JP3924358B2 - 加熱加圧定着用トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録および静電印刷等に使用される画像形成方法に適したトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
静電荷像を現像するための方法としては、磁性体キャリアと非磁性トナーの混合物を用いる二成分現像方式とキャリアを用いない一成分現像方式がある。
【0003】
一成分現像は、現像スリーブとトナー規制ブレードとの圧接間隙を通過しスリーブ上に形成された荷電トナーの薄層が感光体上に形成された静電荷像を現像する方式である。トナーの荷電はトナー規制ブレードの圧接部においてなされる。
【0004】
しかしながら、トナーがトナー規制ブレードと接触できる時間は非常に短く、その短時間の間にトナーは一定の帯電量まで摩擦帯電される必要があり、従ってトナーには所定の帯電量まで素早い立ち上がりが要求される。
【0005】
トナー帯電量が不足したり、トナーが過剰に荷電されたりして帯電量にばらつきが生じると現像スリーブから感光体、あるいは感光体から紙等の記録部材への転写がスムーズにしかも均一に行われないため、形成画像にかぶりが生じたりする。
【0006】
また、感光体上の静電潜像現像後に現像スリーブ上に残ったトナーは再び規制ブレードと現像スリーブ間の帯電領域に戻り、規制ブレードに接触して荷電されるが、このようなトナー粒子は2度摩擦帯電されることになるため、必要以上に帯電量が大きくなる。このようなトナーが存在することになると、トナー帯電量にバラツキが生じ、上記したようなカブリの発生は避けられないことになる。従って、トナーには一旦所定のレベルに荷電されると、その所定値での安定性が要求されることになる。
【0007】
またトナーの置かれる環境によってもトナー帯電量にばらつきが生じるので、トナー帯電量の環境安定性も要求される。
【0008】
また、近年においては、複数色のトナーを用いてフルカラー画像を再現するフルカラー複写機やフルカラープリンター等のフルカラー画像形成装置が用いられるようになった。
【0009】
このようなフルカラー画像形成装置としては、様々な方式のものが存在しており、例えば、帯電された感光体上にレーザー等の光ビームを照射する書き込み手段等により所定の色に対応する静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーおよび必要に応じてブラックトナーから選択される所定のトナーを供給して現像し、得られたトナー像を中間転写体上に保持された記録紙等の記録部材上に転写し、この潜像形成工程、現像工程及び転写工程を各色毎に行って記録部材上に各色のトナー像を重ね合わせたフルカラーのトナー像を形成した後、このトナー像を記録紙上に定着させるようにしたものや、上記のように感光体上に形成された所定の色に対応する静電潜像に対して、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及び必要に応じてブラックトナーから選択される所定のトナーを供給して現像し、得られたトナー像を中間転写体上に転写し、前記の潜像形成工程、現像工程及び転写工程を各色毎に行って各色のトナー像が重ね合わされたフルカラーのトナー像を中間転写体上に形成した後、このフルカラーのトナー像をこの中間転写体から記録部材上に転写し、このトナー像を記録紙上に定着させるようにしたもの等が存在した。
【0010】
また、感光体に形成されたトナー像を記録紙等に転写する転写装置としては、特開昭59−46664号広報に示されるように、バイアスが印加された転写ローラを感光体に圧接させ、この転写ローラと感光体との間に記録紙を通過させ、感光体上のトナー像を記録紙に押圧転写させるようにしたものが用いられることがあり、この転写装置の場合、記録紙を搬送するタイミングの同期不良や転写ズレを少なくすることができると共に、記録紙の搬送経路を短くしたり、感光体を小型化させて、画像形成装置を小型化できると言う利点があった。
【0011】
しかし、この転写装置の場合、トナー像が形成された感光体に対して転写ローラを圧接させるため、トナーが感光体に強く押し付けられて密着し、トナー像の中央部分におけるトナーがうまく記録紙に転写されなくなり、形成された画像にいわゆる中抜けが生じるという問題があった。
【0012】
ここで、このような転写装置を前記のようなフルカラー画像形成装置に使用した場合、フルカラー画像を得るためには、前記のようにマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及び必要に応じてブラックトナーをそれぞれ転写させて各色のトナー像が重ね合わせるため、上記のような転写ミスによる中抜けが発生しやすくなり、特に、各色のトナー像を中間転写体上に押圧転写した後、この中間転写上に転写されたトナー像をさらに記録紙上に押圧転写させるようにした場合には、中間転写体から記録紙上にトナー像を転写する際にも中抜けが生じて、得られた画像に中抜けが多く発生するという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、本発明は、トナー帯電立ち上がり、帯電量の一定性、転写性および環境安定性に優れており、かぶり、中抜け、飛び散り等のない優れた画像を形成できる負荷電性トナーを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、クロルシラン、アルキルシラン、アルコキシシラン、シラザンから選択されるシランカップリング剤とシリコーンオイルから選択される疎水化剤、およびカチオン性基を有するシランカップリング剤またはカチオン性基を有するシリコーンオイルのみにより表面処理されており、表面処理前のBET比表面積(A)と表面処理後のBET比表面積(B)の比((B)/(A))が0.3<(B)/(A)<0.8であるシリカ微粒子であって、その表面処理されたシリカ微粒子の酸化鉄粉との接触ブローオフ帯電量(Q)が−700<Q<−200μC/gであるシリカ微粒子をトナーに外添処理することによって達成される。
【0015】
本発明において使用できる無機微粒子としては、シリカ、二酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム等が挙げられ、BET比表面積としては、その種類にもよるが2〜500m2/g、好ましくは2〜400m2/gを有するもの、より詳細にはシリカの場合、BET比表面積が10〜500m2/g、二酸化チタンの場合、10〜200m2/g、アルミナの場合10〜200m2/g、酸化亜鉛の場合、5〜100m2/g、チタン酸ストロンチウムの場合、2〜30m2/g、チタン酸カルシウムの場合、2〜30m2/gを有するものを使用する。
【0016】
そのような無機微粒子として、具体的には、シリカとしてはAEROSIL(アエロジル)50、AEROSIL 90G、AEROSIL 130、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL TT600、AEROSIL MOX170、AEROSIL MOX80およびAEROSIL COK84(以上、日本アエロジル社製)、Ca−O−SiL L−90、Ca−O−SiL LM−130、Ca−O−SiL LM−150、Ca−O−SiL M−5、Ca−O−SiL PTG、Ca−O−SiL MS−55、Ca−O−SiL H−5、Ca−O−SiL HS−5およびCa−O−SiL EH−5(以上、CABOT(キャボット社製)、Wacker(ワッカー)HDK、WACKER N20、WACKER U15、WACKER N20E、WACKER T30、WACKER T40(以上、WACKER−CHEMIE GMBH(ワッカー−ケミー ジーエムビーエッチ)社製)、D−C Fine Silica(ディシー ファイン シリカ)(ダウコーニング社製)、およびFransol(フランゾル)(Fransil(フランジル)社製)、アドマファインSO−E2、アドマファインSO−E3、アドマファインSO−C2、アドマファインSO−C3、アドマファインSO−C5(以上アドマテックス社製)等の乾式製法シリカ、カープレックス#67、カープレックス#80、カープレックス#100、カープレックス#1120、FPS−1、FPS−3、FPS−4(以上シオノギ製薬社製)、シーホスター(日本触媒社製)等の湿式製法シリカ等が市場で入手可能である。
【0017】
二酸化チタンとしては、KA−10、KA−15、KA−20、KA−30、KA−35、KA−80、KA−90およびSTT−30(以上、チタン工業社製)として入手可能なアナターゼ型二酸化チタン、KR−310、KR−380、KR−460、KR−480、KR−270およびKV−300(以上、チタン工業社製)として市場入手可能なルチル型二酸化チタン、MT−150A、MT−600B、MT−100S、MT−500B、JR−602SおよびJR−600Aとして入手可能なテイカ社製の二酸化チタン、およびP25として市場入手可能な日本アエロジル社製の二酸化チタン等が使用できる。
【0018】
アルミナとしてはAluminium Oxide(アルミニウム オキサイド)C(日本アエロジル社製)、アドマファインAO−500、アドマファインAO−502、アドマファインAO−509、アドマファインAO−800、アドマファインAO−802、アドマファインAO−809(以上アドマテックス社製)として市場入手可能である。
【0019】
酸化亜鉛としてはZINCOX SUPER、ZINCOX SUPER−10、ZINCOX SUPER−20R、ZINCOX SUPER−30、23−K、23−K(A)、23−K(C)(以上白水化学社製)等が市場入手可能なものとして使用できる。
【0020】
チタン酸ストロンチウムとしてはST(富士チタン工業社製)等が市場入手可能なものとして使用できる。
【0021】
チタン酸カルシウムとしてはCT(富士チタン工業社製)等が市場入手可能なものとして使用できる。
【0022】
本発明においては上記のような無機微粒子を表面処理前のBET比表面積(A)と表面処理後のBET比表面積(B)の比((B)/(A))が0.3<(B)/(A)<0.8、好ましくは0.4<(B)/(A)<0.8となるように表面処理する。このような表面処理は疎水化剤、およびカチオン性基を有するシランカップリング剤および/またはカチオン性基を有するシリコーンオイルで処理することにより行うことができる。
【0023】
(B)/(A)が0.3より小さい場合には、二次凝集粒径が大きくなり凝集粒子の表面は疎水化されるが、内側に存在する部分の疎水化が不十分となる。このような無機微粒子をトナーに外添処理すると、外添処理時あるいは現像装置内の外力により凝集粒子が解砕されて内部の疎水化が不十分な粒子が現れてくるため、耐環境性や帯電性に悪影響を及ぼす。また0.8より大きい場合にも耐環境性が低下する。
【0024】
その際に用いられる疎水化剤としてはシランカップリング剤としてクロルシラン、アルキルシラン、アルコキシシラン、シラザン、およびシリコーンオイルを挙げることができる。
【0025】
具体的には、シランカップリング剤としては;
【化1】
を例示できる。
【0026】
またシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が0.5〜10000センチストークス、好ましくは1〜1000センチストークスの物が用いられ、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が特に好ましい。
【0027】
疎水化剤の使用量は無機微粒子100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部である。
【0028】
上記の疎水化剤に加えて使用されるカチオン性基を有する処理剤としては、カチオン性基を有するシランカップリング剤およびカチオン性基を有するシリコーンオイルを使用することができる。カチオン性基を有するシランカップリング剤としては、アミノシラン、アンモニウム塩基含有シラン、カチオン性基を有するシリコーンオイルとしてはアミノ変性シリコーンオイルを使用することができる。
【0029】
アミノシランは、いわゆるアミノファンクショナルシランであり、下記一般式で表されるものを使用可能である;
Xm1SiYn1
(式中、Xはアルコキシ基または塩素原子、m1は1〜3の整数、Yは1〜3級アミノ基を有する炭化水素基、n1は1〜3の整数を表す)。
【0030】
具体的には
【化2】
【化3】
【化4】
【0031】
アンモニウム塩基含有シランとしては、具体的には;
【化5】
【化6】
【0032】
また上記オルガノシランのアルコキシ基を他の加水分解性の基や水酸基に置換したものが挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
アミノ変性シリコーンオイルとしては下記一般式で表されるものを使用可能である;
【化7】
(ここでR1は水素、アルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン基、フェニレン基を表わし、R3、R4は水素、アルキル基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミンを含有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換基を有していても良い。m2及びn2は正の整数を示す。)
【0034】
具体的には、下記のものが市場から入手可能である。
なお、アミン当量とは、アミン1個あたりの当量(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのアミン数で割った値である。
【0035】
カチオン性基を有する処理剤の使用量は無機微粒子100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部使用する。
【0036】
上記のような疎水化剤およびカチオン性基を有する表面処理剤で無機微粒子を処理するには、そのような表面処理剤をテトラヒドロフラン(THF)、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトンあるいはアセトンエタノール、塩化水素飽和エタノール等の溶剤を用いて混合希釈し、無機微粉末をブレンダー等で強制的に撹拌しつつ表面処理剤の希釈液を滴下したりスプレーしたりして加え充分混合する。その際、ニーダーコーター、スプレードライヤー、カーマルプロセッサー、流動床等の装置が使用できる。
【0037】
次に得られた混合物をバット等に移してオーブンに入れ加熱し乾燥させる。その後再びミキサー・ジェットミル等にて充分に解砕する。また、必要に応じて分級する事が望ましい。このような方法において各々の表面処理剤は同時に用いて処理しても別々に処理してもよい。
【0038】
このような乾式法の他に無機微粉末を表面処理剤の有機溶剤溶液に浸漬し、乾燥させたり、または無機微粉末を水中に分散してスラリー状にしたうえで表面処理剤の水溶液を滴下し、その後、無機微粉末を沈降させて加熱乾燥して解砕する、というような湿式による処理法もある。加熱時の温度は100℃以上が好ましい。100℃未満であると無機微粉末と表面処理剤との縮合反応が完結しにくくなる。
【0039】
本発明においては、最終的に得られる無機微粒子の表面処理前のBET比表面積(A)と表面処理後のBET比表面積(B)の比((B)/(A))が0.3<(B)/(A)<0.8となるように上記した使用量、処理条件内で表面処理するようにする。なお、本発明においてはBET比表面積はBET1点法測定装置(フローソーブ2300型;島津製作所社製)を用いて測定した値で示している。
【0040】
より好ましくは、最終的に得られる無機微粒子が、疎水化度として30%以上、好ましくは50%以上を有し、酸化鉄粉との接触ブローオフ帯電量(Q)として−800<Q<0μC/g、好ましくは−700〜−200μC/gを有するようにする。
【0041】
なお、本発明において疎水化度は200mlのビーカーに純水50mlを入れ、0.2gのシリカ等を添加する。ビーカーを撹拌しながら、ビュレットから無水硫酸ナトリウムで脱水したメタノールを加え、液面上にシリカがほぼ認められなくなった点を終点として要したメタノール量から下記式により疎水化度を算出する。
【0042】
【数1】
(式中Cはメタノール使用量(ml)を表す)
【0043】
また無機微粒子のブローオフ帯電量の測定は、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)を用い、鉄粉キャリア(Z−150/250)(パウダーテック社製)に対してサンプル濃度0.2wt、混合はターブラーミキサーで1分間混合した際の値で示してある。装置条件はSUS400mesh、ブロー圧力1kgf/cm2、60秒値である。
【0044】
また無機微粒子はレーザー回折式の乾式法による体積平均粒径(二次凝集粒径)が10μm以下であり、30μm以上の凝集粒子が1体積%以下に押さえられていることが好ましい。
【0045】
上記で得られた無機微粒子が添加されるトナーは少なくとも結着樹脂および着色剤からなり、その他所望の添加剤、例えば、オフセット防止剤、荷電制御剤、各種樹脂微粒子等を含有してもよいトナーであり、トナーはキャリアと混合した2成分現像剤、またはキャリアを使用しない非磁性1成分現像剤あるいは磁性1成分現像剤であってよい。
【0046】
トナー製造方法については、公知のいかなる方法で調整されたトナー、例えば粉砕法、懸濁重合/懸濁造粒法等の湿式法、マイクロカプセル法、スプレードライ法、メカノケミカル法等で調整されたトナーが使用可能であり、体積平均粒径2〜10μm、好ましくは5〜9μmに調整することが好ましい。また、本発明で好適に使用されるトナーは、体積平均粒径(D)の2倍(2D)以上の重量%が2%以下であり、かつ体積平均粒径の1/3(D/3)以下の個数%が、5%以下の物を使用することが好ましい。
【0047】
なお、トナーの粒径は、コールターマルチサイザー(コールターカウンタ社製)を用い、アパチャー径50μmで測定した値を示してある。
【0048】
このようなトナーに本発明の無機微粒子を、トナー100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部添加する。
【0049】
このようにして得られた本発明のトナーは、あらゆるタイプの現像装置に対して適用可能であるが、中でも図1、図2あるいは図3に示される概略構成を有する現像装置に適用されているような現像方法に対してより大きな効果が期待できる。
【0050】
図1は非磁性一成分現像装置の概略構成を示している。この装置はトナー担持体(現像スリーブ)の表面に規制ブレードを圧接させて、トナー担持体表面におけるトナー量を規制すると共にトナー担持体表面に供給されたトナーを摩擦帯電させ、この摩擦帯電されたトナーをトナー担持体から感光体に供給するように構成されている。
【0051】
図1において、感光体ドラム1は導電性基体上に感光層が形成されており、図中矢印方向に回転される。帯電部材である帯電ブラシ2は、感光体ドラム1の表面に接触して設けられている。そして、電源3により帯電ブラシ2に所定の帯電電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面は所定の極性および表面電位に帯電される。所定の電位に帯電された感光体ドラム1表面に、画像露光4により静電潜像を形成し、この静電潜像を非磁性一成分現像装置5により現像し、トナー像を形成する。なお、一成分現像装置5の詳細については後述する。
【0052】
転写部材である転写ローラ6は、芯金の外周に導電性弾性層が形成されており、感光体ドラム1に所定の圧力で圧接されて、図中矢印方向に回転する。また、転写ローラ6にはトナーの荷電極性とは逆極性のバイアスが電源7により印加されている。転写材8は感光体ドラム1と転写ローラ6との間に搬送され、上述したバイアスの印加の下に感光体ドラム1のトナー像が転写材8上に転写される。
【0053】
トナー像が表面に転写された転写材8は、内部にヒーターを内蔵した加熱ローラ(直径20mm)および加熱ローラに圧接された加圧ローラ(直径20mm)からなる定着ローラ対11(バネ圧4.5kg)を備えた定着装置まで搬送され、定着ローラ対11の間を通過することにより表面に担持したトナー像が定着される。
【0054】
トナー像が転写材8に転写された後の感光体ドラム1表面は、クリーニングブレードを備えたクリーニング装置9により残留トナーや紙粉等の異物が除去され、その後除電装置10の光照射により除電されて次の作像プロセスに供される。。
【0055】
上述した本発明のトナーを適用する一成分現像装置5は、図示しない駆動手段により図中矢印方向に回転駆動される駆動ローラ21を備えており、この駆動ローラには該ローラの外径より若干大きい内径の可撓性の現像スリーブ22が外嵌されている。現像スリーブ22はその両端部が背後から押圧ガイド23により駆動ローラ21に圧接される一方、該圧接により反対側にできたたるみ部分30が感光体ドラム1に柔軟に接触している。また、現像スリーブ22には押圧ガイド23と同じ側からトナー規制ブレード24が当接している。
【0056】
現像スリーブ22の背後にはバッファ室25が、さらにその背後にトナー供給室26があり、バッファ室25にはトナー供給回転部材27が、トナー供給室26にはトナー撹拌・供給回転部材28がそれぞれ配置されている。さらに、現像スリーブ22の下面には、バッファ室25から外部へトナーが漏れることを防止するための下シール部材29が当接している。この現像装置によると、回転部材28の回転によりトナー供給室26からバッファ室25へ送り込まれた非磁性一成分トナーはトナー供給回転部材27の回転によって順次現像スリーブ22表面に供給される。
【0057】
一方、現像スリーブ22は駆動ローラ21の駆動回転に摩擦力により従動回転しており、これに供給されたトナーはトナー規制ブレード24と該スリーブ22との間を通過することでブレード24の圧力下に摩擦帯電し、且つ、所定厚さの薄層とされる。このトナー薄層は現像スリーブ22表面に保持され、感光体ドラム1に臨む現像領域に搬送され、適切な現像バイアス印加の下で静電潜像の現像に供される。
【0058】
以上、図1の現像装置においては現像スリーブ22として、駆動ローラ21の外径よりその内径が大きく、弛み部分30が形成されるものを使用しているが、このような弛み部分が形成されない構成、すなわち駆動ローラ21の外径と同等の内径を有する現像スリーブも使用可能である。
【0059】
図2の画像形成装置は、図1の画像形成装置が備えているクリーニング装置9および除電装置10を備えておらずコストダウンが図られている。本発明のトナーはこのようなクリーニング装置を備えていない画像形成装置にも好適に用いられる。これは本発明のトナーが優れた転写性を有するため感光体上に残留するトナー量が低減されているためである。そして、現像装置5が残留トナーの回収および静電潜像の現像を行っており、帯電ブラシ2が感光体ドラム1の帯電および除電を行っている。また、転写装置として、トナーの荷電極性とは逆極性のバイアスが電源7により印加された針電極6'を備えている。定着装置の定着ローラ対11'(バネ圧6.2kg)は、内部に図示しないヒーターを備えた加熱ローラおよび加熱ローラに圧接された加圧ローラを備えており、加熱ローラの直径(16mm)は加圧ローラの直径(20mm)より小さくなっている。この構成により定着ニップ幅が広くなっており、厚紙に対する定着性能が向上されている。
【0060】
図3はフルカラー画像形成装置(一成分現像装置)の概略構成を示している。
【0061】
図1に示すフルカラー画像形成装置においては、回転駆動される感光体ドラム110の周囲に、この感光体ドラム110の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電ブラシ111や、この感光体ドラム110上に残留したトナーを掻き落とすクリーナ112が設けられている。
【0062】
また、帯電ブラシ111によって帯電された感光体ドラム110をレーザビームによって走査露光するレーザ走査光学系120が設けられており、このレーザ走査光学系120はレーザダイオード、ポリゴンミラー、fθ光学素子を内蔵した周知のものであり、その制御部にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック毎の印字データがホストコンピュータから転送されるようになっている。そして、このレーザ走査光学系120は、上記の各色毎の印字データに基づいて、順次レーザビームとして出力し、感光体ドラム110上を走査露光し、これにより感光体ドラム110上に各色毎の静電潜像を順次形成するようになっている。
【0063】
また、このように静電潜像が形成された感光体ドラム110に各色彩のトナーを供給してフルカラーの現像を行うフルカラー現像装置130は、支軸133の周囲にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各非磁性1成分トナーを収容させた4つの色別の現像器131C、131M、131Y、131Bkが設けられており、支軸133を中心として回転し、各現像器131C、131M、131Y、131Bkが感光体ドラム110と対向する位置に導かれるようになっている。また、このフルカラー現像装置130における各現像器131C、131M、131Y、131Bkにおいては、回転してトナーを搬送する現像スリーブ132の外周面にトナー規制部134a、134bが圧接されており、このトナー規制部材134a、134bによって現像スリーブ132により搬送されるトナーの量を規制すると共に、搬送されるトナーを荷電させるようになっている。
【0064】
そして、上記のようにレーザ走査光学系120によって感光体ドラム110上に各色の静電潜像が形成される毎に、上記のように支軸133を中心にして、このフルカラー現像装置130を回転させ、対応する色彩のトナーが収容された現像器131C、131M、131Y、131Bkを感光体ドラム110と対向する位置に順々に導き、各現像器131C、131M、131Y、131Bkにおけるスリーブ132を感光体ドラム110に接触させて、上記のように各色の静電潜像が順々に形成された感光体ドラム110上に、荷電された各色彩のトナーを順々に供給して現像を行うようになっている。
【0065】
また、このフルカラー現像装置130より感光体ドラム110の回転方向下流側の位置には、中間転写体140として、回転駆動される無端状の中間転写ベルト140が設けられるようになっており、この中間転写ベルト140は感光体ドラム110と同期して回転駆動されるようになっている。そして、この中間転写ベルト140は回転可能な1次転写ローラ141により押圧されて感光体ドラム110に接触するようになっており、またこの中間転写ベルト140を支持する支持ローラ142の部分には、2次転写ローラ143が回転可能に設けられ、この2次転写ローラ143によって記録紙等の記録部材Sが中間転写ベルト140に押圧されるようになっている。
【0066】
更に、前記のフルカラー現像装置130とこの中間転写ベルト140との間のスペースには、中間転写ベルト140上に残留したトナーを掻き取るクリーナ150が中間転写ベルト140に対して接離可能に設けられている。
【0067】
また、記録紙等の記録部材Sを中間転写ベルト140に導く給紙手段160は、記録部材Sを収容させる給紙トレイ161と、この給紙トレイ161に収容された記録部材Sを1枚ずつ給紙するローラ162と、上記の中間転写ベルト140上に形成された画像と同期して給紙された記録部材Sを中間転写ベルト140と上記の2次転写ローラ143との間に送るタイミングローラ163とで構成されており、このようにして中間転写ベルト140と2次転写ローラ143との間に送られた記録部材Sを2次転写ローラ143によって中間転写ベルト140に押圧させて、中間転写ベルト140からトナー像を記録部材Sが押圧転写させるようになっている。
【0068】
一方、上記のようにトナー像が押圧転写された記録部材Sは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段166により定着装置170に導かれるようになっており、この定着装置170において転写されたトナー像が記録部材S上に転写され、その後、この記録部材Sが垂直搬送路180を通して装置本体1の上面に排出されるようになっている。
【0069】
次に、このフルカラー画像形成装置を用いてフルカラーの画像形成を行う動作について具体的に説明する。
【0070】
まず、感光体ドラム110と中間転写ベルト140とを同じ周速度でそれぞれの方向に回転駆動させ、感光体ドラム110を帯電ブラシ111によって所定の電位に帯電させる。
【0071】
そして、このように帯電された感光体ドラム110に対して、上記のレーザ走査光学系120によりシアン画像の露光を行い、感光体ドラム110上にシアン画像の静電潜像を形成した後、この感光体ドラム110にシアントナーを収容させた現像器131Cからシアントナーを供給してシアン画像を現像し、このようにシアンのトナー像が形成された感光体ドラム110に対して中間転写ベルト140を1次転写ローラ141によって押圧させ、感光体ドラム110に形成されたシアンのトナー像を中間転写ベルト140に1次転写させる。
【0072】
このようにしてシアンのトナー像を中間転写ベルト140に転写させた後は、前記のようにフルカラー現像装置131を支軸133を中心にして回転させ、マゼンタトナーが収容された現像器130Mを感光体ドラム110と対向する位置に導き、上記のシアン画像の場合と同様に、レーザ走査光学系120により帯電された感光体ドラム110に対してマゼンタ画像を露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をマゼンタトナーが収容された現像器131Mによって現像し、現像されたマゼンタのトナー像を感光体ドラム110から中間転写ベルト140に1次転写させ、更に同様にして、イエロー画像及びブラック画像の露光、現像及び1次転写を順々に行って、中間転写ベルト140上にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー画像を順々に重ね合わせてフルカラーのトナー像を形成する。
【0073】
そして、中間転写ベルト140上に最終のブラックのトナー像が1次転写されると、記録部材Sをタイミングローラ163により2次転写ローラ143と中間転写ベルト140との間に送り、2次転写ローラ143により記録部材Sを中間転写ベルト140に押圧させて、中間転写ベルト140上に形成されたフルカラーのトナー像を記録部材S上に2次転写させる。
【0074】
そして、このようにフルカラーのトナー像が記録部材S上に2次転写されると、この記録部材Sを上記の搬送手段166により定着装置170に導き、この転写装置170によって、転写されたフルカラーのトナー像を記録部材S上に定着させ、その後、この記録部材Sを垂直搬送路180を通して装置本体1の上面に排出させるようになっている。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いてさらに説明する。
無機微粒子の表面処理例1
前記例示化合物ヘキサメチルジシラザン(a)20重量部ならびにオクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド(b)2重量部をエタノール500重量部に溶解し、親水性シリカ#380(キャボット社製EH−5:比表面積380m2/g)を100重量部混合撹拌した後、エバポレーターを用いて溶剤のエタノールを除き乾燥した。次にこのシリカ微粒子をヘンシェルミキサーを用いて解砕処理した後、得られたシリカ微粒子を120℃のオーブン中で3時間加熱乾燥した。ここで得られた疎水性シリカをジェットミルにより微粉砕(解砕)一粗粉分級して疎水性シリカ微粒子(A)を得た。
【0076】
無機微粒子の表面処理例2〜7
処理例1においてヘキサメチルジシラザン(a)とオクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド(b)との処理量を以下の通りとする以外は同様の方法により疎水性シリカ微粒子(B)〜(G)を得た。
(a)/(b)=0/2 シリカ微粒子(B)
(a)/(b)=10/2 シリカ微粒子(C)
(a)/(b)=30/2 シリカ微粒子(D)
(a)/(b)=20/0.5 シリカ微粒子(E)
(a)/(b)=20/10 シリカ微粒子(F)
(a)/(b)=20/0 シリカ微粒子(G)
【0077】
無機微粒子の表面処理例8
処理例1において無機微粒子を親水性シリカ#200(キャボット社製M−5:比表面積200m2/g)に、また、表面処理剤をオクチルシラン20重量部、アミノ変性シリコーンオイル(信越化学社製;KF−857)3重量部とする以外は処理例1と同様の方法で疎水性シリカ微粒子(H)を得た。
【0078】
無機微粒子の表面処理例9
処理例8において表面処理剤をγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン10重量部とする以外は処理例8と同様の方法で疎水性シリカ微粒子(I)を得た。
【0079】
無機微粒子の表面処理例10
処理例1においてオーブン中で加熱処理する前のシリカ粒子の解砕を行わない以外は、処理例1と同様にシリカ微粒子(J)を得た。
【0080】
無機微粒子の表面処理例11
処理例2〜7において、(a)および(b)の処理量(重量部)を(a)/(b)=20/20としは、オーブン中で加熱処理する前のシリカ粒子の解砕ならびにジェットミルでの解砕を行わない以外は同様にしてシリカ微粒子(K)を得た。
【0081】
無機微粒子の表面処理例12
処理例1において、無機微粒子を親水性シリカ#200(キャボット社製M−5:比表面積200m2/g)に、(a)の処理量を0.5重量部に、(b)の処理量を2重量部にする以外は同様にしてシリカ微粒子(L)を得た。
【0082】
得られたシリカ微粒子(A)〜(L)のBET比表面積比(処理前と処理後)、疎水化度、ブローオフ帯電量、逆チャージ成分の有無、粒度分布を表1にまとめた。
【表1】
【0083】
なお、表1中、「逆チャージ成分の有無」は無機微粒子のブローオフ帯電量を測定する際に得られる帯電量曲線において、逆帯電成分の存在が認められる場合(帯電量曲線の一部が逆帯電性になっている場合)を「有」、逆帯電成分の存在が認められない場合を「無」として評価した。
【0084】
また、無機微粒子の粒度分布は、レーザー回折式の乾式法による粒径測定装置;レーザー回折式粒度分布測定装置HELOS&RODOS(日本レーザー社製)を使用し、レンジ1:0.1〜35μmでエアー圧6.5barで測定した値を示してある。
【0085】
トナー粒子製造例1
・ポリエステル樹脂A1(軟化点105.1℃) 65重量部
・ポリエステル樹脂B1(軟化点150.1℃) 35重量部
・酸化型ポリプロピレン 3重量部
(ビスコールTS−200:三洋化成工業社製)
・負荷電制御剤 2重量部
(ボントロンE−84:オリエント化学工業社製)
・カーボンブラック 8重量部
(モーガルL:キャボット社製)
【0086】
上記材料を、ヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸押し出し混練機(PCM−30:池貝鉄工社製)を使用して、溶融混練した後冷却した。得られた混練物を冷却プレスローラーで2mm厚に圧延し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で平均粒径10〜12μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチック工業社製)で平均粒径8μmまで粉砕粗粉分級した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して体積平均粒径8.2μmトナー粒子(A)を得た。
【0087】
なお、ポリエステル樹脂A1は以下の方法で調製した。2リットルの4つ口フラスコ還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を取り付け、マントルヒーター中に設置し、アルコール成分として、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン735gとポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン292.5g、2価カルボン酸としてテレフタル酸448.2g、3価カルボン酸としてトリメリット酸22gを仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら220℃で撹拌しながら反応させ、酸価を測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸価に達した時点で反応を終了し、軟化点105.1℃のポリエステル樹脂A1を得た。なお、軟化点は高化式フローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、加圧20kg/cm2、昇温速度6℃/minの条件下で1cm2の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点の高さの1/2に相当する温度を軟化点とした。
【0088】
また、ポリエステル樹脂B1は以下の方法で調製した。2リットルの4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を取り付け、マトルヒーター中に設置し、アルコール成分として、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン735gとポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン292.5g2価カルボン酸としてテレフタル酸249gとコハク酸177g、3価カルボン酸としてトリメリット酸22gを仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら220℃で撹拌しながら反応させ、酸価を測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸価に達した時点で終了し、軟化点150.1℃のポリエステル樹脂B1を得た。
【0089】
トナー粒子製造例2
アルコール成分としてビスフェノールAプロピレンオキサイド(PO)およびビスフェノールAエチレンオキサイド(EO)を、酸成分としてフマール酸(FA)およびテレフタル酸(TPA)から得られたテトラヒドロフラン不溶解成分を持たない線状ポリエステル樹脂(Mn:4500、Mw/Mn:2.3、ガラス転移点:60.2℃、軟化点:100.3℃)100部(「部」は「重量部」を表わす、以下同じ)に対して、フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15−3)3部と、荷電制御剤としてサリチル酸誘導体の亜鉛錯体(ボントロンE−84:オリエント化学工業社製)2.0部、低分子量ポリプロピレン(ビスコール100TS:三洋化成工業社製)2部とする以外は同様の方法でシアン色トナー粒子(B)を得た。
【0090】
トナー粒子製造例3〜5
トナー粒子の製造例2において着色剤をそれぞれ、製造例3においてはC.I.Pigment Red 184を3重量部、製造例4においてはC.I.Solvent Yellow 162を3重量部、製造例5においてはカーボンブラックモーガルL(キャボット社製)を5重量部とする以外は製造例2と同様の方法でマゼンタ、イエロー、ブラックの各着色トナー粒子(C)、(D)および(E)を得た。
得られたトナー粒子(A)〜(E)の粒径分布を下記表2に示す。
【0091】
【表2】
【0092】
実施例1〜7および比較例1〜5
上記トナー粒子(A)と下記表3に示した表面処理済シリカ微粒子を表3中に示した量で混合しトナーを調製した。混合はヘンシェルミキサーを用い、周速40m/secで90秒処理した後、振とう篩機により目開き90μmのメッシュを通過させた。
【0093】
【表3】
【0094】
得られたトナーを図1の構成を有するプリンタSP101(ミノルタ社製)に装填し、かぶり、転写性について以下のように評価した。結果は上記表3に示してある。
【0095】
(1)かぶり評価
L/L環境(10℃、15%RH)とH/H環境(30℃、85%RH)において、単色でB/W30%の文字パターンを連続10枚画出しした際のかぶりのレベルで3段階評価を行った。
○:L/L環境およびH/H環境ともに目視評価で殆どかぶりが認められない
△:L/L環境またはH/H環境において若干のかぶりが認められるが実用上問題なし
×:L/L環境またはH/H環境でかぶりが全面に渡って存在し、実用上問題がある
【0096】
(2)転写性
感光ドラム上の付着量に対しての紙上の付着量より転写性に対して3段階評価を行った。
○:90%以上
△:80%以上
×:80%未満
【0097】
トナーB〜Eの4色フルカラートナーに対しシリカ微粒子Aを1重量%処理してなるトナーを図3の構成のフルカラープリンタに用いて初期評価を行った。画像には中抜けが見られず、またライン画像のまわりにトナーの飛び散りが肉眼では認められなかった。かぶりに対して全く問題なく、また、転写性についても、評価レベル「○」であった。
【0098】
【発明の効果】
帯電立ち上がり性および転写性に優れ、帯電量の一定性および環境安定性にも優れ、トナーかぶり、中抜けや飛び散りのない優れた画像を形成できる負荷電性トナーを提供した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一成分現像装置の概略構成図を示す図である。
【図2】 クリーニング装置および除電装置を装備しない一成分現像装置の概略構成図を示す図である。
【図3】 一成分フルカラー画像形成装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1:感光体ドラム、2:帯電ブラシ、3:電源、4:露光、5:一成分現像装置、6:転写ローラ、6':針電極、7:電源、8:転写材、9:クリーニング装置、10:除電装置、11、11':定着ローラ対、21:駆動ローラ、22:現像スリーブ、23:押圧ガイド、24:トナー規制ブレード、25:バッファ室、26:トナー供給室、27:トナー供給回転部材、28:トナー撹拌・供給回転部材、29:下シール部材、30:弛み部分、110:感光体ドラム、111:帯電ブラシ、112:クリナー、120:レーザ走査光学系、130:フルカラー現像装置、131C:現像器、131M:現像器、131Y:現像器、131Bk:現像器、132:現像スリーブ、133:支軸、134a:トナー規制部材、134b:トナー規制部材、140:中間転写体(中間転写体ベルト)、141:一次転写ローラ、142:支持ローラ、143:2次転写ローラ、160:供給手段、161:給紙トレイ、162:給紙ローラ、163:タイミングローラ、166:搬送手段、170:定着装置、180:垂直搬送路
Claims (2)
- クロルシラン、アルキルシラン、アルコキシシラン、シラザンから選択されるシランカップリング剤とシリコーンオイルから選択される疎水化剤、およびカチオン性基を有するシランカップリング剤またはカチオン性基を有するシリコーンオイルのみにより表面処理されており、表面処理前のBET比表面積(A)と表面処理後のBET比表面積(B)の比((B)/(A))が0.3<(B)/(A)<0.8であるシリカ微粒子であって、その表面処理されたシリカ微粒子の酸化鉄粉との接触ブローオフ帯電量(Q)が−700<Q<−200μC/gであるシリカ微粒子を外添処理されている負帯電性トナー。
- シリカ微粒子の疎水化度が50%以上である請求項1記載のトナー。
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