JP3918063B2 - 単結晶酸化亜鉛ナノシートの製造方法 - Google Patents

単結晶酸化亜鉛ナノシートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発光ダイオードやダイオードレーザー等の光学デバイス、光触媒、センサー等への応用に際して有用である単結晶の酸化亜鉛ナノシートの製造方法に関する。
II-VI族の化合物半導体である酸化亜鉛は、3.3eVのバンドギャップエネルギーを有し、青色や紫外光領域での光学デバイスへの応用が期待されている。一次元の酸化亜鉛ナノワイヤーやナノロッドは、酸化亜鉛とグラファイト粉末を不活性気体中で加熱する方法(たとえば、非特許文献1参照。)やジエチル亜鉛と酸素を反応させる方法(例えば、非特許文献2)等によって製造されている。
H.T.Ng,ほか、アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)82巻、2023頁、2003年 W.I.Park,ほか、アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)82巻、964頁、2003年
一次元の酸化亜鉛ナノワイヤーやナノロッドに対して、二次元の酸化亜鉛ナノシートは一般的な合成方法が知られていないので、その詳細な物性を評価できない状況にある。このような状況に鑑み、本発明は、二次元の単結晶酸化亜鉛ナノシートの製造方法を提供することを解決すべき課題としている。また、発光ダイオードやダイオードレーザー等の光学デバイス、光触媒、センサー等への応用に際して有用である単結晶の酸化亜鉛ナノシートの製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
硫化亜鉛粉末をグラファイト製るつぼに入れ、このるつぼを断熱材の炭素繊維で覆われた
グラファイト誘導加熱円筒管を有する縦型高周波誘導加熱炉中の中央部に設置する。加熱
炉を減圧にした後、窒素ガスを流しながら、るつぼの内容物を1450〜1600℃に、1〜2時間
加熱する。この操作により、銀灰色の亜鉛ナノシートが断熱材である炭素繊維の表面に堆
積する。次に、上記で生成した亜鉛ナノシートをアルミナ製のボートに入れ、このボート
を抵抗加熱炉の中に設置し、空気中で、330〜390℃に3〜5時間加熱する。この加熱処理に
より、ボート内に白色のウルツ鉱型六方晶系の単結晶酸化亜鉛ナノシートが生成する。
本発明により、二次元の酸化亜鉛ナノシートが製造可能となったので、その物理的性質等の詳細な測定や評価が出来るようになった。また、発光ダイオードやダイオードレーザー等の光学デバイス、光触媒、センサー等への応用に際して有用である単結晶の酸化亜鉛ナノシートの製造方法を提供出来るようになった。
硫化亜鉛粉末をグラファイト製るつぼに入れ、このるつぼを断熱材である炭素繊維で覆われたグラファイト誘導加熱円筒管を有する縦型高周波誘導加熱炉中の中央部に取り付ける。加熱炉を減圧にした後、窒素ガスを流量150〜400sccmで流しながら、るつぼ内を1450〜1600℃に1〜2時間加熱する。加熱終了後、加熱炉を室温に冷却すると、断熱材である炭素繊維の表面に亜鉛ナノシートが堆積する。
この際、窒素ガスの流量は上記の範囲が好ましく、400sccmで十分にキャリアガスとしての役割を果たすのでこれ以上流す必要はない。150sccmよりも流量が少ないと亜鉛ナノシートの収量が低下するので好ましくない。加熱温度は1450〜1600℃が好ましく、1600℃よりも高いと亜鉛ナノシート中に亜鉛の粒子が混入する。1450℃よりも低いと亜鉛ナノシート中に硫化亜鉛のナノ構造物が混入する。加熱時間は上記の1〜2時間が好ましく、2時間で十分に反応が完結するのでこれ以上の時間をかける必要はない。1時間よりも短いと亜鉛ナノシートの収量が低下する。
次に、上記で生成した亜鉛ナノシートをアルミナ製のボートに入れ、このボートを抵抗加熱炉の中に設置する。ボートの内容物を空気中で、330〜390℃に3〜5時間加熱する。この加熱操作を施すことにより、亜鉛ナノシートが酸化を受け、酸化亜鉛ナノシートに変換される。
このとき、加熱温度は、330〜390℃の範囲が好ましく、390℃よりも高いとナノシートの
形態が破壊される。330℃よりも低いと酸化が不十分となる。加熱時間は3〜5時間が好ま
しく、5時間で酸化が十分に行われるので、これ以上の時間をかける必要はない。3時間よ
りも短いと亜鉛ナノシートの酸化が不十分となるので好ましくない。最終生成物を分析す
ることにより、幅が数十〜数百マイクロメートルで、厚さが30〜70ナノメートルの範囲の
白色のウルツ鉱型六方晶系の単結晶酸化亜鉛ナノシートであることが確認できる。
次に、実施例を示して、さらに具体的に説明する。
(実施例)シグマアルドリッチ社製の硫化亜鉛粉末(純度99.99%)2.5gをグラファイト製るつぼに入れ、このるつぼを断熱材の炭素繊維で覆われたグラファイト誘導加熱円筒管を有する縦型高周波誘導加熱炉中の中央部に取り付けた。加熱炉を2x10-1Torrの減圧にした後、窒素ガスを流量200sccmで流しながら、るつぼの内容物を1500℃に1.5時間加熱した。加熱炉を室温に冷却すると、断熱材の炭素繊維の表面に銀灰色の生成物が約100mg堆積した。
図1Aに、銀灰色の生成物の走査型電子顕微鏡像の写真を示した。幅が数百マイクロメートルのシート状物質であることが分かった。図1Bの(a)に、このナノシートのX線回折のパターンを示し、図1Bの(b)に、標準の亜鉛粉末のX線回折のパターンを示した。この結果から、格子定数a=2.662Å、c=4.943Åを有するウルツ鉱型の六方晶系の亜鉛であることが確認された。
次に、上記の操作によって生成した亜鉛ナノシート約100mgをアルミナ製ボートに入れ、このボートを抵抗加熱炉中に設置した。ボートの中の亜鉛ナノシートを空気中で、350℃に4時間加熱した。加熱終了後、抵抗加熱炉を室温に冷却すると、ボートの中に約50mgの白色の物質が生成した。
図2Aに、白色生成物の走査型電子顕微鏡像の写真を示した。幅が数十〜数百マイクロメートルで、厚さが30〜70ナノメートルのシート状物質であることが確認された。図2Bの(a)に、このナノシートのX線回折のパターンを、図2Bの(b)に標準の酸化亜鉛粉末のX線回折のパターンを示した。格子定数a=3.244Å、c=5.201Åを有するウルツ鉱型六方晶系の単結晶酸化亜鉛であることが分かった。
図3に、白色生成物のX線エネルギー拡散スペクトルを示したが、亜鉛と酸素のピークが現れており、その原子比は1:0.86で、化学量論組成よりもやや酸素が少なかった。なお、この図に現れている銅のピークは試料を取り付ける際に用いた銅グリッドに由来するものである。
図4Aに、室温における酸化亜鉛ナノシートのカソードルミネッセンスのスペクトルを示した。520nmと680nmに発光バンドを有することが分かった。図4Bに、室温におけるフォトルミネッセンスのスペクトルを示したが、545nmと635nmに非対称の発光バンドを有することが分かった。
本発明により、得られた単結晶酸化亜鉛ナノシートの発光現象が確認されたので、光学デバイスへの応用が期待されるとともに、光触媒、センサー等への応用も期待される。
図1Aは、亜鉛ナノシートの走査型電子顕微鏡像の図面代用写真である。図1Bの(a)は、亜鉛ナノシートのX線回折のパターンの図である。図1Bの(b)は、亜鉛粉末のX線回折のパターンの図である。 図2Aは、酸化亜鉛ナノシートの走査型電子顕微鏡像の図面代用写真である。図2Bの(a)は、酸化亜鉛ナノシートのX線回折のパターンの図である。図2Bの(b)は、酸化亜鉛粉末のX線回折のパターンの図である。 酸化亜鉛ナノシートのX線エネルギー拡散スペクトルの図である。 図4Aは、室温における酸化亜鉛ナノシートのカソードルミネッセンスのスペクトルである。図4Bは、室温における酸化亜鉛ナノシートのフォトルミネッセンスのスペクトルである。

Claims (1)

  1. 硫化亜鉛粉末を窒素気流中で、1450〜1600℃に1〜2時間加熱して、幅100〜500マイクロメ
    ートルの亜鉛ナノシートを製造した後、この亜鉛ナノシートを空気中で、330〜390℃に3
    〜5時間加熱して、白色のウルツ鉱型六方晶系の単結晶酸化亜鉛ナノシートを生成させる
    ことを特徴とする単結晶酸化亜鉛ナノシートの製造方法。
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