JP3931502B2 - 貨幣入出金機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーパーマーケット、コンビニエンス・ストア、ガソリン・スタンド等に設置される電子式金銭登録機、POS用レジスタ等に接続して利用可能な貨幣入出金機に関し、特に、搬入された紙幣を釣紙幣等の支払いに再使用する循環式の貨幣入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スーパーマーケット、コンビニエンス・ストア等において、POS(販売時点情報管理システム)用レジスタと併用して、釣銭自動支払機が併用される場合が増えてきた。この釣銭自動支払機は、POS用レジスタと連動して動作し、商品の購入者が支払った金銭を投入することにより、その投入金額と商品購入金額との差額(釣銭)の払い出しを自動的に行う。
【0003】
このような釣銭自動支払機では、投入された紙幣を釣銭の払い出しに再使用するのが一般的であり、従来の釣銭自動支払機では、投入された紙幣をその種類ごとに分類して収納し、必要に応じてその払い出しを行っていた。しかし、このような釣銭自動支払機では、紙幣の種類ごとにその収納庫を設ける必要があり、また、それらの収納庫への紙幣の搬送経路、及びそれらの収納庫からの紙幣の払い出し経路を含めると、どうしてもその占有面積が拡大してしまうという問題点があった。
【0004】
このような問題を解決する手段として、特開平10‐40437において、投入された紙幣をその種類に関係なく順次積み重ねて収納し、収納された紙幣を1枚ずつ取り出して、その種類を判別し、釣銭の支払いを行う貨幣入出金機が開示されている。特開平10‐40437で開示された貨幣入出金機では、投入された紙幣をその種類に関係なく1つの収納庫に収納することとなるため、紙幣の収納庫を紙幣の種類ごとに設ける必要がなくなり、紙幣の収納庫の数、及びそれらに関する紙幣の運搬経路等を削減することが可能となり、全体として、占有面積の削減を図ることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平10‐40437で開示された貨幣入出金機では、収納庫に収納された紙幣が良好に取出せない場合が生じるという問題点がある。
【0006】
この貨幣入出金機では、収納庫に積み重ねられた紙幣は、その上部に配置された板ばねの弾性力によって収納庫の底面に押しつけられ、その紙幣の取り出しは、収納庫の底面に配置された送り込みローラを回転させ、その送り込みローラと収納庫に収納された最下部の紙幣との摩擦力により、その最下部の紙幣が引き出されることによって行われる。ここでの板ばねの弾性力は、板ばねに対する紙幣の上面の相対位置が近いほど大きくなり、遠いほど小さくなる。そのため、積み重ねられた紙幣の枚数が少ないと、板ばねに対する紙幣の上面の相対位置が遠くなり、紙幣への加圧が弱くなる。紙幣への加圧が弱くなると、送り込みローラと紙幣との摩擦力が小さくなり、紙幣を引き出すに足りる摩擦力を得ることができない場合が生じる。このような問題は、収納された紙幣が屈曲している場合には、なお顕著である。
【0007】
また、板ばね自体の弾性力を強くした場合、収納庫への紙幣の収納が良好に行えないという問題点がある。
収納庫への紙幣の収納は、収納庫に取りこまれた紙幣が上記の板ばねを押し上げ、その下にもぐり込むことによって行われるが、板ばね自体の弾性力が強すぎると、取りこまれた紙幣が板バネを押し上げることができず、紙幣を板ばねの下にもぐり込ませることができない。この問題は、収納枚数が増え、板ばねに対する紙幣の上面の相対位置が近くなった場合に特に顕著である。
【0008】
さらに、上記の貨幣入出金機では、循環紙幣の収納を良好に行うことができないという問題点もある。
紙幣は貨幣入出金機内部での循環によって曲げ癖がつけられる。この貨幣入出金機の板ばねは紙幣投入部の近郊に配置されるため、紙幣投入部から投入された紙幣の先端は投入直後に板ばねを押し上げなくてはならない。しかし、紙幣投入口からわずかに導き出された紙幣の先端部分に、循環によって生じた曲げ癖にうち勝つ程度の腰を持たすことは困難である。そのため、このような紙幣は、板ばねを押し上げることができず、板ばねに保持されないまま、収納庫内部に丸まった状態で収納されてしまうこととなる。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、紙幣の収納枚数が少ない場合、或いは収納した紙幣が屈曲している場合であっても、収納庫に収納された紙幣の取り出しを良好に行うことが可能な貨幣入出金機を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、紙幣の収納枚数が多い場合であっても、紙幣の収納庫への収納を良好に行える貨幣入出金機を提供することである。
さらに、本発明の他の目的は、循環後の紙幣であっても、収納庫への収納を良好に行える貨幣入出金機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、搬入された紙幣を釣紙幣等の支払いに再使用する循環式の貨幣入出金機において、前記紙幣が底面に積み重ねられて収納される紙幣収納部と、前記紙幣を前記紙幣収納部へ搬入する紙幣搬入機構と、前記紙幣収納部に収納された前記紙幣を上部から加圧する押さえ機構と、前記紙幣搬入機構が設けられている側の前記紙幣収納部の上部に配置された回動駆動可能な第1の回転軸によって支えられ、前記第1の回転軸から前記紙幣収納部の側に離れた位置に前記第1の回転軸と平行に第2の回転軸を有し、前記押さえ機構を、前記紙幣収納部内に積み重ねられた前記紙幣の上面に傾斜した状態で加圧するように、かつ、前記紙幣を加圧する側とは反対側の端が前記第2の回転軸に弾性体を介して回動可能となるように支えている紙幣押さえ調整機構と、を有し、前記紙幣押さえ調整機構は、前記第1の回転軸を中心とした回動駆動運動により前記第2の回転軸と前記紙幣の上面との間の相対距離を変化させることによって、前記第2の回転軸に設けられた前記弾性体の弾性力を変えて前記押さえ機構の前記紙幣に対する加圧の強さを調整するようにしたことを特徴とする貨幣入出金機が提供される。
【0012】
ここで、紙幣収納部は、紙幣が底面に積み重ねられて収納され、紙幣搬入機構は、紙幣を紙幣収納部へ搬入し、押さえ機構は、紙幣収納部に収納された紙幣を上部から加圧し、紙幣押さえ調整機構は、押さえ機構の紙幣に対する加圧の強さを調整する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本形態における貨幣入出金機1の構成を示した断面図である。
【0014】
貨幣入出金機1は、紙幣20が底面に積み重ねられて収納される紙幣収納部である紙幣収納庫6、紙幣20を紙幣収納庫6へ搬入する紙幣搬入機構であるオーバーラップローラ2、オーバーラップローラ2に圧接して配置されるローラを有し、そのローラと同軸の回転を行うことによって、オーバーラップローラ2が搬入した紙幣20を紙幣収納庫6に叩き落す複数の羽3aが配置される羽車3、紙幣収納庫6に収納された紙幣20を上部から加圧する押さえ機構である押さえ板5、押さえ板5が取りつけられ、駆動することにより、押さえ板5の紙幣20に対する加圧の強さを適当な強さに調整する紙幣押さえ調整機構4、紙幣20との摩擦力によって、紙幣収納庫6に収納された最下部の紙幣20を取り出す紙幣取り出し機構である送り込みローラ7、送り込みローラ7で取り出された紙幣20を運搬経路に送り出すキックローラ8、キックローラ8で送れ出された紙幣20を運搬経路に取りこむフィードローラ10、紙幣収納庫6から2枚以上の紙幣20が取り出されることを阻止する阻止ローラ9、紙幣20の種類を識別する判別センサ11、紙幣20の搬送先を切り替えるゲート12、13、紙幣20が回収される回収庫14、及び紙幣20の払い出しが行われる出金口15を有している。
【0015】
オーバーラップローラ2は、羽車3のローラに圧接した状態で回転を行い、その圧接部に紙幣20が投入されることにより、紙幣20を搬送する。ここで、オーバーラップローラ2及び羽車3のローラは、紙幣20を長手方向又は短手方向のいずれか一方向に湾曲させ、紙幣20に腰を持たせながら、紙幣20を湾曲方向と垂直な方向に移動させ、紙幣収納庫6へ搬入する。なお、ここでいう湾曲とは、弓形、S字型、屈曲型、及び少なくともそれらのいずれかの結合を含んだ形状を意味する。紙幣20の湾曲させながらの運搬は、例えば、回転軸座標ごとの回転半径が一様ではないオーバーラップローラ2及び羽車3のローラを、回転半径の違いによって生じる各回転軸座標ごとの凹凸がかみ合うように組み合わせ、その組み合わせ部分に紙幣20を投入することによって行う。この場合、紙幣20を圧接して挟み込むのは、オーバーラップローラ2及び羽車3のローラの一部分のみとなる。回転半径が一様でない2つのローラを各回転軸座標ごとの凹凸がかみ合うように組み合わせた場合、すべての組み合わせ位置において各ローラの表面速度を一致させることは不可能だからである。また、それぞれの回転軸が独立した各2つ以上のオーバーラップローラ2と羽車3のローラとをそれぞれ圧接して組み合わせ、それぞれの組み合わせの圧接位置を、組み合わせごとに圧接方向へずらして配置することとしてもよい。これにより、圧接方向にずれた2つ以上の圧接部によって紙幣20が保持されつつ、オーバーラップローラ2及び羽車3のローラの回転によって紙幣20が運搬されることとなり、紙幣20は湾曲した状態でその湾曲方向と垂直に運搬されることとなる。
【0016】
羽3aは羽車3の回転軸から外側に向かう方向に複数枚取り付けられ、羽車3の回転に伴うその羽3aの回転によって、オーバーラップローラ2から搬入された紙幣20を紙幣収納庫6に叩き落す。
【0017】
紙幣押さえ調整機構4は、回転軸4bを中心とした回転運動を行う可動フラップ4aを有し、押さえ板5は、回転軸4cを中心とした回転運動ができるように、回転軸4cを接点として可動フラップ4aに取り付けられる。ここで、可動フラップ4aの回転運動は後述するモータの駆動によって行われ、その回転によって、押さえ板5の紙幣20に対する加圧の強さを調整する。また、押さえ板5は、回転軸4cを中心とした回転方向に後述する弾性体の弾性力が加えられることにより、紙幣20上面への加圧を行う。
【0018】
図2に示すように、可動フラップ4aが回転軸4bを中心とした回転運動を行うことにより、そこに取り付けられた押さえ板5の紙幣20に対する相対距離が変化する。押さえ板5の紙幣20上面への加圧は、弾性体の弾性力が加えられた押さえ板5が行うこととなるため、押さえ板5の紙幣20に対する相対距離の変化は、紙幣20に対する加圧の強さを変化させることとなる。
【0019】
送り込みローラ7は、紙幣収納庫6の下部に配置され、図示していないモータの駆動によって偏心回転を行う。送り込みローラ7の表面の一部には摩擦係数の大きい高摩擦係数材7aが設けられ、この偏心回転は、回転によって高摩擦係数材7aの設置部が上部に達した際に、最も送り込みローラ7が紙幣収納庫6の表面から突出するようにして行われる。
【0020】
キックローラ8は、紙幣20が取り出される紙幣取り出し部6aの下部に配置され、図示していないモータの駆動によって偏心回転を行う。送り込みローラ7と同様に、キックローラ8の表面の一部にも摩擦係数の大きい高摩擦係数材8aが設けられ、この偏心回転は、回転によって高摩擦係数材8aの設置部が上部に達した際に、最もキックローラ8が表面に突出するようにして行われる。
【0021】
阻止ローラ9は、紙幣取り出し部6aが紙幣20の運搬経路に連結される部分の上部に、フィードローラ10は、その下部に、互いに圧接した状態でそれぞれ配置される。阻止ローラ9の表面は高い摩擦係数を持つ材質で形成され、回転運動は行わない。フィードローラ10の表面の一部には摩擦係数の大きい高摩擦係数材10aが設けられ、回転軸を中心とした回転運動を行う。
【0022】
図3は、紙幣押さえ調整機構4の詳細構成を示した構成図である。ここで、図3の(a)は、紙幣押さえ調整機構4の側面図を示しており、図3の(b)は、紙幣押さえ調整機構4の正面図を示している。また、図4は、図3の(a)における可動フラップ4aと押さえ板5との接続の様子を示した拡大図である。
【0023】
紙幣押さえ調整機構4は、可動フラップ4a、回転軸4b、4c、可動フラップ4aを駆動する動力であるモータ4d、モータ4dの動力を可動フラップ4aに伝えるギア4e、ベルト4f及びプーリ4g、及び弾性体であるコイルバネ4h、4i、4jを有している。また、上述したように、可動フラップ4aには、回転軸4cを接点として押さえ板5が取り付けられる。
【0024】
モータ4dの回転動力は、ギア4eに伝えられ、ギア4eに伝えられた回転動力は、ベルト4fを介してプーリ4gに伝えられる。プーリ4gは、回転軸4bに対して同軸に固定されており、プーリ4gに伝えられた回転動力は、回転軸4bに伝えられる。回転動力が伝えられた回転軸4bは、それによって図3の(a)に示すA方向或いはB方向に回転する。回転軸4bにはピン4ba、4bbが設けられており、回転軸4bがA方向に回転した場合、その動力はピン4bbを介してコイルバネ4iの一端に伝えられる。コイルバネ4iの一端に伝えられた動力は、コイルバネ4iを絞り込む方向に働き、この動力によって絞り込まれたコイルバネ4iは、その弾性力によって、他の一端が可動フラップ4aをA方向に加圧する。これにより、可動フラップ4aは図3の(a)に示すC方向に回転する。一方、回転軸4bがB方向に回転した場合、その動力はピン4baを介して、コイルバネ4hの一端に伝えられる。コイルバネ4hの一端に伝えられた動力は、コイルバネ4hを絞り込む方向に働き、この動力によって絞り込まれたコイルバネ4hは、その弾性力によって、他の一端が可動フラップ4aをB方向に加圧する。これにより、可動フラップ4aは図3の(a)に示すD方向に回転する。このように、回転軸4bからの動力をコイルバネ4h、4iを介して可動フラップ4aに伝えることにより、可動フラップ4aの回転制御誤差をコイルバネ4h、4iの弾性力によって是正することができる。
【0025】
図4に示すように、押さえ板5は、回転軸4cによって可動フラップ4aの中ほどに取り付けられる。回転軸4cには、回転軸4cと同軸にコイルバネ4jが配置され、コイルバネ4jの一端は押さえ板5に、他の一端は可動フラップ4aの保持部4aaに、それぞれ保持される。このコイルバネ4jの弾性力により、押さえ板5は、回転軸4cを中心としたE方向の回転運動を行うように加圧されることとなる。このコイルバネ4jの弾性力が加えられた回転運動によって、押さえ板5は紙幣20を加圧することとなる。
【0026】
次に、図1から図4を用いて、貨幣入出金機1の動作について説明する。
紙幣20の投入はオーバーラップローラ2から行われる。紙幣20がオーバーラップローラ2から投入される際、可動フラップ4aは、図2に示すように回転軸4bを中心とした上方向の回転運動によって持ち上げられた状態におかれる。これにより、押さえ板5による紙幣収納庫6に収納された紙幣20に対する加圧を弱めた状態で、新しい紙幣20を投入することができる。
【0027】
オーバーラップローラ2に投入された紙幣20は、上述したように、腰を持たせながら紙幣収納庫6の方向に送り込まれる。まず、送り込まれた紙幣20は可動フラップ4aの内側に達し、可動フラップ4aの内側に達した紙幣20は、その後、可動フラップ4aの内側の面に沿って送り込まれる。そして、紙幣20の先端部分が押さえ板5aの内側に達すると、紙幣20は、コイルバネ4jの弾性力に逆らって押さえ板5aを内側から押し上げる。ここで、紙幣20は、その一端をオーバーラップローラ2に保持され、そこで腰を与えられているため、コイルバネ4jの弾性力に逆らって押さえ板5aを押し上げることが可能となる。
【0028】
押さえ板5を押し上げた紙幣20は、そのまま、押さえ板5の下にもぐり込むように送り込まれる。オーバーラップローラ2が紙幣20の送り込みを完了すると、紙幣20の送り込み最終部分は、羽車3の羽3aによって下方向に叩きつけられる。これにより、紙幣20の収納をスムーズに行い、次に投入される紙幣20との接触トラブルを避けることができる。紙幣収納庫6への紙幣収納が完了すると、可動フラップ4aが回転軸4bを中心として下方向に回転し、図1に示すように、押さえ板5が収納された紙幣20の上部を加圧する状態となる。
【0029】
釣銭の支払い等により、紙幣収納庫6に収納された紙幣20の取り出しを行う場合、図示していないモータの駆動によって送り込みローラ7が偏心回転する。この偏心回転によって、高摩擦係数材7aと紙幣収納庫6に収納された最下部の紙幣20との間に摩擦力が働き、これにより、最下部の紙幣20がキックローラ8に送り込まれる。ここで、紙幣20の収納枚数が少なくなり、押さえ板5の収納された紙幣20の上面に対する相対位置が遠くなると、紙幣20への加圧が弱くなり、高摩擦係数材7aと紙幣20との摩擦力が十分に得られず、送り込みローラ7が空回りすることとなる。同じような現象は、収納された紙幣が屈曲している場合には、なお顕著である。このような送り込みローラ7の空回りは、図示していないセンサによって検知される。検知の方法としては、例えば、紙幣取り出し部6a付近に紙幣20の感知センサを設けておき、送り込みローラ7の回転を始めてから一定時間が経過しても、そのセンサが紙幣20を感知しないとき、ローラ7が空回りをしていると判断する等の方法を用いる。このようなセンサが送り込みローラ7の空回りを検知した場合、紙幣押さえ調整機構4は、可動フラップ4aを回転軸4bを中心として下方向に回転させる。これによって、押さえ板5の収納された紙幣20の上面に対する相対位置が近くなり、紙幣20への加圧が強化される。これにより、高摩擦係数材7aと紙幣20との摩擦力を十分に得ることが可能となり、紙幣20の送り込みを良好に行うことが可能となる。
【0030】
このように紙幣20が送り込まれたキックローラ8は、図示していないモータによる偏心回転を行い、送り込まれた紙幣20を、高摩擦係数材8aとの摩擦力によってフィードローラ10及び阻止ローラ9に送り込む。
【0031】
フィードローラ10は、同様に図示していないモータの駆動により回転を行い、送り込まれた紙幣20を、高摩擦係数材10aとの摩擦力によって紙幣20の運搬経路に導入することとなるが、ここで、阻止ローラ9が紙幣20の運搬経路に対する重複導入を阻止する働きを行う。フィードローラ10及び阻止ローラ9に紙幣20が重なって送り込まれた場合、送り込まれた紙幣20のうち最下部に位置する紙幣20は、上述したようにフィードローラ10の回転運動によって、運搬経路に導入される。しかし、その紙幣20に重なってフィードローラ10及び阻止ローラ9に送り込まれた紙幣20は、阻止ローラ9との摩擦力によってその進行を阻止される。つまり、阻止ローラ9は、回転運動を行わないため、阻止ローラ9と紙幣20との摩擦力が、紙幣20の進行を阻止することとなる。これにより、紙幣運搬経路には、紙幣20が1枚ずつ導入されることとなる。
【0032】
紙幣運搬経路に導入された紙幣20は、判別センサ11に達し、判別センサ11は、到達した紙幣20の判別を行う。この判別結果及び釣銭支払い額によって、ゲート12、13の動作が決定することとなる。例えば、判別センサ11が判断した紙幣20が1万円札であった場合、1万円札は釣銭としては使用できないため、ゲート12、13は、その紙幣20を回収庫14に運搬するように設定される。これにより、取出された1万円札は回収庫14に回収される。また、判別センサ11が判断した紙幣20が千円札或いは五千円札であり、なおかつ釣銭として支払うべき金額である場合、ゲート12、13は、その紙幣20を出金口15に運搬するように設定される。これにより、釣銭としての紙幣20が出金口15から払い出されることとなる。また、判別センサ11が判断した紙幣20が千円札或いは五千円札であるが、釣銭として支払うべきでない金額である場合、ゲート12、13は、その紙幣20を紙幣収納庫6に運搬するように設定される。これにより、紙幣20を釣銭の支払いのために収納しておくことができる。
【0033】
このように、本形態では、紙幣20の収納時に、可動フラップ4aを回転軸4bを中心として上方向に回転させ、押さえ板5による収納された紙幣20に対する加圧を弱めた状態で、新しい紙幣20を投入することとしたため、紙幣20の紙幣収納庫6への収納枚数が多い場合であっても、紙幣収納庫6への紙幣20の収納を良好に行うことが可能となる。
【0034】
また、本形態では、紙幣20の取り出し時に送り込みローラ7が空回りをした場合、可動フラップ4aを回転軸4bを中心として下方向に回転させ、押さえ板5による収納された紙幣20への加圧を強化することとしたため、紙幣20の収納枚数が少ない場合、或いは収納した紙幣20が屈曲している場合であっても、紙幣収納庫6からの紙幣20の取り出しを良好に行うことが可能となる。
【0035】
さらに、押さえ板5を可動フラップ4aに取り付け、押さえ板5とオーバーラップローラ2との距離を設ける構成としたため、貨幣入出金機1を循環し、曲げ癖がついた紙幣20であっても、オーバーラップローラ2によって紙幣20に腰を与えるための十分なスペースを確保でき、循環後の紙幣20の収納を良好に行うことが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、紙幣収納時に、紙幣押さえ調整機構によって、押さえ機構の収納された紙幣に対する加圧の強さを調整し、新しい紙幣を投入することとしたため、紙幣の紙幣収納部への収納枚数が多い場合であっても、紙幣収納部への紙幣の収納を良好に行うことが可能となる。従って、待機状態における加圧を十分に保持しつつ、収納枚数を増大することができる。
【0037】
また、本発明では、紙幣の取り出し時に、紙幣押さえ調整機構によって、押さえ機構の収納された紙幣に対する加圧の強さを調整することとしたため、紙幣の収納枚数が少ない場合、或いは収納した紙幣が屈曲している場合であっても、紙幣収納部からの紙幣の取り出しを良好に行うことが可能となる。
【0038】
さらに、押さえ機構を紙幣押さえ調整機構に取り付け、押さえ機構と紙幣の投入部との距離を設ける構成としたため、循環によって曲げ癖がついた紙幣であっても、投入後、紙幣に腰を与えるための十分なスペースを確保でき、循環後の紙幣の収納を良好に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本形態における貨幣入出金機の構成を示した断面図である。
【図2】本形態における貨幣入出金機の構成を示した断面図である。
【図3】紙幣押さえ調整機構の詳細構成を示した構成図である
【図4】図3の(a)における可動フラップと押さえ板との接続の様子を示した拡大図である。
【符号の説明】
1 貨幣入手金機
2 オーバーラップローラ
4 紙幣押さえ調整機構
4a 可動フラップ
4b、4c 回転軸
4j コイルバネ
5 押さえ板
6 紙幣収納庫
7 送り込みローラ
20 紙幣
Claims (5)
- 搬入された紙幣を釣紙幣等の支払いに再使用する循環式の貨幣入出金機において、
前記紙幣が底面に積み重ねられて収納される紙幣収納部と、
前記紙幣を前記紙幣収納部へ搬入する紙幣搬入機構と、
前記紙幣収納部に収納された前記紙幣を上部から加圧する押さえ機構と、
前記紙幣搬入機構が設けられている側の前記紙幣収納部の上部に配置された回動駆動可能な第1の回転軸によって支えられ、前記第1の回転軸から前記紙幣収納部の側に離れた位置に前記第1の回転軸と平行に第2の回転軸を有し、前記押さえ機構を、前記紙幣収納部内に積み重ねられた前記紙幣の上面に傾斜した状態で加圧するように、かつ、前記紙幣を加圧する側とは反対側の端が前記第2の回転軸に弾性体を介して回動可能となるように支えている紙幣押さえ調整機構と、
を有し、
前記紙幣押さえ調整機構は、前記第1の回転軸を中心とした回動駆動運動により前記第2の回転軸と前記紙幣の上面との間の相対距離を変化させることによって、前記第2の回転軸に設けられた前記弾性体の弾性力を変えて前記押さえ機構の前記紙幣に対する加圧の強さを調整するようにしたことを特徴とする貨幣入出金機。 - 前記紙幣収納部の下部に配置され、前記紙幣との摩擦力によって、前記紙幣収納部に収納された最下部の前記紙幣を取り出す紙幣取り出し機構をさらに有し、
前記紙幣押さえ調整機構は、前記紙幣取り出し機構が前記紙幣を取り出せなかった場合に、前記加圧を強めることを特徴とする請求項1記載の貨幣入出金機。 - 前記紙幣押さえ調整機構は、前記紙幣が前記紙幣収納部に収納される際に、前記加圧を弱めることを特徴とする請求項1記載の貨幣入出金機。
- 前記紙幣搬入機構は、前記紙幣を長手方向又は短手方向のいずれか一方向に湾曲させながら前記湾曲の方向と垂直な方向に移動させ、前記紙幣を前記紙幣収納部へ搬入することを特徴とする請求項1記載の貨幣入出金機。
- 前記紙幣押さえ調整機構は、前記第1の回転軸を回動駆動するモータと、前記紙幣搬入機構から前記紙幣収納部の上部へ延びるよう配置されていて一端が前記第1の回転軸に回動可能に支えられ、他端に向かう途中に前記第2の回転軸が設けられている可動フラップと、前記第1の回転軸と前記可動フラップとの間に配置されて前記第1の回転軸の回動駆動運動を前記可動フラップに弾性的に伝える別の弾性体とを有することを特徴とする請求項1記載の貨幣入出金機。
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1999
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