JP3925300B2 - ワークのろう付け方法及びろう付けトレイ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークをろう付けする方法、及びろう付けされるワークを支持するためのろう付けトレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ろう付け処理が施されるワーク、例えば、車両のラジエータや温水式暖房装置等の熱交換器はトレイに載置されて炉内に投入される。この際、ワークにはろう付けを促進するためのフラックス材が吹き付けられる。トレイにはワークを支持するための支持部材が配置され、この支持部材は、ろう付け処理によってワークとの間で発生するフラックス残渣を防止するために、できるだけワークとの接触面積を小さくすることが望まれている。例えば、従来のろう付けトレイは、特開平8−243731号に示されている。これによると、図4に示すように、ろう付けトレイ30において、枠体31に着脱可能に配置された支持部材としての受けバー32は、断面長方形に形成され、枠体31の両縁部に形成された傾斜溝33に支持されて、傾斜して配置されている。従って、ワークを受ける部位は、断面長方形の高位の位置、つまり上面の一辺角部で支持することになるから、ワークとの接触面を線接触で行なうことができ、ろう付け処理中にワークと受けバー32との間に発生するフラックス残渣を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、受けバー32は、元々、ワークを支持するものであり、ワークとのろう付けは行なわれないものであることから、ワークと受けバー32とは、必然的に材料が異なる。例えば、受けバー32は一般的にはSUS材が使用され、ワークは、例えば、アルミニウム製の材料で形成されている。SUS材とアルミニウム材では熱膨張係数が異なり、加熱して膨張したり、冷却して縮小したりする伸縮量が異なるため、ワークと受けバー32がフラックス残渣により固着した場合には、ワークと受けバー32との間で引っ張り合うこととなって、従来ではワーク側の受けバー32と接触する部位、例えば、ワークが熱交換器である場合のチューブが変形してしまうというトラブルが生じることとなっていた。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ワークとの接触面を小さくしてフラックス残渣を防止するとともに、加熱時又は冷却時におけるワークと支持部材との伸縮量が異なっても、ワークを変形させることのないワークのろう付け方法及びろう付けトレイを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るワークのろう付け方法は、上記の課題を解決するために、ワークを支持するトレイには、ワークを点接触又は線接触する支持部材を備えるとともに、支持部材に軸方向に可撓性を有するように構成している。そのため、ワークと点接触又は線接触で支持することによって、加熱時におけるワークから溶融されたフラックスが、ワークと支持部材との間に蓄積されないようにしてフラックス残渣を防止している。しかも、支持手段には軸方向に可撓性を持たせることによって、ワークの加熱時又は冷却時に、前記ワークと前記支持部材との熱膨張係数の差異によって発生する伸縮量の差異を吸収するようにする。これによって、例えば、ワークと支持部材とが、フラックス残渣の蓄積によって固着することになっていても、支持部材がワークと支持部材の伸縮量の差異を吸収することによって、ワークが支持部材に引っ張られて塑性変形することがない。
【0006】
また、請求項2記載の発明のろう付けトレイには、ワークを点接触又は線接触で支持する支持手段が備えられ、さらに、支持手段には可撓性部材が設けられている。従って、ワークをトレイに載置する際には、ワークは支持部材により点接触あるいは線接触で支持されることになることから、ワークに吹き付けられているフラックス材が、加熱時においてワークから落下する際に、ワークと支持部材との間に蓄積されずにフラックス残渣を発生しにくく支持部材の下方に落下する。これによって、フラックス材がワークと支持部材との間で固着せず、両者を接合しにくくなる。
【0007】
しかも、加熱することによって軸方向に膨張したワークは、加熱時、又はその後冷却することによって軸方向に沿って伸縮することとなるが、ワークが支持部材に備えられた可撓性部材で支持されていることから、ワークを支持する可撓性部材が、軸方向に沿って伸縮する際に、ワークと支持部材との熱膨張係数の差異の分、ワークに引っ張られて軸方向に撓むことができ、これによって伸縮量の際を吸収することができる。従って、ワークを変形させずにろう付けを行なうことができる。
【0008】
請求項3記載の発明では、前記可撓性部材が、心棒を巻装するコイルばねであることから、コイルばねの外周面でワークを支持することによってほぼ点接触で接触することができるとともに、コイルばねが軸方向に撓むことができるため、加熱時又は冷却時におけるワークとコイルばねとの熱膨張の差異による伸縮量を吸収することができて、ワークを変形することがない。しかも、コイルばねを芯材に巻装するだけであることから、極めて簡単な構成で支持部材を構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
本発明のろう付けトレイは、ワークを支持部材で支持して加熱炉内に搬送できるように構成されるものであり、実施形態のろう付けトレイ(以下、トレイという。)1は、図1〜3に示すように、枠体10と、枠体10に支持されて心棒21とコイルばね22とを備える支持部材20と、から構成されている。
【0011】
実施形態の枠体10は、図1〜2に示すように、大きさの異なる複数のワークW(W1・W2)を支持できるように、ワークWを複数段に配置可能に構成されている。なお、具体的には、枠体10は、ベース板11と、ベース板11から立設されて矩形筒状に形成された複数の縦支柱12と、縦支柱12を架け渡す矩形筒状に形成された複数の横支柱13とを備えて構成されている。
【0012】
縦支柱12・横支柱13は、ワークの大きさによって、立設する数が適宜設定されるものであればよく、実施形態においては、例えば、縦支柱12は、ベース板11の四隅と四隅間の中間部に各一箇所づつ及びベース板11の中央部に一箇所配置されている。また、横支柱13は、ベース板11に対する一方の方向において、ベース板11の両端部及び中間部の3列にそれぞれ複数段配置すればよい。
【0013】
また、図3に示すように、両端部に配置された横支柱13Aは、支持部材20における心棒21の端部を支持する支持孔131を設け、中間部に配置された横支柱13Bは心棒21の下面を支持する支持面132を備えている。
【0014】
支持部材20は、図3に示すように、横支柱13に支持されて横支柱13に対して直交するように複数並設される丸棒状の心棒21と、心棒21の周りを軸方向に巻装してワークWを載置する可撓性部材としてのコイルばね22と、を備えて構成されている。コイルばね22は、ワークWの下面を少なくとも2列で支持することが望ましい。
【0015】
なお、心棒21は鉄製の材料で形成され、横支柱13に支持された後、横支柱13から抜けることを防止するための抜け防止対策、例えば、心棒21の両端部において、割りピン等を横支柱13Aの支持孔131付近に挿通させておくような防止対策を施すことがよい。
【0016】
また、コイルばね22はばね鋼で形成され、コイルばね22の強さは、加熱によってワークWがコイルばね22と固着した場合に、加熱時において、ワークWが伸張すると同時にワークWに引っ張られ、また、加熱後の冷却時において、ワークWが縮小すると同時に、ワークWに引っ張られてコイルばね22が軸方向に撓むことができる程度の強さに設定する。
【0017】
次に、上記のように構成されたトレイ1にワークWを載置させて、ろう付けを行なう作用について図1〜3に基づいて説明する。
【0018】
ワークWは、例えば、車両におけるラジエータや温水式暖房装置等の熱交換器であり、以下においては、熱交換器のチューブとフィンとをろう付けするものにおいて説明するものとする。
【0019】
まず、ワークWをトレイ1の支持部材20上に載置する。実施形態では、図2に示すように、トレイ1が複数段に構成されていることから、異なる大きさのワークW、つまり小ワークW1、大ワークW2をそれぞれ上段から交互段上に載置する。ワークWの両面には並設された複数のチューブとフィンとが配置されていることから、一方の面に配置されたチューブとフィンが支持部材20のコイルばね22の上端部に当接される。
【0020】
トレイ1の各段に複数のワークW1、ワークW2が載置されたトレイ1を図示しない加熱炉内に投入して搬送する。
【0021】
ワークWに配置されているチューブは、アルミニウム製の芯材と芯材の表面に形成されてアルミニウムより融点の低いろう材との二層で形成されている。そして、ワークWにはフラックス材が吹き付けられている。ろう付けは、芯材とろう材とのそれぞれの融点の中間温度で加熱することによって、ろう材が溶融してフィンと接合することによって行なわれる。
【0022】
従って、炉内では設定された所定のろう付け温度、例えば600℃に加熱されていて、トレイ1が炉内を搬送することによって、上述のように、ろう材が加熱されることによって溶融してチューブとフィンとが接合される。加熱温度は、芯材(実施形態ではアルミニウム)の融点に達していないことから、芯材が溶融されることはない。
【0023】
この際、ワークWに吹き付けられたフラックス材が溶融してトレイ1内に落下することとなるが、ワークWとコイルばね22とは、ほぼ点接触で当接されていることから、落下するフラックス材はコイルばね22の表面には蓄積されずに下方に落下することとなる。そして、トレイ1が炉内を搬送することによって、ワークW及び支持部材20が加熱され、ワークW及び支持部材20の心棒21、コイルばね22が熱膨張によって軸方向にわずかに伸張することになる。この際、ワークWと、心棒21・コイルばね22とは材料の違いにより熱膨張係数が異なることから、伸長量が異なり、もし、ワークWとコイルばね22とが、フラックス残渣の蓄積が生じて固着されていても、コイルばね22がワークWに引っ張られて軸方向において伸張方向に撓むことになって、ワークWとコイルばね22との熱膨張係数の違いによる伸張量の差異分を吸収することができることから、ワークWがコイルばね22とによって塑性変形をすることがない。
【0024】
この熱膨張によって伸張されたワークWと心棒21及びコイルばね22は、トレイ1が炉から搬出されると冷却されて縮小される。この際、ワークWと、心棒21・コイルばね22とは、加熱時と同様に熱膨張係数の差異により縮小量が異なり、もし、ワークWとコイルばね22とが、固着されていても、ワークWとコイルばね22との熱膨張係数の違いによる伸張量の差異分を吸収することができることから、ワークWがコイルばね22とによって塑性変形をすることがない。
【0025】
上記のように、実施形態のトレイ1の効果は、支持部材20が枠体10に支持される心棒21と、心棒21を巻装するコイルばね22とで構成され、コイルばね22上にワークWを支持することから、コイルばね22の外周面でワークWを支持することによってほぼ点接触で接触することができ、加熱時においてワークから落下するフラックス材は、ワークWとコイルばね22との間にフラックス残渣を発生しにくくトレイ1の下方に落下する。これによってワークWがコイルばね22に固着しにくくなる。
【0026】
しかも、コイルばね22が軸方向に撓む可撓性部材で形成されていることから、加熱時又は冷却時におけるワークWとコイルばね22との熱膨張係数の差異による伸縮量を吸収することができて、ワークWを変形させることがなく、品質を維持することができる。
【0027】
なお、本発明のろう付けトレイは、上記の形態に限定されるものではない。例えば、可動性部材が、コイルばねでなくても、例えば、心棒21を覆う筒状部材であって、筒状部材に螺旋溝を刻設して可撓性を持たせてもよい。この場合、筒状部材の表面には、ワークを点接触又は線接触して支持できるように、凸面を形成しておくことがよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態によるろう付けトレイを示す平面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】図1における支持部材を示す正面図である
【図4】従来のろう付けトレイを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ろう付けトレイ
10 枠体
12 縦支柱
13 横支柱
20 支持部材
21 心棒
22 コイルばね(可撓性部材)
W ワーク

Claims (3)

  1. ワークをろう付けするワークのろう付け方法であって、
    ワークを支持するトレイには、ワークと点接触又は線接触で支持する支持手段を備え、
    前記支持手段が、ワークの加熱時又は冷却時に、前記ワークと前記支持部材との熱膨張係数の差異によって発生する伸縮量の差異を吸収できるように軸方向に可撓性を有することを特徴とするワークのろう付け方法。
  2. 炉内でワークをろう付けするために、ワークを点接触又は線接触で支持する支持手段を備えるろう付けトレイであって、
    前記支持手段が、ワークの加熱時又は冷却時における伸縮方向に可撓性を有する可撓性部材を備え、前記可撓性部材でワークを支持するように構成したことを特徴とするろう付けトレイ。
  3. 前記可撓性部材が、芯材を巻装するコイルばねであることを特徴とする請求項2記載のろう付けトレイ。
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