JP3916578B2 - リンク機構を備えた自転車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車フレームにリンク機構を組み込んだ自転車に関し、更に詳細には、リンク機構により、運転者がペダルを踏み込んで走行するときの踏み込みの死点を運転者の自重で推点に変えて自転車の走行を滑走状態とすることが可能なリンク機構を備えた自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自転車は、自転車フレームに強度を持たせるために、この自転車フレームの各接続部分が溶接やロウ付けによって剛性型に構成されていた。このような自転車として、例えば、図15に示すように、ハンドル101及び前輪102を備えた前部フレーム103と、サドル104を支持しペダル軸部105に下端が連結された縦パイプ106と、ペダル軸部105から後輪107まで設けられたチェーンステー108と、縦パイプ106から後輪107まで設けられたバックホーク109と、前部フレーム103と縦パイプ106とペダル軸部105とに固定状態で連結されたメインパイプ110とを具備したものがある。
【0003】
そして、左右のペダル111、112のいずれかを運転者が踏み込むことによって走行していた。例えば、運転者が左右のペダル111、112のいずれかを踏み込むときに、左右のペダル111、112が上下位置になるとその時点で踏み込む力が作用しなくなる。そして、この時点が死点となり、左右のペダル111、112のいずれかが再度踏み込む位置に来るまで待っていなければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、右ペダル111を上位置から踏み込んだときに、右足で右ペダル111を大きな力で踏み込まなければならず、この右ペダル111が下位置になるときに、右足による踏み込む力が作用しない死点があった。
【0005】
更に、自転車の走行に伴う左ペダル112が上位置になったときにも、左足で左ペダル112を大きな力で踏み込まなければならず、この左ペダル112が下位置になるときにも左足による踏み込む力が作用しない死点があった。
【0006】
そのために、左右のペダル111、112を踏み込むときに大きな力で踏み込まなければならず、自転車の走行中でも左右のペダルを踏み込むときに重く感じるという問題があった。
【0007】
特に、坂道では、強い踏み込み力を必要とするために、老人や子供や女性等の踏み込む力が弱い運転者にとって、ペダルを踏み込むことができない場合があり、坂道を乗り切れないという問題があった。
【0008】
また、上記した構造の自転車フレームが剛体型の従来の自転車は、常にサドルが不動の位置にあり、クッション性が殆どなくて走行中の道路の凹凸による衝撃が運転者に伝わってしまうという問題があった。特に、道路の状態が悪路の場合には、特に運転者にかかる衝撃が強くなるという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題を生じることなく、リンク機構を自転車に組み込むことにより、運転者のペダルの踏み込み時に死点となるときをサドルにかかる運転者の自重によるリンク機構のリンク運動で推点として推力を発生させることができる。更に、自転車のペダルを軽く踏み込むだけで自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることができる。しかも、サドルがリンク機構によって走行中に上下に移動されることにより、クッション性を発揮させることができる。このことにより、凹凸のある悪路を走行しているときでも運転者にかかる衝撃を和らげることができる極めて実用的なリンク機構を備えた自転車を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第1の発明は、自転車フレームの中にリンク機構を設け、このリンク機構の所要位置にサドルを配置し、サドルに座した運転者の自重が前記リンク機構の動作を生起させるように構成して、リンク機構により運転者の自重を推力に変えるようにしたリンク機構を備えた自転車である。
リンク機構によって、運転者の自重を推力に変えることができるので、自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることができる。そして、このために右足と左足でペダルを踏み込む力が強くなくても軽い力で済み、特に、坂道等で一般の半電動式自転車と同様な機能が発揮されることとなる。
【0011】
第2の発明は、チェーンステーと、メインパイプと、このメインパイプに取り付けられサドルを支持する縦パイプから後輪に架け渡したバックフォークと、
前記メインパイプの長手方向中途箇所からペダル軸部まで架け渡したリンク辺部材とからリンク機構を構成し、ペダル踏み込み動作時の動力の死点を運転者の自重による前記リンク機構の動作で動力の推点に変えて自転車の走行が滑走状態になるようにしたことを特徴とするリンク機構を備えた自転車である。
【0012】
右足でペダルを踏み込んだときに、リンク機構によってサドルが次第に上側に移動し、右足でペダルを踏み込む位置が下側となる。そして、これ以上右足でペダルを踏み込むことができない死点となるときに、上側に移動したサドルに運転者の自重が作用することとなる。この自重によってサドルが下向きに押されて、リンク機構の作用によって自転車は推力が発揮されて更に前方に走行することとなる。
【0013】
そして、ペダルが回転して左足でペダルを踏み込むことの可能な位置で左足でペダルを踏み込むと自転車はスムーズな滑走状態が保持され、ペダルを左足でそれ以上踏み込むことができない死点にくる。このことによって、上側に位置しているサドルに運転者の自重がリンク機構に作用して、自転車はこの作用によって、前側にスムーズに滑走を続けることとなる。
【0014】
したがって、運転者のペダルの踏み込み時に死点となるときをサドルにかかる運転者の自重によるリンク機構のリンク運動で推点として推力を発生させることができる。このことにより、自転車のペダルを軽く踏み込むだけで自転車の走行はスムーズな滑走状態を続けることとなる。
【0015】
また、ペダルを軽く踏み込むだけで自転車をスムーズに走行できるので、老人や子供や女性等踏み込む力の弱い人でも、特に坂道等を無理なく半電動式自転車のように走行できる。
【0016】
第3の発明は、前記四辺のリンク機構の内、固定辺がペダル部分から後輪に架け渡されたチェーンステーからなり、リンク動作する他の3辺が、下端が上下方向にフリーになるように切断された縦パイプに一体に形成されたメインパイプと、前記縦パイプに一端が枢着され他端が前記後輪の支持板に枢着されたバックフォークと、前記メインパイプの長手方向中途から前記ペダル軸部に向けて枢着状態で架け渡されたリンク辺部材となるように構成したリンク機構を備えた自転車である。
【0017】
右足でペダルを踏み込むと、固定辺であるチェーンステーの前側の支点であるペダル軸部を枢点としてリンク辺部材が斜め上向きに立ち上がる。そして、右足でペダルを踏み込むことが出来なくなる死点で、今度は運転者の自重が上位置に移動しているサドルを下向きに押すこととなる。このときに、推力が生じて自転車の走行はスムーズな滑走状態が続く。
【0018】
更に、リンク辺部材は斜め下向きに移動するこことなり、更なるペダルの回転でこのペダルが左足で踏み込める位置になったときに、左足でペダルを踏み込むことによって、自転車はスムーズに滑走状態で走行する。次に、左足で踏み込んでこれ以上踏み込むことができない位置になると、上側に移動したサドルに運転者の自重がサドルを下向きに押すこととなる。これにより、リンク辺部材が斜め下向きに移動するときに自転車は更に前向きに走行してスムーズに滑走することとなる。
【0019】
第4の発明は、前記リンク辺部材は、その上端が前記メインパイプの長手方向中途箇所の両側に枢着され、その下端が前記ペダル軸部から上向きに突設された突片の両側に枢着された一対の平板材となるよう構成したリンク機構を備えた自転車である。
【0020】
リンク辺部材が一対の平板材からなるものであるので、構造が簡単であって安価であり、しかも、この一対の平板材の両端を枢着したものであるので、リンク機構としてスムーズに動作が行なわれる。
【0021】
第5の発明は、前記リンク機構が折り畳み自転車に備えられるよう構成したリンク機構を備えた自転車である。
持ち運びが簡単な折り畳み自転車であっても、折り畳み状態から走行状態にして、リンク機構によって走行がスムーズな滑走状態となる。
【0022】
第6発明は、前記リンク機構が後輪あるいは前輪が二輪からなる三輪自転車に備えられているよう構成したリンク機構を備えた自転車である。
三輪自転車であっても、二輪自転車と同様に、リンク機構によって走行がスムーズな滑走状態となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るリンク機構を備えた自転車の第1の実施の形態を、添付する図1〜図12に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は第1実施形態のリンク機構を備えた自転車の走行時のリンク機構の動作の変化を示す正面図であり、図7〜図12はそのリンク機構の動作を詳細に示す模式図である。
【0024】
第1実施形態のリンク機構を備えた自転車は、図1に示すように、ハンドル1及び前輪2を備えた前部フレーム3と、サドル4を支持する縦パイプ5と、ペダル軸部6から後輪7まで設けられたチェーンステー8と、縦パイプ5から後輪7まで設けられたバックフォーク9と、前部フレーム3と縦パイプ5とを連結するメインパイプ10とを具備している。縦パイプ5はその下端が切断されて上下移動がフリーな状態となっている。
【0025】
そして、メインパイプ10の長手方向中途部分の両側からペダル軸部6の突片11の両側に一対の平板材からなるリンク辺部材12、12が架け渡されている。即ち、リンク辺部材12、12の上端がメインパイプ10の長手方向中途部分の両側に枢着され、下端がペダル軸部6から上向きに突設された突片11の両側に枢着されている。
【0026】
また、バックフォーク9は、その上端が縦パイプ5に設けられた突片5aにボルト、ナットによって枢着され、下端が後輪7の支持板13にボルト、ナットによって枢着されている。
【0027】
更に、メインパイプ10は略X字状に形成されていて、その後側の下側にこのメインパイプの下端から縦パイプ5に向けて斜め上向きに補強パイプ10aが架け渡されている。
【0028】
この自転車には、リンク辺部材12、12を含むリンク機構Rが組み込まれていて、このリンク機構Rは、四つのリンク辺から構成され、固定辺がペダル部分から後輪7に架け渡されたチェーンステー8からなる。更に、リンク動作する他の3辺が、下端が上下方向にフリーになるように切断された縦パイプ5に一体に形成されたメインパイプ10の補強パイプ10aを含む後側部分と、縦パイプ5の突片5aに一端が枢着され他端が後輪7の支持板13に枢着されたバックフォーク9と、メインパイプ10の長手方向中途からペダル軸部6に向けて枢着状態で架け渡された前後一対のリンク辺部材12、12とで構成されている。
【0029】
即ち、リンク辺部材12、12の前端はメインパイプ10の下向きパイプ10bの中途部分の両側に枢着され、後端はペダル軸部6の上向き突片11の両側に枢着されている。
【0030】
次に、図1〜図6及び図7〜図12を参照しつつ、第1実施形態のリンク機構を備えた自転車の走行時の動作を説明する。
【0031】
まず、図1及び図7に示すように、ペダル14、15が上下位置より若干前後にずれた位置にあり右側のペダル14が上位置にあるときに、運転者が右側のペダル14を右足で踏み込むと推力が生じて、図2及び図8に示すように、ペダル14の踏み込み動作によって、自転車は前向きに走行する。これに伴って、リンク機構Rが動作してリンク辺部材12、12が次第に立ち上がり、縦パイプ5が上側に持ち上がり、運転者の体も上側に移動する。
【0032】
そして、図3及び図9に示すように、右側のペダル14が下位置即ち死点となったときに、リンク辺部材12、12が垂直に近い立ち上がり状態となる。
【0033】
すると、今度は運転者の自重がサドル4から縦パイプ5に作用して縦パイプ5が下向きに移動してリンク辺部材12、12が斜めに倒れてメインパイプ10を介して前部フレーム3が前側に押されて移動し、前輪2が前向きに更に走行を続ける推点となり、この推点からの推力で自転車はスムーズに滑走し続ける。
【0034】
次に、図4及び図10に示すように、ペダル14、15が上記とは逆の上下位置より若干前後にずれた位置にあり左側のペダル15が上位置にあるときに、運転者が左側のペダル15を左足で踏み込むと推力が生じる。このことにより、図5及び図11に示すように、ペダル14の踏み込み動作によって、自転車は前向きに走行する。これに伴って、リンク機構Rが動作してリンク辺部材12、12が次第に立ち上がり、縦パイプ5が上側に持ち上がり、運転者の体も上側に移動する。
【0035】
そして、図6及び図12に示すように、左側のペダル14が下位置即ち死点となったときに、リンク辺部材12、12が垂直に近い立ち上がり状態となる。すると、今度はサドル4にかかる運転者の自重が縦パイプ5に作用して縦パイプ5が下向きに移動する。
【0036】
更にリンク辺部材12、12が斜めに倒れてメインパイプ10を介して前部フレーム3が前側に押されて移動し、前輪2が前向きに更に走行を続ける推点となり、この推点からの推力で自転車はスムーズに滑走し続ける。
【0037】
この状態から、前記したように、図1及び図7からの動作が順次繰り返されて、運転者のペダル14、15の踏み込み動作と、その死点になったときの運転者の自重による推点からの推力で、自転車の走行をスムーズな滑走状態にできる。
【0038】
したがって、この第1実施形態では、リンク機構Rを自転車に組み込むことにより、運転者のペダル14、15の踏み込み時に死点となるときをサドル4にかかる運転者の自重によるリンク機構Rのリンク運動で推点として推力を発生させることができる。更に、自転車のペダル14、15を軽く踏み込むだけで自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることができる。しかも、サドル4がリンク機構Rによって走行中に上下に移動されることにより、クッション性を発揮させることができ、凹凸のある悪路を走行しているときでも運転者にかかる衝撃を和らげることができる。
【0039】
また、ペダル14、15を軽く踏み込むだけで自転車はスムーズに走行されるので、老人や子供、女性等の踏み込む力の弱い運転者でも、特に坂道等も半電動自転車のように楽に踏み込んで走行させることができる。
【0040】
図13は第2実施形態のリンク機構を備えた自転車を示す正面図である。尚、上記した第1実施形態における同一部材、同一箇所には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
この第2実施形態のリンク機構を備えた自転車は、略X字形のメインパイプ10におけるリンク辺部材12、12の枢着部分より前側で前部フレーム3の後側の中途箇所に、折り畳み手段16を設けて、自転車自体を折り畳み自転車に構成した。そして、前記した第1実施形態のリンク機構を備えた自転車におけるリンク機構Rを同様に組み付けたものである。この自転車における折り畳み手段16は、一般の折り畳み自転車に用いられている折り畳み手段を用いるとよい。
【0042】
したがって、この第2実施形態では、自転車本体を折り畳んでコンパクト化することができるとともに、走行時には、リンク機構Rの動作によって、その走行をスムーズな滑走状態にできる。このように、折り畳み式の自転車であっても、リンク機構Rを支障なく組み込むことができる。
【0043】
図14は第3実施形態のリンク機構を備えた自転車を示す正面図である。尚、上記した第1実施形態における同様な部材、同様な箇所には同一符号を付して説明する。
【0044】
この第3実施形態のリンク機構を備えた自転車は、前輪2Aと後輪7Aとが、前記した第1実施形態のリンク機構を備えた自転車より大きな径となっており、サドル4の位置も高い位置になっている自転車である。
【0045】
そして、そのリンク機構Rは、四つのリンク辺から構成され、固定辺がペダル部分から後輪7に架け渡されたチェーンステー8からなる。更に、リンク動作する他の3辺が、下端が上下方向にフリーになるように切断された縦パイプ5に一体に形成されたメインパイプ10の補強パイプ10cを含む後側部分と、縦パイプ5の突片5aに一端が枢着され他端が後輪7の支持板13に枢着されたバックフォーク9と、メインパイプ10の長手方向中途からペダル軸部6に向けて枢着状態で架け渡された前後一対のリンク辺部材12、12とで構成されている。
【0046】
メインパイプ10は、前端にリンク辺部材12、12の先端が枢着されて、後端に縦パイプ5に固着された斜め上向きの第1パイプ(補強パイプ)10cと、前端が前部フレーム3に固着され、後端が第1パイプ10cの前端に固着された斜め下向きの第2パイプ10dと、前端が前部フレーム3の上側位置に固着され、後端が第1パイプ10cのほぼ中央部に固着された斜め下向きの第3パイプ10eと、前端が第3パイプ10eの長手方向中途部に固着され、後端が縦パイプ5の上下方向中途部に固着された斜め上向きの第4パイプ10fとから構成されている。
【0047】
したがって、前輪2Aと後輪7Aとが大きな径の自転車であっても、リンク機構Rの動作によって、運転者のペダル14、15の踏み込み動作と、その死点になったときの運転者の自重による推点からの推力で、自転車の走行をスムーズな滑走状態にできる。
【0048】
また、本発明におけるリンク機構Rは、前輪あるいは後輪が二輪である三輪自転車にも適用でき、また、3人乗り、5人乗り等で水平方向各部分にペダルが有る複数乗り用自転車にも適用できることは勿論である。
【0049】
本発明は上記実施形態や変形例や応用例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
第1の発明によれば、自転車フレームの中にリンク機構を設け、このリンク機構の所要位置にサドルを配置し、サドルに座した運転者の自重が前記リンク機構の動作を生起させるように構成して、リンク機構により運転者の自重を推力に変えるようにしたことを特徴とするリンク機構を備えた自転車が提供される。
【0051】
リンク機構によって、運転者の自重を推力に変えることができるので、自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることができる。このために右足と左足でペダルを踏み込む力が強くなくても軽い力でよくて、特に、坂道等で一般の半電動式自転車と同様な機能を発揮することができる。
【0052】
第2の発明によれば、チェーンステーと、メインパイプと、このメインパイプに取り付けられサドルを支持する縦パイプから後輪に架け渡したバックフォークと、前記メインパイプの長手方向中途箇所からペダル軸部まで架け渡したリンク辺部材とからリンク機構を構成し、ペダル踏み込み動作時の動力の死点を運転者の自重による前記リンク機構の動作で動力の推点に変えて自転車の走行が滑走状態になるようにしたことを特徴とするリンク機構を備えた自転車が提供される。
【0053】
右足でペダルを踏み込んだときに、リンク機構によってサドルが次第に上側に移動し、右足でペダルを踏み込む位置が下側となる。そして、これ以上右足でペダルを踏み込むことができない死点となるときに、上側に移動したペダルに運転者の自重が作用することとなる。この自重によってサドルが下向きに押されて、リンク機構の作用によって自転車を推力で更に前方に走行させることができる。
【0054】
そして、ペダルが回転して左足でペダルを踏み込むことの可能な位置で左足でペダルを踏み込むと自転車はスムーズな滑走状態が保持される。更に、ペダルを左足でそれ以上踏み込むことができない死点にくると、上側に位置しているサドルに運転者の自重がリンク機構に作用して、自転車はこの作用によって、前側にスムーズに滑走を続けることができる。
【0055】
したがって、運転者のペダルの踏み込み時に死点となるときをサドルにかかる運転者の自重によるリンク機構のリンク運動で推点として推力を発生させることができる。これにより、自転車のペダルを軽く踏み込むだけで自転車の走行はスムーズな滑走状態を続けることができる。
【0056】
このように、運転者のペダルの踏み込み時に死点となるときをサドルにかかる運転者の自重によるリンク機構のリンク運動で推点として推力を発生させることができる。このことにより、自転車のペダルを軽く踏み込むだけで自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることがでる。
【0057】
しかも、サドルがリンク機構によって走行中に上下に移動されることにより、クッション性を発揮させることができ、凹凸のある悪路を走行しているときでも運転者にかかる衝撃を和らげることができる。
【0058】
また、軽い踏み込み力で自転車をスムーズに走行できるので、老人や子供や女性等の踏み込む力の弱い運転者でも、特に坂道等を半電動自転車のように楽に走行させることができる。
【0059】
第3の発明によれば、前記四辺のリンク機構の内、固定辺がペダル部分から後輪に架け渡されたチェーンステーからなる。更に、リンク動作する他の3辺が、下端が上下方向にフリーになるように切断された縦パイプに一体に形成されたメインパイプと、前記縦パイプに一端が枢着され他端が前記後輪の支持板に枢着されたバックフォークと、前記メインパイプの長手方向中途から前記ペダル軸部に向けて枢着状態で架け渡されたリンク辺部材とからなるリンク機構を備えた自転車が提供される。
【0060】
右足でペダルを踏み込むと、固定辺であるチェーンステーの前側の支点であるペダル軸部を枢点としてリンク辺部材が斜め上向きに立ち上がる。そして、右足でペダルを踏み込むことが出来なくなる死点で、今度は運転者の自重が上位置に移動しているサドルを下向きに押すこととなる。これにより、推力が生じて自転車の走行はスムーズな滑走状態が続き、このとき、リンク辺部材は斜め下向きに移動するこことなる。
【0061】
そして、更なるペダルの回転でこのペダルが左足で踏み込める位置になったときに、左足でペダルを踏み込むことによって、自転車はスムーズに滑走状態で走行する。更に、この左足で踏み込んでこれ以上踏み込むことができない位置になると、上側に移動したサドルに運転者の自重がサドルを下向きに押すこととなる。これによって、リンク辺部材が斜め下向きに移動するときに自転車を更に前向きに走行してスムーズに滑走することができる。
【0062】
したがって、運転者のペダルの踏み込み時に死点となるときをサドルにかかる運転者の自重によるリンク機構のリンク運動で推点として推力を発生させることができる。このことにより、自転車のペダルを軽く踏み込むだけで自転車の走行をスムーズな滑走状態とすることができる。
【0063】
しかも、サドルがリンク機構によって走行中に上下に移動されることにより、クッション性を発揮させることができ、凹凸のある悪路を走行しているときでも運転者にかかる衝撃を和らげることができる。
【0064】
第4の発明によれば、前記リンク辺部材は、その上端が前記メインパイプの長手方向中途箇所の両側に枢着され、その下端が前記ペダル軸部から上向きに突設された突片の両側に枢着された一対の平板材からなるリンク機構を備えた自転車が提供される。リンク辺部材が一対の平板材からなるものであるので、構造が簡単であって安価にでき、しかも、この一対の平板材の両端を枢着したものであるので、リンク機構としてスムーズに動作を行なうことができる。
【0065】
第5の発明によれば、前記リンク機構が折り畳み自転車に備えられているリンク機構を備えた自転車が提供される。持ち運びが簡単な折り畳み自転車であっても、折り畳み状態から走行状態にして、リンク機構によって走行をスムーズな滑走状態とすることができる。
【0066】
第6の発明によれば、前記リンク機構が後輪あるいは前輪が二輪からなる三輪自転車に備えられているリンク機構を備えた自転車が提供される。三輪自転車であっても、二輪自転車と同様に、リンク機構によって走行をスムーズな滑走状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み時の状態を示す正面図である。
【図2】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み動作時の状態を示す正面図である。
【図3】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み動作の死点で運転者の自重による推点を示し、運転者の自重による推力が作用する状態を示す正面図である。
【図4】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み時の状態を示す正面図である。
【図5】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み動作時の状態を示す正面図である。
【図6】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み動作の死点で運転者の自重による推点を示し、運転者の自重による推力が作用する状態を示す正面図である。
【図7】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み時の状態を示す模式図である。
【図8】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み動作時の状態を示す模式図である。
【図9】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の右足によるペダル踏み込み動作の死点で運転者の自重による推点を示し、運転者の自重による推力が作用する状態を示す模式図である。
【図10】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み時の状態を示す模式図である。
【図11】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み動作時の状態を示す模式図である。
【図12】本発明に係るリンク機構を備えた自転車において運転者の左足によるペダル踏み込み動作の死点で運転者の自重による推点を示し、運転者の自重による推力が作用する状態を示す模式図である。
【図13】第2実施形態のリンク機構を備えた自転車を示すものであり、リンク機構を折り畳み自転車に適用した状態を示す正面図である。
【図14】第3実施形態のリンク機構を備えた自転車を示すものであり、リンク機構を前輪及び後輪の径が大きい自転車に適用した状態を示す正面図である。
【図15】従来の剛体型の自転車フレームで構成された自転車の正面図である。
【符号の説明】
Rはリンク機構、1はハンドル、2は前輪、2Aは前輪、3は前部フレーム、4はサドル、5は縦パイプ、5aは突片、6はペダル軸部、7は後輪、7Aは後輪、8はチェーンステー、9はバックフォーク、10はメインパイプ、10aは補強パイプ、10bは下向きパイプ、10cは第1パイプ(補強パイプ)、10dは第2パイプ、10eは第3パイプ、10fは第4パイプ、11は突片、12はリンク辺部材、13は支持板、14は左側のペダル、15は右側のペダル、16は折り畳み手段。

Claims (5)

  1. チェーンステーと、メインパイプと、このメインパイプに取り付けられてサドルを支持し下端が上下方向にフリーになるように切断された縦パイプから後輪に架け渡したバックフォークと、前記メインパイプの長手方向中途箇所から左右のペダルを支持するペダル軸部まで架け渡したリンク辺部材との関係が四辺のリンク機構となるように構成され、上方推点位置にある一方のペダルを踏み込んだときに前記リンク機構が動作して前記リンク辺部材が次第に立ち上がり、前記縦パイプと一体に前記サドルが上側に移動しながら自転車が前進し、次に前記一方のペダルを下方の死点位置に移動させ、同時に上方位置にある前記サドルに運転者の自重が作用して前記縦パイプが下向きに移動し前記リンク辺部材を斜めに倒して前記リンク機構を開いた状態とし、前記メインパイプを介して前部フレームを前方に押して前輪を前方に滑走させて、他方のペダルが回転し上方の推点位置に移動し、次に上方推点位置にある前記他方のペダルを踏み込んだときに前記リンク機構が動作して前記リンク辺部材が次第に立ち上がり、前記縦パイプと一体に前記サドルが上側に移動しながら自転車が前進し、次に前記他方のペダルを下方の死点位置に移動させ、同時に上方位置にある前記サドルに運転者の自重が作用して前記縦パイプが下向きに移動し前記リンク辺部材を斜めに倒して前記リンク機構を開いた状態とし、前記メインパイプを介して前部フレームを前方に押して前輪を前方に滑走させて、前記一方のペダルが回転し上方の推点位置に移動し、前記した動作を繰り返すことにより自転車が走行を続けるようにしたことを特徴とするリンク機構を備えた自転車。
  2. 前記四辺のリンク機構の内、固定辺がペダル部分から後輪に架け渡されたチェーンステーからなり、リンク動作する他の3辺が、上下方向にフリーとなるように下端が切断された縦パイプに一体に形成されたメインパイプと、前記縦パイプに一端が枢着され他端が前記後輪の支持板に枢着されたバックフォークと、前記メインパイプの長手方向中途から前記ペダル軸部に向けて枢着状態で架け渡されたリンク辺部材とからなる請求項1に記載のリンク機構を備えた自転車。
  3. 前記リンク辺部材は、その上端が前記メインパイプの長手方向中途箇所の両側に枢着され、その下端が前記ペダル軸部から上向きに突設された突片の両側に枢着された一対の平板材からなる請求項1又は2に記載のリンク機構を備えた自転車。
  4. 前記リンク機構が折り畳み自転車に備えられている請求項1、2又は3に記載のリンク機構を備えた自転車。
  5. 前記リンク機構が後輪あるいは前輪が二輪からなる三輪自転車に備えられている請求項1、2又は3に記載のリンク機構を備えた自転車。
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