JP3918347B2 - インクジェット用分散染料インクおよびそれを用いたインクジェット捺染方法および該方法で得られる捺染物 - Google Patents

インクジェット用分散染料インクおよびそれを用いたインクジェット捺染方法および該方法で得られる捺染物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インクジェット用分散染料インクおよびそれを用いたインクジェット捺染方法および該方法で得られる捺染物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、紙用に発展しているインクジェット記録方式を布帛の捺染に適用する検討が行われ、実用化検討が進んでいる。インクジェット染色は従来の捺染とは異なり、染液を細いノズルから液滴として噴射する必要があるため、インクの吐出安定性、信頼性が重要になる。また、限定されたインク色数で広範囲の色を表現するために、基本となるインク色には、色の濁りがなく鮮明であること、カラーバリューが高いことなどが要求される。
【0003】
さらに、インクジェット染色の場合、通常の捺染とは異なり、布帛上に微小な液滴が付着、吸収するのみなので、染色の再現性、堅牢度、汚染性などの染色特性に優れている必要があり、インクを布帛上でにじませずに鮮明な画像を得なければならない。
【0004】
また分散染料を用いて捺染を行う布帛、たとえばポリエステル布帛に分散染料を用いたインクをインクを作製して布帛に印捺して染着させたところ、色調の異なる複数のインクを布帛上で重ね打ちして混色させた場合には、染着後の濃度、色調、同じ染着条件で染着したときの繰り返し再現性が、使用する染料の組み合わせによっては非常に異なり、かかる方法では未だ不充分な場合があることがわかった。
【0005】
とりわけ染料違いによる堅牢性の強弱が存在すると、バランスのとれた発色性と、広い色再現性を満足することがことが困難であった。
【0006】
また、一般に分散染料は、難溶性染料であるため、インクを作製する際、分散剤とともに分散し微粒子化している。しかしこの分散粒子は、保存による経過時間や温度や湿度の環境変化で次第に、粒径が大きくなってしまう、染料と分散剤が高い固形分で存在している等で、インクジェット装置のフィルタやヘッド内部のインク室入口のノズルや吐出ノズルの目詰まりの原因となっている。こうしたことで、インクの連続出射においてかすれが生じたり、出射ができなくなったりする。また印字停止後に時間をおいて再出射が困難になる場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、堅牢度が高く、発色性に優れた、分散染料インクおよびインクジェット捺染方法および捺染物を提供することにある。また、本発明の目的は、分散安定性が良好で、連続安定出射に優れ、長期保存可能なインクジェットインクを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の発明によって達成される。
【0009】
(1)イエロー、マゼンタ、シアンの少なくとも3色を使用する分散染料インクジェット捺染に用いるインクセットにおいて、イエローインクの染料として、C.I.Disperse Yellow 149を含有し、マゼンタインクの染料として、C.I.Disperse Red 302を含有し、シアンインクの染料として、C.I.Dieperse Blue 60を含有し、更に分散剤として、芳香族スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするインクジェット捺染用インクセット
(2)前記インクセットのインクが水と水溶性有機溶剤を含有し、水溶性有機溶剤がインク全重量に対して46〜75重量%の範囲であることを特徴とする(1)記載のインクジェット捺染用インクセット
(3)(1)記載のインクセットを用いることを特徴とするインクジェット捺染方法、
(4)前記インクジェット捺染方法における布帛がポリエステル繊維を含むものであることを特徴とする(3)記載のインクジェット捺染方法、
(5)(4)記載のインクジェット捺染方法で得られることを特徴とする捺染物。
【0010】
以下に本発明の詳細について述べる。
【0011】
本発明のイエローインクの分散染料は、C.I.Disperse Yellow 19を含有る。
【0012】
同様に、マゼンタインクの分散染料として、C.I.Disperse Red 32を含有る。
【0013】
同様に、シアンインクの分散染料として、C.I.Dieperse Blue 60を含有る。
【0014】
本発明のインクジェット捺染は、色表現のためにイエロー、マゼンタ、シアンの3原色を少なくとも使用するが、さらに多様な色再現のためにそれ以外のブラックやオレンジ、バイオレット、グリーン等のインクを追加することもできる。また、ドット記録のインクジェットの課題として、薄い色の表現においては、ざらつき感や粒子感による印字品質の低下を起こすので、同じ色で染料濃度が異なるインクを用いることができる。
【0015】
本発明の分散染料のインク中における含有量は特に限定されないが、被記録材上に画像を形成した場合に発色濃度、インクの保存安定性の劣化や、ノズル先端付近におけるインク蒸発に伴う増粘等の観点からインクの全重量に対して0.01〜25重量%、好ましくは0.05〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%の範囲とするのがよい。
【0016】
また本発明の各インクに、色調整等の目的で他の分散染料を配合してもかまわない。
【0017】
上記分散染料の分散に用いる分散剤である、芳香族スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、クレオソート油スルホン酸塩のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩と2ナフトール−6−スルホン酸塩のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、フエノールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、βナフトールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、βナフタリンスルホン酸塩とβナフトールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩およびそのホルマリン縮合物などがある。また、これらの分散剤はは、1種類又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
さらに上記分散剤の他に、いわゆる高分子分散剤を用いることができ、例えば、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、α、β−不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸及びその誘導体、マレイン酸及びその誘導体、イタコン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれる少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、ランダム共重合体及びグラフト共重合体、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂であることが好ましい。
【0019】
本発明の分散染料の重量に対し、上記分散剤の使用量は液粘度、分散安定性等の観点から5〜200重量%が、好ましくは10〜100重量%である。
【0020】
分散化の方法は、特に限定されず、ボールミル、サンドミル、高圧ホモジナイザーなどの方法で分散することができる。本発明においては、インクジェット用インク中に含有される分散染料の平均粒径の範囲は、分散安定性やインク供給系及びインク吐出部分等の目詰まり防止等の観点から好ましくは0.05μm以上1.0μm以下、より好ましくは0.07μm以上0.5μm以下である。
【0021】
本発明のインクジェット用インクとして構成される媒体としては、水と水溶性有機溶剤を含有することが特徴である。ここでの水溶性有機溶剤のインク中での含有量は、ノズルの目詰まり防止のための湿潤効果、インクの乾燥時間や布帛に対してインク滲み防止の観点からインク全重量に対して、20〜95重量%、好ましくは30〜80重量%、より好ましくは46〜75重量%の範囲とすることが望ましい。
【0022】
水溶性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコールのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、のグリコールの低級アルキルエーテル類;ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの水酸基を持つアミン類;グリセリン、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、などがある。この中で好ましいものとして、グリセリン、ジエチレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、は好適に用いることができる。さらにこの中でも、エチレングリコールが好ましい。また、これらの水溶性有機溶剤は、1種類又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】
本発明のインクジェット用インクは、その表面張力を制御するため、界面活性剤や分散剤を添加することができる。この界面活性剤はインク組成物との相溶性のよいものが好ましく、分散された染料を凝集させない安定なものが好ましい。例えば、アニオン性界面活性剤としては脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のがある。ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等がある。
【0024】
また、本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、その諸特性を改善するために防腐剤、防かび剤、pH調整剤、染料溶解助剤、消泡剤、また、導電率調整剤、濃染剤、均染剤、浸透剤などを含むことができる。
【0025】
防腐剤、防かび剤の好ましい具体例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ゼネカ社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL.2、プロキセルTN、プロキセルLV)、4−クロロ−3−メチルフェノール(バイエル社のプリベントールCMK等)などが挙げられる。
【0026】
また、pH調整剤、染料溶解助剤、酸化防止剤、消泡剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、シリコーンエマルジョン、シリコーンコンパウンドなどが挙げられる。
【0027】
さらに、濃染剤、均染剤、浸透剤の例としては、水性ウレタン樹脂、脂肪酸アルコール、ポリエチレングリコール、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、一価および二価の無機塩(塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム)などが挙げられる。
【0028】
本発明のインクは、インクジェット記録方法により用いられ、その記録方式としては、荷電偏向方式、コンティニュアス方式、オンデンマンド方式(ピエゾ式、バブルジェット式)などが知られている。本発明のインクジェット方法としては、ピエゾ式が特に好ましい。
【0029】
本発明の捺染方法において使用する布帛を構成する素材としては、分散染料で染色可能な繊維を含有するものであれば、特に制限はないが、中でも、ポリエステル、アセテート、トリアセテート等の繊維を含有するものが好ましい。その中でも、少なくともポリエステル繊維が含有されている布帛が特に好ましい。布帛としては、上記に挙げた繊維を、織物、編物、不織布等いずれの形態にしたものでもよい。又、本発明で使用し得る布帛としては、分散染料で染色可能な繊維が100%であることが好適であるが、レーヨン、綿、ポリウレタン、アクリル、ナイロン、羊毛及び絹等との混紡織布又は混紡不織布等も捺染用布帛として使用することができる。又、上記の様な布帛を構成する糸の太さとしては、10〜100dの範囲が好ましい。
【0030】
本発明のインクジェット捺染方法の場合、インクを布帛上でにじませずに鮮明な画像を得ることが重要な技術である。にじみ防止の技術としては、水溶性高分子類を布帛に前処理するなどの公知の方法から繊維素材やインクに適した方法を適宜選択すればよく、特に限定されるものではない
本発明のインク組成物では、水溶性金属塩、ポリカチオン化合物、水溶性高分子、界面活性剤及び撥水剤からなる群から選ばれる少なくとも1つの物質が0.2〜50重量%付与された布帛に対して使用すれば、高度なにじみ防止が可能であり、高精細な画像を布帛にプリントすることができ好ましい。
【0031】
水溶性金属塩としては、KCl、CaCl2 などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の無機塩、有機酸塩などを用いることができる。ポリカチオンとしては、各種の4級アンモニウム塩のポリマまたはオリゴマー、ポリアミン塩などを用いることができる。
【0032】
水溶性高分子のひとつである天然水溶性高分子としては、トウモロコシ、小麦等のデンプン類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、タマリンドガム、ローカストビーンガム、アラビアゴムなどの多糖類、ゼラチン、カゼイン、ケラチン等の蛋白質物質、合成水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸系ポリマなどを用いることができる。
【0033】
界面活性剤としては、例えば、アニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系のものが使用され、代表的には、アニオン系の界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩、ナフタレン誘導体のスルホン酸塩等;カチオン系の界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等;両性界面活性剤としては、イミダゾリン誘導体等;ノニオン系の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等;が挙げられる。又、撥水剤としては、例えば、シリコン、フッ素系及びワックス系のものが挙げられる。
【0034】
本発明の方法においては、にじみ防止効果のため、前記の前処理剤をインク、素材、布帛構造に対応して適宜選択し、布帛中に0.2〜50重量%含有するようにパッド法、コーティング法、スプレー法などで付与せしめるのが好ましい。本発明の捺染方法では、上記した分散染料で染色することが可能な繊維が含有されている布帛上に、先に述べた構成のインクを用いてインクジェット記録方式で画像を形成した後(インク付与工程)、インクが付与されている布帛を熱処理し(熱処理工程)、更に熱処理された布帛を洗浄すること(洗浄工程)によって布帛への捺染が完了し、捺染物が得られる。
【0035】
本発明の捺染方法において、分散染料を繊維に定着させるには、インクが付与されている布帛を熱処理する方法等により行うが、特に、熱処理に、高温蒸熱法であるHTスチーミング法を用いた場合や、サーモゾル法等を用いた場合に、染料が繊維に良好に染着して本発明の顕著な効果が得られる。又、本発明の捺染方法において、未定着の染料を布帛上から除去する方法に関しては、従来公知の洗浄方法を用いることが出来るが、特に還元洗浄を行うことが好ましい
【0036】
【実施例】
Figure 0003918347
上記混合液をサンドグラインダーを用いて分散し、平均粒径0.19μmの分散液を得た。
【0037】
Figure 0003918347
イエロー分散液と同様に分散を行い、平均粒径0.17μmの分散液を得た。
Figure 0003918347
イエロー分散液と同様に分散を行い、平均粒径0.18μmの分散液を得た。
(イエローインク−1)
上記(イエロー分散液−1) 20重量%
エチレングリコール 30重量%
ジエチレングリコール 16重量%
イオン交換水 33.8重量%
プロキセルGXL 0.2重量%
(ゼネカ製 防かび剤)
上記成分を混合し、濾過を行い(イエローインク−1)を得た。
【0038】
(イエロー分散液−1)の代わりに、(マゼンタ分散液−1)、(シアン分散液−1)を用いた以外は全て(イエローインク−1)と同様にして、(マゼンタインク−1)、(シアンインク−1)を得た。
【0039】
Figure 0003918347
上記混合液をサンドグラインダーを用いて分散し、平均粒径0.24μmの分散液を得た。
【0040】
Figure 0003918347
イエロー分散液と同様に分散を行い、平均粒径0.26μmの分散液を得た。
Figure 0003918347
イエロー分散液と同様に分散を行い、平均粒径0.25μmの分散液を得た。
(イエローインク−2)
上記(イエロー分散液−2) 20重量%
エチレングリコール 40重量%
グリセリン 16重量%
イオン交換水 24重量%
上記成分を混合し、濾過を行い(イエローインク−2)を得た。
【0041】
(イエロー分散液−2)の代わりに、(マゼンタ分散液−2)、(シアン分散液−2)を用いた以外は全て(イエローインク−2)と同様にして、(マゼンタインク−2)、(シアンインク−2)を得た。
【0042】
(比較イエロー分散液および比較イエローインク−1)
分散染料として、C.I.Disperse Yellow 180を使う以外は、(イエロー分散液−1)と同一条件にて分散をおこなった。平均粒径0.35μmの分散液を得た。さらにこれを使用して(イエローインク−1)と同様にして(比較イエローインク−1)を得た。
【0043】
(比較マゼンタ分散液および比較マゼンタインク−1)
分散染料として、C.I.Disperse Red 343を使う以外は、(マゼンタ分散液−1)と同一条件にて分散をおこなった。平均粒径0.33μmの分散液を得た。さらにこれを使用して(マゼンタインク−1)と同様にして(比較マゼンタインク−1)を得た。
【0044】
(比較シアン分散液および比較シアンインク−1)
分散染料として、C.I.Disperse Blue 165を使う以外は(シアン分散液−1)と同一条件にて分散をおこなった。平均粒径0.41μmの分散液を得た。さらにこれを使用して(シアンインク−1)と同様にして(比較シアンインク−1)を得た。
【0045】
(印字評価)
上記で得られた、インクをインクジェットプリンター(ナッセンジャーKS−1600 コニカ社製)に搭載した。印字は、イエロー、マゼンタ、シアンの単色およびこれらの色が混色した部分(たとえば、グリーン、レッド、ブルー、ブラック等)多色の見本サンプルを印字した。この際使用した布帛は、ポリエステル繊維100%を予め、前処理剤(高分子カチオン化合物とグアーガム)に浸し、絞り、乾燥したものを使用した。印字後、布帛を180℃10分間熱処理を行い、水洗、乾燥した。
【0046】
(堅牢性の評価)
耐光堅牢度は、キセノンアーク(JIS L O843)にておこない、ブルースケールにて判定する(1級〜8級)。
【0047】
○:7級以上
△:6級
×:5級以下
昇華堅牢度(180℃ 30S JIS L 0879 )は、サンプルを加熱版にはさみ上下から加熱して判定(1級〜5級)。
【0048】
○:5級
△:4級
×:3級以下
摩擦堅牢度は、摩擦試験機を用い、サンプル上荷重200g、100往復摩擦した木綿白布への汚染度を判定(1級〜5級)
○:5級
△:4級
×:3級以下
(発色濃度)
印字密度100%部の所の色濃度を目視にて判定。
【0049】
○:十分な濃度があり、ムラもない。
【0050】
△:やや濃度が低い。
【0051】
×:濃度が明らかに低い。
【0052】
その結果を下表に挙げる。
【0053】
【表1】
Figure 0003918347
【0054】
【表2】
Figure 0003918347
【0055】
【表3】
Figure 0003918347
【0056】
以上の結果から本発明の分散染料インクを用いて捺染すると、どの色相に対しても堅牢性に優れ、発色性の良好な捺染物を得ることができた。
【0057】
(出射特性評価とインク保存性)
(イエローインク−3)
上記(イエロー分散液−1) 20重量%
エチレングリコール 32重量%
グリセリン 16重量%
イオン交換水 29.8重量%
フローレンG700のNaOH中和物 2重量%
(共栄社化学製 高分子分散剤)
プリベントールCMK 0.2重量%
(バイエル製 防かび剤)
上記成分を混合し、濾過を行い(イエローインク−3)を得た。
【0058】
(イエロー分散液−1)の代わりに、(マゼンタ分散液−1)、(シアン分散液−1)を用いた以外は全て(イエローインク−3)と同様にして、(マゼンタインク−3)、(シアンインク−3)を得た。
【0059】
(イエローインク−4)
上記(イエロー分散液−1) 20重量%
エチレングリコール 23重量%
グリセリン 15重量%
イオン交換水 41.8重量%
エフコール214 0.2重量%
(松本油脂製薬製 アニオン性界面活性剤)
上記成分を混合し、濾過を行い(イエローインク−3)を得た。
【0060】
(イエロー分散液−1)の代わりに、(マゼンタ分散液−1)、(シアン分散液−1)を用いた以外は全て(イエローインク−3)と同様にして、(マゼンタインク−3)、(シアンインク−3)を得た。
【0061】
(比較イエローインク−2)
上記(比較イエロー分散液) 20重量%
ジエチレングリコール 5重量%
グリセリン 20重量%
イオン交換水 55重量%
上記成分を混合し、濾過を行い(比較イエローインク−2)を得た。
【0062】
(比較イエロー分散液)の代わりに、(比較マゼンタ分散液)、(比較シアン分散液)を用いた以外は全て(比較イエローインク−2)と同様にして、(比較マゼンタインク−2)、(比較シアンインク−2)を得た。
【0063】
(連続出射性)
上記装置を用い、インクを8時間連続出射させ、その出射性を評価した。さらに、16時間その状態で休止させた後、再出射させ評価した。
【0064】
連続出射性
○:かすれ、濃度低下共になし。
【0065】
△:かすれが若干見られる。
【0066】
×:かすれ発生し、出射不能になる。
【0067】
再出射性
○:全ノズル出射可能。
【0068】
△:全ノズルの10%が出射不能。
【0069】
×:全ノズルの10%以上が出射不能。
【0070】
【表4】
Figure 0003918347
【0071】
(保存安定性)
本発明の分散染料インクを60℃の恒温糟に入れて3日間放置し、その時のインクの粒径を測定し保存性の判断した。
【0072】
○:平均粒径の増加20%以内。
【0073】
△:平均粒径の増加20〜50%以内
×:平均粒径の増加50以上
【0074】
【表5】
Figure 0003918347
【0075】
以上の結果から、本発明の分散染料インクは、連続出射性、再出射性にすぐれ、長期保存にたいしても安定であることを確認した。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、堅牢度が高く、発色性に優れた、分散染料インクおよびインクジェット捺染方法捺染物が得られる。。また、本発明の分散染料インクは、分散安定性が良好で、連続安定出射に優れ、長期保存可能なインクジェットインクを提供することことが可能である。

Claims (5)

  1. イエロー、マゼンタ、シアンの少なくとも3色を使用する分散染料インクジェット捺染に用いるインクセットにおいて、イエローインクの染料として、C.I.Disperse Yellow 149を含有し、マゼンタインクの染料として、C.I.Disperse Red 302を含有し、シアンインクの染料として、C.I.Dieperse Blue 60を含有し、更に分散剤として、芳香族スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするインクジェット捺染用インクセット
  2. 前記インクセットのインクが水と水溶性有機溶剤を含有し、水溶性有機溶剤がインク全重量に対して46〜75重量%の範囲であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット捺染用インクセット
  3. 請求項1記載のインクセットを用いることを特徴とするインクジェット捺染方法。
  4. 前記インクジェット捺染方法における布帛がポリエステル繊維を含むものであることを特徴とする請求項3記載のインクジェット捺染方法。
  5. 請求項4記載のインクジェット捺染方法で得られることを特徴とする捺染物。
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