JP3923788B2 - 糞尿処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、糞尿処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年環境保全に関する問題がクローズアップされ、人と動物等の共生化を図るために、人の生活環境を壊さない状態を維持しながら如何にお互いに満足できるような環境を創るかが真剣に議論されるようになってきた。その際、人の排泄物はもちろんのこと家畜の排泄物の処理についても注目されるようになってきた。
【0003】
一般に牛、豚、その他の家畜等の糞尿を処理する場合、排泄された糞尿から固形物を除去した後、大型タンクにこの糞尿液を貯留して曝気処理を行うことにより糞尿液の臭いを軽減しかつ微生物の自己分解能を促して酸化発酵処理を行い、沈殿所望の曝気糞尿処理液に加工し、これを肥料等に使っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来方法では、曝気処理を行うために粘度の高い糞尿液をタンクに投入すると、糞尿液は粘度が高いために曝気処理されずにタンク底部に滞留してしまい、その結果、微生物の自己分解能を促して酸化発酵処理する効率が悪くなり、また所望の曝気処理糞尿流体に加工するのに時間を要していた。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体を効率よく除去し、糞尿流体に従来よりも効率よく曝気処理を行うことができる糞尿処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の一実施の形態に係る糞尿処理装置は、曝気処理槽の底部に沈殿したあるいは滞留した糞尿粘体を処理槽外部に取り出すドレインパイプと、このドレインパイプから外部に取り出された糞尿粘体を貯蔵する密閉型ドレインタンクと、このドレインタンクに貯蔵された糞尿粘体の上部に分離して貯留する糞尿流体を前記曝気処理槽内に戻すフィードバックパイプとを有することを特徴とする。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、ドレインパイプによりドレインタンクに排出されてドレインタンク内で固液分離され、ドレインタンク内上方に分離された糞尿液は、フィードバックパイプにより曝気処理槽に戻される。
【0007】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽およびドレインタンクのそれぞれは、ステンレス構造体によって構成してもよい。この糞尿処理装置によれば、耐久性に優れた糞尿処理装置が短期間で建設できる。
【0008】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽の底部に配置されかつ前記ドレインパイプの取り入れ口に向かって沈殿あるいは底部に滞留した糞尿粘体を導く糞尿粘体誘導装置をさらに備えてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、糞尿粘体誘導装置によりドレインパイプの取り入れ口に導かれる。
【0009】
上記糞尿処理装置において、糞尿粘体誘導装置は、空気を噴射するノズルでもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、ノズルから噴射される空気により、ドレインパイプの取り入れ口に導かれる。
【0010】
上記糞尿処理装置において、糞尿粘体誘導装置は、曝気処理槽の底部において前記ドレインパイプと長手方向に対向するミキサーでもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、ミキサーによりドレインパイプの取り入れ口に導かれる。
【0011】
上記糞尿処理装置において、糞尿粘体誘導装置は、糞尿粘体をドレインパイプの取り入れ口に向かって案内する螺旋状の羽を持った糞尿粘体ガイド軸と、このガイド軸を収容する長尺溝と、糞尿粘体ガイド軸を駆動する装置とを備えてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、ドレインパイプの取り入れ口に導かれる。
【0012】
上記糞尿処理装置において、ドレインパイプからドレインタンクに送られる糞尿粘体の供給を確実にするポンプをさらに備えてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽底部に滞留した糞尿粘体は、ポンプによりドレインパイプから確実にドレインタンクへ送出される。
【0013】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽は、槽の上部に配置された少なくとも1個の拡散部をさらに備え、フィードバックパイプは、拡散部にドレインタンク内の糞尿流体を導くようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、ドレインタンク内の液体成分は、フィードバックパイプにより拡散部に導かれる。
【0014】
上記糞尿処理装置において、フィードバックパイプは、前記曝気処理槽の糞尿液中に前記ドレインタンクの液を導くようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、ドレインタンク内の糞尿流体は、フィードバックパイプにより曝気処理槽の糞尿流体中に導かれる。
【0015】
上記糞尿処理装置において、ドレインタンク内の糞尿流体を曝気処理槽に導くポンプ手段をさらに設けてもよい。この糞尿処理装置によれば、ドレインタンク内の糞尿流体は、ポンプ手段により曝気処理槽の糞尿流体に導かれる。
【0016】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽は、曝気処理槽の上部に配置された少なくとも1個の消泡部と、この消泡部から生じる消泡水を曝気処理槽自身あるいは他の部分に供給する消泡水供給手段とをさらに有するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、消泡部から送出される消泡水は、消泡水供給手段により曝気処理槽自身あるいは他の部分に送出される。
【0017】
上記糞尿処理装置において、消泡水供給手段は、消泡水を貯留する消泡水タンクをさらに備え、この消泡水タンクから曝気処理槽あるいは他の部分に消泡水を供給するようにしてもよい。
【0018】
上記糞尿処理装置において、ドレインタンク底部付近からドレインタンク内部の糞尿流体および糞尿粘体に必要に応じて空気を供給する空気供給装置をさらに備えてもよい。この糞尿処理装置によれば、ドレインタンク内部の糞尿流体および糞尿粘体に必要に応じて空気が供給される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1ないし図4に示された本発明が適用された糞尿処理装置は、糞尿流体の曝気処理を行う第1曝気処理槽1と、この第1曝気処理槽1の後段に配置された第2曝気処理槽2と、上述した曝気処理槽1,2で曝気処理された糞尿流体を所定特性を有した状態で貯留する第1熟成槽3と、この第1熟成槽3の後段に配置された第2熟成槽4と、排泄物から固液分離された糞尿流体を投入して第1曝気処理槽1に糞尿流体を供給する前貯留槽5と、第2熟成槽4からの曝気処理液を貯留する処理液貯留槽6と、上述した曝気処理槽1,2の槽下部に滞留した糞尿粘体を貯留するドレインタンク7と、ドレインタンク7下部に沈殿した粘体を貯留する粘体貯留槽8と、処理槽全体の各部の動作制御を行う制御装置9とから構成されている。なお、第1曝気処理槽1、第2曝気処理槽2、第1熟成槽3、第2熟成槽4、前貯留槽5およびドレインタンク7は、ステンレスユニット構造体によって構成されている。
【0020】
ドレインタンク7について図2を用いて具体的に説明すると、ドレインタンク7の外形を定める密閉型のタンク151は、全体として筒状であり、上部にはパイプ152と、排気管153、空気供給装置155が配設されている。また、タンク151の側壁にはフィードバックパイプ156と、後述するドレインパイプ27が接続されており、タンク151内部にはポンプ158が配設されており、タンク151の内部下方には排出装置154が設けられている。そして、タンク151の外面は保温材157により被覆されている。
【0021】
タンク151上部から垂下されているパイプ152は、ドレインタンク7外部に導出されて、第1曝気処理槽1に接続されており、ドレインタンク7内部に発生した泡およびガスを第1曝気処理槽1に送出する。
排気管153は、タンク151内部の圧力をバルブ143により調節する。
【0022】
ドレインパイプ154aとポンプ154bからなる排出装置154は、タンク151底部に滞留した粘体を粘体貯留槽8に送出する。
空気供給装置155は、タンク155上部からタンク151底部付近に垂下されたパイプ155aと、このパイプ155aが接続されたポンプ155bとから構成され、ポンプ155bから供給される空気をタンク151底部から出力する。これにより、タンク151底部に滞留している糞尿粘体が固化するのを防ぎかつ流動性を維持することができる。
フィードバックパイプ156は、タンク151上方の側壁と第1曝気処理槽1の側壁とを接続しており、タンク151内部の糞尿流体が所定量を超えると、その糞尿流体を第1曝気処理槽1に送出する。フィードバックパイプ156には、逆止弁156aが設けられており、第1曝気処理槽1からドレインタンク7に糞尿流体が逆流するのを防ぐ。
ポンプ手段を実現するポンプ158は、タンク151内部に貯留された糞尿流体を第1曝気処理槽1へパイプ158aを介して送出する。
保温材157は、タンク151の外面を被覆することにより、低温下での糞尿流体および糞尿粘体を貯留を可能にする。
ドレインタンク7を構成する各要素は、それぞれ公知の材料から構成される。
【0023】
次に、第1曝気処理槽1について、図2を用いて具体的に説明すると、第1曝気処理槽1の外形を定める箱体10は、全体として直方体であり隔壁11により内部が曝気処理部1aと循環部1bに仕切られている。曝気処理部1aの上方には、拡散部12と、出力装置13、14、消泡された糞尿流体(消泡水)を貯留する消泡水タンク25が設けられている。曝気処理部1aおよび循環部1bの内部上方には、糞尿流体を出力するシャワー15が配設され、曝気処理部1aの内部下方には、糞尿流体と空気を混ぜ合わせて吐出する曝気レータ16と曝気処理部1a内の糞尿流体中に直接供給されて曝気処理をさらに促進させる空気供給装置17が配設され、曝気処理槽1底部には、曝気処理槽1底部の糞尿粘体を循環部1bに移動させるミキサー18が配設されている。曝気処理部1aに併設された循環部1bの内部下方には、曝気処理部1aから移動してきた糞尿流体を拡散部12へ送出するポンプ19、曝気処理部2aから移動してきた糞尿流体をシャワー15および消泡水タンク25もしくは後述する第2曝気処理槽2のシャワー37へ送出するポンプ20、ミキサー18により循環部2bに導かれた糞尿粘体に空気を噴射して後述するドレインパイプ27へ送出するノズル装置26が配設され、循環部2bの下部側壁には、糞尿流体を第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2との間を往来させるパイプ22、ミキサー18およびノズル装置26により送出されてくる糞尿粘体をドレインタンク7へ導出するドレインパイプ27が接続されている。また、箱体10底部外周には、加熱パイプ23が配設されており、箱体10の露出した外面は保温材24により被覆されている。
【0024】
拡散部12は、拡散板12cが軸12eにより曝気処理部1a上部より垂下されており、この軸12eはモーター12dに取り付けられている。
図1および図2によく示されるように、拡散部12から箱体10外部に導出されているパイプ12aは、バルブ114を介して第1曝気処理槽1の循環部1bに配設されたポンプ19のパイプ19bに接続されている。これにより第1曝気処理槽1内部において、曝気処理部1aから循環部1bに導かれた糞尿流体は、拡散部12から再び曝気処理部1aに導かれ、第1曝気処理槽1内部を循環して連続的な曝気処理が施される。
また、パイプ12aは、バルブ111、112、113、114を介して後述する第2曝気処理槽2、前貯留槽5およびドレインタンク7にも接続されている。図2において符号▲1▼で示す第2曝気処理槽2内部の糞尿流体、前貯留槽5に投入された糞尿流体およびドレインタンク7内の糞尿流体は、パイプ12aを経由して第1曝気処理槽1に送出される。
【0025】
引き込み管12bは、前述したパイプ12aに接続され、このパイプ12aから送られてきた糞尿流体が、拡散部12の下端部に設けられた複数の孔からその下方に垂下された拡散板12cに向けて放出される。
ここに示される拡散板12cは、大小2個の円盤からなり、モーター12dにより回転されると、拡散板12cに衝突した糞尿流体は、拡散板12cの遠心力によって周方向に飛ばされ、曝気処理部1a内に効果的に拡散される。
【0026】
なお、図2に示される本実施の形態において、拡散板12cは、モーター12dにより回転されているが、この拡散板12cは回転しなくてもよい。第1曝気処理槽1の他の実施の形態における断面図である図4に、回転しない拡散板12c’を有する拡散部12’を示す。拡散部12’には、モーターが設けられていない。拡散板12c’は、中央部が中空に加工された大きさの異なる3個の円盤からなり、引き込み管12b’から放出されて拡散板12c’に衝突した糞尿流体は、大きさの異なる3個の円盤により曝気処理部1a内に効果的に拡散される。
【0027】
また、図2に示される本実施の形態において、拡散部12に引き込み管12cが設けられているが、この引き込み管12cは設けられていなくてもよい。パイプ12aから送られてくる糞尿流体を、曝気処理部1a上部から直接拡散板12cに落とし込むようにしてもよい。また、拡散板12cに糞尿流体が確実に衝突するようガイド等を設けるようにすることもできる。
【0028】
曝気処理部1a底部にドレインパイプ27と対向して配設されたミキサー18は、羽根18aとモーター18bから構成され、後述する制御装置9により制御される。第1曝気処理槽1底部に停留している糞尿粘体は、ミキサー18のモーター18bが羽根18aを回転させることにより第1曝気処理槽1底部に流れを作り、循環部1bの方へ移動させられる。
【0029】
消泡部を実現する出力装置13、14は、上端が開口に向かって狭められるテーパを有する筒状ガイド部13a、14aの上部に筒状の外囲器13b、14bが設けられ、この外囲器13b、14bには曝気処理されて発生した泡を消泡する消泡部材13c、14cが内設されている。また、外囲器13b、14bの側壁には出口部13d、14dとガス出力部13e、14eが設けられ、それぞれはパイプ13g、14gに接続されている。パイプ13g、14gの片方の端部にはガス排気口13f、14fが設けられ、もう片方の端部は後述する第2曝気処理槽2の消泡水タンク36に接続されている。そして、外囲器13a、13bの上部には、ガス排気管13h、14hが少なくとも一つ設けられている。
【0030】
曝気処理部1aで曝気処理されて発生した大量の泡は、筒状ガイド部13a、14aに導かれ、この筒状ガイド部13a、14a内を上昇してきた泡は、円錐状の消泡部材13c、14cにより液化され、液化した糞尿流体(消泡水)は出口部13d、14dに滴下し、パイプ13g、14gから後述する消泡水タンク25に送出される。
ガス排気口12f、13fは、筒の形状を有し、パイプ12g、13gの上端に接続されている。このガス排気口12f、13fを設けることにより、消泡部12c、13cにより液化された糞尿流体がパイプ12g、13gから効率的に出力される。
上述した出力装置13、14のそれぞれの部品は、公知の材料から構成される。
【0031】
図1および図2によく示されるように示すように第1曝気処理槽1の出力装置13、14のパイプ13g、14gから送出される消泡された糞尿流体(消泡水)は、公知のタンクからなる消泡水タンク25に導かれる。この消泡水タンク25に導かれた糞尿流体は、消泡水タンク25の底部に片方の端部が接続された設けられたパイプ25aまたはポンプ25bに接続されたパイプ25cから曝気処理部1a底部に放出される。これにより糞尿流体は、第1曝気処理槽1内部で行われている曝気処理の促進を妨げることなく曝気処理部1aの内部を循環し、連続的に曝気処理が施される。
【0032】
なお、パイプ25aおよびパイプ25cは、片方の端部を曝気レータ16に接続するようにしてもよい。このような構成にすると、パイプ25aおよびパイプ25cから送出される糞尿流体は、曝気レータ16により空気と混合され、より効率よく曝気処理が施される。
また、消泡水タンク25に消泡水タンク25の所定量より多くの消泡水が送出されてくると、図2において符号▲4▼で示す過剰の消泡水は、消泡水タンク25の側壁に接続されたパイプ25dから第1熟成槽3へ送出される。
また、消泡水タンク25上部にはガス排気管25eが設けられており、このガス排気管25eにより消泡水タンク25内部に発生したガスは消泡水タンク25外部に放出される。
上述した消泡水タンク25は、接触する流体と化学反応せずに長期にわたって腐食が起きない材料であるステンレスによって構成されている。
【0033】
糞尿粘体誘導装置を実現する曝気処理部1a底部に配設されたミキサー18は、羽根18aとモーター18bから構成され、後述する制御装置8により制御される。第1曝気処理槽1底部に停留している沈殿物は、ミキサー18のモーター18bが羽根18aを回転させることにより第1曝気処理槽1底部に流れを作り、循環部1bの方へ移動させられる。
【0034】
他の形態の糞尿粘体誘導装置を実現するノズル装置26は、空気を噴射するノズル26aと、ノズル26aに空気を供給するポンプ26bを、箱体10外部に導出されてポンプ26bに空気を導く通気管26cとから構成される。このノズル装置26は、曝気処理部1aから送出されてくる糞尿粘体を、ノズル26aから噴射する空気によりドレインパイプ27に送出する。これにより、循環部1b底部に導かれた糞尿粘体は、効果的にドレインパイプ27に導かれる。
なお、このノズル装置は、曝気処理部1a底部に配設することもできる。
【0035】
ドレインパイプ27は、図1および図2に示すように循環部1b底部側壁から箱体10外部に導出され、バルブ135およびポンプ98を介してドレインタンク7に接続される。循環部1b底部に滞留している糞尿粘体は、ドレインパイプ27とポンプ98によりドレインタンク7へ導出される。これにより、第1曝気処理槽1底部の糞尿粘体は第1曝気処理槽1外部に送出され、第1曝気処理槽1は、糞尿流体のみに曝気処理を施すことになり、曝気処理の効率が向上する。
【0036】
なお、本実施の形態において、ドレインパイプ27にはポンプ98が接続されているが、このポンプ98は接続されていなくてもよい。第1曝気処理槽1では、糞尿流体に曝気処理が施されており、このとき第1曝気処理槽1内部は第1曝気処理槽1外部と比較して高圧になっている。そのため、循環部1b底部bに滞留した糞尿粘体は、第1曝気処理槽1の内圧によりドレインパイプ27からドレインタンク7に導出される。
【0037】
また、ポンプ98は、例えばエジェクターポンプ等から構成され、必要に応じて循環部1b底部に滞留している糞尿粘体に空気を混ぜ合わせてドレインタンク7に出力することができる。これにより、ドレインタンク7に出力された糞尿粘体が固化し流動性を失うことを防ぐことができる。
【0038】
上述した第1曝気処理槽1の各部分はそれぞれ公知の材料から構成される。
【0039】
第2曝気処理槽2は、第1曝気処理槽1とほぼ同等の構成をなしており、同等の構成要素については同じ名前を付して、説明を適宜省略する。
【0040】
次に、第1熟成槽3について説明する。図1に示すように、箱体51は、隔壁52により内部を熟成部3aと熟成部3bに仕切られている。熟成部3aの内部上方にはパイプ53が配設され、熟成部3aの下方側壁には前述した第2曝気処理槽2の消泡水タンク36のパイプ36dが接続されている。熟成部3aおよび熟成部3bの底部にはポンプ54、55が設置され、このポンプ54、55に接続されたシャワー56、57が熟成部3a、3bの内部上方に配設されている。また、ポンプ54に接続されたパイプ58は、熟成部3bの内部上方に導出され、ポンプ55に接続されたパイプ59は、第1熟成槽3外部に導出されている。また、熟成部3aおよび3bの両方において、内部下方には空気供給装置60が配設され、底部には図示しない加熱パイプ61が設けられている。箱体51の外部は、保温材62により被覆されている。
【0041】
箱体51は、箱状の形状を有し、その内部は板状隔壁52により熟成部3aと熟成部3bに仕切られており、箱体10、31と同様ステンレスから構成されている。
箱体51の熟成部3aの下方側壁にはパイプ36dが接続されており、このパイプ36dからは、図2および図3において符号▲4▼で示す前述した消泡水タンク36の所定量を越えた消泡された糞尿流体(消泡水)が送出されてくる。
【0042】
パイプ53は、片方の端部は熟成部3a上部に配設され、もう片方の端部は箱体51外部に導出されて第2曝気処理槽2のポンプ41のパイプ41bに接続されている。前述したように第2曝気処理槽2のポンプ41から送出される曝気処理が施された糞尿流体(曝気処理液)は、パイプ53を経由して熟成槽3aに送出される。
【0043】
ポンプ部54aとパイプ54bから構成されるポンプ54は、図1および図3に示されるように、パイプ54bがバルブ122を介してシャワー56に接続されており、ポンプ54から送出される曝気処理液は、シャワー56から放出される。これにより曝気処理液は、熟成部3aを循環して所定の特性を有した状態で熟成部3a内部に貯留される。
また、パイプ54bは、バルブ123を介してパイプ58に接続されており、熟成部3aに貯留された曝気処理液は、ポンプ54により隔壁52によって隔てられた熟成部3bに送出される。
【0044】
ポンプ55は、上述したポンプ54と同等の構成を有し、パイプ55bはバルブ124を介してシャワー57に接続されており、パイプ58により熟成部3bに送出された曝気処理液は、ポンプ55とシャワー57により熟成部3bを循環して、所定の特性を有した状態で熟成部3bに貯留される。
また、パイプ55bは、バルブ125を介して第2熟成槽4に接続されたパイプ59に接続されており、熟成部3bに貯留された曝気処理液は、ポンプ55によって第2熟成槽4に送出される。
【0045】
空気供給装置60は、その表面に複数の空気供給口60aが形成され、箱体51下方に配設されている。空気供給装置60の一端は、箱体61の外部に導出され、後述する制御装置9の空気供給口105に接続されており、この空気供給口105から図1および図3において符号▲5▼で示す空気が供給される。空気供給装置60が曝気処理液中に空気を供給することにより曝気処理液は、所定の特性を保った状態で第1熟成槽3内部に貯留される。
【0046】
箱体51の底部に張り巡らされている加熱パイプ61は、両方の端部が後述する制御装置9の流体出力口106および流体入力口107に接続されている。図1および図3において符号▲6▼で示す流体出力口106から出力された加熱された流体は、加熱パイプ61内部を通り、図1および図3において符号▲7▼で示す加熱パイプ61内部を通って、流体入力口107に出力される。このように加熱パイプ61は、制御装置9から送出される加熱された流体を循環させることにより、第1曝気処理槽内部を加熱する。
【0047】
上述した第1熟成槽3の各構成要素は、公知の材料から構成されている。
【0048】
次に、第2熟成槽4について説明する。第2熟成槽4は、前述した第1熟成槽3と同等の構成をなしており、同じ機能を有するものには同じ名称を用いており、したがって説明は適宜省略する。
【0049】
パイプ59は、片方の端部は熟成槽4a上部に接続され、もう片方の端部は箱体65の外部に導出され、バルブ125を介して第1熟成槽3のポンプ55のパイプ55bに接続されている。第1熟成槽3の熟成部3bに貯留された曝気処理液は、パイプ59を経由して熟成槽4aに送出される。
【0050】
ポンプ69の片方の端部は、図1に示すように箱体51外部に導出され、後述する前貯留槽5から導出されているパイプ85および処理液貯留槽6から導出されているパイプ91に接続されている。熟成部4bに貯留された曝気処理液は、前貯留槽5もしくは処理液貯留槽6に送出される。
第2熟成槽を構成する全ての要素は、公知の材料で構成されている。
【0051】
上述した第1熟成槽3、第2熟成槽4は、第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2において所定の特性を有するよう曝気処理が施された曝気処理液を、空気供給装置により空気を供給しかつ補助的に曝気処理を行うことよって、所定の特性を有した状態のままで貯留する。
【0052】
次に、前貯留槽5について説明する。図1に示すように、箱体81は、隔壁82により前貯留部5a、5bに糞尿流体がそれぞれの前貯留部を移動可能なように仕切られている。前貯留部5a上部には投入口83が、前貯留部5a底部には糞尿流体を攪拌する図示しないミキサー84が設置されており、前貯留部5b上方にはパイプ85が、前貯留部5b底部にはポンプ86が配設されている。また、前貯留部5aおよび5bの底部には加熱パイプ87が配設されている。箱体81の外部は、保温材88により被覆されている。
【0053】
上述した前貯留槽5の各構成要素は、公知の材料から構成される。
【0054】
次に、処理液貯留槽6について説明する。処理液貯留槽6は、公知のタンク90から構成され、その内部上方にパイプ91、内部下方にはポンプ92が配設されている。
図1に示すように、パイプ91は、第2熟成槽4のパイプ69aに接続されており、ポンプ69から送出される曝気処理液を貯留する。
また、ポンプ部92aとパイプ92bから構成されるポンプ92は、図1に示すようにパイプ69aとパイプ85に接続されている。これにより処理液貯留槽6に貯留されている曝気処理液は、第2熟成槽4または前貯留槽5に選択的に送出される。
【0055】
図1および図2に示すように、粘体貯留槽8は、公知のタンクからなり、前述したドレインタンク7の排出装置154により送出される粘体を貯留する。
【0056】
次に、制御装置9について説明する。図1に示すように制御装置9は、空気供給口105に空気を供給するコンプレッサー101、流体出力口106から出力される流体を貯留するタンク102、タンク102に貯留されている流体を温めるボイラー103、糞尿処理装置の各要素に電気的な信号を与える制御盤104、コンプレッサー101から供給される空気を各槽の空気供給装置に出力する空気供給口105、タンク102内の流体またはボイラー103により温められた流体を各槽の加熱パイプに出力する流体出力口106、流体出力口106から出力されて加熱パイプ内を循環しこの加熱パイプから出力される流体を取り込む流体入力口107から構成されている。この制御装置9は、本発明の糞尿処理装置の動作およびこれに付随する制御全般を司る。
コンプレッサー101、タンク102、ボイラー103は公知の材料から構成される。
なお、ボイラー103は、電気温水器から構成されるようにしてもよい。
【0057】
次に、本発明の糞尿処理装置の動作について説明する。
家畜が排泄した糞尿は、一般に用いられている固液分離装置により、固体成分と液体成分に分離される。次いで液体成分(糞尿流体)は、前貯留槽5の上部に設けられている投入口83より箱体48内部の前貯留部5aに投入される。
【0058】
前貯留部5aに投入された糞尿流体は、固液分離されたばかりであるため、糞尿流体中に残留固形物が混じっていて、粘性が高い。そこで、前貯留部5aに投入した糞尿流体を、ミキサー84で攪拌する。このようにすると、糞尿流体は、糞尿流体中の液体成分と残留固液物が攪拌されて粘性が低くなり、後の曝気処理が効果的に行われる。
【0059】
前貯留槽5に投入されてミキサー84により攪拌された糞尿流体は、ポンプ86により、パイプ86bおよびパイプ12aを経由して、第1曝気処理槽1の拡散部12に送出される。
【0060】
前貯留槽5から送出された糞尿流体は、拡散部12のパイプ12aから引き込み管12b内部を通り、引き込み管12bの下端部から拡散板12cに向けて放出される。モーター12dにより回転させられている拡散板12cに衝突した糞尿流体は、曝気処理部1a内部に効果的に拡散する。これにより、第1曝気処理槽1内部に放出された糞尿流体が1ヶ所に堆積してしまうのを防ぐことができ、糞尿流体全体が効果的に曝気処理される。
【0061】
拡散部12により曝気処理部1a内部に拡散された糞尿流体は、曝気処理部1a底部に貯留し、曝気レータ16により曝気処理が行われる。このとき、空気供給装置17により補助的に空気が糞尿流体中に供給されることにより、糞尿流体の曝気処理の効率が向上する。
【0062】
糞尿流体に曝気処理を施すと、糞尿流体は大量の泡を発生する。この泡は、出力装置13、14の筒状ガイド部13a、14aを通って消泡部13c、14cに達し、この消泡部13c、14cにより消泡されて液体となり、出口部13d、14dを通ってパイプ13g、14gを経由し、消泡水タンク25に出力される。
【0063】
パイプ13g、14gから消泡水タンク25へ送出された糞尿流体は、消泡水タンク25の底部に片方の端部が接続された設けられたパイプ25aまたはポンプ25bに接続されたパイプ25cから曝気処理部1a底部に放出され、曝気処理部1aにおいて曝気処理が施される。
曝気処理部1aで糞尿流体が曝気処理が施されることにより発生した泡は、出力装置13、14により消泡水タンク25に出力される。これにより曝気処理部1a内部の糞尿流体は、曝気処理部1a内部を循環し、連続的に曝気処理が施される。
なお、消泡水タンク25に消泡水タンク25の所定量より多くの糞尿流体が送出されてきたときには、過剰の糞尿流体は、消泡水タンク25の側壁に接続されたパイプ25dから第1熟成槽3へ送出される。
【0064】
曝気処理部1a底部に溜まっている糞尿流体は、ミキサー18により隔壁11の下端部と箱体10から構成される隙間を通過して循環部1bに送出される。この循環部1bに送出された糞尿流体は、ポンプ19によりパイプ19bを経由してパイプ12aを通り、再び拡散部12に送られ、曝気処理部1a内部に拡散される。これにより、糞尿流体全体が効果的に曝気処理される。
また、循環部1bに侵入した糞尿流体は、ポンプ20によりパイプ20bを経由してシャワー15に送られ、曝気処理部1a内部に放出されるか、もしくはポンプ20によりパイプ20bおよびパイプ47を経由して第2曝気処理槽2の曝気処理部2a底部もしくは糞尿流体拡散部33に導かれる。
【0065】
曝気処理部1a底部に滞留している糞尿粘体は、ミキサー18により隔壁11の下端部と箱体10から構成される隙間を通過して、循環部1bに送出される。循環部1bに導かれた糞尿粘体は、ノズル装置26から噴射される空気によりドレインパイプ27に導かれ、ポンプ98によりドレインタンク7に送出される。
なお、ポンプ98は、必要に応じて第1曝気処理槽1の糞尿粘体を空気と混合してドレインタンク7に出力することもできる。このようにすることによりドレインパイプ27から出力される糞尿粘体が固化し、流動性を失うことを防ぐことができる。
また、第2曝気処理槽2底部に滞留している糞尿粘体も、上述したのと同様にドレインタンク7に送出される。
【0066】
ドレインタンク7に送出される糞尿粘体は、固体成分と流体成分の混合物であり、ドレインタンク7に貯留されることにより固体成分が多く含まれる粘体はドレインタンク7底部に堆積し、流体成分が多い糞尿流体はドレインタンク7上部に貯留される。
ドレインタンク7底部に堆積している粘体は、排出装置154により粘体貯留槽8に送出される。しかし、ドレインタンク7底部に滞留している糞尿粘体は、固化しやすく、一度固化してしまうと排出装置154により粘体貯留槽8に送出するのが困難になる。これを解消すべくドレインタンク7には空気供給装置155が設けられている。必要に応じてドレインタンク7底部から空気を供給することによりドレインタンク7中の糞尿粘体が固化するのを防ぎ、流動性を保たせることができる。これにより、排出装置8は、ドレインタンク7に底部に堆積している糞尿粘体を効率的に粘体貯留槽8に送出することができる。
【0067】
タンク151内部の糞尿流体は、所定量貯留されると、フィードバックパイプ156により第1曝気処理槽1の循環部1bへ送出される。このように第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽から送出される糞尿粘体のうち流体成分である糞尿流体を第1曝気処理槽1に送出することにより、本発明の糞尿処理装置は、糞尿流体のみを効率よく曝気処理することができる。
また、ポンプ158もタンク151内部の糞尿流体を第1曝気処理槽1へ送出することができる。これにより、タンク151内部の糞尿流体をより確実に第1曝気処理槽1へ送出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、タンク151内部の糞尿流体を第1曝気処理槽1の循環部1bに送出しているが、パイプ156またはポンプ158のパイプ158aをパイプ12aに接続し、ポンプ等の送出手段を付加することにより、タンク151内部の糞尿流体を拡散部12から出力することもできる。
【0068】
タンク151上部は、ドレインパイプ27から糞尿粘体および空気などが送出されかつ空気供給装置155から糞尿粘体および糞尿流体に空気が供給されるために微生物の酸化発酵が行われ、泡とガスが充満している。このタンク151上部に発生した泡は、タンク151内部に発生したガスの圧力によりによりパイプ152を介して第1曝気処理槽1へ送出される。これにより、本発明の糞尿処理装置は、糞尿流体のみに効率よく曝気処理を施すことができる。
なお、通気管153、パイプ152に設けられているバルブ143、142を調整することにより、タンク151内部に発生したガスをタンク151外部に放出することにより、ドレインタンク7内部に発生した泡を第1曝気処理槽1へ送出するのを制御することができる。
【0069】
ポンプ20により第2曝気処理槽2の曝気処理部2aに放出された糞尿流体は、第1曝気処理槽1と同様の曝気処理が行われる。
隔壁32の下端部と箱体31から構成される隙間から出力部2bに侵入した糞尿流体のうち出力部2bの下方にある糞尿流体は、ポンプ42により拡散部33に送出され、この拡散部33から曝気処理部2a内部に拡散されるか、もしくは第1曝気処理槽1の拡散部12に送出され、第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2を循環し連続的に曝気処理が行われる。これにより所定の特性を有する曝気処理液を得ることができる。
隔壁32の下端部と箱体31から構成される隙間から出力部2bに侵入した糞尿流体のうち出力部2bの液面に近い糞尿流体は、ポンプ41によりシャワー37に送出され、このシャワー37から第2曝気処理槽2内部に放出されるか、もしくは第1熟成槽3の熟成部3aに送出される。
また、必要に応じてパイプ22により第2曝気処理槽2の糞尿流体を第1曝気処理槽1に送出することができる。これにより本発明の糞尿処理装置は、投入される糞尿流体の量が少ない場合でも常に曝気処理槽で処理する糞尿流体を確保でき、糞尿流体中の菌の死滅を防ぐことができる。
【0070】
ポンプ41によりパイプ41bおよびパイプ53を経由して第1熟成槽に送出された曝気処理液およびパイプ25dおよび36dにより消泡水タンク25および36から送出された曝気処理液は、熟成部3aに貯留される。熟成部3aに貯留された曝気処理液は、必要に応じて空気供給装置60により空気を供給することにより、曝気処理液中の菌が死滅を防ぎかつ曝気処理液が有する所定の特性有した状態に維持することができる。また、熟成部3aに貯留された曝気処理液は、必要に応じてポンプ54によりシャワー56から熟成部3aに放出することにより、熟成部3a内部を循環させることができる。これによっても曝気処理液中の菌が死滅を防ぎかつ曝気処理液が有する所定の特性有した状態に維持することができる。
【0071】
所定の期間熟成部3aに貯留された曝気処理液は、ポンプ54により熟成部3bに送出される。熟成部3bに送出された曝気処理液は、熟成部3bにおいて熟成部3aと同様に所定の特性を有した状態で貯留され、第2熟成槽の熟成部4aに送出される。以下同様に熟成部4aおよび4bにおいても熟成部3aと同様に貯留されて、最終的に曝気処理液は、所定の特性を有した状態で熟成部4bから処理液貯留槽6に出力され、液肥として耕種作物の栽培に用いる。
また、必要に応じて曝気処理液は、ポンプ69により前貯留槽5に送出される。これにより前貯留槽5は、投入される糞尿流体の量が少ない場合でも常に糞尿流体を確保でき、糞尿流体中の菌の死滅を防ぐことができる。
【0072】
次に、第1曝気処理槽1の変形例を図3に示す。図2に示す第1曝気処理槽1と同等の要素については同じ符号および名前を付し、適宜説明を省略する。
図3に示す第1曝気処理槽1には、図2に示す第1曝気処理槽1に設けられていた消泡水タンク25が設けられていない。そして、消泡部13、14のパイプ13g、14gが、バルブ145、147を介して拡散部12のパイプ12aおよびバルブ144、146を介してシャワー15に接続されている。これにより、消泡部13,14から出力される消泡水は、拡散部12またはシャワー15から曝気処理部1a内部に拡散される。このような構成にしても、本発明の糞尿処理装置は、糞尿流体に効率よく曝気処理を施すことができる。
【0073】
なお、消泡部13,14から出力される消泡水は、自身の曝気処理槽に出力するのみならず、例えば第2曝気処理槽2の拡散部33またはシャワー37などの他の槽に出力することもできる。
また、消泡部13,14から出力される消泡水は、拡散部やシャワー等を介せずに直接槽上部から槽内部に落とし込むこともできる。これは、他の処理槽に消泡水を出力する場合も同様に行える。
【0074】
次に、図4および5を参照して、他の形態の糞尿粘体誘導装置について説明する。図4および5に示すように、糞尿粘体誘導装置160は、螺旋状の羽根を有する糞尿粘体ガイド軸160aと、この糞尿粘体ガイド軸を収容する箱体10底部の長手方向に形成された長尺溝160bと、糞尿粘体ガイド軸160aを駆動させるモーター等の駆動装置160cから構成される。曝気処理槽底部に滞留している糞尿粘体は、糞尿粘体誘導装置160が駆動すると、糞尿粘体ガイド軸16aの羽根に案内されて、ドレインパイプ27に効果的に導かれる。このように本発明の糞尿処理装置は、曝気処理槽底部に滞留している糞尿粘体を曝気処理槽外部に出力することにより、糞尿流体のみに曝気処理を施すことができるため、曝気処理効率が向上する。
【0075】
なお、本実施の形態は、第1曝気処理槽1、第2曝気処理槽2、第1熟成槽3、第2熟成槽4、前貯留槽5、処理液貯留槽6、ドレインタンク7、粘体貯留槽8および制御装置9から構成されているが、これらの構成要素の数量は本実施の形態に限定されず、例えば曝気処理槽を1個にするなど適宜自由に変更することができる。また、本実施の形態では、図2に示した第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2を適用したが、図3に示す曝気処理槽を適用することもできる。さらに、図2に示す曝気処理槽と図3に示す曝気処理槽を組み合わせて構成することも可能である。その際の数量等は自由に変更することが可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、曝気処理槽の底部に沈殿したあるいは滞留した糞尿粘体を処理槽外部に取り出すドレインパイプと、このドレインパイプから外部に取り出された糞尿粘体を貯蔵する密閉型ドレインタンクと、このドレインタンクに貯蔵された糞尿粘体の上部に分離して貯留される糞尿流体を曝気処理槽内に戻すフィードバックパイプとを備えることにより、曝気処理槽底部に沈殿あるいは滞留した糞尿粘体を効率よく除去し、糞尿流体に従来よりも効率よく曝気処理を行うことができる。
さらに、ドレインタンクに貯留された糞尿流体を曝気処理槽に出力することにより、糞尿流体のみを選択的に曝気処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における糞尿処理装置の一実施の形態を示す概略図である。
【図2】 図1におけるII−II線方向断面図である。
【図3】 第1曝気処理槽1の変形例の断面図である。
【図4】 図1におけるIV−IV線方向断面図である。
【図5】 図4におけるV−V線方向断面図である。
【符号の説明】
1…第1曝気処理槽、1a…曝気処理部、1b…循環部、2…第2曝気処理槽、2a…曝気処理部、2b…循環部、3…第1熟成槽、3a、3b…熟成部、4…第2熟成槽、4a、4b…熟成部、5…前貯留槽、5a、5b…前貯留部、6…処理液貯留槽、7…ドレインタンク、8…粘体貯留槽、9…制御装置、18、40、84…ミキサー、18a、40a…羽根、18b、40b…モーター、26、48…ノズル装置、26a、48a…ノズル、26b、48b…ポンプ、26c、48c…通気管、27、49…ドレインパイプ、151…タンク、152…パイプ、153…排気管、154…排出装置、154a…ドレインパイプ、154b…ポンプ、155…空気供給装置、155a…パイプ、155b…ポンプ、156…フィードバックパイプ、156a…逆止弁、157…保温材、158…ポンプ、158a…パイプ、160…糞尿粘体誘導装置、160a…糞尿粘体ガイド軸、160b…長尺軸、160c…駆動装置。

Claims (11)

  1. 曝気処理槽の底部に沈殿したあるいは滞留した糞尿粘体を処理槽外部に取り出すドレインパイプと、
    このドレインパイプから外部に取り出された糞尿粘体を貯蔵する密閉型ドレインタンクと、
    このドレインタンクに貯蔵された糞尿粘体の上部に分離して貯留される糞尿流体を前記曝気処理槽内に戻すフィードバックパイプと
    前記曝気処理槽の上部に配置された少なくとも1個の消泡部と、
    この消泡部から生じる消泡水を前記曝気処理槽自身に供給する消泡水供給手段と
    を有することを特徴とする糞尿処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記曝気処理槽および前記ドレインタンクのそれぞれは、ステンレス構造体によって構成されていることを特徴とする糞尿処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記曝気処理槽の底部に配置されかつ前記ドレインパイプの取り入れ口に向かって沈殿あるいは底部に滞留した糞尿粘体を導く糞尿粘体誘導装置をさらに備えたことを特徴とする糞尿処理装置。
  4. 請求項3において、
    前記糞尿粘体誘導装置は、前記曝気処理槽の底部において前記ドレインパイプと長手方向に対向するミキサーであることを特徴とする糞尿処理装置。
  5. 請求項3において、
    前記糞尿粘体誘導装置は、糞尿粘体をドレインパイプの取り入れ口に向かって案内する螺旋状の羽を持った糞尿粘体ガイド軸と、
    このガイド軸を収容する長尺溝と、
    前記糞尿粘体ガイド軸を駆動する装置と
    を備えたことを特徴とする糞尿処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記ドレインパイプから前記ドレインタンクに送られる糞尿粘体の供給を確実にするポンプをさらに備えたことを特徴とする糞尿処理装置。
  7. 請求項1において、
    前記曝気処理槽は、槽の上部に配置された少なくとも1個の拡散部をさらに備え、
    前記フィードバックパイプは、前記拡散部にドレインタンク内の糞尿流体を導くことを特徴とする糞尿処理装置。
  8. 請求項1において
    記フィードバックパイプは、前記曝気処理槽の糞尿流体中に前記ドレインタンク内の糞尿流体を導くことを特徴とする糞尿処理装置。
  9. 請求項1、7および8のいずれか1項において、
    前記ドレインタンク内の糞尿流体を前記曝気処理槽に導くポンプ手段をさらに設けたことを特徴とする糞尿処理装置。
  10. 請求項において、
    前記消泡水供給手段は、消泡水を貯留する消泡水タンクをさらに備え、
    この消泡水タンクから前記曝気処理槽に前記消泡水を供給することを特徴とする糞尿処理装置。
  11. 請求項1において、
    前記ドレインタンク底部付近からドレインタンク内部の糞尿流体および糞尿粘体に必要に応じて空気を供給する空気供給装置をさらに備えたことを特徴とする糞尿処理装置。
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