JP3933570B2 - 遊戯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊戯装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、プレーヤがクレーン型の獲得部材(広義には移動部材)を操作し、景品を掴み取る景品獲得装置(プライズマシーン)が知られている。この景品獲得装置では、景品が置かれる景品載置台は透明な板又は半円球の部材で囲まれる。そしてプレーヤは、操作部を操作して、景品載置台上の空間においてクレーン型の捕獲部材を上下左右に移動させ、捕獲部材により景品を掴み取ってゲームを楽しむ。
【0003】
また従来より、左目に相当するカメラで撮った左目用の画像と、右目に相当するカメラで撮った右目用の画像とを用意し、これらの画像をアナグリフ(anaglyph)処理などにより合成し、立体視用画像を生成する技術も知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−16368号公報
【特許文献2】
特開2000−56411号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの景品獲得装置(広義には遊戯装置)では、現実世界に実存する現実の商品が景品として用いられていた。このため、景品の並べ替えや入れ替えなどのメインテナンス作業が煩雑で手間がかかるという課題があった。また景品載置台に置くことができないような大きな商品を、景品として用いることができないという課題もあった。
【0006】
また従来の立体視方式には次のような課題があった。
【0007】
即ち、人間が物体の立体感を感じるのは、(1)左右の目が空間的に離れていることに起因して網膜の結像がずれる両眼視差(視線角度のずれ)、(2)左右の目が内側に向く機能である輻輳(ふくそう)、(3)水晶体の厚さが物体までの距離に応答するピント調整(焦点距離)という3つの生理的機能に起因する。そして人間は、これらの3つの生理的機能である両眼視差、輻輳、ピント調整を脳内で処理して立体感を感じている。
【0008】
そして、これらの3つの生理的機能の関係は、通常、脳内において関連づけられている。従って、この関係に誤差や矛盾が生じると、脳が無理に立体と関連づけようとして、不自然さを感じたり、或いは立体として認知できなかったりする事態が生じる。
【0009】
ところが、従来の立体視方式では、両眼視差や輻輳だけを利用して、立体視を表現していた。このため、ピント(焦点距離)は、立体視用画像(表示画面、印刷面)の面内においてほぼ一定なのに対し、両眼視差や輻輳のずれは、立体視用画像のほとんどの場所において生じており、人間の脳に無理の無い立体視を実現できなかった。
【0010】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、立体視を有効利用した、これまでにないタイプの遊戯装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、立体視用画像を表示するディスプレイと、ディスプレイの表示画面側空間において移動する移動部材と、ディスプレイの表示画面側空間に立体視用画像に基づき仮想表示される立体視表示物と、移動部材との位置関係を検知するための検知デバイスと、検知デバイスからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定する判定部とを含む遊戯装置に関係する。
【0012】
本発明では、ディスプレイには立体視用画像が表示され、これにより、表示画面側空間に立体視表示物が仮想表示(仮想設定)される。即ちプレーヤ(広義には観者)から見て、あたかもそこに本物の立体があるかのように立体視表示物が仮想表示される。そして本発明では、移動部材が表示画面側空間において移動可能になっており、判定部が、検知デバイスからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係(位置情報の関係、方向情報の関係、接触関係、或いはヒット関係等)を判定する。
【0013】
このように本発明では、現実に実存する移動部材と、あたかも本物の立体のように仮想表示される立体視表示物との位置関係を判定して楽しむことができるゲーム(景品獲得ゲーム、移動体ゲーム等)を実現できる。従って、これまでにないタイプの遊戯装置を提供できる。
【0014】
なお立体視用画像はリアルタイムに生成して、ディスプレイに表示してもよいし、画像メモリなどに記憶された立体視用画像のデータを読み出して、ディスプレイに表示してもよい。また立体視用画像を生成する画像生成部を更に設けることが望ましい。
【0015】
また本発明では、前記立体視表示物が、立体視表示物と移動部材とが所与の位置関係になった場合にプレーヤに付与される景品を表す表示物であり、ディスプレイに表示される立体視用画像を切り替えることで、プレーヤの捕獲対象となる景品の種類、配置及び個数の少なくとも1つを変更するようにしてもよい。
【0016】
このようにすれば、景品の並べ替えや入れ替え作業の手間を省くことができ、遊戯装置のメインテナンス効率を高めることができる。
【0017】
なお景品は、実物の商品を縮小表示したものであってもよい。また立体視用画像の切り替えは、アミューズメント施設のオペレータが手動で切り替えてもよいし、プログラムやタイマ等により自動的に切り替えてもよい。
【0018】
また本発明では、前記検知デバイスが、ディスプレイに一体的に設けられたタッチパネルであり、前記判定部が、タッチパネルに対する移動部材のタッチ位置に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定するようにしてもよい。
【0019】
このようにすれば、タッチパネル機構を有効利用して、位置関係を簡素に判定できるようになる。
【0020】
また本発明は、立体視用画像が印刷された印刷物と、印刷物の印刷面側空間において移動する移動部材と、印刷物の印刷面側空間に立体視用画像に基づき仮想表示される立体視表示物と、移動部材との位置関係を検知するための検知デバイスと、検知デバイスからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定する判定部とを含む遊戯装置に関係する。
【0021】
本発明では、印刷物には立体視用画像が表示され、これにより、印刷面側空間に立体視表示物が仮想表示される。そして本発明では、移動部材が印刷面側空間において移動可能になっており、判定部が、検知デバイスからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定する。
【0022】
このように本発明では、現実に実存する移動部材と、あたかも本物の立体のように仮想表示される立体視表示物との位置関係を判定して楽しむことができるゲームを実現できる。従って、これまでにないタイプの遊戯装置を提供できる。
【0023】
また本発明では、前記印刷物を所与の方向に巻き取る巻き取り機構を含み、前記巻き取り機構により印刷物を巻き取って印刷面を移動させることで、印刷面側空間に仮想表示される立体視表示物の種類、配置及び個数の少なくとも1つを変更するようにしてもよい。
【0024】
このようにすれば、景品等の並べ替えや入れ替え作業の手間を省くことができ、遊戯装置のメインテナンス効率を高めることができる。
【0025】
また本発明では、前記検知デバイスが、印刷物の印刷面の裏面側に設けられたスイッチ素子であり、前記判定部が、移動部材によりスイッチ素子か押されたか否かに基づき、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定するようにしてもよい。
【0026】
なおスイッチ素子は、印刷面の裏面に固設してもよいし、印刷面の裏面側の筐体(遊戯装置の筺体)に固設してもよい。
【0027】
また本発明では、前記検知デバイスが、移動部材に設けられた近接センサであり、印刷物の印刷面の裏面側には、前記近接センサの検知対象が設けられ、前記判定部が、移動部材の近接センサが、印刷物の印刷面の裏面側の検知対象を検知したか否かに基づき、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定するようにしてもよい。
【0028】
なお検知対象は、印刷面の裏面側に固設してもよいし、印刷面の裏面側の筐体に固設してもよい。
【0029】
また本発明では、前記検知デバイスが、移動部材を移動させる移動機構に設けられ、移動部材の移動位置を検知するためのセンサであり、前記判定部が、前記センサからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定するようにしてもよい。
【0030】
なおセンサにより検知される移動位置は、1次元位置でもよいし、2次元位置でもよいし、3次元位置でもよい。
【0031】
また本発明では、前記検知デバイスが、所与のセンサ面と移動部材との交差位置を検知するためのセンサであり、前記判定部が、前記センサからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定するようにしてもよい。
【0032】
なおセンサ面は、表示画面や印刷面に平行になるように、表示画面側の空間や印刷面側の空間に設定配置できる。
【0033】
また本発明では、ディスプレイの表示画面或いは印刷物の印刷面を俯瞰する位置に設けられ、プレーヤの視点を固定するための視点固定部を含むようにしてもよい。
【0034】
この場合に視点固定部に、立体視表示のための眼鏡(器具)の機能を更に持たせてもよい。また視点固定部により設定される視点位置は、調節可能であってもよい。
【0035】
また本発明では、ディスプレイの表示画面又は印刷物の印刷面を俯瞰する位置側に設けられ、前記移動部材をプレーヤが操作するための操作部を含むようにしてもよい。
【0036】
このようにすることで、プレーヤは、表示画面や印刷面を俯瞰しながら、操作部を操作して、種々のゲーム操作を行うことが可能になる。
【0037】
また本発明では、前記移動部材が、立体視表示物と移動部材とが所与の位置関係になった場合にプレーヤに付与される景品を捕獲するための捕獲部材であり、前記立体視表示物が、景品を表す表示物であり、前記判定部が、景品を表す立体視表示物と捕獲部材である移動部材とが所与の位置関係になったか否かに基づき、プレーヤに景品を付与するか否かを判定するようにしてもよい。
【0038】
なおプレーヤへの景品の付与は、景品そのものをプレーヤに払い出すことで実現してもよいし、景品と引き替えることができる景品券(景品指定情報)などをプレーヤに払い出すことで実現してもよい。
【0039】
また本発明では、前記移動部材が、プレーヤによる操作部の操作により移動する移動体であり、前記立体視表示物が、移動体とのヒット対象物を表す表示物であり、前記判定部が、ヒット対象物を表す立体視表示物と移動体である移動部材とが所与の位置関係になったか否かに基づき、プレーヤのゲーム結果を演算するようにしてもよい。
【0040】
このようにすれば、例えばヒット対象物である立体視表示物に移動体である移動部材が仮想ヒットした場合に、プレーヤの得点を加算したり、減算したりすることができる。
【0041】
また本発明では、移動部材と仮想表示物との位置関係を判定するための判定領域が設定され、前記判定部が、判定領域を分割する各領域に対応づけられた確率情報に基づいて、プレーヤに景品を付与するか否かの判定、或いはプレーヤのゲーム結果演算を行うようにしてもよい。
【0042】
この場合の判定領域は、表示画面や印刷面に設定できる。或いはセンサ面に判定領域を設定してもよい。
【0043】
また本発明では、前記立体視用画像は、第2の左目用画像と第2の右目用画像により生成され、前記第2の左目用画像は、第1の左目用画像の基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を、第1の左目用画像に対して施すことで生成され、前記第2の右目用画像は、第1の右目用画像の基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を、第1の右目用画像に対して施すことで生成されていてもよい。
【0044】
本発明によれば、基準面での画像(例えば基準面自体の画像や、基準面に接する部分での物体の画像等)のパースペクティブを無くすための補正処理を行うことで、第1の左目用画像から第2の左目用画像が生成され、第1の右目用画像から第2の右目用画像が生成される。そしてこれらの第2の左目用画像、第2の右目用画像に基づいて、立体視用画像が生成される。これにより、ピント調整や奥行き感の矛盾が少なく、より自然な立体視を実現できる。
【0045】
なお第1の左目用画像は、左目視点位置に設定されたカメラ(実カメラ又は仮想カメラ)を用いて生成でき、第1の右目用画像は、右目視点位置に設定されたカメラ(実カメラ又は仮想カメラ)を用いて生成できる。
【0046】
また本発明では、前記立体視用画像は、左目用画像と右目用画像により生成され、前記左目用画像は、オブジェクト空間内の左目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、視線方向に非直交の基準面に対してオブジェクトの各点を投影して基準面にレンダリングすることで生成され、前記右目用画像は、オブジェクト空間内の右目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、視線方向に非直交の基準面に対してオブジェクトの各点を投影して基準面にレンダリングすることで生成されていてもよい。
【0047】
このようにすれば、ピント調整や奥行き感の矛盾が少なく、より自然な立体視を実現できる。なお、基準面は、例えば視線方向(左目用視点位置と右目用視点位置の中点と仮想カメラの注視点を結ぶ方向)とは直交しない面である。別の言い方をすれば、視線方向と直交する透視変換スクリーンとは異なる面である。
【0048】
また本発明では、前記立体視用画像は、基準面に配置された物体の画像を含む左目用画像と右目用画像により生成され、前記立体視用画像は、左目用画像の物体画像と右目用画像の物体画像とが基準面位置において一致する画像であり、且つ、基準面から離れるほど左目用画像の物体画像と右目用画像の物体画像のずれが大きくなる画像であってもよい。
【0049】
本発明によれば、左目用画像の物体画像と右目用画像の物体画像とが基準面位置において一致する。例えば、基準面位置において左目用画像と右目用画像の物体画像(景品画像等)の表示位置や印刷位置が一致する。そして基準面から離れるほど(基準面から所定の方向に離れるほど)、左目用画像の物体画像と右目用画像の物体画像のずれ(例えば表示位置や印刷位置のずれ)が大きくなる。これにより、これまでの立体視では得ることが難しかった、自然で実在感のある立体視を実現できる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本実施形態について説明する。
【0051】
なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0052】
1.遊戯装置の構成
図1、図2に本実施形態の遊戯装置(狭義には景品獲得装置、クレーンゲーム装置)の例を示す。なお図1、図2等において、X、Y軸は水平面に平行な軸であり、Z軸は鉛直面に平行な軸である。例えば遊戯装置をプレイするプレーヤを基準にすると、X軸、Y軸、Z軸は、各々、左右方向、前後方向、上下方向に沿った軸になる。
【0053】
この遊戯装置は、立体視用画像を表示するディスプレイ10を含む。ディスプレイ10は、例えば液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置、無機EL表示装置、プラズマディスプレイ装置、或いはCRT(ブラウン管)などのハードウェアにより実現できる。そしてこのディスプレイ10には、例えば後述する立体視方式などにより生成された立体視用画像(立体視表示物を仮想表示するための最終合成画像)が表示される。この立体視用画像は視差のある左目用画像、右目用画像により生成される。また立体視用画像は、カメラによる実写画像を用いて生成してもよいし、CG(コンピュータグラフィックス)画像を用いて生成してもよい。
【0054】
またディスプレイ10は、その表示画面が水平面に対して平行になるように設定配置してもよいし、その表示画面が水平面に対して角度α(0度≦α≦45度、0度≦α≦90度)をなすように設定配置してもよい。またディスプレイ10に加えて第2のディスプレイを設けてもよい。この場合、第2のディスプレイは、その表示画面が鉛直面に平行になるように設定配置することができる。
【0055】
本実施形態では、このような立体視用画像を表示するディスプレイ10を設けることで、ディスプレイ10の表示画面側の空間(図1ではディスプレイ10の上方の空間)に、立体視表示物SOBが仮想表示される。即ち立体視表示物SOBが、プレーヤの視点から見て、あたかも本物の立体のように浮き上がって見える。この立体視表示物SOBは、ディスプレイ10に表示画面上の表示物(立体視処理された表示物)に対応するものであり、例えば景品等を表す表示物である。
【0056】
但し、SOBは現実に表示画面側空間内に実存するわけではない。即ち立体視表示物SOBは、色フィルタのついた眼鏡(視点固定部50)等を介してディスプレイ10の表示物(左目用画像、右目用画像、立体視用画像)を見ることで、人間の視差による錯覚により、あたかも表示画面側空間に実存するかのように仮想表示(仮想設定、仮想配置)されるものである。
【0057】
なお本実施形態では、ディスプレイ10の代わりに印刷物(立体視用印刷物)を用いるようにしてもよい。即ち印刷媒体(紙、レンズシート等)に立体視用画像が印刷された印刷物を、図1等のディスプレイ10の位置に配置する。そしてこの立体視用印刷物を用いて、印刷面側の空間に立体視表示物SOBを仮想表示するようにしてもよい。従って本明細書中においては、「ディスプレイ」「表示画面」という用語は「印刷物」「印刷面」という用語に置き換えることができ、逆に「印刷物」「印刷面」という用語は「ディスプレイ」「表示画面」という用語に置き換えることができる。
【0058】
遊戯装置は移動部材20(狭義には捕獲部材、移動体)を含む。この移動部材20は、ディスプレイ10の表示画面側の空間において移動する。具体的には操作部40を用いたプレーヤの操作により、表示画面側の空間(仮想的な景品の載置台の上方の空間)において所望の方向に自在に移動する。
【0059】
移動部材20(景品キャッチャー)としては任意の形状のものを用いることができる。また移動部材20の移動方向は図1のX、Y、Z軸方向の全ての方向であってもよいし、これらのX、Y、Z軸方向のいずれか1方向或いは2方向であってもよい。
【0060】
遊戯装置は視点固定部30(狭義には覗き窓)を含む。この視点固定部30(視点設定部)は、ディスプレイ10(印刷物)の表示画面(印刷面)を俯瞰(鳥瞰)する位置に設けられる。そしてこの視点固定部30を設けることで、プレーヤの視点(視線方向)を所望の位置に固定できる。
【0061】
遊戯装置は操作部40を含む。この操作部40はプレーヤの俯瞰視点側(図1の手前側)に設けられる。また操作部40には、移動部材20の移動方向を指示するボタン(或いはレバー)や、移動部材20による捕獲を指示するボタンや、ゲーム開始を指示するボタンや、コイン(広義には対価)の投入口などを設けることができる。なお操作部40を構成する部材(ボタン、レバー)の種類や形状は任意である。また音声認識操作により操作部40の操作機能を実現してもよい。
【0062】
遊戯装置は払い出し口50を含む。この払い出し口50には、公知の払い出し機構90により景品が払い出される。具体的には、移動部材20(景品キャッチャー)による立体視表示物SOB(景品)の捕獲に成功すると、SOBに対応する景品(SOBにより表示される景品)が払い出し口50から払い出される。なお払い出し口50を設けずに、景品券などを発行するようにしてもよい。そしてアミューズメント施設において、この景品券と引き替えにプレーヤに景品を付与してもよい。
【0063】
遊戯装置は、移動部材20を移動させるための公知の移動機構60を含む。この移動機構60は、X、Y、Z軸方向の少なくとも1つの軸方向で移動部材20を移動させるものである。
【0064】
遊戯装置は検知デバイス70(検知部)を含む。この検知デバイス70は、ディスプレイ10(印刷物)の表示画面(印刷面)側空間に立体視用画像に基づき仮想表示される立体視表示物SOBと、移動部材20との位置関係(SOBと移動部材20の位置情報又は方向情報の関係)を検知するためデバイスである。より具体的には検知デバイス70は、移動部材20が立体視表示物SOBに仮想接触(ヒット、捕獲)したか否かを検知する。これは例えば移動部材20の位置情報(方向情報)を検知デバイス70が検知し、移動部材20の位置情報と、仮想表示物SOBの位置情報(メモリ等に予め登録されている位置情報)を比較することで実現できる。そして仮想接触が検知されて、立体視表示物SOBが捕獲されたと判定部80により判定されると、SOBに対応する景品が、払い出し機構90により払い出し口50から払い出される。
【0065】
なお検知デバイス70の種類や検知手法としては後述するように種々の手法が考えられる。また検知デバイス70を設ける場所も任意の種々の場所が考えられる。
【0066】
遊戯装置は判定部80を含む。この判定部80は検知デバイス70からの検知結果に基づいて、立体視表示物SOBと移動部材20の位置関係を判定する。
【0067】
例えば遊戯装置が景品捕獲装置(プライズマシーン)である場合には、移動部材20が捕獲部材(クレーン、掴み取り部材)として機能し、立体視表示物SOBは景品を表す表示物となる。そしてこの場合には判定部80は、景品を表す立体視表示物SOBと捕獲部材である移動部材20とが所与の位置関係になったか否かに基づき、プレーヤに景品を付与するか否かを判定する。この場合、例えば後述するような確率情報なども考慮して判定する。そして判定部80は、景品を付与すると判定した場合には、払い出し機構90に景品の払い出しを指示し、これにより払い出し口50から景品が払い出される。
【0068】
一方、遊戯装置が移動体をプレーヤが操作して楽しむ装置である場合には、移動部材20が移動体(自動車、飛行機等を模した物)となり、立体視表示物SOBが、移動体とヒットする対象物(道路に落ちている物、壁、木又は家等)になる。そしてこの場合には判定部80はヒット対象物を表す立体視表示物SOBと移動体である移動部材20とが所与の位置関係になったか否かに基づき、プレーヤのゲーム結果(得点、勝ち負け)を演算する。そしてゲーム結果に基づいて、プレーヤの順位や得点を表示する処理を行ったり、景品の払い出しを指示する処理などを行う。
【0069】
なお判定部80の機能は例えばCPU(プロセッサ)上で動作するプログラムにより実現できる。或いは、ASIC(専用回路)や、スイッチ素子、抵抗素子、容量素子などの各種の電子素子により判定部80の機能を実現してもよい。
【0070】
また移動部材20の移動機構80は図1、図2のような吊り下げ機構のみならず種々の変形実施が可能である。例えば図3(A)のようにXY平面(水平面)内だけで移動部材20を移動するようにしてもよい。この場合には例えば検知デイバイス70として、移動部材20の位置情報(X、Y座標)を画像認識により検知するカメラ72を用いることができる。
【0071】
また例えば図3(B)のように、第1のディスプレイ10(第1の印刷物)の他に第2のディスプレイ11(第2の印刷物)を設けて立体視表示物SOBを仮想表示するようにしてもよい。この第2のディスプレイ11は、例えばその表示画面が鉛直面に対して平行に設定配置される。そして後述する複数の基準面を用いる立体視方式において、第1の基準面(BS1)に対応する立体視用画像を第1のディスプレイ10(第1の印刷物)に表示し、第2の基準面(BS2)に対応する立体視用画像を第2のディスプレイ11(第2の印刷物)に表示する。これにより、立っているキャラクタなどを表す立体視表示物SOBを効果的に仮想表示できる。
【0072】
また移動部材20の形状は図4(A)のようなクレーン形状に限定されない。例えば図4(B)のような形状でもよいし、それ以外の形状であってもよい。
【0073】
以上のように本実施形態では、景品を、実在する現実の商品ではなく立体視表示物SOBにより表している。このため景品の並べ替え作業や入れ替え作業などのメインテナンス作業の労力を低減でき、アミューズメント施設の運用の効率化を図れる。また、例えば商品を縮小して撮影したものをディスプレイに表示すれば、景品載置台に置くことができないような大きな商品でも、景品として表示できるようになり、これまでにない遊戯装置を実現できる。
【0074】
なお、あたかも現実の景品を獲得できたかのような感覚をプレーヤに与えるために、景品獲得の瞬間に、照明を暗くしたり逆に明るくして、立体視表示物SOBが一時的に見えないようにする演出を行ってもよい。或いは、景品獲得の瞬間に、立体視表示から2次元画像表示(立体視処理が施されていない画像の表示)に切り替えて、立体視表示物の仮想表示を消すようにしてもよい。
【0075】
2.ディスプレイの画像切り替え
さて本実施形態では、ディスプレイに表示される立体視用画像を切り替えることで、景品の種類、配置、或いは個数を変更できる。
【0076】
例えば図5(A)では、ディスプレイ10に戦車の模型の立体視用画像を表示することで、戦車の模型を景品として出品している。一方、図5(B)では、ディスプレイ10の表示内容を変更し、飛行機の模型の立体視用画像を表示している。これにより、出品される景品を戦車の模型から飛行機の模型に切り替えることができる。
【0077】
そしてディスプレイ10の表示画像の切り替えは、メモリから読み出す画像データ(景品画像データ)を変更するだけで済む。例えば、ディスプレイ10にメインテナンス用のオプション画面を表示し、アミューズメント施設(ゲームセンター)のオペレータが、このオプション画面において、景品画像の表示モードを切り替える。このようにすれば、景品の並び替えや入れ替えなどのメインテナンス作業の労力を軽減できる。
【0078】
また例えば、遊戯装置が有するタイマ(時間計測部)を用いて時間経過を計測し、時間経過に伴いディスプレイ10の景品画像を自動的に切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、景品の並び替えや入れ替え作業を更に簡素化できると共に、遊戯装置の演出効果や視覚効果も向上できる。
【0079】
また景品を表すオブジェクトを、モーションデータに基づいて動作させるようにしてもよい。例えば模型の戦車が景品である場合には、モーションデータに基づいて、オブジェクトである戦車の砲身や車輪などのパーツオブジェクトを動かすようにする。このようにすれば、これまでの景品獲得装置では実現することが困難であった「動く景品」を実現でき、景品獲得装置の演出効果や視覚効果を更に高めることができる。
【0080】
なお、ディスプレイ10に景品画像を表示する場合には、図2の検知デバイス70として、ディスプレイ10に一体的に設けられたタッチパネルを用いることができる。
【0081】
即ち図5(B)に示すように、ディスプレイ10に対する移動部材20のタッチ位置(X座標、Y座標)を、公知のタッチパネル機構を利用して検知する。そして検知されたタッチ位置に基づいて、立体視表示物SOBと移動部材20との位置関係を判定する。即ち、立体視表示物SOBの表示位置(予めメモリに登録されている位置)とタッチ位置とが一致した場合(より具体的にはSOBの表示位置を内包する所与の範囲にタッチ位置が入った場合)には、移動部材20が立体視表示物SOBに仮想接触したと判断する。そして、後述する確率情報などに基づいて、立体視表示物SOBの獲得に成功したか否かを判定する。そして獲得に成功した場合には、SOBに対応する景品を払い出す。
【0082】
このようにタッチパネル式のディスプレイ10を有効利用すれば、図5(A)、(B)のような画像切り替えによる景品の種類の変更という効果と、SOBと移動部材20との位置関係の判定処理の簡素化という効果を両立できる。
【0083】
3.印刷物を利用した立体視表示
立体視表示物の仮想表示は、ディスプレイ10の代わりに、立体視用画像が印刷された印刷物を用いても実現できる。即ち図1のディスプレイ10が配置される位置に、例えば四角形状の印刷物を配置する。この場合の印刷物は、左目用画像と右目用画像をアナグリフ処理により合成した画像が印刷媒体に印刷されたものであってもよいし、左目用画像と右目用画像を短冊状に配列して印刷した印刷媒体と、レンチキュラーレンズ(lenticular lens)などの特殊レンズとを組み合わせた印刷物でもよい。
【0084】
立体視表示物の仮想表示に印刷物を用いる場合には、例えば、遊戯装置に、図6(A)のような巻き取り機構13-1、13-2を設けることが望ましい。即ち印刷物12を、巻き取り機構13-1、13-2を用いて、所与の方向(図6(A)ではX軸に沿った方向)に巻き取る。そして巻き取り機構13-1、13-2により印刷物12を巻き取って、その印刷面を移動させることで、印刷面側の空間に仮想表示される立体視表示物SOB1〜SOB3の種類、配置、又は個数を変更する。
【0085】
このようにすれば、印刷物12を用いた場合でも、図5(A)(B)のようにディスプレイ10を用いた場合と同様に、印刷物12を巻き取るだけで景品の種類や配置を自在に変更できるようになる。これにより景品の並び替えや入れ替えなどのメインテナンス作業の労力を軽減できる。
【0086】
また立体視表示物の仮想表示に印刷物を用いる場合には、図2の検知デバイス70としてスイッチ素子や近接センサを用いることができる。
【0087】
例えば図6(B)に示すように、印刷物12の印刷面(SOB1、SOB2に対応する表示物が印刷される面)の裏面側に、スイッチ素子14-1、14-2を配置する。この場合に、スイッチ素子14-1、14-2は、立体視表示物SOB1、SOB2の位置に対応する位置に設ける。即ち立体視表示物SOB1、SOB2の真下にスイッチ素子14-1、14-2が配置されるようにする。
【0088】
そして所与の方向(例えばZ軸方向)に移動する移動部材20によりスイッチ素子14-1、14-2が押されたか否かに基づき、図2の判定部80が、立体視表示物SOB1、SOB2の位置関係を判定する。具体的には図6(B)において、移動部材20がスイッチ素子14-1を押した場合には、移動部材20と立体視表示物SOB1が仮想接触したと判定する。そしてSOB1に対応する景品を払い出す。同様に、移動部材20がスイッチ素子14-2を押した場合には、移動部材20と立体視表示物SOB2が仮想接触したと判定する。そしてSOB2に対応する景品を払い出す。
【0089】
また図6(C)では、移動部材20に近接センサ15を埋設する。また印刷物12の印刷面の裏面側に、近接センサ15の検知対象16-1、16-2を配置する。この場合に、検知対象16-1、16-2は、立体視表示物SOB1、SOB2の位置に対応する位置に設ける。即ち立体視表示物SOB1、SOB2の真下に検知対象16-1、16-2を配置する。
【0090】
そして所与の方向(例えばZ軸方向)に移動する移動部材20の近接センサ15が、検知対象16-1、16-2を検知したか否かに基づき、図2の判定部80が、立体視表示物SOB1、SOB2の位置関係を判定する。具体的には図6(C)において、移動部材20が検知対象16-1を検知した場合には、移動部材20と立体視表示物SOB1が仮想接触したと判定する。そしてSOB1に対応する景品を払い出す。同様に、移動部材20が検知対象16-2を検知した場合には、移動部材20と立体視表示物SOB2が仮想接触したと判定する。そしてSOB2に対応する景品を払い出す。
【0091】
この場合に、検知対象16-1、16-2の材質は、遊戯装置の筺体17の材質と異ならせておく。また検知対象16-1、16-2の材質も互いに異ならせておくことが望ましい。例えば筺体17、検知対象16-1、16-2の材質を、各々、鉄、ステンレス、アルミにする。そして移動部材20に設けられる近接センサ15として、磁気を利用したセンサを用いる。そしてこの近接センサ15により、鉄、ステンレス、アルミの磁性の相違を検知することで、近接センサ15の下方に位置するものが、筺体17(鉄)、検知対象16-1(ステンレス)、検知対象16-2(アルミ)のいずれなのかを判定する。
【0092】
4.移動機構に設けた検知デバイスによる検知
図2の検知デバイス70は、移動部材20を移動させる移動機構60に設けるようにしてもよい。即ち検知デバイス70として移動部材20の移動位置を検知するセンサ(位置センサ)を用いる。そして図2の判定部80が、このセンサにより検知された移動部材20の移動位置に基づいて、立体視表示物SOBと移動部材20との位置関係を判定する。
【0093】
具体的には図7(A)に示すように、例えば移動部材20をX、Y、Z軸方向に沿って移動させるモータMX、MY、MZを、移動機構60に設ける。そしてモータMXは、移動部材20が取り付けられた移動ユニット62をX軸方向(左右方向)に沿って移動させる。また移動ユニット62に設けられたモータMYは、移動ユニット62をY軸方向(前後方向)に沿って移動(自走)させる。また移動ユニット62に設けられたモータMZは、移動部材20をZ軸方向(上下方向)に沿って移動させる。なお移動機構60は、特開昭61−16368号公報に示すような移動レールを用いて移動部材20を移動させる機構であってもよいし、移動ベルトを用いて移動部材20を移動させる機構であってもよい。
【0094】
図7(B)に示すように、移動部材20のX、Y、Z軸に沿った移動(位置座標、移動距離)は、検知デバイス70として機能するエンコーダ63、64、65により検知される。この場合のエンコーダ63、64、65は、モータMX、MY、MZの回転を回転スリットを用いて検知するロータリ式エンコーダであってもよいし、モータMX、MY、MZによるX、Y、Z軸方向の移動を固定スリットを用いて検知するリニア式エンコーダであってもよい。
【0095】
そして判定部80はエンコーダ63、64、65(広義にはセンサ)からの検知結果に基づいて、立体視表示物SOBと移動部材20との位置関係を判定する。より具体的には判定部80は、エンコーダ63、64、65からの検知結果に基づいて移動部材20のX、Y、Z軸の座標値(X、Y、Z軸に沿った移動距離)を求める。そして求められた座標値と、メモリ等に記憶された立体視表示物SOBの座標値とを比較することで、移動部材20が立体視表示物SOBに仮想接触したか否かを判定する。そして判定部80は、仮想接触したと判定すると、払い出し機構90に対して景品の払い出しを指示する。
【0096】
このように移動機構60に検知デバイス70(センサ)を設けて移動部材20の移動を検知する手法によれば、立体視表示物SOBと移動部材20との位置関係の判定を、より正確に行うことができる。また検知デバイス70の設置スペースを、よりコンパクト化できる。
【0097】
5.センサ面の交差位置による検知
図2の検知デバイス70は、センサ面と移動部材20との交差位置を検知するセンサであってもよい。即ち、表示画面(印刷面)に平行なセンサ面を、表示画面(印刷面)側の空間に設定する。この場合にセンサ面の高さは、例えば立体視表示物SOBに交差する高さに設定する。
【0098】
そして判定部80は、センサ(平面センサ)からの検知結果に基づいて、立体視表示物SOBと移動部材20との位置関係を判定する。具体的には、センサからの検知結果に基づいて、センサ面と移動部材20の交差位置の座標値(X、Y座標)を求める。そして求められた座標値と、メモリ等に記憶された立体視表示物SOBの座標値とを比較することで、移動部材20が立体視表示物SOBに仮想接触したか否かを判定する。そして判定部80は、仮想接触したと判定すると、払い出し機構90に対して景品の払い出しを指示する。
【0099】
図8(A)、(B)に、センサ面と移動部材20との交差位置を求める検知手法の一例を示す。
【0100】
まず図8(A)に示すようなセンサ面形成枠74を設ける。このセンサ面形成枠74は、表示画面(印刷面)に平行に、表示画面(印刷面)側の空間に設けられる。またセンサ面形成枠74の高さは、例えば立体視表示物SOBに交差する高さに設定される。
【0101】
そしてこのセンサ面形成枠74を設けることで、枠74内に2次元のセンサ面75を形成する。この場合に、センサ面形成枠74の辺SD1の両角部には、1組のセンサS1、S2が設けられている。
【0102】
センサS1は、発光部と受光部とを有している。発光部は、角度θが0度〜90度の間で赤外線を出力し、その戻り光を受光部で受光する。そのため、センサ面形成枠74の各辺SD1〜SD4に反射板を配置し、センサS1の発光部からの赤外線を受光部に反射させるようにしている。
【0103】
センサS2も、センサS1と同様に発光部と受光部とを有し、角度θが0度〜90度の間で自ら発光した赤外線の戻り光を受光する。
【0104】
センサS1によって角度θが0度〜90度の間で受光された結果は、結像IM1として得られる。一方、センサS2によって角度θが0度〜90度の間で受光された結果は、結像IM2として得られる。そして、これらの結像IM1、IM2において、影となった部分を、角度θ1、θ2として判別できる。
【0105】
そして得られた角度θ1、θ2を用いることで、図8(B)に示すように、移動部材20とセンサ面75との交差位置P(X、Y)の座標を求めることでき、移動部材20と立体視表示物の仮想接触を判定できる。
【0106】
なお図8(A)(B)は、2つのセンサS1、S2を用いて交差位置P(X、Y)を検知する手法について説明したが、3つ以上のセンサを用いて交差位置Pを検知してもよい。
【0107】
なお図2の検知デバイス70は、図9(A)に示すようなカメラ72であってもよい。例えばカメラ72の視線方向はZ軸に沿った方向に設定されている。そして移動部材20と立体視表示物SOBを上方向からカメラ72により撮影する。そしてこの撮影により図9(B)に示すような撮影画像が得られる。そして判定部80は、この撮影画像を用いた公知の画像認識処理により、移動部材20の画像と立体視表示物SOBの画像の重なり合いを判別して、移動部材20と立体視表示物SOBの位置関係を判定する。そして判定部80は、移動部材20と立体視表示物SOBが仮想接触したと判定すると、払い出し機構90に対して景品の払い出しを指示する。なお、その視線方向がXY平面に平行な第2のカメラを更に設けて、位置関係を判定してもよい。
【0108】
6.視点固定部
本実施形態では図10(A)に示すような視点固定部30を設けている。この視点固定部30は、ディスプレイ10(印刷物)の表示画面(印刷面)を俯瞰(鳥瞰)する位置に設けられる。そしてこの視点固定部30を設けることで、プレーヤの視点(視線方向)を所望の位置に固定できる。
【0109】
即ち本実施形態では、後述するように、表示画面を俯瞰する視点(表示画面と角度θをなす視線方向での視点)で見た場合にも、ピント調整と両眼視差の関係に矛盾が生じない立体視方式を採用している。そして、この立体視方式において、よりリアルで実在感のある立体視を実現するためには、立体視用画像生成時に視点位置(左目用視点位置、右目用視点位置)として想定された位置に、プレーヤ(観者)の視点を固定することが望ましい。
【0110】
そこで本実施形態では、図10(A)に示すように、この想定視点位置(左目用視点位置、右目用視点位置)にプレーヤの視点を固定するための視点固定部30(視点固定部材)を設けている。より具体的には、景品配置空間を囲む透明部材に覗き窓を設け、この覗き窓を視点固定部30として機能させている。またアナグリフ方式で合成された立体視用画像を立体視するための色フィルタ(例えば左目用の青フィルタ、右目用の青フィルタ)を、この覗き窓に設けている。このようにすることで、覗き窓に、視点を固定する機能と立体視用の眼鏡の機能の両方を持たせることができる。
【0111】
なお視点固定部30は、少なくとも視点を固定できる機能を有していればよく、図1に示すような覗き窓構造に限定されない。例えば図10(B)のように支柱に色フィルタ眼鏡を取り付けた構造などの種々の構造を採用できる。
【0112】
また色フィルタの機能の代わりに、所定周期(例えばフレーム周期)毎に左右の目のシャッタが交互に開閉するシャッター機能を、視点固定部30の眼鏡に持たせてもよい。
【0113】
またレンチキュラーレンズなどの特殊レンズを利用した立体視方式では、視点固定部30に、立体視用眼鏡の機能を持たせる必要はなく、視点を固定する機能だけを持たせればよい。
【0114】
また視点固定部30は、少なくともプレーヤが表示画面(印刷面)を見るときに固定されていればよく、視点固定部30に視点位置の調整機能を持たせてもよい。例えば図10(B)において、X、Y、Z軸の少なくとも1つの方向に視点位置を移動して調整できるようにしてもよい。或いは図10(A)の直線LN(ディスプレイ10と角度θをなく直線)に沿って視点位置を移動して調整できるようにしてもよい。
【0115】
7.移動体を用いた遊戯装置
図1では、移動部材20として景品獲得部材(クレーン、キャッチャ)を用いた景品獲得装置について説明したが、本実施形態の遊戯装置はこのような景品獲得装置に限定されない。
【0116】
例えば図11(A)では、移動部材20として、プレーヤによる操作部40(ハンドル)の操作により移動する移動体22が用いられている。この移動体22(ゲームキャラクタ)としては、例えば、車、飛行機、戦車、人、弾、玉、或いは怪獣などを模して形成されたものを使用できる。
【0117】
図11(A)に示すように、移動体22の下には印刷物12が設けられる。そしてこの印刷物12は、図6(A)で説明したような巻き取り機構13-1〜13-4により巻き取られ、これにより印刷物12の印刷面が第1の方向(Y軸方向)に移動する。また移動体22は、操作部40の操作により、第1の方向に直交する第2の方向(X軸方向)に沿って移動自在になっている。
【0118】
印刷物12には立体視用画像が印刷されている。これにより図11(B)に示すように、印刷物12の印刷面側の空間に、立体視表示物SOB1〜SOB8が仮想表示される。即ちSOB1〜SOB8が、プレーヤの視点から見てあかたかも本物の立体のように浮き上がって見える。そして例えば立体視表示物SOB1〜SOB4は、プレーヤが操作する移動体22(広義には移動部材)の仮想的なヒット対象物となる。
【0119】
判定部80は、ヒット対象物を表す立体視表示物SOB1〜SOB4と移動体22(移動部材)とが所与の位置関係になったか否かに基づき、プレーヤのゲーム結果を演算する。より具体的には、例えばプレーヤは操作部40を操作して移動体22を左右方向(X軸方向)に動かす。そして、ヒット対象物である立体視表示物SOB1に移動体22が仮想ヒット(仮想衝突)したと判定されると、プレーヤのゲーム結果(得点)にポイントが加算される(例えば+30ポイント)。一方、立体視表示物SOB2に移動体22が仮想ヒットしたと判定されると、プレーヤのゲーム結果からポイントが減算される(例えば−20ポイント)。また、壁を表す仮想表示物SOB3、SOB4に移動体22が仮想ヒットしたと判定されると、プレーヤのゲーム結果からポイントが減算される。或いは、壁であるSOB3、SOB4に移動体22が仮想ヒットすると、壁とは逆方向に移動体22を移動させる反力を、操作部40であるハンドルに生じさせる。
【0120】
このようにすることで、移動体22と立体視表示物SOB1〜SOB4をヒットさせてゲームを楽しむことができるという、これまでにない遊戯装置を実現できる。そして立体視表示物SOB1〜SOB8は、プレーヤの視点から見て、あたかも本物の立体のように見えるため、プレーヤの仮想現実感も向上できる。
【0121】
なお、移動体(移動部材)と立体視表示物との位置関係の検知は、本明細書中で説明した種々の検知デバイスを利用した手法により実現できる。
【0122】
また図11(A)(B)では、立体視用画像が印刷された印刷物を利用する手法について説明したが、立体視用画像が表示されたディスプレイを用いて図11(A)(B)に示すような遊戯装置を実現してもよい。
【0123】
8.確率情報を用いた判定
さて、図12(A)において、移動部材20と立体視表示物SOBが仮想接触したと判定された場合に常に景品をプレーヤに付与するようにすると、ゲームとしての面白みに今ひとつ欠けてしまう。そこで移動部材20と仮想表示物SOBとの位置関係を判定するための判定領域18を設定し、判定領域18に設定された確率情報に基づいて、プレーヤに景品を付与するか否かを判定することが望ましい。
【0124】
例えば図12(B)では、上方から見て立体視表示物SOBを内包する判定領域18が表示画面上に設定される。そしてこの判定領域18が複数の領域に分割され、各領域には確率情報が設定される。例えば図12(B)では、判定領域18の真ん中付近の領域には高い確率(70〜100パーセント)が設定される一方で、判定領域18の周縁部の領域には低い確率(0〜30パーセント)が設定される。
【0125】
そして例えば移動部材20(代表点RP)とディスプレイ10とのヒット位置が、高い確率が設定された領域内に位置する場合には、高い確率でプレーヤに景品を付与する。一方、移動部材20(代表点RP)とディスプレイ10とのヒット位置が、低い確率が設定された領域内に位置する場合には、低い確率でプレーヤに景品を付与する。
【0126】
このようにすることで景品獲得に確率の要素を付与することができ、実物の景品をクレーンなどで吊り上げる従来の景品獲得装置と同様に、スリル感の溢れる景品獲得装置を実現できる。
【0127】
なお、確率情報の設定の仕方は様々な変形実施が可能である。例えば図12(C)に示すように、立体視表示物SOBの真ん中付近の領域のみならず、周縁の領域に高い確率を設定してもよい。このようにすれば、従来の景品獲得装置においてクレーンに景品の紐が偶然に引っかかってキャッチできる状況と、同様の状況を作り出すことができる。
【0128】
また図12(A)〜(C)のような確率情報を用いた判定手法は、図1のような景品獲得装置のみならず、図11(A)(B)のような移動部材として移動体を用いる遊戯装置にも適用できる。そして図11(A)(B)ような遊戯装置に適用する場合には、判定部80が、判定領域を分割する各領域に対応づけられた確率情報に基づいてプレーヤのゲーム結果演算を行う。より具体的には、移動体22と立体視表示物SOB1〜SOB4とが仮想ヒットしたか否かを確率情報により判定したり、プレーヤに与える得点を確率情報により決定する。
【0129】
また移動部材20(代表点)とのヒット位置がどの領域内に位置するかの判定は、例えば図7(A)(B)の手法により得られた移動部材20の座標値に基づいて判定できる。或いは図8(A)(B)の手法で得られた交差位置P(X、Y)に基づいて判定してもよい。そして図8(A)(B)の手法を用いる場合には、判定領域をセンサ面75に設定できる。
【0130】
また例えば図5(B)のタッチパネル型のディスプレイ10を用いる場合には、例えば移動部材20の代表点RPに対応する位置に突起部を設けて、この突起部のタッチ位置を利用して、ヒット位置がどの領域内に位置するかを判定すればよい。
【0131】
9.立体視方式の詳細
次に本実施形態の立体視方式の詳細について説明する。本実施形態では以下に説明する2つの方式で立体視を実現している。
【0132】
9.1 第1の立体視方式
図13に本実施形態の第1の立体視方式のフローチャートを示す。
【0133】
まず、立体視のための第1の左目用画像IL1と第1の右目用画像IR1を生成する(ステップS1、S2)。具体的には、左目用視点位置VPLから見える左目用画像IL1と、右目用視点位置VPRから見える右目用画像IR1を生成する。
【0134】
ここで左目用、右目用視点位置VPL、VPRは、図14に示すように、観者(viewer)の左目、右目の位置として想定される位置である。例えば、カメラ(デジタルカメラ)による実写により左目用、右目用画像IL1、IR1を生成する場合には、これらのVPL、VPRの位置にカメラを配置して、左目用、右目用画像IL1、IR1を撮影する。この場合、2台のカメラをVPL、VPRに配置して同時に撮影してもよいし、1台のカメラの位置を変えて撮影してもよい。
【0135】
一方、CG(コンピュータグラフィックス)画像やゲーム画像(リアルタイム動画像)を生成するシステムにより左目用、右目用画像IL1、IR1を生成する場合には、これらのVPL、VPRの位置に仮想カメラを配置して左目用、右目用画像IL1、IR1を生成する。即ち、オブジェクト空間においてVPL、VPRから見える画像を生成する。
【0136】
図15、図16に左目用画像IL1、右目用画像IR1の一例を示す。これらは、カメラ(デジタルカメラ)による実写によりIL1、IR1を生成した場合の例である。基準面(景品などの物体が置かれる載置面)の上には、ミカン、箱、ボールペン、ステープラーなどの種々の物体(狭義には被写体又はオブジェクト。以下の説明でも同様)が配置されている。そして左目用画像IL1は、左目用視点位置VPLにカメラを配置して、物体(注視点、物体の代表点)の方にカメラの視線(方向)を向けて撮影したものである。また右目用画像IR1は、右目用視点位置VPRにカメラを配置して、物体の方にカメラの視線を向けて撮影したものである。そして図15、図16に示すように、これらの左目用、右目用画像IL1、IR1では視線角度(見え方)がずれており、この視線角度のずれによる両眼視差を利用して、立体視が実現される。
【0137】
なお本実施形態では、立体視用画像が表示されるディスプレイの表示画面や印刷物の印刷面に対応する位置の面を、基準面として設定できる。
【0138】
また、CGやゲームの場合には、オブジェクト空間内に設定された基準面の上に、オブジェクト(ミカン、箱、ボールペン、ステープラー等をモデル化したオブジェクト)を配置し、VPL、VPRに仮想カメラを配置する。そして、仮想カメラの視線(方向)をオブジェクト(注視点、オブジェクトの代表点)の方に向けて、仮想カメラから見える画像を生成することで、図15、図16と同様な画像を生成できる。
【0139】
次に図13のステップS3に示すように、基準面BSでの画像のパースペクティブ(perspective)を無くすための補正処理を、ステップS1で得られた第1の左目用画像IL1に施し、第2の左目用画像IL2を生成する。またステップS4に示すように、基準面BSでの画像のパースペクティブ(遠近感)を無くすための補正処理を、ステップS2で得られた第1の右目用画像IR1に施し、第2の右目用画像IR2を生成する。
【0140】
図17、図18に、補正処理により得られた左目用画像IL2、右目用画像IR2の一例を示す。例えば図15、図16では、基準面BSに描かれている長方形RTG(正方形も含む広義の意味の長方形。以下の説明でも同様)にパースペクティブがついている。これに対して図17、図18では、長方形RTGのパースペクティブが無くなっている。
【0141】
ここで、本実施形態におけるパースペクティブを無くす補正処理とは、図20(A)に示すように、基準面BS自体の画像や、基準面に描かれている画像IM1や、物体OB(オブジェクト)の画像のうち基準面BSに接する部分の画像のパースペクティブ(奥行き感)を無くす処理である。即ち図20(A)のB1では、視点から奥側に行くほど、頂点間の距離が狭まるが、図20(A)のB2では、視点から奥側に行っても、頂点間の距離が変わらない。このような補正処理を行うことで、基準面BSの画像については、あたかも真上から見たような画像が生成されるようになる。なお、この補正処理により、パースペクティブが完全に厳密に無くなる必要はなく、立体視に違和感が生じない程度にパースペクティブが無くなればよい。
【0142】
次に図13のステップS5に示すように、第2の左目用画像IL2と第2の右目用画像IR2に基づき、立体視用画像(画像データ)を生成する。より具体的には、IL2とIR2とに基づきアナグリフ処理などを行って立体視用画像を生成する。
【0143】
そして、この立体視用画像(実写画像又はCG画像)を、インクジェット方式やレーザプリンタ方式などのプリンタを用いて、印刷媒体(紙、レンズシート)に印刷することで、立体視用印刷物を製造できる。なお、プリンタにより印刷された原盤となる立体視用印刷物を複製することで、立体視用印刷物を製造してもよい。このようにすれば、立体視用印刷物を短期間で大量に製造できるという利点がある。
【0144】
また立体視用画像を、画像生成装置のディスプレイに表示すれば、画像(動画像)のリアルタイム生成が可能になる。なお、この場合に、アナグリフ処理等により得られた立体視用画像を直接にディスプレイに表示し、これを色フィルタ(赤、青)が設けられた眼鏡(広義には器具)を用いて見るようにしてもよい。或いは、左目用、右目用画像IL2、IR2を異なるフレームで交互にディスプレイに表示し、これを液晶シャッタ等が設けられた眼鏡を用いて見るようにしてもよい。
【0145】
図19に、図17、図18の左目用、右目用画像IL2、IR2に基づきアナグリフ処理を行うことで得られた立体視用画像の一例を示す。
【0146】
この図19の立体視用画像では、左目用画像IL2(IL)と右目用画像IR2(IR)とが合成されている。そして左目用画像IL2と右目用画像IR2は、各々、基準面BSに配置された物体OBの画像を含む。また基準面BSの画像も含む。
【0147】
そして図21のA1に示すように、左目用画像IL2の物体画像と右目用画像IR2の物体画像は、基準面BSの位置において一致している(但し必ずしも完全に一致している必要はない)。即ち、左目用画像IL2の物体画像の印刷位置(表示位置)と右目用画像の物体画像IR2の印刷位置(表示位置)が、基準面BSにおいて一致している。
【0148】
一方、図21のA2に示すように、基準面BSから離れるほど左目用画像IL2の物体画像と、右目用画像IR2の物体画像のずれが大きくなっている。より具体的には、物体OBの部分のうち基準面BSから上方に位置する部分の画像ほど、左目用画像IL2での印刷位置(表示位置)と、右目用画像IR2での印刷位置(表示位置)とがずれている。
【0149】
さて、これまでの立体視では図20(B)に示すように、立体視用印刷物PM(或いはディスプレイの表示画面。以下の説明でも同様)を、その面が鉛直面に対して平行になるように配置し、観者が、立体視用印刷物PMを正対して見ることが想定されていた。このため、例えば図15、図16のような左目用、右目用画像IL1、IR1に対してそのままアナグリフ処理を施して、立体視用印刷物PMを作成していた。そして、図15、図16の画像ではパースペクティブが残っているため、図20(B)のように立体視用印刷物PMを正対して見た場合に、遠近感に関する限りは、正しい画像になる。
【0150】
しかしながら図20(B)のように観者が立体視用印刷物PMを正対して見た場合に、ピント(焦点距離)については、PMの全面において同一になってしまう。従って、人間の脳内において、ピント調整と、両眼視差、輻輳との関係に矛盾や誤差が生じてしまう。従って、脳が無理に立体と関連づけようとして、不自然さを感じたり、立体として認知できなくなってしまう。また、従来の方式で作成された立体視用印刷物PMを、水平面に平行になるように机に配置して見てしまうと、奥行き感に矛盾が生じ、不自然な立体視になってしまう。即ち図15、図16の長方形RTGは、高さが零の平面であり、この長方形RTGが立体に見えてはいけないからである。
【0151】
そこで本実施形態では、図20(C)に示すように、立体視用印刷物PM(表示画面)を、観者が机(水平面に平行な基準面BS)の上に配置して見ることを想定するようにしている。即ち、このような配置が本方式のデフォルトの配置となる。そして、このように水平面に平行に立体視用印刷物PMを配置した場合に、図15、図16の画像をそのままアナグリフ処理して立体視用印刷物PMを作成すると、遠近感に矛盾が生じる。
【0152】
そこで本実施形態では図17、図18、図20(A)で説明したように、基準面の画像のパースペクティブを無くす補正処理を行う。そして基準面でのパースペクティブを無くした補正後の図17、図18の画像に基づいて、アナグリフ処理を行い、立体視用印刷物PMを作成し、作成された立体視用印刷物PMを図20(C)のように水平面に平行に配置すれば、基準面の画像(長方形RTG)には適正なパースペクティブがつくようになる。また、図20(C)のように配置すれば、立体視用印刷物PMの面上の各点の焦点距離が同一ではなく異なるようになる。このため、ピント調整についても現実世界のピント調整と近いものになる。従って、ピント調整と、両眼視差や輻輳との間の関係のずれも軽減され、より自然で、実在感のある立体視を実現できる。
【0153】
なお、本実施形態の立体視方式では、物体の高さが高い場合に奥行き感等にずれが生じる可能性がある。このような場合には例えば図22に示すように、2つの基準面BS1、BS2(広義には複数の基準面)を設ければよい。
【0154】
ここで基準面BS1は例えば水平面に平行な面である。一方、基準面BS2は、基準面BS1と所定の角度(例えば直角)をなす面である。そして、基準面BS1、BS2は境界BDにおいて連結されている。
【0155】
物体OB(オブジェクト)は、基準面BS1の上方で且つ基準面BS2の手前側(VPL、VPR側)に配置する。そして図13の代わりに図23に示す処理を行う。
【0156】
図23のステップS11、S12は、図13のステップS1、S2と同様である。そしてステップS13では、基準面BS1でのパースペクティブを無くすための補正処理を、左目用画像IL1の基準面BS1に対応する領域(IL1のうち境界BDを基準にしてBS1側の第1の領域)に対して施す。また、基準面BS2でのパースペクティブを無くすための補正処理を、IL1の基準面BS2に対応する領域(IL1のうち境界BDを基準にしてBS2側の第2の領域)に対して施す。そして、これらの補正処理により生成された画像を繋げた画像である左目用画像IL2を生成する。
【0157】
またステップS14では、基準面BS1でのパースペクティブを無くすための補正処理を、右目用画像IR1の基準面BS1に対応する領域(IR1のうち境界BDを基準にしてBS1側の第1の領域)に対して施す。また、基準面BS2でのパースペクティブを無くすための補正処理を、IR1の基準面BS2に対応する領域(IR1のうち境界BDを基準にしてBS2側の第2の領域)に対して施す。そして、これらの補正処理により生成された画像を繋げた画像である右目用画像IR2を生成する。
【0158】
そして最後にステップS15のように、IL2、IR2に基づき、例えばアナグリフ処理等を行って、立体視用画像を生成する。そして、得られた立体視用画像を、印刷媒体に印刷して立体視用印刷物を製造したり、ディスプレイに表示する。
【0159】
このようにすることで図24に示すように、OBが、基準面BS1からの高さが高い物体である場合にも、より自然で、実在感のある立体視を実現できる。即ち、物体OBの足下付近の領域(境界BSの下側の第1の領域)では、基準面BS1を利用した立体視の処理により、奥行き感やピント調整に無理の無い立体視を実現できる。一方、それ以外の領域(境界BSの上側の第2の領域)では、基準面BS2を利用した立体視の処理により、奥行き感に無理の無い立体視を実現できる。
【0160】
なお、基準面は2つに限定されず、3つ以上の基準面(連結された複数の基準面)を用いてもよい。
【0161】
9.2 第2の立体視方式
図25に本実施形態の第2の立体視方式のフローチャートを示す。前述の図13の方式は、カメラにより実写した画像を用いて立体視用印刷物を作成するのに最適な方式であるのに対して、図25の方式は、CG画像を用いて立体視用印刷物を作成するのに最適な方式である。
【0162】
まず、左目用視点位置VPLとオブジェクトOBの各点を結ぶ投影方向で、基準面BS(BS1又はBS2)にOBの各点を投影して基準面BSにレンダリングし、左目用画像ILを生成する(ステップS21)。
【0163】
次に、右目用視点位置VPRとオブジェクトOBの各点を結ぶ投影方向で、基準面BS(BS1又はBS2)にOBの各点を投影して基準面BSにレンダリングし、右目用画像IRを生成する(ステップS22)。なお、基準面BSは、例えば視線方向(視点位置と注視点を結ぶ方向)に直交しない面である。即ち、基準面BSは、視線方向に常に直交する透視投影スクリーンとは異なる面である。
【0164】
ステップS21、S22の処理では、VPL(或いはVPR)からオブジェクトOBの方に向かって仮想的な光を投射し、その光を用いて、OBの画像を基準面BS(BS1又はBS2)である仮想紙に焼き付けるようにして、仮想紙にレンダリングする。これにより、図26(A)に示すように、オブジェクトOBの点P1、P2、P3、P4の画像(色等のプロパティ)が、基準面BS上の投影点P1’、P2’、P3’、P4’にレンダリングされる。なお、基準面BS上の点P5、P6の画像については、そのまま、その点P5、P6の位置にレンダリングされる。そして例えば図26(B)に示すように、基準面BS(仮想紙)の全面をラスタスキャンするようにレンダリングすることで、図17、図18のIL2、IR2と同様の左目用画像IL、右目用画像IRを生成できる。即ち、基準面の画像のパースペクティブが無くなった左目用、右目用画像IL、IRを生成できる。
【0165】
そして、これらの左目用、右目用画像IL、IRに基づき、例えばアナグリフ処理等を行って、立体視用画像を生成する(ステップS23)。これにより、図19に示すような立体視用画像を得ることができる。そして、得られた立体視用画像を、印刷媒体に印刷して立体視用印刷物を製造したり、ディスプレイに表示する。
【0166】
そして例えば図26(C)に示すように立体視用印刷物PM(或いは表示画面)を水平面(基準面)に平行になるように配置して見ることで、より自然で実在感のある立体視を実現できる。
【0167】
例えば図27(A)では、オブジェクトOBを透視投影スクリーンSCR(視線方向に直交する面)に透視投影して左目用画像、右目用画像を生成している。そして、得られた左目用画像、右目用画像を合成して立体視用印刷物PMを生成する。そして図27(B)に示すように、観者は、立体視用印刷物PMに正対してPMを見ることになる。
【0168】
この図27(A)の方式では、オブジェクトOBの点P2、P3は、投影投影スクリーンSCR上の点P2”、P3”に投影される。そして、立体視用印刷物PMは図27(B)のように正対して見ることになるため、P2”、P3”の焦点距離差L2が0になってしまう。即ち、実際の点P2、P3の焦点距離差L1は0ではないのに、L2が0となるため、ピント調整が実際のものと異なってしまう。従って、ピント調整と両眼視差の関係に矛盾が生じ、人間の脳に混乱が生じ、違和感のある立体視になってしまう。
【0169】
これに対して本実施形態では、立体視用印刷物PM(表示画面)を図26(C)に示すように机(水平面)に置いて見ることになるため、図26(A)に示すように、点P2’、P3’の焦点距離差L2は、実際の点P1、P2の焦点距離差L1と同様に、0ではない。従って手前の部分(点P2)は手前に見え、奥にある部分(点P3)は奥に見えるようになるため、ピント調整と両眼視差の関係に矛盾が生じず、人間の脳に混乱が生じないため、より自然な立体視を実現できる。
【0170】
即ち本実施形態は、立体視用印刷物PMを机に置いて斜めから見る方式であるため、机の面と、立体視の対象となるオブジェクトOBが載っている基準面BS(零面)とは、同一面となり、現実的であり、立体視に無理が生じない。そして、オブジェクトOBが、基準面BS(零面)に対して、数センチメートルだけ浮き上がって見える様子を表現できればよいため、奥行き方向についての矛盾はほとんど生じない。しかも、基準面BSが机の面であるため、あたかも机の上に本当に立体の物体が配置されているかのように見え、物体の実在感が向上する。即ち従来の図27(A)、(B)の方式では、基準面があやふやであるため、立体感は確かにあるが、物体の実在感が幻のようにしかならなかったのである。
【0171】
なお、図25の方式においても、図22で説明したように、複数の基準面を設定して立体視用画像を生成してもよい。この場合には、図25のステップS21、S22において、基準面BS1に投影される点については基準面BS1にレンダリングし、基準面BS2に投影される点については基準面BS2にレンダリングすればよい。
【0172】
9.3 アナグリフ処理
次に図13のステップS5等で行われるアナグリフ処理について説明する。
【0173】
アナグリフ処理では、1枚の印刷媒体に、左目用画像と右目用画像を色を変えて印刷して、立体視用印刷物を作成する。そしてこの立体視用印刷物を、左右の目で異なる色フィルタ(例えば左目が赤、右目が青)を介して見る。この時に、左目では左目用画像だけが見え、右目では右目用画像だけが見えるようになり、立体視が実現される。
【0174】
例えばモノクロのアナグリフ処理では、左目用画像(IL2、IL)をグレースケールに変換する。そして変換後の画像データをアナグリフ画像(RGB)のRチャンネルにコピーする。次に、右目用画像(IR2、IR)をグレースケールに変換する。そして変換後の画像データを、アナグリフ画像(RGB)のGチャンネルとBチャンネルにコピーする。これにより、モノクロのアナグリフ画像が生成される。なお、右目用画像をBチャンネルだけにコピーするようにしてもよい。
【0175】
またカラーのアナグリフ処理では、左目用画像(IL2、IL)のRチャンネルを、アナグリフ画像(RGB)のRチャンネルにコピーする。また右目用画像(IR2、IR)のGチャンネルを、アナグリフ画像(RGB)のGチャンネルにコピーする。また右目用画像のBチャンネルをアナグリフ画像(RGB)のBチャンネルにコピーする。これにより、カラー(疑似カラー)のアナグリフ画像を生成できる。
【0176】
なお、立体視の実現手法は、少なくとも、左目用画像(IL2、IL)と右目用画像(IR2、IR)を用いて実現されるものであればよく、アナグリフ処理に限定されない。
【0177】
例えば図28に示すように、レンチキュラーレンズ(lenticular lens)と呼ばれる特殊なレンズを使って、観者の左目ELには左目用画像の像だけが入り、右目ERには右目用画像の像だけが入るようにして、立体視を実現していもよい。このようにレンチキュラーレンズのような特殊レンズを用いる場合には、例えば図29に示すようにして左目用画像LVと右目用画像RVから立体視用画像を生成する。なおこの場合に2眼式のみならず、3眼式、4眼式などの多眼式方式で立体視表示を行う場合も本発明の範囲に含まれる。
【0178】
また左目用画像、右目用画像の前に偏光板を配置し、左目用画像の前に置かれた偏光板と右目用画像の前に置かれた偏光板とで、偏向方向を異ならせておく。そして、それに応じた偏向方向を持つ偏光板をレンズ部分に取り付けた眼鏡を観者がかけることで、立体視を実現してもよい。
【0179】
また左目用画像と右目用画像を、例えばフレームを異ならせて交互に表示する。そして左目用画像の表示に同期して開く左目用のシャッター(例えば液晶シャッター)と、右目用画像の表示に同期して開く右目用のシャッターが設けられた眼鏡を観者がかけることで、立体視を実現してもよい。
【0180】
9.4 視点位置の設定
次に視点位置の設定手法について説明する。
【0181】
図14、図22の左目用、右目用視点位置VPL、VPRは、立体視用印刷物や立体視用表示画面を観者が実際に見る時の観者の左目、右目の想定位置に基づいて配置することが望ましい。例えば図14、図22において、物体OB(オブジェクト、被写体)と観者の目との間の距離DVB(例えば40cm)、視線角度θ(視線方向SL)、両眼間の距離DLR(例えば7cm)に基づいて、左目用、右目用視点位置VPL、VPRを設定する。
【0182】
但し、縮小表示や拡大表示を行う場合には、縮小率や拡大率に応じてVPL、VPRの位置を移動させる。この場合には図30に示すような手法で視点位置を移動させることが望ましい。
【0183】
例えば物体OB(被写体、オブジェクト)と視点位置(VPLとVPRの中点CP)と間の距離DVBを長くした場合には、その長さの変化(比)に応じて、左目用視点位置VPLと右目用視点位置VPRとの間の距離DLRを長くする。即ち例えばDVBの長さの変化に比例してDLRを長くする。
【0184】
また物体OB(被写体、オブジェクト)と視点位置(VPLとVPRの中点CP)との間の距離DVBを変化させる場合に、基準面BSに対して所定の角度θをなす直線LN(視線方向)に沿って移動するように、視点位置(中点CP、VPL、VPR)を移動させる。
【0185】
このようにすることで、VPL、VPRを移動させた場合にも、距離DVBや距離DLRが等倍比で変化するようになるため、立体感に破綻が生じる事態を防止できる。これにより、適正な立体感を維持しながら縮小表示や拡大表示を実現できるようになる。
【0186】
9.5 画像生成装置
図31に、立体視用画像を生成する画像生成装置のブロック図の例を示す。なお、画像生成装置は、図31の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0187】
この画像生成装置は、ディスプレイの表示画像を生成する装置(遊戯装置)として用いることができる。また、CG画像により立体視用画像を作成し、立体視用印刷物を作成するための画像生成装置(CGツール)としても用いることができる。また、カメラで撮った実写画像を取り込み、この実写画像により立体視用画像を作成し、立体視用印刷物を作成するための画像生成装置(パーソナルコンピュータ)としても用いることができる。
【0188】
操作部160(レバー、ボタン)は、プレーヤ(操作者)が操作データを入力するためのものである。記憶部170(RAM)は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるものである。情報記憶媒体180(CD、DVD、HDD、ROMなどのコンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものである。この情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0189】
ディスプレイ190は画像を表示するものでり、音出力部192は音声、ゲーム音などの音を出力するものである。携帯型情報記憶装置194は、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものである。
【0190】
印刷部195は、立体視用画像を印刷媒体に印刷する処理を行う。この場合の印刷方式としてはインクジェット方式、レーザプリント方式などの種々の方式がある。通信部196は、インターネットなどのネットワークを介して通信を行うための各種の制御を行うものである。この通信部196を用いることで、生成された立体視用画像データをネットワークを介して送信することができる。
【0191】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの各種の処理を行う。この場合、処理部100は、記憶部170内の主記憶部172をワーク領域として使用して、各種の処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0192】
処理部100は、ゲーム処理部110、判定部112、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0193】
ここでゲーム処理部110は、操作部160(ゲームコントローラ)からの操作データに基づいて種々のゲーム処理を行う。このゲーム処理としては、ゲーム開始条件に基づいてゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲームに登場するオブジェクト(表示物)を配置する処理、オブジェクトの移動情報(位置、速度、加速度)や動作情報(モーション情報)を求める処理、オブジェクトを表示するための処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了させる処理などがある。
【0194】
判定部112は図2等で説明した種々の判定処理を行う。即ち、検知デバイスからの検知結果に基づいて、立体視表示物と移動部材との位置関係を判定する処理を行う。そして判定結果に基づいて、景品の払い出しが行われたり、ゲーム結果の演算が行われる。
【0195】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて画像を生成し、ディスプレイ190に出力する。音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0196】
画像生成部120は立体視用画像生成部122を含む。立体視用画像生成部122は、左目用視点位置(左目用仮想カメラ)から見える画像である第1の左目用画像に対して、基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を施して、第2の左目用画像を生成する。また、右目用視点位置(右目用仮想カメラ)から見える画像である第1の右目用画像に対して、基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を施して、第2の右目用画像を生成する。
【0197】
この場合の補正処理は、テクスチャマッピング部124が図32に示すようなテクスチャマッピング処理を行うことで実現される。
【0198】
即ち、パースペクティブのついたテクスチャ画像TEX(第1の左目用画像、第1の右目用画像)を、長方形(正方形を含む広義の意味の長方形)のポリゴンPLG(プリミティブ面)にマッピングする。具体的には、テクスチャ画像TEXのテクスチャ座標(TX1、TY1)、(TX2、TY2)、(TX3、TY3)、(TX4、TY4)を、ポリゴンPLGの頂点VX1、VX2、VX3、VX4にコーディネートして、テクスチャ画像TEXをポリゴンPLGにマッピングする。これにより、基準面の画像のパースペクティブが無くなった画像を生成できる。そして、このようなテクスチャマッピング処理を、第1の左目用画像、第1の右目用画像のそれぞれについて行うことで、立体視用画像生成のための第2の左目用画像、第2の右目用画像を生成する。
【0199】
なお、立体視用画像生成部122は、左目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、基準面に対してオブジェクトの各点を投影してレンダリングすることで、左目用画像を生成し、右目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、基準面に対してオブジェクトの各点を投影してレンダリングすることで、右目用画像を生成してもよい。
【0200】
次に立体視用画像生成部122は、第2の左目用画像(左目用画像)と第2の右目用画像(右目用画像)とに基づいて立体視用画像を生成する。例えば、第2の左目用画像(左目用画像)と第2の右目用画像(右目用画像)をアナグリフ処理により合成して、立体視用画像を生成し、ディスプレイ190に出力する。この場合には、プレーヤは、例えば赤の色フィルタと青の色フィルタが左目、右目に設けられた眼鏡をかけて、ゲームをプレイすることになる。
【0201】
或いは、立体視用画像生成部122が、第2の左目用画像(左目用画像)と第2の右目用画像(右目用画像)を異なるフレームでディスプレイ190に出力する処理を行い、立体視を実現してもよい。この場合には、プレーヤは、フレームに同期してシャッターが開閉するシャッター付き眼鏡をかけて、ゲームをプレイすることになる。
【0202】
或いは、眼鏡無し立体視の場合には、第2の左目用画像(左目用画像)と第2の右目用画像(右目用画像)とを交互に短冊状に配置することで、立体視用画像を生成し、ディスプレイ190に出力する。この場合には、レンチキュラーレンズなどの特殊レンズをディスプレイ190に備え付けることで、立体視を実現する。
【0203】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0204】
例えば、明細書又は図面中の記載において広義な用語(遊戯装置、移動部材、センサ、器具、観者等)として引用された用語(景品獲得装置、獲得部材・移動体、エンコーダ、眼鏡、プレーヤ等)は、明細書又は図面中の他の記載においても広義な用語に置き換えることができる。
【0205】
また、左目用画像、右目用画像、立体視用画像の生成手法も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【0206】
また本実施形態で説明した第1、第2の立体視方式と均等な方式で、立体視用画像を生成する場合も本発明の範囲に含まれる。
【0207】
また本発明の遊戯装置では、第1、第2の立体視方式以外の方式で立体視用画像を生成して、表示又は印刷してもよい。
【0208】
また本発明は図1に示すような景品獲得装置や図11(A)(B)のような遊戯装置以外の遊戯装置(例えばパチンコ装置、メダルゲーム装置)にも適用できる。
【0209】
また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の遊戯装置の例である。
【図2】本実施形態の遊戯装置の例である。
【図3】図3(A)(B)は遊戯装置の他の例である。
【図4】図4(A)(B)は移動部材の例である。
【図5】図5(A)(B)(C)は画像切り替えによる景品変更手法やタッチパネルを用いる手法の説明図である。
【図6】図6(A)(B)(C)は巻き取り機構やスイッチ素子や近接センサを用いる手法の説明図である。
【図7】図7(A)(B)は移動機構にセンサを設ける手法の説明図である。
【図8】図8(A)(B)はセンサ面の交差位置を検知する手法の説明図である。
【図9】図9(A)(B)は検知デバイスとしてカメラを用いる手法の説明図である。
【図10】図10(A)(B)は視点固定部を設ける手法の説明図である。
【図11】図11(A)(B)は移動部材として移動体を用いる遊戯装置の例である。
【図12】図12(A)(B)(C)は判定領域に確率情報を設定する手法の説明図である。
【図13】第1の立体視方式のフローチャートである。
【図14】第1の立体視方式の説明図である。
【図15】左目用画像IL1の一例である。
【図16】右目用画像IR1の一例である。
【図17】左目用画像IL2の一例である。
【図18】右目用画像IR2の一例である。
【図19】立体視用画像(アナグリフ画像)の一例である。
【図20】図20(A)(B)(C)はパースペクティブを無くす補正処理の説明図である。
【図21】本実施形態により得られた立体視用画像の特徴の説明図である。
【図22】複数の基準面を設ける手法の説明図である。
【図23】複数の基準面を設ける手法のフローチャートである。
【図24】複数の基準面を設ける手法の説明図である。
【図25】第2の立体視方式の説明図である。
【図26】図26(A)(B)(C)は第2の立体視方式の説明図である。
【図27】図27(A)(B)は従来の方式の説明図である。
【図28】レンチキュラーレンズを用いる手法の説明図である。
【図29】レンチキュラーレンズを用いる手法の説明図である。
【図30】視点位置の設定手法の説明図である。
【図31】画像生成装置の構成例である。
【図32】テクスチャマッピングを用いた補正処理の説明図である。
【符号の説明】
10 ディスプレイ、11 第2のディスプレイ、12 印刷物、
13-1〜13-4 巻き取り機構、14-1、14-2 スイッチ素子、
15 近接センサ、16-1、16-2 検知対象、18 判定領域、
20 移動部材、22 移動体、30 視点固定部、40 操作部、
50 払い出し口、60 移動機構、62 移動ユニット、
63、64、65 エンコーダ、70 検知デバイス、
72 カメラ、74 センサ面形成枠、75 センサ面、
80 判定部、90 払い出し機構、
SOB、SOB1〜SOB8 立体視表示物
VPL 左目用視点位置、VPR 右目用視点位置、
OB 物体(オブジェクト、被写体)、BS(BS1、BS2) 基準面、
IL1 第1の左目用画像、IR1 第1の右目用画像、
IL2 第2の左目用画像、IR2 第2の右目用画像、
IL 左目用画像、IR 右目用画像、

Claims (16)

  1. プレーヤがゲームをプレイするための遊技装置であって、
    立体視用画像を表示するディスプレイと、
    前記プレーヤによる操作部の操作により、前記ディスプレイの表示画面側空間において移動する移動体と、
    前記立体視用画像に基づき前記ディスプレイの表示画面側空間に仮想表示され、前記移動体とのヒット対象物を表す立体視表示物の位置情報を記憶する記憶部と、
    前記移動体の位置を検知するための検知デバイスと、
    前記立体視表示物の位置情報と前記検知デバイスからの検知結果に基づいて、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定する判定部と、
    前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かの判定結果に基づいて、前記プレーヤのゲーム結果を演算するゲーム演算部と、
    を含むことを特徴とする遊戯装置。
  2. 請求項1において、
    前記立体視表示物が、
    前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったと判定された場合に、前記プレーヤに付与される景品を表す表示物であり、
    前記プレーヤの捕獲対象となる景品の種類、配置及び個数の少なくとも1つを変更するために、前記ディスプレイに表示される前記立体視用画像を切り替える処理を行う画像切り替え部を更に含むことを特徴とする遊戯装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記検知デバイスが、
    前記ディスプレイに一体的に設けられたタッチパネルであり、
    前記判定部が、
    前記立体視表示物の位置情報と前記タッチパネルに対する前記移動体のタッチ位置に基づいて、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定することを特徴とする遊戯装置。
  4. プレーヤがゲームをプレイするための遊技装置であって、
    立体視用画像が印刷された印刷物と、
    前記プレーヤによる操作部の操作により、前記印刷物の印刷面側空間において移動する移動体と、
    前記立体視用画像又は前記移動体の一方に関連づけられた検知対象と、
    前記立体視用画像又は前記移動体の他方に関連づけられて設けられ、前記検知対象を検知するための検知デバイスと、
    前記立体視用画像に基づき前記印刷物の印刷面側空間に仮想表示され、前記移動体とのヒット対象物を表す立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを、前記検知デバイスからの検知結果に基づいて判定する判定部と、
    前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かの判定結果に基づいて、前記プレーヤのゲーム結果を演算するゲーム演算部と、
    を含むことを特徴とする遊戯装置。
  5. 請求項4において、
    前記印刷物を所与の方向に巻き取る巻き取り機構を更に含み、
    前記巻き取り機構が、
    前記印刷面側空間に仮想表示される前記立体視表示物の種類、配置及び個数の少なくとも1つを変更するために、前記印刷物を巻き取って印刷面を移動させることを特徴とする遊戯装置。
  6. 請求項4又は5において、
    前記検知デバイスが、
    前記印刷物の印刷面の裏面側に設けられたスイッチ素子であり、
    前記検知対象が、
    前記移動体であり、
    前記判定部が、
    前記移動体により前記スイッチ素子か押されたか否かに基づき、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定することを特徴とする遊戯装置。
  7. 請求項4又は5において、
    前記検知デバイスが、
    前記移動体に設けられた近接センサであり、
    前記検知対象が、
    前記印刷物の印刷面の裏面側に設けられ
    前記判定部が、
    前記移動体前記近接センサが前記印刷物の印刷面の裏面側の前記検知対象を検知したか否かに基づき、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定することを特徴とする遊戯装置。
  8. 請求項1又は2において、
    前記検知デバイスが、
    前記移動体を移動させる移動機構に設けられ、前記移動体の移動位置を検知するためのセンサであり、
    前記判定部が、
    前記立体視表示物の位置情報と前記センサからの検知結果に基づいて、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定することを特徴とする遊戯装置。
  9. 請求項1又は2において、
    前記検知デバイスが、
    所与のセンサ面と前記移動体との交差位置を検知するためのセンサであり、
    前記判定部が、
    前記立体視表示物の位置情報と前記センサからの検知結果に基づいて、前記立体視表示物と前記移動体とが所与の位置関係になったか否かを判定することを特徴とする遊戯装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記ディスプレイの表示画面或いは前記印刷物の印刷面を俯瞰する位置に設けられ、前記プレーヤの視点を固定するための視点固定部を更に含むことを特徴とする遊戯装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記操作部が、
    前記ディスプレイの表示画面又は前記印刷物の印刷面を俯瞰する位置側に設けられていることを特徴とする遊戯装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記立体視表示物が、
    景品を表す表示物であり、
    前記移動体が、
    前記景品を捕獲するための捕獲部材であり、
    前記判定部が、
    前記景品を表す表示物前記捕獲部材とが所与の位置関係になったか否かを判定し、
    前記ゲーム演算部が、
    前記景品を表す表示物と前記捕獲部材とが所与の位置関係になったと判定された場合に、前記プレーヤに前記景品を付与する処理を行うことを特徴とする遊戯装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記立体視表示物を内包する領域を前記立体視表示物と前記移動体との位置関係を判定する判定領域として設定する処理と、前記判定領域を複数の領域に分割して設定する処理とを行う判定領域設定部と、
    分割して設定された各判定領域に、前記プレーヤのゲーム結果を演算する確率である確 率情報を設定する処理を行う確率情報設定部とを更に含み、
    前記判定部が、
    前記判定領域内に前記移動体が位置するか否かを判定する処理と、前記判定領域内に前記移動体が位置する場合に、前記移動体が位置する判定領域に設定された前記確率情報に基づいて、前記プレーヤのゲーム結果を演算するか否かを判定する処理とを行い、
    前記ゲーム演算部が、
    前記プレーヤのゲーム結果を演算するか否かの判定結果に基づいて、前記プレーヤのゲーム結果を演算することを特徴とする遊戯装置。
  14. 請求項1乃至15のいずれかにおいて、
    前記プレーヤの左目位置として想定される左目用視点位置から前記プレーヤの視線方向に非直交の基準面に配置された物体を見た画像である第1の左目用画像に対して、前記基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を施すことで第2の左目用画像を生成する処理と、前記プレーヤの右目位置として想定される右目用視点位置から前記基準面に配置された物体を見た画像である第1の右目用画像に対して、前記基準面での画像のパースペクティブを無くすための補正処理を施すことで第2の右目用画像を生成する処理とを行う補正処理部と、
    前記第2の左目用画像と前記第2の右目用画像とに基づいて、前記立体視用画像を生成する処理を行う立体視用画像生成部とを更に含むことを特徴とする遊戯装置。
  15. 請求項1乃至15のいずれかにおいて、
    前記プレーヤの左目位置として想定されるオブジェクト空間内の左目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、前記プレーヤの視線方向に非直交の基準面に対して前記オブジェクトの各点を投影して前記基準面にレンダリングすることで左目用画像を生成する処理と、前記プレーヤの右目位置として想定されるオブジェクト空間内の右目用視点位置とオブジェクトの各点を結ぶ投影方向で、前記基準面に対して前記オブジェクトの各点を投影して前記基準面にレンダリングすることで右目用画像を生成する処理とを行うレンダリング部と、
    前記左目用画像と前記右目用画像とに基づいて、前記立体視用画像を生成する処理を行う立体視用画像生成部とを更に含むことを特徴とする遊戯装置。
  16. 請求項14において、
    前記立体視用画像生成部が、
    前記第2の左目用画像の物体画像と前記第2の右目用画像の物体画像とが前記基準面位置において一致し、且つ、前記基準面から離れるほど前記第2の左目用画像の物体画像と前記第2の右目用画像の物体画像のずれが大きくなる前記立体視用画像を生成する処理を行うことを特徴とする遊戯装置。
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