JP3923845B2 - ホルダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透析液等の液体を濾過して浄化するための濾過フィルタ装置を支持するためのホルダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
透析治療に使用される透析装置は、血液回路に接続されたダイアライザに透析液を供給するとともに、透析により老廃物を含んだ透析液をダイアライザから排出すべく透析液導入ライン及び透析液排出ラインが延設されている。これら透析液導入ライン及び透析液排出ラインの先端は、ダイアライザの透析液導入ポート及び透析液導出ポートにそれぞれ接続されており、透析液の供給及び排出が行われている。
【0003】
透析装置には、ダイアライザに供給される前の透析液を濾過し得る濾過フィルタ装置が接続されている場合があり、かかる濾過フィルタ装置によりダイアライザに浄化された透析液のみが供給されるよう構成されている。この濾過フィルタ装置は、従来、ダイアライザのハウジングを流用して使用される場合が多く、例えば図13に示すように、ダイアライザの各ポートにカプラCを接続し、該カプラCを介して透析液導入ラインの途中に接続されていた(以下、この技術を第1従来例という)。
【0004】
即ち、ダイアライザを流用した濾過フィルタ装置100は、導入ポート102に接続されたカプラCを透析液導入ラインの上流側に接続するとともに、導出ポート103と104とに接続されたカプラC同士をホース等(不図示)で結びつつ下流側に接続することにより、透析装置から供給される透析液を導入ポート102から濾過フィルタ装置100内に導入し、当該濾過フィルタ装置100内に収容した中空糸膜を通過させて濾過した後、導出ポート103及び104から導出してダイアライザに供給していたのである。また、透析治療後における中空糸膜の洗浄時には、導出ポート101を所定のタイミングで開放し、当該中空糸を通過しない透析液を排出し得るよう構成されている。
【0005】
上記の如きダイアライザを流用した濾過フィルタ装置においては、各ポートにカプラCを接続しておき、別途のホルダ装置にて支持しておく必要があり不便であるため、例えば特開平11−70164号公報で開示されているような、ホルダ装置に簡易に装着し得る専用の濾過フィルタ装置が提案されている(以下、この技術を第2従来例という)。かかる濾過フィルタ装置は、同公報中図1乃至3で開示されているように、中空糸膜を内在させたハウジングの両端に透析液を導入又は導出する口を形成するとともに、これら導入又は導出口がハウジングの径方向(ハウジングの長手方向と直交する方向)に延びて形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の濾過フィルタ装置においては、以下の如き問題があった。
即ち、第1従来例における導出ポート103又は104は、ハウジングに対して径方向に延びて形成されているため、内部の中空糸膜で濾過された透析液は、ハウジング内の流通方向(即ちハウジングの長手方向)に対して略直交する方向から導出されることとなるため、その部位において透析液の流れが乱れて淀みが生じ、フィルタ機能を低下させる要因となる虞があった。
【0007】
このように、透析液、消毒液又は清浄水がフィルタ内をスムーズに流れないと、液の置換に時間がかかる一方、その部位に気泡等が溜まり易くなってしまうとともに、溜まった気泡を除去するのが困難となってしまうという問題があった。また、第1従来例においては、カプラを各ポートにそれぞれ接続する必要があるため、濾過フィルタ装置を透析液導入ラインに接続する際の作業性が悪化してしまうとともに、カプラとの接続部における清浄状態を維持するのには極めて高い注意力が必要となってしまう。
【0008】
一方、第2従来例においては、ホルダ装置への濾過フィルタ装置の脱着が容易であるため、透析液導入ラインへの接続作業が容易であるものの、各導入口及び導出口がハウジングの径方向に延びて形成されているため、上記第1従来例と同様、透析液、消毒液又は清浄水がハウジング内でスムーズに流れず、液の置換時間の増大や気泡の残留などを引き起こす可能性があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、被濾過液のハウジング内への導入及び導出をスムーズに行うことができる濾過フィルタ装置を支持するためのホルダ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、内部に濾過材を具備した筒状のハウジングと、該ハウジングの一端に形成され、当該ハウジング内に被濾過液を導入する導入口と、該導入口から導入された前記被濾過液のうち、前記濾過材を通過して濾過された濾過液を前記ハウジングから導出する第1導出口と、前記導入口から導入された前記被濾過液のうち、前記濾過材を通過しない未濾過液を前記ハウジングから導出する第2導出口とを備え、前記第1導出口及び第2導出口を前記ハウジングの他端に形成するとともに、これら第1導出口、第2導出口、及び前記導入口を前記ハウジングの長手方向と略平行に形成した濾過フィルタ装置を支持するためのホルダ装置であって、前記ハウジングの長手方向に延設されたホルダ装置本体と、該ホルダ装置本体の一端側から側方に延びて形成され、前記第1導出口及び第2導出口とそれぞれ接続され得ると共にハウジングの長手方向に開口した導出側接続口が形成された第1アーム部と、前記ホルダ装置本体の他端側から前記第1アーム部と略平行に延びて形成され、前記導入口と接続され得ると共にハウジングの長手方向に開口した導入側接続口が形成された第2アーム部と、前記導出側接続口及び導入側接続口を前記第1導出口、第2導出口、及び導入口に対して押圧させ液密に接続するとともに、その接続状態を維持する接続手段とを備え、前記第1導出口、第2導出口、及び導入口のそれぞれに、溝又は細径部を形成するとともに、前記第1アーム部及び第2アーム部における所定位置に、当該溝又は細径部に嵌合係止し得る係止部位を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記濾過フィルタ装置の濾過材で濾過される前記被濾過液が、前記透析装置から血液浄化器に供給される透析液から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、前記第1アーム部又は第2アーム部が、互いに近接又は離間する方向に移動可能とされたことを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、前記ハウジングの一端側又は他端側における周縁にフランジを形成するとともに、前記第1アーム部又は第2アーム部における所定位置に、当該フランジを嵌合しつつ案内し得る案内溝が形成されたことを特徴とする。
【0016】
請求項記載の発明は、前記フランジが、前記第1導出口、第2導出口、又は導入口の前記第1アーム部又は第2アーム部に対する装着方向に先細り形状とされたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る濾過フィルタ装置は、図1に示すように、透析治療時における透析装置1と血液回路2に介在されたダイアライザ3(血液浄化器)の透析液導入ポート3cとを結ぶ透析液導入ラインL1に接続されたもので、ダイアライザ3に供給される透析液を濾過して清浄化するものである。
【0018】
同図における血液回路2は、基端がダイアライザ3の血液導入ポート3aに接続されつつ先端に動脈側穿刺針aを有する動脈側血液回路(ダイアライザ3より上流側)と基端がダイアライザ3の血液導出ポート3bに接続されつつ先端に静脈側穿刺針bを有する静脈側血液回路(ダイアライザ3より下流側)とから構成されており、それらの途中において血液ポンプ4及びドリップチャンバ5が接続されている。
【0019】
ダイアライザ3内には、周知の如き複数の中空糸膜が配設されている。そして、中空糸内部を血液流路、中空糸外周面とダイアライザ3のハウジング内周面とが成す空間を透析液流路とし、これら血液流路と透析液流路とが中空糸膜を介して配設されることにより、血液中の老廃物を透析液側に透過させて透析治療を行い得るよう構成されている。
【0020】
尚、同図中L2は、ダイアライザ3から排出される透析液の流路としての透析液排出ラインを示しており、透析装置1とダイアライザ3の透析液導出ポート3dとを結んでいる。また、本実施形態においては、穿刺針が血液回路2の両端に接続されたダブルニードルのものであるが、シングルニードル(Y字管などを介して動脈側血液回路及び静脈側血液回路先端に1本の共通の穿刺針を備えたもの)にも適用することができる。
【0021】
ここで、透析液導入ラインL1に介在した濾過フィルタ装置6は、ホルダ装置7により支持されたものであり、図2及び図3に示すように、濾過材としての複数の中空糸15を内在した筒状のハウジング8と、該ハウジング8の下端面に液密状に固定された下側蓋材9と、該下側蓋材9に一体成形された導入口13と、ハウジング8の上端面に液密状に固定された上側蓋材10と、該上側蓋材10に一体成形された第1導出口11及び第2導出口12とから主に構成されている。
【0022】
上記ハウジング8、下側蓋材9(導入口13含む)、上側蓋材10(第1導出口11及び第2導出口12含む)は、透明樹脂(又は半透明樹脂)の成形品から成り、上下端が開口したハウジング8の当該上下端に超音波溶着などにて上側蓋材10及び下側蓋材9を固定し、これらを一体的に形成したものである。このうちハウジング8が内在する中空糸15は、一般的な中空糸型ダイアライザが内在する中空糸と同様のものでもよいが、フィルタとしての濾過性能を高めたものが好ましい。中空糸は、膜の厚み方向に極微小な孔を有する半透膜となっている。
【0023】
即ち、各中空糸の内部を流れる液体(本実施形態においては透析装置1から供給される透析液)が中空糸膜を介して外部(ハウジング8内)に透過されることにより、当該液体を濾過(フィルタリング)し得るよう構成されているのである。また、複数の中空糸15の両端は、封止剤14により固着されており、各端部が揃うよう束ねられている。
【0024】
導入口13は、下側蓋材9から下方に突出して形成され、透析装置1から供給される透析液(被濾過液)をハウジング8内に導入するものである。即ち、かかる導入口13は、ハウジング8の下方から外部を臨んだ開口部を構成する一方、ハウジング8内の中空糸15における下端部側と外部とを連通しており、導入した透析液が全て中空糸15内に送り込まれるようになっている。尚、当該導入口13は、下側蓋材9を介してハウジング8の一端(下端)に形成されることとなる。
【0025】
第1導出口11は、上側蓋材10から上方に突出して形成され、ハウジング8内に導入された透析液のうち、中空糸膜を通過して濾過された透析液(濾過液)をハウジング8の外部へ導出するものであるとともに、第2導出口12は、上側蓋材10から上方に突出し、且つ、第1導出口11と並列に形成され、ハウジング8内に導入された透析液のうち、中空糸膜を通過しない透析液(未濾過液)をハウジング8の外部へ導出するものである。
【0026】
具体的には、ハウジング8における上端側の一部には、側方へ膨出した膨出部8aが形成されており(図4及び図5参照)、該膨出部8a内に中空糸膜を通過した透析液(濾過液)のみが流通し得るよう構成されている。即ち、膨出部8aは、ハウジング8内における複数の中空糸15の外側空間と第2導出口11とを連通した流路を構成し、中空糸膜を通過した透析液を第2導出口11まで導き得るようになっている。尚、かかる膨出部8aによりハウジング8の上側開口は一側方に先細りの形状とされており、かかる開口を塞ぐべく、上側蓋材10は図6の如き形状(即ち、先細り形状)とされている。
【0027】
一方、第2導出口12は、ハウジング8内の中空糸15における上端部側と外部とを連通しており、中空糸膜を通過せず、中空糸15内を単に素通りした透析液(未濾過液)をハウジング8の外部に導出するようになっている。尚、第1導出口11及び第2導出口12は、上側蓋材10を介してハウジング8の他端(上端)に形成されることとなる。
【0028】
ここで、ハウジング8内の透析液の流れは、当該ハウジング8の長手方向(即ち、図3中P方向)と略等しく、かかるP方向に対し略平行な向きで導入口13、第1導出口11及び第2導出口12が形成されている。これにより、第1導出口11及び第2導出口12による透析液(濾過液及び未濾過液)の導出方向、導入口13による透析液(被濾過液)の導入方向、及びハウジング内8の透析液の流動方向とを略等しくすることができ、透析液のハウジング8内への導入及び導出をスムーズに行うことができる。
【0029】
また、第1導出口11、第2導出口12及び導入口13のそれぞれには、細径部11a、12a及び13aが形成されているとともに、上側蓋材10及び下側蓋材9の周縁には、それぞれ側方に突出したフランジ10a及び9aが形成されている。各口に形成された細径部11a、12a及び13aは、ホルダ装置7に形成された係止部位と嵌合係止し得るものであり、フランジ10aは、ホルダ装置7に形成された案内溝により案内されるべきものであるが、詳しくは後述する。尚、第1導出口11、第2導出口12及び導入口13のそれぞれには、ガスケットgが挿入されている。
【0030】
ホルダ装置7は、濾過フィルタ装置6を支持するためのもので、図7及び図8に示すように、ハウジング8の長手方向(即ち上下方向)に延設されたホルダ装置本体16と、2つの導出側接続口19、20(図9参照)が形成された第1アーム部17と、1つの導入側接続口21(図10参照)が形成された第2アーム部18と、導出側接続口19、20及び導入側接続口21を第1導出口11、第2導出口12、及び導入口13に対して上下から押圧させ液密に接続するとともに、その接続状態を維持し得る上側レバー22及び下側レバー23(接続手段)とを備えたものである。
【0031】
第1アーム部17は、ホルダ装置本体16の一端(上端)側から側方に延びて形成されるとともに、第2アーム部18は、ホルダ装置本体16の他端(下端)側から第1アーム部17と略平行に延びて形成されたものである。また、第1アーム部17は、ホルダ装置本体16に対して上下方向に摺動自在とされており、当該第1アーム部17が第2アーム部18に対して近接又は離間可能とされている。
【0032】
かかる構成により、第1アーム部17及び第2アーム部18間に濾過フィルタ装置6を挿通して支持する際、当該濾過フィルタ装置における製造時の寸法ばらつき(即ち、濾過フィルタ装置における長手方向の寸法ばらつき)を吸収することができる。尚、本実施形態においては、第1アーム部17を第2アーム部18に対して近接又は離間させるべく可動な構成としているが、第2アーム部18を第1アーム部17に対して近接又は離間させるべく可動な構成としてもよい。
【0033】
導出側接続口19及び20は、それぞれ第1アーム部17の背面に接続された可撓性チューブD1及びD2と接続されており、導入側接続口21は、同様にホルダ装置本体16の背面に接続された可撓性チューブD3と接続されている(図7参照)。このうち導出側接続口19と接続された可撓性チューブD1は、透析液導入ラインL1の下流側に、導入側接続口21と接続された可撓性チューブD3は、透析液導入ラインL1の上流側にそれぞれ接続される一方、導出側接続口20と接続された可撓性チューブD2の先端はクランプや電磁弁などによって遮蔽されており、透析液が通過できないようになっている。
【0034】
上側レバー22及び下側レバー23は、図示しないカムを介して導出側接続口19、20及び導入側接続口21と連結されており、上側レバー22を揺動操作すると、当該カム作用によって導出側接続口19、20を下方に移動させるとともに、下側レバー23を揺動操作すると、同カム作用によって導入側接続口21を上方に移動させる。即ち、第1アーム部17及び第2アーム部18の間に濾過フィルタ装置6を位置させ、第1導出口11、第2導出口12、導入口13をそれぞれ導出側接続口19、20、及び導入側接続口21と対向させた状態にて、上側レバー22及び下側レバー23を揺動操作すると、当該第1導出口11及び第2導出口12に対して導出側接続口19、20を上方から押圧するとともに、導入口13に対して導入側接続口21を下方から押圧する。
【0035】
このような状態においては、濾過フィルタ装置6は上下から挟持されて支持されることとなり、各口が各々の接続口と液密に接続された状態が維持されることとなる。一方、かかる状態から上側レバー22及び下側レバー23を逆方向に揺動操作すると、第1導出口11、第2導出口12、導入口13から導出側接続口19、20、及び導入側接続口21が離間して支持が解かれ、濾過フィルタ装置6をホルダ装置7から取り外すことができるよう構成されている。
【0036】
また、第1アーム部17の下面における側縁には、図9に示すように、上側蓋材10の周縁に設けられたフランジ10aを嵌合しつつ案内し得る左右一対の案内溝24が形成されている。かかる案内溝24により、濾過フィルタ装置6のホルダ装置7に対する装着時、フランジ10aが案内されるので、当該濾過フィルタ装置6のホルダ装置7に対する位置決めを容易とし、装着時の作業性を向上させることができる。
【0037】
更に、第1アーム部17の下面における略中央には、同図に示すように、第1導出口11及び第2導出口12に設けられた細径部11a及び12aに嵌合係止し得る係止部位25が形成されている。かかる係止部位25は、細径部11a及び12aの外径と略等しい(若干大きく形成されている)幅寸法tを有する切欠きから成り、図11で示すように、導出側接続口19或いは20の押圧力Aに抗する反力B(かかる反力Bは各導出口にかかる応力となる)を生じさせることができる。
【0038】
従って、濾過フィルタ装置6をホルダ装置7にて支持する際、導出側接続口19及び20の押圧力Aに抗する反力Bは、細径部19a及び20aよりも上側の部位のみに作用することとなり、ハウジング8側には伝達されないので、当該反力Bによるハウジング8の変形又は破損等を回避することができるのである。
【0039】
また、図10に示すように、第2アーム部18の上面にも、係止部位25と同様の係止部位26が形成されており、濾過フィルタ装置6をホルダ装置7にて支持する際、導入側接続口21の押圧力に抗する応力が細径部13aよりも下側の部位のみに作用して、ハウジング8側には伝達されない。尚、本実施形態の如き細径部に代えて、係止部位25又は26で嵌合係止され得る溝を第1導出口11、第2導出口12及び導入口13の側面に形成してもよい。
【0040】
また更に、図12に示すように、押圧力Aが付与されるガスケットgの直下に係止部位25が位置するよう、上記実施形態より第2導出口12’の径を大きく(これに伴い、ガスケットgの径も大きくする)設計するのが好ましい。かかる形状によれば、押圧力Aが付与された場合、その反力Bが当該押圧力Aと同一直線上に生じるため、無用なモーメント等が生じず、確実に支持することができる。
【0041】
次に、上記構成の濾過フィルタ装置6及びそれを支持するためのホルダ装置7における作用について説明する。
まず、ホルダ装置7の背面から延びる可撓性チューブD1及びD3をそれぞれ透析液導入ラインL1に接続しておき、濾過フィルタ装置6を第1アーム部17及び第2アーム部18間に挿通させる。このとき、既述のように、上側蓋材10のフランジ10aが案内溝24により案内されるのであるが、濾過フィルタ装置6のホルダ装置7への装着方向は、上側蓋材10に形成されたフランジ10aの先細り方向(図6参照)と一致しており、濾過フィルタ装置6の装着方向が感覚的に分かり、且つ、案内溝24によるフランジ10aの案内を確実にすることができる。
【0042】
また、装着時において、濾過フィルタ装置6の長さ寸法に応じて第1アーム部17が上下に移動し、第1導出口11、第2導出口12及び導入口13が導出側接続口19、20及び導入側接続口21と確実に対向するようになっている。この状態から、上側レバー22及び下側レバー23を揺動動作して導出側接続口19を第1導出口11に、導出側接続口20を第2導出口12に、導入側接続口21を導入口13にそれぞれ押圧させ、濾過フィルタ装置6を上下から挟持する。
【0043】
透析治療時においては、透析装置1から吐出された透析液は、透析液導入ラインL1を通過する過程において、可撓性チューブD3から導入側接続口21を介して導入口13に至り、ハウジング8内の中空糸15に導入される。そして、中空糸15が構成する中空糸膜を通過した透析液がハウジング8の膨出部8aを介して第1導出口11に至り、そこから導出側接続口19及び可撓性チューブD1を介してダイアライザ3に供給される。尚、可撓性チューブD2は、クランプなどにより透析液の流れが遮断されているため、中空糸膜を通過しないで第2導出口12に至った透析液はダイアライザ3側に供給されない。
【0044】
即ち、透析装置1からの透析液は、濾過フィルタ装置6の中空糸膜により濾過され、清浄化された透析液のみがダイアライザ3に供給されるのである。その後、透析液はダイアライザ3内の透析液流路を流れ、中空糸膜を介して患者の血液と接触し、当該血液中の老廃物を透析液側に透過させた後、透析液排出ラインL2から透析装置1へ排出される。以上、一連の作用により、患者に対する透析治療が行われる。
【0045】
透析治療の後、濾過フィルタ装置6を洗浄するには、透析装置1から透析液を吐出させつつ、可撓性チューブD1とD2とを交互に開放及び閉塞させる。即ち、中空糸膜を通過させて第1導出口11から透析液を導出させたり、当該中空糸膜を素通りさせて第2導出口12から透析液を導出させたりすることにより、中空糸膜に堆積した異物を濾過フィルタ装置6外へ排出するのである。
【0046】
これにより、濾過フィルタ装置6を所定回数使用するに際し、ホルダ装置7で支持したまま洗浄することができ、透析装置に搭載したまま濾過フィルタ装置6の洗浄作業を行うことができる。尚、所定回数使用して濾過フィルタ装置6を廃棄するに際しては、上側レバー22及び下側レバー23を揺動操作し、第1導出口11、第2導出口12及び導入口13から導出側接続口19、20及び導入側接続口21を離間させ、支持を解除する。
【0047】
かかる状態で、濾過フィルタ装置6をホルダ装置7から取り外し、新たな濾過フィルタ装置をホルダ装置7にセットする。このように、濾過フィルタ装置6の取り外しも極めて簡易に行うことができ、装着時の簡易とも併せ、当該濾過フィルタ装置6のホルダ装置7に対する脱着時における作業性を向上させることができる。
【0048】
以上、本実施形態に係る濾過フィルタ装置及びそれを支持するためのホルダ装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ホルダ装置の第2アーム部18における所定部位にも、下側蓋材9に形成されたフランジ9aを案内するための案内溝を形成してもよい。また、上記実施形態においては、導入口13が下方を向き、第1導出口11及び第2導出口12が上方を向くようホルダ装置7にて支持されているが、導入口13が上方を向き、第1導出口11及び第2導出口12が下方を向くよう支持してもよい。更に、本実施形態においては、透析治療時においてダイアライザに供給される透析液を濾過するものに適用されているが、他のもの(流体)を濾過(フィルタリング)するものに適用してもよい。
【0049】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、支持する濾過フィルタ装置において、第1導出口、第2導出口及び導入口をハウジングと略平行に形成したので、当該第1導出口及び第2導出口による濾過液及び未濾過液の導出方向、導入口による被濾過液の導入方向、及びハウジング内の液の流動方向とを略等しくすることができ、被濾過液のハウジング内への導入及び導出をスムーズに行うことができる。
また、請求項1のホルダ装置においては、濾過フィルタ装置の各口に対し、第1アーム部及び第2アーム部に形成された導出側接続口及び導入側接続口を押圧させて液密に接続し、その接続状態を維持することができるので、当該濾過フィルタ装置を簡易に支持することができ、装置セッティング時の作業性を向上させることができる。
更に、請求項1のホルダ装置においては、第1導出口、第2導出口、及び導入口のそれぞれに、溝又は細径部を形成するとともに、第1アーム部及び第2アーム部における所定位置に、溝又は細径部に嵌合係止し得る係止部位が形成しているので、接続手段にて導出側接続口及び導入側接続口を第1導出口、第2導出口、及び導入口に押圧させる際に、濾過フィルタ装置において応力が付与される箇所を限定的なものとすることができる。
即ち、溝又は細径部が係止部位にて嵌合係止されつつ接続手段にて各口に対する押圧が行われることとなるため、接続時に付与される応力は、第1導出口、第2導出口及び導入口のみに作用するのである。従って、ハウジングを含む濾過フィルタ装置全体に応力が付与されるものに比べ、当該応力によるハウジング等の変形又は破損等を回避することができるのである。
【0050】
請求項2の発明によれば、透析治療に使用される血液浄化器に透析装置から供給される透析液をスムーズに流動させることができ、当該透析液の十分な濾過作用及び供給作用を達成することができる。
【0052】
請求項の発明によれば、第1アーム部又は第2アーム部が、互いに近接又は離間する方向に移動可能とされているので、濾過フィルタ装置を支持する際、当該濾過フィルタ装置における製造時の寸法ばらつき(即ち、濾過フィルタ装置における長手方向の寸法ばらつき)を吸収することができる。
【0055】
請求項の発明によれば、第1アーム部及び第2アーム部に形成された案内溝により、濾過フィルタ装置に形成されたフランジが案内されるので、当該濾過フィルタ装置のホルダ装置に対する位置決めを容易とし、装着時の作業性を向上させることができる。
【0056】
請求項の発明によれば、フランジが、第1導出口、第2導出口、又は導入口の前記第1アーム部又は第2アーム部に対する装着方向に先細り形状とされているので、濾過フィルタ装置のホルダ装置に対する装着方向が感覚的に分かり、且つ、案内溝によるフランジの案内を確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置及びそれを支持するためのホルダ装置を透析治療に用いた場合を示す模式図
【図2】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を示す側面図
【図3】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を示す縦断面図
【図4】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を斜め下方から見た斜視図
【図5】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を斜め上方から見た斜視図
【図6】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を示す上面図
【図7】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を支持した状態のホルダ装置を示す側面図
【図8】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置を支持した状態のホルダ装置を示す正面図
【図9】図8におけるIX−IX線断面図
【図10】図8におけるX−X線断面図
【図11】本発明の実施形態に係る濾過フィルタ装置の細径部がホルダ装置の係止部位に嵌合係止された状態を示す拡大模式図
【図12】本発明の他の実施形態に係る濾過フィルタ装置の細径部がホルダ装置の係止部位に嵌合係止された状態を示す拡大模式図
【図13】従来の濾過フィルタ装置を示す側面図
【符号の説明】
1…透析装置
2…血液回路
3…ダイアライザ
4…血液ポンプ
5…ドリップチャンバ
6…濾過フィルタ装置
7…ホルダ装置
8…ハウジング
8a…膨出部
9…下側蓋材
10…上側蓋材
9a、10a…フランジ
11…第1導出口
12…第2導出口
13…導入口
14…封止剤
15…中空糸(濾過材)
16…ホルダ装置本体
17…第1アーム部
18…第2アーム部
19、20…導出側接続口
21…導入側接続口
22…上側レバー
23…下側レバー
24…案内溝
25、26…係止部位

Claims (5)

  1. 内部に濾過材を具備した筒状のハウジングと、
    該ハウジングの一端に形成され、当該ハウジング内に被濾過液を導入する導入口と、
    該導入口から導入された前記被濾過液のうち、前記濾過材を通過して濾過された濾過液を前記ハウジングから導出する第1導出口と、
    前記導入口から導入された前記被濾過液のうち、前記濾過材を通過しない未濾過液を前記ハウジングから導出する第2導出口と、
    を備え、前記第1導出口及び第2導出口を前記ハウジングの他端に形成するとともに、これら第1導出口、第2導出口、及び前記導入口を前記ハウジングの長手方向と略平行に形成した濾過フィルタ装置を支持するためのホルダ装置であって、
    前記ハウジングの長手方向に延設されたホルダ装置本体と、
    該ホルダ装置本体の一端側から側方に延びて形成され、前記第1導出口及び第2導出口とそれぞれ接続され得ると共にハウジングの長手方向に開口した導出側接続口が形成された第1アーム部と、
    前記ホルダ装置本体の他端側から前記第1アーム部と略平行に延びて形成され、前記導入口と接続され得ると共にハウジングの長手方向に開口した導入側接続口が形成された第2アーム部と、
    前記導出側接続口及び導入側接続口を前記第1導出口、第2導出口、及び導入口に対して押圧させ液密に接続するとともに、その接続状態を維持する接続手段と、
    を備え、
    前記第1導出口、第2導出口、及び導入口のそれぞれに、溝又は細径部を形成するとともに、前記第1アーム部及び第2アーム部における所定位置に、当該溝又は細径部に嵌合係止し得る係止部位を形成したことを特徴とするホルダ装置
  2. 前記濾過フィルタ装置の濾過材で濾過される前記被濾過液は、前記透析装置から血液浄化器に供給される透析液から成ることを特徴とする請求項1記載のホルダ装置
  3. 前記第1アーム部又は第2アーム部は、互いに近接又は離間する方向に移動可能とされたことを特徴とする請求項1又は2記載のホルダ装置。
  4. 前記ハウジングの一端側又は他端側における周縁にフランジを形成するとともに、前記第1アーム部又は第2アーム部における所定位置に、当該フランジを嵌合しつつ案内し得る案内溝が形成されたことを特徴とする請求項のいずれか1つに記載のホルダ装置。
  5. 前記フランジは、前記第1導出口、第2導出口、又は導入口の前記第1アーム部又は第2アーム部に対する装着方向に先細り形状とされたことを特徴とする請求項記載のホルダ装置。
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