JP3920003B2 - 検査データ処理方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハやマスク或いは液晶等の回路パターンに発生した欠陥の致命性を判定可能とした検査データの処理技術に関し、特に、半導体装置の製造プロセスにおいて、外観検査装置等で検出した欠陥の致命性判定や、レビュー・解析対象欠陥の選択に用いる好適な技術、および致命性欠陥の発生原因を究明したり対策するのに好適な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体等の製造ラインでは不良原因を早期に発見し、該不良原因を取除くようにプロセスおよび製造装置にフィードバックしていくことが歩留りの維持・向上に必須である。これには、外観検査装置による不良発見とその検査データの分析が重要である。
【0003】
このように、不良原因を早期に究明する欠陥解析システムの従来技術としては、例えば、特開平10−107102号公報が知られている。この従来の欠陥解析システムは、半導体ウェハ上の欠陥を検出する外観検査装置と、該外観検査装置から検出された欠陥の中から密集状態にあるものを欠陥群として抽出し、この抽出された欠陥群の欠陥の中から1または2以上の任意の欠陥を代表欠陥として抽出する解析ステーションと、該解析ステーションにおいて抽出された代表欠陥のみについて観察してその種別(カテゴリ)を判定し、代表欠陥以外の欠陥群を構成する欠陥について上記判定された同一種別を付与するレビューステーションとを備えて構成される。
【0004】
即ち、外観検査装置からは、例えば、ウェハプロセスで発生するショート、断線等の回路パターンの欠陥や異物等の欠陥についての半導体ウェハ上の位置データおよび大きさが、これらのデータを蓄える解析システムへ送出される。そして次に、検査したウェハを、レビューステーションに移し替え、検出欠陥の座標データの位置にステージを移動させ、欠陥の拡大像により欠陥の種別の分類を行う。
【0005】
また、従来技術であるTechnical Proceedings SEMICON/Japan 1996 pp.2−19〜24 “An Advanced Yield Learning System for 64M DRAM Production and Beyond" には、外観検査装置において、検出画像と参照画像との差画像から欠陥であるか否かを判定するしきい値を背景の明るさ分布によって変えることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には、レビュー・解析作業において、外観検査装置から検出される欠陥の検査データを基に、特に致命/非致命に分類することにに関して記載されていない。ここでいう致命性欠陥とは、回路パターンの電気的動作不良となる可能性の高い欠陥を意味する。
【0007】
ところで、レビュー作業は人手による作業であるため、時間がかかり、検査工程のスループット向上の足枷となってしまう。また、致命性の判定に関しては、欠陥自体の見え方のみならず、欠陥の存在する領域の回路パターンの機能や構造の知識も必要であり、専門知識をもった特定の専門家に委ねられていた。さらには、これら専門家の間でも致命性の判定基準が異なるため、人によって判定結果が変わるという課題がある。
【0008】
本発明の第1の目的は、上記課題を解決すべく、外観検査装置から検出される検査データを基に、致命性のある欠陥を精度よく、正確に選択できるようにした検査データ処理方法およびその装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、レビュー装置/解析装置において、致命性のある欠陥を精度よく、正確に選択できるようにして真にレビュー若しくは解析しなければならない対象に絞ることを可能にしてレビュー作業や解析作業の高スループット化を可能にした検査データ処理方法およびその装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第3の目的は、レビュー/解析対象の選択を自動的に行うことができるようにした検査データ処理方法およびその装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の第4の目的は、これらの検査・解析結果情報を用いて、検査データを編集、検索、表示、外部出力する方法および装置を提供すること、並びに、欠陥部の断面観察などの解析や分析を効率的に行う方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての検査データ(欠陥の位置座標、および欠陥についての特徴データ)を基に、上記被検査対象物上の欠陥の存在する領域の種類および欠陥についてのカテゴリーに応じて致命性の判定を行うことを特徴とする。
【0013】
即ち、前記致命性の判定を、被検査対象物上の領域の種類に応じて第1の致命性判定データおよび欠陥のカテゴリーに応じた第2の致命性判定データを格納して用意しておくことによって行うことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記判定された第2の致命性の欠陥の個数に基いて製造ラインの管理を行うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての検査データ(欠陥の位置座標、および欠陥についての特徴データ)を基に、上記被検査対象物上の欠陥の存在する領域の種類に応じて欠陥の第1の致命性の判定を行い、この第1の致命性の判定に基いてカテゴリーを付与する欠陥を選択することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての検査データ(欠陥の位置座標、および欠陥についての特徴データ)を基に、上記被検査対象物上の欠陥の存在する領域の種類に応じて欠陥の第1の致命性のレベルを算出し、この算出された第1の致命性のレベルに応じてカテゴリーを付与する欠陥を選択し、該選択された欠陥に対してレビュー装置を用いてカテゴリーを付与し、前記算出された欠陥についての第1の致命性レベルに対して前記付与されたカテゴリーに応じた重み付け(第2の致命性判定データ)をして第2の致命性のレベルを算出することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、前記第2の致命性のレベルに応じて解析装置で解析する欠陥を選択することを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての検査データ(欠陥の位置座標、および欠陥についての特徴データ)を基に、被検査対象物上の異なる種類の領域毎に、欠陥の面積に対応させてカテゴリ別の発生個数を算出し、それを出力することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0020】
本発明に係る検査データ処理装置(検査データ解析装置)を用いたシステムは、特願平10−10456号の発明を改良した発明である。
【0021】
まず、本発明に係る検査データ処理装置(検査データ解析装置)を用いたシステムの第1の実施の形態について図1を用いて説明する。本第1の実施の形態の検査データ処理装置(検査データ解析装置)1は、被検査対象物である半導体ウェハ上に形成された回路パターン上における様々欠陥(パターン欠陥や異物や膜厚不良欠陥やスクラッチ欠陥など)を検査して検査データIDを出力する外観検査装置30と、欠陥について自動的にカテゴリーを付与するADC(Automatic Defect Classfication)と称するレビュー装置31と、致命性欠陥についてその発生原因を究明するための材質や性質や断面形状等を解析する解析装置40とがネットワークNtを介して接続されている。外観検査装置30は、検出系30aと表示部を有する画像処理部30bとを備えた光学的な外観検査装置やSEM外観検査装置等で構成され、被検査対象物である半導体ウェハWが、成膜工程P1、露光工程P2、エッチング工程P3へとプロセス処理される過程の中で、例えば、エッチング終了時点の半導体ウェハW上に発生する様々な欠陥をウェハ単位若しくはロット単位で検査する。そして、インライン検査の場合には、検査終了後、半導体ウェハWは再び成膜工程P4から始まるプロセス処理過程に戻されることになる。実際には、外観検査装置30は、多数の製造工程を有する製造ラインにおいて任意の製造工程からサンプリングされた半導体ウェハWに対して検査することになる。
【0022】
ところで、外観検査装置30によって検査される被検査対象物である半導体ウェハWは、図3に示すような半導体チップCが多数配列されて形成されている。そして、半導体チップがメモリの場合には、半導体チップC内は、メモリセル領域A40と、その周辺の第1の周辺回路領域A10と、デコーダ等を含む第2の周辺回路領域A20と、デコーダ等を含む第3の周辺回路領域A30と、最も外側に形成された第4の周辺回路領域A0とを有することになる。また、半導体チップCがシステムLSIの場合には、半導体チップC内は、上記メモリ領域の外に、ロジック領域が存在することになる。
【0023】
以上説明したように、半導体チップC内には、回路パターンが最も密なメモリセル領域A40、および次第に祖になっていく第2〜第3、第1、第4の周辺回路領域A30、A20、A10、A0など、様々な領域がある。そのため、本発明は、これら各領域で発生して外観検査装置30で検出される様々な欠陥に対する致命性も各領域毎に異なってくることに着目して創成したものである。
【0024】
なお、致命/非致命については、最終的にほぼ完成した半導体チップに対してはプローブテストと称する動作テストによって判明させることができる。
【0025】
しかし、半導体ウェハWは、非常に多くの製造プロセス工程(例えば各種成膜工程、レジスト塗布工程、露光・現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程、および絶縁膜の表面を化学的、機械的に研磨して平坦化する工程など)を経て製造されることから、外観検査装置30で検査される半導体ウェハWの表面状態も様々な形態が考えられると共に、外観検査装置30で検出される欠陥も様々な種類(異物、回路パターン欠陥(さらに詳しくは断線欠陥や短絡欠陥)、スクラッチ等の傷欠陥、その他の欠陥)のものとなる。即ち、半導体ウェハWの表面は、層間絶縁層の表面であったり、回路パターン(配線パターン)の表面であったりすることになる。
【0026】
このように様々な形態で外観検査装置30により検査された半導体ウェハWの段階で、検出された様々な欠陥が致命性を有するものか非致命性を有するものかを明確に判別することは難しい。しかし、代表的な導体パターン幅や導体パターンスペース等が密、即ち微小になれば、そこに発生した微小な欠陥でも、断線や短絡などの致命性欠陥となる確率は高くなる関係を有し、反面、代表的な導体パターン幅や導体パターンスペース等が祖、即ち大きくなれば、そこに発生した比較的大きな欠陥でも、断線や短絡などの致命性欠陥となる確率は少なくなる関係を有することになる。さらに、欠陥の種類(カテゴリー)に応じて致命性のレベルは異なってくることになる。従って、欠陥の存在する領域および欠陥の種類(カテゴリー)に応じて致命性のレベルを算出することによって、解析装置40で解析する欠陥の対象を真に致命性の高いものに絞り込むことが可能となり、その結果、欠陥の発生原因を究明する解析装置40での高スループット化を実現することができる。
【0027】
ところで、外観検査装置30からは、検査データIDとして、検査した被検査対象物であるウェハWについての情報(ウェハ番号、ロット番号、製造工程番号等)、ウェハWに形成された基準マークを基準にした様々な欠陥の位置座標(例えば重心位置座標)、該欠陥の特徴量データCD(欠陥の大きさのデータ:具体的には、例えば、X軸およびY軸への投影長である欠陥の長さCDL、欠陥の面積CDS、明るさ(濃淡値)の変化CDB等)が出力されることになる。そして、1台若しくは複数台の外観検査装置30から、検査データIDとして出力されるウェハWに関する情報(製造工程の情報も含む)、ウェハ上における欠陥の位置座標、欠陥の特徴量データIDC(欠陥の大きさのデータ)は、例えば、インターネットNtを通して検査データ処理装置1に設けられた検査データ格納部21に格納される。
【0028】
レビュー装置31としては、金属顕微鏡や走査電子顕微鏡(SEM)等で構成されたADCと称するもので、欠陥位置座標に基いて指定された欠陥についての色や形状等によって、自動的に欠陥の種類(カテゴリー)を判別し、この判別結果である欠陥のカテゴリーを出力するものである。また、レビュー装置31は、金属顕微鏡やSEMなどによって欠陥位置座標に基いて指定された欠陥について観察される拡大画像を見て欠陥のカテゴリーを分類し、それを入力手段を用いて入力することによって出力するものであっても良い。そして、レビュー装置31で分類された欠陥のカテゴリーの情報IDK(例えば、異物、回路パターン欠陥、スクラッチ等の傷欠陥、その他の欠陥)が、例えばインターネットNtを通して検査データ格納部21に格納されることになる。なお、レビュー装置31は、外観検査装置30内、若しくは近傍に設けられいても良い。
【0029】
解析装置40としては、SEM、FIB(Focused Ion Beam)解析装置、SEMとFIB加工装置との組み合わせ、質量分析装置、X線分光分析装置などで構成され、欠陥の材質や性質や断面形状などを解析することによって欠陥の発生原因を推定するものである。
【0030】
検査データ処理装置1には、外観検査装置30、レビュー装置31および解析装置40から入出力されるデータの通信制御を行う通信制御部3と、該通信制御部3との間で、データの入出力が行われるデータ入出力部4とが設けられている。
【0031】
さらに、検査データ処理装置1には、上記検査データ格納部21、チップ内領域座標データ格納部23、および致命性判定データ格納部(領域別判定ルール24aとカテゴリー別判定ルール24bとを有する。)24からなるデータ格納部と、該データ格納部に格納された各データを検索する検索部5と、該検索部5によって検索されたデータを記憶するメモリ6とが設けられている。
【0032】
なお、チップ内領域座標データ格納部23には、予め例えば半導体素子のCADシステム(図示せず)から例えば図4に示すチップ内の領域座標データがネットワークNtを介してデータ入出力部4によって格納される。当然、外観検査装置IAにチップ内の領域座標データが例えばCADシステムから入力されて格納されている場合には、外観検査装置30から入力して格納すればよい。このように、チップ内の領域座標データは、図4に示す如く、領域No.1については、最も粗い回路パターンからなる領域クラス値0で示される例えば第4の周辺回路領域A0の始点座標(xs,ys)及び終点座標(xe,ye)で示され、領域No.6およびNo.7については、次に細かい回路パターンからなる領域クラス値20および30で示される例えば第2および第3の周辺回路領域A20およびA30の始点座標及び終点座標で示され、領域No.2〜No.5については、次に細かい回路パターンからなる領域クラス値10で示される例えば第1の周辺回路領域A10の始点座標及び終点座標で示され、領域No.8以降については、最も微細な回路パターンからなる領域クラス値40で示される例えばメモリセル領域A40の始点座標および終点座標で示される。以上の説明では、各領域は、回路パターンの密度に応じて分割して設定したが、この外例えば絶縁膜の膜厚の相違やその上に形成される回路パターンの密度に応じて分割して設定してもよい。その理由は、絶縁膜等の膜厚に応じて異物やスクラッチ等の欠陥が生じた場合断線や短絡等の動作不良が生じる可能性が高くなって致命性を有することになり、また、欠陥が生じた表面の上に形成される回路パターンの密度に応じて上記欠陥の影響を受ける程度が変化することによって致命性が変わってくることによる。即ち、微小な欠陥でも、その上に形成される回路パターンが微細であれば、回路パターンにおいて動作不良が生じる可能性が高くなり、致命性を有することになる。
【0033】
さらに、領域別致命性判定データ格納部24aには、図5に示す如く、各領域毎に形成される回路パターンの精度(密度)に対応する領域別致命性判定ルールが、各領域毎にデータ入出力部4に接続された入力手段(図示せず)を用いて入力されて格納されることになる。この領域別致命性判定ルールは、図5に示すように、領域クラス値Acに対応させて設定される。ところで、半導体ウェハは、半導体基板上に能動素子を形成し、その上に多層の配線層を形成して完成される。そのため、各層毎の回路パターン(配線パターン)上に生じる欠陥についての領域別の致命性判定しきい値(判定基準)Rは微妙に相違してくることになる。ところが、層間絶縁膜上に生じる欠陥についての領域別判定基準Rは、回路パターン上の領域別判定基準Rとは異なることになるが、その上に形成される回路パターンの影響も受けることになる。しかしながら、回路パターン上に発生した欠陥についての領域別判定基準Rとしては、概ね図5に示すように、各領域A0〜A40の領域クラス値Ac=0〜40に対して、例えば、欠陥の特徴量を示す欠陥の長さRLが2μm、1μm、1.5μm、1.5μm、0.5μm、欠陥の面積RSが4μm2、1μm2、2.25μm2、2.25μm2、0.25μm2、欠陥についての明るさ(正常部に対する明るさの差)RBが大きく(L)、大きく(L)、中間(M)、中間(M)、小さく(S)設定される。当然、領域別判定基準Rは、半導体ウェハの表面状態に応じて変えて設定する必要がある。また、領域別判定基準Rとしては、その上に形成する回路パターンの密度に応じて変えて設定する必要がある。
【0034】
カテゴリー別致命性判定データ格納部24bには、カテゴリー別致命性判定ルールとして、欠陥のカテゴリーに応じて上記領域別判定基準Rに対して重み付けされる係数、関数若しくはルックアップテーブルK等が設定されて格納される。即ち、欠陥が異物の場合には、外観検査装置30から例えば欠陥の面積或いは明るさが欠陥の長さよりも顕著に検出されるため、欠陥の面積或いは明るさに対して大きく重み付けされる。また、欠陥が回路パターン欠陥の場合には、外観検査装置30から例えば欠陥の長さ或いは面積が明るさよりも顕著に検出されるため、欠陥の長さ或いは面積に対して大きく重み付けされる。また、欠陥が傷の場合には、違った形で重み付けされる。
【0035】
以上説明したように、基本的には、領域別致命性判定データRは、半導体ウェハWの表面状態に応じて、チップ内の各領域毎に、設定されることになる。また、カテゴリー別致命性判定データKは、欠陥のカテゴリーに応じて異なった重み付けをする係数、関数若しくはルックアップテーブル等が設定されることになる。なお、これら設定された領域別・カテゴリー別致命性判定データが適切であるかどうかについて、ほぼ完成された半導体チップに対するプローブテストによって得られる動作試験結果と対応させて統計を取ることによって確認を取ることができる。
【0036】
そして、検索部5はメモリ6と接続され、メモリ6はデータ入出力部4と接続されている。さらに、検査データ処理装置1には、検査データ格納部21、チップ内領域座標データ格納部23、致命性判定データ格納部24とのデータやり取りのタイミングを調整する入出力インタフェース7が設けられている。そして、この入出力インタフェース7には、検索部5、データ入出力部4、検査データ格納部21、チップ領域座標データ格納部23、致命性判定データ格納部24が接続されている。
【0037】
さらに、検査データ処理装置1には、必要な処理を行うソフトウエアであるプログラムが格納されたプログラム記憶部8、および、プログラム記憶部8に格納されたプログラムに基づいて演算を行う演算部(第1、第2の演算部等となるもの)9が設けられている。そして、演算部9はメモリ6に接続されている。
【0038】
また、検査データ処理装置1には、検査データ処理装置1における全ての制御を司る主制御部(第1、第2の制御部等となるもの)10が設けられており、この主制御部10には、データ入出力部4、検索部5、メモリ6、演算部9ならびにプログラム記憶部8が接続されている。
【0039】
さらに、表示部11は、データ入出力部4と接続されている。なお、表示部11は、検査データ格納部21、チップ内領域座標データ格納部23、致命性判定データ格納部24のデータや、第1および第2の致命性判定結果に基づく第1および第2の致命性欠陥のマップ等々を表示する。
【0040】
また、検査データ格納部21、チップ内領域座標データ格納部23、致命性判定データ格納部24は、同一の記憶媒体であっても何ら構わない。さらに、検査データ処理装置1をネットワークNtを介し別のシステムと接続し、検査データ格納部21、チップ内領域座標データ格納部23、致命性判定データ格納部24のデータの送受信を行っても良い。また、本第1の実施の形態の検査データ処理装置は、ネットワークNtを介さず外観検査装置30本体に組み込んでも良い。
【0041】
また、演算部9および主制御部10は同一のCPUであっても良い。さらに、演算部9、主制御部10および検索部5等のCPUに対して、メモリ6、データ入出力部4、通信制御部3をバス等で接続した同一の半導体素子であっても良い。
【0042】
次に、第1の実施の形態のデータ処理手法について、図2を用いて説明する。
【0043】
まず、検索部5は、ステップS21で、外観検査装置30で検査されたウェハWに関する情報を、データ入出力部4に接続された入力手段(キーボード、記録媒体、ネットワークなど)を用いて入力することによって、検査データ格納部21に格納されているそのウェハWに関する製造工程、欠陥の位置座標、欠陥の大きさ等の検査データを検索し、メモリ6に書き込む。
【0044】
ところで、半導体ウェハは、成膜、露光、エッチング等の製造工程を繰り返すことにより製造され、外観検査装置30による検査も複数の製造工程で行われることになる。ここで、検出される欠陥数の発生工程別推移を図6に示すが、前の製造工程A、Bで検出された欠陥が、製造工程Cでも再び検出されることが分かる。従って、製造工程が進むにつれ、レビュー/解析対象となる欠陥数の中に既にレビュー/解析した欠陥の数が増加し、時間的な効率が悪いことになる。
【0045】
そこで、演算部9は、ステップS22において、ステップS21で検索してメモリ6に書き込まれた、図7に示すように、現在の製造工程において検出されるウェハ上の欠陥の座標データ211と、前の製造工程において検出されるウェハ上の欠陥の座標データ212との座標系の位置合わせを行って、一致するか、または予め設定した許容値より近い位置にある欠陥については消去することによって、現在の製造工程で発生した可能性の高い新たに見つかった欠陥の座標データ213として、検査データ格納部21(あるいはレビュー/解析対象データ格納部25a、25b)に格納する処理を加えても良い。即ち、演算部9は、ステップS22において、欠陥が発生した製造工程を追跡することが可能となる。その結果、前の製造工程で既にレビュー/解析した欠陥を再びレビュー/解析する無駄を防止することができる。なお、勿論、前の製造工程で発生した欠陥が、現在の製造工程でどうなったかを調べるために、前の製造工程で発生した欠陥を含めて抽出して、致命性判定やレビュー処理をするようにしてもよい。また、このステップS22における処理を外観検査装置30内で、実行してもよい。
【0046】
さらに、検索部5は、ステップS23により、上記ウェハに関する情報を基に、ウェハ上に形成された基準マークを基準にして、ウェハ上に配列された各チップCについて、チップ内領域座標データ格納部23に格納されているチップ内領域座標データを検索し、メモリ6に読み込む。
【0047】
上記チップ内領域座標データは、図3のチップ内レイアウト図に示すように、例えば、使用されている回路パターン幅の種類(領域クラス値Ac)によってチップ内を複数の領域A0、A10、A20、A30、A40に分割し、それぞれの領域を長方形で表し、各長方形の左下の座標(xs,ys)と右上の座標(xe,ye)で各領域を表現したものである。例えば、領域A0は座標C01とC02で、領域A10は座標C101とC102で、領域A40は座標C401とC402で表すことができる。
【0048】
さらに、チップ内領域座標データとしては、図4に示すチップ領域座標データ図のように、各領域の左下座標(xs,ys)と右上座標(xe,ye)と領域の種類を表す領域クラス値Acとが入力されている。チップ内領域座標データは、手入力あるいはCADデータからのファイル読み込みによって書き込まれる。また、各チップCは半導体ウェハW上にほぼ等ピッチで配列されているので、チップ内領域座標データの原点(例えば、C01)の位置は、演算部9において、半導体ウェハに対する基準位置から上記CADデータを基に容易に算出することが可能である。
【0049】
次に、検索部5は、ステップS24で、上記入力された半導体ウェハWに関する情報を基に、該半導体ウェハ上に発生して外観検査装置30により検出された欠陥No.Nに関する位置座標、特徴量データなどを検査データ格納部21から読み出してメモリ6に一時記憶する。そして、演算部9は、上記欠陥No.Nの位置座標から何番目のチップにおける原点(例えば、C01)からの位置座標(xN,yN)に変換し、この変換された位置座標(xN,yN)とメモリ6に読み込んだ各領域座標とを比較して上記欠陥No.Nが存在する領域を求め、その領域における領域クラス値AcNを上記欠陥No.Nに対応させてメモリ6に書き込む。即ち、上記欠陥No.Nの存在する領域は、領域No順に、次の(数1)式を満たすか否かで判定されると共に、領域No順に領域クラス値Acが上書きされることになる。
【0050】
xs<xN<xe, ys<yN<ye (数1)
従って、上記(数1)式を満たす領域のうち、例えば、Noの最も大きな値を示す領域(欠陥が存在する領域)における領域クラス値Acが算出され、上記欠陥No.Nに対応させてメモリ6および検査データ格納部21に書き込まれることになる。
【0051】
なお、上記の説明では、チップ内の領域座標を基に、領域毎に領域クラス値Acを付与するようにしたが、特願平10−10456号に記載されているように、上記各領域を示す左下座標(xs,ys)および右上座標(xe,ye)を次に示す(数2)式により画素座標IP(I,J)に変換し、この変換された各領域を示す画素座標に対して領域クラス値Acを付与するようにしてもよい。
【0052】
IXs=Int(xs/P),IXe=Int(xe/P)
IYs=Int(xe/P),IYe=Int(xe/P) (数2)
ただし、Pは予め設定した画素ピッチ、Intは小数点以下を切り捨てお行う関数である。
【0053】
この場合、外観検査装置30で検出された欠陥の位置座標(x、y)を次に示す(数3)式により画素座標(KX,KY)に変換する必要がある。
【0054】
KX=Int(x/P),KY=Int(y/P) (数3)
このように、画素座標からなるチップ内領域画像データを用いれば、欠陥が存在するチップ内の領域を瞬時に識別することができるという利点がある。
【0055】
次に、検索部5は、ステップS25で、ステップS23で読み込んだ当該製造工程でのウェハW上のチップ内各領域A0〜A40に対応する領域別致命性判定データ(致命性判定ルールデータ)Rを、領域別致命性判定データ格納部24aの中から検索し、メモリ6に書き込む。このように、メモリ6に書き込まれた領域別致命性判定データは、図5に示すように、当該製造工程における領域クラス値Acに対応する判定しきい値(判定基準値)Rとなる。この判定しきい値Rは、当該製造工程における各領域毎に設定される、欠陥の特徴量である欠陥の長さRL、欠陥の面積RS、および欠陥の明るさ値(濃淡値)RB等からなり、例えば各領域内の代表的なパターン幅、或いはパターンスペース、或いはその上に次の製造工程によって形成されるパターンの幅やパターンスペース、或いは膜厚の設計値、或いはグレインなどの局所的な膜厚変動等のプロセス情報に対応する値となる。即ち、代表的なパターン幅、或いはパターンスペースの設計値が、各領域によって異なるため、当然致命性判定データである判定しきい値Rも各領域によって変える必要がある。このため、欠陥が存在する領域クラス値Acを参照して欠陥に対する致命性の判定データRを切り替えることになる。勿論、チップ内の領域を更に細分化し、例えば各パターン部、各スペース部等に細分化して、それぞれに領域クラス値Acを割り当て、これら割り当てられた領域クラス値Acに対応させて判定しきい値Rを設定すればよい。
【0056】
次に、演算部9は、ステップS26において、レビュー装置31によって、ウェハ上に発生した欠陥の内、カテゴリーを付与する欠陥を選択するために、外観検査装置30で検出されたウェハ上に発生した全ての欠陥に対して、ステップS25により検索されてメモリ6に格納された欠陥の存在する領域対応の致命性判定ルールに基いて第1の致命性レベルの算出を行い、この算出された第1の致命性レベルを欠陥に対応させて検査データ格納部21に格納する。これは、レビュー装置31によって、カテゴリーを付与する欠陥の個数をできるだけ少なくし、無駄なレビュー作業を防止するためである。しかし、レビュー装置31において、欠陥のサイズ等を認識できる機能があれば、ウェハ上に発生した欠陥に対してある程度選択してカテゴリーを自動的に付与することも可能であり、この場合、ステップS28は不要となる。
【0057】
勿論、このステップS26において、演算部9は、算出された第1の致命性レベルが所定の第1の判定基準値を超えているか否かにより、検出された欠陥を致命性欠陥と非致命性欠陥との何れかに分類して検査データ格納部21に格納することは可能である。
【0058】
次に、これらステップS24、S26などについて、特願平10−10456号に記載されてように、図8を用いて具体的に説明する。即ち、検索部5は、ステップS241で、上記入力された半導体ウェハWに関する情報を基に、該半導体ウェハ上に発生して外観検査装置IAにより検出された欠陥No.N=1から検索する。そして、演算部9は、ステップS242において、上記欠陥No.1の位置座標から該欠陥が存在するチップおよびチップ内の領域が判定されてチップ番号が付与されると共に領域クラス値Acが書き込まれることになる。次に、演算部9は、ステップS261において、メモリ6に書き込まれた欠陥No.1が存在する領域における領域クラス値Ac1に対応する致命性判定データである判定しきい値R1(領域クラス値Ac1に対応する例えば、欠陥の長さRL1、欠陥の面積RS1、欠陥の明るさRB1など)を読み出し、さらにメモリ6に記憶された欠陥No.1についての欠陥の特徴量データCD1(例えば、欠陥の長さCDL1、欠陥の面積CDS1、欠陥の明るさCDB1など)を読み出し、これら読み出された領域クラス値Ac1に対応する致命性判定データである判定しきい値R1と、欠陥No.1についての欠陥の特徴量データCD1とを次に示す(数4)式に基いて、第1の致命性判定を行う。ここで、致命性を判定する判定しきい値R1としては、回路動作不良となる断線や短絡などの致命性を引き起こす可能性の高い欠陥の長さRL1、欠陥の面積RS1、欠陥の正常部に対する明るさの差の絶対値RB1などがある。ただし、(数4)式において、欠陥のカテゴリーに応じて、どれを優先するかを選ぶことも可能である。また、上記第1の致命性判定としては、第1の致命性「有り」/「無し」の判定と、第1の致命性のレベル(程度)を示す例えば比率等の多値データFAL1を算出することを行う。
【0059】
演算部9は、上記(数4)式により欠陥No.1が第1の致命性「有り」と判定した場合には、ステップS262で、欠陥No.1に対応させて第1の致命分類データと第1の致命性のレベルを示す多値データFAL1をメモリ6に書き込む。第1の致命性「無し」と判定した場合には、ステップS263で、欠陥No.1に対応させて第1の非致命分類データと第1の非致命性のレベルを示す多値データFAL1をメモリ6に書き込む。なお、第1の致命性のレベルを示す多値データFAL1を見れば、致命分類データを得ることが可能である。
【0060】
なお、第1の致命性のレベルを示す多値データFAL1は、上記(数4)式においては、単純な比率の値を取ったが、後述するようにプローブ検査結果等から、より回路パターンに与える影響を精度高く表すように、これを関数やルックアップテーブル等を用いて算出することも可能である。
【0061】
以上により、欠陥No.1について致命性判定が行われたことになる。
【0062】
次に、演算部9は、ステップS264で、欠陥Noを次の欠陥番号(N=N+1)にし、ステップS265において半導体ウェハW上に生じた全ての欠陥について終了したと判定されるまで、上記説明したステップS242、S261、S262、S263を繰り返すことにより、半導体ウェハW上に生じた全ての欠陥について、その特徴量CDとその存在する領域に対応させて設定された判定しきい値Rとを基に上記(数4)式で第1の致命性判定と、第1の致命性有りの場合その致命性のレベルを示す多値データFALの算出とを行って、メモリ6に欠陥Noに対応させて記憶する。
【0063】
演算部9が、ステップS265において、半導体ウェハW上に生じた全ての欠陥について第1の致命性判定が終了したと判定されると、主制御部10は、ステップS266において、ステップS262、S263でメモリ6に書き込まれた第1の致命性判定結果(第1の致命性のレベルを示す多値データFALも含む)、並びに、必要に応じてステップS242でメモリ6に書き込まれた領域クラス値Acを、それぞれの欠陥Noに対応させて例えば検査データ格納部21に書き込む。
【0064】
以上により、例えば検査データ格納部21には、ある半導体ウェハWについて、外観検査装置30から出力される検査データIDと致命性判定結果とが各欠陥に対応させて格納されることになり、主制御部10および/または演算部9は、図10に示す製造ラインの管理値として、ウェハ単位若しくはロット単位で検査ウェハ上に生じた第1の致命性欠陥の個数を算出したり、第1の致命性のレベルが大きいものから優先的にレビューステーション31においてレビューをすることが可能となるように、レビュー対象データとしてレビュー対象データ格納部25aに格納することができる。勿論、図10に示す歩留りと相関関係がある致命性欠陥の個数の管理値として、後述するように、第2の致命性の方が、精度が向上することより、優れている。
【0065】
ところで、ウェハ上に発生する欠陥として、傷や異物などの場合、欠陥を発生させる要因から密集して発生する場合がある。この場合、当然外観検査装置30からも多数の欠陥の集まりからなる密集欠陥(クラスタ欠陥)として検出されて検査データ格納部21に格納されていることになる。しかし、クラスタ欠陥の場合、同じ要因でウェハ上に発生することになるため、ウェハ上に発生したクラスタ欠陥についてすべて解析する必要がなく、クラスタ欠陥内の数個の欠陥について解析すれば良いことになる。
【0066】
そこで、演算部9は、ステップS27において、検査データ格納部21から検索されてメモリ6に書き込まれたウェハ上に新たに見つかった欠陥の座標データ(x,y)を基に、図8に示すように、クラスタ欠陥に属するか否か(クラスタ欠陥に属するかランダム欠陥に属するか)の判定を行い、クラスタ欠陥に属する場合には、各々の欠陥に対してクラスタ番号を付与して検査データ格納部21に格納させる。このように、ステップS27において、ウェハ上から検出された新たな欠陥に対してクラスタ欠陥に属するか否かの判定が行われるので、後述するように、レビューしてカテゴリーを付与するレビュー対象を更に絞り込むことが可能となる。ところで、クラスタ欠陥に属するか否かの判定は、個々の欠陥で、座標の近いものは同一のクラスタ欠陥に属するということで行い、個々の欠陥に対して同一のクラスタ分類番号を付与することになる。当然、同一のクラスタ欠陥に属するものは、同一のカテゴリーであることから、図9に示すように、レビュー後に付与されたカテゴリー(レビュー分類)と同一のカテゴリーが付与されることになる。なお、上述のクラスタ欠陥に属するか否かの判定は、距離の近い密集欠陥を1つのグループとしたが、外観検査装置30から欠陥の大きさ、明るさ、色、形状といった物理的特徴を、検査データ格納部21に取り込むようにすれば、演算部9は、これら欠陥の物理的特徴を基に(これらの1つや、これらの任意の組み合わせ条件によって)グループ分けを行うことも可能である。この場合も、グループ分けされたものは、同一のカテゴリーであると扱ってもよいことが前提にある。
【0067】
以上説明したように、ステップS27を設けることによって、クラスタ欠陥は勿論のこと、クラスタ欠陥以外にも、同一の物理的特徴をもつ欠陥をグループ化することで、後述するように、グループ内の1乃至数個の欠陥に対してレビュー・解析を行うだけで、グループ全体に対する解析結果を得ることが可能となる。
【0068】
そして、検索部5は、ステップS27において、クラスタ欠陥などのグループ欠陥については、検査データ格納部21から、予め設定された個数の欠陥を選択してメモリ6に書き込まれることになる。
【0069】
次に、演算部9は、ウェハ上に新たな欠陥と発生し、且つメモリ6に書き込まれた欠陥に対して、ステップS26で算出された第1の致命性レベルに応じて、カテゴリーを付与する欠陥を選択し、その位置座標を取得し、メモリ6または入出力インターフェース7を介してレビュー対象データ格納部25aに格納する。この選択は、致命性欠陥はもとより、非致命欠陥で致命欠陥に近いレベルの高いものを選ぶことになる。なお、このとき、グループ欠陥に属するものについては、カテゴリーを付与する欠陥としてさらに絞り込まれることになる。ところで、クラスタ欠陥などのグループ欠陥については、チップ内の異なる種類の領域に跨って発生するので、第1の致命性レベルの算出後に、絞り込むようにした。
【0070】
次に、ステップS29において、対象とするウェハをレビュー装置31に投入すると共に、上記選択された欠陥の位置座標をレビュー対象データ格納部25aからネットワークNtを介してレビュー装置31に送信することによって、レビュー装置31は、選択された欠陥に対してカテゴリーが例えば自動的に付与され、ネットワークNtを介して検査データ格納部21に検査データとして、対応する欠陥にカテゴリーが付与されて格納されることになる。従って、検索部5は、検査データ格納部21からカテゴリーを読み出してメモリ6に書き込むことが可能となる。なお、検査データ格納部21には、レビュー装置31で観察若しくは検出されたレビュー画像そのものをカテゴリーが付与された欠陥に対応させて格納してもよい。
【0071】
以上により、外観検査装置30によって検出されたウェハ上に発生した欠陥について、本発明に最も係るカテゴリー別・領域別に高精度に最終の目的とする第2の致命性を判定するための準備ができたことになる。
【0072】
次に、検索部5は、ステップS30で、欠陥のカテゴリー(CAn)に対応するカテゴリー別致命性判定データ(重み付け関数等)K(CAn)(例えば、KL(CAn),KS(CAn),KB(CAn)などからなる。)を、カテゴリー別致命性判定データ格納部24bの中から検索し、メモリ6に書き込む。なお、次のステップS31の段階で、カテゴリー別致命性判定データK(CAn)がメモリ6等に用意されていれば良い。次に、演算部9は、ステップS31において、欠陥の存在する領域に応じて算出された各種特徴量毎(欠陥の長さ、欠陥の面積、欠陥の明るさ等毎)の第1の致命性レベルFAL(CDLN/RLN,CDSN/RSN,CDBN/RBNなど)に対して、ステップS30により検索されてメモリ6に格納された上記欠陥に付与されたカテゴリー(CA1〜CAn)別に設定された重み付け関数(KL(CA1)〜KL(CAn),KS(CA1)〜KS(CAn),KB(CA1)〜KB(CAn))若しくはルックアップテーブルを掛けて例えば次に示す(数5)式に基いて合計することによって、多値データとしての第2の致命性レベルFAH(CAn)を算出し、この算出された第2の致命性レベルFAH(CAn)を欠陥に対応させて検査データ格納部21に格納する。なお、CAnは、欠陥のあるカテゴリーを示す。そして、この多値データは、第2の致命性のレベルを示すことになる。
【0073】
勿論、このステップS31において、演算部9は、算出された第2の致命性レベルFAH(CAn)が所定の第2の判定基準値を超えているか否かにより、検出された欠陥を致命性欠陥と非致命性欠陥との何れかに分類して検査データ格納部21に格納することは可能である。ところで、検出された欠陥がクラスタ欠陥などのグループ欠陥の場合でも、その発生したチップ内の領域毎に応じて致命性と非致命性とに分類されるので、グループ欠陥を構成する多数の欠陥に対して領域毎に致命性欠陥もしくは非致命性欠陥として付与されることになる。これにより、ウェハ上に発生した真の致命性欠陥の個数を算出することが可能となる。
【0074】
FAH(CAn)=(CDLN/RLN)・KL(CAn)+(CDSN/RSN)・KS(CAn)+(CDBN/RBN)・KB(CAn)+… (数5)
特に、第2の致命性レベルの算出は、後述するようにプローブ検査結果から、回路パターンに与える影響をより精度高く表すように、カテゴリー別に関数やルックアップテーブル等を用いて算出することも可能である。
【0075】
従って、主制御部10および/または演算部9は、図10に示す製造ラインの管理値として、ウェハ単位若しくはロット単位で検査ウェハ上に生じた第2の致命性欠陥の個数を算出したり、第2の致命性のレベルが大きいものから優先的に解析装置40において解析をすることが可能となるように、解析対象データとして解析対象データ格納部25bに格納することができる。
【0076】
さらに、演算部9は、ステップS32において、ステップS31においてカテゴリー別に重み付けして算出された第2の致命性レベルFAH(CAn)を、単純に大きい順、あるいは優先する領域(領域クラス値Ac)の順番に、あるいはカテゴリー毎に並び替える。
【0077】
一方、予め、ステップS33において、解析するウェハに対して解析対象の欠陥個数Nmax、優先する領域またはカテゴリー、チップ当たりの最大解析個数Icmaxを例えば表示部11より入力し(表示部11には入力機能部が具備されているものとする)、データ入出力部4を介してメモリ6に記憶して設定しておく。
【0078】
次に、演算部9は、ステップS34において、ステップS32の処理後の並び順で上からNmaxの欠陥(ウェハW上に発生した致命性の最も高いものからNmaxの欠陥)を選択し、ステップ35で、選択した欠陥をその位置座標と共に解析対象データ格納部25bに書き込む。また、演算部9は、ステップS34において、優先して解析したい領域(領域クラス値Ac)に発生した第2の致命性を有する欠陥を選択し、ステップ35で、選択した欠陥をその位置座標と共に解析対象データ格納部25bに書き込むことも可能である。また、演算部9は、欠陥を選択した際、チップ当たりの選択個数がIcmaxを超えた場合、Icmaxを超えた欠陥を選択しないようにする処理を加えてもよい。このようにすることによって、同一チップに欠陥が集中して発生した場合においても、ウェハ全体から解析対象の欠陥を選択することが可能となる。
【0079】
また、ステップS29において欠陥に対してカテゴリーが付与されているので、演算部9は、ステップS34において、カテゴリー別に第2の致命性の高い方から順に選択することが可能となり、それを位置座標と共に解析対象データ格納部25bに書き込むことも可能である。
【0080】
また、ステップS34において選択した欠陥に、ステップS29で付与されたカテゴリーを付与して解析対象データ格納部25bに書き込んでもよい。このようにすることによって、解析装置40が解析しようとする対象の欠陥をカテゴリー別に第2の致命性の高い順に選択することが可能となる。
【0081】
以上により、ある製造工程で製造されたウェハW上において発生した欠陥の中から、解析装置40で解析しなければならない第2の致命性の高いもので、しかも同じ解析結果が期待されるものについては個数を絞って解析対象の欠陥が選択され、その位置座標が求まって解析対象データ格納部25bに格納されたことになる。
【0082】
他方、演算部9は、ステップS36において、図11に重要欠陥の選択として示すように、ステップS31で算出される致命度(第2の致命性レベルFAH)を主に、他の選択条件と組み合わせて、解析対象の欠陥を選択して解析対象データ格納部25bに書き込んでもよい。この他の選択条件としては、ステップS24から得られる欠陥が存在するチップ内の領域、ステップS22から得られる欠陥のサイズ(欠陥のX及びY軸方向の長さや欠陥の面積)、ステップS24から得られるウェハ上における欠陥が存在するチップ(チップ間の繰り返し性)、欠陥のカテゴリーなどが考えられる。図11には、選択条件例として、領域としてセンスアンプ部(SA)で、致命度が80以上(一定以上の大きさの欠陥)で、欠陥のX方向の長さが0.4μm以下でY方向の長さが0.4μm以上の細長いものを選択するものである。要するに、センスアンプ部では、一定以上の大きさの欠陥において、細長い欠陥は、致命性を高くして選択する必要があるからである。そして、検査データ処理装置1は、これら解析対象データ格納部25bに格納された解析対象データを例えば、外観検査装置30に提供することによって、検査条件出し時に特定のモード(領域、サイズ)についての欠陥確認の効率向上を図ることができる。また、検査データ処理装置1は、解析装置40に対して、量産時に重要性の高い欠陥を優先して解析ポイントとして摘出することが可能となる。
【0083】
さらに、解析装置40は、解析しようとするウェハWに関する情報を入力手段等を用いて入力することによって、検査データ処理装置1の解析対象データ格納部25bから、解析しなけらばならない個数が絞られた解析対象の欠陥についての情報が得られ、これらの欠陥について材質や性質や断面形状等を解析して致命性欠陥の発生原因を推定することが可能となり、その解析結果をネットワークNtを介して製造ライン管理装置や外観検査装置30あるいは検査データ処理装置1にフィードバックすることが可能となる。従って、製造ライン管理者等は、この解析結果に基いて推定される欠陥の発生原因を取除く対策を早急に実行して半導体素子の歩留りを著しく向上させることが可能となる。
【0084】
特に、検査データ格納部21には、外観検査装置30によって検出されたウェハ上に発生した欠陥についての検査データID、欠陥の存在するチップ内の領域、欠陥のカテゴリー、および第2の致命性レベル(有無も含む)等の情報が格納され、解析対象データ格納部25aには、解析装置40で解析する対象の欠陥情報が格納されているので、検索部5は、これら第2の致命性を有する欠陥についての有益な情報を検索して抽出することが可能となる。従って、主制御部10は、それら抽出された有益な情報を、データ入出力部4を介して例えば表示部11に出力表示したり、ネットワークNtを介して外部の製造ライン管理装置等に提供することが可能となる。このように、ステップS31における第2の致命性判定は、欠陥カテゴリーの利用に基づくため、精度が向上し、有益な情報を提供できることになる。
【0085】
図12には、半導体製造ラインに対して外観検査装置30による検出される欠陥発生の固定を示す。即ち、ある製造工程において発生した欠陥については、ステップS22において抽出されて固定されることになる。このように、欠陥が発生した製造工程をトレースするトレース検査・分析においては、外観検査装置30の高感度化・高スループット化が要求される。しかし、最初に発生した欠陥が、例えば異物である場合、その異物が除去されない限り、その上に成膜される関係で、異物欠陥の影響を受けて例えば膜剥がれや膜薄等の断線欠陥が生じることになる。即ち、外観検査装置30では、最初の工程では異物欠陥と検出され、次の工程では断線などの回路パターン欠陥としてカテゴリーが変わって検出されることになる。即ち、図12に示す如く、その前の製造工程ではカテゴリ3しか検出されなかったものが、最後の製造工程においては、新たなカテゴリ1,2の欠陥が検出されることになる。ところが、欠陥を引き起こしているのは、異物欠陥であるため、最初の工程で外観検査装置30によって検出される異物欠陥については、検査データ処理装置1において致命性が高く検出されなければならない。しかし、ステップS31において、カテゴリー別に重み付けしているので、最初の工程で検出された異物欠陥について第2の致命性レベルが高く検出することができ、解析対象データ格納部25bまたは検査データ格納部21に格納された第2の致命性の高い欠陥を出力することによって、最初の工程において異物欠陥が発生していることを把握することが可能となり、最初の工程に対してすばやく対策を施すことが可能となる。
【0086】
また、検査データ処理装置1は、図10に示すウェハ単位若しくはロット単位で、ウェハ上に発生した致命性欠陥、特に第2の致命性欠陥の個数を、例えば、製造ライン管理装置に提供することによって、真に異常になった状態を出力して警告を発することができ、製造ラインの管理を可能にする。特に、図10(b)に示す検査ウェハ上に発生した致命性欠陥の個数と半導体チップの歩留りとの間には、図10(a)に示す如く、相関関係が取れることにより、致命性欠陥の個数の低減を図る対策を製造ラインに施すことを可能にし、その結果、製品としての半導体チップの歩留り向上を図ることが可能となる。
【0087】
また、検査データ処理装置1は、ステップS29において、ほとんどの欠陥に対してカテゴリーを付与することが可能であるため、ステップS24によって判定されるチップ内の領域別に、欠陥のサイズ(特徴量)の一つである面積に対するカテゴリー別の欠陥個数を算出することは可能である。そのため、表示部11や外部の製造ライン管理装置の表示部に、チップ内の領域別に、図13に示すように、横軸に欠陥の特徴量である面積、縦軸にカテゴリー別の欠陥個数を示すグラフを出力表示することが可能となる。その結果、最終的にプローブテストの動作試験結果と対比することで、歩留りを下げている欠陥を突き止めることが可能となり、直ちに対策を施すことが可能となる。
【0088】
さらに、例えば、表示部11には、第2の致命性を有する欠陥の分布マップ情報や、レビュー装置31で検出された欠陥の画像データ(カテゴリー情報も含む)を取捨選択して表示することが可能となる。
【0089】
また、ステップS29において、レビュー装置31を用いて検出した欠陥画像に対して自動でカテゴリーを付与して分類する場合、ステップS28からはより致命性の高い欠陥画像のみが選択されることになり、無駄なレビュー作業を防止することができる。これは、レビュー作業において、作業時間の短縮、および作業負荷の低減にもつながるものである。
【0090】
また、上記欠陥についての有益な情報を、検査データ処理装置1から外観検査装置30に提供することによって、外観検査装置30において、致命性が高い欠陥がもれなく検出できるように、検査条件の最適化を図ることができる。
【0091】
また、複数の外観検査装置30の各々からほぼ同じ被検査対象物であるウェハから検出される欠陥についての検査データを基に、上述したように第2の致命性の判定を行い、この第2の致命性の判定結果のウェハ上における分布マップを、ベン図(Venn diagram)として表示部11に出力することにより、上記外観検査装置の機差をビジュアルに把握することができる。また、上記複数の外観検査装置30として、異なるタイプの外観検査装置、例えば異物外観検査装置と回路パターン欠陥外観検査装置が使われているときは、これらの性能の違いを第2の致命性という尺度で客観的に評価することができ、外観検査装置の使い分けを的確にすることができる。
【0092】
また、ウェハWが成膜装置、露光装置、エッチング装置と処理され、最終的にほぼ完成するとプローブ検査と言われる電気検査が行われ、各チップの電気的な特性等が判明することになる。従って、このプローブ検査データを、プローブ検査装置からネットワークNtを介して検査データ処理装置1に入力することによって、検査データ格納部21に格納された第2の致命性のデータと突き合わせ、両者の致命性の相違を把握し、この相違に基いて、第2の致命性のデータの導出過程(領域別判定ルールやカテゴリー別重み付け関数など)を修正することにより、より的確な致命性判断が可能となる。
【0093】
また、検査データ処理装置1は、検査データ格納部21に格納された致命性に関する重要な欠陥データおよび解析装置40で解析された解析結果を基に、その内容の検索やデータ編集可能であり、表示部11でこれらの結果を出力して確認することにより、欠陥を発生させていると推定されるプロセスや製造装置に対する対策を迅速に行えることになる。
【0094】
また、欠陥致命性判定や、レビュー・解析対象欠陥の選択や、検査データの編集・検索を行う検査データ処理装置1は、ネットワークNtを介さず外観検査装置30本体に組み込んでも良い。この場合、外観検査装置30上で、ウェハWが載った状態で、欠陥情報の詳細を把握することができる。
【0095】
また、上記検査データ処理装置1は、入力された、チップ識別座標、チップ内座標、欠陥座標、欠陥サイズ、欠陥カテゴリー等を有する検査データを用いて、レビュー・解析順序やレビュー・解析対象を編集することができる。従って、レビュー・解析順序やレビュー・解析対象を制御可能なレビュー・解析システムを構築できる。このレビュー・解析システムにおけるレビューステーション31は、SEMであってもよい。また、レビューステーション31により検出した画像を閲覧し、番号付けなど編集可能なビュワーを具備することにより、ユーザが自由にレビュー結果を編集したり、レポート作成に用いることができる。さらに、不良個所の断面写真をSEMで撮像する場合も、上述した検査データ処理方法を用いれば、より効率的にデータの絞込みが可能になる。
【0096】
ところで、解析装置40としては、例えばFIB(Focused Ion Beam)解析装置において欠陥部にステージ移動し、欠陥部をFIBなどを照射することにより半分削り取り、その断面SEM写真で撮像することによって断面観察による解析を行うことができる。勿論、元素分析などの分析装置の有効活用にも、本発明は適用できるものである。
【0097】
なお、上述してきた実施形態では、被検査対象物として半導体ウェハを例にとって説明したが、本発明は、回路パターンをもつ液晶基板等々の他の被検査対象物の検査にも適用できる。また、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることも言うまでもない。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、外観検査装置から検出される欠陥の検査データを基に、欠陥が存在する領域の種類、および欠陥のカテゴリに応じて欠陥の致命性について判定するので、致命性のある欠陥を精度よく、正確に選択することができ、その結果、真にレビュー若しくは解析しなければならない対象に絞ることを可能にして効率良くレビュー作業や解析作業を実現することができると共に、歩留りと相関付けして製造ラインの管理を行うことを可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査データ処理装置を用いたシステムの第1の実施の形態を示す構成図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態における検査データの処理フローの一実施例を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施形態において用いる、チップ内領域データの一実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態において用いる、チップ内領域座標データの一実施例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態において用いる、領域クラス値Acとそれに対応する致命性判定データ(欠陥判定しきい値)の一実施例を示す説明図である。
【図6】欠陥数の発生工程別推移を示す説明図である。
【図7】現在の工程の欠陥とその前の工程の欠陥、および、現在の工程の欠陥から前の工程の欠陥を削除した後の様子を模式化して示す説明図である。
【図8】図2に示す第1の致命性レベル算出の詳細フローを示す図である。
【図9】クラスタ欠陥とクラスタ内のレビュー・解析対象欠陥の一実施例を示す説明図である。
【図10】本発明に係る致命性欠陥数と歩留りとの相関の様子、および、致命性欠陥数による管理を示す説明図である。
【図11】本発明に係る重要欠陥の選択条件の一実施例を示す説明図である。
【図12】製造工程の進行状況に応じて検出される欠陥発生工程の固定を説明する図である。
【図13】チップ内の各領域毎に算出される欠陥面積に対するカテゴリ別欠陥数を示すグラフである。
【符号の説明】
1…検査データ処理装置、3…通信制御部、4…データ入出力部、5…検索部、6…メモリ、7…入出力インタフェース、8…プログラム記憶部、9…演算部、10…主制御部、11…表示部、21…検査データ格納部、23…チップ内領域座標データ格納部、24a…領域別判定ルールデータ格納部、24b…カテゴリ別判定ルールデータ格納部、25a…レビュー対象データ格納部、25b…解析対象データ格納部、30…外観検査装置、31…レビュー装置、40…解析装置、Nt…ネットワーク。
Claims (23)
- 外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての位置座標データおよび特徴量データからなる検査データに対して処理する検査データ処理方法であって、
前記被検査対象物上に形成された複数の領域の各々の種類に応じた第1の致命性判定データ群および欠陥のカテゴリーに応じた第2の致命性判定データ群を予め格納しておく準備過程と、
前記検査データにおける欠陥についての位置座標データを基に該欠陥が存在する領域の種類を求める領域判定過程と、
前記準備過程で格納された第1の致命性判定データ群から、前記領域判定過程で求められた領域の種類に応じた第1の致命性判定データを選択し、前記検査データにおける欠陥の特徴量データを基に前記選択された致命性判定データに基いて欠陥の第1の致命性のレベルを判定する第1の致命性判定過程と、
前記検査データにおける欠陥にカテゴリーを付与するカテゴリー付与過程と、
前記準備過程で格納された第2の致命性判定データ群から、前記カテゴリ付与過程で付与されたカテゴリーに対応する第2の致命性判定データを選択し、前記第1の致命性判定過程で判定された欠陥の第1の致命性のレベルと前記選択された第2の致命性判定データとを用いて欠陥の第2の致命性のレベルを判定する第2の致命性判定過程とを有することを特徴とする検査データ処理方法。 - さらに、前の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データと、その後の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データとを比較して欠陥が発生した製造工程をトレースした欠陥についての前記検査データを取得するトレース過程を有することを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- さらに、前記第2の致命性判定過程で判定される欠陥の第2の致命性に関する情報を出力する出力過程を有することを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- さらに、前記第1の致命性判定過程で判定される欠陥の第1の致命性に関する情報を出力する出力過程を有することを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- さらに、前記第2の致命性判定過程で判定される欠陥の第2の致命性のレベルに応じて解析対象を選択する選択過程を有することを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- さらに、前記選択過程で選択された欠陥について解析装置を用いて解析する解析過程を有することを特徴とする請求項5記載の検査データ処理方法。
- 前記準備過程において格納された第2の致命性判定データ群として、重み付け関数の群であることを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- 前記カテゴリー付与過程は、レビュー装置を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- 前記カテゴリー付与過程は、前記第1の致命性判定過程で判定された欠陥の第1の致命性のレベルに応じて選択された欠陥に対してカテゴリーを付与する過程を含むことを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- さらに、前記選択過程で選択された解析対象の欠陥についての情報を出力する出力過程を有することを特徴とする請求項5記載の検査データ処理方法。
- 前記準備過程において、最終的なプローブテスト結果に基いて第1および第2の致命性判定データ群の何れかを修正する過程を含むことを特徴とする請求項1記載の検査データ処理方法。
- 外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての位置座標データおよび特徴量データからなる検査データに対して処理する検査データ処理方法であって、
前の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データと、その後の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データとを比較して欠陥が発生した製造工程をトレースした欠陥についての前記検査データを取得するトレース過程と、
該トレース過程で取得された検査データにおける欠陥についての位置座標データを基に該欠陥が存在する領域の種類を求める領域判定過程と、
前記トレース過程で取得された欠陥に対してカテゴリーを付与するカテゴリー付与過程と、
前記領域判定過程で判定された領域毎に、前記トレース過程で取得された検査データにおける欠陥の特徴量に応じた前記カテゴリー付与過程で付与されたカテゴリー別の欠陥の個数を算出する算出過程と、
該算出過程で算出された領域毎の欠陥の特徴量に応じたカテゴリー別の欠陥の個数を出力する出力過程とを有することを特徴とする検査データ処理方法。 - 外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての位置座標データおよび特徴量データからなる検査データに対して処理する検査データ処理装置であって、
前記被検査対象物上に形成された複数の領域の各々の種類に応じた第1の致命性判定データ群および欠陥のカテゴリに応じた第2の致命性判定データ群を予め格納しておく格納部と、
前記検査データにおける欠陥についての位置座標データを基に該欠陥が存在する領域の種類を求める領域判定部と、
前記格納部に格納された第1の致命性判定データ群から、前記領域判定部で求められた領域の種類に応じた第1の致命性判定データを選択し、前記検査データにおける欠陥の特徴量データを基に前記選択された致命性判定データに基いて欠陥の第1の致命性のレベルを判定する第1の致命性判定部と、
前記検査データにおける欠陥にカテゴリーを付与するカテゴリー付与装置と、
前記格納部に格納された第2の致命性判定データ群から、前記カテゴリ付与装置で付与されたカテゴリーに対応する第2の致命性判定データを選択し、前記第1の致命性判定部で判定された欠陥の第1の致命性のレベルと前記選択された第2の致命性判定データとを用いて欠陥の第2の致命性のレベルを判定する第2の致命性判定部とを備えたことを特徴とする検査データ処理装置。 - さらに、前の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データと、その後の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データとを比較して欠陥が発生した製造工程をトレースした欠陥についての前記検査データを取得するトレース部を備えることを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- さらに、前記第2の致命性判定部で判定される欠陥の第2の致命性に関する情報を出力する出力部を備えたことを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- さらに、前記第1の致命性判定部で判定される欠陥の第1の致命性に関する情報を出力する出力部を備えたことを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- 前記第2の致命性判定部には、判定される欠陥の第2の致命性のレベルに応じて解析対象を選択する選択部を有することを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- さらに、前記選択部で選択された欠陥について解析する解析装置を備えたことを特徴とする請求項17記載の検査データ処理装置。
- 前記格納部に格納された第2の致命性判定データ群として、重み付け関数の群であることを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- 前記カテゴリ付与部は、レビュー装置で構成することを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- 前記カテゴリ付与部は、前記第1の致命性判定部で判定された欠陥の第1の致命性のレベルに応じて選択された欠陥に対してカテゴリーを付与するように構成することを特徴とする請求項13記載の検査データ処理装置。
- さらに、前記選択部で選択された解析対象の欠陥についての情報を出力する出力部を備えたことを特徴とする請求項17記載の検査データ処理装置。
- 外観検査装置から検出される被検査対象物上に発生した欠陥についての位置座標データおよび特徴量データからなる検査データに対して処理する検査データ処理装置であって、
前の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データと、その後の製造工程まで製造された被検査対象物に対する前記検査データとを比較して欠陥が発生した製造工程をトレースした欠陥についての前記検査データを取得するトレース部と、
該トレース部で取得された検査データにおける欠陥についての位置座標データを基に該欠陥が存在する領域の種類を求める領域判定部と、
前記トレース部で取得された欠陥に対してカテゴリーを付与するカテゴリー付与部と、
前記領域判定部で判定された領域毎に、前記トレース部で取得された検査データにおける欠陥の特徴量に応じた前記カテゴリー付与部で付与されたカテゴリー別の欠陥の個数を算出する算出部と、
該算出部で算出された領域毎の欠陥の特徴量に応じたカテゴリー別の欠陥の個数を出力する出力部とを備えたことを特徴とする検査データ処理装置。
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