JP3924575B2 - 電子レンジによるゆで卵用システム容器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子レンジによるゆで卵用システム容器に関し、特に、容器の蓋体に加熱膨張蒸気の自動コントロール排出機能システムを具えた、電子レンジによるゆで卵用システム容器に関する。
従来、電子レンジは、専ら、飲食品を簡便に温める便利な道具として存在してきた。電子レンジで、食品(生鮮食品から加工食品まで含む。)を収納したまま加熱調理するための容器として、耐熱性プラスチックシート製の密封型蓋付き容器が用いられている。この密封型蓋付き容器は、飲食品を収納したまま、簡便に電子レンジで加熱・調理できるので、広く普及している。
このような密閉型蓋付き容器で、図16に示すような、卵をゆでることを目的とした電子レンジによるゆで卵用容器がある(例えば、特許文献1参照。)。この調理容器10Aは、容器本体1Aと、容器本体1Aの開口部外側に被嵌され、内面に金属製の加熱体4Aを配してなる合成樹脂性の蓋体2Aと、容器本体1Aの開口部内側に嵌脱可能に形成され、底部に蒸気通過穴Hが形成され、卵を収納載置可能な金属製の内容器Uとからなる。
容器本体1Aの底部に水を入れ、内容器Uを容器本体1Aの開口部内側に嵌着し、内容器Uに卵を一個載置し、容器本体1Aの開口部外側に蓋体2Aを被嵌し、この被嵌状態で電子レンジ内にいれ、所定時間加熱すると、容器本体1Aの底部の水が蒸気となって蒸気通過穴Hを介して上昇し、卵がゆでられる。
従来、卵を直接電子レンジで加熱すると、卵内部が急速に加熱され、卵が破裂するという問題があったが、この容器10Aによれば、卵が内容器U及び加熱体4Aで覆われ、マイクロ波の大半が遮蔽されるので、加熱時に卵が破裂することはなく、発生する蒸気により卵は効率的に加熱され、ゆで上がるとされている。
特開平9−65979号公報
しかし、この従来の電子レンジによるゆで卵用容器10Aは、金属製の内容器Uが熱伝達を妨げているため、熱効率が悪く、ゆでるのに時間がかかるという問題がある。また、金属製の内容器の容積に制限があり、一度に多くの卵をゆでることができないという問題もある。
また、加熱の際に、容器本体と蓋体の嵌合が蒸気圧により外れ、容器内の水が外部に飛び散るとともに、加熱用の水が少なくなって、結局、卵をゆでることができなくなることもあった。
さらに、ゆでられる卵が容器内で固定されていないので、卵は容器内で不規則に移動しながらゆでられるので、卵の黄身の位置が偏ってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑み、蓋体が外れ、容器内の水が外部に漏れることなく、卵を効率的に加熱し、短時間でゆでることができ、且つ、ゆでた卵の黄身の位置が常に卵の中心に位置する電子レンジによるゆで卵用システム容器を提供することを目的とする。
本発明は、第1に、プラスチックシート製の容器本体、蓋体、及びキャップからなり、前記容器本体は、底部に卵を立てて保持する卵保持部、上部に本体嵌合部を具え、前記蓋体は、下部に蓋体下部嵌合部、上部に蓋体凹部を具え、前記蓋体凹部は、中心に蓋体開口部、側面に蓋体上部嵌合部及び蓋体蒸気排出溝を具え、前記キャップは、側面にキャップ嵌合部を具え、前記本体嵌合部と前記蓋体下部嵌合部、前記蓋体上部嵌合部と前記キャップ嵌合部がそれぞれ嵌合一体化され、前記キャップ嵌合部は前記蓋体上部嵌合部に対して一定の範囲で上下動可能になっており、前記蓋体開口部及び蓋体蒸気排出溝により、容器内の空気及び蒸気の排出が行なわれることを特徴とする、電子レンジによるゆで卵用システム容器、及び、第2に、
プラスチックシート製の容器本体、蓋体、及びキャップからなり、前記容器本体は、底部に卵を立てて保持する卵保持部、上部に本体嵌合部を具え、前記蓋体は、下部に蓋体下部嵌合部、上部に蓋体凹部を具え、前記蓋体凹部は、中心に蓋体開口部、側面に蓋体上部嵌合部を具え、前記キャップは、側面にキャップ嵌合部及びキャップ蒸気排出溝を具え、前記本体嵌合部と前記蓋体下部嵌合部、前記蓋体上部嵌合部と前記キャップ嵌合部がそれぞれ嵌合一体化され、前記キャップ嵌合部は前記蓋体上部嵌合部に対して一定の範囲で上下動可能になっており、前記蓋体開口部及びキャップ蒸気排出溝により、容器内の空気及び蒸気の排出が行なわれることを特徴とする、電子レンジによるゆで卵用システム容器によって、前記の課題を解決した。
本発明のシステム容器によれば、蒸気圧が高まると、キャップが自動的に上方に押上げられ、蓋体開口部及びキャップ又は蓋体の蒸気排出溝により、容器内に発生する水蒸気が自動的に排出されるので、容器本体と蓋体の嵌合が蒸気圧により外れたり、水が容器の外部に飛び散り電子レンジ内部を濡らしたりすることがない。
また、加熱後に、キャップが自動減圧システムにより加熱前と同じ嵌着状態に戻り、加熱前と同様に、容器本体と蓋体、蓋体とキャップが、嵌合部により安定的に嵌着されるので、容器内の水を漏らすことがない。
また、本発明のシステム容器では、マイクロ波を遮蔽する手段としてアルミホイルが利用され、熱伝導を妨げる金属製の内容器を用いる必要がないことから、高い熱効率が得られ、少量の水で卵を短時間でゆでることができ、さらに、容器本体内の空間を最大限に利用することができることから、比較的多くの卵を一度にゆでることができる。
また、卵は、卵保持部によって立てた状態を保ちながらゆでられるので、ゆでた卵の黄身は常に卵の中心に位置する。
さらに、本発明の第2のシステム容器によれば、形状が比較的単純であることから、金型で成形する際にプラスチックの離れがよく、簡便に製造することができる。
本発明の第1のシステム容器の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。 図1は本発明の第1の実施形態によるシステム容器の分解斜視図、図2は図1に対応する断面図、図3は卵が収納された状態の容器本体の斜視図である。
図中、符号1は容器本体、2は蓋体、3はキャップである。
本発明の第1の実施形態のシステム容器10は、容器本体1、蓋体2、及びキャップ3からなり、容器本体1は底部に卵を立てて保持する卵保持部4、上部に本体嵌合部9を具え、蓋体2は下部に蓋体下部嵌合部13、上部に蓋体凹部7を具え、キャップ3は側面にキャップ嵌合部12を具え、本体嵌合部9と蓋体下部嵌合部13、蓋体凹部7とキャップ嵌合部12が嵌合一体化され、蓋体凹部7は、中心に蓋体開口部8、側面に蓋体蒸気排出溝18を具えている。
図3に示すように、卵はアルミホイルで包まれ、容器本体1の卵保持部4に収納される。
このように、卵をアルミホイルで包むことで、マイクロ波を遮蔽し、卵内部の急激な加熱を抑え卵の破裂を防ぐことができ、また、熱伝導を妨げる金属製の内容器を用いる必要がないことから、高い熱効率が得られ、少量の水で卵を短時間でゆでることができ、さらに、容器本体1内の空間を最大限に利用することができることから、比較的多くの卵を一度にゆでることができる。
具体的には、本発明のシステム容器に使用する水の量は、従来鍋等を用いた場合の量の20分の1以下である。また、ゆでる時間は、従来水から卵をゆでる場合10分程度かかっていたが、本発明によれば、約3分で卵をゆでることできることが確認されている。
なお、マイクロ波の遮蔽を確実にするため、卵にアルミホイルを二重に巻付けることが好ましい。
さらに、卵は、卵保持部4によって立てて保持されてゆでられるので、ゆでた卵の黄身は常に卵の中心に位置する。
なお、容器本体1の卵保持部4の形状は図面に示される形状に限るものでなく、要は、卵が立った状態で保持され、卵の移動が制限されるものであればよい。 また、容器本体1と卵保持部4は一体である必要はなく、例えば、容器本体の底部に別体の内容器を設け、この内容器に卵保持部を形成することも可能である。
一方、図1及び図2に示すように、蓋体2の頂点中心部における階段型逆円錐形状の蓋体凹部7とキャップ3が嵌合し、蓋体底部の蓋体下部嵌合部13と容器本体1上部の本体嵌合部9が嵌合する、内嵌合型に形成され、液体を外に漏らさない構造になっている。
蓋体2の高さは、容器本体1の高さと同等又はそれ以上あって、キャップ3の底面23が上方向の凸状をなすことが望ましい。
このとき、蓋体凹部7にキャップ3を嵌着した状態で、容器10全体をマイクロ波によって加熱すると、容器10内の水が加熱沸騰して蒸気が発生し、蒸気圧が高まる。キャップ3は、蒸気圧に比例する比率で、自動的に上方に押上げられ、水蒸気は蓋体頂部21とキャップフランジ16の間隙を通って容器10外に排出される。加熱が終了すると、容器10内部の温度が下がり容器10の内圧が急激に低下するので、一旦押上げられたキャップ3が自動的に蓋体2に嵌着し、再びキャップフランジ16が蓋体頂部21に密着して容器10内部を密封する。
容器本体1、蓋体2、及びキャップ3は、例えば、延伸ポリスチレン(OPS)、耐熱延伸ポリスチレン(耐熱OPS)、又はポリプロピレン(PP)等の耐熱性の良好なプラスチックシートを用い、圧空成形や真空成形、射出成形等のサーモフォーミング法により成形することができる。
容器本体1は、本体底部の周囲から上方に開拡しつつ適宜の高さで本体周壁5が立ち上がるように本体開口部6を形成し、本体周壁5の上部内側に本体段部9a、本体壁部9b及び本体環状突部9cを形成することにより、蓋体下部嵌合部13が嵌合可能な本体嵌合部9が設けてあり、この本体嵌合部9上の周縁は、適宜な幅で平坦に又はやや湾曲させて外方に張出した本体フランジ14を介してやや下向きに外折れした本体折れ縁17とし、蓋体2の蓋体下部嵌合部13と嵌合する本体段部9aは縁部が密着するように平坦な面に形成されている。
蓋体2は、ほぼ円形の蓋体頂部21より蓋体周壁19を下方開拡しつつ延伸させ、その周縁に容器本体1の本体段部9a及び本体環状突部9cに嵌合し得るように上向きに折返した蓋体下部係合部13c、蓋体下部壁部13b、さらに水平に延びる蓋体下部段部13a、蓋体フランジ15とを一体に連ね、容器本体1の本体嵌合部9内に圧嵌可能な形状に形成されている。
本体環状突部9cは、蓋体2の周縁部下面が密着し得る適宜な幅を有して本体周壁5の内側全周に亘って設けた本体段部9aから、本体壁部9bを経て内側に突出する環状突部としてあり、その上端部を蓋体2の縁部外径よりもやや小さい開口径として本体フランジ14に連なってなり、上端部を越えて本体環状突部9c内に嵌め入れた蓋体2を本体段部9a上で支持できるように形成されており、容器本体1と蓋体2の嵌合部から蒸気や沸騰した水が飛び出ないようになっている。
蓋体2及びキャップ3は、図4に示すように、加熱によって容器10内で発生する蒸気による水蒸気を自動的に制御できるように形成される。蓋体2の頂点中心部に形成した階段型逆円錐形状部の、蓋体開口部支持面24から頂部までの壁面に沿って、凹型の蓋体蒸気排出溝18が、蓋体上部段部11a1から蓋体上部壁部11b1、蓋体上部環状突部11c、蓋体上部段部11a2、蓋体上部壁部11b2、蓋体上部段部11a3、蓋体上部壁部11b3を経て、蓋体頂部21との間に、適宜な幅で設けられている。これらの蓋体上部段部11a1,11a2,11a3、蓋体上部壁部11b1,11b2,11b3、蓋体上部環状突部11c、及び蓋体頂部21が、キャップ折返し縁部22、キャップ係合部12c、キャップ壁部12b、キャップ段部12a、キャップフランジ16に密着して嵌合することによって、蓋体2とキャップ3が嵌着する。
上記構造により、容器10を加熱したときに発生する水蒸気は、量が比較的小さい場合は、図5(b)に示すように、蓋体2とキャップ3が嵌着した状態において、凹型の蓋体蒸気排出溝18を通り上昇して、キャップフランジ16と蓋体頂部21の間を通り外部に放出される。
しかし、容器10内の水の量や電子レンジの出力によって水蒸気の発生量やこれに伴う膨張比がそれぞれ異なるため、急激に膨張しエネルギーをキャップ3の構造のみで100%の圧力を受けるのではなく、図5(c)に示すように、蓋体2と容器本体1との嵌合部において、蓋体下部係合部13cより本体壁部9bを数ミリ単位で大きく寸法差を設けることにより、蓋体2が上下方向に相対移動して、蓋体2全体でこの瞬間的水蒸気を一時的に受けて、キャップ3にかかるエネルギー量を緩和することができる。
同様に、水蒸気の量が比較的多い場合は、図5、図6に示すように、キャップ3と蓋体上部嵌合部11において、キャップ係合部12cより蓋体上部壁部11b1を数ミリ単位で大きく設定することにより、キャップ3が上方に移動し、蓋体開口部8を通過した水蒸気が、キャップ底面23に当たりキャップ3を全体的に押上げ、蓋体上部環状突部11cでキャップ係合部12cが構造的に停止するまで数ミリ単位で上方に相対移動し、キャップフランジ16と蓋体頂部21が密着状態から開放状態になり、水蒸気が容器外部に放出される。
また、このときの蓋体蒸気排出溝18は蓋体2の蓋体凹部7の内側面に等間隔で複数配置することが好ましい。また、蓋体上部壁部11bを設けずに、蓋体上部段部11aだけで形成することもできるが、蓋体上部嵌合部11で嵌着したときに、容器10内が確実に密封されるようにするため、蓋体上部壁部11bを適宜な幅で設けることがより好ましい。なお、容器本体1における本体嵌合部9も、蓋体上部嵌合部11と同様の構成であり、本体段部9a、本体壁部9b、本体環状突部9c、及び本体フランジ14が、蓋体折返し縁部20、蓋体下部係合部13c、蓋体下部壁部13b、蓋体下部段部13a、蓋体フランジ15に密着して嵌合することによって、蓋体2とキャップ3が嵌着する。
次に、本発明の第2の実施形態のシステム容器の実施形態を図7乃至図11に基づいて説明する。なお、本発明の第1の実施形態のシステム容器と同一の構成については同一の符号を使用し、説明は省略する。
図7は本発明の第2の実施形態のシステム容器の分解斜視図、図8は図7に対応する断面図である。
本発明の第2の実施形態のシステム容器101は、容器本体1、蓋体2、及びキャップ3からなり、容器本体1は底部に卵を立てて保持する卵保持部4、上部に本体嵌合部9を具え、蓋体2は下部に蓋体下部嵌合部13、上部に蓋体凹部7を具え、キャップ3は側面にキャップ嵌合部12及びキャップ蒸気排出溝25を具え、本体嵌合部9と蓋体下部嵌合部13、蓋体凹部7とキャップ嵌合部12が嵌合一体化され、蓋体凹部7は中心に蓋体開口部8を具えている。
上記のように、本発明の第1の実施形態のシステム容器では、蓋体上部の蓋体凹部に蒸気排出溝が設けられているのに対し、本発明の第2の実施形態のシステム容器では、キャップ側面に蒸気排出溝が設けられる。
この本発明の第2の実施形態のシステム容器は、本発明の第1の実施形態のシステム容器と同等の優れた蒸気排出機能を有するのみならず、本発明の第2の実施形態のシステム容器は、本発明の第1の実施形態のシステム容器と比較して、形状が比較的単純であることから、金型で成形する際にプラスチックの離れがよく、簡便に製造することができるというさらなる利点を有する。
蓋体2及びキャップ3は、図9に示すように、加熱によって容器101内で発生する蒸気による水蒸気を自動的に制御できるように形成される。キャップ3の側面には、キャップ嵌合部12及びキャップ蒸気排出溝25が交互に適宜な幅で設けられている。
上記構造により、容器101を加熱したときに発生する水蒸気は、量が比較的小さい場合は、図10(b)に示すように、蓋体2とキャップ3が嵌着した状態において、凹型のキャップ蒸気排出溝25を通り上昇して、キャップフランジ16と蓋体頂部21の間を通り外部に放出される。
しかし、容器101内の水の量や電子レンジの出力によって水蒸気の発生量やこれに伴う膨張比がそれぞれ異なるため、急激に膨張しエネルギーをキャップ3の構造のみで100%の圧力を受けるのではなく、図10(c)に示すように、蓋体2と容器本体1との嵌合部において、蓋体下部係合部13cより本体壁部9bを数ミリ単位で大きく寸法差を設けることにより、蓋体2が上下方向に相対移動して、蓋体2全体でこの瞬間的水蒸気を一時的に受けて、キャップ3にかかるエネルギー量を緩和することができる。
同様に、水蒸気の量が比較的多い場合は、図10、図11に示すように、キャップ3と蓋体上部嵌合部11において、キャップ係合部12cより蓋体上部壁部11b1を数ミリ単位で大きく設定することにより、キャップ3が上方に移動し、蓋体開口部8を通過した水蒸気が、キャップ底面23に当たりキャップ3を全体的に押上げ、蓋体上部環状突部11cでキャップ係合部12cが構造的に停止するまで数ミリ単位で上方に相対移動し、キャップフランジ16と蓋体頂部21が密着状態から開放状態になり、水蒸気が容器外部に放出される。
また、このときのキャップ蒸気排出溝25はキャップ3の外側面に等間隔で複数配置することが好ましい。
次に、本発明の容器内の蒸気の流れ及び水の動きを図12乃至図15に基づいて説明する。なお、図12乃至図15には、本発明の第1のシステム容器が図示されているが、本発明の第2のシステム容器の場合も同様である。
図12は、水蒸気圧が比較的小さいときの、容器10内部から容器10外部に放出される水蒸気(水蒸気圧)の通る方向を示した。
図13は、水蒸気圧が比較的大きいときの、容器10内部から容器10外部に放出される水蒸気(水蒸気圧)の通る方向をそれぞれ示した。
図14は、容器10内にある水を加熱したとき、沸点に達する直前の水の飛び跳ねる様子を示した。
また、図15は、容器10内にある水を加熱して、水が沸点に達しなお加熱し続けたときに起きる、水の飛び跳ねる状態を示した。
上記において、図15に示したとおり、容器10が加熱されると、密封された容器10の中の蒸気圧は上昇し、通常の鍋等による調理時より飛び跳ね率と量が高くなる。これに対しては、蓋体2の高さhを、容器本体1の高さと同等又はそれ以上にすることが望ましい。このようにすることで、飛び跳ねた水がキャップ底面23に当たったときの温度が、容器本体1内の水の温度より、摂氏4度〜5度近く低い状態になり、冷却されて下に落下するので、高温の水滴が容器10外に一滴たりとも飛出すことがなくなる。
このように形成された本発明のシステム容器10は、容器10の取扱い中、容器本体1と蓋体2、蓋体2とキャップ3は、不用意に嵌合が外れたりすることなく、安定して嵌着するので、容器10内の水が漏れることを防ぐことができる。
このシステム容器10にアルミホイルで包んだ卵と水を入れ電子レンジで加熱すると、水が加熱され水蒸気となり、徐々に容器10の蒸気圧を高めるが、図5,図6に示されているように、キャップ3を押上げて、水蒸気を外部に効果的に排出することができるので、容器本体1と蓋体2の嵌合が蒸気圧により外れたり、水が容器10の外部に飛び散り電子レンジ内部を濡らすことを防ぐことができる。
加熱終了後、容器10の内圧が低下するのに連動して、キャップ3も、蓋体2に自動的に落下して再び容器10全体が密封する。また、ゆでた後に食するときは、容器本体1からキャップ3付き蓋体2を取外して、ゆで卵を賞味することができる。
以上のように、本発明のシステム容器によれば、蒸気圧が高まると、キャップ及び/又は蓋体が自動的に上方に押上げられ、容器内に発生する水蒸気が自動的に排出されるので、容器本体と蓋体の嵌合が蒸気圧により外れたり、水が容器の外部に飛散って電子レンジ内部を濡らすことを防ぐことができる。
また、加熱処理後に、キャップが自動減圧システムにより、使用前と同じ嵌着状態に戻り、使用前と同様に、容器本体と蓋体、蓋体とキャップが、嵌合部により安定的に嵌着されるので、容器内の水が漏れることを防ぐことができるという顕著な効果を奏する。
また、本発明のシステム容器は、マイクロ波を遮蔽する手段としてアルミホイルが利用され、熱伝導を妨げる金属製の内容器を用いる必要がないことから、高い熱効率が得られ、少量の水で卵を短時間でゆでることができ、さらに、容器本体内の空間を最大限に利用することができることから、比較的多くの卵を一度にゆでることができる。
また、卵は、卵保持部によって立てた状態を保ちながらゆでられるので、ゆでた卵の黄身は常に卵の中心に位置する。
さらに、本発明の第2の実施形態のシステム容器によれば、形状が比較的単純であることから、金型で成形する際にプラスチックの離れがよく、簡便に製造することができる。
本発明の第1の電子レンジによるゆで卵用システム容器の分解斜視図。 本発明の第1の電子レンジによるゆで卵用システム容器の3要素を分離して示した断面図。 卵が収納された状態の容器本体の斜視図。 (a)は本発明の第1の電子レンジによるゆで卵用システム容器の嵌合状態の断面図、(b)及び(c)は要部拡大断面図。 (a)は本発明の第1の電子レンジによるゆで卵用システム容器におけるキャップの上昇状態の拡大断面図、(b)はキャップの下降状態の拡大断面図、(c)は蓋体の上昇状態の拡大断面図、(d)は蓋体の下降状態の拡大断面図。 (a)は本発明の第1の実施形態の電子レンジによるゆで卵用システム容器におけるキャップの上昇状態を蓋体蒸気排出溝の位置で示す拡大断面図、(b)はキャップの下降状態を蓋体蒸気排出溝の位置で示す拡大断面図。 本発明の第2の実施形態の電子レンジによるゆで卵用システム容器の分解斜視図。 本発明の第2の実施形態の電子レンジによるゆで卵用システム容器の3要素を分離して示した断面図。 (a)は本発明の第2の実施形態の電子レンジによるゆで卵用システム容器の嵌合状態の断面図、(b)及び(c)は要部拡大断面図。 (a)は本発明の第2の実施形態の電子レンジによる卵用システム容器におけるキャップの上昇状態の拡大断面図、(b)はキャップの下降状態の拡大断面図、(c)は蓋体の上昇状態の拡大断面図、(d)は蓋体の下降状態の拡大断面図本発明の第2の電子レンジによるゆで卵用システム容器の分解斜視図。 (a)は本発明の第2の実施形態の電子レンジによるゆで卵用システム容器におけるキャップの上昇状態をキャップ蒸気排出溝の位置で示す拡大断面図、(b)はキャップの下降状態をキャップ蒸気排出溝の位置で示す拡大断面図。 蒸気圧が比較的小さい場合の蒸気の流れの説明図。 蒸気圧が比較的大きい場合の蒸気の流れの説明図。 沸点前の、水の動きと蒸気の流れの説明図。 沸点後の、水の動きと蒸気の流れの説明図。 従来の電子レンジによるゆで卵用容器の斜視図。
符号の説明
1:容器本体
2:蓋体
3:キャップ
4:卵保持部
7:蓋体凹部
8:蓋体開口部
9:本体嵌合部
10,101:電子レンジによるゆで卵用システム容器
11:蓋体上部嵌合部
12:キャップ嵌合部
13:蓋体下部嵌合部
18:蓋体蒸気排出溝
23:キャップ底面
25:キャップ蒸気排出溝

Claims (2)

  1. プラスチックシート製の容器本体、蓋体、及びキャップからなり、
    前記容器本体は、底部に卵を立てて保持する卵保持部、上部に本体嵌合部を具え、
    前記蓋体は、下部に蓋体下部嵌合部、上部に蓋体凹部を具え、
    前記蓋体凹部は、中心に蓋体開口部、側面に蓋体上部嵌合部及び蓋体蒸気排出溝を具え、
    前記キャップは、側面にキャップ嵌合部を具え、
    前記本体嵌合部と前記蓋体下部嵌合部、前記蓋体上部嵌合部と前記キャップ嵌合部がそれぞれ嵌合一体化され、
    前記キャップ嵌合部は前記蓋体上部嵌合部に対して一定の範囲で上下動可能になっており、前記蓋体開口部及び前記蓋体蒸気排出溝により、容器内の空気及び蒸気の排出が行なわれることを特徴とする、
    電子レンジによるゆで卵用システム容器。
  2. プラスチックシート製の容器本体、蓋体、及びキャップからなり、
    前記容器本体は、底部に卵を立てて保持する卵保持部、上部に本体嵌合部を具え、
    前記蓋体は、下部に蓋体下部嵌合部、上部に蓋体凹部を具え、
    前記蓋体凹部は、中心に蓋体開口部、側面に蓋体上部嵌合部を具え、
    前記キャップは、側面にキャップ嵌合部及びキャップ蒸気排出溝を具え、
    前記本体嵌合部と前記蓋体下部嵌合部、前記蓋体上部嵌合部と前記キャップ嵌合部がそれぞれ嵌合一体化され、
    前記キャップ嵌合部は前記蓋体上部嵌合部に対して一定の範囲で上下動可能になっており、前記蓋体開口部及びキャップ蒸気排出溝により、容器内の空気及び蒸気の排出が行なわれることを特徴とする、
    電子レンジによるゆで卵用システム容器。
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