JP3923837B2 - 精密機器の調整固定機構装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、精密機器、例えば、宇宙用の光学望遠鏡に搭載される副鏡ユニット等の精密機器の調整固定機構装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来のX軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度調整固定機構装置の概念を表す図である。5自由度調整固定機構装置は、正三角形の頂点の位置に3組の調整固定機構1a,1b,1cが副鏡ユニット(移動テーブル)2に取り付けられている。図6は図5の調整固定機構1aの拡大図で、図7のB―B方向から見た断面図である。図7はこの調整固定機構を図6のA―A方向よりみた断面図である。3a,3bはBx軸調整固定ボルト、4a,4bはBy軸調整固定ボルト、5はBz軸調整固定ボルトである。6は位置固定用ロックナットで、Bx軸調整固定ボルト3a,3bで副鏡ユニット2のX軸方向位置を調整後、位置固定用ロック6をボルト位置決め金具7に締め付けて、副鏡ユニット2のX軸方向位置を固定する。同様にして、By軸調整固定ボルト4a,4bで副鏡ユニット2のY軸方向位置を調整後、位置固定用ロック6をボルト位置決め金具7に締め付けて、位置固定用ロックナット6で副鏡ユニット2のY軸方向位置を固定する。
【0003】
ボルト位置決め金具7は、Bx軸調整固定ボルト3a,3b、By軸調整固定ボルト4a,4b、Bz軸調整固定ボルト5に対して共用される1体の金具である。8は固定側フランジである。9は位置固定用ロックナットで、Bz軸調整固定ボルト5で副鏡ユニット2のZ軸方向位置を調整後、位置固定用ロックナット9を固定側フランジ8に締め付けて、副鏡ユニット2のZ軸方向位置を固定する。10は副鏡ユニット2を固定側フランジ8側へ引く引きバネである。
【0004】
次に動作について説明する。副鏡ユニット2に取り付けられた調整固定機構1a,1b,1cは、3組のBx軸調整固定ボルト3a,3bを同時に押し引きすることにより、副鏡ユニット2をX軸方向に位置調整することができる。同様に、3組のBy軸調整固定ボルト4a,4bを同時に押し引きすることにより、副鏡ユニット2をY軸方向に位置調整することができる。さらに、3組のBz軸調整固定ボルト5を押し引きすることにより、副鏡ユニット2をZ軸方向に位置調整することができる。3組のZ軸方向高さをそれぞれ独立に調整することにより、X軸まわりθx,Y軸まわりθyの位置調整をすることができる。X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの位置調整を行った後、位置固定用ロックナット6をボルト位置決め金具7に、位置固定用ロックナット9を固定側フランジ8にそれぞれ締め付けることにより位置の固定を行うことができる。以上のようにすることにより、X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度を調整固定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の調整固定機構装置は、以上のように構成されているので、手動にて位置固定する際に、位置固定用ロックナット6,9を軸まわりに回転させるので、Bx軸調整固定ボルト3a,3b,By軸調整固定ボルト4a,4b,Bz軸調整固定ボルト5が、それぞれX軸方向,Y軸方向,Z軸方向にずれることがあった。位置決め調整精度が1/10mm程度のときには従来の手法でも精度的に問題はないが、調整精度が数μmの精度であると、位置固定用ロックナット6,9の軸まわり回転によるズレ量が問題になる。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、移動テーブル(副鏡ユニット)のX軸方向,Y軸方向の2自由度、または、X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度を調整できると共に、調整後のずれが少なく、かつ、振動に対してずれの少ない調整固定機構装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる精密機器の調整固定機構装置は、X軸とY軸は互いに直交し、固定側基台に第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構で、上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を調整し、上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を固定保持するようにしたものである。
【0008】
また、この発明に係わる精密機器の調整固定機構装置は、X軸,Y軸とZ軸は互いに直交し、固定側基台からZ軸方向に進退するPz軸調整ボルトで支持され、第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動及びY軸まわり回転可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動及びX軸まわり回転可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構の少なくとも3組で、上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を調整し、上記Pz軸調整ボルトを移動位置にロックナットで締め付け、上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を固定保持するようにしたものである。
【0009】
また、上記Pz軸調整ボルトは差動ねじであり、円筒状大径ボルトとその貫通孔にねじ込まれた小径ボルトで構成されて、上記大径ボルトの外周面のねじピッチと上記大径ボルトの貫通孔のねじピッチが異なっているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である精密機器の調整固定機構装置、この例では、副鏡自由度調整固定機構装置を示し、(a)は正面図、(b)はその側面図である。図1において、11は宇宙用光学望遠鏡の副鏡を取り付けるための副鏡ユニット(移動側テーブル)で、外形が12角形状で、中央が三つ葉のクローバ状に切り取られた骨組みで形成されている。12はこの副鏡ユニット11を光学望遠鏡に取り付けるための固定側フランジ(固定側基台)で、外形が12角形状で、中央が切り取られた外枠で形成されている。13a,13b,13cは正三角形の頂点の位置に配置された3組の調整固定機構で、固定側フランジ12の基板と副鏡ユニット11の基板間に配置されている。この3組の調整固定機構で5自由度調整固定機構の主要部を構成する。14a,14bは副鏡ユニット11をX軸方向に移動させるためのアクチュエータ(図示せず)用あて面である。15a,15b,16a,16bは副鏡ユニット11をY軸方向に移動させるためのアクチュエータ(図示せず)用のあて面である。17は副鏡の設置部である。
【0011】
図2は図1の調整固定機構13bの拡大正面図である。図3は図2のC―C断面図であり、図4は図2のD―D断面図である。図3,図4に示すように、調整固定機構13bは、固定側フランジ12の基板と副鏡ユニット11の基板間に配置されている。図2,図3と図4において、21は副鏡ユニット11の据付孔22に調整固定機構13bを取り付けるためのドーナツ状フランジで、ボルト23で四方から副鏡ユニット11に固定されている。24は十字形状に円柱を組み合わせて固定した十字形ピンで、互いに直交するPx軸とPy軸を構成する。
【0012】
25a,25bは一端部がドーナツ状フランジ21にボルト26で取り付けられ、ばね材で形成され、半割された軸受状ホルダーで、他端部が十字形ピン24のPx軸に支承され、十字形ピン24のPx軸の移動方向をX軸方向に拘束する。27は半割軸受状ホルダー25a,25bを(上下の軸受を引き寄せて)十字形ピン24のPx軸に、Px軸に直角方向に挟圧して固定保持するホルダー固定用ボルト(ホルダー固定用ストッパ)で、十字形ピン24のPx軸を軸受状ホルダー25a,25bに固定し、十字形ピン24のX軸方向の移動を阻止する。28は軸受状ホルダー25a,25bに設けられ先端が半球状のずれ防止ピンねじで、十字形ピン24のPx軸のX軸方向の位置調整後、十字形ピン24のPx軸を軸受状ホルダー25a,25bに固定後、十字形ピン24のPx軸が軸受状ホルダー25a,25bからずれないようにPx軸と直角方向にねじ込まれPx軸を押し圧する。ずれ防止ピンねじ28が十字形ピン24のPx軸に当たる円柱Px軸の面は、平ら面18になるように加工している。
【0013】
29a,29bは十字形ピン24のPy軸を支承し、半割された軸受状ホルダーで、十字形ピン24のPy軸の移動方向をY軸方向に拘束する。軸受状ホルダー29a,29bは下部で結合され一体となっている。30は半割軸受状ホルダー29a,29bを十字形ピン24のPy軸に、Py軸に直角方向に挟圧して固定保持するホルダー固定用ボルト(ホルダー固定用ストッパ)で、十字形ピン24のPy軸を軸受状ホルダー29a,29bに固定し、十字形ピン24のY軸方向の移動を阻止する。31は軸受状ホルダー29a,29bに設けられ先端が半球状のずれ防止ピンねじで、十字形ピン24のPy軸のY軸方向の位置調整後、十字形ピン24のPy軸を軸受状ホルダー29a,29bに固定後、十字形ピン24のPy軸が軸受状ホルダー29a,29bからずれないようにPy軸と直角方向にねじ込まれPy軸を押し圧する。ずれ防止ピンねじ31が十字形ピン24のPy軸に当たる円柱Py軸の面は、平ら面19になるように加工している。32はドーナツ状フランジ21を副鏡ユニット11に固定するボルトである。
【0014】
41は十字形ピン24を支持し、上端部が軸受状ホルダー29a,29bの下端部に結合されたPz軸調整ボルトで、Z軸方向に進退して十字形ピン24のZ軸方向の移動を調整する。42はワッシャ、43はPz軸調整ボルト41で十字形ピン24のZ軸方向の移動位置を調整後、その位置を固定するPz軸調整ボルト固定用ねじ(固定用ストッパ)で、Z軸方向の移動位置を調整後、スペーサ44を介在させて軸受状ホルダー29a,29bを固定用ねじ43でスペーサ44に固定している。45はPz軸調整ボルト41を構成し、固定側フランジ12の貫通孔46にねじ込まれ、Z軸方向の差動移動を実現する差動ねじで、円筒状大径ボルト47とその内側の貫通孔にねじ込まれた小径ボルト48を有し、円筒状大径ボルト47の外周面に切ったねじ(疎ねじ)と内周面に切ったねじ(密ねじ)のピッチを変えている。
【0015】
49は円筒状大径ボルト47の端部に一体に形成された円筒状大径ボルト47のねじ込み用ナットである。50は小径ボルト48の端部に一体に形成された小径ボルト48のねじ込み用(回転阻止用)ナットである。差動ねじ45で、十字形ピン24を進退させるには、ねじ込み用(回転阻止用)ナット50の回転を阻止し、ねじ込み用ナット49を回転させれば、円筒状大径ボルト47の外周面に切ったねじ(疎ねじ)と内周面に切ったねじ(密ねじ)のピッチの差だけ進退する。51は差動ねじ45の大径ボルト47を固定側フランジ12に位置固定する大径ボルト固定用ロックナット、52は小径ボルト48を差動ねじ45の大径ボルト47に対し位置固定する小径ボルト固定用ロックナットである。
【0016】
次に実施の形態1の動作について説明する。宇宙用光学望遠鏡の副鏡ユニット11におけるX軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度を調整する際、固定側フランジ12に副鏡ユニット11を調整固定機構13a,13b,13cの箇所を用いて支持する。副鏡ユニット11の位置調整前に、調整固定機構13a,13b,13cのPx軸のホルダー固定用ボルト27、ずれ防止ピンねじ28、及び、Py軸のホルダー固定用ボルト30、ずれ防止ピンねじ31を、十字形ピン24が自由にX軸方向、Y軸方向にスライドできるように緩めておく。さらに、大径ボルト固定用ロックナット51,小径ボルト固定用ロックナット52、Pz軸調整ボルト固定用ねじ43を緩め、スペーサ44を引抜いておき、Pz軸調整ボルト41を自由に進退できるようにする。
【0017】
次に副鏡ユニット11の位置調整について述べる。副鏡ユニット11のZ軸方向の位置は各調整固定機構13a,13b,13cのPz軸調整ボルト41に取り付けられている差動ねじ45を工具を使用して手動で回転させることによりZ軸方向の位置決めを行う。このとき、ねじ込み用(回転阻止用)ナット50の回転を阻止し、ねじ込み用ナット49を回転させれば、円筒状大径ボルト47の外周面に切ったねじ(疎ねじ)と内周面に切ったねじ(密ねじ)のピッチの差だけ進退する。ピッチの差だけ進退するようにしているので、微調整が容易になる。3組の調整固定機構13a,13b,13cのPz軸位置を独立に調整することにより、X軸まわりθx,Y軸まわりθyの位置を決めることができる。
【0018】
X軸方向の位置決めは、副鏡ユニット11のX軸駆動アクチュエータ用あて面14a,14bを利用し、アクチュエータで副鏡ユニット11をX軸方向に駆動する。Y軸方向の位置決めは、副鏡ユニット11のY軸駆動アクチュエータ用あて面15a,15b,16a,16bを利用してアクチュエータで副鏡ユニット11をY軸方向に駆動する。調整固定機構13a,13b,13cの十字形ピン24は、X軸方向には軸受状ホルダー25a,25bにより、X軸方向移動およびX軸まわり回転が可能なように拘束されている。又、Y軸方向には軸受状ホルダー29a,29bにより、Y軸方向移動およびY軸まわり回転が可能なように拘束されている。これらにより、十字形ピン24は、XY平面内のスライド移動及び軸まわり回転が可能なように拘束される。3箇所の調製固定機構13a,13b,13cそれぞれのX軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの自由度により、副鏡ユニット11のX軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度の調整が可能となる。
【0019】
次に位置調整後の固定保持について述べる。副鏡ユニット11のZ軸方向の位置、X軸まわりθx,Y軸まわりθyの位置をを決めた後、大径ボルト固定用ロックナット51と小径ボルト固定用ロックナット52を用いて差動ねじ45のZ軸方向位置を固定保持し、スペーサ44を介在させて軸受状ホルダー29a,29bを固定用ねじ43でスペーサ44に固定し、両方で、Pz軸調整ボルト41のZ軸方向位置を固定保持する。副鏡ユニット11のX軸,Y軸位置調整後、軸受状ホルダー25a,25bをホルダー固定用ボルト27でPx軸に挟圧することにより、副鏡ユニット11のX軸方向及びX軸まわり回転を固定保持する。又、軸受状ホルダー29a,29bをホルダー固定用ボルト30でPy軸に押圧することにより、副鏡ユニット11のY軸方向及びY軸まわり回転を固定保持する。さらにX軸固定用ずれ防止ピンねじ28、Y軸固定用ずれ防止ピンねじ31を締め付けることで、十字形ピン24のPx軸及びPy軸の位置固定を確実にする。このときPx軸の軸受状ホルダー25a,25b,ずれ防止ピンねじ28、及び、Py軸の軸受状ホルダー29a,29b,ずれ防止ピンねじ31を各軸と直角方向に押圧するため、軸方向の移動は生じない。
【0020】
実施の形態1の5自由度調整固定機構装置は、上記のように構成したので、X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわりθx,Y軸まわりθyの5自由度を調整することが可能であり、特にX軸、Y軸の位置調整後の固定の際には、十字形ピン24を固定保持する軸受状ホルダー及びずれ防止ピンねじを軸に直角方向に押圧するため、位置ずれを起こすことなく数μmの精度で位置固定が可能であり、特に振動に対して、位置ずれをほとんどなくすることができる。
【0021】
また、X軸駆動、Y軸駆動アクチュエータには、ステッピングモータ等を用いてもよく、その際には副鏡ユニットの位置および移動量を正確に知ることができる。
実施の形態1では、3組の調整固定機構13a,13b,13cで5自由度調整固定機構の主要部を構成したが、少なくとも3個以上、例えば4組の調整固定機構を、固定側フランジの基板と副鏡ユニットの基板間に配置させて、5自由度調整固定機構の主要部を構成しもよい。
なお、十字形ピン24はZ軸に直交する二軸(X軸,Y軸)回りに回転できる機構ということで、ジンバルピンと呼ぶことができる。
【0022】
実施の形態2.
実施の形態1では、3組の調整固定機構13a,13b,13cで5自由度調整固定機構の主要部を構成したが、Pz軸調整ボルトを使用しないで、固定式とし、十字形ピン24のX軸とY軸方向に移動可能とし、移動調整後に固定保持を行い、これらを実施の形態1と同様にすれば、移動用テーブルのX軸、Y軸の2自由度調整固定機構装置を実現できる。この場合も、X軸、Y軸の位置調整後の固定の際には、十字形ピン24を固定保持する軸受状ホルダー及びずれ防止ピンねじを軸に直角方向に押圧するため、位置ずれを起こすことなく数μmの精度で位置固定が可能であり、特に振動に対して、位置ずれをほとんどなくすことができる。
【0023】
移動用テーブルのX軸、Y軸の2自由度調整固定機構装置は、Z軸固定式の3組の調整固定機構13a,13b,13cを用いて実現しているが、Z軸固定式の1個の調整固定機構を用い、他はローラなどの支えで実現してもよい。
【0024】
【発明の効果】
この発明の精密機器の調整固定機構装置は、X軸とY軸は互いに直交し、固定側基台に第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構で、上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を調整し、上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を固定保持するようにので、確実に位置ずれを精密に防止して精度よく固定保持することができ、振動に対して位置ずれを防止することができる。
【0025】
この発明の精密機器の調整固定機構装置は、X軸,Y軸とZ軸は互いに直交し、固定側基台からZ軸方向に進退するPz軸調整ボルトで支持され、第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動及びY軸まわり回転可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動及びX軸まわり回転可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構の少なくとも3組で、上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を調整し、上記Pz軸調整ボルトを移動位置にロックナットで締め付け、上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を固定保持するようにしたので、X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,X軸まわり,Y軸まわりの5自由度を調整することができ、確実に位置ずれを精密に防止して精度よく固定保持することができ、振動に対して位置ずれを防止することができる。
【0026】
また、Pz軸調整ボルトは差動ねじであり、円筒状大径ボルトとその貫通孔にねじ込まれた小径ボルトで構成されて、上記大径ボルトの外周面のねじピッチと上記大径ボルトの貫通孔のねじピッチが異なっているので、Z軸調整を微調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である精密機器の調整固定機構装置を示し、(a)は正面図、(b)はその側面図である。
【図2】 図1の調整固定機構の拡大正面図である。
【図3】 図2のC―C断面図である。
【図4】 図2のD―D断面図である。
【図5】 従来の5自由度調整固定機構装置の概念を表す図である。
【図6】 図5の調整固定機構の拡大図で、図7のB―B方向から見た断面図である。
【図7】 調整固定機構を図6のA―A方向よりみた断面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 調整固定機構 2 副鏡ユニット(移動テーブル)
3a,3b Bx軸調整固定ボルト 4a,4b By軸調整固定ボルト
Bz軸調整固定ボルト 6 位置固定用ロックナット
7 ボルト位置決め金具 8 固定側フランジ
9 位置固定用ロックナット 10 引きバネ
11 副鏡ユニット(移動側テーブル)
12 固定側フランジ(固定側基台)
13a,13b,13c 調整固定機構
14a,14b アクチュエータ用あて面
15a,15b,16a,16b アクチュエータ用のあて面
17 副鏡の設置部 18 平ら面
19 平ら面 21 ドーナツ状フランジ
22 据付孔 23 ボルト
24 十字形ピン 25a,25b 軸受状ホルダー
26 ボルト
27 ホルダー固定用ボルト(ホルダー固定用ストッパ)
28 ずれ防止ピンねじ 29a,29b 軸受状ホルダー
30 ホルダー固定用ボルト(ホルダー固定用ストッパ)
31 ずれ防止ピンねじ 32 ボルト
41 Pz軸調整ボルト 42 ワッシャ
43 Pz軸調整ボルト固定用ねじ(固定用ストッパ)
44 スペーサ 45 差動ねじ
46 貫通孔 47 大径ボルト
48 小径ボルト 49 ねじ込み用ナット
50 ねじ込み用(回転阻止用)ナット
51 大径ボルト固定用ロックナット 52 小径ボルト固定用ロックナット

Claims (3)

  1. X軸とY軸は互いに直交し、
    固定側基台に第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構で、上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、
    上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を調整し、
    上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、
    上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、
    上記移動用テーブルのX軸とY軸の移動位置を固定保持するようにしたことを特徴とする精密機器の調整固定機構装置。
  2. X軸,Y軸とZ軸は互いに直交し、
    固定側基台からZ軸方向に進退するPz軸調整ボルトで支持され、第1軸受状ホルダーを介してPy軸がY軸方向移動及びY軸まわり回転可能に支承され、かつ移動用テーブルを第2軸受状ホルダーを介してPx軸にX軸方向移動及びX軸まわり回転可能に支承し、互いに直交するPx軸とPy軸を有する十字形ピンを備える調整固定機構の少なくとも3組で、
    上記固定側基台に対して上記移動用テーブルを支承する精密機器の調整固定機構装置であって、
    上記固定側基台に対する上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を調整し、
    上記Pz軸調整ボルトを移動位置にロックナットで締め付け、
    上記第軸受状ホルダーをPx軸に第ホルダー固定用ストッパでPx軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンねじをPx軸にPx軸に直角方向に押圧すると共に、
    上記第軸受状ホルダーをPy軸に第ホルダー固定用ストッパでPy軸に直角方向に押圧し、上記第軸受状ホルダーから第ずれ防止ピンをPy軸にPy軸に直角方向に押圧して、
    上記移動用テーブルのX軸,Y軸とZ軸の移動位置を固定保持するようにしたことを特徴とする精密機器の調整固定機構装置。
  3. 上記Pz軸調整ボルトは差動ねじであり、円筒状大径ボルトとその貫通孔にねじ込まれた小径ボルトで構成されて、上記大径ボルトの外周面のねじピッチと上記大径ボルトの貫通孔のねじピッチが異なっている請求項2記載の精密機器の調整固定機構装置。
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