JP3922044B2 - 超音波流量計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波により気体や液体の流量や流速の計測を行う超音波流量計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種超音波流量計測装置としては、例えば特開平9−18591号公報や特開平11−351926号公報が知られており、図9は特開平9−18591号公報の例を示す。
【0003】
図9において、被計測流体を流す計測流路1の中心線を挟んで対向し、かつ中心線に対して所定角度を有する周面に一対の超音波送受信器2、3を設けると共に、計測流路1の流体流入口4に計測流路1と同一方向の向きに、平行に配列された複数の細管5から構成した整流体6を設けている。そして、流体の流れに対して順方向と逆方向に超音波を超音波送受信器2、3間で送受信して、両方向の伝搬時間差から流速を計測し、配管の断面積より流量を算出している。このとき、計測流路1に入る流れは整流体6を構成する細管5によりその流れ方向を計測流路1と同一方向に規制して、計測部での流線の傾きを低減したり、渦の発生を抑制して流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈曲による超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の悪化を防止している。
【0004】
更に他の例としての特開平11−351926号公報における例を図10、図11に示す。図10において、計測流路1、超音波送受信器2,3、流体入口4は前記図9に示した例と同じであるが、流体入口4に整流体6の変わりに、流れ方向規制手段7と流れの変動抑止手段8を配設したものである。この流れ方向規制手段7は図11に示す様に流路を細かく分割する数枚の縦仕切り板9と横仕切り板10を設け、仕切り板9、10に設けた傾斜で流れの方向を規制し、図9における整流体6の細管5と同様に計測流路の流れの方向を所望の向きにそろえている。変動抑止手段8は計測流路の横断面に対し多数の微細形状の連絡路を配置したもので網状のメッシュ、プラスチックや発泡金属等の発泡体、プレス加工板やエッチング加工板、不織布等を単独あるいは複数組み合わせた物であり、その微細な連絡路が計測流路1の流れの変動防止と整流化を行う。又特開平11−351926号公報には変動抑止手段8と流れ方向規制手段7とはそれぞれ単独或いは隣接して併設が可能な例が示されている。
【0005】
以上のように、細管5を有する整流体6、流れの方向を規制する流れ方向規制手段7、微細な孔を有する変動抑止手段8は、計測流路入口4に設置し、流路を流れて来る流体の不均一な流速分布の改善と、流速の瞬時的な変動の均一化を行うことで、計測流路1を流れる流体の整流化を行い流量の計測精度を向上させる目的で設けられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の構成では、流量計測装置を小型化するために必要な短い間隔での流路の屈曲や細管化、開閉弁部の流路の屈曲、局部的な断面積の変化などがある場合には、屈曲部で偏流が発生し、流路の断面積の縮小が偏流の強度や乱流を増大させる。図9の細管式の整流体6では流れの方向を整える口径と長さの比が1対10程度の比較的長い細管5が必要であるため、流量計測路が大型化し、圧力損失も大きくなり計測可能な上限流量が制限されるという課題があった。また流れ方向規制手段7の単独設置では偏流の向きを変更できるが偏流の強度を弱める効果が少ないという課題があった。変動抑止手段8においても一個の微細孔の流体通過抵抗を大きくして通過する流量を規制し、変動抑止手段8の全面に設けてある微細孔全体に均一に流体を通過させる様にして計測流路内の流速分布の改善を行っているので、激しい偏流がある場合、これを緩和、抑止出来なくなったり、所望の偏流防止効果を得る為には圧力損失が過大になるという課題を有していた。さらに、流れ方向規制手段7と変動抑止手段8とを計測流路1の入口4に接近して併設したものにおいても、流量が増加し、激しい偏流が生じた場合には整流効果が発揮できず、計測流路に偏流や過流が発生し、この偏流や渦流の発生、発生位置の変動、消滅等で流量計測の精度が狂う課題を有していた。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、計測流路の入口に至る前に強力な偏流防止を行い、更に計測流路入口で整流作用又は流れ方向の規制と整流作用を行って、計測流路を流れる流体の流量分布の改善を行うことで、流路の短縮化、小型化、高計測精度化を実現し、装置全体を小型化した流量計測装置を提供することを目的とする。
【0008】
尚、従来例で述べた計測流路1の入口4に設けた整流体5、流れ方向規制手段7、流れ変動抑制手段8は、本発明においては、一括して以下整流手段と呼ぶ。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の流量計測装置は、開閉弁及び開閉弁下流側流路に装着した流体制御手段を有する導入路と、前記導入路の後端から屈曲して配設されその入口部に整流手段を有する計測流路と、前記計測流路の対向壁面に設けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記超音波送受信器間の超音波の伝搬時間を計測する計測制御手段と、前記計測制御手段からの信号に基づいて流量を算出する演算手段とを備え、前記流体制御手段は、前記導入路を覆い流路の方向に多孔性を有した板状部材であり、かつ前記開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が速い部分を上流側とし、流速が遅い部分を下流側となるように傾斜したものである。
【0010】
これによって、流体の流れが開閉弁を通過する時に開閉弁部で曲げられ、開閉弁下流側の流路の対向壁面に衝突することで生じた偏流が流体制御手段で流路全面に拡散緩和され、曲り部で攪拌され、更に計側流路入口に設けた整流手段で流速分布の改善と、短い間隔で発生する流量の脈動が削減される事になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の超音波流量計測装置は、開閉弁及び前記開閉弁の下流側に配設した流体制御手段とを有する導入路と、前記導入路の軸方向から屈曲して配設した計測流路と、前記計測流路の流路を挟んだ対向壁面に設けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記一対の送受信器間の超音波の伝搬時間を計測する計測制御手段と、前記計測制御手段からの信号に基づいて流量を算出する演算手段とを備えてなる超音波流量計測装置とすることにより、流体が流路壁面に装着された開閉弁の弁座開口部で曲げられて下流側流路に流れ込み、下流側流路の対向壁面に衝突してから流路壁面に沿って下流側へ流れる事で生じる偏流が流体制御手段で抑制、緩和され、曲り部で交じり合った後、方向を変え、計側流路入口に設けた整流手段で更に整流作用を受ける事となり、計測流路の流速分布が改善され、短い間隔で発生する流量の脈動も削減することが出来る。
【0012】
また、流体制御手段を導入路を覆い、流路の方向に多孔性を有する板状部材とする事により流路全体に偏流を拡散させ消滅させることができる。
【0013】
また、流体制御手段を開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が速い部分を上流側とし、流速が遅い部分を下流側とするように、傾斜した多孔性を有する板状部材としたことにより、偏流は傾斜した多孔性板状部材の表面を伝って広がりやすくなり、前記板状部材に設けた全面の孔を均等に流体が通過して流体制御手段における圧力損失の低減と、偏流抑止効果を増強することができる。
【0014】
また、流体制御手段を下流側に行くほど通過圧損が低くなる開口面積を有する多孔性の板状部材とした事により、激しい勢いを有する偏流は上流側の大きな通過圧損を有する孔で大きく勢いを削がれ、また傾斜した多孔性板状部材の表面に沿って拡散して勢いが減衰した流体は下流側の小さな通過圧損の孔をわずかな勢いの減少で通過することが出来るので、板状部材の孔を通過した流れは均等化し、流体制御手段部での偏流抑止効果の増強と圧力損失の減少とを得ることが出来る。
【0015】
また、流体制御手段を流路内の最も偏流が強く当たる部分には流体通過孔を有さない板状部材とする事により、偏流内の流速が速い部分が、板状部材の上流側の流体通過孔を通り、強い勢いを持ったまま下流側に漏れる事を防止し、板状部材下流側に設けた孔に流体を通すことで流体制御手段部での偏流抑止効果を増強できる。
【0016】
また、流体制御手段を偏流内の流速が遅い部分に切り欠き部がある多孔性の板状部材とする事により、少ない流量では板状部材の孔と、切り欠き部を流れる事により流体制御手段で生じる圧力損失を削減できる。
【0017】
また、流体制御手段を開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が速い部分を上流側とし、流速が遅い部分を下流側となるように傾斜し、かつ下流側部分に切り欠き部がある板状部材と、前記切り欠き部より下流側に設けたひさし状の邪魔板とで構成する事により、板状部材に設けた孔を通過して勢いを失った流体は板状部材切り欠き部を通り邪魔板に当たって方向を変えた流体を下流方向へ押し流すことで更に勢いを無くし、また前記邪魔板に当たって方向を変えた流体は邪魔板後方で生じる渦に引っ張られて流路全体に拡散することになり偏流が削減できる。
【0018】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明をする。
【0019】
(実施例1)
図1、2は、本発明の第1の実施例における超音波流量計測装置の断面図及び上面一部断面図を示すものである。
【0020】
図1に於いて、21は被計測流体の導入路であり、流入口22、電磁式またはステッピングモーター式などの開閉弁23、開閉弁下流側流路24、流体制御手段25で構成されている。開閉弁下流側流路24は開閉弁23の弁座開口部26より下流側であり、矩形の断面形状を有する。流体制御手段25は流路の方向に多孔性を有する板状部材、邪魔板等で構成され、その孔の大きさと分布密度は流路の寸法と流量の大きさで定まる偏流の強さと許容圧力損失で決定してある。開閉弁23の開閉中心線と開閉弁下流側流路24の中心軸とはほぼ90度の角度を持っている。また、開閉弁23の駆動部27の取り付け外形寸法を小さくするために弁座開口部26が段差28で開閉弁下流側流路24に入りこみ、弁座開口部26と、弁座開口部26に対向する位置にある壁面29との間が狭くなり、この部分の流路断面積を小さくしている。計測路30は曲げ部31、計測流路入口4、計測流路入口4に設けた整流手段32、計測流路1、排出曲げ部33よりなる。曲げ部31は、導入路21の開閉弁下流側流路24と接続しており、断面が矩形で、開閉弁下流側流路24に対向する壁面には窪み34が設けてある。計測流路1は導入路21の開閉弁下流側流路24の中心軸とほぼ直角をなしている。
【0021】
整流手段32は従来例で説明したように流れの乱れに応じて所望の方向に傾斜させた仕切り板で構成した流れ方向規制手段7と、微細通路を有するメッシュなどで構成した変動抑止手段8とで構成されている。計測流路1は矩形断面を持っており、図2に示す様に導入路21の方向と直角方向にある壁面には流路を挟んで一対の超音波送受信器2、3が流路の上流側と下流側で斜めに対向して装着されている。35は流体の整流状態を現し、流路内の流速分布が矢印の長さに比例した状態で現される。36は排出路であり、排出曲げ部33に接続している。排出路36の流出口37から被測定流体は流れ出す。また導入路21の開閉弁下流側流路24と計測路30と排出路36はコの字型をしている。38は計測制御手段であり超音波送受信器2、3間で交互に超音波を送受信させて流体の流れに対して順方向と逆方向の超音波の伝搬時間の差を一定間隔を置いて計り、伝搬時間差信号として出力する働きを持つ。また39は演算手段で前記計測制御手段38からの伝搬時間差信号を受けて被計測流体の流速及び流量を算出するものである。更に40はリチウム電池などで構成される電源手段である。計測制御手段38、演算手段39、電源手段40の一部と開閉弁23の駆動部27はコの字型で構成される被計測流体の流路の内側の空間に装着されている。
【0022】
以上のように構成された超音波流量計測装置について、以下その動作、作用を説明する。まず、計測を受ける流体は、導入路21の流入口22から図示しない外部配管を経由して流入する。さらに開放されている開閉弁23から弁座開口部26を通り、開閉弁下流側流路24の対向壁29に突き当たり、方向を変え対向壁面29に沿って偏流を形成しながら流体制御手段25へ向かう。この偏流は弁座開口部26から壁面29間の距離が短く、流路断面積が狭いほど流速が早くなるので壁面に強く衝突し、強い強度のものとなる。流体制御手段25の孔は通過流量に比例した圧力損失を生じるため過大な通過流量に対しては大きな抵抗体となり、偏流は流体制御手段25の上流側の面に沿って全面に拡散し、流体制御手段25の全面にある孔を通過して下流側へ流れる。このことにより開閉弁23を通過後に発生した偏流が弱められて曲げ部31へ流れ込む。曲げ部分31では流れの方向が90度変えられるので、流路の外壁に沿った流れが偏流を作るが、窪み34で流路の中心方向へ曲げられ、中心部を通る流体と混じり合いながら計測流路入口4へ流れる。
【0023】
計測流路入口4に設けた整流手段32は流れ方向規制手段7で流れの方向を流路と同じ方向に規制し、偏流抑止手段8の微細通路を経由して流量分布を均一化する。計測流路1を流れる流体は壁面の摩擦抵抗で壁面近くの流速は減速するので整流状態35で流れる。さらに流体は排出曲げ部33、排出路36を経由して図示しない外部配管へ流出する。次に、計測流路1の壁面に設けた一対の超音波送受信器の一方から送信した超音波は、被計測流体の流速の影響を受けて、流れと順方向に伝搬する時は早く、流れと逆方向に伝搬する時は遅く他方の送受信器で受信される。この超音波の送受信は計測制御手段38で制御されて一対の超音波送受信器2、3間で交互に行われ、電気信号に変換されて、計測制御手段38で流体の流れの順方向と逆方向における超音波の伝搬時間に変換される。伝搬時間差は流体の流速に比例するのでこれを演算手段39へ伝達する。演算手段39は計測制御手段38からの信号と、内部に記憶している計測流路の断面積と、機器固有の係数とを演算して被計測流体の流速または流量を演算する。
【0024】
以上のように本実施例においては、流体制御手段25を計測流路入口4から離れた導入路21の開閉弁下流側流路24に設けたことにより、開閉弁23の弁座開口部流路で発生した偏流を抑制できる作用が生じる事となり計測流路1内の流体の流れを改善し、超音波計測装置の小型化と計測精度の向上をおこなうことができる。
【0025】
また本実施例では開閉弁23を開閉弁下流側流路24の一部を狭くして、取りつけることができるので、コの字型に形成した流路の内側の空間が拡大できて、計測制御手段38、演算手段39、電源手段40などを収納できるので超音波流量計測装置の小型化に役立つ。
【0026】
また、本実施例では、開閉弁下流側流路24に設けた流体制御手段25と、窪み34を有する曲げ部31と、計測流路入口4に設けた整流手段32とを設けたことにより流れの乱れにより発生する流速の短い時間間隔での変動の抑制ができることにより、計測流路1内の被計測流体の流れを改善し、流路の短縮化も可能となり超音波計測装置の小型化と計測精度の向上をおこなうことができる。
【0027】
尚、本実施例においはて、整流手段32は流れ方向規制手段7と偏流抑止手段8の両者で構成したが、いずれか一方を有するものでも良く、また開閉弁23の開閉中心軸は開閉弁下流側流路24の中心軸と90度以外の角度で交わる様に構成したものでも良い。
【0028】
(実施例2)
図3は、本発明の第2の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段の断面図を示すものである。超音波流量計測装置の他の部分は図1と同じであるため省略する。図3において、51は図1の流体制御手段25としての一例である多孔性を有する板状部材からなる流体制御手段であり、板状部材51の全面に孔52を設けてある。孔52の大きさと、設置密度は流路を流れる流量と、偏流の大きさにより実験的に決められる。
【0029】
以上の様に構成された超音波流量計測装置において、開閉弁23の弁座開口部26を通過して、対向壁29に衝突した被計測流体は壁面に沿って下流側へ流れ、板状部材51に当たる。流体制御手段51に設けた孔52を流体が通過すると通過抵抗が発生し、過度の流量が流れる事を妨ぐので板状部材51の上流面に沿って偏流が拡散し、板状部材51の全面に設けた孔を流体圧力に応じて流れることとなり、板状部材51の下流側では弱い偏流となる。
【0030】
(実施例3)
図4は本発明の第3の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段25である多孔性の板状部材51の装着状況を示す断面図である。図4において、実施例2と異なる点は、多孔性を有する板状部材51を偏流の強い部分を上流側61に、偏流の弱い部分を下流側62となるように斜めに装着した点である。
【0031】
以上の様に構成された超音波流量計測装置において、開閉弁23の弁座開口部26を通過して、対向壁29に衝突した被計測流体は壁面に沿って下流側へ流れ、板状部材51の上流側61に当たる。そして流れは板状部材51の斜面に沿って下流側に広がりながら板状部材51に設けた孔52を通って下流側へ流れることとなり、板状部材51の下流側では極めて微弱な偏流となる。実施例2と比べて、偏流が流体制御手段25を構成する板状部材51の上流側の全面に広がり易いので、板状部材51での圧力損失は減少し、下流側における偏流も一層削減出来る。
【0032】
(実施例4)
図5は本発明の第4の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段25を構成する多孔性の板状部材51の孔の設置状況を示す断面図である。図5において、実施例3と異なる点は、板状部材51の孔52の大きさが上流側61では小さく、下流側62では大きい点である。
【0033】
以上の様に構成された超音波流量計測装置において、板状部材51の上流側61は最も偏流が強いので、大きな圧力を有しており、小さな孔の大きな通過圧損で通過流体の流速が弱められ、偏流が板状部材51の傾斜面に沿って設けられた孔52に分流しながら流れて順次偏流の勢いが弱くなり、最も下流側62では勢いの弱った偏流が大な孔を通過するので、板状部材51での圧力損失は小さくなり、流体制御手段25の下流側では偏流が極めて小さいものとなる。
【0034】
(実施例5)
図6は本発明の第5の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段25として用いる多孔性の板状部材51の孔の設置状況を示す断面図である。図6において、実施例4と異なる点は、板状部材51の上流側61には無孔部63を設けた点である。
【0035】
以上の様に構成された超音波流量計測装置において、開閉弁下流側流路24で発生した強い偏流は、板状部材51の孔の無孔部63で板状部材51の斜面に沿った方向に変わる。この事により、強い偏流の方向に向いた孔がある時に生ずる偏流の漏れ現象が無くなる。又、孔52は偏流の流れの方向と角度をなして開口しているので、孔52がある部分では板状部材51の上流側表面に沿って流れる偏流の流路方向分力の不均等性が減少し、孔52を通る流体の不均一性が改善できる事等で、板状部材51下流部の偏流が低減できる。
【0036】
(実施例6)
図7は本発明の第6の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段25の形状を示す断面図である。図7において、実施例3、4と異なる点は、流体制御手段25を構成する多孔性の板状部材51の下流側62に切り欠き部71を設けた点である。
【0037】
以上の様に構成された超音波流量計測装置において、流路の大きさに比較して流路を流れる流量が少ない時は板状部材51の上流側61の偏流は弱く、板状部材51の斜面に沿って適宜、孔52に分流しながら流れ、板状部材51の下流部先端の切り欠き部71を残余の偏流が流れる事によりほとんど通過圧損を生ずることなく偏流抑制作用を行う事が出来る。
【0038】
(実施例7)
図8は本発明の第7の実施例の超音波流量計測装置の流体制御手段25形状を示す断面図である。図8において、流体制御手段25は偏流が生ずる壁面29に対向する壁面に設けたひさし状の邪魔板81と、偏流のある上流側61から偏流の無い下流側62へ向けて傾斜し、かつ下流側62の先端に切り欠き部71を設けた多孔性の板状部材51とよりなる。
【0039】
以上のように構成された超音波流量計測装置において、流体制御手段25の上流で発生した偏流は、板状部材51の上流側61に当たり、流れの向きを変えて板状部材51の傾斜に沿って流れ、その一部は順次、板状部材51に設けた孔52を通り、下流側に流れる。孔52に分流できなかった流れは、切り欠き部71を通り、邪魔板81に当たり流路の中央に向けて流れるが、前記の孔52を通った流れに押されて偏流を作ることなく下流へ流れる。又邪魔板81の下流側では渦が発生し、この渦に引っ張られて、流れが流路全体に広がることで、流体制御手段25の下流における偏流の強さを実用上問題の無い程度に減少させることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、流体制御手段の上流側の開閉弁の弁座開口部近辺で発生する強力な偏流の抑制、解消を行うことができ、計測流路入口に設けた整流手段の働きを補強して計測流路に流れる流体を整流化することができるので、流体流路の短縮化、開閉弁の設置部外形の小型化に有効であり、超音波流量計測装置の小型化と精度向上を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における超音波流量計測装置の断面図
【図2】本発明の実施例1における超音波流量計測装置の一部破断上面図
【図3】本発明の実施例2における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図4】本発明の実施例3における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図5】本発明の実施例4における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図6】本発明の実施例5における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図7】本発明の実施例6における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図8】本発明の実施例7における超音波流量計測装置の流体制御手段部の断面図
【図9】従来の超音波流量計測装置の整流部と計測流路の上面図
【図10】従来の超音波流量計測装置の流路の断面図
【図11】従来の超音波流量計測手段の流れ方向規制手段の外観図
【符号の説明】
1 計測流路
2、3 一対の超音波送受信器
4 計測流路入口部
21 導入路
23 開閉弁
24 開閉弁下流側流路
25 流体制御手段
32 整流手段
38 計測制御手段
39 演算手段
51 板状部材
52 孔
61 板状部材の上流側
62 板状部材の下流側
63 無孔部
71 切り欠き部
81 邪魔板

Claims (5)

  1. 開閉弁及び前記開閉弁の下流側流路に装着した流体制御手段を有する導入路と、前記導入路の後端から屈曲して配設されその入口部に整流手段を有する計測流路と、前記計測流路の対向壁面に設けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記超音波送受信器間の超音波の伝搬時間を計測する計測制御手段と、前記計測制御手段からの信号に基づいて流量を算出する演算手段とを備え、前記流体制御手段は、前記導入路を覆い流路の方向に多孔性を有した板状部材であり、かつ前記開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が速い部分を上流側とし、流速が遅い部分を下流側となるように傾斜した超音波流量計測装置。
  2. 流体制御手段は下流側に行くほど通過圧損が低くなる開口面積を有する多孔性の板状部材である請求項1記載の超音波流量計測装置。
  3. 流体制御手段は開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が速い部分には流体通過孔を有さない板状部材である請求項1または2記載の超音波流量計測装置。
  4. 流体制御手段は開閉弁の下流側流路において発生する偏流内の流速が遅い部分に切り欠き部を有する板状部材である請求項1または2記載の超音波流量計測装置。
  5. 流体制御手段の切り欠き部より下流側にひさし状の邪魔板を設けた請求項4記載の超音波流量計測装置。
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