JP3932950B2 - 糸条巻取機の巻取制御監視装置 - Google Patents

糸条巻取機の巻取制御監視装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボビンに糸を巻き取らせてパッケージを形成する、糸条巻取機の巻取制御監視装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ボビンに対して糸をトラバースさせながら連続的に供給させると同時にボビンを回転させて糸を巻き取る、テイクアップワインダ等の糸条巻取機が知られている。
このような糸条巻取機では、良い品質のパッケージを得るために、糸の巻取速度を一定の目標値に保持するように巻取運転の制御を行っていた。
従って、巻取速度を検出する手段を設け、該検出手段により検出された実際の巻取速度が、目標巻取速度から乖離していないかどうかを監視して、目標巻取速度から大きく乖離した場合には巻取プロセス上に何らかの異常が発生したと判断するようにしていた。即ち、巻取速度を制御目標値とし、且つ監視対象としていた。
【0003】
また、巻き取られる糸の張力は、糸条巻取機での巻取工程より上流側の紡糸プロセスに異常がなければ、巻取時間に依存して一定の変化パターンを示すことが知られている。
従って、巻き形状や解舒性や輸送安定性等の品質がより優れたパッケージを巻き取るために、巻き取られる糸の張力を検出して、検出された張力により巻取プロセスの異常を把握することも行われている。
例えば、図5(b)に示すように、巻取速度を一定に保持して巻取運転を行った場合、図5(a)の実線で表すように、張力値はある一定の範囲R内で変動するため、検出した張力値がパッケージの巻取始めから満巻になるまでの間にその範囲Rからはみ出るか否かの判定を行い、プロセスの異常を把握するようにしている。
さらに、図6(b)に示すように、最近では、最良のパッケージを得るために、巻取速度や巻き取る糸のトラバース速度を、巻取途中にあるパターンで変化させるように制御することが行われており、この場合は図6(a)の実線で示すように、張力も巻取速度等に応じて変化することとなる。従って、この場合には、ある時点での張力値と、その直前の張力値との変化度合いを検出することで過渡的な張力変動を認識し、その張力変動がΔTbのように大きくなったときには異常があったと判定するようにすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5に示すように、張力値がパッケージの巻き始めから満巻になるまでの間に一定の範囲内に収まれば異常がなかったと判断していたのでは、例えば、図5(a)に点線で示す張力値変化のように、検出した張力値が一定の範囲内に収まってはいるが、巻取時間Dにて実線で示した張力値と大きな値差ΔTaを有するような変化パターンを示した場合でも、異常が無いものとして判定されてしまうこととなる。
また、過渡的な張力変動を認識するようにした場合は、図6(a)に点線で示すように、局所的には大きな変動が見られないときには、実際にあるべき張力の変化パターン(実線で示すパターン)から大きく乖離していたとしても、異常を認識することができないという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、ボビンに糸を巻き取らせてパッケージを形成する糸条巻取機の巻取制御監視装置であって、
ある制御目標値により決定される運転パターンにて正常な巻取運転を行った結果得られた、巻取時間と該運転パターンに固有の目標監視値との関係を監視基準値として装置に設けられる記憶手段に記憶し、演算手段により、監視基準値を得た運転パターンにて巻取運転を実行した際に得られる実測監視値と監視基準値とを比較し、該実測監視値の監視基準値に対する乖離が所定値以上であるか否かの判定を行う。
【0007】
請求項2においては、前記糸条巻取機は、巻き取られる糸の張力を検出する張力検出手段及び糸の巻取速度を検出する巻取速度検出手段を備え、前記制御目標値及び監視値は、巻取速度値及び糸の張力値、又は糸の張力値及び巻取速度値である。
【0008】
請求項3においては、前記監視基準値は、当該巻取運転以前に行われた複数回の巻取運転時の実測監視値により求められる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の巻取制御監視装置を備える糸条巻取機の全体正面図、図2は糸条巻取機を示すブロック図、図3は接触ローラの回転速度を制御目標値とし、張力を監視対象とした場合における、巻取時間と接触ローラの回転速度及び張力との関係を示す図、図4は張力を制御目標値とし、接触ローラの回転速度を監視対象とした場合における、巻取時間と接触ローラの回転速度及び張力との関係を示す図、図5は従来の糸条巻取機における、接触ローラの回転速度を一定に保持して運転した場合の、パッケージ径と張力との関係を示す図、図6は従来の糸条巻取機における、接触ローラの回転速度をあるパターンで変化させて運転した場合の、パッケージ径と張力との関係を示す図である。
【0010】
本発明の巻取制御監視装置を備える糸条巻取機としてのテイクアップワインダの構成について説明する。
図1に示すように、スピニングヘッド(図示されていない)から供給された複数(図では6本)のフィラメント糸(以下、糸と呼ぶ)は、一対のゴデットローラ2・3を経て、固定枠5に設けられた綾振りの支点ガイド6に夫々挿通され、糸の張力を検出する張力センサSl〜S6を通過して、テイクアップワインダTWへ送られる。
【0011】
テイクアップワインダTWは、巻取位置及び待機位置に夫々位置する2本のスピンドル7・8を備えている。スピンドル7には複数(図では6個)のボビン(紙製の筒)11(図2図示)が装着され、各ボビン11にそれぞれ糸が巻き取られる。糸層が形成されたボビン11を、パッケージPl〜P6と呼ぶ。
パッケージPl〜P6の糸層が規定量に達して満巻になると、巻取位置のスピンドル7と待機位置のスピンドル8とが位置交換され、スピンドル8の空のボビンに糸が巻かれる。
また、パッケージPl〜P6の糸層周面付近には、前記糸層周面に適度な接圧を付与するための接触ローラ9が設けられている。
このように、スピンドル7とボビン11を基本要素として巻取機構が構成されている。
【0012】
スピンドル7の上方には、糸を綾振る(ボビン11の所定幅内で糸を振る)ためのトラバース装置10が設けられている。
トラバース装置10の更に上方には、糸の綾振り支点となる支点ガイド6、及び歪ゲージ等で構成される張力センサSl〜S6が設けられている。
このように、トラバース装置10を基本要素として綾振機構が構成されている。
【0013】
図2に示すように、スピンドル7・8は、それぞれ第一・第二スピンドルモータMSP1・MSP2により回転駆動され、スピンドル7・8の回転速度は、それぞれ第一・第二スピンドルセンサSSP1・SSP2にて検出する。
糸の綾振りはトラバースカム4をトラバースモータMTRにより回転駆動することで行い、綾振り周波数はトラバースセンサSTRで検出する。
また、スピンドル7に接触して回転する接触ローラ9の回転速度は接触ローラセンサSCRにて検出する。
【0014】
各センサSSP1・SSP2・STR・SCR、及びS1〜S6の検出信号は演算装置Cに入力され、各モータMSP1・MSP2・MTRの駆動回転速度はインバータINVによって制御される。
また、前記張力センサSl〜S6からの検出信号に基づき、演算装置にて糸の張力が算出される。
【0015】
前述の如く、スピンドル7・8及びトラバースカム4は、それぞれインバータINVの制御により第一・第二スピンドルモータMSP1・MSP2及びトラバースモータMTRにて回転駆動されるが、巻形状や解舒性や輸送安定性等の品質が高品質なパッケージP1〜P6を得るために、パッケージP1〜P6の巻き始めから巻き終わりまでの間で、パッケージに圧接する接触ローラ9の回転速度(即ち糸の巻取速度)があるパターンで変化するような制御がなされている。
また、同じ糸を、同一のトラバース速度パターン且つ同一の巻取速度パターンで巻き取った場合、検出される張力変化は一定のパターンとなる。
【0016】
従って、予め決められたトラバース速度パターンにて、パッケージP1〜P6に巻き取られる糸の巻取速度をある目標値に沿ったパターンで変化させながら巻き取りを行った場合、テイクアップワインダTWより上流側の紡糸プロセス等に異常がなければ、張力センサSl〜S6により検出される糸の張力は、巻取時間に依存して一定の変化パターンを示すこととなる。
逆に、予め決められたトラバース速度パターンにて、巻き取られる糸の張力がある目標値に沿ったパターンで変化するように制御しながらパッケージP1〜P6の巻き取りを行うと、巻取速度が巻取時間に依存して一定の変化パターンを示すこととなる。
【0017】
そこで、本案においては、糸の巻取速度及び糸の張力の一方が、ある目標値に沿ったパターンで変化するように制御しながら巻取運転を行いつつ、巻取運転中に検出される巻取速度及び糸の張力の、他方の検出値を監視することにより、パッケージP1〜P6に異常が発生したか否かの判定を行うようにしている。
【0018】
具体的には、第一の例として、まず、実際の製品パッケージを巻き取る前に、巻き始めから満巻になるまでの間、予め設定されたある回転目標値に沿った速度パターンで接触ローラ9が回転するように巻取位置のスピンドル7・(8)を回転駆動して、正常な目標通りのパッケージP1〜P6の巻き取りを行う。
この場合、接触ローラセンサSCRにて検出された接触ローラ9の回転速度は演算装置Cに入力され、第一・(第二)スピンドルモータMSP1・(MSP2)を制御するインバータINVへフィードバックされる。
【0019】
この正常な目標通りの巻取運転時に検出された張力信号に基づいて得られた、巻取時間と糸の巻取張力との関係を装置の演算装置Cに設けられる記憶部Mに記憶する。
例えば、図3(b)に示すような接触ローラ9の回転速度パターンNP1に沿って巻取運転を行った場合、図3(a)に実線で示すような張力パターン(巻取時間と張力との関係)TP1が得られ、記憶部Mに記憶される。
【0020】
以降の巻取運転時には、図3(b)に示す回転速度パターンNP1に従って巻き取りを行いながら、演算装置Cにて、張力センサSl〜S6により検出された糸の張力と、張力パターンTP1とを随時比較し、検出された張力の、張力パターンTP1からの乖離度合いを算出する。
検出された張力の張力パターンTP1からの乖離が、例えば、張力パターンTP1よりも所定値だけ高い値に設定される上限張力パターンTPUと、張力パターンTP1よりも所定値だけ低い値に設定される下限張力パターンTPLとの間の範囲内に収まっている場合は演算装置Cにて異常発生がないと判断し、この範囲から外れた場合に異常が発生したと判断する。
例えば、検出された張力が、図3(a)に示す張力パターンTP1’のように、巻取時間Pdのときに、上限張力パターンTPUよりも大きな値を示している場合は、異常が発生しているとの判断がなされる。
【0021】
即ち、接触ローラ9がある目標値に沿ったパターンの回転速度となるように、パッケージP1〜P6を回転駆動するとともに、巻取運転が正常に行われているか否かを判断するために、検出された糸の張力値を、予め求められた監視基準値としての張力パターンTP1と比較する、実測監視値として用いている。
【0022】
このように、回転速度パターンNP1に依存して巻取運転を行う場合、この目標値である回転速度パターンNP1に対して一義的に定まる張力パターンTP1を予め求めておき、巻取運転時に検出される張力を監視して、各巻取時間での検出張力の、監視基準値としての張力パターンからの乖離度合いを判定することで、検出張力値が張力パターンTP1の最大値と最小値との間等の一定範囲内にあったり、局所的に大きな変動がなかったりしたときでも、正確且つ的確に異常を判断することができる。
【0023】
監視基準値として用いる張力パターンTPは、本例では実際の製品パッケージの巻き取りを行う前に行った、1回の巻取運転時に得られた値を採用しているため、張力パターンTP1を容易に把握することができ、監視基準値を簡便に設定することができる。
また、張力パターンTP1は、ある巻取運転を行う以前の複数回の巻取運転にて得られた値の平均値等、複数の値の統計値を採用する等してもよい。この場合は、1回の巻取運転で得られた値の張力パターンTP1を監視基準値として用いた場合に比べて、より高精度な張力の監視を行うことが可能となって、パッケージP1〜P6の品質をさらに向上させることが可能となる。
【0024】
次に、第二の例として、前述の第一の例とは逆に、巻き取られる糸の張力が一定のパターンで変化するように制御しながらパッケージP1〜P6の巻き取りを行いつつ、監視値としての接触ローラ9の回転速度の、監視基準値からの乖離度合いを判定する場合について説明する。
【0025】
具体的には、まず、実際の製品パッケージを巻き取る前に、巻き始めから満巻になるまでの間、巻き取られる糸の張力が、ある目標値に沿ったパターンの張力を保持するように巻取位置のスピンドル7・(8)を回転駆動して、正常なパッケージP1〜P6の巻き取りを行う。
【0026】
この正常な巻取運転時には、接触ローラ9の回転速度(即ち巻取速度)が接触ローラセンサSCRにて検出されており、検出された回転速度信号に基づいて得られた、巻取時間と接触ローラ回転速度との関係を装置の演算装置Cに設けられる記憶部Mに記憶しておく。
例えば、図4(a)に示すような張力パターンTP2に沿って巻取運転を行った場合、図4(b)に実線で示すような回転速度パターン(巻取時間と接触ローラ9の回転速度との関係)NP2が得られ、記憶部Mに記憶される。
【0027】
以降の巻取運転時には、図4(a)に示す張力パターンTP2に従って巻き取りを行いながら、演算装置Cにて、接触ローラセンサSCRにより検出された接触ローラ9の回転速度と、回転速度パターンNP2とを随時比較し、検出された回転速度の、回転速度パターンNP2からの乖離度合いを算出する。
検出された回転速度の、回転速度パターンNP2からの乖離が、例えば、回転速度パターンNP2よりも所定値だけ高い値に設定される上限回転速度パターンNPUと、回転速度パターンNP2よりも所定値だけ低い値に設定される下限回転速度パターンNPLとの間の範囲内に収まっている場合は、演算装置Cにより異常発生がないと判断し、この範囲から外れた場合に異常が発生したと判断する。
例えば、検出された回転速度が、図4(b)に示す回転速度パターンNP2’のように、巻取時間Peのときに、下限回転速度パターンNPLよりも小さな値を示している場合は、異常が発生しているとの判断がなされる。
【0028】
即ち、巻き取られる糸が、ある目標値に沿ったパターンの張力となるように、パッケージP1〜P6を回転駆動するとともに、巻取運転が正常に行われているか否かを判断するために、検出された接触ローラ9の回転速度(即ち糸の巻取速度)を、予め求められた監視基準値としての回転速度パターンNPと比較する、実測監視値として用いている。
【0029】
このように、張力パターンTP2に依存して巻取運転を行う場合、この目標値である張力パターンTP2に対して一義的に定まる回転速度パターンNP2を予め求めておき、巻取運転時に検出される接触ローラ9の回転速度を監視して、各巻取時間での検出回転速度の、監視基準値としての回転速度パターンNP2からの乖離度合いを判定することで、検出回転速度値が回転速度パターンNP2の最大値と最小値との間等の一定範囲内にあったり、局所的に大きな変動がなかったりしたときでも、正確且つ的確に異常を判断することができる。
【0030】
以上の如く、巻取運転を行う際の制御目標値として、糸の巻取速度及び巻き取られる糸の張力の一方を用い、監視値として、糸の巻取速度及び巻き取られる糸の張力の他方を用いるようにしている。
従って、制御目標値である巻取回転速度自体や張力自体を監視の対象にしていて、制御目標と監視対象が同一であった場合、例えば巻取回転速度を制御目標及び監視対象としていた場合には、巻き取られる糸の弾性率等の物性に異常が生じたとしても、装置自体に変化がなければその変化を捉えることは困難であるが、制御目標値と監視対象とを、巻取速度と糸の張力といったように異なるパラメータにした場合には、巻き取られる糸の弾性率等の物性に異常が生じた場合でも、その変化を捉えることができるため、高精度な判定を行うことが可能となっている。
【0031】
尚、前述の「巻取速度」として、「巻取位置のスピンドルの回転速度」を利用するようにしてもよい。また、「巻取時間」の代わりに「パッケージ径」を用いてもよい。
さらに、「トラバース速度」を制御目標値とすることもできる。この場合の運転は、例えば、巻取速度を一定としてトラバース速度を変化させて巻き取りを行ったり、巻取速度を変化させつつ、トラバース速度も変化させて巻き取りを行ったりする。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0033】
即ち、請求項1に示す如く、ボビンに糸を巻き取らせてパッケージを形成する糸条巻取機の巻取制御監視装置であって、
ある制御目標値により決定される運転パターンにて正常な巻取運転を行った結果得られた、巻取時間と該運転パターンに固有の目標監視値との関係を監視基準値として装置に設けられる記憶手段に記憶し、演算手段により、監視基準値を得た運転パターンにて巻取運転を実行した際に得られる実測監視値と監視基準値とを比較し、該実測監視値の監視基準値に対する乖離が所定値以上であるか否かの判定を行うので、
検出監視値が監視基準値パターンの最大値と最小値との間等の一定範囲内にあったり、局所的に大きな変動がなかったりしたときでも、正確且つ的確に異常を判断することができる。
【0034】
請求項2に示す如く、前記糸条巻取機は、巻き取られる糸の張力を検出する張力検出手段及び糸の巻取速度を検出する巻取速度検出手段を備え、前記制御目標値及び監視値は、巻取速度値及び糸の張力値、又は糸の張力値及び巻取速度値であるので、
制御目標値である巻取速度自体や張力自体を監視の対象にしていて、制御目標と監視対象が同一であった場合、例えば巻取速度を制御目標及び監視対象としていた場合には、巻き取られる糸の弾性率等の物性に異常が生じたとしても、装置自体に変化がなければその変化を捉えることは困難であるが、制御目標値と監視対象とを、巻取速度と糸の張力といったように異なるパラメータにした場合には、巻き取られる糸の弾性率等の物性に異常が生じた場合でも、その変化を捉えることができるため、高精度な判定を行うことが可能となる。
【0035】
請求項3に示す如く、前記監視基準値は、当該巻取運転以前に行われた複数回の巻取運転時の実測監視値により求められるので、
1回の巻取運転で得られた値の張力パターンを監視基準値として用いた場合に比べて、より高精度な張力の監視を行うことが可能となって、パッケージの品質をさらに向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻取制御監視装置を備える糸条巻取機の全体正面図である。
【図2】糸条巻取機を示すブロック図である。
【図3】接触ローラの回転速度を制御目標値とし、張力を監視対象とした場合における、巻取時間と接触ローラの回転速度及び張力との関係を示す図である。
【図4】張力を制御目標値とし、接触ローラの回転速度を監視対象とした場合における、巻取時間と接触ローラの回転速度及び張力との関係を示す図である。
【図5】従来の糸条巻取機における、接触ローラの回転速度を一定に保持して運転した場合の、パッケージ径と張力との関係を示す図である。
【図6】従来の糸条巻取機における、接触ローラの回転速度をあるパターンで変化させて運転した場合の、パッケージ径と張力との関係を示す図である。
【符号の説明】
TW テイクアップワインダ
C 演算装置
INV インバータ
SCR 接触ローラセンサ
P1〜P6 パッケージ
S1〜S6 張力センサ
7・8 スピンドル
9 接触ローラ
11 ボビン

Claims (3)

  1. ボビンに糸を巻き取らせてパッケージを形成する糸条巻取機の巻取制御監視装置であって、
    ある制御目標値により決定される運転パターンにて正常な巻取運転を行った結果得られた、巻取時間と該運転パターンに固有の目標監視値との関係を監視基準値として装置に設けられる記憶手段に記憶し、
    演算手段により、監視基準値を得た運転パターンにて巻取運転を実行した際に得られる実測監視値と監視基準値とを比較し、該実測監視値の監視基準値に対する乖離が所定値以上であるか否かの判定を行うことを特徴とする糸条巻取機の巻取制御監視装置。
  2. 前記糸条巻取機は、巻き取られる糸の張力を検出する張力検出手段及び糸の巻取速度を検出する巻取速度検出手段を備え、
    前記制御目標値及び監視値は、巻取速度値及び糸の張力値、又は糸の張力値及び巻取速度値であることを特徴とする請求項1に記載の糸条巻取機の巻取制御監視装置。
  3. 前記監視基準値は、当該巻取運転以前に行われた複数回の巻取運転時の実測監視値により求められることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の糸条巻取機の巻取制御監視装置。
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