JP3933445B2 - 包装容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装材料用紙積層体から作製された包装容器に関し、より詳細には液体食品等の液体の包装に適した包装材料用紙積層体から作製された包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体食品等の包装材に紙を主体として、これとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム等の材料を積層したものが用いられている。又、このような包装材は、包装材内側に内部充填物である液体を保護するためにバリア層が設けられることが多く、更にそのバリア層の内側にその包装材を用いて包装容器を作製する際に都合がよいように、接着性が良好なポリエチレン層を設けることも行われている。
【0003】
これらの包装材において、上記プラスチックフィルム等が紙の外側になるように積層した包装材は、この包装材を用いて包装容器を作製すると、得られる包装容器の見栄えは決して良好とは言えず、特に、包装容器の使用に伴ってその見栄えは悪化する。更に、容器に充填した内部充填物が外部に染み出すことがある。このような障害は、特に内部充填物が充填された容器を、例えば、70℃以上で折り曲げたり、130℃程度までの温度でレトルト処理する等の高温で取り扱うと上記の障害が顕著になる傾向を示す。
【0004】
その理由は、包装容器の使用に伴って上記プラスチックフィルム等の剛性、つや、透明性、耐引っ掻き性、耐熱性、耐湿性等が低下するからである。従って、内部充填物が充填された包装容器を使用しても、上記のような性質が低下しない材料の出現が待たれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紙層及びその内側にバリア層、更にその内側にポリエチレン層を有する包装材料の見栄えが良好で、内部充填物が外部に染み出さない液体食品等の包装材料から作製 された包装容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を改善すべく鋭意検討した結果、紙層及びその内側にバリア層、更にその内側にポリエチレン層を有する包装材料の紙層の外側に少なくとも多環状オレフィン共重合体含有層を設けることにより、本発明の目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。なお、本発明において、内層とは包装材料用積層体を用いて内部充填物を包装する場合、内部充填物に接する側の層を言い、外層とはその反対側の層を言う。又、内側とは同様に内部充填物を包装する場合、内部充填物に近い側を言い、外側とはその反対側を言う。
【0007】
すなわち、本発明は、紙層の外側に少なくとも多環状オレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にメタロセン触媒を用いることにより製造される直鎖状低密度ポリエチレンからなるポリエチレン層を有する包装材料用紙積層体から、該多環状オレフィン共重合体含有層と該ポリエチレン層が接合するように作製された包装容器を要旨とする。
又、本発明の包装材料用紙積層体は、上記多環状オレフィン共重合体含有層は上記紙層の外側面に接していることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明は、上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有する包装材料用紙積層体から作製された包装容器を要旨とする。
【0009】
更に、本発明は、上記多環状オレフィン共重合体含有層と上記紙層の間に少なくとも熱可塑性樹脂層を有する包装材料用紙積層体から作製された包装容器を要旨とする。
【0010】
更に、本発明は、上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有する包装材料用紙積層体から作製された包装容器を要旨とする。
【0011】
又、本発明の包装材料用紙積層体から作製された包装容器は、上記多環状オレフィン共重合体が環状オレフィンとエチレン若しくはα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする
【0012】
又、本発明の包装材料用紙積層体から作製された包装容器は、上記熱可塑性樹脂層がポリオレフィン層からなることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による包装材料用紙積層体は、紙層の外側に少なくとも多環状オレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にポリエチレン層を有するものである(積層体1)。
【0014】
紙層を形成する紙は、坪量が50〜350g/m2 の通常のものが使用できる。
【0015】
本発明による積層体1を形成する多環状オレフィン共重合体含有層の多環状オレフィン共重合体は、多環状オレフィンとエチレン若しくはα−オレフィンとの共重合体、多環状オレフィンとモノ環状オレフィンとの共重合体、多環状オレフィンと非共役ジエンとの共重合体が等が挙げられるが、多環状オレフィンとエチレン若しくはα−オレフィンとの共重合体、特に多環状オレフィンとエチレンとの共重合体が好ましい。
【0016】
多環状オレフィンとしては、ビシクロ[2,2,1]−ヘプト−2−エン及びその誘導体、テトラシクロ[4,4,0,12,5 ,17,10]−3−ドデセン及びその誘導体、ヘキサシクロ[6,6,1,13,6 ,110,13 ,02,7 ,09,14]−4−ヘプタデセン及びその誘導体、オクタシクロ[8,8,0,12,9 ,14,7 ,111,10 ,113,16 ,03,8 ,012,17 ]−5−ドコセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6,6,1,13,6 ,02,7 ,09,14]−4−ヘキサデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6,5,1,13,6 ,02,7 ,09,13]−4−ペンタデセン及びその誘導体、ヘプタシクロ[8,7,0,12,9 ,14,7 ,111,17 ,03,8 ,012,15 ]−5−ヘンエイコセン及びその誘導体、ヘプタシクロ [8,8,0,12,9 ,14,7 ,111,16 ,03,8 ,012,17 ]−5−ヘンエイコセン及びその誘導体、トリシクロ[4,4,0,12,5 ]−3−ウンデセン及びその誘導体、トリシクロ[4,3,0,12,5 ]−3−デセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6,5,1,13,6 ,02,7 ,09,13]−4,10−ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ[4,7,0,12,5 ,08,13,19,12]−3−ペンタデセン及びその誘導体、ヘプタシクロ[7,8,0,13,5 ,12,7 ,110,17 ,011,16 ,012,15 ]−4−エイコセン及びその誘導体、ノナシクロ[10,1,14,7 ,03,8 ,02,10,012,21 ,113,20 ,014,19 ,015,19 ]−5−ペンタセコン及びその誘導体等が挙げられる。
【0017】
多環状オレフィンと共重合されるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。モノ環状オレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3−メチルシクロヘキセン、シクロオクテン等が挙げられる。非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等が挙げられる。多環状オレフィンと共重合されるこれらオレフィン類は、1種又は2種以上用いることができる。
【0018】
多環状オレフィンと上記オレフィン類との共重合は、通常、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム等の遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒を用い、有機溶媒等の媒体の存在下若しくは不存在下、−50〜150℃の温度で行われる。上記の共重合により製造される本発明で用いられる多環状オレフィン共重合体は、多環状オレフィンと上記オレフィン類とのランダム共重合体であるが、多環状オレフィンに由来する構造単位が30〜95モル%、特に40〜80モル%のものが好ましい。
【0019】
多環状オレフィン共重合体含有層は、上記多環状オレフィン共重合体単独でもよく、他の物質との混合物でもよい。多環状オレフィン共重合体と混合し得る物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1等のポリオレフィンが好適である。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いることにより製造される直鎖状低密度ポリエチレン(以下、mLLDPEという。)等が挙げられる。
【0020】
mLLDPEは、分子量分布が重量平均分子量/数平均分子量で2〜4と狭く、密度が0.900〜0.925g/cm3 のものが好ましいが、密度が0.900〜0.915g/cm3 のものが好ましい。又、メルトフローインデックス (MFI:190℃、荷重2.16kg)が10〜20g/10分のものが好ましい。
【0021】
このようなmLLDPEは、メタロセン触媒の存在下、エチレン及びコモノマーの炭素数が4〜8個のα−オレフィン、好ましくは1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等の炭素数が6個以上のα−オレフィンを共重合することによって製造したものが望ましい。
【0022】
上記メタロセン触媒とは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属をπ電子系のシクロペンタジエニル基又は置換シクロペンタジエニル基等を含有する不飽和環状化合物ではさんだ構造の化合物であるメタロセンと、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウム、アルミニウムハライド、アルキルアルミニウムルハライド等のアルミニウム化合物等の助触媒とを組合わせたものである。
【0023】
多環状オレフィン共重合体を他の物質、好適にはポリオレフィンと混合する場合、多環状オレフィン共重合体は、50重量%以上、特に60重量%以上とするのが好ましい。多環状オレフィン共重合体含有層の厚さは、通常10〜100μmである。
【0024】
本発明による積層体1は、上記紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にポリエチレン層を有することを特徴とする。バリア層は、バリア性材料単独でも良く、バリア性材料を含む多層構造からなるものでも良い。バリア性材料としては、アルミニウム箔、酸化珪素蒸着ポリエチレンフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン樹脂等が挙げられる。バリア性材料を含む多層構造としては、ポリエチレンフィルム/アルミニウム箔、接着性ポリエチレン/酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートの2軸延伸フィルム(/接着剤)、ポリエチレンフィルム/接着剤/エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム/接着剤、ナイロン樹脂フィルム/接着剤等が挙げられる。バリア層の厚さは、通常5〜20μmである。
【0025】
バリア層の内側に設けられるポリエチレン層のポリエチレンは、上記mLLDPEである。ポリエチレン層は、複数層としてもよく、その場合異種のポリエチレン層を用いてもよいが、積層体1(後記の積層体2〜6も同様。)のように、積層体の最外層が多環状オレフィン共重合体含有層であり、多環状オレフィン共重合体含有層とポリエチレン層は接着性であるので、積層体1〜6の多環状オレフィン共重合体含有層とポリエチレン層が接合するように包装容器を作製するのに好都合である。上記ポリエチレンの中でも上記mLLDPEが最も多環状オレフィン共重合体と良接着性を示すので、上記mLLDPE層を積層体の最内層とすると、得られる包装容器のシール性を向上することができる。ポリエチレン層の厚さは、通常20〜50μmである。
【0026】
本発明による積層体は、積層体1の上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有することを特徴とする(積層体2)。ポリエチレン層のポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれでも良い。これらポリエチレン層は、複数層としてもよく、その場合異種のポリエチレン層を用いてもよい。ポリエチレン層の厚さは、通常10〜50μmである。
【0027】
本発明による積層体1及び積層体2は、該多環状オレフィン共重合体含有層が、該紙層の外側面に直接接している構成を採る以外に、上記紙層と上記多環状オレフィン共重合体含有層との間に1層又は複数の他層を設けた構成(積層体2及び積層体4)を採ることができ、該他層として熱可塑性樹脂からなる層が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1等が挙げられる。ナイロンとしては、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン−11、ナイロン−12等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂の中でもポリオレフィン、特にポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれでも良い。上記熱可塑性樹脂層を複数設ける場合、それら各々の熱可塑性樹脂層は、同種の層であっても、異種の層であってもよい。上記熱可塑性樹脂層の厚さは通常5〜200μmである。
【0028】
本発明による積層体3及び積層体4は、上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有することを特徴とする(積層体5及び積層体6)。金属蒸着層の金属としては、アルミニウム、アルミナ、銀等が挙げられるが、特にアルミニウムが好ましい。金属蒸着層の厚さは、200〜600オングストローム(20〜60nm)、特に300〜550オングストローム(30〜55nm)とするのが好ましい。
【0029】
上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を形成する方法は、通常用いられているバッチ式の真空蒸着装置や連続真空蒸着装置を用い、高純度のアルミニウム等の金属を、高周波誘導加熱、直接通電加熱、エレクトロンビーム加熱等により、例えば1,300〜1,450℃に加熱蒸発させ、10〜100mPa程度の真空度で行われる。金属膜を形成する前に、上記熱可塑性樹脂層の表面をアンカーコート処理しても良い。アンカーコート処理は、ニトロセルロース系、ポリウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、アクリル共重合体系、或いはこれらの混合物を初めとするアンカーコート剤を該熱可塑性樹脂層の表面に塗布、アンカーコート剤中の溶媒を乾燥除去することにより達成される。アンカーコート処理によるアンカーコート層の厚さは、通常0.05〜1μm程度で良い。なお、アンカーコート処理を行わずに真空蒸着をする場合は、予め該熱可塑性樹脂層の表面にコロナ放電処理等の密着性向上手段を講じておくこともできる。金属蒸着層を形成する熱可塑性樹脂層の片面は、該熱可塑性樹脂層の内側でも外側でもよい。
【0030】
更に、本発明による積層体1〜6は、上記多環状オレフィン共重合体含有層の外側に1層又は複数の他層を設けた構成(積層体7〜12)を採ることができ、該他層として熱可塑性樹脂からなる層が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1等が挙げられる。ナイロンとしては、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン−11、ナイロン−12等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィン、特にポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれでも良い。上記熱可塑性樹脂層を複数設ける場合、それら各々の熱可塑性樹脂層は、同種の層であっても、異種の層であってもよい。上記熱可塑性樹脂層の厚さは通常5〜200μmである。
【0031】
本発明による上記各積層体は、更に、印刷層を設けることができる。例えば、積層体1及び2は、多環状オレフィン共重合体含有層内部又は多環状オレフィン共重合体含有層と紙層の間に、積層体3〜6は、熱可塑性樹脂層内部、外側又は内側に、積層体7〜12外部熱可塑性樹脂層内部、外側若しくは内側、又は内部熱可塑性樹脂層内部、外側若しくは内側にそれぞれ設けることができ、印刷層の形成は、通常のインクを用い、それらの箇所に印刷すれば良い。
【0032】
本発明による包装材料用積層体は、上記の各層が積層してなるものであるが、それらの層を接合して積層体とする方法は、接着剤を介して行う方法、熱溶融が可能な層を熱溶融してそれと接する層と貼り合わせる方法、同時押し出し成形が可能な層を同時押し出し成形して積層する方法、それらを組み合わせる方法等、従来積層体を製造する際に行われている方法のいずれも採用することができる。
【0033】
本発明による上記各包装材料用積層体からは、テトラブリック(商標)型等の直方体、1l牛乳入り容器に代表される屋根付き直方体、立方体、円筒形、平行8角柱体、胴部中央部が平行8角柱で頂部及び底部が4角形のテトラプリズマ(商標)型、パウチ等、従来公知の任意の形態の本発明の包装容器を成形することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、詳細に説明する。
(実施例1)
多環状オレフィン共重合体(多環状オレフィン成分60モル%、エチレン成分40モル%)フィルム(25μm)、クラフト紙(坪量:220g/m2 )、アルミニウム箔(7μm)及び密度:0.915g/cm3 、MI:14g/10分のmLLDPEフィルム(20μm)を接着剤を用いて積層して本発明による積層体を製造した。
【0035】
(実施例2)
実施例1で用いた多環状オレフィン共重合体70重量%と低密度ポリエチレン30重量%との混合物から成形したフィルム(25μm)、クラフト紙(坪量:200g/m2 )、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、アルミニウム箔(7μm)及び実施例1で用いたmLLDPEフィルムを接着剤を用いて積層して本発明による積層体を製造した。
【0036】
(実施例3)
実施例2で用いた多環状オレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルム(25μm)、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、クラフト紙(坪量:180g/m2 )、アルミニウム箔(7μm)及び実施例1で用いたmLLDPEフィルムを接着剤を用いて積層して本発明による積層体を製造した。
【0037】
(実施例4)
ポリプロピレン、実施例1で用いた多環状オレフィン共重合体80重量%とポリプロピレン20重量%との混合物及びポリプロピレンを同時溶融押出しして、ポリプロピレンフィルム(25μm)、多環状オレフィン共重合体とポリプロピレンとの混合物フィルム(25μm)及びポリプロピレンフィルム(20μm)からなる複合体1を得た。次に、この複合体1のポリプロピレンフィルムに、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、クラフト紙(坪量:200g/m2 )、アルミニウム箔(7μm)及び実施例1で用いたmLLDPEフィルムを接着剤を用いて積層して本発明による積層体を製造した。
【0038】
(実施例5)
低密度ポリエチレン、実施例1で用いた多環状オレフィン共重合体70重量%と低密度ポリエチレン20重量%との混合物及び直鎖状低密度ポリエチレンを同時溶融押出しして、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、多環状オレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物フィルム(25μm)及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(20μm)からなる複合体2を得た。次に、複合体2の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの表面をアンカーコート処理した後、その上に1,350℃でアルミニウムを真空蒸着して、厚さ45nmのアルミニウム蒸着層を設けた。更に、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、クラフト紙(坪量:210g/m2 )、低密度ポリエチレンフィルム(20μm)、アルミニウム箔(7μm)及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(20μm)を接着剤を用いて積層して本発明による積層体を製造した。
【0039】
(比較例1)
実施例2で用いた多環状オレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルムの代りに2軸延伸したポリプロピレンフィルム(20μm)を用いた以外は、実施例2と同様にして積層体を製造した。
【0040】
(比較例2)
実施例2で用いた多環状オレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルムの代りに2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)を用いた以外は、実施例2と同様にして積層体を製造した。
【0041】
実施例1〜5及び比較例1,2で製造した積層体を用い、200ml入りのブリック型液体食品容器を作製し、これに水を充填して、それらの容器の性能を下記の要領で評価した。それらの結果を表1に示した。なお、表1において◎は優を、○は良を、△は可をそれぞれ示す。
【0042】
外観検査
水を充填した直後とそれを55℃で2週間保管した容器について、その外観 (つや、透明性)を目視にて観察した。
【0043】
【表1】
Figure 0003933445
表1の結果から明らかのように、比較例に係る従来の積層体を用いて成形した容器は、高温で保存すると外観状態が悪化するのに対して、各実施例に係る積層体を用いて成形した容器は、なんら変化しないことが判る。
【0044】
【発明の効果】
本発明による積層体を用いて本発明の容器を成形した場合、紙層の外層を構成する多環状オレフィン共重合体含有層により従来用いられているプラスチック等の剛性、つや、透明性、耐引っ掻き性、耐熱性、耐湿性等が改良され、引いては容器の外観、見栄えが良好になる。
多環状オレフィン共重合体含有層は本発明による積層体の内層を構成するポリエチレン層と接着性が良好であるので、本発明による積層体の多環状オレフィン共重合体含有最外層とポリエチレン最内層とをオーバーラップして本発明の容器を成形すると、得られる容器は好シール性を示す。
本発明による積層体を用いて本発明の容器を成形した場合、層構成された多環状オレフィン共重合体含有層により成形された容器が保形性に優れる。従って、容器の出来映えは良好である。
容器壁の最外層に多環状オレフィン共重合体含有層が設けられているので、理論上必ずしも明らかではないが、容器外観光沢に優れ、印刷層からの容器でザイン色彩模様が鮮明に表され、従って、容器の出来映えは良好である。特に、金属蒸着層が設けられている場合、金属光沢を良好に外観に示すことができる。
多環状オレフィン共重合体含有層は、耐熱性に優れることのみならず、130℃程度の高温であって、容器同士がお互いに外表面で接触するような処理を行っても、容器外観表面に損傷、熱履歴などが見られず、オートクレーブ処理及びレトルト処理を行う必要がある包装容器に最適である。
多環状オレフィン共重合体含有層で容器外側が保護されているので、特に高温下でも容器漏れが発生しない。
本発明による積層体の最内層をメタロセン触媒での重合により得られた直鎖状低密度ポリエチレン層とすることにより、包装積層体の最外層と最内層とを重ねて成形した容器のシール性を向上することができる。
本発明による積層体を用いて本発明の容器を成形した場合、メタロセン触媒による重合により得られた直鎖状低密度ポリエチレン層を最内層に構成すると、意外にも、シール性と共に、容器の開封性に優れている。
本発明による積層体から成形された本発明の容器を構成する層の多環状オレフィン共重合体は、非常に良好な湿気バリア性を有し、容器の湿気バリア性が改良される。多環状オレフィン共重合体層内側の紙層の機械的強度を維持保護することができる。紙層の内側にあるバリア層の酸素バリア性を相俟って、容器により完全なバリア機能を付加することができる。

Claims (7)

  1. 紙層の外側に少なくとも多環状オレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にメタロセン触媒を用いることにより製造される直鎖状低密度ポリエチレンからなるポリエチレン層を有する包装材料用紙積層体から、該多環状オレフィン共重合体含有層と該ポリエチレン層が接合するように作製された包装容器
  2. 上記多環状オレフィン共重合体含有層は上記紙層の外側面に接していることを特徴とする請求項1記載の包装容器
  3. 上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有することを特徴とする請求項1又は2記載の包装容器
  4. 上記多環状オレフィン共重合体含有層と上記紙層の間に少なくとも熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求項1又は3記載の包装容器
  5. 上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有することを特徴とする請求項4記載の包装容器
  6. 上記多環状オレフィン共重合体が環状オレフィンとエチレン若しくはα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の包装容器
  7. 上記熱可塑性樹脂層がポリオレフィン層からなることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の包装容器
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