JP3925836B2 - タイヤ加硫用金型及び該金型により加硫されたタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤ加硫用金型に関し、さらに詳細には金型が分割モールドであって、製品タイヤの排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などに影響を与えることなく、金型の損傷を防止するタイヤ加硫用金型及び該金型により加硫されたタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤを加硫するための金型として、図4(a)に、概略平面図を示すように、タイヤ加硫用モールドのタイヤ周方向に相当する金型の周方向Rに対して直角に金型の周方向Rを分割した分割モールドとが使用される。なお、図4(a)の破線Dはタイヤ加硫用金型の分割位置である。
分割モールドは、通常、タイヤ赤道線を境に上下2分割され、前記上下に分割された金型は上下とも金型の周方向に対して直角に7〜11個程度の分割モールド片に分割されている。図4(a)に示した例では、MP1〜MP8の8個のモールド片に分割されていて、隣接する前記モールド片間の1〜2mm程度の隙間が未加硫タイヤに含まれるガス抜きの機能を果たすものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
タイヤ踏面部には、タイヤの制動性、排水性、旋回性等の要求特性を満たすための細い切り欠き部いわゆるサイプの凹部が配されている。従って、前記凹部を形成するため前記凹部に対応する位置のモールドの内面部には、タイヤのサイプ形成用ナイフブレードがモールド内面に対して略垂直に金型径方向内側に向かって配されている。通常、前記ナイフブレードの厚さは0.2mm〜1mm、同高さは1mm〜10mm、長さは3mm〜4mm程度で、一般に、材質がステンレスから成っている。
【0004】
図4(b)は、タイヤブロック部に対応する金型内面部に金型の周方向分割位置Dがない箇所(以下、分割位置非含有ブロック形成部と言う)の金型内面部1の概略平面図で、タイヤサイプ形成用ナイフブレードB1〜B5の長さ方向に沿った直線43と金型の幅方向に平行な直線3との交差角は全て同一交差角度θ11で配され、その形状は全て同一形状である。図4(c)はタイヤブロック部に対応する金型内面部に金型の周方向分割位置Dがある箇所(以下、分割位置含有ブロック形成部と言う)の金型内面部1の概略平面図で、図4(b)とは異なり、タイヤサイプ形成用ナイフブレードB1〜B5の内、金型の周方向分割位置Dを跨って配されるナイフブレードB2、B3は、前記分割位置D近辺でナイフブレードの一部が省略、削除されナイフブレードB1、B4、B5に比較して形状が小さくなっている。その理由は、金型の周方向分割位置Dを跨って配されるナイフブレードは、前記分割位置Dにおいて分割され複数のナイフブレード分割片となり、分割されたナイフブレード分割片の内、周方向分割位置D近辺の小さい方のナイフブレード分割片は剛性が低くなり、前記分割位置D近辺の小さい方のナイフブレード分割片を金型に残した状態にしておくと、加硫済みタイヤから加硫金型を外す場合、各分割モールド片(図4ではMP1〜MP8)がタイヤ加硫金型の中心から金型外径外側外側方向へ放射状に移動して、タイヤから取り外される際に、モールド片端部の分割位置D近辺の小さい方のナイフブレード分割片は、ねじれ等の力を受けて歪みが生じやすくなり損傷しやすいので金型から省略、削除されているからである。
【0005】
前記のような構成のナイフブレードを配したモールドによって、タイヤを加硫した場合、金型ナイフブレード部の損傷は避けることができるが、本来必要な形状のサイプの一部が欠落した形状のサイプがタイヤに配される。その結果、排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などの点から本来必要とするサイプ機能が充分発揮出来ず、該分割モールドによって、加硫製造されたタイヤは、サイプが本来果たすべき排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などのタイヤ性能が充分発揮出来なくなるのみでなく、踏面部の不均一摩耗が生じる。
【0006】
本発明の目的は、タイヤ加硫用分割モールドを用いてタイヤの排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などを低下させることなくタイヤに本来必要な機能が充分発揮出来る形状のサイプをタイヤに配することができるとともに、前記サイプ形成用ナイフブレードのタイヤ加硫時損傷を防止することができる分割モールドを提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明請求項1のタイヤ加硫製造用金型は、
タイヤ周方向踏面部に周期性をもって繰り返し配列された各ブロックに、タイヤ幅方向に平行な直線に対して傾斜角を有すると共にタイヤ幅方向に延びる複数のサイプを一定間隔ごとに形成する複数のナイフブレードが金型内面のブロック形成部に取り付けられた分割モールド型のタイヤ加硫用金型において、
上記金型のブロック形成部のうち、金型幅方向にほぼ平行に延びる金型分割位置を備えた分割位置含有ブロック形成部では、
当該分割位置含有ブロック形成部以外のブロック形成部に形成された傾斜角θ11と同一乃至略同一の傾斜角θ1を有する複数のナイフブレードが取り付けられており、
前記傾斜角θ1では前記金型分割位置を跨るナイフブレードについては、当該ナイフブレードの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離すことによって、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したナイフブレードが取り付けられていることを特徴とするタイヤ加硫用金型である。
ここで、「傾斜角」とは、「ナイフブレードライン(ナイフブレードが描く線)の長さ方向に沿った直線」と「金型の幅方向に平行な直線」との交差角度のことを言う。
なお、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したナイフブレードが取り付けられているとは、前記金型分割位置に隣り合い金型分割位置を跨らないナイフブレードの2本共が傾斜角θ2を有している場合と1本が傾斜角θ2、残りの1本が傾斜角θ3(傾斜角θ1よりも小のもの)であってもよい。
本発明請求項2のタイヤ加硫製造用金型は、
前記分割位置含有ブロック形成部において、
分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をS2、
分割位置寄りの1本のナイフブレードライン、該分割位置寄りの1本のナイフブレードラインの隣りの1本のナイフブレードライン及び該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をS1、S3、
上記以外で隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をSA、
前記ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部内に金型分割位置を有しない分割位置非含有ブロック形成部において、
隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をSB、
とした場合、
SA=SB、
S1、S2、S3が0.7SA〜1.3SAの範囲となるようにナイフブレードを配することを特徴とする金型であり、分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のナイフブレードラインの上記傾斜角を変更することによってS1、S2、S3が0.7SA〜1.3SAの範囲となるようにナイフブレードを配する。この場合、傾斜角は分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のナイフブレードラインはこの2本のナイフブレードライン以外のナイフブレードラインの傾斜角と異ならせ、当該ナイフブレードの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離す。
本発明請求項3のタイヤは本発明の金型によって加硫製造されたタイヤであって、タイヤ周方向踏面部に周期性をもって繰り返し配列された各ブロックに、タイヤ幅方向に平行な直線に対して傾斜角を有すると共にタイヤ幅方向に延びる複数のサイプを一定間隔ごとに形成された空気入りタイヤにおいて、
上記ブロックのうち、タイヤ幅方向にほぼ平行に延びる金型分割位置を有する分割位置含有ブロックでは、
当該分割位置含有ブロック以外のブロックに形成された傾斜角θ11と同一乃至略同一の傾斜角θ1を有する複数のサイプが配されており、
前記傾斜角θ1では前記金型分割位置を跨るサイプについては、当該サイプの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離すことによって、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したサイプが配されていることを特徴とするタイヤ
である。
なお、ここで、「傾斜角」とは、「サイプの長さ方向に沿った直線」と「タイヤの幅方向に沿った直線」との交差角度のことを言い上記本発明請求項2のタイヤ加硫製造用金型の「傾斜角」と同じ角度である。
本発明請求項4のタイヤは本発明の金型によって加硫製造されたタイヤであって、前記分割位置含有ブロックの
分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTS2、
分割位置寄りの1本のサイプ、該分割位置寄りの1本のサイプの隣りの1本のサイプ及び該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTS1、TS3、
上記以外で隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTSA、
前記分割位置含有ブロック以外のブロックの
隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTSB、
とした場合、
TSA=TSB、
TS1、TS2、TS3が0.7TSA〜1.3TSAの範囲となるようにサイプが形成されている空気入りタイヤある。
【0008】
本発明のタイヤ加硫用金型は、タイヤサイプを形成するために金型内面に設けられた個々のナイフブレードを上記のように配しているので、加硫金型から加硫済みタイヤを外す場合、各分割モールド片がタイヤ加硫金型の中心から金型外径外側外側方向へ放射状に移動して、タイヤから取り外される際に分割部のナイフブレードにねじれ等の力が作用しても歪みが生じ難くなり損傷し難い。
又、個々のナイフブレードは本来タイヤ要求特性上必要とするサイプ形状を形成するための形状を確保できるので、本発明のタイヤ加硫用金型によって加硫製造されたタイヤは、排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などを維持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明に係るタイヤ加硫用金型の一実施形態を示す概略平面図、図1(b)は、図1(a)の分割位置非含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図、図1(c)は、図1(a)の分割位置含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
【0010】
図1において、Mは分割モールド、Rは金型の周方向、D(破線)は分割モールドの分割位置、MPは分割モールドの分割片、1はタイヤブロック部に対応する金型内面部、2はタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン、Bはタイヤサイプ形成用ナイフブレード、Sは隣り合う2本のナイフブレードライン4とタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン2、2とで囲まれた面積、3は金型の幅方向に平行な直線(破線)、43はタイヤサイプ形成用ナイフブレードの長さ方向に沿った直線(破線)、4はナイフブレードラインで、直線部41と曲線部42とから構成されている。
なお、S1、S3は分割位置D寄りの1本のナイフブレードライン4と該分割位置D寄りの1本のナイフブレードラインの隣りの1本のナイフブレードライン4及び該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ライン2、2とで囲まれた面積、
S2は分割位置D寄りで前記分割位置Dを挟んで隣り合う2本のナイフブレードライン4、4と該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ライン2、2とで囲まれた面積、
SAは上記以外で隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積である。
SBは前記ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部内に分割位置を有しない分割位置非含有ブロック形成部において、隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積である。
図1(c)に示すタイヤブロック部に対応する金型内面部1の分割位置含有ブロック形成部においては、タイヤサイプ形成用ナイフブレードB1、B2、B3、B4、B5の長さ方向に沿った直線431、432、433、434、435と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度はそれぞれ、θ1、θ2、θ2、θ1、θ1である。
【0011】
本実施形態の分割モールドのタイヤブロック部に対応する金型内面部1の分割位置非含有ブロック形成部では、図1(b)に示すようにタイヤサイプ形成用ナイフブレードB1〜B5の全てのナイフブレードは同一形状で前記直線43と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度も全て同一角度θ11で配されている。これに対して、タイヤブロック部に対応する金型内面部1の分割位置含有ブロック形成部では、図1(c)に示すようにタイヤサイプ形成用ナイフブレードB1〜B5の全てのナイフブレードは略同一形状をしているが、前記直線431、432、433、434、435と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度は、それぞれ、θ1、θ2、θ2、θ1、θ1の交差角度で配されていて、前記分割位置Dの隣りのタイヤサイプ形成用ナイフブレードB2、B3と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度θ2、θ2は前記分割位置Dに隣り合っていないタイヤサイプ形成用ナイフブレードB1、B4、B5と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度θ1よりも小さい角度となっている。
また、タイヤサイプ形成用ナイフブレードB2と金型周方向ライン2との交点71から前記分割位置Dと金型周方向ライン2との交点81の金型周方向ライン2に沿った間隔は0.5mmでタイヤサイプ形成用ナイフブレードB3と金型周方向ライン2との交点72から前記分割位置Dと金型周方向ライン2との交点82の金型周方向ライン2に沿った間隔は0.5mmである。
なお、本実施形態のナイフブレードの幅は0.3mm、深さは全長に亘り7.0mmである。
【0012】
さらに、本実施形態では、隣り合う2本のナイフブレードライン4、4とタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン2とで囲まれた面積Sは、分割位置非含有ブロック形成部では、図1(b)に示すように全てSBで、同一であるが、分割位置含有ブロック形成部では、図1(c)に示すように異なっていて、SAを100としたとき、S1は94、S2は112、S3は94である。なお、分割位置非含有ブロック形成部のSBは分割位置含有ブロック形成部のSAと同じ面積である。
【0013】
本発明において、前記サイプ形成用ナイフブレードBを分割モールドの前記分割位置Dから2mm未満の位置に配した場合、サイプ形成用ナイフブレードBの分割モールドの前記分割位置D近辺の部分がタイヤ加硫工程で使用中に損傷を受けやすいので、避けることが望ましい。
【0014】
また、タイヤブロック部に対応する金型内面部1の分割位置含有ブロック形成部において、S1、S2、S3が0.7SA〜1.3SAの範囲を外れると、隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれたS1、S2、S3、SAに該当する領域のタイヤのブロック間の剛性差が大となり、タイヤでの偏摩耗が生じやすい。
なお、前記ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部内に分割位置を有する分割位置含有ブロック形成部において、前記サイプを形成するために金型内面に設けられたナイフブレードが前記分割位置を跨らないように配すると共に、隣り合う2本のナイフブレードライン4とタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン2、2とで囲まれた面積Sを調整するには、タイヤサイプ形成用ナイフブレードB1、B2、B3、B4、B5の長さ方向に沿った直線431、432、433、434、435と金型の幅方向に平行な直線3との交差角度を変更することによって行う。
【0015】
なお、図1では、ナイフブレードライン4がタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン2に連通しているが、ナイフブレードライン4がタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ライン2に連通せず、金型周方向ライン2に達していない場合、前記Sに替え図2に示すように隣り合う2本のナイフブレードライン4、4と該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ライン2、2に平行な直線22とで囲まれた面積をSとする。
【0016】
【実施例】
次に、実施例として、図3に示す金型内面部(ナイフブレードは後述)を有し、タイヤブロック部に対応する金型内面部の概略平面図が図1(b)、(c)の本発明に係る分割モールドM1と比較例1として、図3に示す金型内面部(ナイフブレードは後述)を有し、タイヤブロック部に対応する金型内面部の概略平面図が図4(b)、(c)に示す分割モールドM2、比較例2として、図3に示す金型内面部(ナイフブレードは後述)を有し、タイヤブロック部に対応する金型内面部の概略平面図が図5(b)、(c)に示す分割モールドM3とを用いてタイヤサイズ185/70R14のタイヤを加硫製造した。なお、実施例、比較例ともに8分割の分割モールドのものを使用した。
図3において、Rは金型の周方向、Dは分割モールドの分割位置、MPは分割モールドの分割片、1はタイヤブロック部に対応する金型内面部、2はタイヤブロック部に対応する金型内面部の金型周方向ラインで、金型周方向4列ともに同じナイフブレードを配した。
【0017】
金型の評価は、金型耐久性とタイヤ耐偏摩耗性を次の方法で実施した。
金型耐久性は、1万回加硫後のナイフブレードの変形量の逆数で、比較例1を100として指数表示した。数値が大きい程、良好である。
タイヤ耐偏摩耗性は、乾燥路を8000km走行後、金型分割位置での摩耗量の逆数を採り、比較例を100として指数表示した。数値が大きい程、良好である。
【0018】
表1は、これらの評価結果を示している。
【0019】
【表1】
Figure 0003925836
【0020】
表1から、本発明に係る実施例の金型は比較例1の金型と比べて、金型耐久性、タイヤ耐偏摩耗性能が改善されいる。また、比較例2の金型と比べて、タイヤ耐偏摩耗性が優れていることが認められる。
【0021】
【発明の効果】
本発明のタイヤ加硫製造用金型は、タイヤ周方向踏面部に周期性をもって繰り返し配列された各ブロックに、タイヤ幅方向に平行な直線に対して傾斜角を有すると共にタイヤ幅方向に延びる複数のサイプを一定間隔ごとに形成する複数のナイフブレードが金型内面のブロック形成部に取り付けられた分割モールド型のタイヤ加硫用金型において、
上記金型のブロック形成部のうち、金型幅方向にほぼ平行に延びる金型分割位置を備えた分割位置含有ブロック形成部では、
当該分割位置含有ブロック形成部以外のブロック形成部に形成された傾斜角θ11と同一乃至略同一の傾斜角θ1を有する複数のナイフブレードが取り付けられており、
前記傾斜角θ1では前記金型分割位置を跨るナイフブレードについては、当該ナイフブレードの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離すことによって、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したナイフブレードが取り付けられている構成としたことによって、タイヤ加硫用分割モールドを用いてタイヤ偏摩耗を発生することなしに、タイヤの排水性、制動性、旋回性、耐摩耗性などを低下させることなくタイヤに本来必要な機能が充分発揮出来る形状のサイプをタイヤに配することができるとともに、前記サイプ形成用ナイフブレードのタイヤ加硫時損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明に係るタイヤ加硫用金型の一実施形態を示す概略平面図である。
(b)本発明に係るタイヤ加硫用金型図1(a)の分割位置非含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
(c)本発明に係るタイヤ加硫用金型図1(a)の分割位置含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
【図2】本発明に係る他のタイヤ加硫用金型の分割位置含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
【図3】タイヤ踏面部に対応する加硫用金型内面の周方向概略部分平面図である。
【図4】(a)従来技術のタイヤ加硫用金型の概略平面図である。
(b)従来技術のタイヤ加硫用金型の分割位置非含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
(c)従来技術のタイヤ加硫用金型の分割位置含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
【図5】(a)従来技術のタイヤ加硫用金型の概略平面図である。
(b)従来技術のタイヤ加硫用金型の分割位置非含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
(c)従来技術のタイヤ加硫用金型の分割位置含有ブロック形成部の金型内面部の概略平面図である。
【符号の説明】
1 金型内面部
2 金型内面部の金型周方向ライン
3 金型の幅方向に平行な直線
4 ナイフブレードライン
B ナイフブレード

Claims (4)

  1. タイヤ周方向踏面部に周期性をもって繰り返し配列された各ブロックに、タイヤ幅方向に平行な直線に対して傾斜角を有すると共にタイヤ幅方向に延びる複数のサイプを一定間隔ごとに形成する複数のナイフブレードが金型内面のブロック形成部に取り付けられた分割モールド型のタイヤ加硫用金型において、
    上記金型のブロック形成部のうち、金型幅方向にほぼ平行に延びる金型分割位置を備えた分割位置含有ブロック形成部では、
    当該分割位置含有ブロック形成部以外のブロック形成部に形成された傾斜角θ11と同一乃至略同一の傾斜角θ1を有する複数のナイフブレードが取り付けられており、
    前記傾斜角θ1では前記金型分割位置を跨るナイフブレードについては、当該ナイフブレードの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離すことによって、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したナイフブレードが取り付けられていることを特徴とするタイヤ加硫用金型。
  2. 前記分割位置含有ブロック形成部において、
    分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をS2、
    分割位置寄りの1本のナイフブレードライン、該分割位置寄りの1本のナイフブレードラインの隣りの1本のナイフブレードライン及び該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をS1、S3、
    上記以外で隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をSA、前記ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部内に金型分割位置を有しない分割位置非含有ブロック形成部において、
    隣り合う2本のナイフブレードラインと該ブロックを形成するために金型内面に設けられた凹部の2本の金型周方向ラインとで囲まれた面積をSB、
    とした場合、
    SA=SB、
    S1、S2、S3が0.7SA〜1.3SAの範囲となるようにナイフブレードを配する請求項1記載のタイヤ加硫用金型。
  3. タイヤ周方向踏面部に周期性をもって繰り返し配列された各ブロックに、タイヤ幅方向に平行な直線に対して傾斜角を有すると共にタイヤ幅方向に延びる複数のサイプを一定間隔ごとに形成された空気入りタイヤにおいて、
    上記ブロックのうち、タイヤ幅方向にほぼ平行に延びる金型分割位置を有する分割位置含有ブロックでは、
    当該分割位置含有ブロック以外のブロックに形成された傾斜角θ11と同一乃至略同一の傾斜角θ1を有する複数のサイプが配されており、
    前記傾斜角θ1では前記金型分割位置を跨るサイプについては、当該サイプの前記分割位置に近い側を前記分割位置から離すことによって、前記金型分割位置を跨らない傾斜角θ2を有したサイプが配されていることを特徴とするタイヤ
  4. 前記分割位置含有ブロックの
    分割位置寄りで前記分割位置を挟んで隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTS2、
    分割位置寄りの1本のサイプ、該分割位置寄りの1本のサイプの隣りの1本のサイプ及び該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTS1、TS3、
    上記以外で隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTSA、
    前記分割位置含有ブロック以外のブロックの
    隣り合う2本のサイプと該ブロック端部の2本の周方向ラインとで囲まれた面積をTSB、
    とした場合、
    TSA=TSB、
    TS1、TS2、TS3が0.7TSA〜1.3TSAの範囲となるようにサイプが形成されている請求項3記載の空気入りタイヤ。
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