JP3920442B2 - 冷却貯蔵庫の梱包材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍・冷蔵庫本体の上にコンデンシングユニットを具えている縦型業務用冷凍・冷蔵庫のような冷却貯蔵庫の梱包材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
縦型業務用冷凍・冷蔵庫では、通常、冷凍庫本体又は冷蔵庫本体1の上に圧縮機,凝縮器等を含むコンデンシングユニットを設けている。そして、その周囲は、前面をグリル、両側面をユニットカバーで囲って機械室を形成し、目障りなコンデンシングユニットを視覚的に隠すようにしている。機械室の上面は何の覆いもなく開放されている。
【0003】
そのような縦型業務用冷凍・冷蔵庫では、上部のグリルとユニットカバーは、金属板を加工して囲っているだけで、それらは大きな荷重を支持できる程の強度は持っていない。したがって、そのような縦型業務用冷凍・冷蔵庫の梱包材には、倉庫への保管時や輸送時の段積みの際の大きな荷重に耐えるだけの強度を持たせる必要がある。そこで、従来は、特開平6-144479号公報(B65D 85/00)に示されるように、木枠で梱包するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の縦型業務用冷凍・冷蔵庫の梱包材では、木枠により大きな荷重を支持する必要があるため、ある程度の肉厚を持った木材を大量に使う必要があり、コストアップになるという問題点があった。また、冷蔵庫を設置後は、その木枠は産業廃棄物として処理されるため、縦型業務用冷凍・冷蔵庫の梱包材が産業廃棄物を増やす原因の一つにもなっていた。
【0005】
本発明は、そのような問題点を解決し、縦型業務用冷凍・冷蔵庫等の冷却貯蔵庫の梱包材のコストを低減させるとともに、産業廃棄物の発生量を低減させることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、コンデンシングユニットを収納し、上面が開放されている機械室を貯蔵庫本体上に有する冷却貯蔵庫の梱包材であって、前記機械室の空き空間に、該機械室の高さとほぼ同じ高さの筒状の支持部材を縦に複数本配置し、それら支持部材により、上から受ける荷重を支持するようにしたことを特徴とする。このようにすると、上方からの大きな荷重を支持するための木枠は不要になり、冷却貯蔵庫の梱包材のコストを低減させるとともに、産業廃棄物の発生量を低減させることができる。
【0007】
そして、請求項2に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、下面が開放しており、上面に前記支持部材を差し込むための支持部材差込孔を設けたキャップ状箱体を前記機械室の上から被せ、前記支持部材差込孔に前記支持部材を差し込み固定するようにしたことを特徴とする。このようにすると、電気分解によるスケールの除去ができるため、製氷機を分解し、手作業でスケールを除去するというような手間をかけずに除去が可能となる。
【0008】
また、請求項3に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、前記支持部材の上端に水平板を取り付けたことを特徴とする。このようにすると、支持部材が倒れるのを確実に支持できるとともに、開梱時に、前記キャップ状箱体と同時に支持部材を取り外すことができ、支持部材の取り外し忘れを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態を示す図である。図1において、1は冷蔵庫本体、2はグリル、3はユニットカバー、4はユニットカバー補強材、5はドア、6は凝縮器、7は圧縮機、8は電装箱、9はキャツプ状箱体、10は支持部材差込孔、11は支持部材、12は水平板、13は梱包底板、14は台脚固定具である。
【0011】
冷蔵庫本体1の上には、凝縮器6,圧縮機7及び電装箱8等よりなるコンデンシングユニットが設けられ、その周囲には、前面にグリル2、両側面にユニットカバー3、さらに後面にユニットカバー補強材4を設け、機械室を形成している。
【0012】
キャップ状箱体9は、ダンボール等により下方が開放された箱状に形成されており、グリル2,ユニットカバー3等で形成される機械室の外側に上から被せられる。そして、その上面には、支持部材11を差し込むための支持部材差込孔10を複数形成している。それらの支持部材差込孔10は、機械室の凝縮器6,圧縮機7,電装箱8等のコンデンシングユニットのない空間(例えば、機械室の四隅部分)に対応させて設けている。
【0013】
支持部材11は、硬質な紙材を十分な圧縮強度が得られるような厚さを持たせて円筒状に成形している。その支持部材11の高さは、上記機械室の高さとほぼ等しくなるようにしている。そして、支持部材11の上端には、ダンボール板よりなる水平板12を貼り付けている。
【0014】
キャップ状箱体9をグリル2,ユニットカバー3等で形成される機械室の外側に上から被せた後、その支持部材差込孔10に支持部材11を差し込む。差し込まれた支持部材11は、水平板12がキャップ状箱体9の上面に当接することにより、振動等が加わっても倒れるようなことなく安定的に保持される。また、支持部材11の高さを、機械室の高さとほぼ等しくしているため、冷蔵庫本体1の上面に接した状態になっている。
【0015】
冷蔵庫本体1は、梱包底板13に、その台脚を台脚固定具14に固定させた状態で載置されている。その状態で、上記したようなキャップ状箱体9や支持部材11が取り付けられている。その状態を、図2に断面図として示している。なお、図2において、符号は、図1のものに対応しており、15はユニットベース、16は冷却器である。
【0016】
その状態で、図3に示すように、水平板12の上に当て板17を当て、キャップ状箱体9,冷蔵庫本体1及び梱包底板13の外周に梱包バンド18で一体的に締め付ける。その際、梱包バンド18は、支持部材11及び水平板12の上方を通るようにして、支持部材11がキャップ状箱体9の支持部材差込孔10から飛び出すのを防止する。
【0017】
このようにして縦型業務用冷凍・冷蔵庫の梱包を行うことにより、段積みした時、冷蔵庫本体1に掛かる荷重は、当て板17,水平板12,支持部材11,冷蔵庫本体1,及び梱包底板13で受けることになる。その結果、冷蔵庫本体1の上に掛かる荷重は、グリル2,ユニットカバー3やその中のコンデンシングユニットには加わらず、支持部材11で支持されることになって、グリル2,ユニットカバー3やその中のコンデンシングユニットは保護される。また、仮に上から衝撃荷重等の異常な荷重を受けた場合でも、冷蔵庫本体1の上面に多少の損傷が発生しても、その部分は外部から見えないため、商品の外観を損なうことはない。
【0018】
なお、上記実施形態では、支持部材11,水平板12及びキャップ状箱体9の材料として、紙を使った場合で説明したが、それらの材質はそれに限定されず、安価で所定の強度が得られるものであれば、紙以外のもの、例えば、プラスチックでもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0020】
すなわち、請求項1に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、機械室の空き空間に、該機械室の高さとほぼ同じ高さの筒状の支持部材を縦に複数本配置し、それら支持部材により、上から受ける荷重を支持するようにしたので、従来における木枠は不要になる。その結果、冷却貯蔵庫の梱包材のコストを低減させるとともに、産業廃棄物の発生量を低減させることができる。
【0021】
そして、請求項2に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、下面が開放しており、上面に前記支持部材を差し込むための支持部材差込孔を設けたキャップ状箱体を前記機械室の上から被せ、前記支持部材差込孔に前記支持部材を差し込み固定するようにしたので、支持部材を所定の位置に支持することができる。
【0022】
また、請求項3に記載の冷却貯蔵庫の梱包材は、支持部材の上端に水平板を取り付けたので、該水平板により支持部材が倒れるのを確実に支持できるとともに、開梱時に、前記キャップ状箱体と同時に支持部材を取り外すことができ、支持部材の取り外し忘れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の梱包材を施した縦型業務用冷凍・冷蔵庫の縦断面図である。
【図3】本発明の梱包材を施した縦型業務用冷凍・冷蔵庫の斜視図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体
2…グリル
3…ユニットカバー
9…キャップ状箱体
10…支持部材差込孔
11…支持部材
12…水平板
13…梱包底板
14…台脚固定具

Claims (3)

  1. コンデンシングユニットを収納し、上面が開放されている機械室を貯蔵庫本体上に有する冷却貯蔵庫の梱包材であって、前記機械室の空き空間に、該機械室の高さとほぼ同じ高さの筒状の支持部材を縦に複数本配置し、それら支持部材により、上から受ける荷重を支持するようにしたことを特徴とする冷却貯蔵庫の梱包材。
  2. 下面が開放しており、上面に前記支持部材を差し込むための支持部材差込孔を設けたキャップ状箱体を前記機械室の上から被せ、前記支持部材差込孔に前記支持部材を差し込み固定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫の梱包材
  3. 前記支持部材の上端に水平板を取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の冷却貯蔵庫の梱包材。
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