JP3934123B2 - 保守用車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道の保守点検作業に用いる保守用車両の機能改良の技術分野に属する。
鉄道では、左右のレール間が電気的に絶縁されているとともに、進行方向においても一定区間毎に絶縁されており、これを閉そく区間と呼んでいる。そして、左右のレール間には、信号機切替用電源として50Hzの交流信号や踏切制御用電源として10KHzの交流信号がかけられている。そして、この閉そく区間に車両が進入してくるとその車両の車輪および車軸を通して左右のレールが短絡接続され、信号機切替信号や踏切制御信号が流れ、その区間内へは衝突防止のため、他の車両が進入して来ないように信号機を赤に切り替えたり、区間内の踏切の警鐘を鳴らし赤信号を点滅させ、遮断機を降下させるなどの踏切制御が行われるようになっている(例えば、非特許文献1参照)。これにより通常は安全な運転が行われる。
しかし、保守用車両が閉そく区間に入り、保守点検整備等のため停止して作業を行うような場合に踏切を遮断状態にしてしまうのは市民生活や経済活動に支障を来たすので、保守用車両が閉そく区間内に入っても、直ちに左右のレールが短絡状態にならないように、車輪のレールに接する外周側と車軸側とは電気的に絶縁してあり、その間を必要に応じて接続できるように開閉スイッチが設けられている。
吉村 寛、吉越 三郎 「信号」、第17版、交友社、平成3年7月20日、P.148,P.244
上述のように、保守用車両の車輪を外周側と車軸側とで絶縁し、その間の電気接続の開閉用スイッチを設けてはいても、その開閉スイッチを閉にすると左右レール間は短絡されるので信号機は赤に変り、当該閉そく区間への車両の進入を防止できる、一方、踏切の遮断機は降りることになり、車両が通過しないにもかかわらず、人や自動車の通行を止めてしまうことになり人々の活動に影響を与えてしまうことになる。
逆に開にすると、左右レール間は短絡されないので、踏切遮断機は降りないが、信号機も赤に変らず、保守作業中に他の車両が進入して来る危険がある。
その対策としては、左右レールを短絡しても踏切が遮断動作しないような踏切から離れた位置に保守用車両を停止させ、開閉スイッチを閉として信号機を赤にして保守作業を行うことも行われるが、保守作業の内容によってはそのような場所では不便な場合がある。
そのような場合に結局、開閉スイッチを開にして踏切は遮断せず、一方、信号機が赤にならないことによる危険防止としては指令により車両の運行を停止させるということになる。
このように、信号機の切替と踏切遮断動作が両立しないという問題がある。
本発明の解決課題は、このような問題を解決することである。
本発明の保守用車両は、上記の課題を解決するために以下の各手段構成を有する。
第1の構成は、下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
(イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
(ロ)一端が第1の車輪の外周側に接続され、他端が車軸側に接続され、電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
(ハ)前記フィルタを収納し、車軸に固定されて車軸とともに回転するフィルタ収納筐体
(ニ)第2の車輪の外周側と車軸側との電気的接続を開閉する第1の開閉手段
第2の構成は、前記第1の構成に加えて、前記フィルタの一端と第1の車輪の外周側との間又は、前記フィルタの他端と車軸側との間に、接続を開閉する第2の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
第3の構成は、前記第1の構成又は第2の構成に加えて、前記フィルタの一端と他端との間の接続を開閉する第3の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
第4の構成は、下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
(イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と、該絶縁がされていない左右他方側の第2の車輪
(ロ)一端が第1の車輪の外周側に接続され、他端が車軸側に接続され、電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
(ハ)前記フィルタを収納し、車軸に固定されて車軸とともに回転するフィルタ収納筺体
第5の構成は、前記第4の構成に加えて、前記フィルタの一端と第1の車輪の外周側との間、又は、前記フィルタの他端と車軸側との間に、接続を開閉する第1の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
第6の構成は、前記第4の構成又は第5の構成に加えて、前記フィルタの一端と他端との間の接続を開閉する第2の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
第7の構成は、下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
(イ)車軸と電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
(ロ)回転する第1の車輪と電気的に接触を得るための第1のブラシと、同じく第2の車輪と電気的接触を得るための第2のブラシ
(ハ)第1のブラシおよび第2のブラシを介して電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
第8の構成は、下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両である。
(イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
(ロ)第1、第2の各車輪毎に対応させて、車軸に電気的に絶縁されて固定され車軸と一緒に回転するとともに、それぞれの車輪外周側と電気的に接続された第1のスリップリングおよび第2のスリップリング
(ハ)前記第1のスリップリングに接触する第1のブラシと、第2のスリップリングに接触する第2のブラシ
(ニ)第1のブラシおよび第2のブラシを介して電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
第9の構成は、前記第7の構成又は第8の構成において、フィルタの一方端と第1のブラシとの間又はフィルタの他方端と第2のブラシとの間の導通手段として台車枠を利用する保守用車両である。
第10の構成は、前記第7の構成から第9の構成のいずれか1つの構成に加えて下記手段を有することを特徴とする保守用車両である。
(ホ)フィルタの一方端と第1のブラシとの間の接続を開閉する第1の開閉手段
(ヘ)フィルタの他方端と第2のブラシとの間の接続を開閉する第2の開閉手段
第11の構成は、前記第10の構成において、フィルタの一方端と第1の開閉手段の間又はフィルタの他方端と第2の開閉手段の間の導通手段として台車枠を利用する保守用車両である。
第12の構成は、前記第7の構成から第11の構成のいずれか1つの構成に加えて、フィルタの一方端と他方端との間の接続を開閉する第3の開閉手段を有することを特徴とする保守用車両である。
第13の構成は、前記第1の構成から第12の構成のいずれか1つの構成において、フィルタがリッツ線を巻いたコイルであることを特徴とする保守用車両である。
以上のように、本発明は、閉そく区間内において左右両レール間に加えられている信号機用電源と踏切制御用電源の周波数が異なる点に着眼して、信号機用電源では信号切替可能に通電する一方で踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタを保守用車両に搭載し、保守用車両が閉そく区間内にあって、開閉スイッチにより左右の両レール間を電気的に開にしたり短絡したりできることと併せて、左右両レール間を前記フィルタを介して接続することができるようにしたので、フィルタを介して接続したときは、信号機は赤に変るが踏切は遮断されないようにすることができるので、線路の両側の人々の活動に支障を来たすことなく且つ安全に保守作業ができるという効果がある。
本発明の保守用車両においては、単に車輪と車軸だけによって左右のレールが短絡されないようにしておくことが前提であり、少なくとも左右いずれかの車輪についてはレールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されていることが前提であるが、何らかの原因による絶縁破壊或いは、外周側と車軸側との接続を開閉するスイッチの故障で閉になったままの場合があり得ることを考慮すれば、左右両車輪とも絶縁車輪とするのが最も良い。
また、本発明ではフィルタを搭載していることが大きな特徴であるがその接続関係は、フィルタが左右両車輪を介して左右のレール間に接続されるばかりでなく、左右の車輪間を電気的に開にすることも短絡にすることもできるような開閉器を介して接続するのが最も良い。
実施例1は保守車両に搭載されたフィルタが、車輪の回転とともに回転するよう車軸に固定されている場合の例である。
図1から図3は本発明の実施例1の構成を示す図である。
第1の車輪3および第2の車輪4は、絶縁材7によって外周側5と車軸側6とが電気的に絶縁されている。外周側5はそれぞれ左レール10および右レール11の上に乗ることによって各レールと電気的に接触することになる。
搭載されたフィルタ1は、その一端が第1の車輪3の外周側5に接続されており、他端が車軸側6に接続されている。車軸側6は車軸8を通して、第2の車輪4の車軸側6と一体となっており、これらは当然鉄を主体とする金属であるから電気的に接続されていることになる。
第2の車輪4においては、車軸側6と外周側5との間に第1開閉器9が設けられており、この第1開閉器9が開のときは、左右両車輪の外周側5同士は接続されていないオープン状態となる。
従って、左右レール間もオープンで状態は変化しない。
これに対して、第1開閉器9を閉にするとフィルタ1の他端は、車軸側6、車軸8および第1開閉器9を介して第2車輪の外周側5と接続されることとなり、左レール10と右レール11の間にフィルタ1が接続されることになる。このフィルタ1は信号機切替用電源の周波数50Hzでは信号切替可能に通電する通電状態となるため電流が流れて信号を赤に切替えることになる。
一方、踏切制御用電源の周波数10KHzでは踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない非通電状態であるので踏切の遮断動作は行なわれない。
従って、線路の両側の人々の活動に支障を来たすことなく且つ安全に保守作業が行えることになる。
本発明の実施例で用いられるフィルタ1はインダクタンス素子のコイルである。
コイルはインダクタンスLと巻線の抵抗成分Rの直列回路と考えられるので、その直列インピーダンスの大きさZは、周波数をf、円周率をπとすれば、数式1で表わされる。
Figure 0003934123
しかし、2πfL》Rとなるような高い周波数では、インピーダンスZは近似的に数式2で表わされる。
Figure 0003934123
ところで、既設の鉄道システムにおいては、踏切遮断動作(赤信号の点滅、警報音の発生等を含む)を起動させない非通電状態としては、左右両レール間のインピーダンスが10KHzで6Ω以上であることが要求されており、一方、信号機を赤に切り替えさせる通電状態としては、左右両レール間のインピーダンスが50Hzで60mΩ以下であることが要求されている。
そこで今、10KHzで、インピーダンスが6Ω以上になるインダクタンスを、数式2から求めると数式3のようになる。
Figure 0003934123
このような、インダクタンスと抵抗成分Rとからなる数式1のコイルのインピーダンスを50Hzで60mΩ以下になるようにしようとすると、数式4のようになる。
Figure 0003934123
即ち、コイルの抵抗成分は50mΩ以下でなければならないことになる。インダクタンスが上記95.5×10−6(H)より大きければ、抵抗成分は更に小さくしなければならない。
しかし、上記値のインダクタンスを単線コイルで製作した場合その抵抗成分を50mΩより小さくすることは容易ではない。
その理由は、抵抗成分を小さくしようとして太い巻線を用いても、表皮効果により電流は巻線の表面近くを流れ内部で流れるのは少ないので実効断面積があまり増加せず、従って実効抵抗値が低減しないためである。
そこで、本発明実施例のフィルタでは、表面に絶縁処理を施した細い導線を束ねて使用し、総断面積が同じでも単線より表皮効果の影響の少ないリッツ線を巻線に用いて抵抗成分の小さいコイルを実現している。
フィルタ1は、車軸8に固定されたフィルタ収納筐体2内に収納されており、保守車両の走行中は車軸8とともに回転する。
フィルタ1を構成するコンデンサやコイル等は、回転軸8を中心とする重量分布が均一になるように配置され、必要に応じてバランスを取るための重りも取り付けられる。
図1の構成では、第1開閉器9が故障などにより閉になりっぱなしのときなどは、フィルタ1がレールに接続されたままとなってしまう。
図2は、これを予防するための実施例である。
フィルタ1の一端と第1の車輪3の外周側との間に第2開閉器12を設け、第1開閉器9と合わせて2箇所で開にできるようにしている。
第2開閉器12は、フィルタの他端と第1の車輪3の車軸側6か台車枠との間に設けてもよい。
逆に、保守作業の都合上、左右レール間をフィルタ1を介さず完全に短絡したい場合も生ずるが、図1および図2の構成では短絡はできない。
図3は、完全短絡もできるようにした実施例である。
フィルタ1の一端と他端との間に第3開閉器13を設けており、これを閉にすることにより完全短絡が可能となる。
実施例2も実施例1同様、フィルタが車軸に固定されて走行とともに回転するフィルタ収納筐体に収納されている例であるが、第2の車輪14が絶縁されていない例である。
図4から図6は実施例2の構成を示す図である。
図1から図3の例と異なる点は、第2の車輪14が絶縁されておらず、従ってまた第1開閉器9がないという点である。
その他の機能および動作については図4は図1に、図5は図2に、図6は図3に同じである。
上記実施例1および実施例2はいずれもフィルタが、収納筐体内に固定され車軸とともに回転するものであるが、実施例3はフィルタは回転しないように固定されている場合である。
一方、車輪のレールに接している外周部は車両走行により当然回転するから、左右レール間にフィルタを接続するには回転体と固定体との接触構造が必要となってくる。
図7から図9は実施例3の構成を示す図である。
第1の車輪17および第2の車輪18にはそれぞれ摺接部31が設けられ、これにそれぞれ第1のブラシ20および第2のブラシ21が接触している。
第1、第2のブラシはいずれも車両の固定箇所に固定され、車輪の回転によって回転する摺接部31と摺接している。回転による摺擦距離はブラシの摩耗を少くするため短い方がよいので、径を小さくするため車軸近くに円筒のように設けられている。
この摺接部31は車輪のレールに接する外周側でなければならないので、外周側と車軸側を絶縁する絶縁材19は殆ど車軸8に近接している。
第1のブラシ20はフィルタ1の一方端に接続され、第2のブラシ21はフィルタ1の他方端に接続されることにより、左右レール間にフィルタ1が接続されることになる。
実際には、フィルタ1が左側に固定されている場合には第1のブラシ20からフィルタ1へは配線で接続されるが、右側の第2のブラシ21からフィルタ1への配線は、車両の動力機器その他の構造物の存在により困難である。
そこで、鉄製の台車枠を配線代りに利用して、第2のブラシ21からの配線は台車枠24の右側部分に接続し、台車枠24の左側部分とフィルタ1の他方端との間を配線で接続する。
フィルタ1が右側にあるときは第2のブラシ21は直接、第1のブラシ20は台車枠24を介して、それぞれフィルタ1に接続されることになる。
このような装備をした保守用車両が或る閉そく区間へ進入すると、他の車両の更なる進入を防止すべく信号機は赤となるが、区間内近くの踏切は遮断されないことになる。
図7の構成では左右両レール間に常にフィルタ1が接続されている状態となるが、作業の都合により左右両レール間を開にする必要がある場合もある。それを実現するのが図8の構成である。
図8は、図7の構成に加えて、第1のブラシ20からの配線の途中と、第2のブラシ21からの配線の途中にそれぞれ第1開閉器22および第2開閉器23を設けて、両開閉器或いはいずれか一方を開とすることにより左右両レール間を開にすることができるようにしたものである。
左右に開閉器を設けているから、いずれか一方が閉状態となる故障を起してもなお開とすることができる。なお、この開閉器としては継電器を用いてもよい。
これに対して、保守作業の過程で、左右両レール間をフィルタ1を介さずに直接短絡したい場合も生ずる。それを実現するのが図9の構成である。
図9は、図8の構成に対して、フィルタ1の一方端と他方端との間に第3開閉器25を設けて、フィルタ1を短絡することができるようにしたものである。
この第3開閉器25を閉とし、左右の第1開閉器22および第2開閉器23を閉とすることにより、左右のレール間は直接短絡されることになる。
実施例3は、車輪へ直接ブラシを接触して回転する車輪とフィルタとの電気的接続を得た例であるが、別途スリップリングとこれに接触するブラシを用いる例もある。
図10から図12は、このようなスリップリングを用いた実施例の構成を示す図である。
図10を参照すれば、車輪は実施例1の場合と同様外周側5と車軸側6が絶縁材7によって絶縁されている。
実施例3のように摺接部31が設けられていない代わりに、車軸8に絶縁材30を介して第1のスリップリング27と第2のスリップリング29が設けられており、これは車軸8とともに回転する。
第1のスリップリング27は第1の車輪3の外周側に接続されており、第2のスリップリング29は第2の車輪4の外周側5に接続されている。この接続により第1のスリップリング27は左レール10と導通を有することになり、第2のスリップリング29は右レール11と導通を有することになる。
第1のスリップリング27には第1のブラシ26が弾性接触しており、第1のブラシ26はフィルタ1の一方端へ接続されている。
第2のスリップリング29には第2のブラシ28が弾性接触しており、第2のブラシ28は、実施例3の場合と同様に台車枠24の右側部分に接続され、フィルタ1の他方端は台車枠24の左側部分に接続されることにより、フィルタ1の他端は第2のブラシ28に接続されたことになる。こうしてフィルタ1が左右のレール間に接続されることになる。
図11は図10の構成に対して、第1のブラシ26とフィルタ1の一方端との間に第1開閉器22を設け、第2のブラシ28と台車枠24の間に第2開閉器23を設け、これらの開閉器を閉にしたときは図10の場合と同様に左右のレール間にフィルタ1が接続されることになり、開にしたときは、両レール間には何も接続されない状態となる。第1、第2の開閉器22、23は継電器を用いてもよい。
これに対して、保守作業の過程で、左右のレール間をフィルタ1を介さず直接短絡したい場合も生ずる。
それを実現するのが図12の構成である。
図12は、図11の構成に対して、フィルタ1の一方端と他方端との間に第3開閉器25を設けて、フィルタ1を短絡できるようにしたものである。
この第3開閉器25を閉とし、左右の第1開閉器22および第2開閉器23を閉とすることにより、左右のレール間は直接短絡されることになる。
本発明実施例1の基本構成図である。 本発明実施例1の構成図であり、図1の構成に第2開閉器12を付加したものである。 本発明実施例1の構成図であり、図2の構成に第3開閉器13を付加したものである。 本発明実施例2の基本構成図である。 本発明実施例2の構成図であり、図4の構成に第1開閉器15を付加したものである。 本発明実施例2の構成図であり、図5の構成に第2開閉器16を付加したものである。 本発明実施例3の基本構成図である。 本発明実施例3の構成図であり、図3の構成に第1開閉器22と第2開閉器23を付加したものである。 本発明実施例3の構成図であり、図8の構成に第3開閉器25を付加したものである。 本発明実施例4の基本構成図である。 本発明実施例4の構成図であり、図10の構成に第1開閉器22と第2開閉器23を付加したものである。 本発明実施例4の構成図であり、図11の構成に第3開閉器25を付加したものである。
符号の説明
1 フィルタ
2 フィルタ収納筐体
3 第1の車輪
4 第2の車輪
5 外周側
6 車軸側
7 絶縁材
8 車軸
9 第1開閉器
10 左レール
11 右レール
12 第2開閉器
13 第3開閉器
14 第2の車輪
15 第1開閉器
16 第2開閉器
17 第1の車輪
18 第2の車輪
19 絶縁材
20 第1のブラシ
21 第2のブラシ
22 第1開閉器
23 第2開閉器
24 台車枠
25 第3開閉器
26 第1のブラシ
27 第1のスリップリング
28 第2のブラシ
29 第2のスリップリング
30 絶縁材
31 摺接部

Claims (13)

  1. 下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両。
    (イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
    (ロ)一端が第1の車輪の外周側に接続され、他端が車軸側に接続され、電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
    (ハ)前記フィルタを収納し、車軸に固定されて車軸とともに回転するフィルタ収納筐体
    (ニ)第2の車輪の外周側と車軸側との電気的接続を開閉する第1の開閉手段
  2. 請求項1の構成に加えて、前記フィルタの一端と第1の車輪の外周側との間又は、前記フィルタの他端と車軸側との間に、接続を開閉する第2の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両。
  3. 請求項1又は請求項2の構成に加えて、前記フィルタの一端と他端との間の接続を開閉する第3の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両。
  4. 下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両。
    (イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と、該絶縁がされていない左右他方側の第2の車輪
    (ロ)一端が第1の車輪の外周側に接続され、他端が車軸側に接続され、電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
    (ハ)前記フィルタを収納し、車軸に固定されて車軸とともに回転するフィルタ収納筺体
  5. 請求項4の構成に加えて、前記フィルタの一端と第1の車輪の外周側との間、又は、前記フィルタの他端と車軸側との間に、接続を開閉する第1の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両。
  6. 請求項4又は請求項5の構成に加えて、前記フィルタの一端と他端との間の接続を開閉する第2の開閉手段を具備することを特徴とする保守用車両。
  7. 下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両。
    (イ)車軸と電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
    (ロ)回転する第1の車輪と電気的に接触を得るための第1のブラシと、同じく第2の車輪と電気的接触を得るための第2のブラシ
    (ハ)第1のブラシおよび第2のブラシを介して電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
  8. 下記の各手段を具備することを特徴とする保守用車両。
    (イ)レールに接する外周側と車軸側とが電気的に絶縁されている左右一方側の第1の車輪と他方側の第2の車輪
    (ロ)第1、第2の各車輪毎に対応させて、車軸に電気的に絶縁されて固定され車軸と一緒に回転するとともに、それぞれの車輪外周側と電気的に接続された第1のスリップリングおよび第2のスリップリング
    (ハ)前記第1のスリップリングに接触する第1のブラシと、第2のスリップリングに接触する第2のブラシ
    (ニ)第1のブラシおよび第2のブラシを介して電気的に左右両レール間に接続状態となったとき、左右両レール間にかかっている信号機用電源の周波数では信号切替可能に通電し、同じく左右レール間にかかっている踏切制御用電源の周波数では踏切遮断動作をさせるに足る通電をしない周波数特性を有するフィルタ
  9. フィルタの一方端と第1のブラシとの間又はフィルタの他方端と第2のブラシとの間の導通手段として台車枠を利用する請求項7又は請求項8記載の保守用車両。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項の構成に加えて下記手段を有することを特徴とする保守用車両。
    (ホ)フィルタの一方端と第1のブラシとの間の接続を開閉する第1の開閉手段
    (ヘ)フィルタの他方端と第2のブラシとの間の接続を開閉する第2の開閉手段
  11. フィルタの一方端と第1の開閉手段の間又はフィルタの他方端と第2の開閉手段の間の導通手段として台車枠を利用する請求項10記載の保守用車両。
  12. 請求項7〜11のいずれか1項の構成に加えて、フィルタの一方端と他方端との間の接続を開閉する第3の開閉手段を有することを特徴とする保守用車両。
  13. フィルタがリッツ線を巻いたコイルであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の保守用車両。

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