JP3934323B2 - 基板製造方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SOG膜が形成された半導体基板や液晶ガラス基板(以下、単に「基板」と称する)を製造する基板製造方法およびその製造方法を実施する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、基板に対しては層間絶縁や平坦化を目的としてSOG(Spin-on-Glass)塗布が行われている。一般的なSOG塗布は、シリカ化合物をアルコール系の有機溶剤に溶解した溶液を基板表面に塗布し、そのシリカ化合物の架橋反応を進行させるとともに、有機溶剤を揮発させることによって、基板上に絶縁性の高い低誘電率のSOG膜を形成する処理である。
【0003】
従来のSOG塗布処理手法は、まず、スピンコート法などで上記溶液を基板に塗布する。該溶液は比較的粘度が高いため基板表面にて膜を形成する。そのような溶液を塗布した基板をエージングチャンバに収容し、そのエージングチャンバに触媒ガスとして水蒸気とアミン類のガス(例えば、アンモニアガス)との混合ガスを供給し、基板の周辺に水蒸気およびアミン類のガスの雰囲気を形成することによってシリカ化合物の架橋反応を促進してSOG膜を形成するというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、エージングチャンバに水蒸気とアミン類のガスを供給してシリカ化合物の架橋反応を進行させると、基板上の溶液表面のみで反応が急激に進行する反面、溶液底部(基板表面と接している部分)での反応が進みにくくなる。このため成膜後のSOG膜の性質が深さ方向に不均一なものになるという問題が生じていた。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる基板製造方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、SOG膜が形成された基板を製造する基板製造方法において、ホウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成工程と、前記下地膜上にシリカ化合物を含む溶液を塗布する塗布工程と、前記溶液を塗布した基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成するガス供給工程と、前記下地膜を加熱することによって前記下地膜に吸着されたアミン類のガスを放出して前記溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱工程と、を備える。
【0009】
また、請求項の発明は、請求項1の発明に係る基板製造方法において、前記アミン類のガスをアンモニアガスとしている。
【0011】
また、請求項3の発明は、シリカ化合物を含む溶液を塗布した基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成することによって前記シリカ化合物の架橋反応を進行させて前記基板上にSOG膜を形成する基板処理装置において、ホウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成手段と、前記下地膜上に前記溶液を塗布する塗布手段と、前記溶液が塗布された基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む混合ガスを供給して前記雰囲気を形成する混合ガス供給手段と、前記下地膜を加熱して前記下地膜から吸着したアミン類のガスを放出させることにより前記溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱手段と、を備える。
【0013】
また、請求項の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置において、前記アミン類のガスをアンモニアガスとしている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る基板処理装置の一例の概略構成を示す図である。本発明に係る基板処理装置は、シリカ化合物を含む溶液を塗布した基板Wの周辺に後述の混合ガスを供給することによってシリカ化合物の架橋反応を進行させ、基板W上にSOG膜を成膜する装置であり、塗布処理ユニット20と、搬送ロボット30と、エージングチャンバ10およびそれに付随するガス供給機構とを備えている。
【0016】
塗布処理ユニット20は、基板Wの表面にアミン類のガス(本実施形態ではアンモニアガス)を発生するガス発生機能を有する下地膜を形成するとともに、下地膜上にシリカ化合物を含む溶液を塗布するユニットである。基板Wは回転台21によって略水平姿勢に保持される。回転台21の下面側中央には回転軸22が垂設され、その回転軸22は図示を省略するスピンモータに接続されている。当該スピンモータの回転は回転軸22を介して回転台21に伝達され、回転台21に保持された基板Wが鉛直方向を軸として回転されることとなる。なお、回転台21の形態としては、基板Wを吸着保持する形態または基板Wの端縁部を把持する形態のいずれであってもよい。
【0017】
塗布処理ユニット20には、下地液吐出ノズル25と溶液塗布ノズル27とが設けられている。本実施形態においては、シラザン化合物を有機溶剤(例えば、アルコール系有機溶剤)に溶解した液を下地液吐出ノズル25から水平姿勢の基板Wに吐出する。なお、このときに回転台21によって基板Wを回転させるようにしても良いし、基板Wを静止状態のままとしても良い。下地液吐出ノズル25から吐出されたシラザン化合物を含む液は基板Wの全面に拡がり、基板Wの表面に所定厚さのシラザン化合物の下地膜を形成する。
【0018】
また、溶液塗布ノズル27からはシリカ化合物を有機溶剤(例えば、アルコール系有機溶剤)に溶解した溶液を水平姿勢の基板Wに吐出する。なお、このときも回転台21によって基板Wを回転させるようにしても良いし、基板Wを静止状態のままとしても良い。シリカ化合物を含む溶液は溶液塗布ノズル27によって上記シラザン化合物の下地膜上に塗布される。これにより前記下地膜上にシリカ化合物を含む溶液の膜が形成される。これらシラザン化合物の下地膜およびシリカ化合物を含む溶液の機能等についてはさらに後述する。
【0019】
搬送ロボット30は、図示を省略する駆動機構によって所定の経路に沿った水平面内の移動が可能である。また、搬送ロボット30には搬送アーム31が設けられている。搬送アーム31は、搬送ロボット30に内蔵された駆動機構によって搬送ロボット30に対して回転動作および昇降動作を行うことが可能である。これによって搬送ロボット30は、シリカ化合物を含む溶液が塗布された基板Wを塗布処理ユニット20からエージングチャンバ10に搬送することができる。
【0020】
エージングチャンバ10は、シリカ化合物を含む溶液が塗布された基板Wを収容する処理室である。このエージングチャンバ10において基板W上に塗布された溶液中のシリカ化合物の架橋反応が行われる。エージングチャンバ10内には、プレート11が設けられており、搬入された基板Wはこのプレート11上に略水平姿勢にて載置される。プレート11の内部には抵抗発熱体が設けられており、載置された基板Wを加熱することができる。
【0021】
また、エージングチャンバ10には、後述するガス供給のための配管系が接続される。さらに、エージングチャンバ10は、その内部を密閉空間とすることができる。なお、エージングチャンバ10の形状としては、基板Wを収容して内部を密閉空間とすることができるものであれば任意の形状を採用することができる。
【0022】
本実施形態においては、エージングチャンバ10にアンモニアガス(NH3)と所定量の水蒸気(H2O)との混合ガスを供給することができる。この混合ガスによって基板W上に塗布された溶液中のシリカ化合物の架橋反応が進行するのであるが、これについてはさらに後述することとし、ここではエージングチャンバ10への混合ガスの供給手順について簡単に説明する。
【0023】
まず、純水供給源41からベーパライザ40に純水を送給する。送給された純水はベーパライザ40において蒸発し、気化して水蒸気となる。一方、ベーパライザ40には、アンモニアガス供給源42からアンモニアガスが送給される。送給されたアンモニアガスはベーパライザ40において水蒸気と混合される。すなわち、ベーパライザ40は、純水供給源41から送り込まれた純水を気化させて水蒸気にするとともに、その水蒸気をアンモニアガス供給源42から送給されたアンモニアガスと混合して混合ガスを生成するのである。
【0024】
ベーパライザ40とエージングチャンバ10とはバルブ43を設けた配管によって接続されている。ベーパライザ40にて生成されたアンモニアガスと水蒸気との混合ガスは、バルブ43を開放することによってエージングチャンバ10内に供給される。なお、混合ガス供給時の配管等への水蒸気の結露を防止するため、ベーパライザ40からエージングチャンバ10に至るまでの配管を含む経路全体をヒータによって加熱するようにしても良い。
【0025】
なお、本実施形態においては、下地液吐出ノズル25が下地膜形成手段に、溶液塗布ノズル27が塗布手段に、ベーパライザ40が混合ガス供給手段に、プレート11が加熱手段にそれぞれ相当する。
【0026】
次に、以上のような構成を有する基板処理装置における基板処理手順(成膜処理手順)および基板処理内容(成膜処理内容)について説明する。図2は、基板W上にSOG膜を形成する過程を順次に示す図である。
【0027】
まず、上記の塗布処理ユニット20において基板Wの表面にシラザン化合物の下地膜が形成される。図2(a)は、基板Wの表面にシラザン化合物の下地膜50が形成された状態を示す図である。シラザン化合物は、分子中にSi−N結合を有する化合物の総称である。このシラザン化合物にアンモニアを触媒として水を加えると加水分解によってアンモニアガスを発生する。すなわち、シラザン化合物の下地膜はアンモニアガス発生機能を有する。この発生したアンモニアガスが本発明における重要な役割を果たすのであるがこれについては後述する。
【0028】
次に、引き続き塗布処理ユニット20においてシラザン化合物の下地膜50上にシリカ化合物を含む溶液が塗布される。図2(b)は、下地膜50上にシリカ化合物を含む溶液60が塗布された状態を示す図である。
【0029】
下地膜50上に溶液60が塗布された基板Wは、搬送ロボット30によって塗布処理ユニット20からエージングチャンバ10に搬入される。溶液60を塗布した基板Wをエージングチャンバ10に収容した後、そのエージングチャンバ10にベーパライザ40からアンモニアガスと水蒸気との混合ガスを供給し、基板Wの周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成する。図2()は、下地膜50上に溶液60が塗布された基板Wの周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気が形成された状態を示す図である。
【0030】
シラザン化合物の下地膜50上にシリカ化合物を含む溶液60が塗布された基板Wの周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気が形成されることによって、溶液60中のシリカ化合物の架橋反応が進行するとともに、その架橋反応と並行して下地膜50におけるシラザン化合物の加水分解反応が進行する。以下、エージングチャンバ10内において発生するこれらの反応について説明する。
【0031】
図3は、基板Wに塗布された溶液60に含まれるシリカ化合物の一例の構造式を示す図である。なお、同図にはシリカ化合物の一例としてケージ状の構造式を示している。図3に示すように、本発明におけるシリカ化合物は、シリコン酸化物中のシリコン(Si)に基(R)または水素(H)が結合した化合物である。このようなシリカ化合物を含む溶液60の周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気が形成されると、シリコンに結合した水素が混合ガスに含まれる水蒸気および触媒であるアンモニアガスによって水酸基(OH)に置換され、2分子間の水酸基(OH)から水(H2O)が離脱(脱水)することによって、シリカ化合物間の架橋反応が進行し、溶液60におけるSOG膜の成膜処理が達成されるのである。
【0032】
なお、本発明におけるシリカ化合物としては、シリコン酸化物中のシリコン(Si)に基(R)または水素(H)が結合した化合物であれば良く、ケージ状の他に直線状、網目状等を用いることができる。
【0033】
また、シリカ化合物を溶解する溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤の他、キシレン、MIBK(メチルイソブチルケトン)、シクロヘキサノン、ピルビン酸エチル等の有機溶剤を用いることができる。
【0034】
一方、シラザン化合物の下地膜50においては基板Wの周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気が形成されることによって、次の化1に示すような加水分解反応が進行する。
【0035】
【化1】
Figure 0003934323
【0036】
化1に示すように、アンモニアガスを触媒としてシラザン化合物に水蒸気を接触させると、シラザン化合物中の水素(H)および窒素(N)が酸素(O)に置換され、シリカ化合物とアンモニアが生成する。換言すれば、基板Wの周辺にアンモニアガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成することによってシラザン化合物のアンモニアガス発生機能が能動化されるのである。
【0037】
化1の加水分解反応によって生成したアンモニアガスは、下地膜50におけるシラザン化合物の新たな加水分解反応の触媒として機能する。すなわち、下地膜50においては、シラザン化合物の加水分解反応によって生成したアンモニアガスがさらなる加水分解反応を促進するという、いわばアンモニアを連鎖担体とする連鎖反応が進行するのである。
【0038】
一方、化1の加水分解反応によって生成したアンモニアガスは、下地膜50上に塗布されたシリカ化合物を含む溶液60にも供給されることとなる。ここで、下地膜50上に塗布された溶液60に対しては、基板Wの周辺に形成された雰囲気からもアンモニアガスが供給される(混合ガスからのアンモニアガス供給)。
【0039】
図4は、シリカ化合物を含む溶液60に対するアンモニア供給の様子を示す図である。図4中矢印AR1にて示すように、基板Wの周辺に形成された雰囲気から供給されたアンモニアガスはシリカ化合物を含む溶液60の表面から底部(下地膜50との境界面)に向けて拡散する。一方、図4中矢印AR2にて示すように、下地膜50におけるシラザン化合物の加水分解反応によって生成したアンモニアガスはシリカ化合物を含む溶液60の底部から表面に向けて拡散する。すなわち、シリカ化合物を含む溶液60の表面側からと底部側からとの双方向からアンモニアガスが供給されるのである。
【0040】
上述の如く、溶液60中のシリカ化合物の架橋反応は、アンモニアガスを触媒として進行するものである。そして、本実施形態のようにすれば、シリカ化合物を含む溶液60の表面側からと底部側からとの双方向からアンモニアガスが供給されるため、溶液60表面のみでの急激な反応が抑制されることとなり、その結果溶液60内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができるのである。
【0041】
なお、アンモニアガスを発生させるための加水分解反応が進行することによって化1に示す如く下地膜50にシリカ化合物が残留することとなるが、これは溶液60中のシリカ化合物と同種の物質であるため、基板W上に成膜されたSOG膜の性質に及ぼす影響はほとんど皆無である。
【0042】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、下地膜50をシラザン化合物の膜としていたが、これに限定されるものではなく、下地膜50としてはアミン類のガスを発生するガス発生機能を有する膜であれば良く、例えばホウ素とリンとを含むシリカ膜(borophosphosilicate glass;以下「BPSG膜」とする)を用いても良い。
【0043】
BPSG膜は、アンモニアを吸着する機能に優れており、シリコンの約100倍程度のアンモニア吸着能を有する。そして、吸着されたアンモニアは、BPSG膜を加熱することによってアンモニアガスとして放出される。すなわち、BPSG膜もアンモニアガス発生機能を有するものであって、BPSG膜を加熱することによってそのアンモニアガス発生機能が能動化される。
【0044】
従って、上記実施形態において下地膜50として予めアンモニアを十分に吸着させたBPSG膜を用いるとともに、エージングチャンバ10にベーパライザ40からアンモニアガスと水蒸気との混合ガスを供給すると同時にプレート11によって基板Wを加熱すれば、BPSG膜が加熱されることによってアンモニアガスを発生し、上記実施形態と同様に、シリカ化合物を含む溶液60の表面側からと底部側からとの双方向からアンモニアガスが供給されることとなる。そして、その結果溶液60内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。
【0045】
換言すれば、下地膜50としてはアミン類のガスを発生するガス発生機能を有するものであって、何らかの手法によってそのガス発生機能を能動化できる材料であれば用いることができる。
【0046】
また、上記実施形態においては、シリカ化合物の架橋反応の触媒としてアンモニアガスを用いていたが、アンモニアガスに代えて、シリカ化合物の架橋反応の触媒となる他のアミン類のガス、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等のガスを用いるようにしても良い。他のアミン類のガスを用いた場合であっても、そのアミン類のガスを混合ガス中に混合してエージングチャンバ10に供給するとともに、下地膜50からも発生させることにより、上記実施形態と同様に溶液60内における均一なシリカ化合物の架橋反応を進行させることができ、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。なお、混合ガス中に混合して供給するアミン類のガスと下地膜50から発生させるアミン類のガスとは同種の方がより好ましいが、異種のものであっても良い。
【0047】
また、上記実施形態においては、塗布処理ユニット20において下地膜50の形成と溶液60の塗布を行うとともにエージングチャンバ10において溶液60中のシリカ化合物の架橋反応を進行させるようにしていたが、これに限らず、各工程を行うユニットは適宜の組み合わせが可能である。例えば、エージングチャンバ10において下地膜50の形成、溶液60の塗布および架橋反応の進行の全てを行うようにしても良いし、下地膜50の形成を塗布処理ユニット20とは別のユニットにおいて行い、下地膜50の形成、溶液60の塗布および架橋反応の進行をそれぞれ個別のユニットにおいて行うようにしても良い。
【0048】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、ホウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成工程と、その下地膜上にシリカ化合物を含む溶液を塗布する塗布工程と、当該溶液を塗布した基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成するガス供給工程と、その下地膜を加熱することによって上記下地膜に吸着されたアミン類のガスを放出して前記溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱工程と、を備えるため、シリカ化合物を含む溶液の表面側からと底部側からとの双方向からアミン類のガスが供給されることとなり、溶液表面のみでの急激な反応が抑制され、その結果溶液内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。
【0051】
また、請求項の発明によれば、アミン類のガスがアンモニアガスであり、シリカ化合物を含む溶液の表面側からと底部側からとの双方向からアンモニアガスが供給されることとなり、その結果溶液内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。
【0053】
また、請求項3の発明によれば、ホウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成手段と、その下地膜上にシリカ化合物を含む溶液を塗布する塗布手段と、その溶液が塗布された基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む混合ガスを供給してアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成する混合ガス供給手段と、下地膜を加熱して下地膜から吸着したアミン類のガスを放出させることにより溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱手段と、を備えるため、シリカ化合物を含む溶液の表面側からと底部側からとの双方向からアミン類のガスが供給されることとなり、溶液表面のみでの急激な反応が抑制され、その結果溶液内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。
【0055】
また、請求項の発明によれば、アミン類のガスがアンモニアガスであり、シリカ化合物を含む溶液の表面側からと底部側からとの双方向からアンモニアガスが供給されることとなり、その結果溶液内における均一なシリカ化合物の架橋反応が進行し、深さ方向の性質が均質なSOG膜を成膜することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の一例の概略構成を示す図である。
【図2】基板上にSOG膜を形成する過程を順次に示す図である。
【図3】基板に塗布された溶液に含まれるシリカ化合物の一例の構造式を示す図である。
【図4】シリカ化合物を含む溶液に対するアンモニア供給の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 エージングチャンバ
11 プレート
20 塗布処理ユニット
25 下地液吐出ノズル
27 溶液塗布ノズル
40 ベーパライザ
50 下地膜
60 溶液
W 基板

Claims (4)

  1. SOG膜が形成された基板を製造する基板製造方法であって、
    ウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成工程と、
    前記下地膜上にシリカ化合物を含む溶液を塗布する塗布工程と、
    前記溶液を塗布した基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成するガス供給工程と、
    前記下地膜を加熱することによって前記下地膜に吸着されたアミン類のガスを放出して前記溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱工程と、
    を備えることを特徴とする基板製造方法。
  2. 請求項1記載の基板製造方法において、
    前記アミン類のガスはアンモニアガスであることを特徴とする基板製造方法。
  3. シリカ化合物を含む溶液を塗布した基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む雰囲気を形成することによって前記シリカ化合物の架橋反応を進行させて前記基板上にSOG膜を形成する基板処理装置であって、
    ウ素とリンとを含むシリカ膜にアミン類のガスを吸着させた下地膜を基板表面に形成する下地膜形成手段と、
    前記下地膜上に前記溶液を塗布する塗布手段と、
    前記溶液が塗布された基板の周辺にアミン類のガスと水蒸気とを含む混合ガスを供給して前記雰囲気を形成する混合ガス供給手段と、
    前記下地膜を加熱して前記下地膜から吸着したアミン類のガスを放出させることにより前記溶液の底部からアミン類のガスを拡散させる加熱手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3記載の基板処理装置において、
    前記アミン類のガスはアンモニアガスであることを特徴とする基板処理装置。
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