JP3933696B2 - Cdmaシステムにおけるハードハンドオフのための方法および装置 - Google Patents

Cdmaシステムにおけるハードハンドオフのための方法および装置 Download PDF

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    • H04W36/00837Determination of triggering parameters for hand-off

Description

[発明の背景]
1.発明の技術分野
本発明は、一般的に、多数のベース局が配置されているセルラ通信システムに関し、特に、異なったセルラシステムのベース局間の通信のハンドオフのための優れた改良された技術に関する。
2.関係する技術の説明
コード分割多重アクセス(CDMA)変調を使用する技術は、多数のシステムユーザが存在する通信を容易にするいつかの技術の1つである。時分割多重アクセス(TDMA)および周波数分割多重アクセス(FDMA)のような別の技術も知られているが、CDMAはこれら他の技術にまさる顕著な利点を有している。多重アクセス通信システムにおけるCDMAの使用は、本出願人の米国特許第4,901,307号明細書に記載されており、その開示内容は本明細書において参考文献とされる。
上記の米国特許明細書(以下省略して121号明細書と言う)には、多重アクセス技術が開示され、それにおいてはそれぞれトランシーバ(また遠隔装置として知られている)を有する多数の自動車電話システムユーザが衛星中継器または地上ベース局(またベース局またはセルラ位置として知られている)を介してCDMA拡散スペクトル通信信号を使用して通信を行っている。CDMA通信の使用において、周波数スペクトルは多数回再使用されることができる。CDMA技術の使用によって、他の多重アクセス技術を使用して得られるよりも遥かに高い周波数スペクトル効率が得られ、したがってシステムユーザ容量の増加を可能にする。
米国内で使用される通常のFMセルラ電話システムは通常アドバンスド・モービル・フォーン・サービス(AMPS)と呼ばれ、Electronic Industry Association standars EIA/TIA-553“Mobile Station-Land Starion Compatibility Specification”に記載されている。そのような通常のFMセルラ電話システムでは、利用できる周波数帯域は典型的に30kHzの帯域幅のチャンネルに分割される。このシステムのサービス区域は地理的にベース局カバー領域に分割され、それらの大きさは変化してもよい。利用可能な周波数チャンネルは周波数セットに分割される。周波数セットは共通チャンネル干渉の可能性を最小にするようにカバー領域に割当てられる。例えば、7つの周波数セットが存在し、カバー領域が等しい大きさの六角形であるシステムについて考える。1つのカバー領域で使用される周波数セットは6個の最も近い隣接カバー領域では使用されない。
通常のセルラシステムでは、ハンドオフ方式は、遠隔装置が2つの異なったベース局のカバー領域間の境界を横切る時に通信接続の連続させるために使用される。AMPSシステムにおいては、1つのベース局から別のベース局へのハンドオフは、遠隔装置からの受信信号強度がパラメータしきい値より下に低下したことをその呼を処理するアクチブベース局中の受信機が通知されたときに開始する。低い信号強度指示は遠隔装置がベース局のカバー領域境界の付近であるに違いないことを意味している。信号レベルがパラメータしきい値より下に低下したとき、アクチブベース局は隣接ベース局が現在のベース局より良好な信号強度で遠隔装置信号を受信するか否かを決定するようにシステム制御装置に要求する。
システム制御装置はアクチブベース局の要求に応答して隣接ベース局にハンドオフ要求のメッセージを送る。アクチブベース局に隣接する各ベース局は、動作しているチャンネルで遠隔装置からの信号を監視する特別の走査受信機を使用している。隣接するベース局の1つがシステム制御装置に対して適切な信号であることを報告した場合には、ハンドオフがその隣接ベース局に対して試みられてその隣接ベース局はターゲットベース局とラベルを付けられる。それから、ターゲットベース局で使用されるチャンネルのオフセットから1つのアイドルチャンネルを選択することによってハンドオフが開始される。制御メッセージが遠隔装置に送られ、現在のチャンネルからターゲットベース局によってサポートされる新しいチャンネルへ切替えるように命令する。同時にシステム制御装置はアクチブベース局からターゲットベース局へ呼の接続を切替える。このプロセスはハードハンドオフと呼ばれている。用語ハードはハンドオフ特性の“メイク(接続)の前のブレイク(遮断)”を特徴付けるために使用されるものである。
通常のシステムでは、呼接続はターゲットベース局へのハンドオフが不成功な場合にはドロップ(すなわち遮断)される。多くの理由でハードハンドオフの失敗が発生する。例えば、ターゲットベース局において利用できるアイドルチャンネルが存在しない場合にはハンドオフは成功しない。ハンドオフはまた、隣接ベース局が遠距離のベース局と通信するために同じチャンネルを使用する異なった遠隔装置信号を受信していることを報告した場合にも成功しない。この報告エラーは悪いベース局に呼接続の転移を行わせる結果となり、その典型的な場合は、実際の遠隔装置からの信号強度が通信を維持するために不十分ときである。さらに、遠隔装置がチャンネルを切替える命令の受信に失敗した場合にもハンドオフは失敗する。実際の動作の経験では、ハンドオフの不成功はしばしば生じてそれはシステムの信頼性を損なうことが認められている。
別の通常のAMPS電話システムにおける問題は、遠隔装置が2つのカバー領域間の境界付近に長時間位置している場合に発生する。この状態では、遠隔装置が位置を変化させるとき、或いはカバー領域内の他の反射性または減衰性の対象物がその位置を変化させるとき、信号レベルは各ベース局に関して変動する。信号レベルの変動の結果としてピンポン状態が発生して、2つのベース局間で呼のハンドオフが反復的に行われる。このような付加的な不必要なハンドオフは呼が偶発的に遮断される可能性を増加させる。さらに、成功したとしても、反復的なハンドオフは信号品質に悪影響を及ぼす。
1992年3月31日発行の本出願人の米国特許第5,101,501号明細書には、CDMA呼のハンドオフ中に1以上のベース局を通って遠隔装置と通信を行う方法およびシステムが開示されている。この形式のハンドオフを使用すると、セルラシステム内の通信はターゲットベース局にアクチブベース局からハンドオフすることによって中断されることは無くなる。この形式のハンドオフは“ソフト”ハンドオフと考えられ、それにおいては、第1のアクチブベース局との通信が終了する前に第2のアクチブベース局となるターゲットベース局との通信が同時の設定される。
改良されたソフトハンドオフ技術は1993年11月30日発行の本出願人の米国特許第5,267,261号明細書に開示されている(以下'261明細書と言う)。この'261明細書記載のシステムにおいて、ソフトハンドオフプロセスはシステム内の各ベース局によって送信された“パイロット”信号の信号強度を遠隔装置において測定することに基づいて制御される。これらのパイロット信号強度の測定は、種々のベース局のハンドオフ候補の識別を容易にすることによってソフトハンドオフプロセスを助ける。
特に、'261明細書記載のシステムにおいて、遠隔装置は隣接ベース局からのパイロット信号の信号強度を監視する。隣接ベース局のカバー領域はアクチブ通信が設定されるベース局のカバー領域と実際に接する必要はない。1つの隣接ベース局からのパイロット信号の測定された信号強度が所定のしきい値を超えるとき、遠隔装置は信号強度メッセージをアクチブベース局を介してシステム制御装置に送る。システム制御装置はターゲットベース局に対して遠隔装置と通信を設定するように命令し、アクチブベース局を介してターゲットベース局を通して同時の通信を設定し、その一方でアクチブベース局との通信を維持するように遠隔装置に命令する。
遠隔装置が通信しているベース局の1つに対応するパイロット信号強度がパラメータレベルより低下したことを検出したとき、遠隔装置はアクチブベース局を介してシステム制御装置に対応するベース局の測定された信号強度を報告する。システム制御装置は命令メッセージを識別されたベース局および遠隔装置に送り、識別されたベース局を通しての通信を終了させ、一方、他のアクチブベース局またはベース局を通して通信を維持する。
上述の技術は、同じシステム制御装置により制御されている同じセルラシステムにおけるベース局間の呼転送に対してはよく適合しているけれども、遠隔装置が他のセルラシステムからあるベース局によってサービスされているカバー領域中へ移動して来ることによって困難な問題が生じる。そのような“システム間”ハンドオフにおける1つの複雑な要因は、各システムが異なったシステム制御装置により制御され、典型的に第1のシステムのベース局と第2のシステムのシステム制御装置との間、或いは第2のシステムのベース局と第1のシステムのシステム制御装置との間に直接のリンクが存在しないことである。2つのシステムはそれによってハンドオフプロセス中に1以上のベースを通して遠隔装置と同時に通信を行うことを妨げられる。2つのシステム間にシステム間リンクが存在してシステム間ソフトハンドオフを容易にするように利用されるときでも、2つのシステムの異なった特性によってソフトハンドオフプロセスはしばしばさらに複雑なものになる。
リソースがシステム間ソフトハンドオフを行うために利用できないとき、1つのシステムから他のシステムへの呼接続の“ハードハンドオフ”の実行は、もしも中断されないサービスが維持されなければならない場合には臨界的になる。システム間ハンドオフは、システム間の呼接続の転送が成功する可能性の高い時間および位置で行われなければならない。その結果、例えば以下のような場合にしかハンドオフは試みられることができなくなる。
(i)アイドルチャンネルがターゲットベース局において利用可能である。
(ii)遠隔装置がターゲットベース局とアクチブベース局の範囲内にある。
(iii)遠隔装置がチャンネルを切替えるための命令を受信することが確実な位置にある。
理想的にはこのようなシステム間ハードハンドオフは、異なったシステムのベース局間の“ピンポン”ハンドオフ要求の潜在的可能性を最小にするような方法で行われなければならない。
これら、およびその他の既存のシステム間ハンドオフ技術の欠点はセルラ通信の品質を低下させ、セルラシステムが増加を続けて競合するとき、さらに性能を劣化させることが予想される。したがって、異なったシステムのベース局間で呼のハンドオフを高い信頼性で行うことのできるシステム間ハンドオフ技術が必要とされる。
[発明の概要]
本発明は、第1のシステム制御装置によって制御された第1のベース局から第2のシステム制御装置によって制御された第2のベース局へのハードハンドオフを容易に行うために2つの異なった技術を使用する。検出ルールは、指定されたベース局のカバー領域内に位置している遠隔装置がトリガーパイロット信号の検出を報告したときハンドオフをトリガーする。行われる動作は遠隔装置が位置するカバー領域と、感知するトリガーパイロット信号に依存している。ハンドダウンのルールは遠隔装置のアクチブセットがただ1つのベース局を含み、ベース局が基準ベース局として指定され、遠隔装置と基準ベース局との間の往復伝送遅延があるしきい値を超えたときにハンドオフをトリガーする。
検出およびハンドダウンのルールは、システム内およびシステム間の両者の空間的履歴を与える物理的カバー領域形態と関連して使用される。このルールはまた他のネットワーク計画形態と組合わせられてCDMAとCDMAの異なった周波数のハンドオフの使用のような最大の効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
本発明の特徴、目的および効果は、添付図面を参照にする以下の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
図1は、セルラWLL、PCSまたは無線PBXシステムの例示的説明図である。
図2は、第1(MSC−I)および第2(MSC−II)の移動無線スイッチングセンタによりそれぞれ制御される第1および第2のセルラシステムから構成されたセルラ通信ネットワークを示している。
図3は、2つの指向性マイクロ波アンテナ間の地点間マイクロ波リンクによる併置されたセルラ通信システムを示している。
図4Aは、FMシステムのハードハンドオフの高度に理想化された概略図である。
図4Bは、CDMAシステムのハードハンドオフおよびソフトハンドオフの高度に理想化された概略図である。
図4Cは、CDMAから別のCDMAへの異なる周波数ハンドオフに対応するハンドオフ領域の高度に理想化された概略図である。
図5は、1組の内部、転移、および第2のシステムベース局を示し、ハードハンドオフテーブルで指令された遠隔装置測定装置の機能を説明するために使用される。
図6は、3個のセクタ化されたベース局に対するアンテナパターンを示している。
図7は、CDMAからCDMAへの同じ周波数ハンドオフにおける検出ルールの使用を示している。
図8は、CDMAからCDMAへの異なる周波数ハンドオフにおける検出ルールの使用を示している。
図9は、CDMAからCDMAへの異なる周波数ハンドオフを行う構成における2つの併置されたベース局を示している。
図10は、CDMAシステムから異なった技術を使用するサービスを行うシステムへのハンドオフを示している。
図11は、単一のマルチセクタベース局を使用する1つのCDMAからCDMAへの異なる周波数のハンドオフを行う別の形態を示している。
図12は、受信ダイバーシティを含む従来技術のベース局のブロック図である。
図13は、通路ダイバーシティを生成するための送信ダイバーシティを有する境界ベース局のブロック図である。
図14は、ハードハンドオフを行うための同じ位置にあるベース局の使用の説明図である。
図15は、ハードハンドオフを行うためにオーバーラップしたカバー領域の大部分を有する近接して位置していあるベース局の使用の説明図である。図16は、地点間マイクロ波リンクによる交差しているCDMAシステム中の“コーン・オブ・サイレンス”の使用の説明図である。
図17は、地点間マイクロ波リンクによる交差してているCDMAシステム中の“コーン・オブ・サイレンス”の使用の説明図であり、それにおいてコーン・オブ・サイレンスのカバー領域およびマイクロ波リンクのカバー領域は実質上同じである。
[好ましい実施形態の説明]
図1には、セルラ電話システム、無線構内交換機(PBX)システム無線ローカルループ(WLL)、パーソナル通信システム(PCS)システムまたはその他の類似の無線通信システムの一例が示されている。別の実施形態において、図1のベース局は、衛星ベースのものであってもよい。図1に示されたシステムは、多数の遠隔装置と複数のベース局との間の通信を容易にするために種々の多重アクセス変調技術を使用してもよい。時分割多重アクセス方式(TDMA)、周波数分割多重アクセス方式(FDMA)、コード分割多重アクセス方式(CDMA)のような多数の多重アクセス通信システム技術や、振幅圧伸信号シングルサイドバンドのような振幅変調(AM)方式が技術的に知られている。しかしながら、CDMAのスペクトル拡散変調技術は、多重アクセス通信システムにとってこれらの変調技術よりはるかに大きい利点を有する。多重アクセス通信システムにおけるCDMA技術の使用は、本出願人に譲渡されている米国特許第4,901,307号("SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM USING SATELLITE OR TERRESTRIAL REPEATERS",1990年2月13日発行)の明細書に記載されている。ここに示されている好ましい実施形態は、CDMAシステムを参照にして述べられているが、ここに記載されたアイディアの多くは種々の通信技術で使用することができる。
上記参照の米国特許第4,901,307号明細書には、多数の移動電話システムユーザがCDMAスペクトル拡散通信信号を使用して衛星中継器または地上ベース局によってトランシーバ通信をそれぞれ行なう多重アクセス技術が記載されている。CDMA通信を使用する際、複数の異なる通信信号を伝送するために同じ周波数スペクトルを何度でも再利用することができる。CDMAを使用した結果、スペクトル効率は別の多重アクセス技術を使用して達成できるものよりはるかに高くなり、それによってシステムユーザ容量を増加することができる。
一般的なCDMAシステムにおいて、各ベース局は、特有のパイロット信号を送信する。好ましい実施形態において、パイロット信号は、共通の疑似ランダム雑音(PN)拡散コードを使用して各ベース局により連続的に送信される変調されていない直接シーケンスのスペクトル拡散信号である。各ベース局またはベース局セクタは、別のベース局から時間的にオフセットされた共通のパイロットシーケンスを送信する。遠隔装置は、それがベース局から受信したパイロット信号のコード位相オフセットに基づいて、ベース局を識別することができる。このパイロット信号はまたコヒーレントな復調の位相基準であり、かつハンドオフ決定で使用される信号強度測定の基準となる。
再び図1を参照すると、移動無線スイッチングセンタ(MSC)とも呼ばれるシステム制御装置およびスイッチ10は、一般にベース局にシステム制御(信号)を供給するためのインターフェースおよび処理回路を含んでいる。制御装置10はまた、適切な遠隔装置に送信するために公衆電話交換網(PSTN)から適切なベース局への電話呼の経路設定を制御する。この制御装置10はまた、遠隔装置から少なくとも1つのベース局を介してPSTNへの呼の経路設定を制御する。制御装置10は、遠隔装置の間において適切なベース局を介して呼を導くことができる。
一般的な無線通信システムは、多数のセクタを有するいくつかのベース局を含んでいる。多セクタに区分されたベース局は、多数の独立した送受信アンテナと、いくつかの独立した処理回路とを備えている。本発明は、区分されたベース局の各セクタおよび単一セクタ型独立ベース局に同様に適合する。ベース局という用語は、ベース局のセクタまたは単一セクタ型ベース局のいずれかを指すと考えることができる。
制御装置10は、専用電話線、光ファイバリンクのような種々の手段によって、またはマイクロ波通信リンクによってベース局に結合されてもよい。図1は、例示的なベース局12,14,16および例示的な遠隔装置18を示している。この遠隔装置18は、車両ベースの電話機、手持ち型のポータブル装置、PCS装置、または固定位置無線ローカルループ装置、あるいは任意の他の規定にしたがった音声またはデータ通信装置であってもよい。矢印20Aおよび20Bは、ベース局12と遠隔装置18との間において可能な通信リンクを示す。矢印22Aおよび22Bは、ベース局14と遠隔装置18との間において可能な通信リンクを示す。同様に矢印24Aおよび24Bは、ベース局16と遠隔装置18との間において可能な通信リンクを示す。
ベース局の位置は、それらのカバー領域内に配置された遠隔装置にサービスを提供するように設計されている。遠隔装置がアイドル状態である場合、すなわち発呼が全くなされない場合、遠隔装置は、それぞれの近くのベース局からのパイロット信号送信を定常的に監視する。図1に示されているように、パイロット信号は、ベース局12,14および16によって通信リンク20B,22B,24Bをそれぞれ通って遠隔装置18に送られる。一般的に述べると、順方向リンクという用語は、ベース局から遠隔装置への接続を示し、また逆方向リンクという用語は、遠隔装置からベース局への接続を指す。
図1に示されている例において、遠隔装置18はベース局16のカバー領域中にあるものとみなしてもよい。したがって、この遠隔装置18は、それが監視している別のいずれのパイロット信号より高いレベルでベース局16からのパイロット信号を受信する傾向がある。遠隔装置18がトラフィックチャンネル通信(すなわち、電話呼)を開始したとき、制御メッセージがベース局16に送信される。このベース局16は、呼要求メッセージを受信すると、制御装置10に信号で通知して、呼出された電話番号を転送する。その後、この制御装置10は、意図された受信端部にPSTNを通って呼を接続する。
呼がPSTNから開始された場合には、制御装置10は、遠隔装置がその存在を最近に登録した位置の付近に位置する1組のベース局に呼情報を送信する。そのベース局は、それに対して返事としてページングメッセージを放送する。意図された遠隔装置がそのページングメッセージを受取った時に、それは、最も近いベース局に送信される制御メッセージで応答する。この制御メッセージは、この特定のベース局が遠隔装置と通信していることを制御装置10に通知する。制御装置10は最初にこのベース局を通って遠隔装置に呼を送る。
遠隔装置18が最初のベース局、たとえばベース局16のカバー領域外に移動した場合、通信は別のベース局に転送される。通信を別のベース局に転送するプロセスはハンドオフと呼ばれている。好ましい実施形態において、遠隔装置はハンドオフプロセスを開始および支援する。
一般的には簡単にIS−95と呼ばれるTIA/EIA/IS−95(”Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System”)によると、“遠隔装置支援”ハンドオフは、遠隔装置自身によって開始されてもよい。遠隔装置は、別の機能を実行することに加え、隣接するベース局のパイロット信号の伝送を走査するために使用される探索受信機を備えている。隣接するベース局の1つ、たとえばベース局12のパイロット信号が所定のしきい値より強いことが分かった場合、遠隔装置18は現在のベース局16にメッセージを送る。この情報は、ベース局16を介して制御装置10に伝達される。制御装置10は、この情報を受信した際に、遠隔装置18とベース局12との間の接続を開始してもよい。制御装置10は、ベース局12が呼にリソースを割当てることを要求する。好ましい実施形態において、ベース局12は、呼を処理してこのような割当を制御装置10に報告するチャンネルエレメントを割当てる。制御装置10は、ベース局12からの信号を探索するように遠隔装置18に対してベース局16を通して通知し、また遠隔装置トラフィックチャンネルパラメータをベース局12に通知する。遠隔装置18は、ベース局12および16の両方を通って通信する。このプロセス中、遠隔装置は、それが受信したパイロット信号の信号強度を継続的に識別および測定する。このようにして、遠隔装置支援ハンドオフが行われる。
上述のプロセスはまた、遠隔装置が2以上のベース局を介して同時に通信する点で“ソフト”ハンドオフと考えてもよい。ソフトハンドオフ中、MSCは、遠隔装置が通信している各ベース局から受信された信号どうしを結合したり、あるいはそれらの間で選択を行うことができる。MSCは、遠隔装置が通信している各ベース局にPSTNから信号を中継する。遠隔装置は、それが各ベース局から受信した信号を結合して、総合した結果を生み出す。
ソフトハンドオフのプロセスを再検討すると、MSCはプロセスの中央制御を行うことは明らかである。同じセルラーシステム内にない、すなわち同じMSCによって制御されていない2以上のベース局のカバー領域内に偶然に遠隔装置が位置した場合、遠隔装置支援ハンドオフはさらに複雑化する傾向がある。
図2は、第1および第2の移動無線スイッチングセンタMSC-IおよびMSC-IIの各制御下にある第1および第2のセルラーシステムを含むセルラー通信ネットワーク30を示している。MSC-IおよびMSC-IIは、専用電話線、光ファイバリンクのような種々の手段によって、またはマイクロ波通信リンクによって第1および第2のセルラーシステムのベース局にそれぞれ結合される。図2には、第1のシステムのカバー領域C1A乃至C1E内にそれぞれ設けられている5個のこのような例示的なベース局B1A乃至B1Eと、第2のセルラーシステムのカバー領域C2A乃至C2E内にそれぞれ設けられている5個のこのような例示的なベース局B2A乃至B2Eが示されている。
説明の便宜上、図2のカバー領域C1A乃至C1EおよびC2A乃至C2E、ならびにそれに続いて導入されている図3のカバー領域は、円形または六角形として示され、高度に理想化されている。実際の通信環境では、ベース局のカバー領域は、その大きさや形状が変わる可能性がある。ベース局のカバー領域は、理想的な円形または六角形とは異なるカバー領域の形状を限定しているカバー領域境界とオーバーラップする傾向がある。さらに、技術的によく知られているように、ベース局はまた3個のセクタのようなセクタに区分してもよい。
以下、カバー領域C1C乃至C1EおよびC2C乃至C2Eは第1および第2のセルラーシステムの間の境界に近いので、それらを境界カバー領域または転移カバー領域と呼んでもよい。各システム内のカバー領域の残りのものを内側または内部カバー領域と呼ぶ。
図2をざっと見ると、明らかに、MSC-IIはベース局B1A乃至B1Eと直接アクセスして通信することはなく、MSC-Iはベース局B2A至B2Eと直接アクセスして通信することはない。図2に示されているように、MSC-IおよびMSC-IIは、互いに通信することができる。たとえばEIA/TIA/IS−41(”Cellular Radio Telecommunication Intersystem Operations”)およびその改訂版では、図2のシステム間データリンク34によって示されている異なる動作領域のスイッチ間の通信に対する標準規格を定めている。ベース局B1C乃至B1Eの1つとベース局B2C乃至CB2Eの1つとの間でソフトハンドオフを行うために、多量の呼信号および電力制御情報がMSC-IとMSC-IIとの間でやり取りされなければならない。スイッチどうしの接続の長引いた性質と多量の呼信号および電力制御情報は、過度の遅延を発生させる可能性があり、また膨大な数のリソースを犠牲にする可能性がある。ソフトハンドオフを行った時の別の問題は、MSC-Iによって制御されるシステムおよびMSC-IIによって制御されるシステムのアーキテクチャが大きく異なる可能性が高いことである。また、2つのシステムによって使用される電力制御方法は全く異なる。したがって、本発明は、2つのシステム間のハードハンドオフのメカニズムを提供して、複雑化およびシステム間のソフトハンドオフの損失を回避する手段に関する。
ハードハンドオフのメカニズムは、いくつかの状況の中で使用することができる。たとえば、MSC-IIによって制御されるシステムは、信号を通信するのにCDMAを使用せず、その代わりにFM,TDMAその他の方式を使用する可能性がある。このような場合、システム間ソフトハンドオフ用のメカニズムがMSC-Iによって制御されるシステムに設けられているとしても、ハードハンドオフが必要とされる。それは、両システムがCDMAを使用して動作する場合にのみソフトウェアハンドオフが可能なためである。したがって、本発明は、異なる空中インターフェースを使用している2つのシステム間で遠隔装置をハンドオフするために使用されることが可能である。第2のシステムは、ハードハンドオフプロセスの開始を助けるためにパイロット信号またはその他のCDMAビーコンを送信するように修正されることが必要である。パイロットビーコンを使用するシステムは、現在の米国特許第5,594,718号(1997年1月14日発行)である米国特許出願第08/413,306号("METHOD AND APPARATUS FOR PROVIDING MOBILE UNIT ASSISTED HARD HANDOFF FROM A CDMA COMMUNICATION SYSTEM TO AN ALTERNATIVE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM",1995年3月30日出願)の明細書に詳細に記載されている。別のシステムは、現在の米国特許第6,108,364号(2000年8月22日発行)である米国特許出願第08/522,469号("TIME DIVISION DUPLEX REPEATER FOR USE IN A CDMA SYSTEM",1995年8月31日出願)の明細書に詳細に記載されている。パイロットビーコン装置を使用してもよいシステムは、現在の米国特許第5,697,055号(1997年12月9日発行)である米国特許出願第08/322,817号("METHOD AND APPARATUS FOR HANDOFF BETWEEN DIFFERENT CELLULAR COMMUNICATIONS SYSTEMS",1995年10月13日出願)の明細書に詳細に記載されている。
ハードハンドオフが利用できる別の状況は、遠隔装置が動作する周波数をその遠隔装置が変えなければならない場合である。たとえば、PCS帯域内において、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンクは、CDMA通信システムと共に存在して動作してもよい。図3において、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンク140が指向性マイクロ波アンテナ130と指向性マイクロ波アンテナ135との間に示されている。ベース局40,100および110は、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンク140により使用される周波数帯域の使用を避け、それによって2つのシステム間の干渉を回避することが必要なことがある。指向性マイクロ波アンテナ130および指向性マイクロ波アンテナ135は指向性が高いため、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンク140のフィールドは非常に狭い。このような場合に、ベース局115,120およびセクタ50および70のような他のベース局は、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンク140と干渉せずに動作する可能性がある。したがって、遠隔装置125は、ポイント・ツー・ポイントマイクロ波リンク140と同じ周波数帯域におけるCDMAチャンネル上で動作していてよい。遠隔装置125が現在動作している周波数での通信をサポートしないベース局110に向かってその遠隔装置125が移動した場合、ベース局115からベース局110へのソフトハンドオフを達成することは不可能である。その代わりに、ベース局115は、ベース局110によりサポートされている別の周波数帯域へのハードハンドオフを行うように遠隔装置125に命令してもよい。
ハードハンドオフが利用できる別の状況は、遠隔装置が動作する周波数をその遠隔装置が変えて、負荷をさらに均一に分配しなければならない場合である。たとえば、PCS帯域内において、CDMAは、周波数帯域f1およびf2のような複数の周波数帯域においてトラフィックチャンネル信号で通信している。周波数帯域f2が周波数帯域f1より重くアクチブ通信信号で負荷された場合、周波数帯域f2から周波数帯域f1に若干のアクチブ通信信号をオフロードすることが有効かもしれない。負荷共用を行うために、周波数帯域f2で動作する1以上の遠隔装置は、システム内(intrasystem)ハンドオフを行うことによって周波数帯域f2で動作し始めるように指令される。
ハードハンドオフを行う最も信頼性の高い方法は、ベース局115にそれ自身内において別の周波数へのハードハンドオフを行わせることである。それによって、遠隔装置125がかなり大きく信頼性の高い信号をベース局115から受信しているある時点で、このベース局115は、それがサポートしている異なる周波数で動作するように遠隔装置125に指令する。このベース局115は送信を開始し、新しい周波数で遠隔装置送信信号を受信しようとする。その代わりとして、ベース局115の第1の周波数とベース局110の第2の周波数との間でハードハンドオフが行われることができる。2つのタイプのハードハンドオフのどちらにもシステム間通信は必要ない。
図2を再び参照すると、第1の移動無線スイッチングセンタ(MSC-I)は、指定された遠隔装置に送信するためにPSTNから適当なベース局B1A乃至B1Eへの電話呼の経路設定を制御する。MSC-Iはまた、カバー領域内の遠隔装置から少なくとも1つのベース局を介したPSTNへの呼のの経路設定を制御する。MSC-IIは、PSTNとベース局B2A乃至B2Eとの間における呼の経路設定を行うためにベース局B2A乃至B2Eの動作を管理するように同様に動作する。制御メッセージ等は、IS−41のような工業規格またはその後の改訂規格を使用してシステム間データリンク34によりMSC-IとMSC-IIとの間で伝達されてもよい。
遠隔装置が内部ベース局のカバー領域内に位置した場合、その遠隔装置は、1組の隣接するベース局からのパイロット信号伝送を監視するようにプログラムされる。遠隔装置がカバー領域C1D内に位置しているが、カバー領域C2Dに接近している場合について検討する。この例において、遠隔装置は、ベース局B2Dから利用可能な信号レベルを受信し始めることが可能であり、このベース局B2Dはその後ベース局B1Dと、遠隔装置が現在通信している他のベース局とに報告される。利用可能な信号レベルが遠隔装置によって受信されている時間は、1以上の量的なパラメータ(たとえば、信号強度、信号対雑音比、フレームエラーレート、フレーム消去レート、ビットエラーレートおよび相対時間遅延の少なくとも1つ)を測定することによって決定されてもよい。好ましい実施形態において、その測定は、遠隔装置によって受信されたパイロット信号強度に基づいている。遠隔装置において受信された利用可能な信号レベルのこのような検出、および信号強度または品質メッセージを使用するベース局B1Dへのその報告の後、ベース局B1Dからベース局B2Dへの同じ周波数の遠隔装置補助ハードハンドオフは以下のように進行することができる:
(i)ベース局B1Dは、ベース局B2Dから受信された遠隔装置の報告された信号レベルをMSC-Iに中継する。このMSC-Iは、ベース局B2DがMSC-IIによって制御されていることを知っている;
(ii)MSC-Iは、MSC-IIに対してシステム間データリンク34を介してベース局B2Dにおける2つのシステム間のチャンネルリソースおよびシステム間トランク装置を要求する;
(iii)MSC-IIは、この要求に対して、MSC-Iにシステム間データリンク34を介して情報を供給することによって応答し、このシステム間データリンク34は、通信が為されるチャンネルおよびその他の情報を識別する。さらに、制御装置は、遠隔装置との通信のための指定されたチャンネルと、トランクリソースとをベース局B2D内に保留する;
(iv)MSC-Iは、新しいチャンネル情報をベース局B1Dを介して遠隔装置に供給し、その遠隔装置がベース局B2Dと通信を開始する時間を特定する;
(v)特定された時間における遠隔装置とベース局B2Dとの間のハードハンドオフによって通信が為される;
(vi)MSC-IIは、システムへの遠隔装置の転移の成功をMSC-Iに告知する。
この方法に関する1つの問題は、MSC-Iは、遠隔装置からの信号が、その時の通信をサポートするのに十分なレベルでベース局B2Dにより受信されたかどうかが分からないことである。MSC-Iは、ベース局B2Dとの通信を設定するように遠隔装置に指令する。同様に、ベース局B2Dは、遠隔装置から利用可能な信号レベルをまだ受信していない可能性がある。その結果、呼接続は、制御をMSC-IIに転送しているプロセス中にドロップされることがある。呼接続がドロップされた場合、承諾通知ではなくエラーメッセージがMSC-IIからMSC-Iに送られることになる。
ハードハンドオフを実施する際のもう1つの問題は、CDMAシステムのカバー領域境界線の性質である。AMPSのようなFMシステムにおいて、カバー領域のオーバーラップ領域はかなり広い。カバー領域オーバーラップ領域とは、遠隔装置と2つの異なるベース局の一方だけとの間の通信がサポートされることのできる領域のことである。FMシステムでは、このようなカバー領域のオーバーラップ領域が広くなければならない。それは、カバー領域のオーバーラップ領域中に遠隔装置が位置した場合にのみ、ハードハンドオフの成功的に行われるためである。たとえば、図4Aは、高度に理想化されたFMシステムを示している。ベース局150およびベース局165は、遠隔装置との順方向および逆方向リンクFM通信を行うことができる。(順方向リンクはベース局から遠隔装置への接続を指し、逆方向リンクは遠隔装置からベース局への接続を指す。)領域160内において、ベース局150およびベース局165の両者からの信号強度は、遠隔装置155との通信をサポートするのに十分なレベルである。FMシステムの性質のために、ベース局150および165は、遠隔装置155と同時に通信できないことに注意されたい。ベース局150からベース局165へのハードハンドオフが領域160内において発生した場合、ベース局165と遠隔装置155との間の通信に対して、ベース局150と遠隔装置155との間で使用されたものではなく、新しい周波数が使用される。ベース局165は、ベース局150が使用した周波数では送信をせず、したがってベース局165は公称的にベース局150とそれと通信中の遠隔装置との間の通信を妨害しない。境界線182は、ベース局165から遠隔装置155への通信が不可能になる位置を示している。同様に、境界線188は、ベース局150から遠隔装置155への通信が不可能になる位置を示す。明らかに、図4A、4Bおよび4Cは、スケールに応じて描かれておらず、現実には、カバー領域オーバーラップ領域は、各ベース局の総カバー領域に比べて比較的狭い。
CDMAのソフトハンドオフに関して、2つのベース局の一方だけとの通信が完全にサポートされることのできるカバー領域オーバーラップ領域の存在は重要ではない。ソフトハンドオフが発生する領域において、通信が2以上のベース局により同時に設定された場合に、信頼性の高い通信が維持できるだけで十分である。CDMAシステムでは、一般にアクチブなベース局と隣接ベース局とが同じ周波数で動作する。したがって、遠隔装置が隣接ベース局のカバー領域に接近するにしたがって、アクチブベース局からの信号レベルは低下し、隣接したベース局からの干渉レベルが増加する。隣接ベース局からの干渉の増加のために、ソフトハンドオフが為されない場合、アクチブベース局と遠隔装置との間の接続は危うくなる。信号がアクチブベース局に関して減衰し、隣接したベース局に関して減衰しない場合、特に接続が棄権にさらされる。
図4Bは、高度に理想化されたCDMAシステムを示している。CDMAベース局200およびCDMAベース局205は、遠隔装置155との順方向および逆方向リンクCDMA通信を行うことができる。最も暗い領域170内において、ベース局200およびベース局205の両方からの信号強度は、ベス局200またはベース局205の一方だけとの通信が設定された場合でも、遠隔装置155との通信をサポートするのに充分なレベルである。境界線184を越えると、ベース局205だけとの通信は信頼できないものとなる。同様に、境界線186を越えると、ベース局200だけとの通信は信頼できないものとなる。
領域175A,170および175Bは、遠隔装置がベース局200と205との間でソフトハンドオフを行っているエリアを表している。ベース局200および205の両者を通って通信を行うことにより、通信をサポートするのにベース局205に対する領域175A内の遠隔装置との通信リンクだけでは信頼できない場合でも、システムの全体的な信頼性は高められる。境界線180を越えると、ベース局205からの信号レベルは、ソフトハンドオフでも遠隔装置155との通信をサポートするには不十分となる。境界線190を越えると、ベース局200からの信号レベルは、ソフトハンドオフであっても遠隔装置155との通信をサポートするには不十分となる。
図4Aおよび4Bは、互いを参照して描かれていることに留意されたい。境界線180,182,184,186,188および190を示すために使用されている参照符号は、ベース局150およびベース局200からの距離の増加と共に値が増加している。したがって、境界線180および190間のソフトウェアハンドオフ領域は最も広い領域である。境界線182と188との間のFMカバー領域オーバーラップ領域は、CDMAのソフトウェアハンドオフ領域内に存在する。CDMAの“ハードハンドオフ”領域は、境界線184と186との間の最も狭い領域である。
ベース局200が第1のシステムに属し、かつベース局205が第2のシステムに属している場合、ベース局200およびベース局205は、遠隔装置155と同時に通信することはできないことに留意されたい。したがって、通信がベース局200からベース局205に転送される必要がある場合、ベース局200からベース局205へのハードハンドオフを実行する必要がある。高い確率で成功するために、遠隔装置はハードハンドオフのための領域170における境界線184と186との間のCDMAのハードハンドオフ領域内に位置していなければならないことに留意されたい。ハードハンドオフ領域170は厳密に狭い可能性が高く、かつ遠隔装置155がこのハードハンドオフ領域170に出入りするのに要する時間は非常に短いことが問題である。さらに、遠隔装置155がハードハンドオフ領域170内に位置しているかどうかを認識することは困難である。遠隔装置155がハードハンドオフ領域170内に位置していると判断されると、ハードハンドオフが生成されるかどうか、また、それはどのベース局に対して、何時発生するのかを決定しなければならない。本発明は、これらの問題を解決する。
本発明の第1の特徴は、ハードハンドオフが必要であり、かつそれが成功的に行われると思われるカバー領域内の領域を決定し、またそのハードハンドオフがどのベース局に対して試みられるのかを決定するシステムおよび方法である。図3の六角形のタイル状の配置は、高度に理想化されたものである。システムが実際に展開された場合、結果的に生じるカバー領域はかなり異なって形状になる。図5は、1組のベース局をより現実的に表している。ベース局T1乃至T3およびベース局I1乃至I3は、システム1の制御装置212によって制御される第1の通信システムの一部分である。ベース局I1乃至I3は、同じシステムの他のベース局とのみ接する内部ベース局である。ベース局T1乃至T3は、異なる動作システムに属するベース局のカバー領域と接するカバー領域を有する転移または境界ベース局である。ベース局S1乃至S3は、システム2の制御装置214によって制御される第2のシステムの一部分である。ベース局S3、ベース局I1、乃至I3、ベース局T2およびT3を取り囲んでいる最も外側の太字の円は、対応したベース局と通信を設定することができるベース局の理想的なカバー領域を示している。ベース局S1およびS2とベース局T1とを囲んでいる最も外側の太字の波線は、対応したベース局のさらに理想的なカバー領域を示している。たとえば波線228は、ベース局S1のカバー領域を示す。カバー領域の形状は、アンテナが取付けられた高さ、個数、反射率およびそのカバー領域中の高い建築物の高さのようなそのベース局が位置している地形や、そのカバー領域内の樹木、丘その他の障害物によって大きく影響される。各ベース局に対する現実のカバー領域は、図面を簡単にするために示されていない。
実際のシステムにおいて、ベース局のいくつかは、3セクタのようなセクタに区分されている。図6は、3セクタに区分されたベース局のアンテナパターンを示す。3セクタに区分されたベース局は、図面を簡単にするために図5には示されていない。本発明の概念は、セクタに区分されたベース局に対して完全に適合するものである。
図6において、カバー領域300Aが最も細い線で表されている。カバー領域300Bは中間の太さの線で表されている。カバー領域300Cは、最も太い線で表されている。図6に示されている3つのカバー領域の形状は、標準的な指向性ダイポールアンテナにによって生成された形状である。カバー領域の縁部は、そのセクタを通る通信をサポートするために必要とされる最小の信号レベルを遠隔装置が受信する位置と考えることができる。遠隔装置がそのセクタ中に移動すると、ベース局から受信される遠隔装置により感知される信号強度が増加する。地点302における遠隔装置は、セクタ300Aを介して通信してもよい。地点303における遠隔装置は、セクタ300Aおよび300Bによって通信してもよい。地点304における遠隔装置は、セクタ300Bを介して通信する。遠隔装置がセクタの境界を通り越してしまうと、そのセクタによる通信が劣化する可能性がある。図6のベース局と図示されていない隣接ベース局との間のソフトハンドオフモードで動作している遠隔装置は、おそらくセクタの1つの境界の近くに位置している。
図3のベース局60は、さらに理想化された3つのセクタに区分されたベース局を表している。ベース局60は、120°以上のベース局カバー領域をそれぞれカバーする3つのセクタを有している。実線55で示されたカバー領域を有するセクタ50は、粗い破線75で示されたカバー領域を有するセクタ70のカバー領域とオーバーラップする。セクタ50はまた、細かい破線85で示されたカバー領域を有するセクタ80とオーバーラップしている。たとえば、Xで示した位置90は、セクタ50およびセクタ70の両カバー領域中に位置する。
一般に、ベース局は、ベース局のカバー領域内に位置する遠隔装置に対する総干渉パワーを減少する一方でベース局によって通信できる遠隔装置の数を増やすようにセクタに区分される。たとえば、セクタ80は位置90における遠隔装置に対して意図した信号を送信せず、したがってセクタ80中に位置している位置90の遠隔装置のベース局60と通信している遠隔装置で著しく妨害されるものはない。
位置90に位置している遠隔装置について、全体的な干渉には、セクタ50および70とベース局115および120からの影響が含まれる。位置90における遠隔装置は、セクタ50および70とソフトハンドオフしている可能性がある。位置90における遠隔装置は、ベース局115および120の一方または両方と同時にソフトハンドオフしている可能性がある。
遠隔装置支援ハンドオフは、遠隔装置によって測定された複数組のベース局のパイロット信号強度に基づいて動作する。アクチブセットは、アクチブ通信が設定されるベース局のセットである。隣接セットは、通信を設定するのに十分なレベルの信号強度を有する確率が高いベース局を含むアクチブベース局を取り囲んでいる1組のベース局である。候補セットは、通信を設定するのに十分な信号レベルのパイロット信号強度を有するベース局のセットである。
通信が最初に設定された場合、遠隔装置は第1のベース局を介して通信し、アークチブセットが第1のベース局だけを含んでいる。遠隔装置は、アクチブセット、候補セットおよび隣接セットのベース局のパイロット信号強度を監視している。隣接セット中のベース局のパイロット信号が予め定められたしきい値を越えた場合、そのベース局は候補セットに加えられ、遠隔装置においては隣接セットから除去される。遠隔装置は、新しいベース局を識別するメッセージを第1のベース局に通知する。システム制御装置が新しいベース局と遠隔装置との間に通信を設定すべきかどうかを決定する。システム制御装置がそうすると決定した場合、そのシステム制御装置は、遠隔装置についての識別情報およびそれとの通信を設定せよという指令と共にメッセージを新しいベース局に送る。メッセージはまた第1のベース局を通って遠隔装置に送られる。このメッセージは、第1のベース局および新しいベース局を含んでいる新しいアクチブセットを識別する。遠隔装置は、新しいベース局に対する送信識別信号を探索し、第1のベース局による通信を終端せずに、新しいベース局との通信が設定される。このプロセスは付加的なベース局に関して続行可能である。
遠隔装置が多数のベース局を介して通信している場合、それはアクチブセット、候補セットおよび隣接セットのベース局の信号強度を継続的に監視している。アクチブセットのベース局に対応した信号強度が予め定められた期間中予め定められたしきい値より下に落ちた場合、この遠隔装置はその事象を報告するメッセージを生成して送信する。システム制御装置は、遠隔装置が通信している少なくとも1つのベース局を介してこのメッセージを受信する。システム制御装置は、弱いパイロット信号強度を有するベース局による通信の終了を決定してもよい。
ベース局による通信の終了を決定した際、システム制御装置は、ベース局の新しいアクチブセットを識別するメッセージを生成する。この新しいアクチブセットは、通信が終了されることとなるベース局を含んでいない。通信が設定されるベース局は、遠隔装置にメッセージを送信する。システム制御装置はまた、遠隔装置との通信を終了させるための情報をベース局に伝達する。このようにして、遠隔装置の通信は、新しいアクチブセット中で識別されたベース局によってのみ送られる。
遠隔装置がソフトハンドオフ状態のとき、システム制御装置は、アクチブセットのメンバーである各ベース局から復号化されたパケットを受信する。その信号セットから、システム制御装置は、PSTNへの伝送用の単一の信号を生成しなければならない。各ベース局内において、共通の遠隔装置から受信された信号は、それらが復号化される前に結合され、それによって受信された多数の信号をフルに利用することができる。各ベース局からの復号された結果は、システム制御装置に供給される。信号は一度復号されると、互いに容易にかつ有効に“結合”されることはできない。好ましい実施形態において、システム制御装置は、通信が設定されたベース局に1対1で対応する複数の復号化された信号間において選択をしなければならない。最も有効な復号化された信号がベース局からの信号のセットから選択され、その他の信号は単に廃棄される。
ソフトハンドオフに加えて、システムはまた、“ソフター”ハンドオフを使用してもよい。このソフターハンドオフは、一般に共通のベース局のセクタ間のハンドオフを示す。共通のベース局のセクタははるかに密接に接続されているため、共通のベース局のセクタ間のハンドオフは、復号されたデータの選択によってではなく、復号化されていないデータを結合することによって行われることができる。本発明は、ソフトハンドオフがいずれかのシステム内で使用されるか否かにかかわらず同様に適合する。ソフターハンドオフのプロセスは、現在では権利を放棄されている米国特許出願第08/144,903号(1993年10月10日出願)の継続出願である米国特許出願第08/405,611号(“METHOD OF APPARATUS FOR PERFORMING HANDOFF BETWEEN SECTORS OF A COMMON BASE STATION"1995年3月13日出願)現在では、米国特許第5,625,876号(1997年4月29日発行)の明細書に記載されている。なお、これらの権利は本発明の出願人に譲渡されている。
好ましい実施形態において、選択プロセスは、システム制御装置によってセレクタバンクシステム(SBS)内で行われる。このSBSは、1組のセレクタから構成されている。セレクタは、1つの遠隔装置に対してアクチブ通信を処理する。呼接続の終了時に、セレクタは別のアクチブ遠隔装置に割当てられることができる。セレクタは、制御機能の全てのやり方を遠隔装置およびベース局の両者に提供する。セレクタは、メッセージを送信し、およびメッセージをベース局から受信する。このようなメッセージの一例は、ベース局と遠隔装置との間の往復遅延がしきい値量だけ変化する度に、ベース局によって送信されるメッセージである。セレクタはまた、メッセージを遠隔装置に送信するようにベース局に指令することができる。このようなメッセージの一例は、ベース局に送信されるメッセージであって、パイロット強度測定メッセージ(PSMM)を供給するように遠隔装置に指令するようにこのベース局に指令するメッセージである。以下、これらの両信号の使用をさらに詳細に説明する。最も一般的に実施形態において、セレクタがハンドオフプロセスを制御する必要はなく、好ましい実施形態においてセレクタに委任された機能は、通信制御装置の任意の方法により実行されることができる。
遠隔装置がベース局と通信を設定したとき、ベース局は遠隔装置と関連した往復遅延(RTD)を測定することができる。ベース局はユニバーサル時間に基づいて遠隔装置にその伝送時間を割当てる。信号はベース局から遠隔装置に無線空中リンクにより送信される。送信された信号はベース局から遠隔装置に伝送されるまでに若干の時間を必要とする。遠隔装置はベース局から受信した信号を使用して、ベース局へ送り帰す送信を整列させる。ベース局が遠隔装置から受信した信号の時間整列と、ベース局が遠隔装置へ送った信号の時間整列とを比較することによってベース局は往復遅延を判断して決定することができる。往復遅延はベース局と遠隔装置との間の距離を評価するために使用される。好ましい実施形態では、ベース局は、予め定められた量より大きい往復遅延の変化が生じた場合には常にセレクタにその往復遅延を報告する。
本発明の1つの特徴によれば、遠隔装置の位置を識別するためにアクチブセットと候補セットのメンバーである遠隔装置とベース局との間の往復遅延を使用する。候補セットのメンバーである遠隔装置とベース局との間の往復遅延を得ることはアクチブセットのメンバーの往復遅延を決定するよりも若干複雑である。その理由は、候補セットのメンバーであるベース局は遠隔装置からの信号を復調しないため、往復遅延は候補ベース局によって直接測定することができないからである。
候補セットとアクチブセットのメンバーのパイロット信号情報を含んでいる遠隔装置からベース局に送られたメッセージは、パイロット強度測定メッセージ(PSMM)と呼ばれている。PSMMはベース局からの要求に応じて、或いは隣接セットのベース局の信号強度がしきい値を超えたために、或いは候補セット中のベース局信号強度がアクチブセットのベース局の1つの信号強度を予め定められた量だけ超えたために、或いはハンドオフドロップタイマーの時間終了によるかのいずれかにおいて遠隔装置によって送信される。
4つのパラメータがハンドオフプロセスを制御する。第1に、パイロット検出しきて値T_ADDは、隣接セットのメンバーであるベース局のパイロット信号強度が候補セットのメンバーとして分類されるようになるために超えなければならないレベルを特定する。パイロットドロップしきい値T_DROPは、アクチブまたは候補セットのメンバーであるベース局のパイロット信号強度がタイマーをトリガーするために低下するレベルを特定する。トリガーされたタイマーの継続時間はT_TDROPにより特定される。T_TDROPにより特定された時間の経過後に、パイロット信号強度が依然としてT_DROPレベルよりも下であれば、遠隔装置は現在属しているセットからの対応するベース局の除去を開始する。アクチブセット対候補セットの比較しきい値T_COMPは、PSMMをトリガーするために候補セットのメンバーのパイロット信号強度がアクチブセットのメンバーのパイロット信号強度を超えなければならない量を設定する。これらの4つのパラメータは遠隔装置中に記憶される。これらの4つのパラメータのそれぞれはベース局から送られるメッセージにより新しい値にプログラムされることができる。
PSMMは本発明に関連する2つの情報を含んでいる。PSMMはアクティブまたは候補セットのメンバであるベース局に対応した各パイロット信号の記録装置を具備している。第1に、PSMMは信号強度の測定装置を具備している。第2にPSMMはパイロット信号位相の測定装置を具備している。遠隔装置は候補セットの各パイロット信号のパイロット信号位相を測定する。パイロット信号位相は、候補パイロット信号の最も早期に到着した利用可能なマルチパス成分の位相を、アクティブセットのメンバの最も早期に到着した利用可能なマルチパス成分の位相と比較することによって遠隔装置で測定される。パイロット信号位相は相対的なPNチップで測定されてもよい。最も早期に到着する信号を与えるアクティブセットにおけるベース局のパイロット信号は基準パイロット信号と呼ばれる。
システム制御装置は次式を使用してパイロット信号位相を往復の遅延の評価へ変換することができる。
RTDcan1=RTDref
2*(パイロット位相can1−チャンネルオフセットcan1*パイロット増分) 式1
ここで:
RTDcan1=候補セット中にエントリを有するベース局の往復遅延の計算された評価であり、
RTDref=基準パイロット信号の報告された往復遅延であり、
パイロット位相can1=PNチップのユニットのPSMMで報告された遠隔装置が認知したユニバーサル時間に関する位相であり、
チャンネルオフセットcan1=ユニットのない番号である候補ベース局のチャンネルオフセットであり、
パイロット増分=チャンネル当りのPNチップユニットにおけるシステムのワイドパイロットシーケンスオフセットインデックスの増分である。
基準パイロット信号の報告された往復遅延RTDrefは対応するベース局によりセクタへ与えられる。基準パイロット信号の往復遅延は遠隔装置と、候補セットのメンバであるベース局との間の往復遅延を評価する基礎として作用するものである。好ましい実施形態では、各ベース局は遠隔装置がパイロット信号のコード位相オフセットに基づいてベース局を識別することができるように時間内に同一のパイロットシーケンスオフセットを送信することに留意する。パイロットシーケンスオフセットインデックス増分、即ちパイロット増分はコード位相オフセット増分であり、これによってベース局パイロット信号はオフセットされる。チャンネルオフセット、即ち候補ベース局のチャンネルオフセットcan1は候補ベース局に割当てられるコード位相を示している。候補ベース局の相対的な位相、即ちパイロット位相can1は、PNチップのユニットの基準パイロット信号と比較して遠隔装置により測定したときの候補ベース局のコード位相オフセットである。パイロット位相can1はPSMMのベース局へ報告される。チャンネルオフセットcan1とパイロット増分はセレクタに知られている。
システムの伝送に遅延がないならば、候補ベース局の位相はチャンネルオフセット、即ちチャンネルオフセットcan1と、システムのワイドパイロットシーケンスオフセットインデックスの増分、即ちパイロット増分との積である。システムに伝送遅延が存在するので、遠隔装置は異なった可変の遅延によって、基準パイロット信号と、候補ベース局パイロット信号との両者を認知する。システム誘起のPNオフセット(=チャンネルオフセットcan1とパイロット増分との積)を認知されたPNオフセット(=パイロット位相can1)から減算して、基準パイロット信号と、候補ベース局のパイロット信号との間の相対的なオフセットが得られる。もしもこの差が負であるならば、基準ベース局と遠隔装置間のRTDは候補ベース局と遠隔装置との間のRTDよりも大きい。遠隔装置により認知される差は順方向リンクの相対的な遅延のみを反映している。順方向リンクの相対的遅延は往復遅延全体を考慮するように二倍にされる。
例示のために、システムのワイドパイロットシーケンスオフセットインデックス増分は64PNチップであり、以下の情報が往復遅延測定を基礎にして使用されると仮定する。
パイロット位相ref=0 RTD=137(ベース局Id=12)
パイロット位相14=948 RTD=244(ベース局Id=14、相対的なオフセット52PN)
パイロット位相16=1009(ベース局Id=16、相対的なオフセット−15PN)
好ましい実施形態では、各ベース局またはベース局セクタは同一のパイロットシーケンスオフセットを時間内に送信するので、ベース局識別はベース局により使用されるチャンネルPNオフセットとして考慮され、それによってパイロット信号を送信する。さらに、(図1で示されているベース局を意味するとも想定される)ベース局12、14は、アクティブセットのメンバであり、RTD測定はベース局12、14により測定されたときそれぞれ137と244チップとして報告されると仮定される。
パイロット位相の右側に留意して、ベース局14に対する往復遅延データは計算された相対的なオフセットである。ベース局14の測定されたパイロット位相は948PNチップである。ベース局14の固定オフセットは、ベース局ID(14)×パイロットシーケンスオフセット増分(64)に等しく、これは896PNチップに等しい。測定されたパイロット位相とベース局のパイロット位相オフセットの差はベース局と遠隔装置との間の相対的なオフセットであり、この場合52PNチップ(=948−896)である。ベース局14は直接的に往復遅延測定を行い、ベース局14はアクティブセットのメンバであるので、ベース局14と遠隔装置との間の往復遅延を計算するためにこれらの数を使用する必要はない。
しかしながら、ベース局16は候補セットのメンバであるので、ベース局16による往復遅延測定は直接行われず、先の式1を往復遅延を決定するために使用しなければならない。ベース局16では、パラメータは、
RTDref=137PNチップ、
パイロット位相can1=1009PNチップ、
チャンネルオフセットcan1=16、
パイロット増分=チャンネル当り64PNチップである。
これらの数値を直接式1へ代入すると、遠隔装置とベース局16との間の往復遅延として107PNチップが得られる。前述したように、候補ベース局の絶対オフセットを発見するため、チャンネルオフセットcan1とパイロット増分の積は、パイロット位相can1から減算され、この場合−15PNチップが得られる。ベース局16と遠隔装置との間の往復遅延がベース局12との間の往復遅延よりも小さいことを興味深く注目すべきである。
遠隔装置の位置を識別する第1の方法はハードハンドオフ(MDHO)状態を導く特別な遠隔装置測定の使用に依存する。処理インパクトを最小限にするため、アクティブセットの任意のメンバが変換ベース局としてマークされたときのみシステムはMDHO状態に入る。代わりの実施形態では、アクティブセットの全てのメンバが変換ベース局であるときのみシステムはMDHO状態に入る。さらに第3の実施形態では、アクティブセットに1つのベース局が存在し、そのベース局が変換ベース局であるときのみシステムはMDHO状態に入る。第4の実施形態では、MDHO状態が常にアクティブであるように十分な処理リソースが存在する。MDHO状態では、セレクタはアクティブセットのメンバの往復遅延を監視し、候補セットのメンバの往復遅延を計算する。MDHO状態をトリガーする状態が変化した後、MDHO状態は終了されてもよい。
MDHO状態はMDHO表の使用に基づいている。MDHO表では、各行はカバー領域のオーバーラップ区域であるカバー領域の区域の1部分をそれぞれ表している。先に限定したように、カバー領域のオーバーラップ区域は、通信が遠隔装置と、2つの異なったベース局のうちの一方との間で支持される領域である。各行はベース局識別番号と往復遅延範囲との対のリストを含んでいる。往復遅延範囲は最小および最大の往復遅延によって特定化される。
MDHO表を使用するため、ネットワークプラニングツールまたは実験データの一方が1組の領域と、各領域の対応する適切な動作とを識別するために使用される。代わりに、基礎的なルールまたはエキスパートシステムがMDHO表の生成に使用されることができる。前述したように、図5は1組の内部、変換、第2のシステムのベース局を示しており、ハードハンドオフ(MDHO)表を導く遠隔装置の測定機能を示すために使用される。ベース局周辺の陰影線は往復遅延測定しきい値を示す。例えば、ベース局S2を囲む陰影線222は、ベース局S2から陰影線222上の遠隔装置までの直接路が200PNチップの往復遅延を示す位置を表している。ベース局S2を囲む陰影線220は、ベース局S2から陰影線222上の遠隔装置までの直接路が220PNチップの往復遅延を示した位置を表している。それ故、陰影線220と陰影線222との間に位置する遠隔装置は200乃至220の範囲のPNチップの往復遅延を示している。
同様に、ベース局T1を囲む陰影線226は、ベース局T1から陰影線226上の遠隔装置までの直接路が160PNチップの往復遅延を示す位置を表している。ベース局T1を囲む陰影線224は、ベース局T1から陰影線224上の遠隔装置までの直接路が180PNチップの往復遅延を示す位置を表している。それ故、陰影線224と陰影線226との間に位置する遠隔装置は160と180との間のPNチップの往復遅延を示している。
また、ベース局S1を囲む陰影線232は、ベース局S1から陰影線232上の遠隔装置までの直接路が170PNチップの往復遅延を示す位置を表している。ベース局S1を囲む陰影線230は、ベース局S1から陰影線230上の遠隔装置までの直接路が180PNチップの往復遅延を示す位置を表している。それ故、陰影線230と陰影線232との間に位置する遠隔装置は、ベース局S1に関して170と180との間のPNチップの往復遅延を示している。
前述したように、遠隔装置とベース局との間の直接路を取らないマルチパス信号が環境内の反射素子により発生される。信号が直接路を取らないならば、往復遅延は増加される。最も早期に到着した信号は、遠隔装置とベース局間の最短通路を取った信号である。最も早期に到着した信号が、往復遅延を評価するため本発明に関して測定される。
特定の区域を種々のベース局間の往復遅延によって識別できることに留意する。例えばカバー領域240と242は、遠隔装置とベース局T1との間の往復遅延が160と180との間のPNチップであり、遠隔装置とベース局S2との間の往復遅延が200と220との間のPNチップである事実によって識別されることができる。カバー領域242は、ベース局S1からのパイロット信号がどの往復遅延でも認知されることができないという事実によりさらに限定される。領域240内に位置し現在ベース局T1と通信中の遠隔装置の適切な動作が、CDMAベース局S2に対して同一の周波数のハードハンドオフを実行することであると仮定する。さらに、領域242で、全干渉が非常に高いために代わりのものだけが、ベース局S1によりサポートされるAMPSシステムに対してハードハンドオフを実行することが仮定される。
表1は例示的なMDHO表の一部を示している。第1の列はMDHO表の行に対応するカバー領域のオーバーラップ区域を示している。例えばカバー領域242は表1のカバー区域Nに対応し、カバー領域240は表1のカバー領域N+1に対応する。カバー領域242中に位置する遠隔装置がカバー領域240に対して与えられるパラメータと一致することに留意する。図示の実施形態では、MDHO表は番号順に並び、所定のパラメータに一致する第1の区域が選択され、それによって、所定の組のパラメータが区域N+1に比較される唯一の方法は、区域Nが可能な位置として既に削除されることである。第2の列は第1のベース局IDを含んでいる。第3の列は行により示されているカバー区域に対応した往復遅延範囲を含んでいる。第4、第5の列は第2のベース局IDと往復遅延対を示し、第6、第7の列も同様である。ベース局IDと往復遅延対を示しているより多数の列が必要なときに付加されてもよい。
本発明の実施形態では、MDHO表はセレクタバンクのサブシステム制御装置(SBSC)中に記憶される。SBSCは既にパイロットデータベースを記憶し、これは隣接リスト、パイロットオフセット、その他標準動作に必要なデータを提供する。好ましい実施形態では、セクタは、新しいPSMMが受信されるときおよびアクティブベース局に対するRTD測定がかなりの量変化したときにはいつでもSBSCがMDHO表をアクセスするように要求する。
Figure 0003933696
動作という名称の列は、遠隔装置の位置がカバー領域のうちの1つにマップするときに取られるべき動作を説明している。以下のような、幾つかの例示的なタイプの動作が存在する。
システム間ベース局CDMAからAMPSへハードハンドオフ;
システム内ベース局CDMAからAMPSへハードハンドオフ;
システム内ベース局CDMAからCDMAへハードハンドオフ;
システム間CDMAから異なった周波数のCDMAへハードハンドオフ;
システム間CDMAから同一周波数のCDMAへハードハンドオフ
より多くの往復遅延情報が遠隔装置の位置を識別するために必要とされるならば、T_ADDとT_DROPしきい値は遠隔装置がMDHO状態であるときに変更されることができる。T_DROPとT_ADDしきい値との両者を減少することによって、より低いパイロット信号強度は対応するベース局に候補およびアクティブセットのメンバとしての権限を与え、より低いパイロット信号強度はドロップする前に候補およびアクティブセットに残る。候補セットおよびアクティブセットにリストされているベース局の数が増加するとベース局は遠隔装置の位置付けに使用されることができる往復遅延データ点の数が増加する。システム全体にわたるT_ADDとT_DROPが減少すると、ハンドオフにおける各遠隔装置が2つのベース局からのシステムリソースを使用する点でネガチブな効果が生じる。ハンドオフにおける遠隔装置数を最小にして各ベース局のリソースを保護し、容量を最大にすることが望ましい。それ故、好ましい実施形態ではT_ADDとT_DROPは変換ベース局における値を減少するだけである。またT_TDROPにより示される時間の長さは増加され、それによって、T_DROPより下に低下した後、ベース局がアクティブセットに残る時間量を増加することができる。
好ましい実施形態では、第2のシステムが第1のシステムで使用される周波数で境界ベース局からCDMAパイロット信号をまだ送信していないならば、第2のシステムはパイロット信号またはその他のCDMAビーコンを送信するように変更され、それによって前述の、現在は米国特許第5,594,718号である米国特許出願第08/413,306号、および、現在は米国特許第6,108,364号である米国特許出願第08/522,469号の明細書に詳細に記載されているようにハードハンドオフプロセスの開始を助ける。代わりの実施形態では、システムは境界ベース局からCDMAパイロット信号をまだ送信していなくても、第2のシステムの境界ベース局はパイロット信号を発生せず、MDHO表のベース局ID列にはベース局S1〜S3に対応するエントリは存在しない。パイロットビーコン装置は内部ベース局において、地点を結ぶマイクロ波リンクにより影響される領域を識別するためにも使用されることができる。
幾つかの状況では、遠隔装置の位置を識別する手段として候補ベース局の使用を除去することも可能であり、したがって遠隔位置を決定するためにアクティブベース局情報だけを残す。例えば、賢明なネットワークプラニングにより、カバー領域のオーバーラップ区域はアクティブセットのメンバの往復遅延のみを使用して実効的に識別されることができる。
前述したように、図面を明瞭にするためセクタ化されたベース局は図5で示されていない。現実にはセクタ化の存在は遠隔装置が位置されることのできる領域を狭めることによって位置決定プロセスを行う。例えば、図3のベース局60の形状に留意する。往復遅延が考慮される前に、ベース局60のカバー領域は6つの異なった領域、即ち、セクタ50にのみカバーされる領域、セクタ50とセクタ70にカバーされる領域、セクタ70にのみカバーされる領域、セクタ70とセクタ80にカバーされる領域、セクタ80にのみカバーされる領域、セクタ80とセクタ50にカバーされる領域に分割されている。ネットワークプラニングが2つのシステム間の境界に沿って3つのセクタ化されたベース局を方向付けするために使用されるならば、システム2の境界ベース局のパイロットビーコンの使用および、候補ベース局の往復遅延決定の使用を除去することが可能であろう。
デシベルで測定された負荷されていない受信機通路の雑音と、デシベルで測定された所望のパイロットパワーとの合計が幾つかの定数に等しいように、システムの各ベース局は最初に較正される。較正定数はベース局のシステムを通じて一貫している。システムが負荷されたとき(即ち遠隔装置がベース局と通信を開始したとき)逆方向リンクのハンドオフ境界は実効的にベース局の方向へ接近する。それ故、順方向リンクで同じ効果を模倣するため、補償ネットワークは、負荷が増加したときにパイロットパワーを減少することによって、ベース局で受信される逆方向リンクパワーと、ベース局から送信されるパイロットパワーとの間に一定の関係を維持する。順方向リンクのハンドオフ境界を逆方向リンクのハンドオフ境界に対して平衡するプロセスはベース局ブリージング(breathing)と呼ばれ、米国特許第5,548,812号および米国特許第5,722,044号(発明の題はともに“METHOD AND APPARATUS FOR BALANCING THE FORWARD LINK HANDOFF BOUNDARY TO THE REVERSE LINK HANDOFF BOUNDARY IN A CELLULAR COMMUNICATION SYSTEM”であり、それぞれ1996年8月20日、1998年2月24日発行)の明細書に詳細に記載されている。
ブリージングのプロセスはMDHO状態では動作に悪影響する。図4Bを再度参照すると、ベース局200により送信されるパワーがベース局205により送信されるパワーと比較して減少しているならば、カバー領域のオーバーラップ境界はベース局200へ接近し、ベース局205から遠ざかる。信号レベルは任意の1つの位置の遠隔装置とベース局との間の往復遅延に影響しない。それ故、MDHO表は実際の境界が変更されたときハンドオフに適切である位置と同一位置を識別し続ける。
ブリージングの問題に対処する幾つかの方法がある。第1の方法はMDHO表に記憶されるとき限定されたカバー領域のオーバラップ区域を十分に狭め、それによってカバー領域のオーバラップ区域を現在のブリージング状態と独立して有効に残すことである。
ベース局のブリージングの問題に対処する第2の方法は境界ベース局でのブリージングを無能化しまたは限定することである。ブリージング機構は順方向リンク信号で動作し、それによって逆方向リンク信号の負荷レベルに対する自然な反応を順方向リンク性能に模倣させる。それ故、ブリージングの除去は、逆方向リンクにおける負荷によって境界が変化する危険性をなくさず、したがってシステムがブリージングを使用しなくても負荷は要因を残す。
ベース局のブリージングの問題に対処する第3の方法はネットワークプラニングによる方法である。第2のシステムの境界ベース局が、第1のシステムの境界ベース局により使用される周波数で通信チャンネル信号(即ちアクティブ遠隔装置の特別な信号)を送信しないならば、ブリージング効果が最小にされる。境界ベース局がパイロットビーコン装置からパイロット信号を送信するならば、パイロットビーコン装置を使用したとき通信チャンネル信号が発生しないので、ブリージングの影響も最小にされる。パイロットビーコン装置により出力されるパワーは時間にわたって一定である。
ブリージングの問題に対処する第4の方法はルールに基づくシステムを使用することである。境界ベース局がブリージングをしているならば、ブリージングパラメータは各ベース局からシステム制御装置へ送信される。システム制御装置はブリージングの現在値に基づいてMDHO表を更新する。典型的にシステム制御装置はブリージングの影響を反映するためにMDHO表の往復遅延値を増加する。
ブリージングの影響はほとんどの状況では全く問題ではない。これらの境界領域はこれまで技術およびビジネス問題の原因であったので、ネットワークプラニングは典型的に低い通信領域の2つのシステム間に境界を置こうとする。低い通信量はブリージングのより小さい影響に対応している。
場合によっては、MDHO表の記憶とアクセスを避けることが所望される。このような場合、他の方法がハンドオフをトリガーするために使用されることができる。例えば、別の実施形態では2つの手段がハンドオフをトリガーすることに使用される。第1の方法は検出ルールと呼ばれている。あるベース局(またはベース局セクタ)は基準ベース局Rと表示される。遠隔装置が基準ベース局のカバー領域内であり、これがトリガーされるパイロット信号PBの検出を報告したならば、セレクタはデータセット(R,PB)により決定されるターゲットベース局によりハンドオフをトリガーする。検出ルールは代表的なものであるが、常にパイロットビーコン装置で使用されるわけではない。
第2の方法はハンドダウンルールと呼ばれている。あるベース局は境界ベース局としてマークされる。遠隔装置のアクティブセットがただ1つのベース局しかを含まず、そのベース局が境界ベース局であり、基準パイロット信号の往復遅延がしきい値を超過したならば、セレクタはハンドオフをトリガする。代わりに、遠隔装置のアクティブセットが境界ベース局であるベース局のみを含み、基準パイロット信号の往復遅延がしきい値を超過したならば、セレクタはハンドオフをトリガする。典型的に、しきい値はベース局間で変化し、残りのアクティブセットと独立している。ハンドダウン動作は現在の基準パイロットにより決定される。ハンドダウンルールはハンドオフを導く測定のための最初の1組のルールである。“境界”ベース局として指定されるベース局は、別のシステムのベース局のカバー領域に接したカバー領域を有する必要はないことに留意すべきである。ハンドダウンルールはシステム間ハンドオフおよびシステム内ハンドオフの両者に使用されることができる。
検出ルールおよびハンドダウンルールの両者はシステムの物理的特性に依存してもよい。これらの2つのルールの使用は、ベース局の配置、多セクタ化されたベース局内のセクタの方向、アンテナの物理的な配置等、ネットワーク設計に負担をかける。
遠隔装置またはベース局が境界ベース局で呼を開始しようとするならば、遠隔装置とベース局はアクセスチャンネル上で開始メッセージを交換する。好ましい実施形態では、オーバーヘッドチャンネル管理装置がベース局に存在し、アクセスチャンネルを制御する。オーバーヘッドチャンネル管理装置は開始メッセージから計算された往復遅延評価を検査する。往復遅延がしきい値を超過したならば、オーバーヘッドチャンネル管理装置は移動無線スイッチングセンタへ通知し、移動無線スイッチングセンタは遠隔装置へサービス再誘導メッセージを送信するようにそのベース局に命令する。サービス再誘導メッセージはAMPS可能な遠隔装置をAMPSシステムまたは別のCDMA周波数またはシステムへ誘導してもよい。再誘導メッセージはまた遠隔装置によりリクエストされるサービスのタイプにも依存する。音声接続ではなくデータ接続がリクエストされたならば、AMPSシステムは接続をサポートすることはできない。この理由で、行われる動作は遠隔装置の能力と状態に通常依存しなければならない。典型的に、システムの各遠隔装置はその能力を指定するクラス指定を有する。遠隔装置の現在の状態はベース局により照会されてもよく、帰還した情報に基づいて決定が行われる。
図7はCDMAからCDMAへの同一周波数ハンドオフにおける決定ルールの使用について示している。遠隔装置はC1A/C2領域でシステムS1からS2へ移動していると仮定する。遠隔装置がC2へ接近すると、それによって送信されるパイロット信号を知覚し始める。検出ルールを使用して、C1Aが基準ベース局であるならば、セクタはカバー領域C1Aと同じ位置に配置されているAMPSベース局へのハンドオフを要求する。前述したように、FM AMPSシステムから別のFM AMPSシステムへのハードハンドオフは、同一周波数で動作するあるCDMAシステムから別のCDMAシステムへのハードハンドオフよりも非常に大きい物理的区域にわたって実現される。境界ベース局において、一方から他方へのマッピング、または少なくともCDMAベース局のカバー領域とAMPSベース局のカバー領域との間に実質的なオーバーラップが存在しなければならないことに留意すべきである。FM AMPS動作に切換えると、FMシステム間の適切なシステム間のハードハンドオフの確率は高い。
図8はCDMAからCDMAへの異なった周波数ハンドオフにおける決定ルールの使用について示している。図8では、システムS2が周波数f2の通信チャンネル信号と通信中であるが周波数f1の通信チャンネル信号と通信中ではないことを示すために、システムS2に対応する領域は陰影を付けられている。図8では、システムS1が周波数f1の通信チャンネル信号と通信中であるが周波数f2の通信チャンネル信号と通信中ではないことを示すために、システムS1に対応する領域は陰影を付けられていない。システムS1またはシステムS2またはその両者の境界ベース局で動作するパイロットビーコン装置が存在してもよく、または存在しなくてもよい。パイロットビーコン装置が存在するならば、検出ルールが使用されることができる。代わりに、C1A、C1Bがアクティブセット中の単なるベース局になるならば、往復遅延測定がしきい値を越えると、ハンドダウンルールが適用されることができる。どちらの場合でも、C1AまたはC1B内に共に配置されるAMPSベース局に対してハンドオフが行われる。
図8の構造は図7の構造よりも大きな利点を有する。図4Cは2つの異なったCDMA周波数を使用したハンドオフの利点を示している。図4Cは図4A、4Bと同一のフォーマットにしたがって2つの異なったCDMA周波数を使用している高度に理想化されたハンドオフ区域を表示している。図4Cではベース局205は、ベース局205と遠隔装置155から発している破線の送信矢印により表されているように、ベース局200と同一周波数で通信チャンネル信号を送信していない。境界189は信頼性のある通信が周波数f1で遠隔装置155とベース局200との間で設けられることができる点を表している。境界180と境界189との間の区域176は、ベース局205にパイロットビーコン装置が取付けられ、ベース局200を通して通信する場合に、遠隔装置155がベース局205からパイロット信号を検出できる領域を表している。
図4Bと4Cの比較により、異なった周波数ハンドオフの利点が明白である。ベース局205がパイロット信号を送信していないならば、ベース局205から、ベース局200と遠隔装置155との間の信号まで干渉が存在しない。ベース局205がパイロット信号を送信中であるならば、ベース局205から、ベース局200と遠隔装置155との間の信号に対するパイロット信号による干渉量は、ベース局205が通信チャンネル信号を送信中である場合に発生する干渉よりも非常に少ない。それ故、境界189は境界186よりもベース局205へ非常に隣接している。
境界181は信頼性のある通信が周波数f2で遠隔装置155とベース局205との間で設けられることができる点を表している。境界181と境界190との間の区域178は、ベース局200に周波数f 1 で動作するパイロットビーコン装置が取付けられベース局205を通して通信する場合に、遠隔装置155がベース局200からパイロット信号を検出できる領域を表している。再度、境界181が境界184よりもベース局200へはるかに近接していることに注意すべきである。境界181と境界189との間の区域174は、周波数f1のベース局200から周波数f2のベース局205への通信のハンドオフまたはその逆のハンドオフが実現されることができる領域を表している。領域174が図4Bの領域170よりも非常に大きいことに注意すべきである。大きいサイズの領域174はハードハンドオフプロセスに対して大きな利点を有する。同一周波数または異なった周波数の場合、通信の転送は“接続する前に遮断する”ハードハンドオフ特性を有するので、2つの異なった周波数が使用されることはハードハンドオフプロセスにそれ程影響しない。周波数が異なる場合の僅かな欠点は、遠隔装置が第1の周波数から第2の周波数へ動作を切替えるために幾らかの時間量を必要とすることである。
好ましい実施形態では、ベース局と遠隔装置との両者は受信よりも送信するために異なった周波数を使用する。2つの異なったCDMA動作周波数間のハンドオフを説明する図4Cとその他の図面および文脈では、図面および文脈が簡潔にする目的で、1組の送信および受信周波数の使用を示すために1つの周波数(周波数f1)でハンドオフが行われた後、送信および受信周波数の両者は異なっていると仮定される。
図8を再度参照すると、システムS2のあらゆるベース局は周波数f1での動作を抑制する必要はない。必要なことは境界ベース局と、恐らくシステムS2の内部ベース局の次の層が周波数f1での動作を抑制することだけである。システムS2の内部ベース局はCDMAまたはFMまたはTDMA或いは地点を結ぶマイクロ波リンクまたは任意の他の機能に対する周波数f1を使用してもよい。
図9は2つのシステム間の転移領域の別の代わりの実施形態を示している。図9の構成は第1、第2のシステムのサービスプロバイダ間の協調を必要とし、2つのシステムが同一のサービスプロバイダに属する場合に最も応用可能である。図9はCDMAからCDMAへの異なった周波数ハンドオフを行う2つの並置されているまたは実質上並置されているベース局B1、B2を示している。ベース局B1とベース局B2の両者はカバー領域310をカバーする2つのセクタに分けられたベース局である。システムS1のベース局B1はセクタαとセクタβの両者において周波数f1でCDMAサービスを行っており、システムS2のベース局B2はセクタαとセクタβの両者において周波数f2でCDMAサービスを行っている。
カバー領域310はハイウェイ312により交差されていることに留意する。遠隔装置が周波数f1を使用してシステムS1からカバー領域310へ移動するとき、標準的なシステム内のソフトハンドオフは呼制御をベース局B1、セクタβへ転送するために使用される。遠隔装置がハイウェイ312をさらに移動し続けるとき、ソフトハンドオフ、またはソフターハンドオフはベース局B1、セクタβからベース局B1、セクタαへ通信を転送するために使用される。ベース局B1のセクタαがアクティブセットの唯一のセクタになったとき、ハンドダウンルールはハードハンドオフのトリガを周波数f2のベース局B2のシステムS2、セクタβへ適用する。
システムS2からシステムS1へ移動する遠隔装置に対するハンドオフは、ベース局B2のセクタαとベース局B1のセクタβとの間と同一方法で行われる。ベース局B1のセクタαはベース局B2のセクタβと並置され、ベース局B2のセクタαはベース局B1のセクタβと並置されているので、どちらの場合でも、遠隔装置がターゲットベース局のカバー領域に存在しないことを恐れずに、ハードハンドオフは適切に完了されることができる。
図9の構成は幾つかの利点を有する。システムS1からシステムS2へのハンドオフが実行される領域は、システムS2からシステムS1へのハンドオフが実行される領域と異なっているので、ピンポン状態の確率は最小にされる。例えば、システムS1からシステムS2へのハンドオフが実行される領域が、システムS2からシステムS1へのハンドオフが実行される領域と実質上同一であるならば、ハンドオフ領域に入り区域内で移動を停止するかまたは移動する遠隔装置は、連続的に一方のシステムへハンドオフし他方のシステムへ戻る。図9の構成は空間的なヒステリシスを導入する。遠隔装置がカバー領域310の下半部でシステムS1からシステムS2へ制御を一度移行すると、方向を変更しカバー領域310の上半分へ再度入りベース局B2のセクタαが遠隔装置のアクティブセットの唯一のメンバにならない限り、遠隔装置はシステムS1へ制御を戻さない。
図8の構成のように、図9の構成では、システムS2のあらゆるベース局は周波数f1の使用を抑制する必要はない。必要なことは境界ベース局と、恐らくシステムS2の内部ベース局の次の層が周波数f1の使用を抑制することだけである。システムS2の内部ベース局はCDMAまたはFM或いはTDMAまたは地点間を結ぶマイクロ波リンクまたは任意の他の機能を送信するために周波数f1を使用してもよい。また図9では、ベース局が正確に2つのセクタを使用する必要はなく、多数のセクタを使用することができる。
図10はCDMAシステムがシステムの境界を定め、異なった技術を使用してサービスを提供する状況を示している。この状況は図8に類似の方法で管理されることができる。図10は米国ミシガン州デトロイトの特別な地形を示している。デトロイトは一方の側でカナダと接している。デトロイトとカナダの間の境界を川が限定している。2つの国を結ぶため幾つかの橋が川を横切っている。
川の米国側では、CDMAシステムS1が配備されている。川のカナダ側ではTDMAシステムS2が配備されている。米国側とカナダ側の両者は選択されたデジタル技術に加えてAMPSシステムを動作している。システムのデトロイト側を移動する遠隔装置は恐らくソフトおよびよりソフトなハンドオフによって連続してCDMAカバー領域にある。しかしながら、遠隔装置がカバー領域CAのセクタαまたはカバー領域CCのセクタαのカバー領域で独占的であることが分かったとき、往復遅延が一度予め定められたしきい値を越えると、ハンドダウンルールを使用して、それぞれの配置されたAMPSベース局へのハンドオフがトリガーされる。水上の遠隔装置は選択されたRTDしきい値に応じてCDMAカバー領域内に存在するかまたは存在しない。ネットワークプラニングは、アンテナが適切に方向付けされ、AMPSベース局が転移セクタに基づいて特別に決定されるようにベース局が配置され、これらのセクタがアクティブセットで単独のセクタになったときに呼がドロップされないことを確実にしなければならない。
図14は、2つのシステムが2つのベース局を一緒に配置することができる状態で搬送波が動作している本発明の一実施形態を示している。図14はグラフィカルに示したものである。カバー領域C1Aは、周波数f1で動作しているシステムS1中の内部ベース局に対応する。カバー領域C1Bは、周波数f1で動作しているシステムS1における転移ベース局に対応する。パイロットビーコンP1は、カバー領域C2Aと一緒に配置された周波数f1で動作しているパイロットビーコン装置である。カバー領域C2Aは、周波数f2で動作しているシステムS2における内部ベース局に対応する。カバー領域C2Bは、周波数f2で動作しているシステムS2における転移ベース局に対応する。パイロットビーコンP2は、カバー領域C1Aと一緒に配置された周波数f2で動作しているパイロットビーコンである。
図14の構成において、ベース局C1Bとベース局C2Bとの間のハードハンドオフは、遠隔装置がシステムS1とシステムS2との間で移動するときに行われなければならない。内部ベース局は、ハードハンドオフが行われる周波数でトラフィックチャンネル信号を送信していないので、周波数f1のベース局C1Bと、カバー領域C1BおよびC2B中に位置した遠隔装置との間の通信の信頼性は高い。同様に、周波数f2のベース局C2Bと、カバー領域C1BおよびC2Bに位置した遠隔装置との間の通信の信頼性も高い。
図14の構成に関する1つの問題は、カバー領域C1BおよびC2Bを一緒に配置することである。ベース局を一緒に配置するには、典型的に2つのシステムのオペレータの間にある程度の調整が要求される。2つのシステムが異なる搬送波で動作された場合、搬送波は物理的な設備を共用しないであろう。また、一緒に配置することによって調整の問題が生じることもある。図15は、カバー領域C1BおよびC2Bが完全に同じ位置に配置されていないという点以外は図14に類似している。この実施形態の原理は、2つのベース局のカバー領域が実質的にオーバーラップしている場合に適用される。空間的ヒステレシス領域は、2つのカバー領域が互いにオフセットである量によって近似的に縮小される。
図14あるいは図15のいずれにおいても、動作は同じであり、非常に簡単なものである。システムS1においてシステムS2に向かって移動している遠隔装置は、最初に周波数f1を使用してカバー領域1Aと通信する。遠隔装置が2つの一緒に配置されたカバー領域に接近すると、カバー領域C1Bへ通信を転送するために周波数f1でソフトハンドオフが使用される。遠隔装置がシステムS2に向かって移動を続けると、遠隔装置は、パイロットビーコンP1からのパイロット信号を検出し始める。アクティブセットがカバー領域C1Bに対応するベース局だけを含んでいる、および/またはパイロット信号P1のパイロット信号強度が所定のしきい値を超過した場合、カバー領域C1Bに対応するベース局からカバー領域C2Bに対応するベース局へのハードハンドオフが行われる。遠隔装置がシステムS2に向かって移動を続けると、カバー領域C2Bに対応するベース局とカバー領域C2Aに対応するベース局との間の通信の転移のためにソフトハンドオフが使用される。システムS2からシステムS1へのハンドオフを完成するために逆方向の操作が使用される。
図14および図15の構成は、それらが空間的ヒステレシスの幾つかの尺度を導入するという点で図9の構成と類似している。例えば、システムS1からシステムS2へ移動する遠隔装置の接続は、破線356によって表されている。遠隔装置が矢印350によって示されている位置に到達するまで、それはカバー領域C1Bに対応するベース局による周波数f1でシステムS1によってサービスされたままでいることは注意すべきである。同様に、システムS2からシステムS1へ移動する遠隔装置の接続は、破線354によって表されている。遠隔装置が矢印352によって示された位置に到達するまで、それはカバー領域C2Bに対応するベース局によってサービスされたままでいることは注意される。それ故、矢印350と矢印352との間で遠隔装置に通信を提供しているサービスは、遠隔装置がその領域に入ったときにどのシステムが通信を提供しているかに依存する。遠隔装置は、2つのシステム間でハンドオフせずに矢印350と矢印352との間の領域内で移動してもよい。
再び図4Bを参照すると、ハードハンドオフのジレンマに対する別の解決方法は、ハードハンドオフ領域170の大きさを増加させることである。領域が非常に狭い理由の1つは、フェージングの影響である。ハードハンドオフ領域170内に位置された遠隔装置はベース局200あるいはベース局105のいずれかにのみ通信を設定することができるので、信号がアクティブなベース局に関してフェードし、アクティブでないベース局に関してフェードしない場合、アクティブでないベース局からの干渉は大きくなる。領域の寸法ならびにその領域内の通信の信頼性を増加させる1つの方法は、この領域中で遠隔装置が受けるフェージングの量を最小にすることである。ダイバーシティは、フェージングの有害な影響を軽減する方法の1つである。ダイバーシティには3つの主要なタイプが存在し、すなわち、時間ダイバーシティ、周波数ダイバーシティおよび空間ダイバーシティである。時間ダイバーシティおよび周波数ダイバーシティは、スペクトラム拡散CDMAシステム中に固有に存在するものである。
通路ダイバーシティとも呼ばれる空間ダイバーシティは、共通の信号の多重信号路によって生成される。通路ダイバーシティは、異なる伝播遅延を有して到着する信号を別個に受信し、処理することによってスペクトラム拡散で有効に利用されてもよい。通路ダイバーシティの利用の例は、本発明の出願人に譲渡された米国特許第5,101,501号明細書“SOFT HANDOFF IN A CDMA CELLULAR TELEPHONE SYSTEM”(1992年3月31日発行)および米国特許第5,109,390号明細書“DIVERSITY RECEIVER IN A CELLULAR TELEPHONE SYSTEM”(1992年4月28日発行)に記載されている。
多重通路環境が存在していると、広帯域CDMAシステムに通路ダイバーシティを提供することができる。1チップ期間よりも大きい差通路遅延を有する2以上の通路が生成された場合、単一のベース局あるいは単一の遠隔装置の受信装置で信号を別個に受信するように2以上の受信装置を使用することができる。(要求された1チップ通路遅延差は、時間追跡が受信装置中で達成される手段の関数である。)信号が別個の受信された後、それらはデコード処理の前にダイバーシティ結合されることができる。従って、複数の通路からの結合されたエネルギ全体はデコード処理に使用され、それによってデコード処理のエネルギおよび正確度が増加する。多重通路の信号は、典型的にフェージングにおいて独立性を示し、すなわち、異なる多重通路信号は通常、一緒にフェードしない。従って、2つの受信装置の出力をダイバーシティ結合することができるならば、動作における著しい損失は、両方の多重通路信号が同時にフェードしたときにのみ生じる。
再び図4Bを参照すると、ベース局200はアクティブなベース局である。遠隔装置155によって受信される、ベース局200とは異なった2つの信号成分がある場合、2つの異なった信号は独立して、あるいはほぼ独立してフェードする。それ故、ベース局200からの全信号は、ただ1つの信号だけを受信するときに生じる深いフェードを受けない。結果的に、ベース局205からの信号がベース局200から遠隔装置155への信号より優勢となる可能性は少ない。
自然的に統計学的に発展された多重通路信号に依存するのではなく、むしろ多重通路信号は人工的に導入することができる。典型的なベース局は2つの受信アンテナおよび1つの送信アンテナを有している。しばしば、送信アンテナは受信アンテナの1つと同じものである。そのようなベース局の構成は図12に示されている。
図12において、送信機330は送信信号をダイプレクサ332に供給し、次にそれは信号をアンテナ334に供給する。アンテナ334は、第1の受信信号を受信機338のポート1に供給し、アンテナ336は、第2の受信信号を受信機338のポート2に供給する。受信機338内で、ポート1およびポート2は信号を別個に受信し、その後、それらは最大に有効するためにデコードの前に結合される。アンテナ334およびアンテナ336は、各アンテナから受信された信号が別のアンテナから受信された信号から独立してフェードするように構成されている。アンテナ334および336からの受信信号は異なる受信機に供給され、信号が受信機338内で復調された後まで結合されないため、アンテナ334上に受信された信号が少なくとも1PNチップ方向分だけアンテナ336上で受信された信号からオフセットしていることは重要でない。
図12のシステムにダイバーシティを導入するために、遅延ラインを通して前には受信のみであったアンテナに送信信号を結合するために第2のダイプレクサを使用することができる。そのような構成は図13に示されている。
図13において、送信機330は送信信号をダイプレクサ332に供給し、ダイプレクサ332は信号をアンテナ334に供給する。さらに、送信機330は送信信号(大抵の基本的な実施形態においてこれは元の送信信号と同じ信号を含んでいる)を遅延ライン340、ダイプレクサ342およびアンテナ336に供給する。図12に示されているように、アンテナ334およびアンテナ336は、遠隔装置において各アンテナから受信された信号が独立してフェードするように構成されている。フェージングにおいて独立していることに加えて、両方の信号は遠隔装置において単一のアンテナを通して受信されるので、遠隔装置が信号を別々に区別することができるように2つの信号は時間的に十分に隔てられなければならない。アンテナ36によって放射された信号がアンテナ334からの信号に関して1チップより大きい遅延を有して遠隔装置に到達するように遅延ラインによって十分な遅延が付加され、それによって遠隔装置は信号を区別し、それらを別個に受信して復調することができる。好ましい実施形態において、図13のダイバーシティベース局の構成は、境界のベース局においてのみ使用される。
別の実施形態において、遅延ライン340は、利得調整素子を具備している。利得調整素子は、アンテナ334によって送信された信号に関するアンテナ336によって送信された信号のレベルを調整するために使用することができる。この構成の利点は、アンテナ336からの信号がシステム中の別の信号を著しく干渉しないことである。しかしながら、アンテナ334からの信号のレベルに関するアンテナ336からの信号のレベルは、アンテナ334からの信号がフェードしたときに著しくなる。従って、好ましい実施形態において、アンテナ334からの信号が遠隔装置に関して深いフェードを受ける場合、アンテナ336からの信号はフェードの期間中に信頼できる通信を提供するように十分長いものである。
少なくとも1つの遠隔装置がハードハンドオフ領域中に位置しているときにのみアンテナ336からの信号を供給することは有効である。この技術はまた、以下の別の実施形態のいずれにも適用することができる。
さらに別の実施形態は、アンテナ336を通じた送信のための異なる組の信号を搬送する別個の信号通路を生成する。この実施形態において、ベース局は、どの遠隔装置がダイバーシティを必要としているか(すなわち、どの遠隔装置がハードハンドオフ領域に位置されいるか)を決定する。アンテナ336によって送信された1組の信号は、ハードハンドオフ領域における遠隔装置に対するトラフィックチャンネル信号と、パイロット信号とだけを有している。その代りに、ページングおよび同調チャンネル送信もまた含まれることができる。上述されているように、少なくとも1つの遠隔装置がハードハンドオフ領域中に位置しているときだけパイロットおよびその他の信号をアンテナ336から供給することが有効である。ダイバーシティを必要としている遠隔装置は、例えばあるしきい値よりも多くの送信パワーを要求する遠隔装置を検出することによって、あるいは往復遅延に基づいて識別することができる。2つの送信機の使用によって、送信されたパワーの正味量が減少し、それによってベース局205と通信しているハードハンドオフ領域170内の遠隔装置に対する干渉を含むシステム中の干渉を減少する。図13において、破線348は第2の実施形態を示しており、そこにおいて異なる1組の信号を搬送している2つの別個の信号通路が使用されている。必要な2つの信号間の任意の遅延は送信機330内で導入されると仮定される。
第2の放射素子はベース局と共に一緒に配置される必要がないことも注意されるべきである。それは大きい距離で隔てられることができ、ハードハンドオフ境界の近くに位置されてもよい。その代りに、ダイバーシティ信号を送信するために前には受信のみであったアンテナを使用する代りに、信号は別のアンテナから送信されることができる。この別のアンテナは、ハードハンドオフ領域上にエネルギの焦点を結ぶ高度に指向性のスポットアンテナであってもよい。
特に利点を有する構成は、別個のアンテナに関連して別個の信号通路を使用することによって達成される。この場合、異なるアンテナによって送信される信号を異なるPNオフセットに割当てることによって、送信機330に通常割当てられるPNオフセットよりも多くのダイバーシティが達成される。この方法において、ベース局は、遠隔装置が異なるアンテナのカバー領域に入ったときに、よりソフトなハンドオフを実行する。異なるPNオフセットの使用は、遠隔装置がハードハンドオフ領域に位置しているときに識別において有効である。上述の実施形態は、同じ結果を得るために様々な異なるトポロジーを有して実行することができる。
また、ダイバーシティをシステム中に導入する幾つかの方法があることも注意される。例えば、フェージングの影響はまたダイバーシティアンテナからの信号の位相の変動によって最小にすることができる。位相の変動によって、振幅ならびにチャンネル中で深いフェードを生成し得る多重通路信号の位相の整列を崩壊させる。そのようなシステムの一例は、本出願人に譲渡された米国特許第5,437,055号明細書“ANTENNA SYSTEM FOR MULTIPATH DIVERSITY IN AN INDOOR MICROCELLULAR COMMUNICATION SYSTEM”(1996年7月25日発行)に詳細に記載されている。
フェージングの有害な影響は、送信パワーを制御することによってCDMAシステムにおいてある程度までさらに制御することができる。ベース局からの遠隔装置によって受信されたパワーを減少させるフェードは、ベース局によって送信されたパワーを増加させることによって補償することができる。パワー制御機能は、時定数に従って動作する。パワー制御ループの時定数およびフェードの時間の長さに依存して、システムはベース局の送信パワーを増加することによってフェードを補償することもできる。ベース局から遠隔装置に送信された公称上のパワーレベルは、ハードハンドオフが行われる領域に遠隔装置があるときに増加される。また、パワーの増加を必要としている遠隔装置は、往復遅延に基づいて、あるいはしきい値を超過するパイロット信号のレポートによって識別することができる。必要とされている遠隔装置に送信されるパワーを増加することによって送信されたパワーの正味量が減少され、それによってシステム中の干渉全体が減少される。
図3に関連して上述されているように、ハードハンドオフが行われることが必要とされる状況とは、遠隔装置が単一のシステム内で動作する周波数を変更しなければならない状況である。例えば、そのようなハンドオフは、CDMA通信システムと共に存在して動作する地点間のマイクロ波リンクへの干渉を防ぐために、あるいは全てのトラフィックチャンネル信号を単一の周波数へ転移するために行われ、それによって、CDMA−CDMA間の異なる周波数のハンドオフはシステムの境界において行うことができる。図3において地点間のマイクロ波リンク140は、指向性マイクロ波アンテナ130と指向性マイクロ波アンテナ135との間に示されている。指向性マイクロ波アンテナ130および指向性マイクロ波アンテナ135は高い指向性を有しているので、地点間のマイクロ波リンク140は非常に狭いフィールドを有している。従って、ベース局115,120等のシステムの別のベース局およびセクタ50,70,80は、地点間のリンク140と干渉せずに動作する。
好ましい実施形態において、CDMA信号はマイクロ波周波数で送信され、それ故、システムと交差する地点間のリンクは、マイクロ波周波数で動作する場合にのみ干渉する。ほとんどの一般的な実施形態中の地点間リンクは、マイクロ波周波数として一般的に設計されたものよりも高いあるいは低い周波数で動作してもよい。
本明細書に先に説明された技術はハードハンドオフに適用することができ、典型的にシステム内のハードハンドオフは、ハンドオフが完全なものにされる2つのベース局が同じ制御装置によって制御されるという点で、システム間のハードハンドオフよりも利点を有している。図11において、単一のマルチセクタのベース局を使用するCDMA−CDMA間の異なる周波数のハンドオフを行うための別の構成が示されている。ベース局B1AおよびB1Bの両者は、セクタαおよびβと呼ばれる2つの指向性セクタを有している。ベース局B1Aにおいて、セクタαおよびβは周波数f1で動作する。ベース局B1Bにおいて、セクタαおよびβは周波数f2で動作する。ベース局B1AおよびB1Bの両者は、1つの無指向性セクタγを有しており、そのベース局内の指向性セクタとは異なる周波数で動作する。例えば、ベース局B1Aにおいて、セクタγは周波数f2で動作し、ベース局B1Bにおいて、セクタγは周波数f1で動作する。
図11はハンドダウンルールを使用する。無指向性セクタγは、往復遅延のしきい値が0である境界セクタとしてマークされ、すなわち、γセクタのいずれかがアクティブなセットにおいて唯一のベース局であり、往復遅延がどのようなものであろうとハンドオフが直ちにトリガされるということを意味している。γセクタは実際には2つのシステム間の境界セクタではないが、行われたアクションの遠隔装置から見ると同様であることは注意される。遠隔装置が周波数f1でシステムS1内の隣接したカバー領域からベース局B1Aに移動したとき、ベース局B1Aのセクタαとの通信を設定するためにソフトハンドオフが使用され、ベース局B1Aのセクタβに対する接続を移動するためにソフトな、あるいはよりソフトなハンドオフが使用される。次に、ソフトハンドオフは、境界ベース局としてマークされているベース局B1Bのセクタγに接続を移動するために使用される。ベース局B1Bのセクタγがアクティブなセットのメンバーになると直ぐに、ベース局B1Bのセクタγからベース局B1Bのセクタβへのハードハンドオフが行われる。
この構成はまた空間的ヒステレシスを導入することが注目され、そこにおいて、一度動作が周波数f2に移されると、遠隔装置がアクティブセットの唯一のメンバーになる程度までベース局B1Aのセクタγのカバー領域に入らない限り、動作は周波数f1には戻らない。また、3つの異なるセクタを使用するという選択が行われるのは、ほとんどのマルチセクタのベース局が3つのセクタで構成され、従ってベース局の装置が典型的に3つのセクタをサポートする場合であることは注意される。それ故、3つのセクタを使用する設計は実際的な意味をなす。もちろん、より多くの、あるいはより少ない数のセクタを使用することもできる。
上述のような構成が使用される2つの異なるタイプの状況が存在する。図11の構成は、全てのトラフィックが周波数を変えなければならない位置で使用することができる。そのような場合、ベース局B1Aの左側にあるベース局は周波数f2を使用せず、ベース局B1Bの右側にあるベース局は周波数f1を使用しない。そのような場合、一方の側から入り、他方の側から出る全ての遠隔装置は周波数を転移しなければならない。別の状況において、ベース局B1Bの右側にあるベース局は周波数f2だけを使用し、それは例えばマイクロ波リンクによってその領域内で周波数f1の使用が禁止されているからである。しかしながら、ベース局B1Aの左側にあるベース局は、周波数f1あるいは周波数f2のいずれでも動作できる。そのような場合、ベース局B1Bからベース局B1Aへ移動している遠隔装置の全てあるいは幾つかが周波数f2から周波数f1へ転移することができるか、あるいはいずれの遠隔装置も転移しないこともある。
図16において、スペクトラムが欠陥のないものである必要がある地点間マイクロ波リンクあるいは別の領域を扱う第2の全く異なる方法が示されている。図16において、ビーム364および366によって示されているように、地点間のマイクロ波リンク140の周囲に“無信号円錐域”が構成されている。無信号の円錐域は、パイロット信号を検出する遠隔装置に対する基準信号として機能するパイロット信号である。遠隔装置が無信号円錐域に対応するパイロット信号の検出を報告したとき、システム制御装置は、パイロット信号が実行可能な候補のパイロット信号であるというよりもむしろ無信号円錐域の表示であることを知る。システム制御装置は無信号円錐域に対応するパイロット信号の受信を、ハードハンドオフを開始するための刺激するものとして使用する。典型的に、行われたハンドオフはシステム内のCDMA−CDMA間の異なる周波数のハンドオフであるが、別のタイプのハンドオフが行われてもよい。
無信号円錐域の興味深い特徴は、無信号円錐域のパイロット信号が特定のベース局のいずれにも関連付けられていないことである。典型的に、無信号円錐域のパイロット信号は、指向性マイクロ波アンテナ130および135と並置されたパイロットビーコン装置によって生成される。使用できる2つの異なる無信号円錐域トポロジーが存在している。図16に示されている第1のトポロジーにおいて、ビーム364および366は実際には地点間マイクロ波リンク140のいずれかの側を保護している狭い送信帯域である。図17に示された第2のトポロジーにおいて、ビーム360および362はパイロット信号送信カバー領域の縁部を定める。図17において、パイロット信号のカバー領域および地点間マイクロ波リンク140のカバー領域は実際には同じ領域に及んでいる。典型的に、ビーム364および366は、マイクロ波アンテナとは異なる2つの別個のアンテナによって生成される。ビーム360および362は、マイクロ波信号と同じアンテナ、異なるが同一のアンテナ、あるいは前記マイクロ波アンテナよりもわずかに広いカバー領域を定めるアンテナによって生成される。
図16の第1のトポロジーは、地点間マイクロ波リンクが無信号円錐域のパイロット信号と同じ周波数で動作する場合でさえ地点間マイクロ波リンクと干渉しないという利点を有している。第1のトポロジーは、遠隔装置が信号を検出せずに、また周波数を変えずに無信号円錐域のパイロット信号のビームを通過する場合に接続がドロップされるか、接続が続けられて地点間マイクロ波リンクに対する冠省を生成する不都合を有する。また、パワーが遠隔装置に与えられ、一方でそれがビーム364および366内に位置している場合、遠隔装置はパイロット信号を検出できず、それによってマイクロ波リンクに対する干渉の原因となることもある。
マイクロ波リンクは両方向であってもよく、そのようなリンクの動作には2つのCDMA周波数チャンネルが要求されることもある。ある実施形態において、2つのCDMA逆方向リンクチャンネルは、地点間マイクロ波リンクに適合するようにクリアされる。2つの異なる順方向リンクの無信号円錐域のパイロット信号は、地点間マイクロ波リンクのためにクリアにされた2つの反対方向リンクのチャンネルのそれぞれに対応する無信号円錐域のカバー領域において送信される。この方法において、2つのパイロット信号は、周波数ダイバーシティのために2つの指向性アンテナの間の実際の通信と干渉せずに地点間マイクロ波リンクのカバー領域を網羅することができる。
さらに第3の実施形態において、パイロット信号は、地点間マイクロ波リンクに対して著しい量の干渉を与えずに同じ周波数で地点間マイクロ波リンクと共存することができる。CDMAパイロット信号は、広帯域で低パワーのスペクトラム拡散信号である。このタイプの信号は、他のタイプの通信システムに対しては単なるガウス雑音として知覚される。固有のCDMA信号特性によってそれは著しい干渉を誘発せずに別の通信システムとユニークに共存できるようにされる。
2つの地点間マイクロ波リンクアンテナの間の距離は、典型的なベース局とそれが定めるカバー領域の縁部との間の距離よりも相当に大きくてもよい。それ故、遠隔装置が無信号円錐域のパイロット信号を知覚する遅延は、典型的にセルラーシステムに関連した遅延よりも著しく長い。従って、無信号円錐域のパイロット信号は、一組の連続したパイロット信号のオフセットの1つとして認識されることが必要である。例えば、無信号円錐域のパイロット信号において誘起された遅延は、認識されたパイロット信号のオフセットが次の連続したパイロット信号のオフセットにマッピングされるようにするパイロット信号間の通常のオフセットよりも大きい。このタイプの動作は典型的に問題はなく、それは、典型的なシステムが7回あるいは8回毎のPNオフセットのみを使用するからである。無信号円錐域のパイロット信号が予測されるオフセットのセットは近隣のセットに付加されてもよく、それによって遠隔装置は、別の隣接のリストエントリをサーチするのと同じ方法でこれらの信号をサーチする。
無信号円錐域のパイロット信号の検出の際に、行われた動作はアクティブな通信が設定されるベース局に依存する。同じ無信号円錐域のパイロット信号は多数のベース局のカバー領域を横切るので、パイロット信号それ自体は遠隔装置の位置あるいは行われる必要のある動作に関するもののような非常に少ない量の情報しか提供しない。ハンドオフが行われるベース局および周波数は、パイロット信号が知覚された時のアクティブセットのメンバーに基づいている。また、行われる動作はアクティブおよび候補のセットのメンバーによって決定されることができる。さらに、行われる動作は無信号円錐域のパイロット信号の知覚されたPNオフセットに基づく。また、無信号円錐域のパイロット信号の信号強度が第2の高いしきい値を超過するまで、動作が行われるのを延期することが都合がよい。無信号円錐域のパイロット信号はほとんど情報を提供しないので、複数の異なる地点間マイクロ波リンクを保護するためにシステム全体を通して同じパイロット信号のオフセットが使用される。図16において、ビーム364および366の全ては同じPNオフセットあるいは4つの異なるPNオフセットで動作する。
2つの地点間マイクロ波リンクアンテナ間の距離が十分に長い場合、パイロット信号のカバー領域を拡張するために中継器を使用することが必要になる可能性がある。CDMAシステム中に中継器を設けるための方法および装置は、本発明の出願人に譲渡された、現在の米国特許第6,108,364号(2000年8月22日発行)である米国特許出願第08/522,469号("TIME DIVISION DUPLEX REPEATER FOR USE IN A CDMA SYSTEM",1995年8月31日出願)の明細書に詳細に記載されている。
その代りに、より狭く正確に信頼可能に無信号円錐域領域を定めるために、同じあるいは異なるオフセットのパイロットシーケンスを提供する一連のアンテナをマイクロ波長の通路に沿って設置することができる。
本発明の多数の概念を組み合わせることができる。例えば、システム内およびシステム間の両方の空間的ヒステレシスを提供する物理的カバー領域構成に関連して、検出およびハンドダウンルールを使用することができる。ルールはまた、CDMA−CDMA間の異なる周波数のハンドオフの使用のような最大の利益を提供するために、別のネットワーク計画構成と組み合わせることもできる。ソフトハンドオフプロセスを制御するパラメータは、候補セットおよびアクティブセットのメンバの数を増加させるように増大されてもよい。ベース局のブリージングもまた増大されてもよい。ハードハンドオフ(MDHO)の概念を導いた遠隔装置の測定は、システム内およびシステム間の空間的ヒステレシスの両者を提供する物理的カバー領域構造と組み合わせることができる。それはまた、CDMA−CDMA間の異なる周波数のハンドオフを使用すること等の最大の利益を提供するために、別のネットワーク企画構成と組み合わせることもできる。
好ましい実施形態の上述の説明は、技術に精通した者が本発明を構成あるいは使用できるように提供されている。これらの実施形態に対する種々の変更は当業者には容易に明らかとなり、本明細書において記載された一般的な原理が発明力を使用せずに別の実施形態に適用されることができる。従って、本発明は本明細書に示された実施形態に制限されることを意図しているものではなく、請求の範囲によって規定される最も広い技術的範囲に従うものである。

Claims (24)

  1. ネットワークユーザが1以上のベース局を介して遠隔装置により別のユーザと通信し、第1のベース局を含むベース局の第1のセットを通る通信を制御する第1の移動スイッチングセンタを具備している通信ネットワークにおける前記遠隔装置と前記第1のベース局との間の通信を管理する方法において、
    前記遠隔装置において、アクティブ通信が設定される相手の各ベース局に対応するエントリを含むアクティブベース局のリストを記憶し、前記第1のベース局はアクティブベース局の前記リスト上にエントリを有するステップと、
    前記第1のベース局において、前記第1のベース局と前記遠隔装置との間の第1のアクティブ通信信号の往復遅延を測定するステップと、
    前記第1のアクティブ通信信号の往復遅延がしきい値を超えた場合に、前記第1のベース局が境界ベース局として指定されていたならば、前記第1のアクティブ通信信号のハンドオフを開始するステップとを含む通信管理方法。
  2. ハンドオフを開始するステップは、前記アクティブベース局のリストが単一のエントリを含んでいるときに実行され、前記単一のエントリは1組の境界ベース局の1つに対応し、この1組の境界ベース局の各ベース局は、前記第1の移動スイッチングセンタによって制御され、第2の移動スイッチングセンタにより制御されるベース局に対応するカバー領域と接するカバー領域を有している請求項1記載の方法。
  3. ハンドオフを開始するステップは、前記アクティブベース局のリスト上の各エントリが1組の境界ベース局に対応しているときに実行され、前記1組の境界ベース局の各ベース局は、前記第1の移動スイッチングセンタによって制御され、第2の移動スイッチングセンタにより制御されるベース局に対応するカバー領域と接するカバー領域を有している請求項1記載の方法。
  4. 前記ハンドオフを開始するステップにおいて試みられなければならないハンドオフのタイプをアクティブ通信制御装置によって決定するステップをさらに含んでいる請求項1記載の方法。
  5. 前記試みられなければならないハンドオフのタイプは、コード分割多重アクセス(CDMA)を使用して前記遠隔装置と通信している前記第1のベース局から、別の変調技術を使用して動作している第2のベース局へのハンドオフである請求項4記載の方法。
  6. 前記別の変調技術は周波数変調(FM)である請求項5記載の方法。
  7. 前記別の変調技術は時分割多重アクセス(TDMA)である請求項5記載の方法。
  8. 前記試みられなければならないハンドオフのタイプは、コード分割多重アクセス(CDMA)を使用して前記遠隔装置と第1の周波数で通信している前記第1のベース局から、CDMAを使用して第2の周波数で通信している第2のベース局へのハンドオフである請求項4記載の方法。
  9. アクティブベース局の前記リストに基づいて、前記ハンドオフを開始する前記ステップにおいて行われなければならないハンドオフのタイプを決定するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
  10. アクティブベース局の前記リストと候補ベース局のリストとに基づいて、前記ハンドオフを開始する前記ステップにおいて行われなければならないハンドオフのタイプを決定するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
  11. 前記ネットワークは、第2のベース局を含むベース局の第2のセットを制御する第2の移動スイッチングセンタをさらに具備し、
    第1のベース局αカバー領域を定める前記第1のベース局のαセクタから第1の周波数で通信信号を送信し、前記第1のベース局のαセクタは境界ベース局として指定されているステップと、
    第1のベース局のβカバー領域を定める前記第1のベース局のβセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第2のベース局のαカバー領域を定める前記第2のベース局のαセクタカバー領域から第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のαカバー領域は前記第1のベース局のβカバー領域と実質上重なり、前記第2のベース局のαセクタは境界ベース局として指定されているステップと、
    第2のベース局のβカバー領域を定める前記第2のベース局のβセクタから前記第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のβカバー領域は前記第1のベース局のαカバー領域と実質上重なっているステップとをさらに含む請求項1記載の方法。
  12. 第1のベース局αカバー領域を定める前記第1のベース局のαセクタから第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第1のベース局のβカバー領域を定める前記第1のベース局のβセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第1のベース局のγカバー領域を定める前記第1のベース局のγセクタから第2の周波数で通信信号を送信し、前記第1のベース局のγカバー領域は前記第1のベース局のαカバー領域および前記第1のベース局のβカバー領域と実質上重なり、前記第1のベース局のγセクタは境界ベース局として指定されているステップと、
    第2のベース局のαカバー領域を定める前記第2のベース局のαセクタから前記第2の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第2のベース局のβカバー領域を定める前記第2のベース局のβセクタから前記第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のβカバー領域は前記第1のベース局のγカバー領域と接しているステップと、
    第2のベース局のγカバー領域を定める前記第2のベース局のγセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のγカバー領域は前記第2のベース局のαカバー領域および前記第2のベース局のβカバー領域と実質上重なり、前記第2のベース局のγセクタは境界ベース局として指定されているステップとをさらに含む、請求項1記載の方法。
  13. ネットワークユーザが1以上のベース局を介して遠隔装置により別のユーザと通信し、第1のベース局を含むベース局の第1のセットを通る通信を制御する第1の移動スイッチングセンタを具備している通信ネットワークにおける前記遠隔装置と前記第1ベース局との間の通信および第2のベース局への通信を管理する方法において、
    前記遠隔装置において、アクティブ通信が設定される相手の各ベース局に対応するエントリを含むアクティブベース局のリストを記憶し、前記第1のベース局はアクティブベース局の前記リスト上にエントリを有し、前記第1のベース局は基準ベース局であるステップと、
    前記遠隔装置において、それを通してアクティブ通信が設定される可能性がある各ベース局に対応するエントリを含む候補ベース局のリストを記憶するステップと、
    候補ベース局の前記リスト上の前記第2のベース局のパイロット信号がトリガパイロット信号に対応している場合には、前記第1のベース局から前記第2のベース局への前記アクティブ通信信号のハンドオフを開始するステップとを含む方法。
  14. 前記ハンドオフを開始するステップは、前記アクティブベース局のリストが基準ベース局に対応する単一エントリを含んでいるとき実行される請求項13記載の方法。
  15. 前記ハンドオフを開始するステップは、前記アクティブベース局のリストにおける各エントリが基準ベース局に対応するとき実行される請求項13記載の方法。
  16. 前記ハンドオフを開始するステップにおいて試みられなければならないハンドオフのタイプをアクティブ通信制御装置によって決定するステップをさらに含んでいる請求項13記載の方法。
  17. 前記試みられなければならないハンドオフのタイプは、コード分割多重アクセス(CDMA)を使用して前記遠隔装置と通信している前記第1のベース局から、別の変調技術を使用して動作している前記第2のベース局へのハンドオフである請求項16記載の方法。
  18. 前記別の変調技術は周波数変調(FM)である請求項17記載の方法。
  19. 前記別の変調技術は時分割多重アクセス(TDMA)である請求項17記載の方法。
  20. 前記試みられなければならないハンドオフのタイプは、コード分割多重アクセス(CDMA)を使用して第1の周波数で前記遠隔装置と通信している前記第1のベース局から、CDMAを使用して第2の周波数で通信している前記第2のベース局へのハンドオフである請求項16記載の方法。
  21. アクティブベース局の前記リストに基づいて、前記ハンドオフを開始する前記ステップにおいて行われなければならないハンドオフのタイプを決定するステップをさらに含んでいる請求項13記載の方法。
  22. アクティブベース局の前記リストと前記トリガパイロット信号とに基づいて、前記ハンドオフを開始する前記ステップにおいて行われなければならないハンドオフのタイプを決定するステップをさらに含んでいる請求項13記載の方法。
  23. 前記ネットワークは、第2のベース局を含むベース局の第2のセットを制御する第2の移動スイッチングセンタをさらに具備し、
    第1のベース局のαカバー領域を定める前記第1のベース局のαセクタから第1の周波数で通信信号を送信し、前記第1のベース局のαセクタは基準ベース局として指定されているステップと、
    第1のベース局のβカバー領域を定める前記第1のベース局のβセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第2のベース局のαカバー領域を定める前記第2のベース局のαセクタから第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のαカバー領域は前記第1のベース局のβカバー領域と実質上重なり、前記第2のベース局のαセクタは基準ベース局として指定されているステップと、
    第2のベース局のβカバー領域を定める前記第2のベース局のβセクタから前記第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のβカバー領域は前記第1のベース局のαカバー領域と実質上重なっているステップとをさらに含む請求項13記載の方法。
  24. 第1のベース局のαカバー領域を定める前記第1のベース局のαセクタから第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第1のベース局のβカバー領域を定める前記第1のベース局のβセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第1のベース局のγカバー領域を定める前記第1のベース局のγセクタから第2の周波数で通信信号を送信し、前記第1のベース局のγカバー領域は前記第1のベース局のαカバー領域および前記第1のベース局のβカバー領域と実質上重なるステップと、
    第2のベース局のαカバー領域を定める前記第2のベース局のαセクタから前記第2の周波数で通信信号を送信するステップと、
    第2のベース局のβカバー領域を定める前記第2のベース局のβセクタから第2の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のβカバー領域は前記第1のベース局のγカバー領域と接するステップと、
    第2のベース局のγカバー領域を定める前記第2のベース局のγセクタから前記第1の周波数で通信信号を送信し、前記第2のベース局のγカバー領域は前記第2のベース局のαカバー領域および前記第2のベース局のβカバー領域と実質上重なっているステップとをさらに含む請求項13記載の方法。
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