JP3922830B2 - 火力発電プラント - Google Patents

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火力発電プラントに係り、特にガスタービンから排出される二酸化炭素を含む排ガスから二酸化炭素を効果的に分離回収させる火力発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガスタービンプラント単体またはガスタービンプラントに排熱回収ボイラおよび蒸気タービンプラントを組み合せたコンバインドサイクル発電プラント等の火力発電プラントは、天然ガス、石油ガスまたは石炭ガスなどの炭素成分を含む化石燃料を使用している。これら化石燃料は、通常、一酸化炭素、炭素または他の水素炭化物から組成されている。
【0003】
したがって、空気の存在の下、燃料を燃焼させた後の燃焼ガスは、窒素ガスおよび酸素ガスに加えて二酸化炭素,酸化窒素,酸化硫黄などのガスを含んでいる。このような二酸化炭素,酸化窒素,酸化硫黄などのような有害なガスを大気中に排出することは、地球の温暖化または環境汚染上、地球レベルでの社会問題になっている。
【0004】
ところで、酸化窒素,酸化硫黄などのガスの処理方法は、技術の進展に伴って既に法律規制値以内に収めることができるようになっているが、二酸化炭素の処理方法は、その取扱い量が膨大であるため、未だ良好な解決手段が見い出されていないのが現状である。
【0005】
最近、燃焼後に大気中に排出されるガスから二酸化炭素を処理する手段として排ガス中から二酸化炭素を選択的に吸収する溶剤が提案されている。この溶剤は、吸収した二酸化炭素を加熱すると、容易に二酸化炭素を放出する性質を利用したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような溶剤を利用して二酸化炭素を処理する手段は、以下のような課題がある。すなわち、第1に二酸化炭素は、溶剤に接触させることにより吸収されるものの、接触時間を無限にとることができないため、発電プラントの稼動中、常に排ガスと溶剤とを接触させておくことが困難である。このため、二酸化炭素の成分は排ガス中に回収されないまま残り、大気中に放出される可能性がある。
【0007】
第2に、発電プラントにおいては、膨大量の二酸化炭素が発生するため、二酸化炭素を回収するのに要する溶剤も膨大な量となり、その溶剤を加熱するために多大な熱エネルギーが必要となる。
【0008】
したがって、従来の方法において、二酸化炭素回収システムそれ自体が非常にコスト高となり、それを駆動するためのコストも莫大となる。
【0009】
一方、別の観点から観た場合、太陽エネルギーなどの再生可能なエネルギーを利用して水素を生成し、その水素を燃料に使用する手段や、閉ループにおいて二酸化炭素に水蒸気を加え、その混合気を循環させる間に水蒸気を凝縮させて二酸化炭素を分離する手段などが提案されているものの、構造が複雑化し、未だ実験室レベルの段階であり、実用化への途は遠い。
【0010】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、所定の温度になると二酸化炭素を吸収し、所定の高温度になると二酸化炭素を放出する性質を持ったガス吸収放出材を巧みに利用して二酸化炭素を効果的に分離回収させる火力発電プラントを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る火力発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項1の発明は、炭化水素燃料に水を加えて加熱させ、水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させる改質器を備え、この改質器は、その出口側を主燃料系と副燃料系とに区分けし、主燃料系および副燃料系ともにガスタービンプラントに至る間に、改質燃料の流れに沿って順に二酸化炭素を吸収放出するガス吸収放出装置と、放出ガス処理回収部と、起動用燃料供給部とを備え、上記ガス吸収放出装置は、予め定められた温度になると二酸化炭素を吸収し、予め定められた高温度になると吸収していた二酸化炭素を放出する性質を持ったガス吸収放出材を充填するとともに、上記主燃料系および上記副燃料系のそれぞれに設けた上記ガス吸収放出装置は、上記ガスタービンプラントの排気ダクト内に設置し、二酸化炭素を吸収させるとき、上記ガスタービンプラントから排出される排ガスで上記ガス吸収放出材を加熱させ、二酸化炭素を放出させるとき、上記ガスタービンプラントのガスタービンの中間段落から抽気した抽気ガスで上記ガス吸収放出装置を加熱させることをものである。
【0019】
本発明に係る火力発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項2の発明は、主燃料系および副燃料系のそれぞれに設けたガス吸収放出装置のうち、主燃料系に設けたガス吸収放出装置で改質燃料に含まれている二酸化炭素を吸収させるとともに、副燃料系に設けたガス吸収放出装置で吸収した二酸化炭素を放出させるものである。
【0020】
本発明に係る火力発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項3の発明は、改質燃料に含まれている二酸化炭素の吸収および放出を、主燃料系に設けたガス吸収放出装置と副燃料系に設けたガス吸収放出装置とで交互に行わせるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る火力発電プラントの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0029】
図1は、本発明に係る火力発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図である。
【0030】
本実施形態に係る火力発電プラントは、ガスタービンプラント1と燃料部6とを備えて構成される。
【0031】
ガスタービンプラント1は、空気圧縮機2、ガスタービン燃焼器3、ガスタービン4、発電機等の被駆動機5を備え、空気圧縮機2で吸い込んだ空気(大気)ARを圧縮して高圧化し、その高圧空気を燃料部6から供給された水素に富んだ燃料Fとともにガスタービン燃焼器3に供給し、ここで生成した燃焼ガスをガスタービン4で膨張仕事をさせて動力を発生させ、被駆動機5を駆動させている。
【0032】
また、燃料部6は、炭化水素燃料を水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させ、改質させた混合ガスのうち、二酸化炭素を吸収し、水素に富んだ燃料Fをガスタービンプラント1のガスタービン燃焼器3に供給する燃料改質供給部6aと、吸収した二酸化炭素を放出させて回収する放出ガス処理回収部6bと、ガスタービンプラント1の起動運転時、燃料を投入する起動用燃料供給部6cとを備えている。
【0033】
燃料改質供給部6aは、ガスタービンプラント1の排気ダクト7に収容した改質器8に燃料としての炭化水素燃料を供給する燃料供給部9と炭化水素燃料を改質させるに必要な水を供給する水供給部14とを備えている。
【0034】
燃料供給部9は、炭化水素燃料の流れに沿って順に、燃料タンク10、燃料ポンプ11、燃料流量調整弁12、燃料流量検出器13を備えている。
【0035】
また、水供給部14は、水の流れに沿って順に、水タンク15、水ポンプ16、水流量調整弁17、水流量検出器18を備えている。
【0036】
また、燃料供給部9および水供給部14は、演算器19を備え、燃料流量検出器13および水流量検出器18のそれぞれから検出した信号に基づいて演算し、その演算信号に予め定められた設定信号を突き合せ、偏差が出たとき、その偏差に基づいて弁開度信号を演算して燃料流量調整弁12および水流量調整弁17のそれぞれに与え、燃料流量調整弁12および粋流量調整弁17を開閉制御させるようになっている。
【0037】
なお、水供給部14の水タンク15には、水浄化部20が設けられている。この水浄化部20は、水分離装置21、ポンプ22、水浄化装置23を備え、排気ダクト7から案内されたドレンを水分離装置21で水とガスに分離させ、分離後の水をポンプ22を介して水浄化装置23で浄化し、浄水として水タンク15に供給する一方、分離後のガスを煙突24を介して大気に放出している。
【0038】
また、燃料改質供給部6aは、ガスタービンプラント1の排気ダクト7に収容した改質器8の出口側に、通常時等に実施する主燃料系25aと、不測の事態が発生した時等に実施する副燃料系25bとを設け、燃料供給部9から供給された炭化水素燃料と水供給部14から供給された水とを基に、改質器8で水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させ、改質させた燃料のうち、水素に富んだ改質燃料Fを主燃料系25aまたは副燃料系25bを介してガスタービンプラント1のガスタービン燃焼器3に供給するようになっている。
【0039】
主燃料系25aおよび副燃料系25bは、ともに、燃料の流れに沿って順に、燃料入口弁26a,26b、ガス吸収放出材27a,27bを充填したがガス吸収放出装置28a,28b、ガス濃度検出器29a,29b、燃料出口弁30a,30bを備えている。
【0040】
ガス吸収放出材27a,27bは、例えばリチウム化合物であり、約500℃の温度に維持させると二酸化炭素と反応し炭酸化合物を生成して二酸化炭素を吸収し、約700℃の温度に加熱すると炭酸化合物が分解し、二酸化炭素を放出する性質を持っている。このため、燃料改質供給部6aは、ガスタービンプラント1の排気ダクト7に収容したガス吸収放出装置28a,28bを約500℃に加温させてガス吸収放出材27a,27bに二酸化炭素を吸収させる熱源としての排ガスをガスタービン4から排気ダクト7に案内する排ガス通路31と、ガス吸収放出装置28a,28bを約700℃に加温させてガス吸収放出材27a,27bで吸収させた二酸化炭素を放出させる熱源としての抽気ガスをガスタービンの中間段落からガス吸収放出装置28a,28bに案内する抽気ガス弁33a,33bを備えた抽気ガス通路32a,32bを設けている。
【0041】
一方、放出ガス処理回収部6bは、燃料改質供給部6aの主燃料系25aおよび副燃料系25bのそれぞれから分岐した放出ガス系34に放出ガス弁35a,35b、ガス圧縮機36、冷却器37、ガス回収部38を備え、ガス吸収放出装置28a,28bから放出された二酸化炭素をガス圧縮機36で圧縮して高圧化し、その高圧二酸化炭素を冷却器37で冷却した後、ガス回収タンク38に回収させるようになっている。
【0042】
また、燃料改質供給部6aおよび放出ガス処理回収部6bは、共用の二酸化炭素用演算器39を備え、主燃料系25aおよび副燃料系25bのそれぞれに設けたガス濃度検出器29a,29bから検出した二酸化炭素濃度信号を基に二酸化炭素用演算器39で演算し、その演算信号を予め定められた設定信号に突き合せ、偏差が出たとき、偏差に基づいて演算した弁開閉信号を主燃料系25aおよび副燃料系25bの燃料入口弁26a,26b、燃料出口弁28a,28b、放出ガス系34の放出ガス弁35a,35b、抽気ガス通路32a,32bの抽気ガス弁33a,33bのそれぞれに与えて各弁26a,26b,30a,30b,33a,33b,35a,35bを開閉制御させるようになっている。なお、各弁26a,26b,30a,…のうち、白抜きの弁26a,30a,33a,35aは、開弁状態を、また黒塗りの弁26b,30b,33b,35bは閉弁状態をそれぞれ示している。
【0043】
他方、起動用燃料供給部6cは、起動用弁40、逆止弁41、起動用燃料タンク42を備え、ガスタービンプラント1の定格運転時、起動用弁40を閉弁させ、主燃料系25aまたは副燃料系25bから供給された水素に富む一部の燃料を起動用燃料タンク42に貯えておき、ガスタービンプラント1の起動運転時、使用するようになっている。
【0044】
次に作用を説明する。
【0045】
起動運転時、ガスタービンプラント1は、ガスタービン燃焼器3に供給された空気圧縮機2からの高圧空気と、起動用燃料供給部6cの起動用燃料タンク42に予め貯えていた水素に富む改質燃料Fとで燃焼ガスを生成し、その燃焼ガスをガスタービン4で膨張仕事をさせ、被駆動機5を駆動する。この間、ガスタービンプラント1は、膨張仕事を終えた燃焼ガスとしての排ガスを排ガス通路31を介して排気ダクト7に供給し、ここでガス吸収放出装置28a,28bに充填するガス吸収放出材27a,27b、例えばリチウム化合物を約500℃の温度で加熱させる。
【0046】
一方、燃料改質供給部6aは、演算器19で適正流量に制御させた燃料供給部9からの炭化水素燃料と、演算器19で適正流量に制御させた水供給部14および水浄化部20からの水とを改質器8に供給し、ここで炭化水素燃料と水とを反応させて水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させる。
【0047】
改質させた混合ガスは、主燃料系25aの燃料入口弁26aを介してガス吸収放出材27aを充填したガス吸収放出装置28aに供給され、ここで混合ガスのうち、二酸化炭素をガス吸収放出材27aで吸収させ、残りの水素に富んだ改質燃料Fを二酸化炭素用演算器39で制御させた燃料出口弁30aを介してガスタービン燃焼器3に供給される。この間、副燃料系25bは、ガスタービン4の中間段落からの抽気ガスを抽気ガス通路32a、抽気ガス弁33aを介してガス吸収放出装置28bのガス吸収放出材27bに供給し、ガス吸収放出材27bを約700℃に加温させて二酸化炭素を放出させ、その二酸化炭素を二酸化炭素用演算器39で制御させた放出ガス弁35a、放出ガス系34を介して放出ガス処理回収部6bのガス回収タンク38に回収させる。なお、燃料改質供給部6aは、主燃料系25aのガス吸収放出材27aで二酸化炭素を吸収させているが、主燃料系25aに不測の事態が発生した場合、副燃料系25bに切り換えてもよく、また、二酸化炭素を適正量に吸収放出させる場合、主燃料系25aと副燃料系25bとを交互に使い分けてもよい。
【0048】
このように、本実施形態は、ガスタービンプラント1に設けた燃料部6を、燃料改質供給部6a、放出ガス処理回収部6b、起動用燃料供給部6cで構成するとともに、燃料改質供給部6aに組み込んだガス吸収放出材27a,27bの性質を巧みに利用して炭化水素燃料に含まれる二酸化炭素を効果的に吸収回収させたので、非常に少ないエネルギで二酸化炭素を確実に吸収回収することができ、環境汚染の要因となる二酸化炭素の排出量を極めて少なくさせたガスタービンプラントを実現することができる。
なお、炭化水素燃料に水を加えて加熱させ、水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させる改質器と、この改質器で改質させた改質燃料のうち、二酸化炭素を吸収させる手段と、残った水素に富んだ燃料を使用する個々の手段は、特開平4−334729号公報、特開平11−72009号公報、特開平10−249152号公報等に記載の技術を使うことができる。
【0049】
図2は、ガスタービンプラントに排熱回収ボイラおよび蒸気タービンプラントを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントを一例に採った火力発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0050】
本実施形態に係る火力発電プラントは、ガスタービンプラント1、排熱回収ボイラ43、蒸気タービンプラント44を備えて構成される。
【0051】
ガスタービンプラント1は、空気圧縮機2から供給される高圧空気と、燃料改質供給部6aから供給される水素に富んだ改質燃料Fとを下にガスタービン燃焼器3で燃焼ガスを生成し、その燃焼ガスをガスタービン4で膨張仕事をさせて動力を発生させている。
【0052】
排熱回収ボイラ43は、長筒状のケーシング45に収容され、ガスタービンプラント1のガスタービン4から排気ダクト7を介して供給される熱源としての排ガス(排熱)の流れに沿って順に過熱器46、蒸気ドラム47を備えた蒸発器48、節炭器49、煙突24を備え、蒸気タービンプラント44から供給された給水を節炭器49、蒸発器48、過熱器46で排ガスと順次熱交換させ、蒸気を発生させるようにしている。
【0053】
蒸気タービンプラント44は、蒸気タービン50、被駆動機51、復水器52、給水ポンプ53を備え、蒸気タービン50で排熱回収ボイラ43の過熱器46から供給された蒸気に膨張仕事をさせて被駆動機51を駆動し、膨張仕事を終えたタービン排気を復水器52で凝縮させ、その凝縮水を放出ガス処理回収部6bの冷却器37を介して排熱回収ボイラ43の節炭器49に供給している。
【0054】
放出ガス処理回収部6bは、燃料改質供給部6aからの二酸化炭素を処理回収させる放出ガス系34を備えている。この放出ガス系34は、放出ガス弁35a,35b、ガス圧縮機36、冷却器37、ガス回収タンク38を備え、燃料改質供給部6aから放出される二酸化炭素を圧縮凝縮させて回収している。
【0055】
一方、排熱回収ボイラ43には、燃料改質供給部6aが組み込まれている。この燃料改質供給部6aは、第1実施形態と同様に、水タンク15、水ポンプ16からなる水供給部14と、燃料タンク10、燃料ポンプ11からなる燃料供給部9と、出口側を主燃料系25aと副燃料系25bとに区分けした改質器8とを備えている。
【0056】
また、主燃料系25aおよび副燃料系25bは、ともに第1実施形態と同様に、燃料入口弁26a,26bと、ガス吸収放出材27a,27bを充填したガス吸収放出装置28a,28bと、燃料出口弁30a,30bとを備えている。
【0057】
また、燃料改質供給部6aは、ガス吸収放出装置28a,28bをガスタービンプラント1のガスタービン4の中間段落に抽気ガス弁33a,33bを介して接続する抽気ガス通路32a,32bを備え、ガスタービン4の中間段落から抽気した抽気ガスを熱源としてガス吸収放出装置28a,28bを約700℃に加温させ、予め吸収させていた二酸化炭素を放出ガス処理回収部6bの放出ガス系34に供給させるようにしている。
【0058】
また、燃料改質供給部6aは、改質器8を排熱回収ボイラ43の節炭器49と蒸発器48との中間位置に設置するとともに、ガス吸収放出装置28a,28bを蒸発器48と過熱器46との中間位置に設置する。改質器8を節炭器49と蒸発器48との中間位置に設置するのは、ここを通過するガスタービン4から排気ダクト7を介して供給される排ガスの温度が約300℃であり、炭化水素燃料を水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させるに適した温度になっているからである。また、ガス吸収放出装置28a,28bを蒸発器48と加熱器46との中間位置に設置するのは、ここを通過するガスタービン4から排気ダクト7を介して供給される排ガスの温度が約500℃であり、二酸化炭素をガス吸収放出装置28a,28bのガス吸収放出材27a,27bに吸収させるに好ましい温度になっていることに基づく。
【0059】
このように、本実施形態は、燃料改質供給部6aの改質器8を排熱回収ボイラ43の蒸発器48と節炭器49との中間位置に設置して燃料を改質させるに必要な温度を確保させるとともに、ガス吸収放出材27a,27bを充填させたガス吸収放出装置28a,28bを排熱回収ボイラ43の過熱器46と蒸発器48との中間位置に設置して改質燃料のうち、二酸化炭素をガス吸収放出材27a,27bに吸収させるに必要な温度を確保させる一方、二酸化炭素の持った熱を放出ガス処理回収部6bで回収させたので、排熱回収ボイラ43からのエネルギの有効活用を図ってエネルギで二酸化炭素を確実に吸収回収させることができ、ひいてはプラント熱効率を向上させることができる。
【0060】
図3は、ガスタービンプラントに排熱回収ボイラおよび蒸気タービンプラントを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントを一例に採った火力発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0061】
本実施形態に係る火力発電プラントは、排熱回収ボイラ43に組み込んだ燃料改質供給部6aのうち、改質器8に排熱回収ボイラ43の蒸気ドラム47から抽気した蒸気を供給する蒸気供給系54を設け、炭化水素燃料を水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させる熱源を確保したものである。
【0062】
また、本実施形態に係る火力発電プラントは、排熱回収ボイラ43の排ガスに含まれるドレンを凝縮させて蒸気タービンプラント44の給水ポンプ53の入口側に回収させる水分離装置21と水浄化装置23とを備えた水浄化部20を設けたものである。
【0063】
このように、本実施形態は、改質器8に蒸気ドラム47から抽気した蒸気を供給する蒸気供給系54を設けて燃料を改質させるに必要な温度を確保するとともに、排ガスに含まれているドレンを凝縮浄化して蒸気タービンプラント44に回収させる水浄化部20を設けたので、少ないエネルギを有効に活用して改質燃料に含まれている二酸化炭素を確実に吸収回収することができ、ひいてはプラント熱効率を向上させることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る火力発電プラントは、予め定められた温度になると二酸化炭素を吸収し、予め定められた温度になると吸収した二酸化炭素を放出させる性質を持ったガス吸収放出材を巧みに利用して改質させた燃料のうち、二酸化炭素を吸収回収させたので、環境汚染の要因となる二酸化炭素の排出量を低く抑えた運転をすることができる。
【0065】
また、本発明に係る火力発電プラントは、二酸化炭素を回収放出させるガス吸収放出材の熱源としてガスタービンプラントからの排ガスを利用しているので、少ないエネルギでも二酸化炭素を確実に吸収回収することができ、ひいてはプラント熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火力発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図。
【図2】本発明に係る火力発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図。
【図3】本発明に係る火力発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図。
【符号の説明】
1 ガスタービンプラント
2 空気圧縮機
3 ガスタービン燃焼器
4 ガスタービン
5 被駆動機
6 燃料部
6a 燃料改質供給部
6b 放出ガス処理回収部
6c 起動用燃料供給部
7 排気ダクト
8 改質器
9 燃料供給部
10 燃料タンク
11 燃料ポンプ
12 燃料流量調整弁
13 燃料流量検出器
14 水供給部
15 水タンク
16 水ポンプ
17 水流量調整弁
18 水流量検出器
19 演算器
20 水浄化部
21 水分離装置
22 ポンプ
23 水浄化装置
24 煙突
25a 主燃料系
25b 副燃料系
26a,26b 燃料入口弁
27a,27b ガス吸収放出材
28a,28b ガス吸収放出装置
29a,29b ガス濃度検出器
30a,30b 燃料出口弁
31 排ガス通路
32a,32b 抽気ガス通路
33a,33b 抽気ガス弁
34 放出ガス系
35a,35b 放出ガス弁
36 ガス圧縮機
37 冷却器
38 ガス回収タンク
39 二酸化炭素用演算器
40 起動用弁
41 逆止弁
42 起動用燃料タンク
43 排熱回収ボイラ
44 蒸気タービンプラント
45 ケーシング
46 過熱器
47 蒸気ドラム
48 蒸発器
49 節炭器
50 蒸気タービン
51 被駆動機
52 復水器
53 給水ポンプ
54 蒸気供給系

Claims (3)

  1. 炭化水素燃料に水を加えて加熱させ、水素と二酸化炭素の混合ガスに改質させる改質器を備え、
    この改質器は、その出口側を主燃料系と副燃料系とに区分けし、主燃料系および副燃料系ともにガスタービンプラントに至る間に、改質燃料の流れに沿って順に二酸化炭素を吸収放出するガス吸収放出装置と、放出ガス処理回収部と、起動用燃料供給部とを備え、
    上記ガス吸収放出装置は、予め定められた温度になると二酸化炭素を吸収し、予め定められた高温度になると吸収していた二酸化炭素を放出する性質を持ったガス吸収放出材を充填するとともに、
    上記主燃料系および上記副燃料系のそれぞれに設けた上記ガス吸収放出装置は、上記ガスタービンプラントの排気ダクト内に設置し、二酸化炭素を吸収させるとき、上記ガスタービンプラントから排出される排ガスで上記ガス吸収放出材を加熱させ、二酸化炭素を放出させるとき、上記ガスタービンプラントのガスタービンの中間段落から抽気した抽気ガスで上記ガス吸収放出装置を加熱させることを特徴とする火力発電プラント。
  2. 主燃料系および副燃料系のそれぞれに設けたガス吸収放出装置のうち、主燃料系に設けたガス吸収放出装置で改質燃料に含まれている二酸化炭素を吸収させるとともに、副燃料系に設けたガス吸収放出装置で吸収した二酸化炭素を放出させることを特徴とする請求項1記載の火力発電プラント。
  3. 改質燃料に含まれている二酸化炭素の吸収および放出を、主燃料系に設けたガス吸収放出装置と副燃料系に設けたガス吸収放出装置とで交互に行わせることを特徴とする請求項1記載の火力発電プラント。
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