を向上できる。
【0070】請求項31記載の選別コンベヤは、前記第
3の掻き上げブラシを、該掻き上げブラシの回転軸の軸
線方向に対してブラシ毛を傾斜させて植設したプロペラ
状のブラシとしたことを特徴とする。
【0071】この選別コンベヤでは、第3の掻き上げブ
ラシをプロペラ状のブラシとすることにより、回転ブラ
シとの摺接機会が少なくなる搬送ベルトの積載面脇部に
載置された被処理物をより確実に掻き上げられ、掻き上
げブラシをプロペラ状としたことによる掻き上げ効率の
増加と相まって、より高効率で被処理物を回転ブラシの
回転軌跡内に投入できる。
【0072】請求項32記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシの搬送方向上流側に、該掻き上げブラシに
より掻き上げた被処理物を衝突させて前記回転ブラシの
回転軌跡内に投入させる跳ね返し板を前記回転ブラシの
回転方向に沿って設けたことを特徴とする。
【0073】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシの
搬送方向上流側に、掻き上げブラシにより掻き上げた被
処理物を衝突させて回転ブラシの回転軌跡内に投入させ
る跳ね返し板を設けることにより、搬送ベルトの積載面
脇部に載置された被処理物を回転ブラシの回転軌跡内に
より確実に投入することができる。
【0074】請求項33記載の選別コンベヤは、前記跳
ね返し板に対して被処理物搬送方向上流側の前記ケーシ
ングの内壁面に、前記跳ね返し板の前記ケーシングから
の突出高さと略同一厚の突出壁を前記跳ね返し板に隣接
して設けたことを特徴とする。
【0075】この選別コンベヤでは、ケーシングの内壁
面に跳ね返し板に隣接して突出壁を設けることにより、
掻き上げブラシにより掻き上げられた被処理物を隣接す
る掻き上げブラシにより掻き下げて再落下させることが
なくなり、掻き上げた被処理物を回転ブラシに確実に干
渉させることができる。また、突出壁の突出高さによっ
て回転ブラシの毛の腰が強くなり、掻き上げ能力を向上
させることができる。
【0076】請求項34記載の選別コンベヤは、前記突
出壁が、粗面弾性材からなることを特徴とする。
【0077】この選別コンベヤでは、粗面弾性材からな
る突起壁の表面に被処理物が食い込んで引っ掛かり、回
転ブラシと協働して被処理物を良好に掻き上げることが
できる。また、被処理物による騒音が減少し、居付きの
除去作業が容易となる。
【0078】請求項35記載の選別コンベヤは、前記回
転ブラシが、直毛の植設された直毛ブラシ領域と、ウェ
イブ毛の植設されたウェイブ毛ブラシ領域とからなり、
前記直毛ブラシ領域を前記跳ね返し板の位置に設け、前
記ウェイブ毛ブラシ領域を前記掻き上げブラシの位置に
設けたことを特徴とする。
【0079】この選別コンベヤでは、直毛ブラシ領域を
跳ね返し板の位置に設けることにより、腰の強い直毛ブ
ラシによって、掻き上げブラシで掻き上げられた被処理
物を確実に掻き上げる一方、ウェイブ毛ブラシ領域を掻
き上げブラシの位置に設けることにより、掻き上げられ
た被処理物の再落下が抑止される。また、回転ブラシの
回転軸方向に、直毛ブラシ領域とウェイブ毛領域とを交
互に形成することにより、腰の強い直毛ブラシと比較的
腰の弱いウェイブ毛ブラシとが相乗的に作用して、表面
に浮いた被処理物から、表面から少し下の被処理物に対
する掻き寄せが良好に行えるようになり、掻き上げブラ
シによる掻き上げ能力が高まる。
【0080】請求項36記載の選別コンベヤは、前記掻
き上げブラシが、前記回転ブラシの回転軸方向両端より
内側に配設されていることを特徴とする。
【0081】この選別コンベヤでは、掻き上げブラシが
回転ブラシの回転軸方向両端より内側に配設されること
で、掻き上げブラシの回転円が、回転ブラシの円筒状の
回転外周面に重なりようになる。このため、掻き上げら
れた被処理物が搬送方向下流側に送られることを防止で
き、より確実に搬送ベルト脇部の被処理物を再度回転ブ
ラシに干渉させることができる。
【0082】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る各実施形態に
おける選別装置を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0083】(I)第1実施形態 図1は、本発明に係る第1実施形態の選別コンベヤを示
す全体構成図である。本実施形態の選別コンベヤ100
は、例えば、建築廃材等の破砕処理により生成された図
示しない被処理物Mを、木屑、樹脂材料片、紙片等の比
較的軽量のもの(以下、軽量被処理物という)と、コン
クリート片、煉瓦片、鉄筋片等の比較的重量のあるもの
(以下、重量被処理物という)とに選別する装置であ
る。
【0084】概略的には、選別コンベヤ100は、軽量
被処理物及び重量被処理物の混合物である被処理物Mを
傾斜ベルトコンベヤ30の搬送ベルト31に載せて搬送
すると共に、搬送中の被処理物Mに、詳細は後述する振
動ローラ33,34により搬送ベルト31を上下方向に
振動させることで所要の振動を付与することで、被処理
物M中の軽量被処理物が比重の違いにより、搬送ベルト
31上で上層に浮き上がる。また、選別コンベヤ100
は、図1に示すように、磁選機36を傾斜ベルトコンベ
ヤ30の搬送路の途中に設置することにより、磁力吸着
可能な金属等を選別することができる。
【0085】更に、選別コンベヤ100は、搬送ベルト
31の振動によって上層に浮き上がった軽量被処理物
を、詳細は後述する選別装置40の回転ブラシ41の回
転により掻き上げ、傾斜ベルトコンベヤ30の搬送ベル
ト31側方に設けられた後述の排出シュートに排出す
る。また、回転ブラシ41により掻き上げられない重量
被処理物を傾斜ベルトコンベヤ30の出口シュート37
から排出する。このようにして軽量被処理物と重量被処
理物とを選別する。
【0086】傾斜ベルトコンベヤ30は、コンベヤの両
端に設けたプーリ32a,32bと、プーリ32a,3
2bに巻架されたループ状の搬送ベルト31と、搬送路
の途中に複数設けられた上流側振動ローラ(第1振動ロ
ーラ)33、下流側振動ローラ(第2振動ローラ)3
4、及びキャリアローラ35と、搬送ベルト31を駆動
する図示しないベルト駆動モータとから構成され、搬送
ベルト31上に載置された被処理物MをA方向に搬送す
る。尚、キャリアローラ35は図示した位置以外にも適
宜設けられている。この傾斜ベルトコンベヤ30の搬送
面の傾斜角度は、被処理物Mの種類に応じて18〜20
°の範囲内で設定され、本実施形態では18.5°に設
定している。
【0087】上流側及び下流側振動ローラ33,34
は、搬送ベルト31上の被処理物Mに所要の振動を付与
するものであり、その形状を図2にそれぞれ示した。図
2(a)は上流側振動ローラ33の軸断面図である。この
上流側振動ローラ33は、ローラ本体33aの外周面に
複数の突起部33bを等間隔で合計5箇所に形成してい
る。この突起部33bは、例えば、直径22mmの丸棒
を直径89.1mm、長さ500mmのローラ本体に溶
接等により固着することで、各丸棒の外周面に突起部3
3bを形成している。ここで、ローラ本体33aは、市
販の規格品のフラットローラを用いることができる。そ
して、各上流側振動ローラ33は、図1に示すように搬
送路の上流側に、取付ピッチL1を例えば600mmと
して合計3本配置している。
【0088】この上流側振動ローラ33を搬送ベルト3
1に当接させた状態で搬送ベルト31を駆動すると、搬
送ベルト31の移動に伴い各上流側振動ローラ33が回
転し、ローラ本体33a外周面と各突起部33bとの段
差によって、搬送ベルト31に所要の振動が付与され
る。この振動により、搬送ベルト31上の被処理物Mが
振動し、被処理物M中の軽量被処理物が比重の違いによ
り上層に浮き上がる。このときの振動の振幅は、比較的
大きく(約12mm)、ピッチが長いことによる搬送ベ
ルト31の弾性反発力と相まって、搬送ベルト31に強
振動を付与することができる。
【0089】一方、図2(b) に下流側振動ローラ34の
軸断面図を示した。この下流側振動ローラ34も同様
に、ローラ本体34aの外周面に複数の突起部34bを
等間隔で合計6箇所に形成している。この突起部34b
は、例えば、直径16mmの丸棒を直径89.1mm、
長さ500mmのローラ本体34aに溶接等により固着
することで、各丸棒の外周面に突起部34bを形成して
いる。このローラ本体34aも市販のフラットローラを
用いることができる。そして、図1に示すように各下流
側振動ローラ34は、搬送路の上流側に、取付ピッチL
2を例えば500mmとして合計6本配置している。
【0090】この下流側振動ローラ34を、上流側振動
ローラ33と同様に搬送ベルト31に当接させた状態で
搬送ベルト31を駆動すると、各上流側振動ローラ33
が回転し、搬送ベルト31に所要の振動が付与される。
この振動の付与により、搬送ベルト31上の被処理物M
が振動し、被処理物M中の軽量被処理物が比重の違いに
より上層に浮き上がる。このときの振動の振幅は比較的
小さく(約8mm)、ピッチの短い微振動を搬送ベルト
31に付与することができる。
【0091】上記突起部33b,34bは丸棒により形
成しているが、これに限らず、例えば、外周面が滑らか
なパイプ等の材料であってもよく、ローラ本体33a,
33bと一体成形したものであってもよい。また、各振
動ローラ33、34の振動パターンをそれぞれ同期させ
たり、或いは常に非同期となるように設定したり、突起
部33b,34bの配置を特定の間隔に設定することで
振動パターンを変更してもよい。また、搬送ベルト31
による駆動方式ではなく、別途駆動部を設けて、振動パ
ターンをプログラマブルに制御する構成としてもよい。
さらに、搬送路の途中に載置量センサを設け、載置量に
応じて振動パターンを変更する構成としてもよい。この
ように振動パターンを適宜調整することで、被処理物M
の種類や載置量に応じて軽量被処理物を効率良く浮かす
ことができる振動パターンを得ることができる。
【0092】次に、本実施形態の選別装置40を説明す
る。選別装置40は、傾斜ベルトコンベヤ30の下流側
振動ローラ34より搬送方向A下流側に、搬送ベルト3
1の上方に設けられる。図3に選別装置40の正面図、
図4に図3の上方から見た平面図、図5に図3のB方向
から見た側面図を示した。
【0093】図3〜図5を参照すると、選別装置40
は、傾斜ベルトコンベヤ30のコンベヤフレーム38に
立脚する装置枠42に吊り具43を介して支持された軸
受部44a,44bに回転自在に支持された回転ブラシ
41と、軸受部44上に設置されて回転ブラシ41をス
プロケットとチェーン等からなる伝達手段45及び減速
器46を介して回転駆動するブラシ駆動モータ47と、
ブラシ毛48の先端と搬送ベルト31との間に被処理物
Mを流す隙間を有し、且つ、横断面形状が回転ブラシ4
1の回転軸49を略中心位置とする半円状、即ち、搬送
ベルト31の両側で回転ブラシ41の外周に沿った略円
弧状に形成された下部ケーシング50と、下部ケーシン
グ50の上方に設置され、横断面形状が同様に円弧状
で、且つ、回転ブラシ41による掻き上げ物をケーシン
グ外部に排出する排出口を備えた上部ケーシング52
と、を備えている。
【0094】また、選別装置40の入口部及び出口部の
搬送ベルト31下面には、図5に示すように、搬送ベル
ト31を回転ブラシ41の外周及び下部ケーシング50
の内周面に沿うように屈曲させるベルト保護ローラ53
を設けている。ベルト保護ローラ53は、図3に示すよ
うに、選別装置40の搬送路の入口部と出口部にそれぞ
れ設けられ、搬送ベルト31を水平に案内する1本の水
平ローラと搬送ベルト31の両側を斜め上方に所定量持
ち上げた状態で案内する2本の傾斜ローラとからなる。
図5は選別装置40の出口側を示しており、入口側も同
様に3本のローラが設けられている。このベルト保護ロ
ーラ53は、下部ケーシング50の側端部に搬送ベルト
31が摺動してベルトが損傷したり摩耗することを防止
すると共に、搬送ベルト31を円弧状に屈曲させること
で、回転ブラシ41に干渉させる領域を増大させ、掻き
上げ効率を向上させる効果もある。
【0095】さらに、選別装置40の回転ブラシ41の
下方には、必要に応じて、図3に示すように、搬送ベル
ト31の下面に当接して搬送ベルト31を振動させる上
述の上流側振動ローラ33と同様な形状のブラシ下方振
動ローラ55を少なくとも1本(本実施形態においては
3本)備えている。尚、ブラシ下方振動ローラ55は、
前記下流側振動ローラ34と同様な形状としてもよく、
丸棒の径や数を変えることにより、更に他の形状として
もよい。
【0096】回転ブラシ41は、回転軸49に挿通され
た筒状芯6の外周面にブラシ毛48をスパイラル状に植
設してあり、ブラシ駆動モータ47によって回転駆動さ
れる。これにより、搬送ベルト31上の上層に浮き上が
った軽量被処理物を、回転ブラシ41はブラシ毛48
と、下部ケーシング50及び上部ケーシング52との間
を掻き上げて、上部ケーシング52の排出口から排出す
る。また、回転ブラシ41の回転軸49は、図4に示す
ように搬送方向Aに対して所定角度θ1だけ傾斜して設
けられている。これにより、搬送ベルト31の幅方向の
略全面に亘って回転ブラシ41が摺接されるようにな
る。また、本実施形態においては、回転ブラシ41は図
5の時計回り方向に回転駆動される。
【0097】回転ブラシ41のブラシ毛48は、搬送ベ
ルト31上の軽量被処理物を回転ブラシ41の周方向に
掻き上げるのに必要な反発力や強度を得られるように、
使用材料が選定されており、例えば、硬質のナイロン繊
維束(その他に、塩化ビニル、ポリスチレン)を好適に
用いることができる。そして、ブラシ毛48をスパイラ
ル状に植設するスパイラル回転方向は、搬送ベルト31
の進行方向に逆行する方向にすることで、軽量被処理物
が回転ブラシ41の回転により搬送方向下流側に移動す
ることを防止できる。具体的には、本実施形態のブラシ
毛48の線径は、0.7mm、線長は230mmとし、
また、スパイラルピッチは30mmに設定してある。更
に、回転ブラシ41の回転軸49に沿う全体長は900
〜1500mmにすることが実際的な選別効率の上で好
ましい。
【0098】尚、回転ブラシ41の各ブラシ毛48の植
設は、回転軸49の周方向及び長手方向の双方向に均等
に行ってもよく、回転軸49の周方向又は軸方向の少な
くとも一方で、部分的に植設密度の異なる部分を設けて
もよい。更に、植設するブラシ毛48の長さを、周方向
の一部で変えたり、或いは、選別装置40の入口側より
も出口側のものを長尺とする等、適宜ばらつきを与えて
もよい。そして更に、回転ブラシ41のブラシ毛48の
掻き出しによる排除力が、被処理物Mの搬送方向下流側
に行くほど強くなるように、ブラシ毛48の弾性力やブ
ラシ毛48の先端と搬送ベルト31との間の隙間等を調
節するようにしてもよい。これにより、軽量被処理物に
対する掻き出し効力を高めることができる。尚、回転ブ
ラシ41は、回転軸49から容易に脱着可能な構成とし
ており、取付交換作業を容易なものとしている。
【0099】ブラシ駆動モータ47は、回転ブラシ41
の回転に要するトルクを備え、被処理物Mの種類や搬送
ベルト31への載置量等に応じて適宜回転数が調整され
る。本実施形態では、0.4kwのモータを80〜12
0rpmで駆動している。下部ケーシング50は、回転
ブラシ41の下方で搬送ベルト31を内側周面に沿わせ
て設けられ、回転ブラシ41のブラシ毛48先端と搬送
ベルト31との間を所定の間隔に設定している。
【0100】上部ケーシング52は、下部ケーシング5
0の内周面に連続する内周面を備え、下部ケーシング5
0側で回転ブラシ41により掻き上げられた軽量被処理
物を上部ケーシング52の内周面に沿って更に掻き上
げ、上部ケーシング52に形成された排出口から排出さ
せる。本実施形態では、図5に示すように組み合わせる
と、略円筒状となる上部及び下部ケーシング50,52
の、図で右上1/4角の部分を排出口として開口させて
おり、また、上部及び下部ケーシングの半径を約300
mmに設定している。そして、下部ケーシング50は、
被処理物Mの重みによって搬送ベルト31が沈んだ場合
に、搬送ベルト31の下面に摺接させることにより搬送
ベルト31を支持する。
【0101】さらに、図5及び図6に示すように、下部
ケーシング50の内周面の搬送ベルト31上方には、複
数(本実施形態では4枚)の扇型の板材であるストッパ
ー57が搬送方向Aに沿って所定の間隔(例えば200
mm)で立設されている。これらのストッパー57は、
図7に示すように、傾斜角θ2を35゜程度に傾斜して
設けられている。ストッパー57は、搬送ベルト31の
移動に伴って搬送方向Aに付勢された軽量被処理物が、
ケーシングの内面で掻き上げられつつ搬送方向に流され
て選別装置40の出口から選別されずに排出されること
を防止している。尚、ストッパー57の枚数、搬送方向
に対する傾斜角等は、搬送量や居つきの状況により自在
に変更される。
【0102】また、各ストッパー57の下方先端には、
掻き上げ部材59がストッパー57から延設されてお
り、搬送ベルト31の両脇部分に載置された被処理物M
を掻き上げ可能にしている。この掻き上げ部材59は、
図8に示すように、回転ブラシ41と搬送ベルト31上
の被処理物Mとの間隔が大きくなり双方の干渉が不十分
となる可能性がある搬送ベルト31の両脇領域pに位置
された軽量被処理物を、搬送ベルト31上で強制的に掻
き上げるためのものである。これにより、回転ブラシ4
1に干渉させる機会を持たせ、軽量被処理物をより確実
に選別することができる。従って、掻き上げ部材59の
材質としては、搬送ベルト31両脇部の被処理物Mに接
しつつ、被処理物Mを搬送ベルト31の上方に掻き上げ
ることができる程度の弾性力及び耐摩耗性を備えること
が要され、例えば、ゴムや硬質スポンジ等の弾性材料が
好適に使用できる。また、小型回転ブラシを使用しても
良い。
【0103】ベルト保護ローラ53は、図3及び図5に
示すように、選別装置40の搬送路の入口部と出口部に
それぞれ設けられ、搬送ベルト31を水平に案内する1
本の水平ローラと搬送ベルト31の両脇部を斜め上方に
所定量持ち上げた状態に案内する2本の傾斜ローラとか
らなる。図5は選別装置40の出口側を示しているが、
入口側も同様に3本のローラが設けられている。このベ
ルト保護ローラ53は、下部ケーシング50の側端部に
搬送ベルト31が摺接してベルトが損傷したり摩耗する
ことを防止すると共に、搬送ベルト31を円弧状に屈曲
させることで、回転ブラシ41に干渉させる領域を増大
させ、掻き上げ効率を向上させる効果もある。
【0104】次に、本実施形態の選別コンベヤ100に
よる選別の作用を説明する。この選別コンベヤ100で
は、被処理物Mを、まず、図1に示す選別コンベヤ10
0の傾斜下方側の被処理物供給部90に供給し、傾斜ベ
ルトコンベヤ30の搬送ベルト31に載置して搬送方向
Aに沿って搬送する。被処理物Mが上流側振動ローラ3
3の位置に搬送されると、搬送ベルト31上の被処理物
Mは、上流側振動ローラ33の回転により強振動が付与
されて、比重の小さい軽量被処理物が浮き上がり、比重
の大きい重量被処理物が沈下する。
【0105】次に、磁選機36を必要に応じて作動さ
せ、被処理物M中の鉄屑等を選別処理する。被処理物M
が下流側振動ローラ34の位置に搬送されると、搬送ベ
ルト31上の被処理物Mは、下流側振動ローラ34の回
転により微振動が付与されて、被処理物Mの載置表面を
滑らかにすると共に、被処理物Mに突き刺さっている棒
体等が均される。このように、被処理物Mは、上流側振
動ローラ33及び下流側振動ローラ34の振動によっ
て、除去しようとする軽量被処理物が選別装置40によ
り選別しやすい状態で搬送ベルト31上に載置される。
【0106】そして、選別装置40の位置に搬送された
被処理物Mは、ブラシ下方振動ローラ55により振動が
付与されて、主に軽量被処理物が搬送ベルト31上で跳
躍するようになる。そして、回転ブラシ41の回転によ
り、軽量被処理物が選択的に掻き上げられて、図示しな
い排出シュートから排出されることで選別される。この
軽量被処理物の跳躍動作は、回転ブラシ41のブラシ毛
48に引っ掛かり易くする効果を生じ、選別能力をより
向上させることができる。
【0107】このように、本実施形態の選別コンベヤ1
00においては、被処理物M中の軽量被処理物を高い分
離回収率で除去することができ、選別能力が大幅に向上
するため、良質な選別品を安定して得ることができる。
また、含水した被処理物Mを選別する場合においても、
振動を負荷することでコンベヤに過剰な居つきが生じる
ことが抑止され、居つきによる選別効率の低下を防止で
き、装置全体の保全を図ることができる。
【0108】尚、上記選別装置40では、選別手段とし
て回転ブラシ41を用いると共に、回転ブラシ41を傾
斜ベルトコンベヤ30による被処理物Mの搬送経路中に
組み込んだ構成としているが、これに限定されることは
なく、選別装置40を傾斜ベルトコンベヤ30とは完全
に分離独立させた構成であってもよい。
【0109】本実施形態の選別コンベヤ100におい
て、被処理物の分離回収率がどの程度向上したかを検証
するため、着直した木クズを軽量被処理物として重量被
処理物に混ぜ、最終的に排除できた木クズの割合を目視
にて判定した。尚、木クズは、長さ100mm程度、幅
20〜30mm、厚さ10〜20mmのものを使用し
た。その結果、混入した木クズの約70%が排除され、
振動ローラを設けない場合の約50%から大きく向上す
ることが確認された。
【0110】(II)第2実施形態 次に、本発明に係る第2実施形態の選別コンベヤ200
を図面を参照して説明する。図9は、本発明の第2実施
形態である選別コンベヤ200の構成を示す要部概略側
面図であり、図10は、図9の選別装置1の構成を一部
断面で示した要部側面図で、図11は、図10のA−A
線に沿う断面図である。本実施形態の選別コンベヤ20
0は、上述した第1実施形態の選別コンベヤ100を第
1の選別部として、第1の選別部の後段に第2の選別部
を設け、第1の選別部で選別した被処理物を、第2の選
別部において再度選別することにより、分離回収率の更
なる向上を図ったものである。
【0111】以下、図9〜図11を参照して、第2の選
別部について説明する。第2の選別部の選別装置1は、
具体的には、処理施設の上方取り付け部16等に適宜吊
り具18を介して吊持される装置枠2と、外周にブラシ
毛3が植設された軸4が装置枠2に装備された軸受部2
aに回転自在に支持された回転ブラシ5と、装置枠2上
に設置されて回転ブラシ5をスプロケットやチェーン等
からなる伝達手段19を介して回転駆動するブラシ駆動
モータ7と、回転ブラシ5からの所定距離としてブラシ
毛3の先端との間に被処理物Mを流す隙間Sが備わり、
且つ、横断面形状が回転ブラシ5の軸4を中心とする略
円弧状に成形されて回転ブラシ5の下方に配備された略
樋状の選別シュート9と、選別シュート9を回転ブラシ
5の軸方向に振動させる加振手段としての振動モータ1
1と、選別シュート9の上流端に被処理物Mを供給する
被処理物供給口13を有した被処理物投入ホッパ14と
から構成されている。このような吊り下げ構成以外に
も、設置台や地上への設置構造とすることもできる。
【0112】回転ブラシ5は、軸4を所定の傾斜角度に
傾斜させた姿勢で軸受部2aに支持されている。回転ブ
ラシ5は、選別装置40の回転ブラシ41と同様に構成
されている。選別シュート9は、振動モータ11の加振
力により振動している状態では被処理物Mが回転ブラシ
5の軸4方向に適宜速度で滑落するように、回転ブラシ
5の軸4とほぼ同じ傾斜状態で回転ブラシ5の下方に配
備されている。そして、選別シュート9は、回転ブラシ
5の存在域よりも上流側に、回転ブラシ5による掻き出
しが始まる前に、選別シュート9自体の振動により被処
理物Mの上層に軽量被処理物が浮き出た分離状態をある
程度進行させるための予搬送部9cが適宜長さだけ設け
られている。更に、選別シュート9には、図示のよう
に、粒径が所定径以下の重量被処理物を落下させる選別
穴9aを有している。
【0113】また、選別シュート9は、その上端部に連
結されたバランスウエィト21によって重心位置が調節
可能にされており、重心位置に振動モータ11が据え付
けられるようになっている。さらに、図11に示すよう
に、選別シュート9は、回転ブラシ5の回転力で周方向
に掻き出される軽量被処理物が不用意に周囲に飛散しな
いように、両側の上縁部9bでは、ブラシ毛3の先端部
との間の隙間が狭くした形態となっている。そして、図
11の矢印(イ)で示す回転ブラシ5の回転方向である
被処理物の掻き出し側で、選別シュート9の上縁部9b
の少し上方には、ブラシ毛3が掻き出した軽量被処理物
を矢印(ロ)で示す所定の方向・位置に落とすスクレー
パ23が装備されている。このスクレーパ23は、装置
枠2に垂設された支柱25により支持されている。
【0114】次に、選別装置1の作用を説明する。この
選別装置1では、第1の選別部により選別された被処理
物Mは被処理物供給口13から選別シュート9に供給さ
れ、選別シュート9が振動モータ11によって振動させ
る一方で、回転ブラシ5はブラシ駆動モータ7により回
転駆動される。つまり、選別シュート9の振動と、選別
シュート9上での滑落作用と、回転ブラシ5により掻き
出し作用によって、被処理物M中の軽量のものは選別シ
ュート9の周方向に掻き出されてスクレーパ23により
選別シュート9の側方外部で回収され、選別穴9aより
も粒径が小さいものは選別穴9aから選別シュート9の
下方に落下させて回収される。一方、選別穴9aよりも
粒径が大きく比較的重いものは、選別シュート9の下端
出口で回収される。
【0115】また、選別シュート9は、粒径が所定以下
の重量被処理物を落下させる選別穴を有した構造とした
場合には、重量被処理物は、単に軽量被処理物から分離
するだけでなく、再利用の用途に応じて粒径毎に選別す
ることも可能になり、選別の多機能化、高性能化を図る
ことができる。尚、選別装置1の支持構造や、ゲート1
5の開閉機構を始めとして、本発明に係る選別装置1の
構成部品の具体的構造は、図示例に限定されるものでは
ない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更
可能であることは言うまでもない。
【0116】投入する被処理物として0〜40mmの大
きさの建設廃材を処理する場合、加振手段である振動モ
ータ11の振幅としては2〜5mm,周波数としては2
0〜30Hz,この時の加速度としては3.6G程度と
なることが適当で、これにより軽量物と比較的重量のあ
るものとの分離を促進できる。また、回転ブラシ5の回
転数はブラシ毛3の剛性や長さにもよるが、回転ブラシ
5の径が500mmであると、50〜100rpm程度
の回転が妥当な範囲となる。
【0117】上記第2実施形態の選別コンベヤ200に
おいて、被処理物の分離回収率がどの程度向上したかを
検証するため、前述した第1実施形態の選別コンベヤ1
00の場合と同様に軽量被処理物を回収させた。その結
果、選別装置40と選別装置1の相乗効果により、混入
した木クズの約85%が排除され、高い分離回収率で選
別可能であることが確認された。
【0118】(III)第3実施形態 図12は、本発明に係る第3実施形態の選別コンベヤ1
00の主要部分を示す斜視図である。本実施形態の選別
コンベヤ100は、図8に示すように、回転ブラシ41
と搬送ベルト31上の被処理物Mとの間隔が大きくなり
双方の干渉が不十分となる可能性がある搬送ベルト31
の両脇領域pに位置された軽量被処理物を強制的に吸い
上げて排除する吸引ダクト91を備えたものである。吸
引ダクト91は、回転ブラシ41下側の掻き先方向側の
回転ブラシ41の搬送方向上流端に配置させている。吸
引ダクト91には、図示しない吸引用のコンプレッサが
接続されており、このコンプレッサにより吸引ダクト9
1内が負圧になり、吸引可能となる。
【0119】この吸引ダクト91によって軽量被処理物
をより確実に選別することができる。なお、図13に示
すように、吸引ダクト91と同一の第2の吸引ダクト9
2を、回転ブラシ41の搬送方向上流端側の、回転ブラ
シ41の掻き先方向側とは反対側に設けてもよい。この
ように吸引ダクトを搬送ベルト31の両脇に設けること
で、被処理物を更に確実に選別することができる。
【0120】(IV)第4実施形態 図14は、本発明に係る第4実施形態の選別コンベヤ1
00の主要部分を示す斜視図である。本実施形態の選別
コンベヤ100は、上記第3実施形態の吸引ダクト9
1,92に代わって、搬送ベルト31の両脇領域pに位
置された軽量被処理物に向けて高圧空気を吹き付け、軽
量被処理物を回転ブラシ41の回転軌跡内に投入するた
めの高圧エアノズル93を備えたものである。
【0121】高圧エアノズル93は、回転ブラシ41下
側の掻き先方向側の回転ブラシ41の搬送方向上流端に
配置させている。高圧エアノズル93には、図示しない
コンプレッサが接続されており、コンプレッサより高圧
空気が供給されるようになっている。この高圧エアノズ
ル93を設けることで軽量被処理物をより確実に選別で
きるようになる。なお、図示しないが、高圧エアノズル
93と同一の第2の高圧エアノズルを回転ブラシ41の
搬送方向上流端側の、回転ブラシ41の掻き先方向側と
は反対側に設けてもよい。このように高圧エアノズルを
搬送ベルト31の両脇に設けることで、被処理物を更に
確実に選別することができる。
【0122】(V)第5実施形態 図15は、本発明に係る第5実施形態の選別コンベヤ1
00の主要部分を示す斜視図である。本実施形態の選別
コンベヤ100は、上記第3実施形態の吸引ダクト9
1,92及び第4実施形態の高圧エアノズル93に代わ
って、搬送ベルト31の両脇領域pに位置された軽量被
処理物のうち、回転ブラシ41下側の掻き先方向側のも
のを回転ブラシ41の回転軌跡内に掻き上げて投入する
ための補助回転ブラシ94を備えたものである。補助回
転ブラシ94は回転ブラシ41と略同一の長さに形成さ
れている。また、図示しないが、補助回転ブラシ94の
駆動軸にはモータが接続されている。この補助回転ブラ
シ94は搬送ベルト31の積載面脇部に載置された被処
理物を回転ブラシ41の回転軌跡内に高効率で掻き上げ
ることから、回転ブラシ41の回転方向と逆方向に回転
するようになっている。この補助回転ブラシ94によ
り、回転ブラシ41に干渉させる機会をより多く持たせ
ることができ、被処理物をより確実に選別することがで
きる。
【0123】以上説明したように、上記各実施形態によ
れば、傾斜ベルトコンベヤ30に設けられた上流側及び
下流側振動ローラ33,34により搬送ベルト31へ振
動を付加することで、搬送ベルト31上の軽量被処理物
を上層に浮かせることができる。そして、この浮き上が
った軽量被処理物を回転ブラシ41の回転により掻き上
げて搬送ベルト31上から排出することができる。この
とき、ブラシ下方振動ローラ55によりさらに振動が付
加されることにより、回転ブラシ41直下の軽量被処理
物を搬送ベルト31上で跳躍させ、回転ブラシ41によ
る掻き上げ効果を助長することができる。
【0124】このように、傾斜ベルトコンベヤ30の上
流側、及び下流側振動ローラ33,34、並びにブラシ
下方振動ローラ55による加振作用と、回転ブラシ41
による掻き上げ作用の組み合わせによって、被処理物の
分離回収率を大幅に高めることができる。また、各振動
ローラは、搬送ベルト31の駆動力を動力源としている
ため、別途駆動装置を設ける必要がなく、設置スペース
及び駆動源の所要出力を最小限に抑えることができ、設
備コストの低減を図ることができる。
【0125】そして、回転ブラシ41の回転軸49は、
傾斜ベルトコンベヤ30による被処理物Mの搬送面と略
平行な面内で、搬送方向Aに対して所定の角度θ1をな
して設置されている。これにより、搬送ベルト31上で
の回転ブラシ41による被処理物Mの掻き上げ有効範囲
を、搬送方向Aに直交する幅方向に拡大することがで
き、回転ブラシ41による被処理物Mの掻き上げ能力を
高めることができる。また、上記第2実施形態によれ
ば、第1の選別部による選別処理に加えて、第2の選別
部による選別処理が行われるので、各選別処理による相
乗効果を得ることができ、被処理物のトータルな分離回
収率を飛躍的に高めることができる。
【0126】また、上記第3〜第5実施形態によれば、
回転ブラシ41下側の掻き先方向側の回転ブラシ41の
搬送方向上流端に、吸引ダクト91、92、又は高圧エ
アノズル93、又は補助回転ブラシ94を配置すること
で、搬送ベルト両脇部に載置された回転ブラシ41に干
渉されにくい領域の被処理物のうち、回転ブラシ41下
側の掻き先方向側のものを強制的に排除することができ
る。特に、被処理物は、回転ブラシ41の回転方向によ
り回転ブラシ41下側の掻き先方向側に多く溜まること
から、少なくとも吸引ダクト91,92、又は高圧エア
ノズル93、又は補助回転ブラシ94を回転ブラシ41
下側の掻き先方向側の回転ブラシ41の搬送方向上流端
に設置することが好ましい。これにより、コンベヤ20
0の選別能力をより向上させることができる。
【0127】(VI)第6の実施形態 次に、本発明に係る第6実施形態の選別コンベヤ100
を図面を参照して説明する。図16は本発明に係る第6
実施形態の選別コンベヤ100における選別装置40の
構成を示す正面図である。この図に示すように、ベルト
保護ローラ53は、選別装置40の搬送路の入口部と出
口部にそれぞれ設けられ、搬送ベルト31を水平に案内
する1本の水平ローラと搬送ベルト31の両側を斜め上
方に所定量持ち上げた状態に案内する2本の傾斜ローラ
とからなる。図19は選別装置40の出口側を示してお
り、入口側も同様に3本のローラが設けられている。こ
のベルト保護ローラ53は、下部ケーシング50の側端
部に搬送ベルト31が摺接してベルトが損傷したり摩耗
することを防止すると共に、搬送ベルト31を円弧状に
屈曲させることで、回転ブラシ41に干渉させる領域を
増大させ、掻き上げ効率を向上させる効果もある。
【0128】また、本実施形態においては、回転ブラシ
41は図18の時計回り方向に回転駆動される。なお、
本実施形態においては、図16に示すように搬送ベルト
31の下面に当接して搬送ベルト31を振動させるブラ
シ下方振動ローラ55を2本備えている。図16〜図1
8に示すように、下部ケーシング50の内周面の搬送ベ
ルト31側方には、掻き上げブラシ60が設けられてい
る。図20は掻き上げブラシの単体としての正面図を示
す。図20に示すように掻き上げブラシ60は、下部ケ
ーシング50の外側から内側へ貫通して設けられる駆動
軸51の先端にブラシ毛63が植設された小型回転ブラ
シが取り付けられる。駆動軸51は、軸受けを介してモ
ータブラケット64に回転自在に支持され、同じくモー
タブラケット64に固定された駆動モータ65の出力軸
にジョイントを介して接続されている。このモータブラ
ケット64は、コンベヤフレーム38に立脚する装置枠
42等に固設される。
【0129】掻き上げブラシ60は、回転ブラシ41の
掻き先方向側の下部ケーシング50の内側で、回転ブラ
シ41の搬送方向下流端に配置される。つまり、掻き上
げブラシ60は、図18に示すように回転ブラシ41の
上向き回転部分で、搬送ベルト31端部の積載面にブラ
シ毛が摺接されるように配置される。この掻き上げブラ
シ60は、図8に示す回転ブラシ41搬送上流側の搬送
路横断面において、回転ブラシ41のブラシ毛先端と、
搬送ベルト31上の被処理物Mとの間隔が大きくなり、
双方の干渉が不十分となる可能性のある搬送ベルト31
の積載面脇部の領域pにおいて、この領域pで搬送され
る軽量被処理物を搬送方向逆方向に強制的に掻き上げ
る。即ち、掻き上げブラシ60は、掻き上げブラシ60
の駆動軸51を回転駆動することで、領域pの軽量被処
理物を掻き上げて回転ブラシ41の回転軌跡内に再度投
入する働きを有する。このように、回転ブラシ41に干
渉させる機会を再度持たせることで、被処理物をより確
実に選別することができる。
【0130】この実施形態による掻き上げブラシ60
は、ブラシ毛63が駆動軸51に対して略垂直に植設さ
れている。ブラシ毛63は、被処理物を掻き上げブラシ
60の周方向に掻き上げるのに必要な反発力や強度が得
られるように使用材料が選定されており、例えば、硬質
のナイロン繊維束(その他に、塩化ビニル、ポリスチレ
ン)等を好適に用いることができる。本実施形態のブラ
シ毛63は、下部ケーシング50の内周曲面に沿った形
状に変形しながら回転し、被処理物を下部ケーシング5
0の内周曲面に沿って効率よく掻き上げることができ
る。
【0131】掻き上げブラシ60の回転方向は、図16
における時計回り方向とすることで、搬送ベルト31の
移動方向上流側へ軽量被処理物を掻き上げて、回転ブラ
シ41の回転軌跡内へ投入している。また、本実施形態
の掻き上げブラシ60のブラシ毛63の線径は1.0m
mとし、ブラシの外径は250mmに設定してある。そ
して、駆動軸51の回転数は77〜92rpm程度にす
ることが実際的な選別効率の上で好ましい。なお、本実
施形態のブラシ毛63は、直線状のブラシ毛である場合
を例に説明するが、これ以外にも、ウエーブ状に形成さ
れるものであってもよい。この場合には、ブラシ毛63
の実質的な弾性がより向上し、被処理物の掻き上げ率を
高めることができる。
【0132】一方、図18に示すように、上部ケーシン
グ52の排出口71の搬送路側方には、排出シュート7
2が接続されている。排出シュート72の下部開口に
は、ふるい装置73が設けられており、このふるい装置
73は、複数の振動吸収ダンパ74を介してふるいフレ
ーム75に支持されている。そして、ふるいフレーム7
5はコンベヤフレーム38に支持されている。ふるいフ
レーム75の底部には、排出口71から排出された被処
理物を収容する収容部76が形成される。収容部76の
下方には、多数の小径孔77が形成されたパンチングプ
レート78が取り付けられている。このパンチングプレ
ート78の上方には、上述の排出シュート72の下端が
開口されている。
【0133】ふるいフレーム75には、図17に示すよ
うに、一対のベースビーム79が架設され、ベースビー
ム79上には加振駆動機80が固設されている。ふるい
装置73は、加振駆動機80が駆動されることにより振
動吸収ダンパ74を介してコンベヤフレーム38から独
立してふるいフレーム75全体が振動するようになって
いる。つまり、選別装置40から排出シュート72を介
してパンチングプレート78上に排出された被処理物
は、収容部76に落下して、更に小径のものが小径孔7
7を通過してふるい分けされるようになっている。
【0134】次に、本実施形態の選別コンベヤ100に
よる選別の作用を説明する。この選別コンベヤ100で
は、まず、被処理物Mを図1に示す選別コンベヤ100
の傾斜下方側の被処理物供給部90に供給し、傾斜ベル
トコンベヤ30の搬送ベルト31に載置して搬送方向A
に沿って搬送する。被処理物Mが上流側振動ローラ33
の位置に搬送されると、搬送ベルト31上の被処理物M
は、上流側振動ローラ33の回転により強振動が付与さ
れて、比重の小さい軽量被処理物が浮き上がり、比重の
大きい重量被処理物が沈下する。
【0135】次に、磁選機36を必要に応じて作動さ
せ、被処理物M中の鉄屑等を選別処理する。被処理物M
が下流側振動ローラ34の位置に搬送されると、搬送ベ
ルト31上の被処理物Mは、下流側振動ローラ34の回
転により微振動が付与されて、被処理物Mの載置表面を
滑らかにすると共に、被処理物Mに突き刺さっている棒
体等が均される。このように、被処理物Mは、上流側振
動ローラ33及び下流側振動ローラ34の振動によっ
て、除去しようとする軽量被処理物が選別装置40によ
り選別しやすい状態で搬送ベルト31上に載置される。
【0136】そして、選別装置40の位置に搬送された
被処理物Mは、ブラシ下方振動ローラ55により振動が
付与されて、主に軽量被処理物が搬送ベルト31上で跳
躍し、ブラシ毛48への引っ掛かり性を向上させる。そ
して、回転ブラシ41の回転によって軽量被処理物が選
択的に掻き上げられ、排出シュート72から排出され
る。これにより、選別装置40による選別処理が行われ
る。
【0137】このとき、被処理物の積載量が多く、搬送
ベルト31が下方に沈んだ場合等には、回転ブラシ41
のブラシ毛先端に接触し難くなった搬送ベルト積載面脇
部の領域pが特に大きく生じる。また、回転ブラシ41
が搬送路に対してθだけ傾斜されているために、軽量被
処理物が積極的に領域pに寄せ集められる。その結果、
被処理物が回転ブラシ41の回転軌跡内を搬送されるに
従い、軽量被処理物が領域pで徐々に堆積されるように
なる。そして、この軽量被処理物は、回転ブラシ41の
搬送方向下流で掻き上げブラシ60の位置に到達する。
すると領域pに載置された軽量被処理物は、図22に示
すように、掻き上げブラシ60の回転によって回転ブラ
シ41の搬送上流側斜め上方に掻き上げられ、回転ブラ
シ41の回転軌跡内に再度投入される。これにより、掻
き上げられた軽量被処理物が排出シュート72から排出
され、搬送ベルト31の領域pに寄った軽量被処理物が
そのまま掻き上げられずに通過することがなくなり、選
別装置40による分離回収率が格段に高められる。
【0138】このように、本実施形態の選別コンベヤ1
00では、被処理物M中の軽量被処理物を高い分離回収
率で除去することができ、分離回収率を大幅に向上で
き、良質な選別品を安定して得ることができる。また、
傾斜ベルトコンベヤ30の上流側、及び下流側振動ロー
ラ33,34、並びにブラシ下方振動ローラ55による
加振作用と、回転ブラシ41による掻き上げ作用の組み
合わせ効果によっても、選別装置による分離回収率が大
幅に高められる。また、各振動ローラは搬送ベルト31
の駆動力を動力源としているため、別途駆動装置を設け
る必要がなく、設置スペース及び駆動源の所要出力を最
小限に抑えることができ、設備コストの低減を図ること
ができる。
【0139】そして、掻き上げブラシ60のブラシ毛6
3を駆動軸51に対して略垂直に植設したので、ブラシ
毛63の実質的な弾性強度(腰)を強くすることがで
き、ブラシ毛63が駆動軸の先端方向に傾斜してしまう
へたりを生じ難くして、掻き上げブラシ60を長寿命化
させることができる。
【0140】なお、上記選別装置40の上部ケーシング
52、又は下部ケーシング50或いはそれら両方の内周
面に、硬質スポンジ等を敷設して回転ブラシ41のブラ
シ毛との摺接強さを助長した構成としてもよい。この構
成によれば、軽量被処理物をより強力に掻き上げること
ができ、分離回収率を更に向上できる。また、上記選別
装置40では、選別手段として回転ブラシ41を用いる
と共に、回転ブラシ41を傾斜ベルトコンベヤ30によ
る被処理物Mの搬送経路中に組み込んだ構成としている
が、これに限定されることはなく、選別装置40を傾斜
ベルトコンベヤ30とは完全に分離独立させた構成であ
ってもよい。
【0141】本実施形態の選別コンベヤ100におい
て、選別装置40に掻き上げブラシ60を設けたことに
よる被処理物の分離回収率がどの程度向上したかを検証
するため、着色した木屑を軽量被処理物として被処理物
に混ぜ、最終的に排除できた木屑の割合を目視にて判定
した。その結果、掻き上げブラシ60を設けない場合に
比べて、掻き上げブラシ60を設けた方が分離回収率を
格段に向上でき、軽量被処理物を50%以上排除でき
た。このように本発明による選別装置40では、掻き上
げブラシ60を設けない場合より分離回収率が大きく向
上することが確認できた。
【0142】また、本実施形態の選別コンベヤ100
は、選別装置40に続きいてふるい装置73を接続した
ので、選別装置40による選別処理に加えて、被処理物
の大きさによる選別処理も行うことができる。このた
め、各選別処理による相乗効果を得ることができ、被処
理物のトータルな分離回収率を大幅に向上させることが
できる。
【0143】(VII)第7実施形態 次に、本発明に係る第7実施形態の選別コンベヤを図面
を参照して説明する。図23は、本実施形態の選別コン
ベヤに用いられる掻き上げブラシの正面図である。この
実施形態に用いられる掻き上げブラシ110は、ブラシ
毛63が駆動軸51の先端方向に傾斜して植設されてい
る。傾斜の角度は、例えば駆動軸51に直角な垂線に対
して20°の角度を有する程度が好適となる。この実施
形態における選別コンベヤの他の構成は、上述した選別
コンベヤ100と同様である。このようにブラシ毛63
が傾斜して植設された掻き上げブラシ110によれば、
ブラシ毛63を下部ケーシング50の内周面に接触させ
ずに回転させることができ、ブラシ毛63と下部ケーシ
ング50との磨耗を防止し、駆動モータ65の駆動負荷
を低減させることができる。
【0144】(VIII) 第8実施形態 次に、本発明に係る第8実施形態の選別コンベヤを説明
する。図24は、本実施形態の選別コンベヤに用いられ
る掻き上げブラシの正面図である。この実施形態に用い
られる掻き上げブラシ120は、駆動軸51の軸線方向
に多段状に分割され設けられている。図示の例では、駆
動モータ65側の一段目のブラシが円盤状の平ブラシ1
21(図20に示したものと同様のもの)として形成さ
れ、駆動軸先端側の二段目のブラシが傾斜したテーパブ
ラシ122(図23に示したものと同様のもの)として
形成されている。この実施形態における選別コンベヤの
他の構成は、上述した選別コンベヤ100と同様であ
る。
【0145】このようにブラシを多段状に形成した掻き
上げブラシ120によれば、搬送ベルトの積載面脇部の
掻き上げ有効範囲を拡大することができ、掻き上げブラ
シによる被処理物の掻き上げ能力を高めることができ
る。また、二段目をテーパブラシ122としていること
で、一段目の平ブラシ121が下部ケーシング50に沿
って変形した際、ブラシ同士の干渉をなくすことができ
る。なお、図示の例では、一段目と二段目とを平ブラシ
121とテーパブラシ122としたが、多段状の掻き上
げブラシ120は、一段目と二段目とが共に平ブラシ1
21又はテーパブラシ122であってもよい。
【0146】(IX) 第9実施形態 次に、本発明に係る第9実施形態の選別コンベヤを説明
する。図25は、本実施形態の選別コンベヤに用いられ
る掻き上げブラシの毛先部の拡大図である。この実施形
態に用いられる掻き上げブラシ130は、ブラシ毛63
が、ブラシ半径方向に異なる長さで植設されている。つ
まり、掻き上げブラシ130の外周面が凹凸形状となっ
ている。凹凸の具体的な寸法としては、例えば凹凸それ
ぞれの円周方向の長さが50mm程度、凹凸の高低差が
20mm程度であることが好ましい。この実施形態にお
ける選別コンベヤの他の構成は、上述した選別コンベヤ
100と同様である。この掻き上げブラシ130によれ
ば、ブラシの表層が凹凸面に形成されることで、異なる
半径長さのブラシ毛63が連続的に被処理物に当たり、
均一長のブラシ毛63の場合と比較して、掻き上げ効率
が大きくなり、以て、軽量被処理物をより確実に掻き取
ることができる。
【0147】(X)第10実施形態 次に、本発明に係る第10実施形態の選別コンベヤを説
明する。図26は、本実施形態の選別コンベヤに用いら
れる掻き上げブラシの配設位置を示す選別装置の平面図
である。この実施形態に用いられる選別装置140は、
第3実施形態で示した掻き上げブラシ60の搬送方向上
流側に、更に第2の掻き上げブラシ141が並設されて
いる。第2の掻き上げブラシ141は、第3実施形態で
示した掻き上げブラシ60と同様のものの他、第4、第
5、第6実施形態で示した掻き上げブラシを用いること
ができる。この実施形態における選別コンベヤの他の構
成は、上述した選別コンベヤ100と同様である。
【0148】この選別装置140によれば、搬送ベルト
31の積載面脇部に堆積した軽量被処理物が第2の掻き
上げブラシ141によって回転ブラシ41に再度干渉す
るように掻き上げられ、さらにその搬送下流側で、再び
第1の掻き上げブラシ60によって掻き上げられる。こ
のように、第1、第2の掻き上げブラシの組み合わせ効
果により掻き上げ効果が増大し、搬送ベルト31の積載
面脇部の軽量被処理物をより確実に回転ブラシ41の回
転軌跡内に投入することが可能となる。以て、選別装置
による分離回収率を高めることができる。
【0149】また、選別装置140は、掻き上げブラシ
60、141が設けられた下部ケーシング50内側の、
掻き上げブラシ60、141とは反対側の傾斜側壁で、
回転ブラシ41の搬送方向上流端に第3の掻き上げブラ
シ142を配置するものであってもよい。このような第
3の掻き上げブラシ142の設けられた選別装置140
によれば、回転ブラシ41の傾斜角θによって、搬送下
流側で回転ブラシ41との干渉の機会が減少する第3の
掻き上げブラシ142側の軽量被処理物を、予め搬送上
流側で確実に掻き上げることができる。これにより、掻
き上げブラシ142側に軽量被処理物が残存したまま搬
送されることを確実に防止でき、分離回収率をより高め
ることができる。
【0150】なお、第1、第2の掻き上げブラシとし
て、例えば図27、図28に示す形状のものも考えられ
る。図27に示す円盤形状の第1の掻き上げブラシ15
0は、長さ及び太さの異なるブラシ毛が掻き上げブラシ
150の駆動軸の軸線方向に異なる幅で2段に重ねて植
設され、各段のブラシ毛のブラシ外周が凹凸状に形成さ
れたものである。この場合、各段のブラシの具体的な寸
法としては、例えば小さい方の段のブラシ151は直径
250mm、幅27mm、ブラシ毛1本の径1.0mm
であり、大きい方の段のブラシ152が直径290m
m、幅36mm、ブラシ毛1本の径1.2mmである。
また、夫々のブラシ外周に形成された凹凸の高低差は3
0mmである。
【0151】図28に示す形状の第2の掻き上げブラシ
160も第1の掻き上げブラシ150と同様に、長さ及
び太さの異なるブラシ毛が掻き上げブラシ160の駆動
軸の軸線方向に異なる幅で2段に重ねて植設され、各段
のブラシ毛のブラシ外周が凹凸状に形成されたものであ
る。但し、第1の掻き上げブラシ150より全体的に寸
法が小さい。各段のブラシの具体的な寸法としては、小
さい方の段のブラシ161が直径210mm、幅18m
m、ブラシ毛1本の径1.0mmであり、大きい方の段
のブラシ162が直径250mm、幅27mm、ブラシ
毛1本の径1.2mmである。また、夫々のブラシ外周
に形成された凹凸の高低差は30mmである。
【0152】このように、第1、第2の掻き上げブラシ
150,160は、ブラシ毛が掻き上げブラシ150,
160の駆動軸の軸線方向に異なる幅で2段に重ねて植
設され、各段のブラシ毛のブラシ外周が凹凸状に形成さ
れているので、段階的に長さの異なるブラシ毛が周期的
に摺接することになり、また各段階でのブラシ毛の腰の
強さが異なることから、軽く小さい被処理物から比較的
重く大きな被処理物まで一様に掻き上げることが可能と
なる。これにより、一様長さのブラシ毛の場合と比較し
て、被処理物の掻き上げ効率を向上できる。なお、ブラ
シ毛の段数としては、2段に限定されるものではない。
また、第2の掻き上げブラシのブラシ毛の長さ、ブラシ
の幅、ブラシ毛の太さのぞれぞれを、第1の掻き上げブ
ラシのものよりも小さくすることで、異なる強さで被処
理物を掻き上げることができ、より多くのタイプの被処
理物を掻き上げることができる。以て、掻き上げ効率を
向上できる。さらに、掻き上げブラシ回転半径方向の長
さが段階的に長くなるため、円弧状のケーシング内で、
ブラシ毛がケーシング壁面形状に合う長さとなる。この
ため、ブラシ毛が冗長に長くなることが防止され、効率
良く被処理物を掻き上げることができる。
【0153】また、上記第3の掻き上げブラシの代わり
となるものとして、図29、図30に示す形状のものも
考えられる。図29に示す第3の掻き上げブラシ170
は、ブラシ毛をプロペラ状の羽根型にしたもので、掻き
上げブラシ170の駆動軸の軸線方向に対してブラシ毛
を傾斜させて植設している。
【0154】また、図30に示す第3の掻き上げブラシ
180は、固定型のブラシであり、棒状のブラシ毛固定
部181と、このブラシ毛固定部181に対して垂直に
植設されたブラシ毛とからなるものである。この掻き上
げブラシ180の選別装置140への取り付けに際して
は、ブラシ毛が所定角度で搬送方向上流側に向くように
する。この第3の掻き上げブラシ180は、ブラシ毛固
定部181とブラシ毛とからなる固定型であるので、モ
ータで回転駆動するものと比べて製品コストを安くで
き、省電力化が図れる。
【0155】図31は、上記第1の掻き上げブラシ15
0、第2の掻き上げブラシ160、第3の掻き上げブラ
シ170を選別装置140に取り付けた状態を示す平面
図である。第1の掻き上げブラシ150及び第2の掻き
上げブラシ160によって、搬送ベルト31の両脇部に
載置された被処理物のうち、回転ブラシ41下側の掻き
先方向側のものが強制的に掻き上げられ、回転ブラシ4
1の回転軌跡内に投入される。また、プロペラ型の第3
の掻き上げブラシ170によって、搬送ベルト31の両
脇部に載置された被処理物のうち、回転ブラシ41の搬
送方向上流端側の掻き先方向側とは反対側のものが回転
ブラシ41の回転軌跡内に投入される。第1の掻き上げ
ブラシ150と第2の掻き上げブラシ160は、互いに
ブラシ毛の腰の強さが異なり、腰の強さの弱い方の第2
の掻き上げブラシ160によって軽く小さい被処理物が
掻き上げられ、腰の強さの強い方の第1の掻き上げブラ
シ150によって比較的重く大きな被処理物が掻き上げ
られる。なお、プロペラ型の第3の掻き上げブラシ17
0の回転数としては、例えば30〜50rpmが好適で
ある。
【0156】また、この選別コンベヤでは、第1、第2
の掻き上げブラシの搬送方向上流側に、掻き上げブラシ
により掻き上げた被処理物を衝突させて回転ブラシの回
転軌跡内に投入させる跳ね返し板58を回転ブラシの回
転方向に沿って設けている。この跳ね返し板58によ
り、第1,第2の掻き上げブラシにより掻き上げられた
被処理物が跳ね返し板58に衝突し、被処理物が回転ブ
ラシの回転軌跡内に確実に投入されるようになる。
【0157】(XI)第11実施形態 次に、本発明に係る第11実施形態の選別コンベヤを図
面を参照して説明する。図32は本発明に係る第11実
施形態の選別コンベヤにおける選別装置の構成を示す側
面図、図33は図32のD矢視方向から見た正面図であ
る。
【0158】選別装置201では、図32に示すよう
に、第1の掻き上げブラシ221と、第2の掻き上げブ
ラシ229とが配設され、これら第1の掻き上げブラシ
221及び第2の掻き上げブラシ229は、回転ブラシ
203の回転軸方向両端より内側に配設されている。従
って、特に第1の掻き上げブラシ221は、回転ブラシ
203の回転外周面から外れることなく、回転ブラシ2
03の直毛ブラシ領域213に被さっている。
【0159】また、選別装置201では、第1の掻き上
げブラシ221に対して被処理物搬送方向下流側(図3
2の右側)に第1の跳ね返し板225がケーシング22
7内周面から突出して設けられ、第2の掻き上げブラシ
229に対して被処理物搬送方向下流側(図32の右
側)に第2の跳ね返し板231がケーシング227内周
面から突出して設けられている。この第1の跳ね返し板
225及び第2の跳ね返し板231は、図32の縦軸V
Lに対して所定角度θn(流れ角度)傾斜され、また、
被処理物の搬送方向(図32の右方向)へ所定角度(戻
り角度)倒れた姿勢で設けられている。これらの跳ね返
し板の角度は、本実施形態の場合、流れ角度θn=40
°、戻り角度50°とすることが被処理物を効率良く回
収する上で最適であることが分かっている。
【0160】これら第1の跳ね返し板225及び第2の
跳ね返し板231に対して、被処理物搬送方向下流のケ
ーシング227の内壁面には、跳ね返し板225、23
1のケーシング227からの突出高さと略同一厚の粗面
弾性材233が設けられている。この粗面弾性材233
としては、例えば表面に微細な孔の形成されたスポンジ
が好適に用いられる。スポンジの他には、ウレタンや樹
脂を用いてもよく、また、鉄板等を突出させた構成とし
てもよい。 また、図33に示すようにケーシング22
7の掻き上げブラシ221,229の反対側にも粗面弾
性材234が設けられている。この粗面弾性材234
は、搬送ベルト31の側端部でベルト厚み分をケーシン
グ227から突出させることで、ベルト側面に被処理物
が載って搬送されることを防止して、掻き上げブラシ2
03の掻き上げ性を向上させている。
【0161】この実施形態による選別コンベヤ200の
選別装置201に用いられる回転ブラシ203は、ブラ
シ毛205が図34(a)に示す直毛205aと、図34
(b)に示すウェイブ毛205bとからなる。これらブラ
シ毛205は、断面コ字状のチャンネル材207a、2
07bに芯材209を挟持させ、ブラシ毛長手方向中央
部分をこの芯材209に巻装するようにして植設され
る。回転ブラシ203は、このチャンネル材207a、
207bが回転軸211の外周に螺旋状に固着されるこ
とで植設される。
【0162】図35に示すように、直毛205aは、回
転軸211の外周に直毛ブラシ領域213を形成する。
また、ウェイブ毛205bは、回転軸211の外周にウ
ェイブ毛領域215を形成する。この直毛ブラシ領域2
13とウェイブ毛領域215とは、回転軸211の長手
方向に交互に形成される。
【0163】この実施形態では、直毛205aの線径が
0.8mm、ウェイブ毛205bの線径が0.7mm程
度で形成される。また、直毛205aを保持するチャン
ネル材207aは幅5mm、ウェイブ毛205bを保持
するチャンネル材207bは幅6mmで形成されてい
る。これらチャンネル材207a、207bは、螺旋ピ
ッチ25mmで回転軸211の外周に固着される。ま
た、図32及び図35に示すように、直毛ブラシ領域2
13は、回転軸211の長手方向の長さがlb=300
mm、ld=300mm、ウェイブ毛領域215は、回
転軸211の長手方向の長さがla=400mm、lc
=400mmで形成されている。従って、回転ブラシ2
03のブラシ領域の総長Lは、1400mmとなってい
る。これら直毛ブラシ領域213,ウェイブ毛領域21
5の上記寸法la〜ldは、掻き上げブラシ、跳ね返し
板、及び粗面弾性材の配置位置に応じて適宜設定され
る。
【0164】次に、回転ブラシ203の支持構造を説明
する。図36に示すように、回転ブラシ203の回転軸
211は、外周にブラシ毛205の植設されるパイプ部
241と、このパイプ部241の両端に同一中心で固着
されたフランジ243と、このフランジ243にボルト
により締結される固定円盤245と、この固定円盤24
5の外面に同一中心で固着される支持軸247a、24
7bとで構成される。また、支持軸247a,247b
は、それぞれが軸受249に回転自在に支持され、一方
の支持軸247bが自在継ぎ手251等を介してブラシ
駆動モータ253の出力軸に接続されている。なお、支
持軸247a,247bは、それぞれ軸受249a,2
49に支持されている。
【0165】従って、回転軸211は、軸受249aの
締め付けを緩めて支持軸247aを回転ブラシ203側
から離す方向に引き出すことにより、容易に取り外し可
能となる。このため、回転軸の両端が直接にベアリング
を介して転がり軸受に支持される構造の場合に必要であ
った回転ブラシ交換の際のベアリングの分解が不要とな
り、回転ブラシ交換時間の大幅な短縮が可能となる。実
際に作製したこの回転ブラシ203を交換したところ、
従来構造では作業人員1名で55分の時間を要したのに
対し、本実施形態の構造では、作業人員1名で15分の
時間で交換を完了でき、交換時間の大幅な短縮が可能と
なった。このように、回転ブラシ交換の際の回転ブラシ
の脱着作業が大幅に軽減され、作業時間の短縮と作業の
省力化・省人化を図ることができる。
【0166】次に、第1の掻き上げブラシ221、第2
の掻き上げブラシ229について詳細に説明する。図3
7は第1の掻き上げブラシの分解側面図、図38(a)は
図37の上段ブラシ、図38(b)は同じく下段ブラシを
示した説明図、図39は第2の掻き上げブラシの分解側
面図、図40(a)は図39の上段ブラシ、図40(b)は同
じく下段ブラシを示した説明図である。
【0167】第1の掻き上げブラシ221及び第2の掻
き上げブラシ229は、図37、図39に示すように、
回転軸265、回転軸267方向に複数段(この例では
2段)に分割構成し、ブラシ毛の密度を増大させてい
る。第1の掻き上げブラシ221は、上段ブラシ221
aと、下段ブラシ221bとに分割され、下段ブラシ2
21bの回転直径は、上段ブラシ221aの回転直径よ
り小さく形成されている。同様に、第2の掻き上げブラ
シ229も、上段ブラシ229aと、下段ブラシ229
bとに分割され、下段ブラシ229bの回転直径は、上
段ブラシ229aの回転直径より小さく形成されてい
る。
【0168】このように上下2段に分割された第1の掻
き上げブラシ221及び第2の掻き上げブラシ229
は、回転軸265、回転軸267の先端に固定された台
座271上に、ゴムパッキン273、フランジ275が
順次取り付けられ、更にその先端側に、ゴムパッキン2
77、下段ブラシ221b(又は、229b)、ゴムパ
ッキン277、上段ブラシ221a(又は、229a)
が重ねられ、これらを先端側から貫通する図示しないボ
ルトによって同心円状に台座271に固定してある。従
って、先端に螺合された図示しないボルトを螺合解除す
ることにより、第1の掻き上げブラシ221及び第2の
掻き上げブラシ229は、下段ブラシ221b(又は、
229b)と、上段ブラシ221a(又は、229a)
とに容易に分解できるようになっている。
【0169】ここで、ゴムパッキン273は、石等の被
処理物がケーシング227との隙間に入り込むのを防止
するように働き、10mm程度の厚さが好適となる。ま
た、ゴムパッキン277は、すべり止め兼ゆるみ止めと
して働き、3mm程度の厚さが好適となる。さらに、図
示しないボルトは、逆ねじで形成され、回転方向に締ま
るようなねじ方向となっている。
【0170】第1の掻き上げブラシ221及び第2の掻
き上げブラシ229は、ブラシ毛281を、回転半径方
向に異なる長さに植設し、ブラシ外周に、5組の凹凸を
回転円周方向に順次形成してある。従って、ブラシ外周
には、5つの凸状の羽根部283がブラシ外周から突出
している。
【0171】これら第1の掻き上げブラシ221及び第
2の掻き上げブラシ229は、諸寸法が所定の値をとる
ことにより、掻き上げ能力、ひいては回収率が最大限に
高められることが実際の実験により分かっている。その
具体的な寸法を挙げれば、図37に示す第1の掻き上げ
ブラシ221の場合、 上段ブラシ221aの回転最大半径R1:125mm 回転最小外径R2:85mm 羽根部283の段差H:40mm 羽根部283の円弧長E1:78.5mm 凹部の外周長E2:53.5 厚みt1:30mm であり、また、
【0172】 下段ブラシ221bの回転最大半径R3:105mm 回転最小外径R4:65mm 羽根部283の段差H:40mm 羽根部283の円弧長E3:66mm 凹部の外周長E4:41mm 厚みt2:20mm である。
【0173】また、図39に示す第2の掻き上げブラシ
229の場合、 上段ブラシ229aの回転最大半径R5:145mm 回転最小外径R6:105mm 羽根部283の段差H:40mm 羽根部283の円弧長E5:91mm 凹部の外周長E6:66 厚みt3:30mm であり、また、
【0174】 下段ブラシ229bの回転最大半径R7:125mm 回転最小外径R8:85mm 羽根部283の段差H:40mm 羽根部283の円弧長E7:78.5mm 凹部の外周長E8:53.5mm 厚みt4:30mm である。第1の掻き上げブラシ221及び第2の掻き上
げブラシ229は、共に直毛のブラシ毛が好適であり、
その線径は1.2mmが好適となる。
【0175】次に、本実施形態の選別コンベヤの作用を
説明する。なお、基本的な選別の作用は、第6実施形態
の選別コンベヤ100と同様となるので、ここでは、各
部分構成毎の作用を説明する。図41は跳ね返し板近傍
の掻き上げ状況を平面視(a)、及び側面視(b)で示した説
明図である。
【0176】この選別コンベヤ200では、前述したよ
うに回転ブラシ203の回転軸方向に直毛ブラシ領域2
13とウェイブ毛領域215とが交互に形成される。一
般的に、直毛ブラシ領域213に植設される直毛205
aはブラシ毛の腰が強く、ウェイブ毛領域215に植設
されるウェイブ毛205bはブラシ毛がウェイブし(波
打ちし)、直毛に比べてブラシ毛の腰が弱い。従って、
図32に示すように、第1の跳ね返し板225、第2の
跳ね返し板231の位置に腰の強い直毛ブラシ領域21
5が配置されると、掻き上げブラシにより一旦掻き上げ
られた被処理物の再落下が防止でき、掻き上げブラシの
掻き上げ効果を向上できる。
【0177】また、第1の掻き上げブラシ221、第2
の掻き上げブラシ229の位置に比較的腰の弱いウェイ
ブ毛領域213を配置することにより、掻き上げブラシ
221,229のブラシ毛と回転ブラシ203のブラシ
毛との干渉による抵抗が軽減する。以て、第1の掻き上
げブラシ221、及び第2の掻き上げブラシ229によ
る掻き上げ駆動力を低減しつつ掻き上げ能力を向上でき
る。さらに、腰の強い直毛ブラシ領域と腰の比較的弱い
ウェイブ毛ブラシ領域を交互に設けることにより、表面
に浮いた被処理物から、表面から少し下の被処理物に対
する掻き寄せが良好に行えるようになり、掻き上げブラ
シによる掻き上げ効果を最大限に発揮できる。
【0178】そして、第1の掻き上げブラシ221が回
転ブラシ203の回転軸方向両端より内側に配設される
ことで、第1の掻き上げブラシ221の回転円が、回転
ブラシ203の回転外周面に重なることになる。これに
より、第1の掻き上げブラシ221により掻き上げられ
た被処理物が回転ブラシ203に干渉せず、あるいは干
渉の機会が少ないために搬送方向下流側に送られること
を防止できる。第1の掻き上げブラシ221は、回転中
心を通る鉛直線を挟んで一方が掻き上げ方向、他方が掻
き下げ方向となって回転する。この掻き下げ方向の回転
は、一旦掻き上げられた被処理物を再び掻き下げる不利
があった。しかし、前述したように第1の掻き上げブラ
シ221の回転円が、回転ブラシ203の回転外周面に
重なることで、回転ブラシ203の上方向の回転を有効
に作用させることができるようになり、第1の掻き上げ
ブラシ221の掻き下げ作用が緩和される。このため、
掻き上げられた被処理物が搬送方向下流側に送られるこ
とを防止でき、より確実に搬送ベルト脇部の被処理物を
再度回転ブラシに干渉させることができる
【0179】また、ケーシング227の内周面で、第1
の跳ね返し板と第2の掻き上げブラシ229との間に形
成される隙間に粗面弾性材233を設けることにより、
この隙間に第1の掻き上げブラシ221により掻き上げ
られた被処理物を、第2の掻き上げブラシ229により
掻き下げることなく回転ブラシ203に干渉させること
ができる。このため、掻き上げブラシの掻き下げ側によ
る被処理物の掻き下げを防止でき、被処理物の掻き上げ
効果を向上できる。
【0180】粗面弾性材233は、重量の重い木屑等が
回転ブラシ203に干渉したときに、木屑等が粗面弾性
材233の表面に食い込んで引っ掛かり、回転ブラシ2
03と共働して掻き取り効果を向上させている。また、
回転ブラシ203によって掻き寄せられた被処理物が粗
面弾性材233に当たるので、騒音が減少される。そし
て、粗面弾性材233の表面に固着した泥等の居付き
は、粗面弾性材233を変形させることにより容易に除
去できる。
【0181】そして、第1の掻き上げブラシ221及び
第2の掻き上げブラシ229の外周に、五組の凹凸が回
転円周方向に順次形成されることで、五つの凸状の羽根
部283がブラシ外周から突出することになる。この羽
根部283は、五つ以下の場合、羽根部283同士の隙
間から被処理物が通過し易くなり、掻き上げ能力が低下
する。また、五つ以上の場合、ブラシ毛が撓むと隣接の
羽根部283同士が接触して、羽根部間の隙間がなくな
り、回転外周面に生じていた段差による掻き上げ能力が
低下する。即ち、羽根部283を五つに形成すること
で、第1の掻き上げブラシ221及び第2の掻き上げブ
ラシ229を最も効率良く動作させることができる。
【0182】掻き上げブラシの羽根部283の数は、上
述した五つの他、例えば図42(a)に示す8つ、図42
(b)に示す6つ、あるいは図42(c)に示す4つとするこ
ともできる。これら羽根部283の数の異なる掻き上げ
ブラシを上述した諸寸法に準じて実際に作製し、同一条
件下で選別装置を稼働させ、その回収率を調べた。な
お、羽根部283の段差はいずれも40mmとした。そ
の結果、図42(a)に示す8つの羽根部283を有する
掻き上げブラシでは回収率が48.8%、図42(b)に
示す6つの羽根部283を有する掻き上げブラシでは回
収率が54.2%、5つの羽根部283を有する掻き上
げブラシでは回収率が58.8%となり、図42(c)に
示す4つの羽根部283を有する掻き上げブラシでは回
収率は低くなった。このように5つの羽根部283を有
する掻き上げブラシが最も回収率が大きくなる。
【0183】さらに、第1の掻き上げブラシ221及び
第2の掻き上げブラシ229のそれぞれが、複数段に分
割構成されることで、回転軸方向で異なるブラシ毛の磨
耗量に応じて、所望の段の分割ブラシ毛のみの交換が可
能になり、一部の段の磨耗のために掻き上げブラシ全体
を交換する必要がなくなり、経済性が高まる。
【0184】この第1の掻き上げブラシ221及び第2
の掻き上げブラシ229と同様の構成の掻き上げブラシ
を実際に作製し、回収率を測定した結果、本実施形態の
構成での掻き上げブラシは、回転数100rpmで回収
率を70%にまで向上させることができた。また、本実
施形態の構成での掻き上げブラシは、150時間までは
回収率の低下がみられず、耐久時間を大きく向上でき
た。
【0185】なお、第1の掻き上げブラシ221及び第
2の掻き上げブラシ229は、上段ブラシ221a、2
29aを大外径とし、下段ブラシ221b、229bを
小外径としたが、これら上段ブラシ221a、229a
と、下段ブラシ221b、229bの外周面を段差のな
いテーパ形状として形成してもよい。このようなテーパ
形状とすれば、骨材に対する抵抗を抑えることができ
る。
【0186】上述の回転ブラシ203を用いた選別コン
ベヤ200によれば、同一のブラシ毛のみを植設した回
転ブラシの場合、回転数87rpmで回収率が70%で
あったのに対し、回転数78rpmで回収率が75%に
まで向上できた。この結果、低回転が実現可能となり、
ブラシ耐久時間が約2倍の400時間にすることができ
た。
【0187】また、この実施形態による回転ブラシ20
3は、直毛ブラシ領域213及びウェイブ毛領域215
のそれぞれの毛足が同一長さで形成され、回転軸211
が回転されることにより、任意の位置で回転軸211か
らの半径が等しくなる回転外周面を形成するようになっ
ているが、本発明の回転ブラシ203は、これに限定さ
れることなく、以下の構成とすることもできる。
【0188】即ち、図43(a)に示す回転ブラシ203
aは、外形が、回転軸211の軸方向一端側から他端側
に向かうに従って、ブラシ毛205の毛足を徐々に短く
したテーパ形状で形成されている。この回転ブラシ20
3aでは、回転外周面がテーパ形状になることで、回転
軸211を被処理物の搬送方向に対して傾斜させなくと
も、被処理物の搬送方向下流に向かうに従って、ケーシ
ング227と回転外周面との間が徐々に狭くなる。つま
り、回転軸211の偏心を不要にすることができる。
【0189】図43(b)に示す回転ブラシ203bは、
ブラシ毛205の植設された回転軸211に、ブラシ毛
205と略同一長さの複数の金属棒235をブラシ毛2
05と混在させて設けてある。この回転ブラシ203b
では、ブラシ毛205と金属棒235とが混在して植設
された状態となり、ブラシ毛205のみが植設される場
合に比べて被処理物の掻き上げ力が高まる。即ち、振動
ローラにより浮き上げられた木屑の上に、さらに石等の
被処理物が載っている場合に、石等を掻き乱し、木屑を
最上層に掻き上げるのに有効となる。
【0190】図43(c)に示す回転ブラシ203cは、
円周方向の外周面に、回転軸211を中心とした螺旋状
の溝237を形成してある。この回転ブラシ203cで
は、回転外周面に段差が生じ、被処理物を掻き寄せる際
の引っ掛かり性が高まる。また、溝237が螺旋状であ
るので、一旦、回転ブラシ203cに引っ掛かった被処
理物が溝237に案内されて、連続してケーシング22
7内壁面側への掻き寄せが可能となる。
【0191】図43(d)に示す回転ブラシ203dは、
円周方向の外周面に、回転軸211の長手方向の溝23
9を形成してある。この回転ブラシ203dでは、回転
外周面に段差が生じ、回転ブラシ203Dの回転によっ
て被処理物を掻き寄せる際の引っ掛かり性が高まる。ま
た、溝239が回転軸211方向に形成されるので、溝
239による段差部が直角に被処理物に当たることにな
り、掻き寄せ機能が効果的に発揮される。
【0192】(XII)第12実施形態 次に、本発明に係る第12実施形態の選別コンベヤを図
面を参照して説明する。図44は専用の駆動手段が設け
られた振動ローラの平面図、図45は図44の側面図、
図46は図44のE−E矢視図である。
【0193】この実施形態による選別コンベヤ300
は、回転ブラシに対して被処理物の搬送方向上流側に設
けられた振動ローラ301が、専用の駆動手段303に
より駆動される。複数の振動ローラ301は、例えば一
つが駆動手段303である電動モータにより駆動され、
他のものが、この駆動手段303によって駆動される振
動ローラ301の回転軸に設けられたスプロケット30
5に、チェーン等の動力伝達手段307を張架すること
で、従動されるようになっている。
【0194】この選別コンベヤ300では、振動ローラ
301が専用の駆動手段303により駆動され、振動ロ
ーラ301の回転が、搬送ベルトの搬送速度に制約され
なくなる。これにより、任意の振動周波数で搬送ベルト
を振動させることができるようになり、搬送ベルトの搬
送速度を変更した場合であっても、軽量被処理物を浮き
上がらせるために最適な振動周波数で搬送ベルトを振動
させることができる。また、駆動手段303を制御手段
により駆動制御すれば、上述したように、振動ローラ3
01の振動パターンをプログラマブルに制御することも
容易に可能となる。
【0195】なお、以上詳細に説明した本発明に係る各
実施形態の選別コンベヤは、例えば第3実施形態の吸引
ダクト、第4実施形態の高圧エアノズルの構成を、第6
実施形態〜第12実施形態の選別装置と組み合わせて用
いることで、より一層、被処理物の分離回収率を向上さ
せることができ、また、他の実施形態の構成を組み合わ
せて用いても良い。
【0196】
【発明の効果】本発明によれば、各振動ローラが搬送ベ
ルトに当接して回転する際に、その外周面に設けられた
突起部と外周面との段差によって、搬送ベルトに所要の
振動を付与することにより、搬送ベルト上の被処理物の
内、比重の小さい軽量被処理物を上層に浮かせることが
できる。このため、回転ブラシの回転によって搬送ベル
ト上で上層に浮かされた軽量被処理物を、効率的に掻き
上げることができ、ケーシングの排出口から排出するこ
とができる。従って、被処理物の分離回収率をより高め
ることができると共に、振動ローラの駆動系を別途設け
る必要がないため、設置スペース及び駆動源の所要出力
を最小限に抑えることができ、設備コストの低減を図る
ことができる。
【0197】また、振動ローラを選別装置の直下に設け
ることにより、軽量被処理物を回転ブラシに干渉され易
くすることができ、回収率をより向上させることができ
る。そして、回転ブラシの回転軸は、搬送ベルトの搬送
方向に対して所定角度傾斜して配置しているため、搬送
ベルト上での回転ブラシによる被処理物の掻き上げ有効
範囲を、搬送方向に直交する幅方向全体に拡大すること
ができ、回転ブラシによる被処理物の掻き上げ能力を高
めることができる。
【0198】また、本発明に係る選別コンベヤは、回転
ブラシの掻き先方向側の下部ケーシングの内側で、回転
ブラシの搬送方向下流端に掻き上げブラシを配置し、こ
の掻き上げブラシを回転駆動する。これにより、搬送ベ
ルトの積載面脇部の被処理物が回転ブラシに干渉するよ
うに掻き上げられ、回転ブラシに摺接し難くなった搬送
ベルトの積載面脇部の被処理物を回転ブラシの回転軌跡
内に投入することができる。この結果、搬送ベルトの積
載面脇部に寄った被処理物が、回転ブラシによって掻き
上げられずにそのまま通過することを防止でき、選別装
置による分離回収率を向上させることができる。
【0199】さらに、跳ね返し板の位置に腰の強い直毛
ブラシ領域を配置することにより、掻き上げブラシによ
り一旦掻き上げられた被処理物の再落下を防止しつつ、
掻き上げブラシによる掻き上げ効果を高めることができ
る。また、掻き上げブラシの位置にウェイブ毛領域を配
置することにより、掻き上げブラシのブラシ毛と回転ブ
ラシのブラシ毛との干渉による抵抗が軽減でき、掻き上
げブラシによる掻き上げ駆動力を低減しつつ掻き上げ能
力を向上できる。そして、回転ブラシの回転軸方向に、
直毛ブラシ領域とウェイブ毛領域とを交互に形成するこ
とにより、表面に浮いた被処理物の掻き上げブラシ方向
への掻き寄せが良好に行えるようになり、結果的に選別
装置による分離回収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の選別コンベヤを示
す全体構成図である。
【図2】上流側及び下流側振動ローラを示す軸方向断面
図である。
【図3】図1の選別装置の構成を示す正面図である。
【図4】図3の選別装置を上方から見た平面図である。
【図5】図3のB方向矢視図である。
【図6】下部ケーシングに立設されたストッパ及び掻き
上げ部材を示す図である。
【図7】下部ケーシングのストッパの傾斜角度を説明す
る図である。
【図8】回転ブラシ掻き上げ効果の低い領域を示す説明
図である。
【図9】本発明に係る第2実施形態の選別コンベヤを示
す要部概略側面図である。
【図10】第2実施形態の選別装置の構成を示す要部側
面図である。
【図11】図10のA−A線に沿った断面図である。
【図12】本発明に係る第3実施形態の選別コンベヤの
主要部分を示す斜視図である。
【図13】図12の選別コンベヤの主要部分の応用例を
示す斜視図である。
【図14】本発明に係る第4実施形態の選別コンベヤの
主要部分を示す斜視図である。
【図15】本発明に係る第5実施形態の選別コンベヤの
主要部分を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る第6実施形態の選別コンベヤに
おける選別装置の構成を示す正面図である。
【図17】図16の選別装置を上方から見た平面図であ
る。
【図18】図16のB方向矢視図である。
【図19】図16のC−C断面図である。
【図20】掻き上げブラシの正面図である。
【図21】回転ブラシによる掻き上げ効果の低い領域を
示す説明図である。
【図22】掻き上げブラシによる掻き上げ作用を説明す
る図である。
【図23】第7実施形態の選別コンベヤに用いられる掻
き上げブラシの正面図である。
【図24】第8実施形態の選別コンベヤに用いられる掻
き上げブラシの正面図である。
【図25】第9実施形態の選別コンベヤに用いられる掻
き上げブラシの要部拡大図である。
【図26】第10実施形態の選別コンベヤに用いられる
掻き上げブラシの配設位置を示す選別装置の平面図であ
る。
【図27】第1の掻き上げブラシの応用例を示す正面及
び側面図である。
【図28】第2の掻き上げブラシの応用例を示す正面及
び側面図である。
【図29】プロペラ型の第3の掻き上げブラシを示す斜
視図である。
【図30】固定型の第3の掻き上げブラシを示す斜視図
である。
【図31】図27、図29の掻き上げブラシを用いた配
設位置を示す選別装置の平面図である。
【図32】本発明に係る第11実施形態の選別コンベヤ
における選別装置の構成を示す側面図である。
【図33】図32のD矢視方向から見た正面図である。
【図34】図33の回転ブラシに用いられるブラシ毛の
例を(a),(b)で示した説明図である。
【図35】図33の回転ブラシのブラシ領域を説明する
模式図である。
【図36】図33の回転ブラシの支持構造を示した断面
側面図である。
【図37】第1の掻き上げブラシの分解側面図である。
【図38】図37の上段ブラシを(a)、下段ブラシを(b)
で示した説明図である。
【図39】第2の掻き上げブラシの分解側面図である。
【図40】図39の上段ブラシを(a)下段ブラシを(b)で
示した説明図である。
【図41】粗面弾性材が設けられた跳ね返し板近傍の掻
き上げ状況を平面視(a)、側面視(b)で示した説明図であ
る。
【図42】掻き上げブラシの変形例を(a)〜(c)で示した
説明図である。
【図43】図33の回転ブラシの変形例(a)〜(d)を示し
た説明図である。
【図44】専用の駆動手段が設けられた振動ローラの平
面図である。
【図45】図44の側面図である。
【図46】図44のE−E矢視図である。
【符号の説明】
1,40,140,201 選別装置 2 装置枠 2a,44 軸受部 3,48,63 ブラシ毛 4,49,211 回転軸 5,41,203 回転ブラシ 9 選別シュート 11 振動モータ(加振手段) 13 被処理物供給部 14 被処理物投入ホッパ 30 傾斜ベルトコンベヤ 31 搬送ベルト 33 上流側振動ローラ(第1振動ローラ) 34 下流側振動ローラ(第2振動ローラ) 33b,34b 突起部 50 下部ケーシング 51 駆動軸 52 上部ケーシング 54 排出口 55 ブラシ下方振動ローラ 57 ストッパー(板材) 59 掻き上げ部材 60,110,120,130,150 掻き上げブラ
シ 91,92 吸引ダクト 93 高圧エアノズル 94 補助回転ブラシ 100,200 選別コンベヤ 141,160 第2の掻き上げブラシ 142,170,180 第3の掻き上げブラシ 205a 直毛 205b ウェイブ毛 213 直毛ブラシ領域 215 ウェイブ毛領域 221 第1の掻き上げブラシ 229 第2の掻き上げブラシ 233 粗面弾性材 303 駆動手段 A 傾斜ベルトコンベヤによる被処理物の搬送方向 M 被処理物 θ1 回転ブラシの回転軸が搬送ベルトの搬送方向Aに
対してなす角度

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を載置する搬送ベルトを有する
    コンベヤと、 前記コンベヤの所定位置に設けられ、半径方向に突出す
    る突起部を外周面に形成し、該外周面を前記搬送ベルト
    に当接させて回転することで前記搬送路に振動を付与す
    る振動ローラと、 回転軸の外周にブラシ毛が植設された回転ブラシを前記
    搬送ベルト上方で搬送方向に対して略平行に設置すると
    共に、搬送ベルトの両側に横断面が前記回転ブラシの外
    周に沿った略円弧状に形成したケーシングを設けた選別
    装置と、を備え、 前記振動ローラによる振動によって移動している被処理
    物の内で上層に浮き上がった軽量被処理物が前記選別装
    置の回転ブラシの回転によってケーシングの周方向へ排
    出・選別されることを特徴とする選別コンベヤ。
  2. 【請求項2】 前記振動ローラは、フラットローラの外
    周に該フラットローラの軸方向に対して平行に丸棒を固
    着して形成したことを特徴とする請求項1記載の選別コ
    ンベヤ。
  3. 【請求項3】 前記所定位置は、前記選別装置より搬送
    方向上流側の位置を含むことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の選別コンベヤ。
  4. 【請求項4】 前記振動ローラは、専用の駆動手段によ
    り駆動されることを特徴とする請求項1〜請求項3のい
    ずれか1項記載の選別コンベヤ。
  5. 【請求項5】 前記振動ローラは、前記搬送路の上流側
    に複数配設され比較的強い振動を発生させる第1振動ロ
    ーラと、該第1振動ローラの下流側に複数配設され比較
    的弱い振動を発生させる第2振動ローラと、からなるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載
    の選別コンベヤ。
  6. 【請求項6】 前記第1振動ローラの突起部の突出量
    は、前記第2振動ローラの突出量より大きく形成してい
    ることを特徴とする請求項5記載の選別コンベヤ。
  7. 【請求項7】 前記第1振動ローラの配設ピッチは、前
    記第2振動ローラの配設ピッチより長く設定しているこ
    とを特徴とする請求項5又は請求項6記載の選別コンベ
    ヤ。
  8. 【請求項8】 前記所定位置は、前記選別装置直下の位
    置を含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれ
    か1項記載の選別コンベヤ。
  9. 【請求項9】 前記選別装置の搬送方向下流側に設置さ
    れ、 外周にブラシ毛が植設された軸が所定傾斜で回転駆動さ
    れる回転ブラシと、 横断面形状が前記回転ブラシの軸を中心とする略円弧状
    であると共に、前記回転ブラシの軸と略同等の傾斜状態
    で前記回転ブラシの下方の所定距離を以て配備される選
    別シュートと、 前記選別シュートの上流端に前記選別装置により選別処
    理された被処理物を供給する供給部と、 前記選別シュートを振動させて前記回転ブラシ軸方向下
    流への被処理物の移動を促す加振手段とを備え、 前記選別シュートの振動によって移動している被処理物
    の内で上層に浮き上がった被処理物が前記回転ブラシの
    回転によって選別シュートの周方向へ排出・選別される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項記
    載の選別コンベヤ。
  10. 【請求項10】 前記ケーシング内周面の前記回転ブラ
    シ摺接領域の一部に、前記回転ブラシの回転方向に沿っ
    て扇形の板材を突設したことを特徴とする請求項1〜請
    求項9のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  11. 【請求項11】 前記扇形の板材を前記搬送ベルト両脇
    部の近傍に配設し、該板材と搬送ベルトとの間に該搬送
    ベルト両脇部に載置された被処理物に当接する掻き上げ
    部材を配設し、搬送ベルト両脇部に載置された被処理物
    を掻き上げて前記回転ブラシに干渉させることを特徴と
    する請求項10記載の選別コンベヤ。
  12. 【請求項12】 前記回転ブラシの回転軸は、前記搬送
    ベルトの搬送方向に対して所定角度傾斜して配置されて
    いることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか
    1項記載の選別コンベヤ。
  13. 【請求項13】 前記回転ブラシ下側の掻き先方向側の
    前記回転ブラシの搬送方向上流端に、前記搬送ベルトの
    載置面脇部に載置された被処理物を排出するための吸引
    ダクトを設置したことを特徴とする請求項1〜請求項1
    2のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  14. 【請求項14】 前記回転ブラシの搬送方向上流端側
    で、前記掻き先方向側とは反対側に、第2の吸引ダクト
    を配置したことを特徴とする請求項13記載の選別コン
    ベヤ。
  15. 【請求項15】 前記回転ブラシ下側の掻き先方向側の
    前記回転ブラシの搬送方向上流端に設置され、前記搬送
    ベルトの載置面脇部に載置された被処理物を前記回転ブ
    ラシの回転軌跡内に投入させるための高圧空気を吹き出
    す高圧エアノズルを備えたことを特徴とする請求項1〜
    請求項12のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  16. 【請求項16】 前記回転ブラシの搬送方向上流端側
    で、前記掻き先方向側とは反対側に、第2の高圧エアノ
    ズルを配置したことを特徴とする請求項15記載の選別
    コンベヤ。
  17. 【請求項17】 前記回転ブラシ下側の掻き先方向側の
    前記回転ブラシの搬送方向上流端に設置され、前記回転
    ブラシと略同じブラシ幅に形成され、前記搬送ベルトの
    載置面脇部に載置された被処理物を前記回転ブラシの回
    転軌跡内に掻き上げて投入するための補助回転ブラシを
    備えたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれ
    か1項記載の選別コンベヤ。
  18. 【請求項18】 前記補助回転ブラシは、前記回転ブラ
    シの回転方向とは逆方向に回転することを特徴とする請
    求項17記載の選別コンベヤ。
  19. 【請求項19】 前記搬送ベルトの積載面脇部に載置さ
    れた被処理物を、前記回転ブラシの回転軌跡内に掻き上
    げて投入する掻き上げブラシを備えたことを特徴とする
    請求項1〜請求項16のいずれか1項記載の選別コンベ
    ヤ。
  20. 【請求項20】 前記掻き上げブラシが、前記回転ブラ
    シ下側の掻き先方向側の前記回転ブラシの搬送方向下流
    端に配置されたことを特徴とする請求項19記載の選別
    コンベヤ。
  21. 【請求項21】 前記掻き上げブラシの搬送方向上流側
    に、少なくとも1つの第2の掻き上げブラシが並設され
    たことを特徴とする請求項20記載の選別コンベヤ。
  22. 【請求項22】 前記回転ブラシの搬送方向上流端側の
    前記掻き先方向とは反対側に、第3の掻き上げブラシが
    配置されたことを特徴とする請求項20又は請求項21
    記載の選別コンベヤ。
  23. 【請求項23】 前記掻き上げブラシのブラシ毛が、掻
    き上げブラシの駆動軸に対して略垂直に植設されたこと
    を特徴とする請求項19〜請求項22のいずれか1項記
    載の選別コンベヤ。
  24. 【請求項24】 前記掻き上げブラシのブラシ毛が、掻
    き上げブラシの駆動軸の先端方向に傾斜して植設された
    ことを特徴とする請求項19〜請求項22のいずれか1
    項記載の選別コンベヤ。
  25. 【請求項25】 前記掻き上げブラシのブラシ毛を、掻
    き上げブラシの回転半径方向に異なる長さに植設し、ブ
    ラシ外周を凹凸面に形成したことを特徴とする請求項1
    9〜請求項24のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  26. 【請求項26】 前記掻き上げブラシのブラシ外周の凹
    凸面は、五組の凹凸が回転円周方向に順次形成されてい
    ることを特徴とする請求項25記載の選別コンベヤ。
  27. 【請求項27】 前記掻き上げブラシのブラシ毛を、掻
    き上げブラシの駆動軸の軸線方向に対して、掻き上げブ
    ラシ回転半径方向の長さが段階的に長くなるように植設
    したことを特徴とする請求項23〜請求項26のいずれ
    か1項記載の選別コンベヤ。
  28. 【請求項28】 前記掻き上げブラシのブラシ毛を、掻
    き上げブラシの駆動軸の軸線方向に、多段に分割して設
    けたことを特徴とする請求項19〜請求項27のいずれ
    か1項記載の選別コンベヤ。
  29. 【請求項29】 前記掻き上げブラシの幅を、各掻き上
    げブラシ毎に段階的に広くすると共に、前記掻き上げブ
    ラシのブラシ毛の太さを、各掻き上げブラシ毎に段階的
    に太くなるようにしたことを特徴とする請求項28記載
    の選別コンベヤ。
  30. 【請求項30】 前記第2の掻き上げブラシのブラシ毛
    の長さ、ブラシの幅、ブラシ毛の太さのぞれぞれを、前
    記回転ブラシ下側の掻き先方向側の他の掻き上げブラシ
    のものよりも小さくしたことを特徴とする請求項28又
    は請求項29のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  31. 【請求項31】 前記第3の掻き上げブラシを、該掻き
    上げブラシの回転軸の軸線方向に対してブラシ毛を傾斜
    させて植設したプロペラ状のブラシとしたことを特徴と
    する請求項22記載の選別コンベヤ。
  32. 【請求項32】 前記掻き上げブラシの搬送方向上流側
    に、該掻き上げブラシにより掻き上げた被処理物を衝突
    させて前記回転ブラシの回転軌跡内に投入させる跳ね返
    し板を前記回転ブラシの回転方向に沿って設けたことを
    特徴とする請求項19〜請求項31のいずれか1項記載
    の選別コンベヤ。
  33. 【請求項33】 前記跳ね返し板に対して被処理物搬送
    方向上流側の前記ケーシングの内壁面に、前記跳ね返し
    板の前記ケーシングからの突出高さと略同一厚の突出壁
    を前記跳ね返し板に隣接して設けたことを特徴とする請
    求項32記載の選別コンベヤ。
  34. 【請求項34】 前記突出壁は、粗面弾性材からなるこ
    とを特徴とする請求項33記載の選別コンベヤ。
  35. 【請求項35】 前記回転ブラシは、直毛の植設された
    直毛ブラシ領域と、ウェイブ毛の植設されたウェイブ毛
    ブラシ領域とからなり、前記直毛ブラシ領域を前記跳ね
    返し板の位置に設け、前記ウェイブ毛ブラシ領域を前記
    掻き上げブラシの位置に設けたことを特徴とする請求項
    32〜請求項34のいずれか1項記載の選別コンベヤ。
  36. 【請求項36】 前記掻き上げブラシが、前記回転ブラ
    シの回転軸方向両端より内側に配設されていることを特
    徴とする請求項19〜請求項35のいずれか1項記載の
    選別コンベヤ。
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