JP3926425B2 - 発酵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、発酵装置に関し、特に、生ゴミを発酵させる発酵装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
近年、家庭や栽培農家などから出される生ゴミの量は膨大であり、これを焼却処分するにしろ、埋立地に投棄するにしろ、地方自治体などに多大な負担、たとえば、経済的負担を強いているのが現状である。
【0003】
一方、近年、野菜の栽培には、無機肥料に代えて有機肥料が利用される方が好ましいとされており、そのため、生ゴミをバクテリアによる分解で肥料に変換することが提案され、また、同じく生ゴミをバクテリアによる分解で飼料に変換して、これを家畜などの飼育に利用することも提案されている。
【0004】
ところで、生ゴミをバクテリアで分解する場合には、分解が効果的に実現されるように、バクテリアが活動し易い温度や湿度の環境下で細かく砕いた生ゴミとバクテリアとを撹拌混合することが必須になる。
【0005】
このような要請に応じる発酵装置として、従来から提供されているものは、回転する容器内に熱風あるいは直火を吹き込む構成とされており、したがって、容器内の収容物の乾燥が促進され易く、バクテリアによる分解、すなわち、発酵に必要な水分の維持が困難になり易い不具合がある。
【0006】
また、上記のものは、収容物たる生ゴミの水分を蒸発させ易いから、その際の気化熱を生ゴミから奪うことになり、したがって、生ゴミにおいて発酵に必要な温度を維持し難くなり、その結果、必要以上の高温での加熱が必要になり、局部的にバクテリアを死滅させ易くなる不具合がある。
【0007】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、生ゴミとバクテリアとを撹拌混合するのはもちろんのこと、バクテリアによる生ゴミの分解が効果的に実現され、生ゴミを肥料や飼料などの有用物に変換する際の利用に最適となる発酵装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明による発酵装置の構成を、基本的には内部に収容の収容物を攪拌混合するミキサ部と、このミキサ部を加熱する加熱部とを有し、ミキサ部が任意の角度で傾斜する軸芯線を中心にして回転される 有底のほぼ円筒状に形成されて内周に収容物を攪拌混合するブレードを付設してなる容器と、容器の軸芯部に沿って配置されながら上端が容器外部の固定側に支持された連結部と、ブレードの内縁との間に適宜の開閉を保ちながら上記連結部の下端に連設されて容器の回転時に収容物を容器の軸線方向に流動させる筒状体とを有し、更に上記連結部内に加熱部からの熱気を上記容器内に流通させる管路を設け、供給された熱気で上記容器と筒状体とを加熱させることを特徴とするものである。
この場合、連結部内に加熱部からの熱媒油を筒状体内に流通させる他の管路を設けているのが好ましい。
同じく、容器の下半側の外周に流路を一体に形成し、当該流路内に加熱部からの熱媒油を流入して容器の下半側外周を加熱させているのが好ましい。
同じく、容器の開口に対向して給排機構を設け、当該給排機構は外部の柱に昇降可能に保持された投入バケットと、柱に保持されて容器の開口を覆うホッパと、ホッパ内に収容されて投入バケットからの収容物を容器内に滑落させるシュートと、シュート内に配在された送りブレートとからなり、投入バケットは柱上で最大上昇されたとき反転して蓋が自動的に開放されるようにしているのが好ましい。
【0010】
さらに、好ましくは、筒状体の外周と容器の内周との間にクラシャが配在されてなるとし、筒状体の外周に容器の軸線方向に沿う方向に収容物を流動させる傾斜板を有してなるとし、容器内あるいは筒状体内に供給される熱気が加熱部で熱媒油を加熱した際の排気とされてなるとする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明の一実施の形態による発酵装置は、図1に示すように、内部に収容の収容物Mを撹拌混合するミキサ部Aと、図2に示すように、このミキサ部Aを加熱する加熱部Bとを有してなる。
【0012】
ミキサ部Aは、図1に示すように、容器1と筒状体2とを有してなり、この容器1内が、また、容器1および筒状体2が加熱部Bで加熱されるように設定されている一方で、給排機構3を有している。
【0013】
少し説明すると、まず、容器1は、有底のほぼ円筒状に形成されていて、上端に開口1aを有し、この開口1aを介しての内部への収容物M(バクテリアを混合する生ゴミ)の収容および内部からの収容物Mの排出を可能にする一方で、下端を底部1bによって閉塞している。
【0014】
また、この容器1は、任意の角度で傾斜する軸芯線(図示せず)を中心にして適宜の駆動源11の駆動で回転されると共に、内周に内部に収容の収容物Mを撹拌混合するブレード12を一体に付設してなる。
【0015】
ちなみに、上記軸芯線の傾斜角度は、容器1が収容物Mを収容した状態でこの軸芯線を中心にして回転されるときに、後述するブレード12の機能もあって、上端の開口1aから収容物Mを漏れさせないようにするのに十分である限り、原則として任意に設定されて良いが、撹拌混合効率の上からは、好ましくは、水平線に対してほぼ5度ないし12度に設定されるのが良い。
【0016】
なお、容器1は、下端の駆動軸13が軸受14に、また、上端側がガイド15に隣接するローラ16にそれぞれ支持されていて、上記した回転が可能とされており、駆動源11,軸受14およびローラ16は、この発酵装置を構成するフレーム(図示せず)たるいわゆる固定側に連設されている。
【0017】
ブレード12は、容器1が軸芯線を中心にして回転するときに併せて旋回するが、周知のように、容器1の回転方向によって、容器1内の収容物Mを底部1b側に押し込むように、あるいは、開口1a側に排出するように機能するもので、これが収容物Mを容器1内に押し込むように機能するときに、容器1の底部1b側でいわゆる行き場がなくなった収容物Mを容器1の軸線方向に直行する方向に撹拌混合することになる。
【0018】
なお、ブレード12は、図示する実施の形態では、螺旋状に形成された単数に設定されているが、これに代えて、螺旋状に形成された複数、すなわち、二枚とされても良く、この場合に、図示しないが、並行する態様に設定されても良く、また、位相配置とされて交差するような態様に設定されても良く、要は、収容物Mを設定通りに撹拌混合する限りには、その形状や配設状態が任意に設定されて良い。
【0019】
筒状体2は、ブレード12の内縁との間に適宜の間隔を形成しながら容器1の軸芯部に回転が阻止された状態に配在されているもので、容器1の回転時にブレード12によって容器1の軸線方向に直行する方向に撹拌混合される収容物Mを容器1の軸線方向に沿う方向に流動させるように機能する。
【0020】
すなわち、筒状体2は、図示する実施の形態では、下端が容器1の底部1bに対して回動可能に連繋される一方で、上端に連設の連結部21の上端がこの発酵装置を構成する基台の床面Fに立設され後述する給排機構3を構成する柱31からなる固定側に回動不能な状態に支持されている。
【0021】
そして、筒状体2は、上記の支持状態のときに、おおむね上端側を収容物M内から露出させながら下端側を収容物M内に埋没させた状態になるように設定されている。
【0022】
なお、連結部21は、図1に示すように、後述する加熱部Bからの熱媒油(図2参照)および熱気を流通させる流路43、44eに接続した複数の管路(点線で示す)の配在を許容するパイプ状に設定されている。
【0023】
ところで、この筒状体2は、図示する実施の形態では、角筒状に設定されてなるとし、図示する実施の形態では、この筒状体2の外周と容器1の内周との間にクラッシャ22が配在されてなると共に、この筒状体2の外周に容器1の軸線方向に沿う方向に収容物Mを流動させる傾斜板23を有してなる。
【0024】
すなわち、まず、筒状体2が角筒状に設定されることで、後述するクラッシャ22の配在を容易にするのはもちろんであるが、図3および図4に示すように、一定の面積を持った平面を有することになり、この平面の存在で容器1内での収容物Mの軸線方向に直行する方向の流れが妨げられる傾向になる。
【0025】
その結果、収容物Mは、筒状体2の平面に沿って流れる、すなわち、図3中に仮想線矢印で示すように、容器1内で開口1a側に向けて流れる傾向になり、筒状体2が配在されていない場合に比較して、撹拌混合効果が向上される。
【0026】
すなわち、ブレード12は、収容物Mを容器1の軸線方向に直行する方向に撹拌混合するように機能するが、筒状体2は、ブレード12による流れを言わば容器1の軸線方向に沿う方向に変更することになり、したがって、容器1内での収容物Mの流れがいわゆる縦横となり、撹拌混合効果が向上されることになる。
【0027】
以上のことからすれば、容器1の軸芯部にいわゆる遮蔽体があれば良いことになるから、筒状体2が角筒状に設定される場合に比較して撹拌混合効果が劣る可能性があるが、筒状体2が円筒状に設定されていても良いことになる。
【0028】
また、筒状体2が下端側を太くする角錐筒状などに設定されても良く、この場合には、容器1内での底部1b側における収容物Mの貯留量が減る分、収容物Mの軸芯線に沿う方向に流れる量が増えることになり、したがって、収容物Mに対する撹拌混合効果が一層向上される点で有利となる。
【0029】
さらに、図5に示すように、筒状体2が三角錐状に設定され、しかも、図示するように、いわゆる逆三角形の形状を呈するように一平面を水平方向面に設定する場合、あるいは、図示しないが、尖端を上にする三角形の形状を呈するように設定する場合には、上記した筒状体2を角錐状に設定する場合に比較して、筒状体2の形成に要する素材量の削減化、および、これに伴う筒状体2の重量の軽減化が可能になると共に、容器1内における収容空間を増やすことが可能になる点でも有利となる。
【0030】
なお、この場合に、上記した水平方向面となる一平面上に収容物Mが蓄積される危惧がある場合には、図5中に仮想線図で示すように、上記一平面を湾曲面にするようにしても良い。
【0031】
傾斜板23は、筒状体2の下端側にいわゆる斜めに配在されてなるもので、ほとんど全体が容器1内の収容物M内に埋没されるような状態に配設されており、上記した収容物Mの容器1内での流れの方向を強制的に容器1の軸線方向に沿う方向に変更するものとして機能する。
【0032】
それゆえ、この傾斜板23が筒状体2に設けられる場合には、上記したところに増して撹拌混合効果が向上されることになるが、この傾斜板23がなくても所望の撹拌混合効果が得られる限りには、その配在が省略されるとしても良いこともちろんである。
【0033】
クラッシャ22は、図示する実施の形態にあって、いわゆるバリコンの態様に形成されており、容器1内に所定量の収容物Mを収容したときに、ほとんど収容物M内に埋没されるが如くになるように位置決められている。
【0034】
それゆえ、このクラッシャ22が配在されていることで、収容物Mを構成する生ゴミを破砕することなく容器1内に収容し得ることになるが、生ゴミがあらかじめ細かく破砕されてから容器1内に収容されるのであれば、このクラッシャ22の配在が省略されても良いこともちろんである。
【0035】
給排機構3は、柱31に昇降可能に保持された投入バケット32と、柱31に保持され容器1の開口1aをいわゆる横方向から覆うようにするホッパ33と、このホッパ33内に収装されていて投入バケット32からの生ゴミを容器1内に滑落させるようにするシュート34と、このシュート34内に配在されていて生ゴミを容器1内に送り込むようにする送りブレード35とを有してなる。
【0036】
少し説明すると、まず、柱31は、投入バケット32を昇降させ、ホッパ33を固定状態に保持し、さらには、前記した筒状体2に連設の連結部21を担持するに十分な機械的強度を有するように、たとえば、トラス柱状に形成されてなるとする。
【0037】
つぎに、投入バケット32は、図中に仮想線図で示すように、柱31上で最上昇された状態のときに、いわゆる反転されると共に蓋32aが自動的に開放されて内部に収容の生ゴミをホッパ33内に投入するように設定されている。
【0038】
それゆえ、この投入バケット32は、生ゴミを回収する回収容器としても利用し得ることになり、また、柱31から分離されて、たとえば、トレーラ利用などの適宜の手段で移動されるとしても良いこともちろんである。
【0039】
なお、投入バケット32の蓋32aは、上記の自動開閉に代えて、手動で、また、基台の床面Fに載置された状態で開閉されるとしても良い。
【0040】
ホッパ33は、上端に開口33aを有すると共に、下端に排出口33bを有するように形成されてなるもので、図示しないが、上端に開口33aを開閉可能に閉塞する蓋が設けられていて、匂いの発散や後述する供給された熱気の逃げを防止するのが好ましい。
【0041】
そして、この蓋は、上記した投入バケット32に連動して、すなわち、投入バケット32が柱31の上端側で反転されるときに、開放されるように設定されるのが良い。
【0042】
なお、ホッパ33の下方には、排出口33bからの排出物、すなわち、生ゴミからの汚水や容器1内から排出される収容物Mを収容させる回収バケット36が準備されているのが好ましく、また、図示しないが、排出口33bにも匂いの発散防止などのための開閉蓋が設けられるのが好ましい。
【0043】
シュート34は、筒状体2に連設の連結部21に沿うように配在されているもので、上方、すなわち、ホッパ33からの生ゴミを取り溢すことなく受け止め得るように形成されており、下端たる先端が容器1の開口1aを介して容器1内に臨在されている。
【0044】
なお、シュート34は、ホッパ33からの生ゴミを取り溢すことなく受け止めると共に後述する送りブレード35の機能を損なわない限りにおいて、その形状が自由に設定されて良い。
【0045】
送りブレード35は、シュート34が受け止めた生ゴミを容器1内に送り込むもので、上端が回動ブラケット35aを介して柱31に連繋されると共に、下端が容器1に連結された取付ブラケット35bに連設されている。
【0046】
そして、この送りブレード35は、図示する実施の形態にあっては、筒状体2に連設の連結部21における上端側に絡まるように配在されており、容器1の回転に同期して回動する一方で、筒状体2に回動を招来させないように筒状体2から分離された態様に配在されている。
【0047】
ちなみに、この送りブレード35の回動は、シュート34が生ゴミを受け止めるとき、すなわち、容器1内に生ゴミを収容するときであり、また、容器1内への生ゴミの収容は、言わば間欠的に行われるものであるから、容器1の回転に常に同期して回動される必要もない。
【0048】
したがって、送りブレード35が容器1に連繋されないで、独自の回動機構によって回動されるように設定されても良いこともちろんであるが、図示する実施の形態のように、容器1と共に回動するように設定される場合には、独自の回動機構の装備を不要にする点で有利となる。
【0049】
なお、送りブレード35は、容器1の内周に付設のブレード12と同様に、いわゆる刃状に形成されていれば足りるが、この場合に、この送りブレード35の根元たる基端が連結部21に連設されていないから、図示しないが、上記の回動ブラケット35aおよび取付ブラケット35bに連設される支持桿などでいわゆるバックアップされるようにして補強されるとするのが好ましい。
【0050】
以上のように形成されたミキサ部Aにあっては、容器1内の収容物Mを効果的に撹拌混合し得ることになるが、バクテリアの活動を促進させる上からは、容器1内だけでなく、収容物M自体をバクテリアが活動し易い温度や湿度の環境下に維持することが肝要になる。
【0051】
そこで、この発明では、前記した従来例と同様に、加熱部Bが容器1内に熱気を供給する一方で、容器1が加熱部Bからの熱媒油Oによって加熱されるとし、さらには、図示する実施の形態では、筒状体2も加熱部Bからの熱媒油Oによって加熱されるとしている。
【0052】
以下に、少し説明すると、加熱部Bは、図2に示すように、熱媒油Oを加熱する加熱器4を有してなり、図示する実施の形態にあっては、脱臭機構Cを併設させている。
【0053】
加熱器4は、熱交換器として機能するもので、内部が加熱室たる燃焼室4aに設定されていて、この燃焼室4a内に熱媒油Oを収容するタンク41を吊設しており、燃焼室4aにはバーナ42が付設されていて、このバーナ42が外部からの燃料(符号Gのみで示す)の供給で所定の燃焼作動をして、タンク41内の熱媒油Oを加熱するように設定されている。
【0054】
一方、燃焼室4aには、バーナ42の燃焼で生じる排気たる熱気を外部に流出させる管路からなる流路43が接続されており、この流路43は、前記したミキサ部Aに向けて延在されている。
【0055】
また、タンク41には、加熱された熱媒油Oを外部に流出させる管路からなる流路44と、外部からの戻りの熱媒油Oをタンク41内に流入させる管路からなる流路45とが接続されており、この各流路44,45は、それぞれミキサ部Aに向けて延在されている。
【0056】
ちなみに、図示しないが、タンク41には、タンク41内の熱媒油Oの油量を検知し、タンク41内の圧力を検知し、さらには、タンク41内の熱媒油Oの油温を検知する各種のセンサが配設されている。
【0057】
そして、同じく図示しないが、この各種センサからの出力信号が外部の操作盤中のコントローラに入力され、このコントローラからの制御信号および手動操作による制御信号によって、前記バーナ42に燃料Gを供給する燃料ポンプ42aおよびこれに直列する開閉バルブ42b,流路43に配在のエアポンプ43aおよびこれに直列する開閉バルブ43b,流路44に配在のオイルポンプ44aの各駆動がそれぞれ制御されるとしている。
【0058】
加熱部Bが以上のように形成されていることで、熱媒油Oを加熱した際の排気たる熱気を容器1内に供給することが可能になると共に、加熱した熱媒油Oで容器1および筒状体2を加熱することが可能になるが、この実施の形態では、以下の配慮をしている。
【0059】
すなわち、まず、加熱器4の燃焼室4aからの排気がそのまま容器1内に供給されると、いわゆる酸素不足でバクテリアの死滅を招く危惧があるので、エアポンプ43aの下流側で流路43に外気を流入させる管路からなる流路46をエアポンプ46aの配在下に接続するとして、容器1内に供給される熱気が酸素を含むことになるように配慮している。
【0060】
なお、流路46に配在されているエアポンプ46aおよびこれに直列する開閉バルブ46bも前記した操作盤からの制御信号によって駆動されることはもちろんである。
【0061】
つぎに、加熱器4からの温度が高過ぎるままの熱気を容器1内に供給すると、高温によってバクテリアの死滅を招く危惧があるので、冷却用の外気をエアポンプ43aの上流側で流路43に可変バルブ43cの配在下に流入させるとして、容器1内に供給される熱気の温度を適正に調整し得るように配慮している。
【0062】
さらに、容器1内に供給する熱気の量を調整し得るように、エアポンプ43aと開閉バルブ43bとの間における流路43に可変バルブ43dを配在するとしている。
【0063】
なお、上記の可変バルブ43c,43dは、これが可変でなく固定に、すなわち、固定絞りに設定されるとしてもよく、この場合には、いわゆるバルブの数が削減されるので、加熱部Bの構成の簡素化によるこの発酵装置全体のコストの低廉化に寄与することになる。
【0064】
そしてさらに、加熱器4からの熱媒油Oをオイルポンプ44aによってミキサ部Aに向けて流出させる流路44には、チェックバルブ44bを配在して、ミキサ部Aに向けて供給された熱媒油Oがタンク41側に逆流するのを阻止するように配慮している。
【0065】
ここで、上記加熱部Bに併設されている脱臭機構Cについて少し説明すると、この脱臭機構Cは、脱臭器5を有してなるもので、この脱臭器5にはミキサ部Aに向けて延在される管路からなる流路51が接続されており、この流路51には吸引ポンプ51aが配在されていて、この吸引ポンプ51aの駆動でミキサ部Aから戻りエアを脱臭器5に向けて吐出するように設定されている。
【0066】
なお、吸引ポンプ51aと脱臭器5との間となる流路51部分には、プレフィルタ51bが配在されている。
【0067】
それゆえ、この脱臭機構Cによれば、ミキサ部Aから放出される言わば利用済みの排気中から悪臭を脱臭してこれを大気中に放出することが可能になる。
【0068】
以上のように形成された加熱部Bおよび脱臭機構Cは、それぞれがミキサ部Aに接続されている訳であるが、以下には、その接続の態様について説明する。
【0069】
すなわち、図1に示すように、加熱器4の燃焼室4aに連通する流路43は、前記筒状体2への連結部21の内部およびこれに連通する筒状体2の外周に連設の放出パイプ43eを介して容器1内に連通している。
【0070】
そして、脱臭器5に連通する流路51は、ホッパ33の開口33aを開閉可能に閉塞する図示しない蓋に設けられた吸入口51cを介して容器1内に連通するホッパ33内に連通している。
【0071】
それゆえ、加熱部Bからの熱気が容器1内に供給されてこの容器1内を加熱すると共に、言わば利用済みの排気が脱臭機構C側に吸引されることになる。
【0072】
一方、タンク41に連通する流路44は、図示する実施の形態では、流路切換コック44cを介して二つの分岐流路44d,44eに分岐され、タンク41に連通するもう一方の流路45は、二つの分岐流路45a,45bに分岐されており、分岐流路44dおよび分岐流路45aは、容器1の底部1b側に延在され、分岐流路44eおよび分岐流路45bは、筒状体2への連結部21側に延在されている。
【0073】
そして、分岐流路44dおよび分岐流路45aは、容器1の駆動軸13に連設されている回転継手17を介して容器1のいわゆる下半側の外周に一体に形成された流路18に連通されている。
【0074】
この流路18は、容器1の外周に螺旋状に配設されているもので、図6中に破線で示すように、分岐流路44dから流入する熱媒油O(符示せず)を容器1の外周で螺旋状に周回させて、すなわち、いわゆる往路およびこれに連続する復路で螺旋状に周回させて分岐流路45aに流出させるように設定されている。
【0075】
それゆえ、加熱部Bからの熱媒油Oが容器1の下半側の外周を流れてそこを加熱すると共に、言わば利用済みとなった熱媒油Oがタンク41に戻されることになる。
【0076】
なお、流路18は、容器1内の収容物Mを効果的に加熱できれば足りるから、容器1の全外周に周回されている必要はないが、全外周を周回するように設けられてうても良い。
【0077】
また、流路18は、図示する実施の形態では、容器1の外周に周回されているが、これに代えて、容器1の内周に周回されるとしても良く、この場合には、容器1の外周に設ける場合に比較して、熱効率を向上し得る点で有利となる。
【0078】
分岐流路44eおよび分岐流路45bは、パイプからなる筒状体2の内部に配在のそれぞれの管路(図示せず)を介して筒状体2の内周に形成の加熱室2a,2b(図3参照)に連通されている。
【0079】
この加熱室2a,2bは、図4に示すように、いわゆる下端側で連通されていて、加熱室2aに流入された熱媒油Oが加熱室2bにも流入して、この加熱室2bから熱媒油Oが外部に流出されるように設定されている。
【0080】
それゆえ、加熱部Bからの熱媒油Oが筒状体2の内周を流れてそこを加熱すると共に、利用済みとなった熱媒油Oがタンク41に戻されることになる。
【0081】
ところで、熱媒油Oによって筒状体2を内周から加熱するについては、図示する実施の形態では、図4に示すように、収容物Mから露出することになる言わば上半側が加熱されるとしているが、これに代えて、図4中に仮想線図で示すように、収容物M中に埋没されることになる言わば下半側に加熱室2a,2bが形成されて加熱されるように設定されるとしても良い。
【0082】
筒状体2の上半側が加熱される場合には、この上半側が容器1内を加熱すると共に、収容物Mがこの上半側を越えるときに加熱されるようになり、筒状体2の下半側が加熱される場合には、そこに接する収容物Mが常時加熱されるようになる。
【0083】
また、上記に代えて、図示しないが、筒状体2の四面の内周が全て加熱されるように設定されるとしても良く、この場合には、収容物Mから露出する部分が容器1内を加熱すると共に、併せて収容物M中に埋没される部分が収容物M全体を加熱するようになる。
【0084】
ちなみに、筒状体2の四面の内周を全て加熱するように設定するについては、同じく図示しないが、上記した熱媒油Oを利用することに代えて、容器1内に直接放出する熱気をこの筒状体2内を通過させてから容器1内に放出させるように設定するとしても良い。
【0085】
そして、この場合には、熱媒油Oを筒状体2内はもちろんのこと、連結部21内にも流通させなくて済むから、筒状体2の構造を簡略化でき、連結部21内における熱媒油Oの流路を形成する管路の配設に加えて分岐流路44eおよび分岐流路45bを形成する管路の配設を省略でき、さらには、利用する熱媒油Oの量を削減でき、かつ、加熱部Bの規模を小さくすることも可能になるなどの種々の利点を生むことになる。
【0086】
それゆえ、以上のように形成されたこの実施の形態による発酵装置によれば、容器1が内部に破砕されて流動状あるいは半流動状にされた生ゴミからなる収容物Mを収容した状態で軸芯線を中心にして回転されるとき、ブレード12が収容物Mを容器1の回転方向たる軸芯線に直交する方向に撹拌混合する一方で、筒状体2がそれ自体の形状から、また、傾斜板23を有する場合には、この傾斜板23の配在によって、収容物Mを上記の軸芯線に沿う方向にも撹拌混合することが可能になる。
【0087】
一方、収容物Mが撹拌混合されている容器1内に加熱部Bからの熱気が供給されると共に、容器1自体が外周から加熱され、かつ、容器1内の筒状体2が内側から加熱されることで、容器1内をまた収容物Mをバクテリアが活動し易い状況にすることが可能になる。
【0088】
そして、収容物Mが撹拌混合に際して、この発明では、筒状体2を固定側に設定して容器1を回転させるから、同一目的を達成するために、容器1を固定側に設定して筒状体2を回転させる場合に比較して、大出力を要することなく収容物Mを撹拌混合し得ることになる。
【0089】
その結果、出力を大きくすることで、より大型の発酵装置を設備するが可能になり、たとえば、業務用とされる大型の発酵装置の提供を可能にすることにもなる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、容器内に収容され容器の回転でブレードによって、容器の軸芯線に直交する方向に撹拌混合される状況にある収容物が容器の軸芯部に配在の筒状体によって、容器の軸芯線に沿う方向にも撹拌混合されることになり、撹拌混合効果が向上される。
【0091】
そして、筒状体が角筒状に設定されることで、容器内の収容物が容器内で軸芯線に沿う方向に流れ易くなり、収容物に対する撹拌混合効果が向上され、筒状体が下端側を太くする角錐筒状などに設定される場合には、容器内での底部側における収容物の貯留量が減る分、収容物の軸芯線に沿う方向に流れる量が増えることになり、収容物に対する撹拌混合効果が一層向上されることになる。
【0092】
このとき、この発明にあっては、加熱部が容器内に熱気を供給すると共に容器および筒状体が加熱部によって加熱されるから、容器内をバクテリアが活動し易い環境にすることになり、さらに、容器内の筒状体をも加熱される場合には、容器内および収容物をバクテリアが一層活動し易い環境にすることになる。
【0093】
また、この発明にあっては、熱媒油として熱媒油を利用するから、言わば固定側に配在されている加熱部から言わば可動側とされている容器に回転継手を利用することで熱媒油を容易に供給し得ることになり、また、回転継手部分におけるいわゆる油切れを危惧しなくて済むことになる。
【0094】
その結果、この発明によれば、バクテリアによる生ゴミの分解が効果的に実現されて、生ゴミを肥料や飼料などの有効資源に変換するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による発酵装置を構成するミキサ部を給排機構を有する状態で示す概略図である。
【図2】この発明の一実施の形態による発酵装置を構成する加熱部を脱臭機構と共に示す回路図である。
【図3】連結部を一部破断した状態で筒状体を示す概略拡大断面図である。
【図4】筒状体を拡大して示す概略断面図である。
【図5】他の実施の形態による筒状体を図4と同様に示す図である。
【図6】容器の上端側を一部破断した状態で容器の外周における熱媒油の流れの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
A ミキサ部
B 加熱部
C 脱臭機構
M 収容物
O 熱媒油
1 容器
2 筒状体
3 給排機構
6 傾斜板
12 ブレード
18 流路
22 クラッシャ
23 傾斜板
Claims (4)
- 内部に収容の収容物を攪拌混合するミキサ部と、このミキサ部を加熱する加熱部とを有し、ミキサ部が任意の角度で傾斜する軸芯線を中心にして回転される有底のほぼ円筒状に形成されて内周に収容物を攪拌混合するブレードを付設してなる容器と、容器の軸芯線に沿って配置されながら上端が容器外部の固定側に支持された連結部と、ブレードの内縁との間に適宜の間隔を保ちながら上記連結部の下端に連設されて容器の回転時に収容物を容器の軸線方向に流動させる筒状体とを有し、更に上記連結部に加熱部からの熱気を上記容器内に流通させる管路を設け供給された熱気で上記容器と筒状体とを加熱させることを特徴とする発酵装置。
- 連結部内に加熱部からの熱媒油を筒状体内に流通させる他の管路を設けている請求項1の発酵装置。
- 容器の下半側の外周に流路を一体に形成し、当該流路内に加熱部からの熱媒油を流入して容器の下半側外周を加熱させている請求項1又は2の発酵装置。
- 容器の開口に対向して給排機構を設け、当該給排機構は外部の柱に昇降可能に保持された投入バケットと、柱に保持されて容器の開口を覆うホッパと、ホッパ内に収容されて投入バケットからの収容物を容器内に滑落させるシュートと、シュート内に配在された送りブレードとからなり、投入バケットは柱上で最大上昇されたとき反転して蓋が自動的に開放されるようにしている請求項1,2又は3の発酵装置。
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