JP3915707B2 - 金属材料の供給装置ならびに金属製品の成形装置および成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料を用いて金属製品を成形する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
キャビティ(成形空間)を有する金型にスリーブを取り付け、該スリーブ内を往復移動するプランジャによってスリーブ内の溶湯をキャビティ内に押し出して成形(溶融成形)する金属製品の成形方法が知られている。スリーブ内の溶湯をキャビティ内に押し出す際には、凝固層や酸化膜等の不純物が溶湯とともにキャビティ内へ侵入することを防ぐことが望ましい。例えば特許文献1には、金型製品部より一定の距離だけプランジャの外径よりもスリーブの内径を数mm大きくすることによって、スリーブ壁面に形成される凝固層等が製品内に押し込まれることを防止する技術が開示されている。溶湯とともに不純物がキャビティ内へ侵入することを防ぐことに関する他の先行技術文献としては特許文献2および3が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】
実開昭56−91665号公報
【特許文献2】
実開昭60−108458号公報
【特許文献3】
特開昭57−100862号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1〜3に開示された技術は、スリーブに供給された溶湯のうちキャビティに供給されなかった部分の処理(例えば、かかる部分をスリーブ内から除去する際の操作性)等の点で、なお改良の余地があるものであった。
一方、固液共存状態(セミソリッドメタルともいう。)にある金属材料を金型のキャビティ内に供給して成形する半溶融成形方法(いわゆるレオキャスト法、チクソキャスト法、半凝固ダイカスト法等、固液共存状態で成形型に供給する成形方法を広く意味する。以下同じ。)も知られている。かかる成形方法においても、キャビティ内への不純物(酸化物等の介在物や塊状の凝固片)の混入を抑制することが望ましい。
【0005】
そこで本発明は、金属材料をスリーブから成形型に供給するにあたって不純物が混入することを抑制し得るとともに、その不純物等をスリーブから容易に除去することのできる金属材料供給装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、そのような供給装置を含んで構成された金属製品成形装置を提供することである。さらに他の目的は、かかる供給装置または成形装置を用いた金属製品成形方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用と効果】
本発明者は、スリーブとの間に環状の隙間を形成する形状のプランジャを用いるとともに、そのプランジャに出し入れ可能な張出部材を設けることにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成した。
【0007】
本発明は、金属材料(典型的には、固液共存状態にある金属材料)を成形型のキャビティに供給する装置に関する。その装置は、成形型のキャビティに連なる材料供給路に接続可能なスリーブを備える。また、そのスリーブ内を往復移動可能に設けられたプランジャを備える。スリーブの内周は、プランジャの外周との間に環状の隙間を形成する形状に形成されている。さらに、プランジャは、プランジャの外周から突出させることおよび該プランジャに収容することが可能な張出部材を有する。
固液共存状態等の流動状態にある金属材料に酸化物等の介在物が含まれている場合、そのような介在物は金属材料の外表面付近(表層部分)に集まりやすい。また、金属材料のうちスリーブの壁面と接する表層部分では凝固片等が生成しやすい。本発明の供給装置では、スリーブの内周とプランジャ外周の間に環状の隙間が形成されている。このことによって、プランジャを成形型側に移動させる際、スリーブ内にある金属材料のうち上記表層部分をこの隙間に残して、不純物や凝固片等の比較的少ない中央部分(軸芯部分)を押し出すことができる。このプランジャには突出および収容が可能な張出部材が設けられている。したがって、金属材料を押し出した後、上記張出部材を突出させた状態でプランジャを反成形型側に移動させる(後退させる)ことにより、スリーブ内に残されていた金属材料(表層部分)をスリーブの壁面から除去することができる。
【0008】
本発明の供給装置は、典型的には固液共存状態にある金属材料をプランジャで押し出して成形型に供給するものである。かかる固液共存状態にある金属材料は、液相状態にある金属材料(溶湯)に比べて粘度が高い。このことから、上述した溶融成形のように溶湯を押し出す場合とは異なり、上記環状の隙間がプランジャの背面側(すなわち反成形型側)に開放されていても(塞がれていなくても)、該隙間を通じて背面側に金属材料が逃げるという現象が起こりにくい。したがって、隙間がプランジャの背面側に開放された構成であっても、スリーブ内の金属材料を適切に押し出すことができる。このような構成は、例えば、スリーブの壁面から除去した表層部分等をプランジャの背面側から回収する(排出する)場合に有利である。
【0009】
本発明の金属製品成形装置は、一端が外部に開口すると共に他端がキャビティに連なり、開口に設けられたスリーブ接続部と、そのスリーブ接続部からキャビティに向かって伸びるプランジャ案内部を有する材料供給路が形成された成形型と、本発明のいずれかの金属材料供給装置とを備える。このような成形装置によると、上述した供給装置を備えることから、介在物や凝固片等の少ない金属材料をキャビティに供給することができる。したがって高品質の金属製品(成形品)を製造し得る。
【0012】
また、本発明によると、上述した金属材料供給装置を用いて金属製品を成形する方法が提供される。その成形方法は、スリーブに金属材料を受入れる受入工程を備える。また、成形型のキャビティに連なる材料供給路にそのスリーブの一端を接続する接続工程を備える。また、プランジャを、張出部材を収容した状態でプランジャ案内部まで進入させて、スリーブ内の金属材料をキャビティ内に供給する前進工程と、を備える。また、プランジャを反成形型側に移動させる後退工程を備える。この後退工程の少なくとも一部では、プランジャの外周から張出部材を突出させた状態でプランジャを移動させることにより、前進工程でスリーブに残された金属材料をスリーブの壁面から除去する。
かかる成形方法によると、スリーブ内にある金属材料のうちの不純物や凝固片等の比較的少ない中央部分(軸芯部分)を前進工程によって押し出した後、スリーブ内に残された表層部分を後退工程によってスリーブの壁面から容易に除去することができる。
【0013】
このような成形方法は、スリーブに受入れられた金属材料の少なくとも軸芯部分(好ましくは実質的に全体)が固液共存状態にあるようにして前進工程を実施することが好ましい(半溶融成形)。かかる固液共存状態を実現する方法としては、固液共存状態にある金属材料をスリーブに受入れさせ、その固液共存状態を維持しつつ前進工程を行う方法を好ましく採用することができる。また、固相状態の金属材料をスリーブに受入れさせ、その後、スリーブ内で金属材料の一部を溶融させて固液共存状態(半溶融状態)としてもよい。あるいは、液相状態の金属材料(溶湯)をスリーブに受入れさせ、その後、スリーブ内で金属材料の一部を凝固させて固液共存状態としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明はまた、下記の形態で実施することができる。
(形態1)
本発明に係る供給装置が縦型の供給装置である。すなわち、この供給装置は、成形型の材料供給口に(典型的にはその下方に)、そのプランジャの移動方向が鉛直方向またはそれに近似する方向となるように(例えば、鉛直方向に対して±45°以内、好ましくは±15°以内の方向となるように)接続して用いられる。または、本発明の金属製品成形装置において、その成形装置を構成する供給装置は、プランジャの移動方向がほぼ鉛直方向またはそれに近似する方向となるようにして成形型の材料供給口に接続される。
【0015】
(形態2)
プランジャから張出部材を突出させたとき、その張出部材はスリーブの内壁に当接可能である。すなわち、プランジャとスリーブ内周との距離と同等以上に、プランジャの外周から張出部材を突出させることができる。かかる構成とすることにより、例えば、上記後退工程の際に、スリーブの壁面に付着した金属材料を張出部材によって効率よく除去する(掻き落とす)ことができる。
【0016】
(形態3)
プランジャの背面側(反成形型側)に、スリーブの壁面から除去した(掻き落とした)金属材料を回収するための捕集容器を備える。かかる構成とすることにより、例えば、上記後退工程でスリーブの壁面から除去した(掻き落とした)金属材料を捕集容器内に集め、この金属材料に適切な処理(精製、還元、再溶解等)を施して再利用することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を適用して金属製品を成形する実施例につき図面を用いて説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
【0018】
図1に示すように、金属製品成形装置1は、金型40と、この金型40に金属材料を供給する金属材料供給装置10とを備える。金型40の内部にはキャビティ42が区画されている。このキャビティ42は、材料供給路44を介して金型40の外部に開口している。材料供給路44は、キャビティ側から順に、小径部442、プランジャ案内部444およびスリーブ接続部446を有する。また、材料供給路44の断面形状(開口形状)ほぼ円形状であって、その内径は、小径部442、プランジャ案内部444、スリーブ接続部446の順に段階的に大きくなっている。
【0019】
供給装置10は、略円筒状のスリーブ12と、このスリーブ12内に収容された略円柱状のプランジャ14と、プランジャ14の一端面(背面;図1の下側)から延びるロッド16とを備える。ロッド16の一端はプランジャ14に一体的に取り付けられており、他端は図示しない駆動手段に接続されている。この駆動手段によって、プランジャ14およびロッド16をスリーブ12の軸方向に往復移動させることができる。この供給装置10は、さらに、スリーブ12内の金属材料50を所定の相状態に維持する等のために、図示しないヒータ等の温度調節手段を備えることができる。
【0020】
スリーブ12の内周とプランジャ14の外周との間には環状の隙間Kが形成されている。この隙間Kは、プランジャ14の背面に開放されている。隙間Kの平均厚さ[(スリーブ12の内径−プランジャ14の外径)×(1/2)]は、例えば0.01〜20mmの範囲とすることができる。通常は0.1〜10mmの範囲(例えば5mm程度)とすることが好ましい。かかる平均厚さの隙間Kが形成されるように、スリーブ12の内径とプランジャ14の外径との関係を設定することが好ましい。また、プランジャ14の外径は、金型40のプランジャ案内部444に挿入可能であって、この挿入時にプランジャ14の外周とプランジャ案内部444とがシールされる(ほぼ接する)程度とすることが好ましい。例えば、プランジャ14の外周とプランジャ案内部444の内周とのクリアランスを10〜500μmの範囲とすることができる。通常は、50〜250μmの範囲とすることが適当である。
プランジャ14の周方向の四箇所には張出部材20が備えられている。この張出部材20は、後述する張出部材制御手段等によって、任意の時期にプランジャ14の外周から外方に突出させたり、プランジャ14の内部または外周上に収容したりすることが可能である。
【0021】
以下、この成形装置1の一使用例について説明する。
まず、原料となる金属材料(例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金、鉄合金等)から、典型的には固体状態で、一回の成形工程を実施するために使用する分量の金属材料(ビレット)を分取する。このビレットを常法により加熱して半溶融状態(固液共存状態)の金属材料を調製する。図1に示すように、スリーブ12の成形型側端部12aを上にして配置された供給装置10に、半溶融状態にある金属材料50をスリーブ12の上端から投入する(受入工程)。前述のように、プランジャ14の外周とスリーブ12の内周との間には、プランジャ14の背面に開放された環状の隙間Kが形成されている。ここで、スリーブ12に投入される金属材料50は半溶融状態にあるので隙間Kから下方に流失してしまうことはない。すなわち、受入れた金属材料50をプランジャ14上に保持することができる。なお、このとき張出部材20は、プランジャ14の内部または外周上に収容された状態にある。
【0022】
次いで、金属材料50を受入れた供給装置10を、金型40の材料供給路44に接続する。具体的には、図1に示すように、スリーブ12の上端(成形型側端部12a)をスリーブ接続部446に下方から嵌合させる(接続工程)。このことによってスリーブ12内の空間とキャビティ42内の空間とが連通する。
【0023】
そして、スリーブ12内の金属材料50を半溶融状態に維持しつつ、図示しない駆動手段によってプランジャ14を上方(金型側)に移動させる(前進工程)。すると、プランジャ14の外周はスリーブ12の内周よりも小径であることから、図2に示すように、金属材料50のうち軸芯部分52(プランジャ14の直上に位置する部分にほぼ相当する)はプランジャ14とともに押し上げられ、スリーブ12から押し出されて材料供給路44に供給される。一方、金属材料50のうちスリーブ12の壁面に接している表層部分(外周表面およびその近傍)54は、プランジャ14の移動(上昇)から取り残される。
引き続き、プランジャ14をさらに上昇させて、図3に示すように、材料供給路44のプランジャ案内部444にまで進入させる。これにより、スリーブ接続部446とプランジャ案内部444との間で金属材料50の軸芯部分52と表層部分54が分割される。ここで、スリーブ接続部446とプランジャ案内部444との段差(上述した隙間Kとクリアランスとの差)は、軸芯部分52をスリーブ12内に留めておくストッパとして機能する。また、プランジャ14の外周はプランジャ案内部444とほぼ接しているので、プランジャ14のキャビティ側にある金属材料(軸芯部分52)がプランジャ14の背面側に逃げることが防止されている。したがって、キャビティ44(図1参照)に充填された金属材料50(軸芯部分52)をプランジャ14によって十分に加圧することができる。
【0024】
このようにして金属材料50(軸芯部分52)を金型40に供給した後、プランジャ14を下降させる(後退工程)。張出部材20がスリーブ12内に戻る位置までプランジャ14が下降したら、図4に示すように、この張出部材20をプランジャ14の外周から突出させる。そして、張出部材20を突出させた状態でプランジャ14をさらに下降させることにより、前進工程の際にスリーブ12内に残された金属材料50(表層部分54)をスリーブ12の壁面から除去する(掻き落とす)。なお、張出部材20はプランジャ14の外周よりも突出していればよく、必ずしもスリーブ12の内周壁面に当接していなくてもよい。前述のように、スリーブ12とプランジャ14との隙間Kはプランジャ14の背面側に開放されているので、除去された表層部分54はこの背面側に落下する。スリーブ12の下方には、掻き落とした表層部分54を回収するための捕集容器60が用意されている。このようにして、表層部分54をスリーブ12の壁面から除去するとともに、この表層部分54をスリーブ12から排出(回収)して次回の成形に備えることができる。
【0025】
かかる後退工程においてプランジャ14から張出部材20を突出させたり収容したりする手段(張出部材制御手段)は特に限定されない。例えば図5〜7に示すような機構を採用することができる。
図5に示す例では、プランジャ14の内部に圧力室30が区画されている。この圧力室30は、貫通孔35を介してプランジャ14の外周に開口している。張出部材20は、大径の頭部22と小径の脚部23とを備える。頭部22は圧力室30に収容され、脚部23は貫通孔35に挿通されている。圧力室30の壁面と頭部22との間にはコイルスプリング24が配置されている。張出部材20は、このコイルスプリング24によってプランジャ14の内周側に付勢されている。圧力室30は、頭部22によってプランジャ14の内周側と外周側とに分割されている。その内周側と外周側とは、頭部22の外周に設けられたシール部材26によって気密にシールされている。圧力室30のうちの頭部22よりも内周側は、第一の圧力系統31aが連絡された第一圧力室31を構成している。一方、頭部22の外周側は貫通孔35を通じて大気に開放されている。
【0026】
張出部材20を突出させるときには、第一の圧力系統31aから第一圧力室31に気体(例えば空気)を供給する。これにより、第一圧力室31の内圧と大気圧との圧力差を利用して、コイルスプリング24の付勢力に抗して張出部材20をプランジャ14の外周側(図5の左側)へ移動させることができる。一方、張出部材20の突出を解除する(張出部材20を収容する)ときには、第一圧力室31の圧力を逃せば、コイルスプリング24の付勢力によって張出部材20がプランジャ14の内周側(図5の右側)に移動する。なお、ここでは第一圧力室31の圧力を変化させるために気体を用いた例につき説明したが、気体の代わりに油等の液体を用いてもよい。
【0027】
図6は、張出部材制御手段の他の例を示している。この例では、圧力室30のうちの頭部22よりも外周側が、第二の圧力系統32aが連絡された第二圧力室32を構成している。この第二圧力室32の気密性を維持するため、貫通孔35と脚部23との間がシール部材27によって気密にシールされている。また、図5に示す例とは異なり、張出部材20をプランジャ14の内周側に付勢するコイルスプリング24は設けられていない。その他の部分の構成は図5に示す例と同様である。図6に示す例では、第一の圧力系統31aおよび第二の圧力系統32aによって、第一圧力室31と第二圧力室32との圧力差を調整することにより、張出部材20をプランジャ14の外周側および内周側へ移動させることができる。
【0028】
図7は、張出部材制御手段のさらに他の例を示している。この例で用いる張出部材20は板状であって、プランジャ14の外周表面に配置されている。この張出部材20の上端はプランジャ14の外周に蝶番状に取り付けられている。また、プランジャ14には電気(または油圧、空気圧等)により駆動されるシリンダ28が内蔵されている。このシリンダ28に連結されたピン29によって張出部材20を裏側(プランジャ14側)から押圧すると、張出部材20がその上端を中心に回転してプランジャ14から突出する。ピン29による押圧を解除すると、張出部材20が自重等によりプランジャ14の外周上に収容される。なお、ピン29は張出部材28の裏面に接続されていてもいなくてもよい。
【0029】
上記後退工程(図4参照)で張出部材20を突出させてプランジャ14を下降させる際、プランジャ14を回転させつつ下降させることができる。このことによって、スリーブ12に残された金属材料50(表層部分54)をより効率よく除去することができる。また、上記実施例ではプランジャ14の四箇所に張出部材20を設けたが、張出部材20の数はこれに限定されるものではない。例えば図8に示すように、それぞれプランジャ14の直径方向の二箇所に設けられた二つの張出部材から構成される三組の張出部材群20a〜20cを、プランジャ14の軸方向(図8の上下方向)に位置をずらし、かつプランジャ14の周方向に位置をずらして配置することができる。かかる構成とすることにより、スリーブ12(図4参照)に残された金属材料50(表層部分54)をより効率よく除去することができる。
【0030】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る成形装置を示す模式的断面図である。
【図2】 成形装置の作動を示す模式的断面図である。
【図3】 成形装置の作動を示す模式的断面図である。
【図4】 成形装置の作動を示す模式的断面図である。
【図5】 張出部材を突出させる機構を例示する模式的断面図である。
【図6】 張出部材を突出させる機構を例示する模式的断面図である。
【図7】 張出部材を突出させる機構を例示する模式的断面図である。
【図8】 張出部材を設ける位置を例示する模式的側面図である。
【符号の説明】
1:成形装置(金属製品成形装置)
10:供給装置(金属材料供給装置)
12:スリーブ
14:プランジャ
20:張出部材
40:金型(成形型)
42:キャビティ
44:材料供給路
444:プランジャ案内部
446:スリーブ接続部
50:金属材料
52:軸芯部分
54:表層部分
60:捕集容器
Claims (5)
- 一端が外部に開口すると共に他端がキャビティに連なり、開口に設けられたスリーブ接続部と、そのスリーブ接続部からキャビティに向かって伸びるプランジャ案内部を有する材料供給路が形成された成形型のキャビティに金属材料を供給する装置であって、
材料供給路のスリーブ接続部に接続可能なスリーブと、
そのスリーブ及びプランジャ案内部内を往復移動可能に設けられたプランジャとを備え、
そのプランジャの外周は、プランジャ案内部の内周とほぼ接する形状に形成されており、
スリーブの内周は、プランジャの外周との間に環状の隙間を形成する形状に形成されており、
プランジャは、該プランジャの外周から突出させることおよび該プランジャに収容することが可能な張出部材を有することを特徴とする金属材料供給装置。 - 前記環状の隙間が前記プランジャの背面側に開放されていることを特徴とする請求項1に記載の供給装置。
- 一端が外部に開口すると共に他端がキャビティに連なり、開口に設けられたスリーブ接続部と、そのスリーブ接続部からキャビティに向かって伸びるプランジャ案内部を有する材料供給路が形成された成形型と、
請求項1または2に記載の供給装置とを備える金属製品成形装置。 - 請求項3に記載の金属製品成形装置を用いて金属製品を成形する方法であって、
スリーブに金属材料を受入れる受入工程と、
成形型のスリーブ接続部に該スリーブの一端を接続する接続工程と、
プランジャを、張出部材を収容した状態でプランジャ案内部まで進入させて、スリーブ内の金属材料をキャビティ内に供給する前進工程と、
プランジャを反成形型側に移動させる後退工程とを備え、
この後退工程の少なくとも一部では、プランジャの外周から張出部材を突出させた状態でプランジャを移動させることにより前進工程でスリーブに残された金属材料をスリーブの壁面から除去することを特徴とする金属製品成形方法。 - 固液共存状態にある金属材料をスリーブに受入れさせ、その固液共存状態にある金属材料をキャビティに供給することを特徴とする請求項4に記載の金属製品成形方法。
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