JP3932904B2 - 表裏反転装置及びその使用方法 - Google Patents

表裏反転装置及びその使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品や部品等の表裏を反転させる表裏反転装置及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、部品や製品等の選別をするための選別機,用紙等のシートに文字や絵を印刷するための印刷機,製品加工を行うための加工機などにおいて、ワークの表裏を反転させる必要がある場合に、自動的にワークの表裏を反転させるための表裏反転装置が利用されている。
【0003】
このような表裏反転装置における反転方式の代表的な例としては、ピックアンドプレース方式とベルトコンベア方式が知られている。
【0004】
ピックアンドプレース方式は、テーブル上に載置されている製品のうち反転したい製品を位置決め停止後に、機械式ハンドなどで製品をチャックし、このチャックした製品をテーブル外へ移動させて回転機器などで反転させた後に、再度、テーブル上に戻す方式である。
【0005】
また、ベルトコンベア方式は、反転したい製品をベルトコンベアによってUターンさせるように搬送することで、製品を反転させる方式である。ベルトコンベア方式について、図7を参照して説明する。図7は従来技術に係る表裏反転装置の模式図である。
【0006】
図示のように、従来技術に係る表裏反転装置は、内側ベルト200と外側ベルト300とを備えており、これらによって、Uターンする経路を形成している。
【0007】
このような構成により、図中矢印R100方向にベルトコンベア等によって搬送されてきた製品(ここではOリング)Xを、内側ベルト200と外側ベルト300によって挟み込み、各ベルトによって製品Xを挟み込みながら搬送する。
【0008】
そして、図中矢印R200のようにUターン経路を搬送し、その後、表裏反転装置外部へと送り出し、再び、図中矢印R300方向にベルトコンベア等によって搬送させる。
【0009】
このように、製品Xを挟み込みながらUターンする経路を搬送することによって、製品を反転させることができる。なお、製品Xの搬送向きに関しては、表裏反転装置に送り込まれる前も、送り出された後も、いずれも搬送方向先端X1側と、後端X2側の位置関係はそのままである。
【0010】
ここで、上述したピックアンドプレース方式の表裏反転装置の場合には、装置構造が複雑であり、装置の小型化が困難で、また故障が多いという問題がある。また、製品を掴む必要があるため、掴んだ際の痕が残ってしまったり、製品を掴んだまま挟まってしまったりする問題がある。また、製品を反転する際に、製品の流れを停止しなければならないため、間欠運転となり、作業効率が悪いという問題もある。更に、製品の寸法形状等が異なると、それに応じて製品を掴む治具が必要となるため、多種多様な製品への対応が面倒であるという問題もある。
【0011】
また、ベルトコンベア方式の表裏反転装置の場合には、装置構造は比較的単純であるものの、製品を搬送するのに必要なUターン路を設けるためには、装置の小型化に限度があった。また、製品がUターン路を通過する際に、内側のプーリーの部分と外側のベルトとの間で比較的強い曲げ力が働くため、製品が変形してしまう問題があった。また、装置の構成上、表裏反転装置に送り込む前と送り出す後で、それぞれ異なる面で製品を運ばなければならず、製品の搬送設計上制約が大きいという問題があった。更に、製品を所定の箇所に静止させた状態のまま、表裏反転装置を移動させることによっては、製品の反転が不可能であるという制約もあった。
【0012】
また、他の方式の表裏反転装置としては、例えば、特開平2−221014号公開公報,特開平7−228332号公開公報、あるいは特開平8−231031号公開公報に開示されたもののように、製品の裏面からエアーを吹き付けて、製品を反転させる技術もある。
【0013】
しかし、このような装置の場合には、例えば、Oリングのように、製品に表裏を貫通する孔があるようなものの場合には、適用できないという問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来技術に係る表裏反転装置の場合には、製品に悪影響を与えたり、装置の小型化が困難であったり、製品の搬送設計上の制約が大きかったり、各種製品に応用するのに制約が大きいなどの問題があった。
【0015】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、簡易な構成で、作業性,品質性及び利便性に優れた表裏反転装置及びその使用方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、反転対象物を反転させるための反転通路を有する反転ガイド部を設け、反転対象物がこの反転通路を通るように反転対象物を搬送させることで、反転対象物を反転させるように構成した。
【0017】
このように構成することで、反転対象物は反転通路に沿って搬送されるだけで反転することになる。また、反転通路以外に必要と考えられる通路としては、装置外部から反転通路に反転対象物を導くための通路と、反転通路から装置外部へ反転対象物を導くための通路があるが、これらは、その方向等の制限は少なく、自由度が大きい。
【0018】
また、反転対象物の搬送通路内に気流を発生させるエアー発生手段を、気流の力によって反転対象物を搬送させるようにすることによって、反転対象物に対しては、必要以上の力が作用することはなく反転対象物への影響が小さい。また、搬送可能な反転対象物の形状等の制限が少ない。つまり、反転可能な対象物の適用範囲が大きい。
【0019】
また、製品の搬送方向に流れる気流の作用によって製品を搬送すると共に、製品は搬送路に沿って搬送されるだけで反転が行われるため、製品がその表裏方向に貫通する孔を有する場合であっても、好適に表裏反転動作が行われる。
【0020】
反転通路の構成としては、反転対象物の前後を入れ替えつつ、該反転対象物を反転させて、更に下流へと搬送させる構成により実現できる。
【0021】
より具体的な構成としては、反転ガイド部に、搬送される反転対象物の先端を突き当てさせて、該反転対象物を後端側から下方へと落下させることで、該反転対象物の前後を入れ替えつつ、該反転対象物を反転させるストッパーを設けることによって、上述した反転通路を構成できる。
【0022】
また、反転ガイド部に、前記ストッパーによって反転させた反転対象物を、反転させた状態を維持させつつ略水平方向への搬送に導く反転戻り防止ガイドを設けることで、より確実に反転対象物を反転できる。
【0023】
表裏反転装置の使用方法としては、反転対象物を搬送する搬送路上に表裏反転装置を設置しておき、反転対象物を設置した表裏反転装置内に導き、反転終了後に、再び反転対象物を搬送路上に排出させるようにして使用できる。
【0024】
なお、反転対象物を搬送するための搬送路としては、コンベアや回転テーブルなどが適用可能である。
【0025】
また、他の表裏反転装置の使用方法としては、表裏反転装置を、反転対象物が載置された載置台上を走行させることによって、反転対象物を走行する表裏反転装置内に導き、反転終了後に、再び反転対象物を載置台上に排出させるようにして使用できる。
【0026】
なお、表裏反転装置の走行は、自動でも良いし、手動でも良い。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0028】
図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態に係る表裏反転装置及びその使用方法について説明する。図1は本発明の実施の形態に係る表裏反転装置の使用状態を示す模式的断面図である。図2は本発明の実施の形態に係る表裏反転装置の使用状態を示す平面図である。
【0029】
本実施の形態に係る表裏反転装置1は、反転対象物となる製品Xを搬送させ、表裏反転装置1は静止させて使用することもできるし、製品Xを静止させておき、表裏反転装置1を走行させて使用することもできるが、以下の説明では前者の場合を例にして説明する。なお、本実施の形態に係る表裏反転装置1においては、反転対象物は完成した製品に限らず、部品等を適用することもできる。
【0030】
より具体的には、製品Xを搬送させるための回転テーブル・コンベア100の搬送経路上に、表裏反転装置を設置して使用する場合を例にして説明する。また、製品XがOリングであり、Oリングの表と裏の表面に傷等の損傷があるか否かを検査するために、表裏反転装置を利用する場合を例にして説明する。
【0031】
本発明の実施の形態に係る表裏反転装置1は、概略、土台となるスロープ2と、スロープ2との間でそれぞれ反転対象物となる製品Xの搬送通路を形成する、スロープカバー3,反転用ストッパー4,反転戻り防止ガイド5と、を備える。
【0032】
スロープ2は、回転テーブル・コンベア100による製品Xの搬送方向下流側に向かって徐々に上方に向けて傾斜する第1傾斜面2aと、第1傾斜面2aの下流側端部で、急激に下方に傾斜する第2傾斜面2bと、を備えている。
【0033】
そして、第1傾斜面2aと対向する位置にスロープカバー3が設けられており、第1傾斜面2aとスロープカバー3の内面3aとの間で、製品Xを表裏反転装置1内部に導くための第1搬送路R1を形成している。なお、スロープ2(特に第1傾斜面2aの部分)とスロープカバー3によって、ガイド部を構成している。
【0034】
また、第1傾斜面2aよりも搬送方向上流側には、搬送方向に対して、幅方向に一対の入口ガイド7が設けられている。これにより、回転テーブル・コンベア100によって搬送される製品が、幅方向に位置がずれていたとしても、入口ガイド7によって、安定してスロープ20に導くことができる。
【0035】
そして、第1傾斜面2aから第2傾斜面2bへと移る部分に対向する位置に反転用ストッパー4が設けられている。反転用ストッパー4の内側(下側)には反転用溝4aが設けられており、この反転用溝4aによって、製品Xを反転させるための反転通路R2を形成している。なお、スロープ2(特に第1傾斜面2aと第2傾斜面2bの境界付近)と反転用ストッパー4及び反転戻り防止ガイド5によって反転ガイド部を構成している。
【0036】
この反転通路R2においては、製品Xは反転用溝4aによって反転用ストッパー4の内部に導かれ、製品Xの先端が反転用溝4aの内周壁面(底面)に突き当たり、製品Xはその後端側から下方に落下して、その後端側を搬送方向先端とすることによって、製品Xの前後が入れ替わり、かつ製品Xは反転して搬送されるように構成されている。
【0037】
ここで、反転用溝4aは、その傾斜角度が、スロープ2の第1傾斜面2aの傾斜角度よりも大きく設定されている。これは、反転用溝4aの内周壁面に突き当たった製品Xが、再び、後端側から第1傾斜面2aに戻ってしまうことを防止するためである。これにより、製品Xはスムーズに落下していくことになる。
【0038】
また、第2傾斜面2bと対向する位置に反転戻り防止ガイド5が設けられており、第2傾斜面2bと反転戻り防止ガイド5の内面5aとの間で、反転された製品Xを、反転した状態を維持したまま、表裏反転装置1の外部に排出させるための第2搬送路R3を形成している。
【0039】
第2搬送路R3においては、製品Xは、反転通路R2によって先端と後端が入れ替わりつつ反転して下方へと落下するが、その先端(第1搬送路R1においては後端)が回転テーブル・コンベア100の表面に突き当たった衝撃で、再び反対側に倒れて、表裏が元に戻ってしまうことを防止する構成である。
【0040】
つまり、製品Xが第2搬送路R3を通って表裏反転装置1の外部に排出される過程で、製品Xの先端(第1搬送路R1においては後端)が、そのまま搬送方向先端に向くように、反転戻り防止ガイド5の内面5aによって、製品Xの倒れを防止している。
【0041】
また、表裏反転装置1には、第1搬送路R1側から反転通路R2を通って第2搬送路R3に向かって流れる気流を発生させるためのエアー発生手段6a,6b,6c,6dが設けられている。
【0042】
そして、エアー発生手段6a,6b,6cによって吐出されるエアーを搬送通路内に導くためのエアー吐出口3b,3c,3dがそれぞれスロープカバー3に設けられており、同様に、エアー発生手段6dによって吐出されるエアーを搬送通路内に導くためのエアー吐出口4bが反転用ストッパー4に設けられている。
【0043】
ただし、要は、製品Xを搬送するだけに必要な気流が発生すれば良いので、エアー発生手段は最低1つあれば足りる。なお、エアー発生手段を一つのみ設ける場合には、入口付近(装置外部から装置内部への導入部付近)に設けると良い。
【0044】
ここで、エアー発生手段によってエアーを吐出すると、製品Xに対して直接エアーが吹き付けられることによる押出し力と、気流による吸い込み力の両方の作用力によって製品Xは搬送されることになる。いずれにしても、製品Xは気流による作用によって搬送されることになる。
【0045】
また、気流は、表裏反転装置1の搬送経路における入口側から出口側に至るように形成されるため、製品Xの先端が、反転用溝4aの内壁面に衝突した状態において、その後端に対して気流が作用して、製品の後端が下方に向くのを支援する効果もある。
【0046】
以上の構成により、回転テーブル・コンベア100によって、搬送されてきた製品Xは、表裏反転装置1内へと送られる。表裏反転装置1内に送られた製品Xは、エアー発生手段6a,6b,6c,6dによって形成された気流の作用によって、第1搬送路R1を搬送される。すなわち、製品Xは、スロープ2の第1傾斜面2a上を上方に向かって滑り登っていく。
【0047】
そして、製品Xは、反転用ストッパー4の反転用溝4a内(反転通路R2)に進入していき、その先端が、反転用溝4aの内壁面(底面)に突き当たり、跳ね返って、後端側から落下して、その後端側を搬送方向先端とする。これにより、製品Xは、その前後が入れ替わり、かつ製品Xは反転して搬送されることになる。
【0048】
落下した製品Xは、第2搬送路R3を通り、その先端(第1搬送路R1においては後端)が回転テーブル・コンベア100の表面に突き当たる。このとき、反転戻り防止ガイド5の内面5aによってガイドされているため、後端側から搬送方向に向かって倒れてしまうことはなく、製品Xはスムーズに先端側から回転テーブル・コンベア100によって搬送され、表裏反転装置1の外部へと排出される。
【0049】
このようにして、製品Xは、表裏反転装置1に送り込まれる前と後で、表裏が入れ替わって搬送されることになる。
【0050】
以上のように、本実施の形態に係る表裏反転装置によれば、製品を気流の作用によって搬送駆動する構成であるので、モータやシリンダなどの駆動機器が不要のため装置構成が簡易で、装置の小型化が容易であり、また、装置の故障等のトラブルも少なく、低コストで済む。
【0051】
また、製品は気流の作用によって搬送するため、製品への悪影響(変形や傷等)を防止できる。従って、品質性に優れる。
【0052】
また、製品は回転テーブルあるいはベルトコンベア上を搬送したまま流れを止めることなく、製品の反転作業を行うことができるため、作業効率に優れる。更に、搬送される製品同士の間隔についても無関係に製品の反転作業を行うことができるため、作業効率に優れる。このように、作業性に優れる。
【0053】
また、反転後の製品を、反転前と同一面上に排出できるので、単純な回転テーブルあるいはベルトコンベア上に表裏反転装置をそのまま設置するだけで利用することができる。更に、上記説明では、反転後の製品を、反転前と同一面上に排出する構成を例にして説明したが、反転通路の前と後の搬送路は比較的自由に容易に設計できるため、反転後の製品を、反転前とは異なる面上に排出させることもでき、製品の搬送設計上の自由度が大きい。
【0054】
また、気流の作用によって製品を搬送する構成であるので、搬送及び反転可能な製品の寸法形状の範囲が広く、多種多様な製品への適用範囲も広い。この場合、搬送路及び反転通路の形状寸法等やエアーの吐出力の調整により、多種多様な製品への適用が可能である。
【0055】
更に、上記説明では、搬送される製品に対して、表裏反転装置を静止した状態で利用する場合を説明したが、静止した製品に対して、表裏反転装置を手動あるいは自動で走行させることによっても、製品を反転することが可能であることは装置の構成上明らかである。
【0056】
このように、対象製品の自由度が広く、製品の搬送設計の自由度も大きく、使用方法も広いので、利便性に優れる。
【0057】
なお、図8に、本実施の形態に係る表裏反転装置と、ピックアンドプレース方式の表裏反転装置と、ベルトコンベア方式の表裏反転装置について、それぞれの特徴の比較をまとめたものを示す。
【0058】
(実施例)
上述した実施の形態に係る表裏反転装置の構成に基づいて、より具体的な構成とした実施例について、図3〜図6を参照して説明する。
【0059】
図3は本発明の実施例に係る表裏反転装置の使用状態を示す模式的断面図である。図4は図3の一部拡大図である。図5は小サイズの製品の反転の様子を示す反転動作説明図である。図6は大サイズの製品の反転の様子を示す反転動作説明図である。
【0060】
本実施例に係る表裏反転装置10は、上記実施の形態で説明したように、スロープ20と、スロープカバー30と、反転用ストッパー40と、反転戻り防止ガイド50とを備える。
【0061】
スロープ20は、回転テーブル・コンベア100による製品Xの搬送方向下流側に向かって徐々に上方に向けて傾斜する第1傾斜面20aと、第1傾斜面20aの下流側端部で、急激に下方に傾斜する第2傾斜面20bと、を備えている。
【0062】
そして、第1傾斜面20aと対向する位置にスロープカバー30が設けられており、第1傾斜面20aとスロープカバー30の内面30aとの間で、製品Xを表裏反転装置10内部に導くための第1搬送路R10を形成している。
【0063】
この第1搬送路R10の断面形状は四角形とし、製品寸法に対して余裕を持った寸法として、多種品目への適用を可能に構成した。
【0064】
また、本実施例においては、スロープ20に対して、製品Xを好適に導くために、入口ガイド70及びスロープ入口シート21を設ける構成とした。
【0065】
入口ガイド70は製品Xの搬送方向に対して、幅方向に一対設けられたガイドであり、回転テーブル・コンベア100によって搬送される製品が、幅方向に位置がずれていたとしても、入口ガイド70によって、安定してスロープ20に導くことができる。
【0066】
また、表裏反転装置10自体は、回転テーブル・コンベア100の表面から浮かせた状態にする必要があることから、スロープ20の入口側の先端も回転テーブル・コンベア100の表面に対して隙間Sが発生する。この場合、製品の寸法や形状によっては、製品がスロープ20の入口側先端に引っ掛かって、好適にスロープ20に製品を導くことが困難な場合も生ずる。
【0067】
そこで、本実施例では、図4に詳細に示すように、スロープ20の入口側先端にフィルム状のスロープ入口シート21を設け、このスロープ入口シート21の先端が回転テーブル・コンベア100の表面に摺動させることによって隙間をなくし、製品Xを好適にスロープ20に導くように構成した。
【0068】
また、第1傾斜面20aから第2傾斜面20bへと移る部分に対向する位置に反転用ストッパー40が設けられている。反転用ストッパー40の内側(下側)には反転用溝40aが設けられており、この反転用溝40aによって、製品Xを反転させるための反転通路R20を形成している。一方、反転用溝40aに対向する位置、すなわち、第1傾斜面20aから第2傾斜面20bへと移る部分には、ジャンプ台20cを設けた。
【0069】
ジャンプ台20cは、スロープ20の第1傾斜面20aの末端部に位置し、第1傾斜面20aに沿って滑り登ってきた製品Xを、第1傾斜面20aの角度以上に上方にジャンプさせるためのものである。このように製品Xをジャンプさせることによって、製品Xの先端X1を確実に反転用溝40aの最深部の内壁面まで届かせることができ、これにより、製品Xの後端X2がジャンプ台20cを通り過ぎてスムーズに後端X2側から製品Xを落下させることができる。
【0070】
また、ジャンプ台20cの高さや張り出し長さ等の位置関係によって、製品Xがその先端X1側から第2搬送路R30に落下してしまうことを防止できる。これにより、表裏の反転動作が行われないまま、製品Xが搬送されていくことを防止できる。
【0071】
反転通路R20においては、製品Xは反転用溝40aによって反転用ストッパー40の内部に導かれ、製品Xの先端X1が反転用溝40aの内周壁面(底面)に突き当たり、製品Xはその後端X2側から下方に落下して、その後端X2側を搬送方向先端とすることによって、製品Xの前後が入れ替わり、かつ製品Xは反転して搬送されるように構成されている。
【0072】
ここで、反転用溝40aは、その傾斜角度が、スロープ20の第1傾斜面20aの傾斜角度よりも大きく設定されている。これは、反転用溝40aの内周壁面に突き当たった製品Xが、再び、後端側から第1傾斜面20aに戻ってしまうことを防止するためである。これにより、製品Xはスムーズに落下していくことになる。
【0073】
そして、本実施例においては、反転用ストッパー40は位置調整を容易に行えるように構成されており、反転用ストッパー40をスライドさせて、所望の位置に固定できるように構成されている。これにより、反転用溝40aの最深部の内壁面とジャンプ台20cの先端との距離を調整することができる。
【0074】
これは、当該距離が、製品寸法よりも短いと、反転用溝40a内に入り込んだ製品の後端がジャンプ台20cを越えられずに、製品が反転用溝40a内に詰まってしまう。一方、当該距離が長すぎると、気流が不十分となり、製品の搬送がスムーズに行えなくなるおそれがある。従って、反転させる対象製品に応じて、適正な距離を設定する必要があるため、本実施例では、反転用ストッパー40の位置調整を可能にしている。なお、製品XがOリングの場合には、当該距離はOリングの外径+2mm程度が好適である。
【0075】
また、反転用溝40aの内壁面(製品Xの先端X1が衝突する部分)には、製品Xの跳ね返りや衝撃などを考慮して、弾性体や衝撃吸収材を設けるのが好ましい。ただし、製品XがOリングのように、それ自体が弾性体であるような場合には不要である。
【0076】
また、第2傾斜面20bと対向する位置に反転戻り防止ガイド50が設けられており、第2傾斜面20bと反転戻り防止ガイド50の内面50aとの間で、反転された製品Xを、反転した状態を維持したまま、表裏反転装置10の外部に排出させるための第2搬送路R30を形成している。
【0077】
第2搬送路R30においては、製品Xは、反転通路R20によって先端X1と後端X2が入れ替わりつつ反転して下方へと落下するが、先端となった元の後端X2が回転テーブル・コンベア100の表面に突き当たった衝撃で、再び反対側に倒れて、表裏が元に戻ってしまうことを防止する構成である。
【0078】
つまり、製品Xが第2搬送路R30を通って表裏反転装置10の外部に排出される過程で、製品Xの元の後端X2が、そのまま搬送方向先端に向くように、反転戻り防止ガイド50の内面50aによって、製品Xの倒れを防止している。
【0079】
そして、本実施例においては、更に、出口ガイド51を設けている。この出口ガイド51も入口ガイド70と同様に幅方向に一対設けられており、製品Xが反転動作によって、位置ずれが生じたとしても、回転テーブル・コンベア100上の適正な位置に排出させることができる。
【0080】
また、表裏反転装置10には、第1搬送路R10側から反転通路R20を通って第2搬送路R30に向かって流れる気流を発生させるためのエアー発生手段60a,60b,60c,60dが設けられている。
【0081】
そして、本実施例においては、スロープカバー30の入口付近に、エアー発生手段60aを取り付ける取付部材31が設けられており、これによりエアー発生手段60aが支持されている。また、取付部材31には、エアーを搬送通路内に導くためのエアー吐出口31aが設けられている。
【0082】
このエアー発生手段60aによるエアーの吹き付けによって、スロープ20付近まで搬送されてきた製品Xは、主としてエアーによる押出し力を受けて、スロープ20の第1傾斜面20aを滑り登っていく。
【0083】
また、本実施例では、エアー発生手段60b,60cによって吐出されるエアーを搬送通路内に導くためのエアー吐出口30b,30cがそれぞれスロープカバー30に設けられており、同様に、エアー発生手段60dによって吐出されるエアーを搬送通路内に導くためのエアー吐出口40bが反転用ストッパー40に設けられている。
【0084】
これらのエアー発生手段60b,60c,60dも、気流を形成するためのものであるが、製品Xに対して、主として吸い込み力を発揮する。
【0085】
以上の構成により、回転テーブル・コンベア100によって、搬送されてきた製品Xは、入口ガイド70によってガイドされて、表裏反転装置10内へと送られる。そして、表裏反転装置10内に送られた製品Xは、スロープ入口シート21によって掬い上げられて、エアー発生手段60a,60b,60c,60dによって形成された気流の作用によって、第1搬送路R10を搬送される。すなわち、製品Xは、スロープ20の第1傾斜面20a上を上方に向かって滑り登っていく。この場合、特に、エアー発生手段60aによる吹き付けによる押圧力の作用によって製品Xは搬送される。
【0086】
そして、製品Xは、反転用ストッパー40の反転用溝40a内(反転通路R20)に進入していき、その先端X1が、反転用溝40aの内壁面(底面)に突き当たり、跳ね返って、後端X2側から落下して、その後端X2側を搬送方向先端とする。これにより、製品Xは、その前後が入れ替わり、かつ製品Xは反転して搬送されることになる。
【0087】
ここで、図5には小サイズの製品Xの反転動作の様子を示しており、図6には大サイズの製品Xの反転動作の様子を示している。
【0088】
いずれのサイズの場合にも、製品Xの先端X1が、反転用溝40aの内壁面に突き当たった状態では、その後端X2は、ジャンプ台20cの先端を通り過ぎており、かつ、製品Xは、スロープ20の第1傾斜面20aの傾斜角度よりも傾斜角度が大きな状態となっている。
【0089】
従って、いずれのサイズの場合にも、製品Xは、その後端X2側から第2搬送路R30に沿って落下していく。
【0090】
落下した製品Xは、第2搬送路R30を通り、元の後端X2が回転テーブル・コンベア100の表面に突き当たる。このとき、反転戻り防止ガイド50の内面50aによってガイドされているため、元の先端X1側から搬送方向に向かって倒れてしまうことはなく、製品Xはスムーズに元の後端X2側から回転テーブル・コンベア100によって搬送され、表裏反転装置10の外部へと排出される。
【0091】
製品Xが表裏反転装置10の外部へと排出される際には、出口ガイド51によって適正な位置にガイドされつつ排出されていく。
【0092】
このようにして、製品Xは、表裏反転装置10に送り込まれる前と後で、表裏が入れ替わって搬送されることになる。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、簡易な構成であり、作業性,品質性及び利便性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る表裏反転装置の使用状態を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る表裏反転装置の使用状態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例に係る表裏反転装置の使用状態を示す模式的断面図である。
【図4】図3の一部拡大図である。
【図5】小サイズの製品の反転の様子を示す反転動作説明図である。
【図6】大サイズの製品の反転の様子を示す反転動作説明図である。
【図7】従来技術に係る表裏反転装置の模式図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る表裏反転装置と、ピックアンドプレース方式の表裏反転装置と、ベルトコンベア方式の表裏反転装置について、それぞれの特徴の比較をまとめたものである。
【符号の説明】
1 表裏反転装置
2 スロープ
2a 第1傾斜面
2b 第2傾斜面
3 スロープカバー
3a 内面
3b,3c,3d エアー吐出口
4 反転用ストッパー
4a 反転用溝
4b エアー吐出口
5 反転戻り防止ガイド
5a 内面
6a,6b,6c,6d エアー発生手段
7 入口ガイド
10 表裏反転装置
20 スロープ
20a 第1傾斜面
20b 第2傾斜面
20c ジャンプ台
21 スロープ入口シート
30 スロープカバー
30a 内面
30b,30c エアー吐出口
31 取付部材
31a エアー吐出口
40 反転用ストッパー
40a 反転用溝
40b エアー吐出口
50 反転戻り防止ガイド
50a 内面
51 出口ガイド
60a,60b,60c,60d エアー発生手段
70 入口ガイド
100 回転テーブル・コンベア
R1,R10 第1搬送路
R2,R20 反転通路
R3,R30 第2搬送路
X 製品
X1 先端
X2 後端

Claims (6)

  1. 反転対象物を搬送する搬送路上に設置される表裏反転装置であって、
    反転対象物が搬送される通路が設けられたガイド部と、
    前記通路内に気流を形成して、反転対象物を該通路の下流に向けて搬送させるエアー発生手段と、
    前記通路を搬送してきた反転対象物の前後を入れ替えつつ、該反転対象物を反転させて、更に下流へと搬送させる反転通路が設けられた反転ガイド部と、
    を備え
    前記搬送路上を搬送する反転対象物を前記ガイド部に設けられた前記通路の上流に導き、
    該反転対象物を反転させた後に、再び、前記搬送路上に該反転対象物を排出することを特徴とする表裏反転装置。
  2. 前記反転ガイド部は、前記通路を搬送してきた反転対象物の先端を突き当てさせて、該反転対象物を後端側から下方へと落下させることで、該反転対象物の前後を入れ替えつつ、該反転対象物を反転させるストッパーを有することを特徴とする請求項1に記載の表裏反転装置。
  3. 前記反転ガイド部は、前記ストッパーによって反転させた反転対象物を、反転させた状態を維持させつつ略水平方向への搬送に導く反転戻り防止ガイドを有することを特徴とする請求項2に記載の表裏反転装置。
  4. 前記反転対象物が、表裏を貫通する孔を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表裏反転装置。
  5. 反転対象物を搬送する搬送路上に、請求項1,2,3またはに記載の表裏反転装置を設置して、
    前記搬送路上を搬送する反転対象物を該表裏反転装置内に導き、
    該表裏反転装置によって、該反転対象物を反転させた後に、再び、前記搬送路上に該反転対象物を排出することを特徴とする表裏反転装置の使用方法。
  6. 請求項1,2,3またはに記載の表裏反転装置を、反転対象物が載置された載置台上を走行させて、該載置台上に載置された反転対象物を、該表裏反転装置内に導き、該表裏反転装置によって、該反転対象物を反転させた後に、再び、前記載置台上に該反転対象物を排出することを特徴とする表裏反転装置の使用方法。
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