JP3919731B2 - 地山補強工法およびこれに用いる注入装置 - Google Patents

地山補強工法およびこれに用いる注入装置 Download PDF

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Description

本発明は、トンネル掘削時の補助工法としての地山補強工法およびこれに用いる注入装置に関する。
トンネルの構築方法としては、NATM(New Austrian Tunneling Method)と称される山岳工法が通常使用されている。NATMは、トンネル周辺の岩盤や砂層等といった地山が、トンネル自らを支えるという支保機能を利用した掘削技術である。NATMでは、掘削後に吹付けコンクリート、ロックボルトおよび鋼製支保工等により地山の安定を確保して掘進する。
このような山岳工法においては、切羽の安定性、トンネルの安定性および周辺環境の保全等を目的として、種々の補助工法と組み合わせてトンネルが構築されることが多くなってきている。山岳工法の補助工法としては、例えば、特許文献1,2に記載のように、掘削に先立って、切羽よりトンネル円周に沿って斜め前方の地山に注入管を打設し、注入管から注入材を注入し硬化させ、地山を固結改良する補助工法が採用されている。
この補助工法は、先受け工法と呼ばれており、注入管と注入材用組成物の硬化物により、掘削時の地山の剥落、崩落、漏水および地表面沈下等を防止するものである。図5は、この従来の先受け工法の一例を示す図であって、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断面図をそれぞれ示している。図示例では、約3〜4mの注入管21を切羽20ごと(約1mごと)に、トンネルの中心から120°の範囲に斜め前方に設置し、先受けを行っている。
特開2001−241288号公報(第2頁、第5頁、図5) 特開2003−176530号公報(第2頁、図15−16)
ところが、図5に示すように、従来の先受け工法では、注入管21を切羽20から斜め前方に直線状に真っ直ぐ設置していくため、その先端部は掘削線から離れていく。図示例の場合、注入管21の先端部は掘削線から1.5mほど離れている。この部分ではもはや掘削に対しての影響範囲を超えており、改良されていてもそのメリットはほとんどない。また、切羽前方に未改良部分22が残るため、肌落ちが起こりやすく、余堀が発生する。
そこで、本発明においては、山岳工法によりトンネル掘削を行うに際し、より少ない注入管で効率良く地山を補強することが可能な地山補強工法およびこれに用いる注入装置を提供することを目的とする。
本発明の地山補強工法は、切羽よりトンネル円周に沿って斜め前方の地山に第1の進行角度で注入管を打設する第1工程と、注入管を打設途中から第1の進行角度よりトンネル掘削方向に近い第2の進行角度で打設する第2工程とを含むことを特徴とする。
本発明の地山補強工法によれば、注入管は第1の進行角度で直線状に真っ直ぐ設置されるのではなく、途中から第1の進行角度よりトンネル掘削方向に近い第2の進行角度で設置される。これにより、注入管は、よりトンネルの掘削部に近い位置、すなわち掘削に対しての影響範囲内に集中して設置される。
ここで、第2の進行角度は、トンネル掘削方向に対して略平行であることが望ましい。これにより、注入管は、トンネル掘削部から必要な改良範囲となる高さまでを第1工程により第1の進行角度で斜め前方に打設し、その後は第2工程により第2の進行角度、すなわちトンネル掘削方向に対して略平行なで設置すればよい。これにより、注入管は、必要最小限だけ斜め前方に打設され、残りはトンネル掘削部に近い位置、すなわち掘削に対しての影響範囲内でトンネル掘削方向に略平行に集中して設置される。
本発明の地山補強工法には、注入管と、この注入管の中空部に挿通され先端部に削孔ビットを備えた注入ボルトとを備え、注入管前方の開口部が注入管の中空部断面から偏心した注入装置を用いることができる。この場合、注入管の打設は、注入管の進行角度を第1の進行角度から第2の進行角度に変える際、注入管を回転させて注入管前方の開口部の偏心位置を変えることにより行う。
注入管の中空部に挿通された注入ボルト先端部の削孔ビットを回転させて注入管を打設していく際、注入管前方の開口部が注入管の中空部断面から偏心していることによって、注入管は真っ直ぐに進行せず偏って進行するようになる。そのため、注入管を回転させて注入管前方の開口部の偏心位置を変えることにより、注入管の進行角度を第1の進行角度から第2の進行角度へ変えることができる。
また、本発明の注入装置は、注入管前方の開口部近傍の内壁の一部に突起物を備えたものとすることが望ましい。この内壁の一部の突起物によって、注入管前方の開口部の重心を中空部断面の重心から容易にずらすことができる。
(1)切羽よりトンネル円周に沿って斜め前方の地山に第1の進行角度で注入管を打設し、注入管を打設途中から第1の進行角度よりトンネル掘削方向に近い第2の進行角度で打設することにより、注入管が掘削に対しての影響範囲内に集中して設置されるため、より少ない注入管を用いて無駄なく地山を補強することが可能となる。また、切羽前方のトンネル掘削方向により近い位置に注入管が設置されるため、切羽前方に未改良部分が残らず、余堀が少なくなる。
(2)第2の進行角度が、トンネル掘削方向に対して略平行であることにより、注入管は、トンネル掘削部から必要な改良範囲となる高さまでしか斜め前方に打設されず、残りは掘削に対しての影響範囲内でトンネル掘削方向に略平行に集中して設置されるため、必要最小限の注入管を用いてさらに無駄無く地山を補強することが可能となる。また、切羽前方のトンネル掘削方向により近い略平行な位置に注入管が設置されるため、切羽前方の未改良部分がさらに少なくなり、さらに余堀が少なくなる。
図1は本発明の実施の形態における地山補強工法を示す図であって、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断面図である。
図1に示すように、本実施形態における地山補強工法では、切羽1よりトンネル円周2に沿って斜め前方の地山3に第1の進行角度として、例えば従来と同様の仰角約20°で注入管4を約1m打設し、次いで、この注入管4を打設途中から第1の進行角度よりトンネル掘削方向(本例では水平方向)に近い第2の進行角度として、例えばほぼ水平(仰角約1°)に約2m打設している。
本例において、注入管4は全長約3mであり、トンネル掘削方向に約2m間隔で設置されている。また、注入管4は、トンネル円周2から約40cmの深さまで埋設されており、この場合、改良部分5はトンネル円周2から約75cmの範囲である。また、注入管4は、トンネルの中心から120°の範囲に設置されている。
本実施形態における地山補強工法によれば、注入管4は従来と同様の仰角で直線状に真っ直ぐ設置されるのではなく、途中からよりトンネル掘削方向に近いほぼ水平に設置されている。すなわち、注入管4は、掘削に対しての影響範囲内に集中して設置されているため、従来(図5参照。)より少ない注入管4であっても地山は十分に固結改良されている。
また、本実施形態における地山補強工法によれば、切羽1前方のトンネル掘削方向により近い位置に注入管4が設置されているため、切羽1前方に未改良部分(図5参照。)が残らず、余堀が少なくなる。なお、本実施形態においては、注入管4を打設途中から第2の進行角度としてほぼ水平に打設しているため、注入管4は、必要最小限だけ斜め前方に打設され、残りはトンネル掘削部に近い位置、すなわち掘削に対しての影響範囲内でトンネル掘削方向に略平行に集中して設置されていることになる。そのため、切羽前方の未改良部分は皆無であり、余堀もない。
次に、上記地山補強工法に用いる注入装置について説明する。図2は注入ボルトの分解図、図3は注入ボルトを注入管内に挿通した状態における注入管先端部の拡大断面図、図4は図3のA−A線断面図である。
本実施形態における注入装置は、図3および図4に示す注入管4と、図2に示す注入ボルト6とを備える。注入ボルト6は、先端部に削孔ビットとしてのクロスビット10を備える。注入ボルト6本体は、屈曲性を持たせるためにワイヤロッド11としている。ワイヤロッド11の両端には、クロスビット10を連結するために螺子山12aを形成したジョイント部12と、削岩機(図示せず。)を連結するために螺子山13aを形成したジョイント部13とを備える。
注入ボルト6は、図3に示すように注入管4の中空部4aに挿通される。このとき、クロスビット10の先端部10aは注入管4の前方に突出しており、回転しながら地山を削って進行する。
また、図3および図4に示すように、注入管4は、その前方の開口部4b近傍の内壁の一部に、円弧状の突起物7を備えている。この突起物7によって、注入管4前方の開口部4bの重心は、中空部4a断面の重心からずれて偏心している。したがって、ワイヤロッド11を回転させると、その先端部のクロスビット10の回転中心は、ワイヤロッド11の回転中心からずれることになる。
このような注入管4と注入ボルト6を用いて注入管4を打設していくと、注入管4前方の開口部4bが注入管4の中空部4a断面から偏心していることによって、注入管4は真っ直ぐに進行せず偏って進行するようになる。そのため、注入管4を回転させて注入管4前方の開口部4bの偏心位置を変えることにより、注入管4の進行角度を任意に変えることができる。
そこで、図1に示す地山補強工法では、第1の進行角度で注入管4を打設する際、注入管4を回転させ続けながらワイヤロッド11を回転させて削孔する。注入管4が回転し続けることによって偏心位置も注入管4の回転中心を中心として回転するため、結果として注入管4は真っ直ぐに進行する。
そして、注入管4の進行角度を第1の進行角度から第2の進行角度に変える際、注入管4を回転させて突起物7が上方に配置されるように維持し、ワイヤロッド11を回転させて削孔する。このとき、クロスビット10の回転中心が注入管4の回転中心よりも下になるため、クロスビット10はそれまでの進行方向から若干下向きに進行方向を変えて進行する。注入管4もこれに伴って進行方向を変えるようになる。
そして、注入管4がほぼ水平方向に進行するようになったところで、再び注入管4を回転させ続けながらワイヤロッド11を回転させて削孔する。注入管4が回転し続けることによって偏心位置も注入管4の回転中心を中心として回転するため、結果として注入管4はほぼ水平方向に真っ直ぐに進行する。
以上のように、本実施形態における注入装置によれば、注入管4を回転させることで注入管4の進行方向を自由に変えることができ、上記本実施形態における地山補強工法を容易に実施することができる。
本発明は、長さ5m以下の注入管を使用して施工するフォアポーリング工法や、5m超の長尺の注入管を使用して施工するAGF(All Ground Fasten)等のフォアパイリング工法等に有用であり、特に長尺の工法ではより少ない注入管で効果的かつ無駄のない施工が可能となるので好適である。また、再利用の観点からトンネルの拡幅改修工事が行われる際のロックボルト設置にも適用できる。
本発明の実施の形態における地山補強工法を示す図であって、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断面図である。 注入ボルトの分解図である。 注入ボルトを注入管内に挿通した状態における注入管先端部の拡大断面図である。 図3のA−A線断面図である。 従来の先受け工法を示す図であって、(a)は正面の断面図、(b)は側面の断面図である。
符号の説明
1 切羽
2 トンネル円周
3 地山
4 注入管
5 改良部分
6 注入ボルト
10 クロスビット
11 ワイヤロッド
12,13 ジョイント部

Claims (2)

  1. 切羽よりトンネル円周に沿って斜め前方の地山に第1の進行角度で注入管を打設する第1工程と、前記注入管を打設途中から前記第1の進行角度よりトンネル掘削方向に近い第2の進行角度で打設する第2工程とを含み、前記注入管の打設は、注入管前方の開口部が注入管の中空部断面から偏心したものと、この注入管の中空部に挿通され先端部に削孔ビットを備えた注入ボルトとを用い、前記注入管の進行角度を第1の進行角度から第2の進行角度に変える際、前記注入管を回転させて前記注入管前方の開口部の偏心位置を変えることにより行うことを特徴とする地山補強工法。
  2. 前記第2の進行角度は、トンネル掘削方向に対して略平行であることを特徴とする請求項1記載の地山補強工法。
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