JP3930374B2 - 光ファイバ増幅器、および励起光源の監視方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信装置に使用される光ファイバ増幅器に用いられる光ファイバ増幅器、および励起光源の監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光信号を媒体として情報を伝送する通信システムでは、光信号を光信号のまま増幅することのできる光ファイバ増幅器が使用される。光ファイバ増幅器は、エルビウム(Er)などの希土類元素がドープされた増幅用の光ファイバに、励起光源からの励起光を注入して、そのポンプ作用により光信号を増幅する。この種の増幅器は、入力光レベルによらず安定した出力レベルを得るために、出力レベル安定化制御のもとで動作させられることが多い。
【0003】
但し、出力レベル安定化制御がかけられると、入力される光信号が無い状態では励起光源が最大出力で駆動されることになるため、最大の増幅利得で待機する状態となる。この状態から光信号がステップ応答的に入力されると、光サージという、ピークレベルの非常に高い信号が光ファイバ増幅器から出力されてしまう。光サージが生じると、光ファイバ増幅器の後段に接続される光受信機に入力される光信号のレベルが許容値を超えてしまい、光受信機が故障したり、最悪の場合には破損に至るという極めて深刻な不具合が有る。また波長多重システムにおいて光ファイバ増幅器の出力光を他の波長光と多重する場合には、光サージが他の波長の光信号に影響を及ぼすなどといった弊害もある。
【0004】
このような事情から、光信号の無入力状態では励起光源の駆動を停止して、光信号が入力されたときだけ励起光源を動作させるといった手法が従来から採られている。しかしながらこのような手法では、光信号の無入力状態において励起光源の状態をモニタすることができない。すなわち、光信号の無入力状態では励起光源の出力が0であるので、駆動を再開した際に励起光源から励起光が正常に出力されるか否か、不明であるという不具合が有る。もちろん、耐障害性能を高めるために光ファイバ増幅器を冗長構成として運用する場合でも、事情は変わらない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように従来の光ファイバ増幅器は、光信号の無入力状態で励起光源の駆動を停止するように制御しているため、その期間の励起光源の劣化状態をモニタすることができないという不具合を有する。
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、光サージを防止しつつ励起光源の状態を常時モニタすることの可能な光ファイバ増幅器、および励起光源の監視方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、励起光源で発光される励起光を増幅用ファイバに注入して、当該増幅用ファイバで入力光信号を増幅する光ファイバ増幅器において、前記入力光信号の入力断を検出する入力断検出手段と、所定周波数のパルス信号に変調をかけてパルス変調信号を生成するパルス変調信号生成手段と、この手段で生成されるパルス変調信号に基づいて前記励起光源を駆動してパルス状の励起光を発光させる駆動手段と、前記励起光源から出力される励起光のレベルをモニタして前記励起光源の劣化状態を判定する状態判定手段とを具備し、前記パルス変調信号生成手段は、前記入力断検出手段で入力断が検出されない場合には前記増幅用ファイバで所定の増幅率が得られ、入力断が検出される場合には前記増幅用ファイバの増幅作用を停止すべく変調度を制御することを特徴とする。
【0007】
このような手段を講じたことにより、入力光信号が断であるか、そうでないかに応じてパルス変調信号の変調度が可変設定される。すなわち、入力光信号が断でない場合には、前記増幅用ファイバにて所望の増幅率が得られるように、パルス変調信号の変調度が設定される。また入力光信号が断である場合には、前記増幅用ファイバの増幅作用が停止されるように、パルス変調信号の変調度が設定される。
【0008】
これにより、入力光信号が断である場合には光ファイバ増幅器の利得がほぼ0となり、従って光サージを防止できる。
【0009】
さらに、入力光信号が断であるか、否かに係わらず、励起光源は常時パルス状に発光している。このパルス光をモニタすることで、励起光源の状態を監視することができる。
【0010】
以上のことから、光サージを防止しつつ励起光源の状態を常時モニタすることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係わる光ファイバ増幅器の第1の実施形態における構成を示す図である。図1において、入力光信号1は、光分岐器2および光合波器3を介して、希土類元素がドープされた増幅用ファイバ4に入射される。入力光信号1は増幅用ファイバ4において所定利得で増幅され、出力光信号5として図示しない光スイッチや次段の光増幅器などに向け出力される。
【0013】
入力光信号1は光分岐器2において一部分岐され、受光素子6により光電変換される。光電変換信号は入力断検出部10に与えられ、入力光信号1が断となった場合にはその旨がパルス幅(PWM:Pulse Width Modulation)変調器13に通知される。
【0014】
増幅用ファイバ4には、励起用半導体レーザ(以下励起LDと表記する)7で発生される励起光が光合波器3を介して導入され、そのポンプ作用により入力光信号1が増幅される。励起光は受光素子8により一部光電変換され、得られたモニタ信号が増幅器11を介してLD劣化検出部12およびパルス幅変調器13に与えられる。励起LD7は、パルス幅変調器13から与えられる信号に基づいて駆動部14により駆動される。なお、励起LD7と受光素子8とを、レーザモジュール9として一体化しても良い。
【0015】
図2は、図1に示される励起LD7の発光状態を示す図である。図2(a)は、入力断検出部10において信号断が検出されていない状態、すなわち通常動作モードでの出力の状態を示す。図2(b)は、入力断検出部10において信号断が検出された状態、すなわち待機モードでの出力の状態を示す。
【0016】
同図に示されるように、励起LD7は励起光をパルス状に出力する。これは、PWM変調器13からパルス駆動信号が駆動部14に与えられることによる。励起LD7の出力平均電力値はパルスデューティー比に応じて変化する。
【0017】
通常動作モードでは、図2(a)に示されるように、励起LD7の出力平均電力値が増幅用ファイバ4が所定利得の増幅作用を発揮するレベルとなるようにパルスデューティー比を設定する。
【0018】
これに対し、待機モードにおいては、図2(b)に示されるように、パルス幅変調のパルス幅を通常動作モードよりも狭く設定し、励起LD7の出力平均電力を通常動作モードよりも低くする。好ましくは、励起LD7の出力平均電力値がほぼ0となるように、パルス幅を設定する。このようにパルス幅を狭くすることで、増幅用ファイバ4における信号の励起作用を抑圧し、これにより、励起LD7を発光させつつ光ファイバ増幅器の増幅作用を停止する。
【0019】
待機モードにおけるパルス幅変調のパルス幅は、レーザ媒質である増幅用ファイバ4の蛍光寿命よりも短い時間に設定すると良い。例えば、ポピュラーなErドープ型の増幅用ファイバを使用する場合、10KHz以上の変調周波数が目安となる。
【0020】
励起LD7の役割は、増幅用ファイバ4内に反転分布を形成して誘導増幅が可能な状態にすることにある。増幅に利用される誘導放出の遷移寿命(すなわち蛍光寿命)は材料で決定される。従って、励起LD7の光出力パワーは、反転分布を形成するに際して利得と飽和出力を決定するだけの意味を持つ。よって、励起LD7を増幅用ファイバ4の蛍光寿命よりも短い時間で間欠的に動作させても、その平均出力パワーで所定の利得と飽和出力を決定することができる。
【0021】
つまり、励起LD7を連続発振させなくとも、パルス幅変調(PWM)などの、不連続発振ではあるがその時間平均のパワーを変化させると云う手法で励起LD7を駆動することにより、増幅用ファイバ内に反転分布を安定に形成することが可能である。
【0022】
このような駆動方法を採用すると、PWMのパルス幅を狭くすることで、反転分布の上位エネルギー密度を低くすることができる。つまり、励起LD7は発光しているが、光ファイバ増幅器の増幅利得はほぼ0であるという状態を作り出すことができる。
【0023】
このように、増幅用ファイバ4内における反転分布の上位エネルギー密度を低くすることにより光ファイバ増幅器の増幅利得が抑えられ、急激な光入力が生じた場合でも光サージを防止することができる。このような状態でも、励起LD7は一定のピークレベルのパルス光を発振し続けている。よって、このパルス光をモニタすることにより、光ファイバ増幅器の動作モード(通常動作モード、あるいは待機モード)によらず、励起LD7の状態を確認する事ができる。
【0024】
つまり、光サージを発生させないで、かつ、励起LD7の正常性を確認することができるようになる。以上で説明した原理は、システム的に冗長構成をとる光ファイバ増幅器にも適用可能である。
【0025】
図3は、図1に示されるパルス幅変調器13の構成例を示す回路ブロック図である。図3において、図2の増幅器11からのモニタ信号16は、誤差増幅器19において平均出力レベル設定電圧源18の電圧値と比較される。誤差増幅器19の出力は切替器21に与えられる。切替器21には、パルス幅設定電圧源20からの設定電圧も与えられる。切替器21は、入力断検出部10からの信号断検出信号15に応じて、誤差増幅器19の出力、または、パルス幅設定電圧源20からの設定電圧のいずれかを切り替えて主要部24に入力する。
【0026】
主要部24は、三角波、のこぎり波、または正弦波などの周期的信号を発生する信号発生器22と、スライスアンプ23とを備える。スライスアンプ23には、信号発生器22で発生される周期的信号と、切替器21の出力信号とが与えられる。そうして、スライスアンプ23により、周期的信号が切替器21の出力信号と2値比較されることにより、パルス幅変調信号17を得ることができる。
【0027】
上記構成では、信号断の非検出時においては切替器21が誤差増幅器19側に接続される。これにより図1の励起LD7の出力レベルを一定とするフィードバックループが形成されて、励起LD7の出力レベルが一定となるようなパルス幅変調信号17が得られる。一方、信号断が検出されると切替器21がパルス幅設定電圧源20側に切り替えられる。これによりパルス幅設定電圧源20の電圧値に応じたデューティー比のパルス幅変調信号17が得られる。
【0028】
図4は、図1の劣化検出部12の構成例を示す回路ブロック図である。同図に示される構成は、励起LD7のPWM変調時の尖頭値(ピーク値)をアナログ的に検出して、これを閾値設定信号30と比較することにより励起LD7の劣化を判定するようにしたものである。図4において、ダイオード27を介して導入されるモニタ信号25は、コンデンサ28および放電用抵抗29からなるローパスフィルタを介して平滑化され、比較器31において閾値設定電圧源30の閾値電圧と比較される。その結果、モニタ信号25が閾値電圧よりも低ければ、励起LD劣化検出信号26が出力される。これにより励起LD7の正常性を確認することができる。
【0029】
図5は、図1の劣化検出部12の他の構成例を示す回路ブロック図である。図5において、パルス状のモニタ信号25がスライスレベル設定電圧源32の電圧値と比較器33において比較される。その結果、パルスが有れば、次段の単安定マルチバイブレータ34の動作が持続し、励起LD7が正常に動作していることが判定される。パルスが無くなれば、単安定マルチバイブレータ34の出力が反転して励起LD7の異常が検出され、励起LD劣化検出信号26が出力される。このようにしても励起LD7の正常性を確認することができる。
【0030】
図6は、図1の駆動部14の他の構成例を示す回路ブロック図である。一般に、励起LD7の閾値電流は、温度により変化する。そうすると、励起LD7の光出力のパルスのピークが所定値よりも低下し、励起LD7が劣化したことが誤って検出される場合が有る。図6に示される構成は、これを解決するものである。
【0031】
図6において、符号36は定電流回路である。またサーミスタ38を備える温度依存抵抗部37が設けられている。すなわち、閾値電流だけ別に駆動回路を設けることにより、励起LD7の閾値電流に温度依存性を持たせるようにしている。これによりパルス幅変調信号35が温度補償され、温度変化によらず励起LD7の光出力のパルスのピークを一定に保つことが可能になる。
【0032】
以上述べたように本実施形態では、パルス幅変調器13からパルス変調信号を駆動部14に与えて励起LD7にパルス状の励起光を発生させる。入力断検出部10により入力光信号1の状態を検出し、信号断が検出されたか否かでパルス変調信号のパルス幅を切り替える。信号断が検出されない通常動作モードでは、励起LD7の出力平均値が所定レベルとなるようにパルス幅を設定する。信号断が検出された待機モードでは、励起LD7の出力平均値がほぼ0となるように、パルス幅を設定する。そうして、待機モードにおいても、間欠的に発光する励起LD7の出力光をモニタすることにより励起LD7の正常性を確認するようにしている。
【0033】
このように、励起LD7をパルス状に発光させ、待機モードにおいてはそのパルス幅を狭く、換言すればパルス幅変調のデューティー比を小さく抑えることで、増幅用ファイバ4内の反転分布の上位エネルギー密度を低くした状態で励起LD7を発光させることができる。これにより光ファイバ増幅器の増幅利得が抑えられ、入力光信号が復旧して急激な光入力が生じたとしても光サージを防止することができる。しかも励起LD7が発光していることから、その動作状態を確認することも容易にできる。以上のことから、光サージを防止しつつも励起LD7の状態を常時モニタすることが可能になる。
【0034】
(第2の実施形態)
図7は、本発明に係わる光ファイバ増幅器の第2の実施形態における構成を示す図である。なお図7において図1と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0035】
図7に示される光ファイバ増幅器は、増幅後の光信号の一部を分岐する光分岐器39を備え、受光素子40で光電変換された分岐光を増幅器11を介してパルス幅変調器13に入力するようにしたものである。パルス幅変調器13は、増幅器11の出力レベルを一定とすべく、パルス幅変調のパルス幅を制御する。これにより、出力光信号5が一定レベルとなるように励起LD7の出力の平均値が制御される。
【0036】
このような構成とすることで、光ファイバ増幅器の出力光レベルを一定に保つことが可能になる。すなわち第1の実施形態では、励起LD7の出力の平均値を一定とするようなフィードバックループが形成された。これに対して本実施形態では、光ファイバ増幅器の出力光レベルを一定に保つようなフィードバックループが形成される。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得られるに加え、光ファイバ増幅器の出力光レベルをより直接的に安定化させることができる。なお図示されていないが、図7において受光素子8と劣化検出部12との間に増幅器11を別に設けるようにしても良い。
【0037】
(第3の実施形態)
図8は、本発明に係わる光ファイバ増幅器の第3の実施形態における構成を示す図である。なお図8において図1と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図8に示される構成は、図1のパルス幅変調器13に代えて、パルス数変調器41を設けたものである。すなわち本実施形態では、パルス幅変調方式に代えて、パルス数変調(PNM:Pulse Number Modulation)方式を採用する。
【0038】
図9は、図8に示される励起LD7の発光状態を示す図である。図9(a)は、通常動作モードでの励起LD7の出力の状態を、図9(b)は待機モードでの出力の状態をそれぞれ示す。
【0039】
図8においては、励起LD7の出力平均電力値がパルス幅によってではなく、一定の幅を有するパルスの数によって制御される。すなわち、パルス数が多ければ励起LD7の出力平均電力値は高くなるし、パルス数が少なければ励起LD7の出力平均電力値は低くなる。図9(b)の待機モードにおいては、励起LD7の出力平均電力値がほぼ0となるようにパルス数が設定される。
【0040】
PNMを採用する場合には、その最低パルス周期を、レーザ媒質である増幅用ファイバ4の蛍光寿命よりも短い時間にするのが好ましい。そのためには、やはり10KHz以上の周波数が目安となる。
【0041】
図10は、図8に示されるパルス数変調器41の構成例を示す回路ブロック図である。なお図10において図3と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図10に示されるパルス数変調器41は、図3のスライスアンプ23から出力されるパルス幅変調信号17を、パルス発生器42に接続されたゲート素子43に入力するように構成したものである。
【0042】
ゲート素子43は、パルス幅変調信号17の幅だけゲートをオープンし、パルス発生器42で発生されたパルス列を出力する。すなわち、パルス幅変調信号17の幅に応じた数のパルス列が、パルス数変調信号44として出力される。入力信号断時におけるゲートのオープン期間は、パルス幅設定電圧源20の電圧値により設定される。
【0043】
以上のような構成においても、パルス幅変調を用いたのと同様に、励起LD7の出力平均値を自在に制御することができる。従って、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
(第4の実施形態)
図11は、本発明に係わる光ファイバ増幅器の第4の実施形態における構成を示す図である。なお図11において図7と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図11に示される光ファイバ増幅器は、図7におけるパルス幅変調器13に代えて、パルス数変調器41を設けた構成となっている。
【0045】
このような構成によれば、出力光信号5のレベルに応じて、励起LD7の出力平均値がより直接的に制御される。従って、上記第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】
(第5の実施形態)
図12は、本発明に係わる光ファイバ増幅器を用いた光送信装置の構成を示す図である。図12に示される光送信装置は、二つの光送信機45にそれぞれ光ファイバ増幅器46を接続し、1:1の冗長構成をなす送信系を備える。各光ファイバ増幅器46はパルス幅変調器13からのパルス信号により間欠的に駆動され、その出力は光合波器48で結合されて図示しない光伝送路などに送出される。そして、各光ファイバ増幅器46は、システム切替器47により一方が現用系として、他方が待機系として切り替え運用される。
【0047】
上記構成において、待機系の光ファイバ増幅器46は、接続される光送信機45から入力される光信号を増幅せず、むしろ損失を加えて光合波器48に達しないようにする。従来では、待機系の光ファイバ増幅器46が備える励起LD7の動作が完全に停止される。しかしながらこのようにすると、待機系の励起LD7の正常性を、待機系が現用系に切り替えられて動作を開始するまで確認できなくなる。
【0048】
そこで本実施形態では、上記第1〜第4の実施形態で述べたように、光ファイバ増幅器46の励起LD7をパルス信号により間欠的に駆動するようにする。そうして、現用系の光ファイバ増幅器46の励起LD7の出力光レベル平均値を所望の増幅利得を得られるように、そのパルス駆動のパルス変調度を設定する。また、予備系の光ファイバ増幅器46における励起LD7の増幅用ファイバ4が損失媒体として十分に機能するように、励起LD7のパルス駆動のパルス変調度を設定するようにする。
【0049】
このようにすることで、待機系の光ファイバ増幅器46の励起LD7の正常性を、待機状態のまま監視することが可能となる。もちろん、図12においてパルス幅変調器13に代えてパルス数変調器41を備えるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0050】
以上述べたように上記第1〜第5の実施形態によれば、光サージを防止しつつ励起光源の状態を常時モニタするが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば第5の実施形態では1:1の冗長構成につき説明したが、これに限らず、N:1(Nは自然数)、すなわち多対1の冗長構成を有する光送信装置に対しても本発明を適用することが可能である。
【0051】
このほか、パルス幅変調器13の構成、劣化検出部12の構成、駆動部14の構成、さらにはパルス数変調器41の構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施を行うことができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、光サージを防止しつつ励起光源の状態を常時モニタすることの可能な光ファイバ増幅器、および励起光源の監視方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる光ファイバ増幅器の第1の実施形態における構成を示す図。
【図2】 図1に示される励起LD7の発光状態を示す図。
【図3】 図1に示されるパルス幅変調器13の構成例を示す回路ブロック図。
【図4】 図1の劣化検出部12の構成例を示す回路ブロック図。
【図5】 図1の劣化検出部12の他の構成例を示す回路ブロック図。
【図6】 図1の駆動部14の他の構成例を示す回路ブロック図。
【図7】 本発明に係わる光ファイバ増幅器の第2の実施形態における構成を示す図。
【図8】 本発明に係わる光ファイバ増幅器の第3の実施形態における構成を示す図。
【図9】 図8に示される励起LD7の発光状態を示す図。
【図10】 図8に示されるパルス数変調器41の構成例を示す回路ブロック図。
【図11】 本発明に係わる光ファイバ増幅器の第4の実施形態における構成を示す図。
【図12】 本発明に係わる光ファイバ増幅器を用いた光送信装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1…入力光信号
2…光分岐器
3…光合波器
4…増幅用ファイバ
5…出力光信号
6…受光素子
7…励起用半導体レーザ(励起LD)
8…受光素子
9…レーザモジュール
10…入力断検出部
11…増幅器
12…劣化検出部
13…パルス幅変調器
14…駆動部
18…平均出力レベル設定電圧源
19…誤差増幅器
20…パルス幅設定電圧源
21…切替器
22…信号発生器
23…スライスアンプ
24…主要部
27…ダイオード
28…コンデンサ
29…放電用抵抗
30…閾値設定電圧源
31…比較器
32…スライスレベル設定電圧源
33…比較器
34…単安定マルチバイブレータ
37…温度依存抵抗部
38…サーミスタ
39…光分岐器
40…受光素子
41…パルス数変調器
42…パルス発生器
43…ゲート素子
46…光ファイバ増幅器
47…システム切替器
48…光合波器
Claims (7)
- 励起光源で発光される励起光を増幅用ファイバに注入して、当該増幅用ファイバで入力光信号を増幅する光ファイバ増幅器において、
前記入力光信号の入力断を検出する入力断検出手段と、
所定周波数のパルス信号に変調をかけてパルス変調信号を生成するパルス変調信号生成手段と、
この手段で生成されるパルス変調信号に基づいて前記励起光源を駆動してパルス状の励起光を発光させる駆動手段と、
前記励起光源から出力される励起光のレベルをモニタして前記励起光源の劣化状態を判定する状態判定手段とを具備し、
前記パルス変調信号生成手段は、前記入力断検出手段で入力断が検出されない場合には前記増幅用ファイバで所定の増幅率が得られ、入力断が検出される場合には前記増幅用ファイバの増幅作用を停止すべく変調度を制御することを特徴とする光ファイバ増幅器。 - さらに、前記増幅用ファイバの光出力レベルをモニタする出力モニタ手段を備え、
前記パルス変調信号生成手段は、前記入力断検出手段で入力断が検出されないとき、前記出力モニタ手段のモニタレベルを基準レベルで一定とすべく変調度を制御することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ増幅器。 - 前記パルス変調信号生成手段は、パルス幅変調方式を採用し、前記入力断の検出時には、前記励起光が前記増幅用ファイバの蛍光寿命より短い期間で発光するようにパルス幅変調をかけることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ増幅器。
- 前記パルス変調信号生成手段は、パルス数変調方式を採用し、前記入力断の検出時には、前記励起光が前記増幅用ファイバの蛍光寿命より短い期間で発光するようにパルス数変調をかけることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ増幅器。
- 前記駆動手段は、前記励起光源の温度による変動を補償する温度補償手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ増幅器。
- 前記状態判定手段は、前記励起光のピークレベルをモニタし、基準レベルと比較することで劣化状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ増幅器。
- 励起光源で発光される励起光を増幅用ファイバに注入して当該増幅用ファイバに反転分布を形成することで入力光信号を増幅する光ファイバ増幅器に用いられ、
前記入力光信号の断状態で、前記反転分布が形成されない程度に前記励起光源をパルス駆動し、その発光レベルから前記励起光源の劣化状態を判定することを特徴とする励起光源の監視方法。
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Publications (2)
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