JP3918609B2 - 記録媒体保持装置、記録媒体保持部材の搬送装置及びこの搬送装置を備えた再生装置 - Google Patents
記録媒体保持装置、記録媒体保持部材の搬送装置及びこの搬送装置を備えた再生装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク等の記録媒体単体やディスクカートリッジ等の記録媒体カートリッジを保持しながら記録媒体の読出位置と取出位置とに亘って移動される記録媒体保持装置、記録媒体保持部材の搬送装置及びこの搬送装置を備えた再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク再生装置には、記録媒体である光ディスクを、データの読み出しを行う読出位置と光ディスクの取り出しを行う取出位置とに亘って移動するためにディスクトレイを用いるものがある。このディスクトレイは、略矩形板状をなすトレイ本体を有し、このトレイ本体には、略内接する光ディスクと略同径のディスク保持部が凹状に形成されている。また、トレイ本体には、移動方向の両端部に、上記読出位置と取出位置とに亘る移動をガイドするガイド溝が直線的に形成されている。トレイ本体の両端部に設けられたガイド溝には、搬送機構側のガイド突部が係合され、一方のガイド溝側には、ラックギヤが形成され、このラックギヤには、搬送機構側の駆動ギヤが噛合されている。ディスクトレイは、駆動モータが駆動されることによって駆動ギヤが回転され、直線的に形成されたガイド溝に係合されたガイド突部によってガイドされながら読出位置と取出位置とに亘って直線的に移動される。
【0003】
このディスクトレイには、ディスク保持部に保持された光ディスクの信号記録面を装置本体側に取り付けられた光ピックアップ装置に臨ませるための光ピックアップ用開口部、装置本体の振動吸収機構の逃げとなる開口部等が貫通孔で形成されている。
【0004】
ディスクトレイは、光ディスクの再生時、搬送機構により装置本体内に引き込まれた状態にあり、光ディスクの信号記録面を光ピックアップ用開口部より光ピックアップ装置に臨ませる。ディスク保持部に保持されている光ディスクは、ディスク回転駆動機構によってチャッキングされ回転されると共に、光ピックアップ装置が信号記録面に対して光ビームを照射しこの反射光を検出することによってデータの読み出しが行われる。また、ディスクトレイは、光ディスクの取り出し時、装置本体外に引き出された状態となり、光ディスクの交換可能な状態になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクトレイは、通常ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて射出成形により形成されている。ディスクトレイは、射出成形によって、上述したような凹部のディスク保持部や貫通孔の開口部が設けられており、複雑な形状を有している。このため、ディスクトレイは、射出成形により形成する際に、歪み等が発生して、ガイド溝が直線的に形成されず、変形してしまうことがある。例えば、ディスクトレイは、幅方向に膨らんだ略樽型の形状に形成され、ガイド溝が外側に湾曲した形状になってしまう。このようにガイド溝が変形したときには、ディスクトレイは、読出位置や取出位置において、水平方向の傾きが生じてしまう。
【0006】
ディスクトレイは、先端部に、装置本体の外筐の一部を構成する蓋体が取り付けられていることがあり、ディスクトレイを装置本体に収納した読出位置にあるときにディスクトレイが傾くと、この蓋体が外筐の他の領域と面一にならず、装置本体の見栄えを悪くする原因となる。また、ディスクトレイが読出位置において傾いていると、ディスク保持部に保持した光ディスクの位置がチャッキング位置に対してずれてしまい、ディスク回転駆動機構によって確実に光ディスクをチャッキングすることができなくなることもある。
【0007】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録媒体保持部材を、傾くことなく正規な状態で保持し、先端部に外筐の一部を構成する化粧板を取り付けたときにも、外筐と面一をなし、外観を悪くすることを防止することができる記録媒体保持装置、この記録媒体保持部材を直線的に搬送することができる搬送装置及びこの搬送装置を備えた再生装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、記録媒体保持部材を正規な位置で保持し、記録媒体を確実に記録及び/又は再生できるようにする記録媒体保持装置、記録媒体保持部材を直線的に搬送することができる搬送装置及びこの搬送装置を備えた再生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る記録媒体保持装置は、上述した課題を解決するため、記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する本体部と、上記本体部の移動方向と平行に上記本体部の両側にそれぞれ設けられ、上記本体部の移動をガイドする第1及び第2のガイド部とを備える。そして、本体部と上記ガイド部とは、合成樹脂によって一体的に形成されており、上記第1のガイド部は、上記本体部を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動する際に搬送装置側の駆動ギヤが噛合されるラックギヤと、上記搬送装置側の第1のガイド突部が係合される第1のガイド溝とが上記本体部の移動方向に沿って形成され、上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、上記本体部の長手方向の中心線より上記第2のガイド部側には、上記搬送機構側の第3のガイド突部に係合される第3のガイド溝が設けられ、上記本体部が上記読出位置にあるとき、この第3のガイド溝は上記第3のガイド突部に係合に係合するようにしたものである。
【0010】
また、本発明に係る搬送装置は、上述した課題を解決するため、記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する際の第1及び第2のガイド部が移動方向と平行な両側にそれぞれ設けられる合成樹脂製の記録媒体保持部材と、上記記録媒体保持部材の上記読出位置と上記取出位置とに亘っての移動をガイドするガイド手段と、上記記録媒体保持部材を、上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させる搬送手段とを備える。そして、記録媒体保持部材の上記第1のガイド部には、移動方向に沿って、ラックギヤと第1のガイド溝とが形成され、上記記録媒体保持部材の上記第2のガイド部には、移動方向に沿って、第2のガイド溝とが形成され、上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、上記ガイド手段は、上記第1及び第2のガイド溝にそれぞれ係合される第1及び第2のガイド突部を有し、上記搬送手段は、上記ラックギヤに噛合される駆動ギヤを有し、上記駆動ギヤを回転させることによって上記第1及び第2のガイド溝に上記第1及び第2のガイド突部がそれぞれ係合された上記記録媒体保持部材を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させ、上記記録媒体保持部材の長手方向の中心線より、上記記録媒体保持部材の上記第2のガイド部が設けられた側に位置して設けられた第3のガイド溝が係合する第3のガイド突部を有し、この第3のガイド突部は、上記記録媒体保持部材が上記読出位置にあるとき、上記第3のガイド溝に係合して読出位置の規制をする。
【0011】
更に、本発明に係る再生装置は、上述した課題を解決するため、記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する記録媒体保持部材と、上記記録媒体保持部材を、上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させる搬送部と、上記記録媒体保持部材の移動方向と平行に上記記録媒体保持部材の両側にそれぞれ設けられ、上記記録媒体保持部材の移動をガイドする第1及び第2のガイド部と、上記記録媒体に記録されたデータを読み出す再生部とを備える。そして、記録媒体保持部材と上記ガイド部は、合成樹脂によって一体的に形成されており、上記第1のガイド部は、上記記録媒体保持部材を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動する際に上記搬送部の駆動ギヤが噛合されるラックギヤと、上記搬送部のガイド突部が係合される第1のガイド溝とが、上記記録媒体保持部材の移動方向に沿って形成され、上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、上記記録媒体保持部材の長手方向の中心線より上記第2のガイド部側には、上記搬送部の第3のガイド突部に係合される第3のガイド溝が設けられ、上記記録媒体保持部材が上記読出位置にあるとき、この第3のガイド溝は上記第3のガイド突部に係合するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用されたディスク再生装置を図面を参照して説明する。図1に示すように、本発明を適用したディスク再生装置1は、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスク2を記録媒体に用いる装置であって、装置本体を構成する外筐3を有する。この外筐3には、その内部にベース4が配設され、このベース4には、光ディスク2を回転するディスク回転駆動機構5や光ディスク2に対して光ビームを照射する光ピックアップ装置6等が配設され、再生部が構成されている。
【0013】
ここで、光ディスク2は、一方の面に記録データに応じたピットパターンが設けられた光透過性のディスク基板の一方の面に反射膜、保護膜を積層して形成してなるものであって、中央部に、ディスク回転駆動機構5のディスクテーブル8が係合するセンタ孔2aが設けられている。この光ディスク2は、ディスク基板側が信号記録面とされ、この信号記録面が光ピックアップ装置6と対向するようにディスク再生装置1に装着される。なお、この光ディスク2は、ピットパターンによって予めデータが記録されている再生専用光ディスクの他、有機色素材料を記録層に用いる追記型光ディスク、相変化材料を記録層に用いる書換型光ディスクであってもよい。
【0014】
このような光ディスク2を回転駆動するディスク回転駆動機構5は、光ディスク2を回転するための駆動源となるスピンドルモータ7を有し、このスピンドルモータ7は、ベース4の下面側略中央部に、駆動軸をベース4の上面側に突出させるように配設されている。このスピンドルモータ7の駆動軸には、光ディスク2のセンタ孔2aに係合されるディスクテーブル8が取り付けられている。また、ディスクテーブル8と対向する位置には、図示しないがクランピングプレートが取り付けられている。光ディスク2を回転するとき、ディスクテーブル8は、光ディスク2をディスクトレイ20より僅かに持ち上げると共に、クランピングプレートとで回転可能な状態に挟持する。ディスクテーブル8は、クランピングプレートとで回転可能に狭持した光ディスク2を、スピンドルモータ7が駆動されることによって、例えば線速度が一定となるように回転する。
【0015】
また、ベース4には、光ピックアップ装置6が配設されている。この光ピックアップ装置6は、光学系として、光ビームを出射する半導体レーザ、この半導体レーザより出射された光ビームを集束する対物レンズ9、光ディスク2で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器等を備える。半導体レーザより出射された光ビームは、対物レンズ9により集束され、光ディスク2の信号記録面に照射される。光ディスク2の信号記録面で反射された戻りの光ビームは、光検出器により電気信号に変換され、RFアンプに出力される。
【0016】
また、光ピックアップ装置6は、対物レンズ9をフォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する対物レンズ駆動機構を備えている。この対物レンズ駆動機構は、フォーカシング制御用、トラッキング制御用として、それぞれベース側に取り付けられたマグネットと対物レンズ9を保持するレンズホルダ側に取り付けられるコイルとを有する。フォーカシング制御用及びトラッキング制御用の対物レンズ駆動機構は、マグネットが発生する磁界とコイルに流れる電流の作用によって、対物レンズ9をフォーカシング方向とトラッキング方向に駆動変位する。このように構成される光ピックアップ装置6は、ベース4に設けられた開口部11に配設されるガイド軸12によって、ディスクテーブル8に支持された光ディスク2の径方向に移動可能に支持される。光ピックアップ装置13は、ベース4に取り付けられたモータ13を駆動源とする送り機構によって光ディスク2の径方向に送り操作される。
【0017】
このようにベース4には、ディスク回転駆動機構5や光ピックアップ装置6が配設されることによって、光ディスク2に記録されたデータの読み出しを行う再生部が構成される。そして、このディスク再生装置1では、ディスクトレイ20を用いて光ディスク2の再生部への搬送が行われる。
【0018】
このディスクトレイ20について図2及び図3を参照して説明すると、このディスクトレイ20は、略矩形の板状体からなるトレイ本体21を有する。このトレイ本体21には、一方の主面部に、光ディスク2を保持する略円形の第1の保持部22が内接するように設けられている。この第1のディスク保持部22は、凹状に形成され、直径を略12cmとなす光ディスク2を保持する。また、トレイ本体21には、この第1のディスク保持部22と中心を一致させた第1のディスク保持部22より小径の第2のディスク保持部23が設けられている。第2のディスク保持部23は、第1のディスク保持部22の底面より更に下側に凹状に形成され、直径を略8cmとなす光ディスク2を保持する。
【0019】
また、トレイ本体21には、光ディスク2の信号記録面を光ピックアップ装置6に臨ませるための開口部24が設けられている。開口部24は、トレイ本体21の幅方向略中央であって背面側から長手方向中央部に亘って設けられ、第1のディスク保持部22若しくは第2のディスク保持部23に回転可能に保持された光ディスク2の信号記録領域を内外周に亘って光ピックアップ装置6の対物レンズ9に臨ませるようにしていると共にセンタ孔2aをディスク回転駆動機構5のディスクテーブル8に臨ませるようにしている。光ディスク2の再生時において、ディスク回転駆動機構5を構成するディスクテーブル8は、この開口部24より進入し、光ディスク2のセンタ孔2aに係合し、また、光ピックアップ装置6は、光ビームを、この開口部24よりディスクテーブル8により回転されている光ディスク2の信号記録領域の内外周に亘って照射する。
【0020】
トレイ本体21の長手方向両側縁部の略中央領域には、切欠部25,25が設けられている。切欠部25,25は、第1のディスク保持部22に保持された光ディスク2の外周縁の一部を第1のディスク保持部22の外部に臨ませ、ユーザが光ディスク2の出し入れを容易に行うことができるようにしている。また、第1のディスク保持部22と第2のディスク保持部23との境界部の前面側には、光ピックアップ装置6の振動防止機構85,85の逃げ穴26,26が設けられている。振動防止機構85,85は、光ピックアップ装置6が配設されるベース4に取り付けられ、外筐3に加わった振動が光ピックアップ装置6に伝わり、光ピックアップ装置6がデータの読み取りを正確に行うことができなくなることを防止している。光ディスク2の再生時において、ベース4がディスクトレイ20に対して近接したとき、振動防止機構85,85は、光ディスク2に接触しないように第1及び第2のディスク保持部22,23側に突出しない程度に逃げ穴26,26に係合する。
【0021】
トレイ本体21の前面部には、外筐3の一部を構成する化粧板27を取り付けるための取付片28が設けられている。化粧板27は、外筐3に設けられたディスクトレイ20の挿脱を行うための挿脱口29を閉塞する蓋体ともなる。化粧板27の裏面には、取付溝31が設けられており、化粧板27は、トレイ本体21側の取付片28が取付溝31に係合されることによって、トレイ本体21の前面部に取り付けられる。
【0022】
トレイ本体21の背面側の一方のコーナ部には、膨出部32とこの膨出部32に連続した開口部33とが設けられている。膨出部32と開口部33とは、ディスクトレイ20が外筐3内に収納されたとき、ベース4に取り付けられた光ピックアップ装置6を光ディスク2の径方向に移動操作する送り機構の駆動源となるモータ13の逃げ部を構成する。
【0023】
図2及び図3に示すように、トレイ本体21の長手方向両側縁部には、ディスクトレイ20を移動する際のガイドとなる第1のガイドレール34と第2のガイドレール35とが外側に突出して設けられている。第1のガイドレール34は、トレイ本体21の長手方向の一方の側縁部に連続して直線状に設けられ、第2のガイドレール35は、トレイ本体21の長手方向の他方の側縁部に連続して直線状に設けられている。
【0024】
先ず、トレイ本体21の長手方向に沿った一方の側縁部に設けられた第1のガイドレール34について説明すると、図3に示すように、トレイ本体21の裏面の一方の側縁部には、内方に向かって直線状のラックギヤ36が設けられている。このラックギヤ36には、ディスクトレイ21を移動操作するための搬送機構70を構成する駆動ギヤ78が噛合される。ディスクトレイ20は、駆動ギヤ78が回転することによって、外筐3の内外に亘って移動操作されることになる。このラックギヤ36の外側には、ガイド機構50側の複数の第1のガイド片55やガイド突部56,57が係合される第1のガイド溝37が直線状に設けられている。この第1のガイド溝37は、複数の第1のガイド片55やガイド突部56,57が係合することで、ディスクトレイ20を直線的に外筐3の内外に亘って移動することができるようにしている。
【0025】
この第1のガイド溝37は、図8に示すように、先端側を除いて幅がガイド機構50側の第1のガイド片55やガイド突部56,57より僅かに幅広な寸法bとなるように形成され、先端側が寸法bより大きい寸法aとされ、寸法bの基準幅部37bと寸法aの拡幅部37aとから構成されている。第1のガイド溝37は、幅が寸法bから寸法aに切り換わる位置において、移動方向に緩やかな傾斜となっており、ディスクトレイ20が移動する際異音が発生しないようになっている。第1のガイド溝37は、ラックギヤ36側の面、すなわち内側の面38が基準面となっており、拡幅部37aでは、この内側の面38を基準として、寸法aとなるように幅を広くしている。
【0026】
これらを具体的に第1のガイド溝37を構成する拡幅部37aの寸法a及び基準幅部37bの寸法bについて説明すると、図8に示すように、基準幅部37bから拡幅部37aに変化を始めるL2部では、常にガイド機構50を構成する基端側のガイド突部57が寸法bの基準幅部37bに係合する条件を満たすようになっており、また、拡幅部37aから基準幅部37bに変化を始めるL1部では、後述する第3のガイド溝40と第3のガイド突部63とが係合するときに、先端側のガイド突部56が寸法aの拡幅部37aの係合する条件を満たすようになっている。
【0027】
ここで、ディスクトレイ20は、ABS等の合成樹脂を射出成型により成型されるものであって、一体成型品である。ディスクトレイ20は、第1及び第2のディスク保持部22,23等の凹部、開口部24,33等の貫通孔、切欠部25等を設ける必要があり、複雑な形状をしており、また、ユーザの目に触れる側の面の見栄えを良くするためシボ加工等を施すために金型の上型と下型とで温度を変える必要がり、このような要因で、射出成型時に歪みが発生し、設計寸法と全く同じに成型することは困難である。例えば、ディスクトレイ20は、図4に示すように、射出成型により成型すると、長手方向の中程で最も幅が広くなる略樽型に成型されてしまう。これによって、第1のガイド溝37も僅かに外側に湾曲した反った形状に形成されてしまうことになる。そこで、拡幅部37aの寸法aは、基準幅部37aの寸法bより内側の面38を基準にして、例えば反り量分dだけ拡幅して形成されている。
【0028】
次に、トレイ本体21の長手方向に沿った他方の側縁部に設けられた第2のガイドレール35について説明すると、図3に示すように、第2のガイドレール35の裏側には、第2のガイド溝39が設けられている。この第2のガイド溝39も、上記第1のガイド溝37と同様に、直線状に設けられている。この第2のガイド溝39は、複数の第2のガイド片61が係合することで、上記第1のガイド溝37と共同してディスクトレイ20を直線的に外筐3の内外に亘って移動することができるようにしている。なお、この第2のガイド溝39は、第1のガイド溝37異なり一定の幅で形成されている。すなわち、ディスクトレイ20の移動は、第1のガイド溝37を基準として行い、第2のガイド溝39は、トレイ本体21の他端側を支持する補助的なものとなっている。
【0029】
更に、トレイ本体21の裏面側の長手方向の中心線Oよりやや第2のガイド溝39側であってトレイ本体21の背面側には、光ディスク2のチャッキング時におけるディスクトレイの位置決めをするための第3のガイド溝40が設けられている。この第3のガイド溝40は、外筐3内に収納された状態において、ガイド機構50側の第3のガイド突部63が係合されことで、光ディスク2のチャッキング時の位置を正確に位置決めできるようになっている。これにより、開口部24より進入するディスクテーブル8は、確実にセンタ孔2aに係合し、クランピングプレートと共同して光ディスク2を回転可能に挟持することができる。
【0030】
更に、トレイ本体21の裏面側であって、第2のガイド溝39の内側には、再生部が構成されたベース4を回動し、光ディスク2を再生する再生位置とローディング時に再生部を待避させる待避位置に亘って移動させるための再生部操作溝41が設けられている。この再生部操作溝41は、ほぼ全体が第2のガイド溝39と平行に設けられており、トレイ本体21の背面側に第2のガイド溝39と平行に設けられる第1の直線部41aと、この第1の直線部41aと連続し内側に折曲した第1の傾斜部41bと、第1の傾斜部41bと連続し第1の直線部41aより内側に第2のガイド溝39と平行に設けられる第2の直線部41cと、第2の直線部41cと連続しトレイ本体21の前面側において内側に折曲する第2の傾斜部41dと、この第2の傾斜部41dに連続し直線部41a,41cに対して垂直な垂直部41eとからなり、全体が略J字状に形成されている。
【0031】
詳細は後述するが、再生部操作溝41には、再生部が構成されたベース4をディスクトレイ20に対して近接離間する方向に回動操作するためディスクトレイ20と直交する方向に移動する操作部材91の係合突起99が係合され、ディスクトレイ20の移動と関連してベース4を回動し、再生位置と待避位置とに亘って回動できるようになっている。
【0032】
ディスクトレイ20が外筐3より引き出され光ディスク2を交換できる位置にあるとき、操作部材の係合突起99は、第1の直線部41aに係合しており、操作部材91は、ベース4を待避位置に保持している。ディスクトレイ20が外筐3内に引き込まれるに連れて、第1の傾斜部41b、第2の直線部41cに亘って移動する。ディスクトレイ20の引き込み動作時において、係合突起99は、第2の直線部41cを移動することから、操作部材91は移動することなく、ベース4も待避位置にある。ディスクトレイ20の引き込み動作が終了すると、係合突起99は、第2の傾斜部41dから垂直部41eに亘って移動する。これによって、操作部材91は、ベース4をディスクトレイ20に近接する方向に移動し、再生位置に保持する。
【0033】
次に、以上のようなディスクトレイ20を装置本体を構成する外筐3に対して出し入れする際のガイド機構50について、図5乃至図9を参照して説明する。ガイド機構50は、図5及び図6に示すように、ディスクトレイ20の第1のガイドレール34に係合される第1のガイド部51と第2のガイドレール35に係合される第2のガイド部52とを有する。第1のガイド部51と第2のガイド部52は、略矩形のフレーム53に設けられる。このフレーム53は、外筐3の内部に取り付けられるものであって、長手方向の2つの第1及び第2の側壁53a,53bにそれぞれ第1のガイド部51と第2のガイド部52とが設けられる他に、再生部が構成されるベース4が取り付けられる。
【0034】
先ず、第1のガイド部51について、図5乃至図8を参照して説明すると、この第1のガイド部51は、第1の側壁53aに設けられた第1のガイドレール34を支持する第1の支持片54を有する。この第1の支持片54は、上面が第1のガイドレール34を支持する支持面となり、この支持面には、第1のガイド溝37に係合する複数の第1のガイド片55が一列に並んで設けられている。これら第1のガイド片55は、第1のガイド溝37に係合できるように、第1のガイド溝37の基準幅部37bの寸法bよりやや小さい厚みを有するように形成されている。また、第1の支持片54の支持面の前方には、第1のガイド片55の延長線上に、ガイド突部56,57が設けられている。第1のガイド突部56,57も、第1のガイド溝37の基準幅部37bの寸法bよりやや小さい厚みを有するように形成されている。
【0035】
更に、第1のガイド部51は、第1の側壁53aの第1の支持片54の上側に、第1のガイドレール34の上側に係合する複数の第1の係合片58が設けられている。第1のガイドレール34は、第1の支持片54によって支持され、第1の係合片58が上側から係合されることによって、上下方向のがたつきが規制され、第1のガイド溝37に複数の第1のガイド片55とガイド突部56,57が係合することによって水平方向のがたつきが規制された状態で、ディスクトレイ20の出し入れの方向に移動可能に保持される。
【0036】
次に、第2のガイド部52について、図5乃至図7を参照して説明すると、この第2のガイド部52は、第2の側壁53bに設けられた第2のガイドレール35を支持する第2の支持片59を有する。この第2の支持片59は、上面が第2のガイドレール35を支持する支持面となり、この支持面には、第2のガイド溝39に係合する複数の第2のガイド片61が一列に並んで設けられている。これら第2のガイド片61は、第2のガイド溝39に係合できるように、第1のガイド溝37の幅よりやや小さい厚みを有するように形成されている。
【0037】
更に、第2のガイド部52は、第2の側壁53bの第2の支持片59の上側に、第2のガイドレール35の上側に係合する複数の第2の係合片62が設けられている。第2のガイドレール35は、第2の支持片59によって支持され、第2の係合片62が上側から係合されることによって、上下方向のがたつきが規制され、第2のガイド溝38に複数の第2のガイド片61が係合することによって水平方向のがたつきが規制された状態で、ディスクトレイ20の出し入れの方向に移動可能に保持される。
【0038】
更に、ガイド機構50は、図5、図6及び図9に示すように、フレーム53の側壁53a,53b間の背面壁53cには、ディスクトレイ20の第3のガイド溝40に係合する第3のガイド突部63が設けられている。第3のガイド突部63は、ディスクトレイ20が外筐3に収納されたとき、第3のガイド溝40に嵌合し、光ディスク2のチャッキング時の位置を正確に位置決めできるようになっている。これにより、開口部24より進入するディスクテーブル8は、確実にセンタ孔2aに係合し、クランピングプレートと共同して光ディスク2を回転可能に挟持することができる。
【0039】
次に、ディスクトレイ20を外筐3の内外に亘って移動する搬送機構70について、図5及び図6を参照して説明する。図5に示すように、搬送機構70は、駆動源として駆動モータ71を有する。この駆動モータ71は、フレーム53の側壁53a,53bに一体的に設けられた取付板72の下面側に、駆動軸を上面側に突出させるようにして取り付けられている。駆動モータ71の駆動軸には、第1のプーリ73が取り付けられ、無端ベルト74によって取付板72に植立された支軸に取り付けられた第2のプーリ75に接続されている。第2のプーリ75には、ギヤ部75aが一体的に設けられている。また、取付板72には、支軸が植立されており、この支軸には、中間ギヤ76が取り付けられている。中間ギヤ76は、第1のギヤ部76aと第2のギヤ部76bとを有し、第1のギヤ部76aが第2のプーリ75のギヤ部75に噛合されている。取付板72には、支軸が植立されており、この支軸に伝達ギヤ77が取り付けられている。この伝達ギヤ77は、駆動モータ71の駆動力をディスクトレイ20の移動と再生部が構成されたベース4の操作に用いることができるようにするものであって、中間ギヤ76の第2のギヤ部76bに噛合される伝達ギヤ部77aとディスクトレイ20を操作するためのトレイ用ギヤ部77bとベース4を操作するためのベース用ギヤ部77cとが一体的に設けられている。更に、取付板72には、支軸が植立されており、この支軸には、ディスクトレイ20を移動操作するための駆動ギヤ78が取り付けられている。駆動ギヤ78は、伝達ギヤ77のトレイ用ギヤ部77bに噛合されると共にディスクトレイ20のラックギヤ36に噛合される。
【0040】
以上のように構成される搬送機構70は、例えば駆動モータ71が正転駆動されると、この駆動力が第1のプーリ73、第2のプーリ75、中間ギヤ76、伝達ギヤ77aを介して駆動ギヤ78に伝達され、駆動ギヤ78が正転方向(図6中矢印e1方向)に回転される。これによって、ラックギヤ36が駆動ギヤ78に噛合されたディスクトレイ20は、外筐3の外側に引き出される方向に第1及び第2のガイド部51,52にガイドされながら移動される。また、駆動モータ71が逆転駆動されると、この駆動力が第1のプーリ73、第2のプーリ75、中間ギヤ76、伝達ギヤ77aを介して駆動ギヤ78に伝達され、駆動ギヤ78が逆転方向(図6中矢印e2方向)に回転される。これによって、ラックギヤ36が駆動ギヤ78に噛合されたディスクトレイ20は、外筐3の外側から外筐3内に引き込まれる方向に第1及び第2のガイド部51,52にガイドされながら移動される。
【0041】
ところで、上記ディスク回転駆動機構5や光ピックアップ装置6が設けられることにより再生部が構成されたベース4は、図5に示すように、フレーム53に取り付けられている。これを具体的に説明すると、ベース4をフレーム53に支持する支持機構80は、ベース4が取り付け支持される回動支持部材83の両側縁部のに設けられた支軸81,81がフレーム53の側壁53a,53bに設けられた凹部よりなる支持部82,82に係合されることによって、ベース4をフレーム53に、図5中矢印a1及びa2方向に回動支持している。
【0042】
ベース4の背面側は、両コーナ部近傍において、フレーム53にベース4の振動を吸収する振動防止機構84,84介して取り付けられている。振動防止機構84,84は、ベース4をフレーム53の取付部に取り付けるための取付部材に弾性体となるコイルバネ、ゴム材等の弾性体を取り付けてなる。また、ベース4の前面側の両コーナ部も、回動支持部材83に振動防止機構85,85を介して取り付けられている。この振動防止機構85,85も、ベース4を回動支持部材83の取付部に取り付けるための取付部材に弾性体となるコイルバネ、ゴム材等の弾性体を取り付けてなる。これら振動防止機構84,84,85,85は、外筐3に加わった振動が光ピックアップ装置6に伝わり、光ピックアップ装置6がデータの読み取りを正確に行うことができなくなることを防止している。なお、上述したディスクトレイ20の逃げ穴26,26は、この振動防止機構85,85の逃げとなる。
【0043】
このような支持機構80は、回動支持部材83の支軸81,81をフレーム53の支持部82,82に係合されることで、再生部が構成されたベース4をフレーム53に対して図5中矢印a1及びa2方向に回動可能に支持し、ディスク回転駆動機構5や光ピックアップ装置6をディスクトレイ20に対して近接離間できるようにしている。また、ベース4は、背面側がフレーム53に振動防止機構84,84を介して取り付けられ、前面側が回動支持部材83に振動防止機構85,85を介して取り付けられていることから、フレーム53に加わった振動がベース4に伝わらないようにし、例えば再生中に振動が加わっても光ディスク2が振動によって、面ぶれが引き起こされたり、対物レンズ9のトラッキングサーボが外れてしまうことを防止することができる。
【0044】
フレーム53には、このように支持機構80によって回動支持されたベース4を回動操作する操作機構90が設けられている。この操作機構90を図5、図6及び図10を参照して説明すると、この操作機構90は、上記搬送機構70を構成する伝達ギヤ77のトレイ用ギヤ部77bによって、ディスクトレイ20の移動方向と直交する方向に移動操作される操作部材91を有する。
【0045】
この操作部材91は、ディスクトレイ20と略平行な移動ガイド片92とディスクトレイ20に対して略垂直なベース操作片93とが一体的に形成されている。移動ガイド片92は、ディスクトレイ20と略平行な板状体であり、その端面が搬送機構70を構成する伝達ギヤ77のトレイ用ギヤ部77bに対向している。移動ガイド片92の端面には、伝達ギヤ77のトレイ用ギヤ部77bに噛合するラックギヤ94が設けられている。また、移動ガイド片92には、操作部材91の移動方向に沿って複数のガイド孔95が設けられている。ガイド孔95は、フレーム53に設けられた複数のガイド片96が係合され、操作部材91がディスクトレイ20の移動方向と直交する図5、図6及び図10中矢印b1及びb2方向に移動できるようになっている。操作部材91は、ラックギヤ94が伝達ギヤ77のトレイ用ギヤ部77bに噛合されていることで、ガイド孔95に係合されたガイド片96にガイドされながら図5、図6及び図10中矢印b1及びb2方向に移動する。
【0046】
移動ガイド片92に対して略垂直に設けられたベース操作片93は、ディスクトレイ20に対して略垂直な面を有し、この面に、再生部が構成されたベース4に設けられた操作突起97が係合される操作溝98が設けられている。操作溝98は、ベース4をディスクトレイ20から離間した状態に保持するための第1の水平部98aと、第1の水平部98aの上側に設けられベース4をディスクトレイ20に近接した状態に保持する第2の水平部98bと、第1の水平部98aと第2の水平部98bとを連結する傾斜部98cとを有する。
【0047】
ディスクトレイ20の出し入れを行うとき、操作部材91は、図5、図6及び図10中矢印b2方向に移動しており、操作突起97は、下側の第1の水平部98aに係合した状態にある。これによって、操作突起97が第1の水平部98aに係合したベース4は、支軸81を支点として図5中a1方向に回動し、ディスク回転駆動機構5や光ピックアップ装置6をディスクトレイ20から待避した、すなわち離間した状態となる。ラックギヤ94に噛合されたトレイ用ギヤ部77bが噛合した伝達ギヤ77が逆転方向に回転すると、操作部材91は、ガイド孔95に係合されたガイド片96にガイドされて図5、図6及び図10中矢印b1方向に移動する。すると、操作突起97は、第1の水平部98aから傾斜部98cを介して第1の水平部98aより上側の第2の水平部98bに移動する。これによって、操作突起97が設けられたベース4は、フレーム53の支持部82に支持された支軸81を支点として、図5中a2方向に回動する。これによって、再生部が構成されたベース4は、ディスクトレイ20に近接する方向に回動し、ディスク回転操作機構5を構成するディスクテーブル8を開口部24よりディスク保持部22,23内に進入させ、ディスク保持部22,23に保持されている光ディスク2をチャッキングしデータの読み出しを行うことができるようにする。
【0048】
このベース4の回動操作は、ディスク回転駆動機構5や光ピックアップ装置6とディスクトレイ20とが接触若しくは衝突することを防止するためにディスクトレイ20が完全に外筐3に収納されている状態で行う必要がある。また、操作部材91は、その移動に搬送機構70を構成する駆動モータ71を駆動源とする伝達ギヤ77を用いて移動される。そこで、操作部材91は、ディスクトレイ20の移動と操作部材91の移動を関連付け、再生部が構成されたベースの回動を、ディスクトレイ20が外筐3に完全に収納された状態で行うようにしている。すなわち、ベース操作片93には、ディスクトレイ20の裏面と対向する端面に、トレイ本体21の裏面に設けられた再生部操作溝41に係合する係合突起99が形成されている。係合突起99は、ディスクトレイ20側の再生部操作溝41に係合することによって、ディスクトレイ20の出し入れと関連して操作部材91に接続されたベース4を回動することができるようにする。動作については後述するが、この再生部操作溝41に係合突起99を係合させることによって、ディスクトレイ20が完全に外筐3に収納された後、操作部材91が移動し、再生部が構成されたベース4を図5中矢印a2方向に回動してベース4をディスクトレイ20に近接させるようにしている。
【0049】
ディスクトレイ20が外筐3より引き出され光ディスク2を交換できる位置にあるとき、操作部材の係合突起99は、第1の直線部41aに係合しており、操作部材は、ベース4を待避位置に保持している。ディスクトレイ20が外筐3内に引き込まれるに連れて、第1の傾斜部41b、第2の直線部41cに亘って移動する。ディスクトレイ20の引き込み動作時において、係合突起99は、第2の直線部41cを移動することから、操作部材91は移動することなく、ベース4も待避位置にある。ディスクトレイ20の引き込み動作が終了すると、係合突起99は、第2の傾斜部41dから垂直部41eに亘って移動する。これによって、操作部材91は、ベース4をディスクトレイ20に近接する方向に移動し、再生位置に保持する。
【0050】
次に、以上のように構成されたディスク再生装置1の動作について説明する。先ず、ディスクトレイ20が外筐3に収納された状態を上記図6を参照して説明する。なお、この図6に示す状態は、ディスクトレイ20は収納位置にあるが、再生部が構成されたベース4は、ディスクトレイ20と離間した状態にある。ディスクトレイ20が外筐3に収納された収納位置にあるとき、搬送機構70を構成する駆動ギヤ78は、ディスクトレイ20のラックギヤ36の前端部に噛合した状態にある。このとき、ディスクトレイ20の第1のガイド溝37は、先端側の寸法aの拡幅部37aが寸法bの基準幅部37bより幅広に形成されているが、ラックギヤ36に噛合している駆動ギヤ78は、所定の圧力角を有し、ディスクトレイ20をフレーム53に設けられた第1のガイド部51を構成する第1のガイド片55,ガイド突部56,57の方向に押圧している。これにより、第1のガイド片55,ガイド突部57は、ディスクトレイ20の第1のガイド溝37の内側の面38に接触し、ディスクトレイ20は、拡幅部37aにガイド突部56が係合していることに伴うがたつきが防止されている。なお、このとき、先端側のガイド突部56は、第1のガイド溝37を構成する拡幅部37aに係合しており、ガイド突部56より基端側に位置しているガイド突部57は、基準幅部57bに係合している。
【0051】
また、このとき、操作機構90を構成する操作部材91は、係合突起99がディスクトレイ20の再生部操作溝41の第2の傾斜部41dと垂直部41eとの境界部近傍に位置していることから、第2の傾斜部41dによって僅かに図6中b1方向に移動し、ラックギヤ94の一端が伝達ギヤ77のベース用ギヤ部77cに噛合した状態にある。このとき、操作部材91の操作溝98と係合するベース4の操作突起97は、操作溝98を構成する下側の第1の水平部98aに係合した状態にあり、したがって、再生部を構成するベース4は、未だ、図5及び図10中矢印a1方向に回動し、ディスクトレイ20から離間した待避位置にある。すなわち、この状態では、ディスク回転駆動機構5は、光ディスク2をチャッキングしておらず、再生可能な状態にない。
【0052】
ディスクトレイ20は、第3のガイド溝40がフレーム53の第3のガイド突部63に係合しており、位置決めされている。第3のガイド突部63は、第1のガイド溝37の拡幅部37aにおいてガイド突部56に対するがたつきが許容されていることで、成型歪み等によって第1のガイド溝37が湾曲したときにも、第3のガイド溝40に係合するようになっている。また、ディスクトレイ20は、前面側において、第1のガイド溝37に拡幅部37aを設け、この拡幅部37aにガイド突部56を係合させるようにすることで、がたつきを許容し、背面側において、第3のガイド突部63を第3のガイド溝40に係合させ、水平方向に傾かないように位置決めされている。したがって、ディスク保持部22,23に保持された光ディスク2は、所定位置にあり、次に説明するように再生を行うためディスク回転操作機構5を構成するディスクテーブル8が開口部24より進入したとき、センタ孔2aにディスクテーブル8が確実に係合し、安定した状態で光ディスク2を回転することができるようになる。
【0053】
また、この状態のとき、ディスクトレイ20は、第3のガイド溝40にフレーム53の第3のガイド突部63が係合し位置決めされていることから、水平方向の傾きがなくなり、挿脱口29を閉塞する化粧板27は、外筐3との段差が無くなり、外筐3とほぼ面一となり、見栄えや手触りが悪くなることを防止することができる。
【0054】
なお、図11に、ディスクトレイ20の第1のガイド溝37の幅を全て寸法bとし、更に第3のガイド溝40にフレーム53の第3のガイド突部62を係合させなかったときのディスクトレイ20の収納状態を示す。このとき、ディスクトレイ20のラックギヤ36の前端部で噛合している駆動ギヤ78は、ディスクトレイを第1のガイド片55の方向に押圧する。すると、通常、第1のガイド溝37は、第1のガイド片55のより幅広に形成されていることから、ディスクトレイ20は、例えば前方のガイド片55を支点として、図11中矢印X方向にθ1°分傾いてしまう。
【0055】
ここで、傾きθ1°について図12を参照して説明すると、この傾きθ1°は、次式により表される。
【0056】
θ1°=tan−1((X2−X1)/Y1)・・・式1
ここで、X1は、ディスクトレイ20の中心線Oと第1のガイド溝37のガイド突部56が係合した位置における第1のガイド溝37の幅方向の中心との距離を示し、X2は、ディスクトレイ20の中心線Oと第1のガイド溝37のガイド突部57が係合した位置における第1のガイド溝37の幅方向の中心との距離を示し、Y1は、ガイド突部56,57間の距離を示す。
【0057】
この傾きθ1°が大き過ぎるときには、第1のガイド溝37と第1のガイド片55、ガイド突部56,57とが干渉し合い、ディスクトレイ20が円滑に動作しなくなってしなう。また、ディスクトレイ20が収納されているとき、挿脱口29と化粧板27との間に段差が生じ、見栄えが悪くなってしまい、また、ディスク保持部22,23に保持された光ディスク2の位置がチャッキング位置と大幅にずれてしまい、確実に光ディスク2をチャッキングできなくなってしまう。
【0058】
これに対して、図6に示す例では、第3のガイド溝40にフレーム53の第3のガイド突部62を係合させており、収納位置が規制されていることから、その傾きは、図6中θ2となる。この傾きθ2は、例えば第3のガイド溝40と第3のガイド突部62の誤差により生じる傾き程度の極めて小さいものとなる。
【0059】
ここで、傾きθ2°について図6及び図12を参照して説明すると、この傾きθ2°は、次式により表される。
【0060】
θ2°=tan−1((X2−X0)/Y2)・・・式2
ここで、X2は、ディスクトレイ20の中心線Oと第1のガイド溝37のガイド突部57が係合した位置における第1のガイド溝37の幅方向の中心との距離を示し、X0は、ディスクトレイ20の中心線Oと第1のガイド溝37の中心線Oとの距離を示し、Y2は、ガイド突部57と第3のガイド突部63との距離を示す。ここで、Y1とY2との関係は、図6及び図12から明らかなように、Y2≫Y1である。
【0061】
ところで、図13に示すように、ディスクトレイ20の中心線Oと第1のガイド溝37の中心線との距離であるX0は、ディスクトレイ20の傾きによって、例えばX3からX5に亘って変化する。何れの場合にも、X2−X0≦X2−X1である。
【0062】
以上の条件より、上記式1から算出されるθ1°と上記式2から算出されるθ2°との関係は、θ1°≫θ2°となり、ディスクトレイ20は、収納位置において、図6に示す例の方が図11に示す例の方より傾きが小さくなることが分かる。そして、X2=X0となるようにガイド突部57を設けることによってθ2°≒0°、すなわちディスクトレイ20の傾きを無しとすることができる。
【0063】
また、このディスクトレイ20の傾きを操作部材91の係合突起99とディスクトレイ20の再生操作溝41との関係に着目すると、図14に示すようになる。図14は、図6及び図11の状態、すなわちディスクトレイ20が収納位置にあるときの、操作部材91の操作突起99と再生操作溝41との位置関係を示す図である。図14中、実線は、図6に示すディスクトレイ20の再生操作溝41を示し、点線は、図11に示すディスクトレイ20の再生操作溝41を示す。図6に示す例では、傾きθ2°がほぼ0であるから、係合突起99が再生操作溝41のほぼ中心線上に位置する。これに対して、図11の例は、ディスクトレイ20がθ1°分X方向に傾いていることから、θ1°分再生操作溝41も傾いており、更に駆動ギヤ78により押圧されることで、係合突起99の位置は、図6の例に比べてずれている。したがって、このずれの分だけ、ディスク保持部22,23に保持されている光ディスク2の位置もずれていることになり、例えばチャッキングを確実に行うことができなくなる。これに対して、図6の例は、係合突起99の位置は、ほぼ中心線O上にあり、正規の位置にある。したがって、ディスク保持部22,23に保持されている光ディスク2の位置も正規な位置にあることになり、例えばチャッキングも確実に行うことができる。
【0064】
また、この図14に示す状態から操作突起99が再生のため垂直部41eの方向に移動したり、光ディスク2の排出のため第2の直線部41cの方向に移動するときにも、図6の例の係合突起99は、図11の例の係合突起99に比べ再生操作溝41を構成する側壁に接触することなく、円滑に移動することができる。
【0065】
この状態で、例えばユーザによって操作部を構成する再生開始ボタンが押されると、駆動モータ71は逆転駆動される。これによって、伝達ギヤ77も逆転方向に回転し、操作部材91を図6及び図10中矢印b1方向に移動する。すると、ベース4の操作突起97は、操作部材91の移動に伴って下側の第1の水平部98aから傾斜部98cを介して上側の第2の水平部98bに移動する。これによって、操作突起97を介してベース4は、図10の支持機構80を構成する支持部82に支持された支軸81を回動支点として図5及び図10中矢印a2方向に回動する。これによって、ベース4に配設されたディスクテーブル8は、ディスクトレイ20の開口部24よりディスク保持部22,23内に進入し、光ディスク2のセンタ孔2aに係合すると共にディスク保持部22,23より僅かに持ち上げ、クランピングプレートとで回転可能な状態で挟持する。次いで、ディスク回転駆動機構5を構成するスピンドルモータ7が駆動し光ディスク2を例えば線速度が一定となるようにディスクテーブル8を回転駆動する。これと共に、光ピックアップ装置6は、半導体レーザより光ビームを出射する。この光ビームは、対物レンズ9で収束され、光ディスク2に照射されると共に、反射膜で反射される。光ピックアップ装置6は、光検出器で戻りの光ビームを検出し、データの読み出しを行う。また、光ピックアップ装置6は、モータ13を駆動源とする送り機構によってガイド軸12に沿って送り操作される。
【0066】
なお、光ディスク2の再生時においては、操作部材91の係合突起99が再生操作溝41の第2の傾斜部41bから垂直部41eに移動する。これによって、ディスクトレイ20は、僅かに引き込まれ、ラックギヤ36が駆動ギヤ78と噛合していない状態となる。したがって、ディスクトレイ20は、第3のガイド突部63が第3のガイド溝40に係合することのみによって、収納位置に位置決めされた状態となる。ディスクトレイ20は、駆動ギヤ78がラックギヤ36を押圧する押圧力が無くなる分、上記図6に示す再生前のディスクトレイ20の収納状態と比べてがたつきやすくなるが、光ディスク2の再生時には、光ディスク2がチャッキングされていることから、ディスクトレイ20ががたつきやすくなることに伴う問題は生じない。
【0067】
光ディスク2の再生が終了したときには、搬送機構70を構成する駆動モータ71が正転駆動され、伝達ギヤ77が正転方向に回転されることで、ベース用ギヤ部77cにラックギヤ94が噛合された操作部材91は、ガイド孔95に係合されたガイド片96にガイドされて図6及び図10中矢印b2方向に移動する。これによって、ベース4の操作突起97は、操作部材91の移動に伴って上側の第2の水平部98bから傾斜部98cを介して下側の第1の水平部98aに移動し、操作突起97を介してベース4は、図10の支持機構80を構成する支持部82に支持された支軸81を回動支点として図5及び図10中矢印a1方向に回動し、ディスクトレイ20と離間した上記図6に示す状態となる。また、操作部材91の係合突起99も再生操作溝41の垂直部41eから第2の傾斜部41dに戻り、駆動ギヤ78は、ラックギヤ36の前端部に噛合する。
【0068】
次に、上記図6にディスクトレイ20の収納位置からディスクトレイ20を外筐3の外側に引き出すときの動作について説明する。
【0069】
例えばユーザによって光ディスク2の排出ボタンが押されると、搬送機構70を構成する駆動モータ71は、正転駆動し、ディスクトレイ20のラックギヤ36に噛合している駆動ギヤ78を正転方向(図6中矢印e1方向)に回転する。すると、駆動ギヤ78にラックギヤ36が噛合しているディスクトレイ20は、次第に図9中矢印c1方向に直線移動を開始する。すると、先ず、図15に示すように、ディスクトレイ20側の第3のガイド溝40は、ディスクトレイ20が図9中矢印c1方向に直線移動することによって、フレーム53に設けられた第3のガイド突部63との係合状態が解除される。このとき、第1のガイド溝37の拡幅部37aには、未だ先端側のガイド突部56が係合しており、第1のガイド溝37の基準幅部37bには、基端側のガイド突部37bが係合した状態にある。このときには、駆動ギヤ78は、正転方向、すなわち図15中矢印e1方向に回転する。これによって、ディスクトレイ20は、第1のガイド溝37の幅とガイド突部56,57との差分だけ基端側のガイド突部57を中心に図15中X方向に回転しようとする。しかしながら、ガイド突部56,57は、第1のガイド溝37の内側の面38に接触する。したがって、ディスクトレイ20は、移動時、ガイド突部56,57が内側の面38にガイドされる。
【0070】
なお、このとき、操作機構90を構成する操作部材91の係合突起99は、伝達ギヤ77が正転方向に回転することで、操作部材91が図6及び図10中矢印b1方向に移動することで、再生操作溝41の第2の傾斜部41dを介して第2の直線部41cの方向に移動する。係合突起99が第2の傾斜部41dから第2の直線部41cに移るとき、操作部材91のラックギヤ94と伝達ギヤ77のベース用ギヤ部77cとの係合状態は解除される。そして、操作部材91は、係合突起99が第2の直線部41cを移動するとき、何れの方向にも移動しない。
【0071】
更に、搬送機構70を構成する駆動モータ71が正転駆動され続けると、図16に示すように、駆動ギヤ78は、図16中矢印e1方向に回転し、ディスクトレイ20は、更に図16中矢印c1方向に移動する。すると、第1のガイド部51を構成するガイド突部56,57は、第1のガイド溝37の基準幅部37bに位置する。例えば上記図4に示すように樽型に成型され、第1のガイド溝35が湾曲しているとき、ディスクトレイ20は、第1のガイド溝37の内側の面38に倣って湾曲した曲線を描いて図16中矢印c1方向に移動する。なお、操作機構90を構成する操作部材91は、係合突起99が再生操作溝41の第2の直線部41cを移動することから移動しない。
【0072】
ディスクトレイ20は、搬送機構70を構成する駆動モータ71が更に正転駆動されると、外筐3の挿脱口29とり完全に引き出され、ディスク保持部22,23に保持された光ディスク2の交換が可能な状態となる。図17に示すように、ディスクトレイ20が外筐3の外側に引き出されたとき、第1のガイド部51を構成するガイド突部56,57は、第1のガイド溝37の基準幅部37bに位置する。この基準幅部37bは、拡幅部37aに比べて幅が狭い。したがって、ディスクトレイ20は、ガイド突部56,57と第1のガイド溝37との間隙により発生するがたつきを小さくすることができる。操作部材91は、図17に示すように、係合突起99が再生操作溝41の第1の傾斜部41b若しくは第1の直線部41aに係合した位置にある。なお、搬送機構70を構成する駆動モータ71は、例えば検出スイッチが移動するディスクトレイ20によってオンされたときに停止される。
【0073】
この状態で、ユーザは、ディスクトレイ20の両側に設けられた切欠部25,25を介して指で光ディスク2を把持することができ、光ディスク2の交換を行うことができる。
【0074】
なお、図17に示す状態からディスクトレイ20を外筐3内に引き込む際の動作は、以上の説明の逆となる。すなわち、ユーザによって光ディスク2の排出ボタン等が再度押されると、搬送機構70を構成する駆動モータ71は、逆転駆動する。すると、駆動ギヤ78は、図17中矢印e2方向に回転し、ディスクトレイ20を図17中矢印c2方向に直線移動させる。このとき、ディスクトレイ20は、第1のガイド溝37に係合された第1のガイド片55及びガイド突部56,57並びに第2のガイド溝39に係合された第2のガイド突部63にガイドされて図17中矢印c2方向に直線移動される。これと共に、操作部材90は、係合突起99が第2の直線部41cを第2の傾斜部41dの方向に移動する。これによって、ディスクトレイ20は、上記図6に示すように外筐3内に収納される。
【0075】
以上のように構成されたディスク再生装置1は、第1のガイド溝37の先端側に拡幅部37aを設けるようにし、ディスクトレイ20の収納位置において、この拡幅部37aにガイド突部56を係合させるようにすることで、第1のガイド溝37が湾曲して形成されてしまったときにも、ディスクトレイ20を正規な収納位置に位置決め保持できる。ディスクトレイ20の収納位置への位置決めは、具体的に、ディスクトレイ20側の第3のガイド溝40にフレーム53側の第3のガイド突部63を係合させることによって行うことができる。すなわち、ディスクトレイ20の傾きを従来より小さく若しくは無くすことができる。これによって、ディスク再生装置1の外観的には、ディスクトレイ20が収納位置にあるとき、外筐3と挿脱口29を閉塞する化粧板27とが面一となり、外観が悪くなることを防止することができる。また、ディスク保持部22,23に保持されている光ディスク2は、ディスクトレイ20が正確に位置決めされることで、所定位置に保持されることになり、ベース4に配設されたディスクテーブル8とこのディスクテーブル8に対向配置されたクランピングプレートとで確実にチャッキングされる。
【0076】
また、ディスクトレイ20を収納位置から引き出すとき、ディスクトレイ20は、ラックギヤ36に噛合した駆動ギヤ78によって移動される。このとき、ディスクトレイ20は、第1のガイド部51を構成するガイド突部56,57が駆動ギヤ78の押圧力により第1のガイド溝37の内側の面38に接触しながら移動する。これにより、ディスクトレイ20の移動時におけるがたつきを防止することができる。
【0077】
また、ディスクトレイ20が合成樹脂を射出成形で一体的に形成したときに、冷却時の歪み等で第1のガイド溝37が湾曲したときであっても、ディスクトレイ20は、収納位置において、第1のガイド溝37の前端側の拡幅部37aにおけるガイド突部56に対するがたつきを許容し、これとは反対側の背面側で第3のガイド溝40に第3のガイド突部63を係合させることで、水平方向の傾きを無くし正規な位置に確実に位置決め保持される。
【0078】
以上、図面を参照して本発明を適用したディスク再生装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以上の例では、記録媒体保持部材として光ディスク2を保持するディスクトレイ20を用いたディスク再生装置1を説明したが、記録媒体としては、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク等を記録媒体に用いるディスクカートリッジ、磁気テープを記録媒体に用いるテープカートリッジ、半導体メモリを記録媒体に用いるICカード等の記録媒体カートリッジであってもよい。この場合、記録媒体保持部材は、このような記録媒体カートリッジを保持する部材となる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、記録媒体保持部材の移動方向に沿って設けられたガイド溝が、先端側において幅広に形成され、記録媒体保持部材が収納位置にあるとき、この幅広部にガイド突部が係合することで、記録媒体保持部材の水平方向のがたつきの許容度が増す。したがって、例えば、記録媒体保持部材は、背面側において、更なるガイド溝にガイド突起を係合させるようにすることで、がたつきを無くした状態で正規位置に確実に位置決め保持できるようになる。これにより、再生時、記録媒体よりデータの読み出しを行う再生機構は、記録媒体を確実に再生可能な状態に保持できる。
【0080】
また、記録媒体保持部材が正規な位置に位置決め保持されることで、記録媒体保持部材に取り付けられた外筐の一部をなす化粧板も、他の領域と面一をなし、外観が悪くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスク再生装置の斜視図である。
【図2】本発明を適用したディスクトレイを上側から見た斜視図である。
【図3】上記ディスクトレイを下側から見た斜視図である。
【図4】樽型に変形したディスクトレイを説明する平面図である。
【図5】上記ディスクトレイのガイド機構、搬送機構及びベースの回動操作機構を説明する斜視図である。
【図6】上記ディスクトレイ、ガイド機構、搬送機構及びベースの回動操作機構を説明する平面図であり、ディスクトレイが外筐に収納された状態を示す。
【図7】ガイド機構を構成する第1のガイド部と第2のガイド部とを説明する断面図である。
【図8】第1のガイド部を構成するガイド突部と第1のガイド溝との関係を説明する平面図である。
【図9】第3のガイド溝と第3のガイド突部との関係を説明する断面図である。
【図10】再生部が構成されたベースを回動操作する操作機構を説明する斜視図である。
【図11】従来のディスクトレイの収納状態を説明する平面図である。
【図12】収納位置にあるディスクトレイの傾きを説明する図である。
【図13】収納位置にあるディスクトレイの傾き状態を説明する図である。
【図14】ディスクトレイが収納位置にあるときの、操作部材の操作突起とディスクトレイの再生操作溝との位置関係を示す図である。
【図15】 ディスクトレイの引き出し時にフレーム側の第3のガイド突部と第3のガイド溝との係合状態が解除された状態を示す平面図である。
【図16】図15の状態から更にディスクトレイが引き出された状態を示す平面図である。
【図17】ディスクトレイが完全に引き出された状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ディスク再生装置、2 光ディスク、3 外筐、4 ベース、5 ディスク回転駆動機構、6 光ピックアップ装置、20 ディスクトレイ、21 トレイ本体、22 第1のディスク保持部、23 第2のディスク保持部、27 化粧板、28 取付片、29 挿脱口、31 取付溝、34 第1のガイドレール、35 第2のガイドレール、36 ラックギヤ、37 第1のガイド溝、37a拡幅部、37b 基準幅部、38 内側の面、39 第2のガイド溝、40 第3のガイド溝、50 が移動機構、51 第1のガイド部、52 第2のガイド部、53 フレーム、54 第1の支持片、55 第1のガイド片、56,57 ガイド突部、58 第1の係合片、59 第2の支持片、61 第2のガイド片、62 第2の係合片、63 第3のガイド突部、70 搬送機構、71 駆動モータ、77 伝達ギヤ、77a 伝達ギヤ部、77b トレイ用ギヤ部、77c ベース用ギヤ部、78 駆動ギヤ、90 操作機構、94 ラックギヤ、97 操作突起、99 係合突起
Claims (9)
- 記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する本体部と、
上記本体部の移動方向と平行に上記本体部の両側にそれぞれ設けられ、上記本体部の移動をガイドする第1及び第2のガイド部とを備え、
上記本体部と上記ガイド部とは、合成樹脂によって一体的に形成されており、
上記第1のガイド部には、上記本体部を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動する際に搬送機構側の駆動ギヤが噛合されるラックギヤと、上記搬送機構の一方の側に設けたの第1のガイド突部が係合される第1のガイド溝とが上記本体部の移動方向に沿って形成され、
上記第2のガイド部には、上記本体部を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動する際に、上記搬送機構の他方の側に設けた第2のガイド突部が係合される第2のガイド溝が上記本体部の移動方向に沿って形成され、
上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、
上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、
上記本体部の長手方向の中心線より上記第2のガイド部側には、上記搬送機構側の第3のガイド突部に係合される第3のガイド溝が設けられ、上記本体部が上記読出位置にあるとき、この第3のガイド溝は上記第3のガイド突部に係合される記録媒体保持装置。 - 上記ラックギヤは、上記移動方向に沿って内側に向かって形成され、上記第1のガイド溝は、上記移動方向に沿った内側の面を移動時の基準面として上記ラックギヤの外側に形成され、先端側が、この内側の面を基準にして、外側に向かって幅広となるように形成されている請求項1記載の記録媒体保持装置。
- 上記本体部の前面部には、化粧板が取り付けられている請求項1記載の記録媒体保持装置。
- 記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する際の第1及び第2のガイド部が移動方向と平行な両側にそれぞれ設けられる合成樹脂製の記録媒体保持部材と、
上記記録媒体保持部材の上記読出位置と上記取出位置とに亘っての移動をガイドするガイド手段と、
上記記録媒体保持部材を、上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させる搬送手段とを備え、
上記記録媒体保持部材の上記第1のガイド部には、移動方向に沿って、ラックギヤと第1のガイド溝とが形成され、
上記記録媒体保持部材の上記第2のガイド部には、移動方向に沿って、第2のガイド溝とが形成され、
上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、
上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、
上記ガイド手段は、上記第1及び第2のガイド溝にそれぞれ係合される第1及び第2のガイド突部を有し、
上記搬送手段は、上記ラックギヤに噛合される駆動ギヤを有し、上記駆動ギヤを回転させることによって上記第1及び第2のガイド溝に上記第1及び第2のガイド突部がそれぞれ係合された上記記録媒体保持部材を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させ、
上記記録媒体保持部材の長手方向の中心線より、上記記録媒体保持部材の上記第2のガイド部が設けられた側に位置して設けられた第3のガイド溝が係合する第3のガイド突部を有し、この第3のガイド突部は、上記記録媒体保持部材が上記読出位置にあるとき、上記第3のガイド溝に係合して読出位置の規制をしている搬送装置。 - 上記ラックギヤは、上記移動方向に沿って内側に向かって形成され、上記第1のガイド溝は、上記移動方向に沿った内側の面を移動時の基準面として上記ラックギヤの外側に形成され、先端側が、この内側の面を基準にして、外側に向かって幅広となるように形成され、
上記搬送手段は、上記駆動ギヤを上記ラックギヤに噛合させて上記記録媒体保持部材を移動操作する請求項4記載の搬送装置。 - 上記記録媒体保持部材の前面部には、化粧板が取り付けられている請求項4記載の搬送装置。
- 記録媒体を保持する記録媒体保持部が設けられると共に、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体に記録されたデータの読み出しを行う読出位置と、上記記録媒体保持部に保持した記録媒体の取り出しを行う取出位置とに亘って直線的に移動する記録媒体保持部材と、
上記記録媒体保持部材を、上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動させる搬送部と、
上記記録媒体保持部材の移動方向と平行に上記記録媒体保持部材の両側にそれぞれ設けられ、上記記録媒体保持部材の移動をガイドする第1及び第2のガイド部と、
上記記録媒体に記録されたデータを読み出す再生部とを備え、
上記記録媒体保持部材と上記ガイド部は、合成樹脂によって一体的に形成されており、
上記第1のガイド部は、上記記録媒体保持部材を上記読出位置と上記取出位置とに亘って移動する際に上記搬送部の駆動ギヤが噛合されるラックギヤと、上記搬送部のガイド突部が係合される第1のガイド溝とが、上記記録媒体保持部材の移動方向に沿って形成され、
上記第1のガイド溝は、基準となって上記本体部を支持するように先端側が他の部分よりも幅広に形成され、
上記第2のガイド溝は、補助的に上記本体部を支持するように先端側が他の部分とほぼ一定の幅で形成され、
上記記録媒体保持部材の長手方向の中心線より上記第2のガイド部側には、上記搬送部の第3のガイド突部に係合される第3のガイド溝が設けられ、上記記録媒体保持部材が上記読出位置にあるとき、この第3のガイド溝は上記第3のガイド突部に係合される再生装置。 - 上記ラックギヤは、上記移動方向に沿って内側に向かって形成され、上記第1のガイド溝は、上記移動方向に沿った内側の面を移動時の基準面として上記ラックギヤの外側に形成され、先端側が、この内側の面を基準にして、外側に向かって幅広となるように形成される請求項7記載の再生装置。
- 上記記録媒体保持部材の前面部には、当該再生装置の外筐の一部を構成すると共に挿脱口を閉塞する化粧板が取り付けられている請求項7記載の再生装置。
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