JP3931304B2 - 光の反射機能を有するサンダル - Google Patents

Description

本発明は、サンダル台の外周面に光の反射機能を有するサンダルに関するものである。

夜間や薄暗い時刻に路上にいると、人は自動車の運転者から見えにくゝて、自動車に衝てられたりする危険がある。そこで、自動車によるこのような危険を避けるために、路上で作業をする人は、光を反射する機能を有する作業衣や襷などを着用して、自動車の前照灯を当てられると、その光を反射して運転者に自己の存在が確実に認識されるようにしている。
しかしながら、日常生活において簡単な用事等で家の周辺や近隣に外出をするときに、このような特定の衣服などは着用することができない。尚、スポーツシューズやジョギングシューズ等の特殊な用途の靴にはアッパーの部位に光の反射機能を有する布材を取り付けたものも用いられている。
しかしながら、その反射性布材の取り付け位置は靴のアッパーの部位の側面と踵の後ろ面とに限られており、光を反射する面積が極めて狭いため自動車の運転者からは見えにくい。しかも寒い時期にはズボンやパンツをはく人が多く、殊に高齢者は足首を覆うような長めのものを履くことが多いので、このような履物では反射性布材がその裾により覆い隠されてしまってその機能を発揮することができない、と云う不具合があった。
かゝる不具合を解消するものとして本発明者はラインピースの周面に光の反射機能を持たせた履物を開発し、すでに特許出願に及んでいる。
特願２００３−２７７９５５

解決しようとする問題点は、上記した新たな履物は前後左右、いずれの方向から当てられる光に対してもその光を反射するので、従来の靴に比べれば運転者からの見えやすさは格段に向上した。しかしながらラインピースは幅が数ミリメートル以下の狭いものに限られるため、反射光が充分には見えにくい、と云う不具合は完全には解消されてはいなかった点である。通常、簡単な用事等で家の周辺や近隣に外出をする人は、屋敷内で履用しているサンダルのまゝで路上に出ることが多いが、サンダルには光を反射する機能を有するものがなかったので自動車による危険に対処することができなかった点である。

本発明は、袴付けサンダルの袴を、光の反射機能を有するシート材により形成したことを最も主要な特徴とする。

本発明は、袴付けサンダルの袴を、光の反射機能を有するシート材により形成することにより、サンダル台の全周またはほゞ全周に光の反射機能を持たせたことを最も主要な特徴とする。この履物は、靴底などのほゞ全周にわたって光の反射機能を持たせることが出来、しかも、袴はサンダルから脱落することがないので、（袴がサンダルから脱落するとそのサンダルは破損したことゝなる）サンダルが使用可能な状態である限り光の反射機能が失われることはない、と云う利点がある。

サンダルを履いた人の存在が確実に認識されるという目的を、従来から用いられている袴付けサンダルの製造方式と同様の方式により製造することが出来る、と云う状態にして実現した。

以下、本発明に係る光の反射機能を有するサンダルの１実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
この実施例ではサンダルは、所謂「袴付けサンダル」と称ばれるもので、図中符号１はバンド、２はサンダル台であり、サンダル台２は上板３と底板４とから成る。
上板３は甲皮５と芯材６、及び袴７とにより構成されており、袴７には外側面に自動車の前照灯などの光を反射する機能を持たせてある。
サンダル台２を作るには、図２（イ）に示すように先ず甲皮５の周縁と袴７の上縁の接合代の表面側同士を重ねあわせ、（バンド１を取り付ける箇所では仮想線で示すように両者の間にその接合縁を挟み付けて）これらを接合し、次いでこの甲皮５の下に芯材６を宛がい、それに袴７の下縁を巻き込んで上板３を形成し、さらにその下側に底板４を接合させることによりサンダル台２とするのである。
ところで既に述べたように袴７には外側の面に光を反射する機能をもたせてある。反射機能をもたせる方式については特に限定はしない。通常のシート材にその機能を持たせる方式と同様である。また、反射機能をもたせる範囲について述べると、甲皮５との接合部分に巻き込まれる部分や底板４の下側に巻き込まれる部分などの、見えなくなり、光が当たらなくなる部分には、その機能を持たせない。要は、サンダル台２の外周面のほゞ全周にわたってなるべく広い範囲にその機能を持たせることが肝要である。

この発明はサンダルについて通常に行われている製造方式と同様の方式により製造をすることが出来るので、それだけ利用価値の高いものである。

サンダルの１実施例を示す斜視図である。 サンダル台の製造手順の１例を示す説明図である。

符号の説明

１ バンド
２ サンダル台
３ 上板
４ 底板
５ 甲皮
６ 芯材

Claims (1)

1. 上板３と底板４とから成るサンダル台２に、バンド１を取り付けて成るサンダルであって、
   前記上板３は、甲皮５と、芯材６と、袴７とを具えて成り、この袴７を光の反射機能を有するシート材により形成し、サンダル台２の全周またはほゞ全周を再帰反射させるようにしたものであり、
   また前記サンダル台２を構成するにあたっては、
   甲皮５との接合端縁を巻き込み状態に形成した袴７を、甲皮５の周縁と接合するものであって、この際、バンド１を取り付ける部位では甲皮５と袴７との間にバンド１の接合縁を挟み付け状態に取り付けるものであり、
   また、袴７の他端側の取り付けにあたっては、前記甲皮５の下に更に芯材６を宛がった後、芯材６の側部を覆うように袴７の他端側を回り込ませ、この回り込ませた他端側を底板４によって挟み込み状態に接合して、サンダル台２を構成するものであり、
   また前記シート材から成る袴７には、実質的に光が当たる露見部分のみに反射機能を持たせる一方、前記巻き込み部分、甲皮５またはバンド１との接合部分、底板４との接合部分におけるシート材には、反射機能を持たせないようにすることによって、シート材を他の部分から脱落しない強さに接着するようにしたことを特徴とする光の反射機能を有するサンダル。

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