JP3921265B2 - 構内電子交換機用通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてダイヤル情報を入力して相手発信端末との間で通話路接続して通話を行うと共に、パーソナルハンディホンシステム(PHS)機能により無線基地局(CS)を介して位置登録した発信移動局(PS)等の相手発信端末に対してサービス機能を提供し得る構内電子交換機(EPBX)用通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動体無線通信に関連した周知技術としては、例えば特開平5−56119号公報に開示されたコードレス電話装置の基地局と移動局との間の表示信号の伝送方式が挙げられる。
【0003】
この伝送方式では、コードレス電話装置の基地局の無線通信ユニットの全てが使用状態になっても、それを移動局で表示できるようにすると共に、通信接続期間が著しく遅延したり、或いは移動局の蓄電池の消費電流が大幅に増加することがないように表示信号を伝送している。
【0004】
即ち、ここでは複数台の無線通信ユニットを有する基地局と複数の移動局との間で無線通信ユニットの使用状況を表示する表示信号を伝送する際、無線通信ユニットに非使用中の無線通信ユニットがあるときにはその無線通信ユニットを用いて通常の周期で間欠受信中の移動局に対して表示信号を送信し、非使用中の無線通信ユニットの最後の1台が使用中になるときにはその無線通信ユニットを用いて短縮した周期で間欠受信中の移動局に対してその周期より長いデータ長の制御信号及び表示信号を送信している。
【0005】
一方、特開平6−261121号公報に開示された伝言サービスシステムでは、通話元から伝言・通話相手等を入力する入力手段と、この入力手段により入力された伝言を記憶する記憶手段と、伝言を記憶したことを通知する通知信号を所定のタイミングで通話相手が携帯する携帯電話に送信する送信手段と、携帯電話に設けられ、通知信号を受信して伝言が記憶されていることを通話相手に報知する報知手段とを備え、通話相手に伝言を聞くように促して早急に伝言を伝えたい場合でも対応するようにしている。
【0006】
即ち、ここでは入力手段を介して記憶手段に伝言が入力・記憶されると、送信手段が伝言を記憶したことを通知する通知手段を所定のタイミングで通話相手が携帯する発信移動局(PS)に送信し、通話相手が携帯する発信移動局(PS)に設けられた報知手段によって伝言が記憶されていることを通話相手に報知するため、通話相手は記憶手段に自分宛ての伝言が記憶されているか否かを通話相手自身が携帯するPSに設けられた報知手段によって知ることができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近開発されているパーソナルハンディホンシステム(PHS)では、通常の有線電話機のように構内電子交換機(FPBX)に固定的に収容されていないため、発信移動局(PS)が特定のエリアに集中すると、当該発信移動局(PS)が使用中でなくとも当該エリアの無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中であれば話中や規制扱いとなるため、呼損が多くなってしまう。
【0008】
例えば上述したコードレス電話装置の基地局と移動局との間の表示信号の伝送方式では、無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中のときに発信移動局(PS)に対してその折を通知するための表示信号を伝送するものであり、自分の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の使用状況を発信移動局(PS)に通知・表示することにより、通話チャネルが全て使用中のときの通話接続時間の著しい遅延を防ぐ効果がある。
【0009】
しかしながら、この伝送方式の場合、トラヒックが非常に高い状態で通話チャネルが長時間に及んで使用中である場合には結果として通話チャネルが空くまで待たなければならず、呼出し先の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の使用状況が通知されないという不便がある。
【0010】
一方、上述した伝言サービスシステムでは、呼出し先の発信移動局(PS)が応答できる状況にないときに通話元は伝言を録音し、呼出し先の発信移動局(PS)が応答可能状態になったときに自動的に伝言があることを呼出し先の発信移動局(PS)に通知して早急に伝言を伝えられるという効果がある。
【0011】
しかしながら、このシステムの場合、呼出し先の発信移動局(PS)が応答できない場合を想定しており、呼出し先の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中のときにどのようなシーケンスをとるかは定かでなく、通話元が伝言を録音する必要があることにより通話元の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中のときには適用できないという不便がある。
【0012】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、通話チャネルが使用中である場合にも呼出し先の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の使用状況が通知され得ると共に、パーソナルハンディホンシステム(PHS)にも有効に適用し得る構内電子交換機(EPBX)用通信システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、パーソナルハンディホンシステム(PHS)機能によって相手発信端末が通信を行う構内電子交換機用通信システムにおいて、任意の相手発信端末が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態を管理する通話チャネル管理手段と、相手発信端末により通知情報を入力する入力通知手段と、相手発信端末が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態に拘らずに通知情報を制御チャネルにより当該相手発信端末から該無線基地局(CS)を介して上り情報として構内電子交換機(EPBX)に通知する上り方向通知手段と、相手発信端末が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態に拘らずに制御チャネルにより構内電子交換機(EPBX)から該無線基地局(CS)を介して当該相手発信端末に対する表示情報を含む下り情報を通知する下り方向通知手段と、下り情報を相手発信端末の通信を行うものに表示通知する表示通知手段と、発信元又は着信先となる前記相手発信端末の位置登録されている前記無線基地局(CS)の通話チャネルが作業員のための通話チャネルを空けて所定の使用率に達したときに入力通知手段,上り方向通知手段,下り方向通知手段,表示通知手段により制御チャネルを用いて該発信元及び該着信先の間でメッセージ伝達を行うためのシーケンスを制御するシーケンス制御手段とを備えた構内電子交換機(EPBX)用通信システムが得られる。
【0014】
又、本発明によれば、上記構内電子交換機(EPBX)用通信システムにおいて、相手発信端末は、発信側であるものには入力通知手段及び表示通知手段を有し、着信側であるものには表示通知手段を有すると共に、構内電子交換機(EPBX)とのインターフェースを持つ構内電子交換機(EPBX)用通信システムが得られる。
【0015】
更に、本発明によれば、上記何れかの構内電子交換機(EPBX)用通信システムにおいて、通知情報には発呼,ダイヤル,メッセージの何れかが含まれる構内電子交換機(EPBX)用通信システムが得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げ、本発明の構内電子交換機(EPBX)用通信システムについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係る構内電子交換機(EPBX)用通信システムの基本構成を示したブロック図である。
【0018】
この通信システムは、任意の相手発信端末としての発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態を管理する通話チャネル管理手段11と、発信移動局(PS)により発呼,ダイヤル,メッセージ等を含む通知情報を入力する入力通知手段12と、発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態に拘らずに通知情報を制御チャネルにより当該発信移動局(PS)からその無線基地局(CS)を介して上り情報として構内電子交換機(EPBX)に通知する上り方向通知手段13と、発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態に拘らずに制御チャネルにより構内電子交換機(EPBX)からその無線基地局(CS)を介して当該発信移動局(PS)に対する表示情報を含む下り情報を通知する下り方向通知手段14と、下り情報を発信移動局(PS)の当該するものに表示通知する表示通知手段15と、発信元又は着信先となる発信移動局(PS)の位置登録されている無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中のときに入力通知手段12,上り方向通知手段13,下り方向通知手段14,表示通知手段15により制御線を用いてそれらの発信元及び着信先の間でメッセージ伝達を行うためのシーケンスを制御するシーケンス制御手段16とを備えている。
【0019】
このうち、入力通知手段12にはメッセージ等の情報の入力を補助するファンクションキーを設けることができ、表示通知手段15は可視表示や可聴表示できるように拡張することができる。
【0020】
又、上り方向通知手段13は、通話チャネルが全て話中の場合でも入力通知手段12により入力された発呼,ダイヤル,メッセージ等の通知情報を構内電子交換機(EPBX)に通知するようにインターフェースを変更するが、この点に関しては従来における通話チャネルが全て話中の無線基地局(CS)の場合、一般的に発信移動局(PS)からのイベントは受付けない点と相違している。
【0021】
更に、下り方向通知手段14も通話チャネルが全て話中の場合であっても表示情報等の下り情報を構内電子交換機(EPBX)から通知するようにインターフェースを変更するが、この点に関しても従来における通話チャネルが全て話中の無線基地局(CS)の場合、特に考慮されていない点と相違している。
【0022】
加えて、シーケンス制御手段16は、上述したように通話チャネルが全て使用中の他、使用率が高くなったときにも発信元及び着信先の間でメッセージ伝達を行うためのシーケンスを制御する。
【0023】
この通信システムは、適用ケースが大別して2つに分けられる。第1のケースは、発信先が位置登録されているか、又は位置登録されようとするエリアの無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中か、或いは使用率が高くなった場合である。第2のケースは、着信先が位置登録されているエリアの無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中か、或いは使用率が高くなった場合である。但し、これらのケースが個別に発生したか、或いは同時に発生したかということには制約を受けない。又、相手発信端末が発信移動局(PS)であっても、従来の有線端末等のそれ以外の端末であっても、相手発信端末が発信側である場合には入力通知手段12,表示通知手段15を有し、着信側である場合には表示通知手段15を有するものとした上、構内電子交換機(EPBX)とのインターフェースを持っていれば良い。
【0024】
そこで、第1のケースに関する動作原理を説明すれば、先ず任意の発信移動局(PS)の入力通知手段12により発呼情報や着信先情報の上り情報が入力された場合、当該発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)は、通話チャネルの使用状態に拘らず上り方向通知手段13により構内電子交換機(EPBX)に発呼情報や着信先情報の上り情報を通知する。シーケンス制御手段16でのシーケンス制御手順は、当該無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態を通話チャネル管理手順に問い合わせる。その結果、当該無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中か、或いは使用率が高かった場合、シーケンス制御手順は下り方向通知手段14によりその折を当該発信移動局(PS)に通知する。当該発信移動局(PS)は表示通知手段15により通知された下り情報を表示する。当該発信移動局(PS)が入力通知手段12により上り情報としてメッセージ情報を入力した場合、上り方向通知手段13により構内電子交換機(EPBX)にメッセージ情報を通知する。シーケンス制御手順は、着信先にメッセージ情報を通知し、着信先の発信移動局(PS)は表示通知手段15により通知されたメッセージ情報を表示する。
【0025】
以下は、この第1のケースでの適用例を図2に示す具体的構成のブロック図と図3に示すその一連のシーケンス制御を行う中央演算処理装置(CPU)21のプログラムのフローチャートとを参照して具体的に説明する。
【0026】
ここで、発信移動局40(PS−A)のキーの入力操作により与えられた発呼情報や発信先情報は、無線基地局37(CS−A)及びCS制御回路(CSINT)31を経由してステップS1のイベントとして構内電子交換機(EPBX)20に通知される。中央演算処理装置(CPU)21では、ステップS2により着信先(被呼者)である多機能電話機40(Dterm−B)が空き状態であるかチェックし、空きであればステップS3により発信移動局40(PS−A)の位置する無線基地局所属領域E1に所属する全部の無線基地局(CS),即ち、リンク34によりCS制御回路(CSINT)31に接続された無線基地局37(CS−A),リンク35によりCS制御回路(CSINT)32に接続された無線基地局38(CS−A′),及びリンク36によりCS制御回路(CSINT)33に接続された無線基地局39(CS−A″)の通話チャネルの使用状態情報を記憶装置22から読み出し、ステップS5により通話チャネルが全て使用中ないし使用率が高いか否かを判定する。こうした場合の無線基地局(CS)の通話チャネル使用状態管理情報の構成例は例えば図6に示されるようになっている。尚、多機能電話機40(Dterm−B)が空き状態でなければ、ステップS4の周知技術により発信移動局40(PS−A)に話中音等を送出又は発信移動局40(PS−A)を復旧する。
【0027】
通話チャネルが全て使用中ないし使用率が高い場合は、ステップS6により無線基地局37(CS−A)の制御チャネルを介して発信移動局40(PS−A)に対して表示情報を通知し、発信移動局40(PS−A)は通知された表示情報に従って、ステップS8のイベントとして“只今貴方のいるエリアは込み合っています。メッセージを送りますか?”と表示する。尚、通話チャネルが全て使用中でもなく、使用率が高くない場合は、ステップS7の周知技術により多機能電話機40(Dterm−B)を呼び出す。
【0028】
引き続き、発信移動局40(PS−A)に表示された本メッセージを受け取った発呼者がメッセージを送ろうとした場合、発信移動局40(PS−A)のキー操作によりメッセージ情報を入力する。入力されたメッセージ情報は、ステップS9のイベントとして無線基地局37(CS−A)の制御チャネルを介して構内電子交換機(EPBX)20に通知される。そこで、中央演算処理装置(CPU)21は、ステップS10によりデジタルライン回路(DLC)51を介してメッセージ情報を多機能電話機50(Dterm−B)に送信する。更に、多機能電話機50(Dterm−B)はステップS11のイベントとして通知されたメッセージ情報を表示する。
【0029】
次に、第2のケースの動作原理を説明すれば、先ず発呼者が発信移動局(PS)に対して発信した場合、シーケンス制御手段16のシーケンス制御手順は着信先の発信移動局(PS)が位置登録されているエリアの無線基地局(CS)の通話チャネルの状態を通話チャネル管理手順に問い合わせる。その結果、当該無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中か、或いは使用率が高かった場合、シーケンス制御手順はその折を発信元に通知する。発信元は表示通知手段15により通知された下り情報を表示する。発信元が入力通知手段15により上り情報としてメッセージ情報を入力した場合、構内電子交換機(EPBX)にメッセージ情報を通知する。シーケンス制御手順は、下り方向通知手段14により着信先の発信移動局(PS)にメッセージ情報を通知し、着信先の発信移動局(PS)は表示通知手段15により通知されたメッセージ情報を表示する。
【0030】
以下は、この第2のケースでの適用例を図4に示す具体的構成のブロック図と図5に示すその一連のシーケンス制御を行う中央演算処理装置(CPU)61のプログラムのフローチャートとを参照して具体的に説明する。
【0031】
ここでは、アナログ電話機70(TEL−A)の発呼およびダイヤル操作によりステップS1のイベントとして発信移動局90(PS−B)に対して発信する。ここで与えられた発呼情報や発信先情報がライン回路(LC)71を経由して構内電子交換機(EPBX)60に通知される。中央演算処理装置(CPU)61は、ステップS2により着信先(被呼者)である発信移動局90(PS−B)が空き状態であるかチェックし、空きであればステップS3により発信移動局90(PS−B)の位置する無線基地局所属領域E2に所属する全部の無線基地局(CS),即ち、リンク84によりCS制御回路(CSINT)81に接続された無線基地局87(CS−B),リンク85によりCS制御回路(CSINT)82に接続された無線基地局88(CS−B′),及びリンク86によりCS制御回路(CSINT)83に接続された無線基地局89(CS−B″)の通話チャネルの使用状態情報を記憶装置62から読み出し、ステップS5により通話チャネルが全て使用中ないし使用率か高いか否かを判定する。こうした場合の無線基地局(CS)の通話チャネル使用状態管理情報の構成例は例えば図6に示されるようになっている。尚、発信移動局90(PS−B)が空き状態でなければ、ステップS4の周知技術によりアナログ電話機70(TEL−A)に話中音等を送出する。
【0032】
通話チャネルが全て使用中ないし使用率が高い場合は、ステップS6によりアナログ電話機70(TEL−A)に対してアナウンスメントトーキ装置(ANT)79を接続し、この結果としてアナログ電話機70(TEL−A)には、ステップS8のイベントとして“只今貴方のお掛けになったエリアは込み合っています、メッセージを送りますか?”といったアナウンスが流される。尚、通話チャネルが全て使用中でもなく、使用率が高くない場合は、ステップS7の周知技術により発信移動局90(PS−B)を呼び出す。
【0033】
引き続き、アナログ電話機70(TEL−A)に流された本アナウンスを聴取した発呼者がメッセージを送ろうとした場合、アナログ電話機70(TEL−A)のダイヤル操作によりメッセージ情報を入力する。入力されたメッセージ情報は、ステップS9のイベントとしてライン回路(LC)71を介して構内電子交換機(EPBX)60に通知される。そこで、中央演算処理装置(CPU)61は、ステップS10により無線基地局87(CS−B)の制御チャネルを介してメッセージ情報を発信移動局90(PS−B)に送信する。更に、発信移動局90(PS−B)はステップS11のイベントとして通知されたメッセージ情報を表示する。
【0034】
因みに、図6に示す上述した各ケースでの無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態管理情報は、通話チャネル管理手段11により管理されると共に、シーケンス制御手段16により参照されるようになっている。無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態管理情報は、無線基地局(CS)機器番号対応のエリア対応の無線基地局(CS)機器収容情報D1が無線基地局(CS)設置エリア番号対応で格納されたものと、通話チャネル対応の無線基地局(CS)機器毎の通話チャネル使用状態D2が無線基地局(CS)機器番号対応で格納されたものとから成っている。
【0035】
このような通信システムは、有線電話機や無線電話機を収容し、ダイヤル情報を入力として相手発信端末との通話路接続を行って通話することで各呼の状態遷移に応じた各種サービス機能を提供することができる。又、パーソナルハンディホンシステム(PHS)の機能を含有し、構内電子交換機(EPBX)に収容される無線基地局(CS)を介して発信移動局(PS)を位置登録することにより、発信移動局(PS)に対しても各呼の状態遷移に応じたサービス機能を提供することができる。例えば事故が発生した現場で安否を気遣う通話が集中するような場合に適用させたとすると、通常一般呼は迅速に安否の連絡を取ることが重要であり、一般呼がそれぞれ現場の詳しい状況を報告して長時間に及んで通話チャネルを占有してしまったのでは現場の救済に努める作業員の緊急通話を疎外しかねない。そこで、このような場合に必要最小限の通話チャネルを作業員のために空けておき、他呼は制御チャネルのみでメッセージ通知のみに止めてトラヒックの抑制を行うように運用すれば良い。
【0036】
【発明の効果】
以上に述べた通り、本発明の構内電子交換機(EPBX)用通信システムによれば、構内電子交換機(EPBX)に収容された無線基地局(CS)のエリアに位置する任意の相手発信端末である発信移動局(PS)に対して、通信要求(発呼・着呼)があった場合、当該無線基地局(CS)の通話チャネルが全て使用中か、或いは使用率が高くなった場合に自動的に制御チャネルを用いて発信者及び着信者の間でメッセージ通知することができ、結果として通話チャネルが使用中である場合にも呼出し先の発信移動局(PS)が位置登録されている無線基地局(CS)の使用状況が通知され得るようになる。又、有線電話機や無線電話機を収容し、ダイヤル情報を入力として相手発信端末との通話路接続を行って通話することで各呼の状態遷移に応じた各種サービス機能を提供することができるようになる。更に、パーソナルハンディホンシステム(PHS)の機能を含有し、構内電子交換機(EPBX)に収容される無線基地局(CS)を介して発信移動局(PS)を位置登録することにより、発信移動局(PS)に対しても各呼の状態遷移に応じたサービス機能を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る構内電子交換機(EPBX)用通信システムの基本構成を示したブロック図である。
【図2】図1に示す構内電子交換機(EPBX)用通信システムが適用される第1のケースでの具体的構成を示したブロック図である。
【図3】図2に示す第1のケースでの一連のシーケンス制御を行うために構内電子交換機(EPBX)用通信システムのシーケンス制御手段に備えられる中央演算処理装置(CPU)の動作プログラムを示したフローチャートである。
【図4】図1に示す構内電子交換機(EPBX)用通信システムが適用される第2のケースでの具体的構成を示したブロック図である。
【図5】図4に示す第2のケースでの一連のシーケンス制御を行うために構内電子交換機(EPBX)用通信システムのシーケンス制御手段に備えられる中央演算処理装置(CPU)の動作プログラムを示したフローチャートである。
【図6】図2や図4で説明した各ケースでの無線基地局(CS)の通話チャネルの使用状態管理情報の構成例を示したものである。
【符号の説明】
11 通話チャネル管理手段
12 入力通知手段
13 上り方向通知手段
14 下り方向通知手段
15 表示通知手段
20,60 構内電子交換機(EPBX)
21,61 中央演算処理装置(CPU)
22,62 記憶装置
31〜33,81〜83 CS制御回路(CSINT)
34〜36,84〜86 リンク
37〜39,87〜89 無線基地局(CS)
40,90 無線移動局(PS)
50 多機能電話機(Dterm)
51 デジタルライン回路(DLC)
70 アナログ電話機(TEL)
71 ライン回路(LC)
79 アナウンスメントトーキ装置(ANT)
E1,E2 無線基地局所属領域

Claims (3)

  1. パーソナルハンディホンシステム(PHS)機能によって相手発信端末が通信を行う構内電子交換機用通信システムにおいて、
    任意の相手発信端末が位置登録されている無線基地局の通話チャネルの使用状態を管理する通話チャネル管理手段と、
    前記相手発信端末により通知情報を入力する入力通知手段と、
    前記相手発信端末が位置登録されている前記無線基地局の通話チャネルの使用状態に拘らずに前記通知情報を制御チャネルにより当該相手発信端末から該無線基地局を介して上り情報として構内電子交換機に通知する上り方向通知手段と、
    前記相手発信端末が位置登録されている前記無線基地局の通話チャネルの使用状態に拘らずに制御チャネルにより前記構内電子交換機から該無線基地局を介して当該相手発信端末に対する表示情報を含む下り情報を通知する下り方向通知手段と、
    前記下り情報を前記相手発信端末の通信を行うものに表示通知する表示通知手段と、
    発信元又は着信先となる前記相手発信端末の位置登録されている前記無線基地局の通話チャネルが作業員のための通話チャネルを空けて所定の使用率に達したときに前記入力通知手段,前記上り方向通知手段,前記下り方向通知手段,前記表示通知手段により制御チャネルを用いて該発信元及び該着信先の間でメッセージ伝達を行うためのシーケンスを制御するシーケンス制御手段とを備えたことを特徴とする構内電子交換機用通信システム。
  2. 請求項1記載の構内電子交換機用通信システムにおいて、前記相手発信端末は、発信側であるものには前記入力通知手段及び前記表示通知手段を有し、着信側であるものには前記表示通知手段を有すると共に、前記構内電子交換機とのインターフェースを持つことを特徴とする構内電子交換機用通信システム。
  3. 請求項1又は2記載の構内電子交換機用通信システムにおいて、前記通知情報には発呼,ダイヤル,メッセージの何れかが含まれることを特徴とする構内電子交換機用通信システム。
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