JP3915055B2 - セルラー無線通信システム及び携帯無線端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセルラー無線通信システム及び携帯無線端末装置に関し、例えば複数の基地局及び携帯電話機間でハンドオフを行うセルラー無線通信システムに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セルラー無線通信システムにおいては、通信サービスを提供するエリアを所望の大きさのセルに分割して当該セル内にそれぞれ固定無線局としての基地局を設置し、移動無線局としての携帯電話機は自身が存在するセル内の基地局と無線通信するようになされている。
【0003】
この種のセルラー無線通信システムにおいては、基地局及び携帯電話機との間で種々の通信方式が提案されているが、近年ではCDMA(Code Division Multiple Access)方式と呼ばれる符合分割多元接続方式が用いられており、干渉波に強く高速データ通信を可能とする等の多くの利点を有している。
【0004】
またセルラー無線通信システムでは、受信電界強度の最も強いすなわち最小伝播損失の基地局に対して携帯電話機を無線接続させると共に、基地局及び携帯電話機間の送信電力を制御して他の携帯電話機に対する干渉を最小限に抑える必要がある。
【0005】
しかしながらセルラー無線通信システムでは、携帯電話機が移動することに伴って無線接続先の基地局を切り換えるハンドオフを行うようになされおり、次の基地局へ無線接続先を切り換えるまでにはある程度の時間を要するため、次の最小伝播損失の基地局への無線接続が遅れてしまい、その結果過剰な送信電力で無線通信することを余儀なくされるという不都合が生じる。
【0006】
そこでセルラー無線通信システムでは、携帯電話機が複数の基地局と同時に無線接続して最小伝播損失の基地局を事前に取り込んでおくことにより上述の不都合を回避する手法が用いられており、これを一般的にソフトハンドオフと呼んでいる。
【0007】
実際上、図10に示すようにセルラー無線通信システム1は、複数の基地局2、3及び4と携帯電話機5とによって構成されており、当該携帯電話機5がソフトハンドオフのために全ての基地局2、3及び4からダウンリンクチャネルを介して受信した回線接続制御用の個別制御情報の受信電界強度を測定し、その中で最も受信電界強度の強い最小伝播損失の基地局が例えば基地局2であった場合、当該基地局2を主要基地局であると判定し、その基地局番号情報を基地局2、3及び4へ通知する。
【0008】
基地局2、3及び4は、携帯電話機5から通知された基地局番号情報を受信し、自身の基地局番号と一致するか否かをそれぞれ判断した後、一致した基地局2のみが携帯電話機5に対して実データを送信し、一致しない基地局3及び4が実データの送信を停止することにより、携帯電話機5に対する干渉を最小限に抑えるようになされている。
【0009】
但しセルラー無線通信システム1では、携帯電話機5から通知を受けた基地局2以外の基地局3及び4については実データの送信を停止するが、その際でも基地局3及び4から携帯電話機5に対しては常に回線接続制御用の個別制御情報を送信するようになされており、これにより携帯電話機5にとって受信電界強度の最も強い最小伝播損失の基地局2が基地局3又は4へ移り変わったことを判断し得、通信接続状態を途切れさせること無くソフトハンドオフを実行し得るようになされている。
【0010】
すなわちセルラー無線通信システム1では、携帯電話機5が複数の基地局2、3及び4からのダウンリンクチャネルにおける個別制御情報の受信電界強度を常時監視しており、当該携帯電話機5自身の移動に伴って受信電界強度の最も強い基地局2が当該基地局2から基地局3へ移り変わったことを認識すると、アップリンクチャネルを介してその旨を基地局2、3及び4へ通知することにより、次の段階では基地局2から携帯電話機5に対して実データの送信を停止すると共に基地局3からのみ携帯電話機5へ実データを送信するようになされている。
【0011】
ここで携帯電話機5は、あくまでもアップリンクチャネルを介して基地局番号情報を通知した基地局2からのみ実データが送信され、基地局3及び4からは実データが送信されないものと想定し、当該基地局2に対応する復調器だけを動作させると共に当該基地局3及び4に対応する復調器の動作を停止するようになされている。
【0012】
このことは、携帯電話機5が実データの送信されない基地局3及び4に対応する復調器を動作させてしまうと、当該基地局3及び4に対応する復調器からはノイズだけを出力することになって高品質な復調結果を得られなくなるからである。
【0013】
このようにセルラー無線通信システム1は、ソフトハンドオフを行う際に、最小伝播損失の基地局2からのみ実データを携帯電話機5へ送信させると共に、他の基地局3及び4からは実データの送信を停止させて携帯電話機5に対する干渉の影響を極力低減するようにしたことにより、携帯電話機5の移動に際しても常に最小伝播損失の基地局2、3又は4のいずれかと携帯電話機5とを通信接続させ得ると共に、接続対象ではない基地局3及び4からの干渉の影響を極力低減させ得るようになされている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成のセルラー無線通信システム1においては、携帯電話機5から基地局2、3及び4に対して最小伝播損失の基地局2を指定する基地局番号情報を当該基地局2、3及び4に対して通知しているが、その際に無線伝送路上での何らかの影響(例えばフェージングや天候状態等)により基地局番号情報が誤って通知されたり、基地局2、3及び4側で誤って判断されてしまうことがあり、その場合には本来主要基地局ではない基地局3又は4から実データの送信が行われてしまうことが起こり得る。
【0015】
例えば図11に示すように、携帯電話機5から個別制御情報として主要基地局の基地局番号情報(この場合、基地局2を意味する基地局番号「A」)をアップリンクチャネルを介して基地局2、3及び4へ通知した場合(ここでは図中において説明の便宜上、基地局4については省略する)、第1スロットの段階では基地局番号情報についての後認識が発生していないので、主要基地局と判定された基地局2から実データが送信されると共に基地局3から実データが送信されることはない。
【0016】
しかし第2スロットの段階では、基地局番号情報についての誤認識(エラー)が発生しているので、本来の所要基地局である基地局2から実データが送信されることはなく、主要基地局ではない基地局3から実データが送信されることになる。
【0017】
しかし、この場合でも携帯電話機5は、あくまで基地局2から実データが送信されてくるものと想定して復調準備をしているために基地局3から例え実データが送信されてきても復調処理し得ず、第2スロットの段階において1スロット分の実データに欠けが生じることになる。
【0018】
このように携帯電話機5は、あくまでも自身が判定して通知した基地局番号情報に該当する基地局2から実データが送信され、基地局3及び4からは実データが送信されないものと想定して当該基地局3及び4に対応する復調機の動作を停止してしまっているので、基地局2、3及び4側で誤認識された場合には正確に復調結果を得ることができなくなるという問題があった。
【0019】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、無線伝送路上での誤りの如何に係わらず基地局からの実データを確実に復調し得るセルラー無線通信システム及び携帯無線端末装置を提案しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、複数の基地局と移動局とを無線接続することによって構築され、基地局からスロット単位で送信された送信信号を移動局が受信し、移動局の移動に伴って送信信号を受信すべき無線接続先の基地局を順次切換えることによりハンドオフを行うセルラー無線通信システムにおいて、基地局は、当該基地局及び移動局間における個別の回線接続制御情報と実データとを基に情報スロット単位の送信信号を生成する送信信号生成手段と、送信信号を移動局へ送信する送信手段とを具え、移動局は、複数の基地局からの送信信号を受信信号としてそれぞれ受信する受信手段と、受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で、両者の電力比を受信信号毎に算出する電力比算出手段と、複数の基地局にそれぞれ対応し、当該複数の基地局からそれぞれ受信した受信信号のうち実データをそれぞれ復調する複数の復調手段と、電力比算出手段による受信信号毎の算出結果と所定の閾値とを比較することにより複数の基地局の中から実データを実際に送信している主要基地局を判定し、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該判定した主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させて出力させ、複数の基地局を主要基地局であると判定した場合、複数の基地局にそれぞれ対応した複数の復調手段によって実データをそれぞれ復調させた後、レイク合成して出力させる主要基地局判定手段とを設けるようにする。
従って、いずれの基地局から実データが送信されているのか不明であっても、実際に移動局が受信した受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で算出した電力比と閾値とを比較することにより主要基地局の判定結果の確からしさを一段と向上させ、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させることにより、消費電力を低減しつつノイズのない復調結果を出力することができるうえ、複数の基地局の全てから実データが誤って送信されてきている場合でも、複数の実データを全て復調させた後レイク合成して出力することができるので受信能力を大幅に向上させることができる。
【0021】
また本発明においては、複数の基地局と無線接続され、基地局からスロット単位で送信された送信信号を受信し、送信信号を受信すべき無線接続先の基地局を移動に伴って順次切換えることによりハンドオフを行う携帯無線端末装置において、基地局及び携帯無線端末装置間における個別の回線接続制御情報と実データとを基に生成されたスロット単位の送信信号を複数の基地局から受信信号としてそれぞれ受信する受信手段と、受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で、両者の電力比を受信信号毎に算出する電力比算出手段と、複数の基地局にそれぞれ対応し、当該複数の基地局からそれぞれ受信した受信信号のうち実データをそれぞれ復調する複数の復調手段と、電力比算出手段による受信信号毎の算出結果と所定の閾値とを比較することにより複数の基地局の中から実データを実際に送信している主要基地局を判定し、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該判定した主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させて出力させ、複数の基地局を主要基地局であると判定した場合、複数の基地局にそれぞれ対応した複数の復調手段によって実データをそれぞれ復調させた後、レイク合成して出力させる主要基地局判定手段とを設けるようにする。
従って、いずれの基地局から実データが送信されているのか不明であっても、実際に移動局が受信した受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で算出した電力比と閾値とを比較することにより主要基地局の判定結果の確からしさを一段と向上させ、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させることにより、消費電力を低減しつつノイズのない復調結果を出力することができるうえ、複数の基地局の全てから実データが誤って送信されてきている場合でも、複数の実データを全て復調させた後レイク合成して出力することができるので受信能力を大幅に向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0023】
(1)本発明におけるセルラー無線通信システムの全体構成
図10との対応部分に同一符号を付して示す図1において、7は全体として本発明におけるセルラー無線通信システムを示し、複数の基地局2、3及び4と携帯電話機5とから構成されており、当該基地局2、3及び4と携帯電話機5との間でソフトハンドオフを実行するようになされている。
【0024】
ここで基地局2、3及び4は、所定の共通パイロットシンボルS10(後述する)をダウンリンクチャネルCPICH2、CPICH3及びCPICH4を介して携帯電話機5へそれぞれ送信し、当該それぞれの共通パイロットシンボルS10に基づいて当該基地局2、3及び4からの受信電界強度を携帯電話機5に対して常時測定させるようになされている。
【0025】
また基地局2、3及び4は、所定の個別制御情報S6(後述する)をダウンリンクチャネルDDPCH2、DDPCH3及びDDPCH4を介して携帯電話機5へそれぞれ送信し、当該それぞれの個別制御情報S6に基づいて携帯電話機5から基地局2、3及び4へ実データを送信する際のアップリンクチャネルUDPCH2、UDPCH3及びUDPCH4における送信電力を制御するようになされている。
【0026】
同様に携帯電話機5も、所定の個別制御情報S32(後述する)をアップリンクチャネルUDPCH2、UDPCH3及びUDPCH4を介して基地局2、3及び4へそれぞれ送信し、当該それぞれの個別制御情報S32に基づいて基地局2、3及び4から携帯電話機5へ実データを送信する際のダウンリンクチャネルDDPCH2、DDPCH3及びDDPCH4における送信電力を制御するようになされている。
【0027】
(2)基地局及び携帯電話機の回路構成
次に、基地局2及び携帯電話機5の回路構成について図2及び図3を用いて説明する。ここで基地局3及び4については基地局2と全て同一の回路構成であるため説明の便宜上、基地局2の回路構成のみを説明するものとする。
【0028】
(2−1)基地局の回路構成
すなわち図2に示すように基地局2は、まずアンテナ12及び送受共用部13を介して携帯電話機5から受信した受信信号S1をRF(Radio Frequency)部14へ送出する。RF部14は、受信信号S1に対して周波数変換処理等を行った後、これを逆拡散部15へ送出する。
【0029】
逆拡散部15は、周波数変換処理の施された受信信号S1に対して、携帯電話機5の拡散部52(図3)で用いられたものと同じチップパターンのPN(Pseudorandom Noise)符号を乗算することにより逆拡散処理を施し、その結果得られた受信データS2をデータ復調部16、基地局番号検出部17、ダウンリンク送信電力制御信号検出部18及び受信電界強度測定部19へ送出する。
【0030】
ここで図4に示すように受信データS2は、ユーザ毎に時分割で割り当てられたスロット単位のデータであって、各スロットとしては個別制御情報部及び実データ部によって構成されている。
【0031】
この個別制御情報部には、基地局2及び携帯電話機5間における個別の回線接続制御に関する個別制御情報S32(図3)が格納されており、当該個別制御情報S32は、携帯電話機5が選択した最小伝播損失の例えば基地局2を示す基地局番号情報S24(図3)、当該基地局2から携帯電話機5へのダウンリンクチャネルDDPCH2における送信電力値のアップ若しくはダウンを指示したダウンリンク送信電力制御信号S30(図3)、携帯電話機5から基地局2へのアップリンクチャネルUDPCH2における受信信号S1の受信電界強度を基地局2で測定するための個別パイロットシンボルS31(図3)によって構成されている。
【0032】
データ復調部16は、受信データS2のうちの実データ部に対して復調処理を施すことにより携帯電話機5から送信されたの元の実データS33(図3)を復元し、これを後段の図示しないDSP(Digital Signal Processor)等へ出力する。
【0033】
基地局番号検出部17は、受信データS2のうち個別制御情報部の基地局番号情報S24(図3)を抽出した後、当該基地局番号情報S24に示された基地局番号を検出し、その検出結果X1を主要基地局判断部20へ通知する。
【0034】
図5に示すように主要基地局判断部20は、ステップSP1において基地局番号検出部17から通知された検出結果X1の基地局番号と、基地局2自身に対して予め割り当てられている基地局番号Yとを比較する。
【0035】
ここで肯定結果が得られると主要基地局判断部20は、次のステップSP2へ移って、検出結果X1で示された基地局番号と自身の基地局番号Yとが一致したので当該基地局2自身が携帯電話機5にとって最小伝播損失の主要基地局であると判断し、その判断結果X2を送信電力制御部21へ通知する。
【0036】
これに対してステップSP1において否定結果が得られると、主要基地局判断部20は次のステップSP3へ移って、検出結果X1で示された基地局番号と自身の基地局番号Yとが一致しないので当該基地局2自身が携帯電話機5にとって最小伝播損失の主要基地局ではないと判断し、その判断結果X3を送信電力制御部21へ通知して送信電力制御処理を行わない。
【0037】
ダウンリンク送信電力制御信号検出部18は、受信データS2のうち個別制御情報部のダウンリンク送信電力制御信号S30(図3)を検出し、当該ダウンリンク送信電力制御信号S30がダウンリンクチャネルDDPCH2における送信電力値のアップ又はダウンのいずれを要求したものであるのかを判断し、そのアップ又はダウンの送信電力値を制御信号D1として送信電力制御部21へ通知する。
【0038】
送信電力制御部21は、主要基地局判断部20から当該基地局2自身が最小伝播損失の基地局であるとの判断結果X2を受けた場合、ダウンリンク送信電力制御信号検出部18から通知された制御信号D1に従って拡散部26及び拡散部29を制御することにより、携帯電話機5に対するダウンリンクチャネルDDPCH2の送信電力値をアップ又はダウンするようになされている。
【0039】
なお上述したように送信電力制御部21は、主要基地局判断部20から当該基地局2自身が最小伝播損失の基地局ではないとの判断結果X3を受けた場合、たとえダウンリンク送信電力制御信号検出部18から制御信号D1を通知されていたとしても、拡散部26及び拡散部29を制御することなく、ダウンリンクチャネルDDPCH2の送信電力制御を行わないようになされている。
【0040】
これにより基地局2の送信電力制御部21は、基地局2自身が主要基地局ではないにも係わらず、意味のない送信電力制御を行うことを未然に防止し得るようになされている。
【0041】
受信電界強度測定部19は、受信データS2のうち個別制御情報部の個別パイロットシンボルS31(図3)を抽出した後、当該個別パイロットシンボルS31に基づいて携帯電話機5から基地局2へのアップリンクチャネルUDPCH2における受信信号S1の受信電界強度を測定し、その測定結果D2をアップリンク送信電力制御信号生成部22へ送出する。
【0042】
アップリンク送信電力制御信号生成部22は、受信電界強度測定部19から供給された測定結果D2と、携帯電話機5から受信すべき目標受信電界強度情報S14とに基づいてその差分を算出することにより、携帯電話機5から基地局2へのアップリンクチャネルUDPCH2における送信電力値を個別にアップ又はダウンするためのアップリンク送信電力制御信号S4を生成し、これを個別制御情報形成部23へ送出する。
【0043】
個別制御情報形成部23は、アップリンク送信電力制御信号生成部22から供給されたアップリンク送信電力制御信号S4と、基地局2から携帯電話機5へのダウンリンクチャネルDDPCH2における受信電界強度を当該携帯電話機5で測定させるための個別パイロットシンボルS5とを基に個別制御情報S6を生成し、これを送信フォーマット形成部25へ送出する。
【0044】
送信フォーマット形成部25は、データ変調部24により実データS15が所定の変調方式によって変調されたことにより得られる変調データS7の供給を受け、図4に示したデータフォーマットに従って個別制御情報形成部23から供給された個別制御情報S6を個別制御情報部に格納すると共に、実データ部に変調データS7を格納することによりスロット単位の送信データS8を生成し、これを拡散部26へ送出する。
【0045】
ところで送信電力制御部21は、主要基地局判断部20から当該基地局2自身が最小伝播損失の基地局であるとの判断結果X2を受けた場合、送信フォーマット形成部25に対して変調データS7を送信すべき命令を与えるが、当該基地局2自身が最小伝播損失の基地局ではないとの判断結果X3を受けた場合、送信フォーマット形成部25に対して変調データS7の送信を停止すべき命令を与えるようになされている。
【0046】
これにより送信フォーマット形成部25は、当該基地局2自身が最小伝播損失の主要基地局であって変調データS7を送信すべき命令が送信電力制御部21から与えられると、個別制御情報S6及び変調データS7を基にスロット単位の送信データS8を生成するが、当該基地局2自身が最小伝播損失の主要基地局ではなく変調データS7を送信すべき命令が与えられないときは、個別制御情報S6に続いて変調データS7を送信することのない当該個別制御情報S6のみからなるスロット単位の送信データS8を生成するようになされている。
【0047】
従って基地局2は、主要基地局判断部20により当該基地局2自身が最小伝播損失の主要基地局であると判断した場合には、1スロットの中で個別制御情報S6に続いて変調データS7をも送信するが、当該基地局2自身が最小伝播損失の主要基地局でないと判断した場合には、変調データS7を送信することはなく1スロットの中で個別制御情報S6だけを送信することにより、他の携帯電話機に対して変調データS7の送信による干渉波の影響を未然に防止し得るようになされている。
【0048】
拡散部26は、送信フォーマット形成部25により形成された送信データS8に対して所定チップパターンのPN符号を乗算することにより直接拡散処理を施し、その結果得られた拡散信号S9の送信電力レベルを送信電力制御部21からの制御に従って調整(アップ又はダウン)した後にRF部27へ送出する。
【0049】
さらに基地局2は、携帯電話機5で最小伝播損失の基地局2、3又は4を選択するために用いられる所定チップパターンの共通パイロットシンボルS10を共通パイロットシンボル生成部28により生成し、これを拡散部29へ送出する。
【0050】
拡散部29は、共通パイロットシンボルS10に対して上述の拡散部26とは異なる所定チップパターンのPN符号を乗算することにより直接拡散処理を施し、その結果得られた拡散信号S11の送信電力レベルを送信電力制御部21からの制御に従って調整(アップ又はダウン)した後にRF部27へ送出する。
【0051】
RF部27は、拡散信号S9及び拡散信号S11を多重化すると共に周波数変換処理及び増幅処理等を施し、これを送信信号S12として送受共用部13及びアンテナ12を介して携帯電話機5へ送信するようになされている。同様にして基地局3及び4についても、それぞれ送信信号S12を生成して携帯電話機5へ送信するようになされている。
【0052】
(2−2)携帯電話機の回路構成
一方、図3に示すように携帯電話機5は、基地局2、3及び4からそれぞれ送信された3種類の送信信号S12をアンテナ32及び送受共用部33を介して受信し、これを受信信号S21としてRF部34へ送出し、当該RF部34を介して受信信号S21に周波数変換処理等を行った後、逆拡散部35へ送出する。
【0053】
逆拡散部35は、基地局2、3及び4にそれぞれ対応した第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cを有し、RF部34により周波数変換処理が施された3種類の受信信号S21に対して、基地局2、3及び4の拡散部26及び拡散部29で用いられたものとそれぞれ同じチップパターンのPN符号を乗算して逆拡散処理を施す。
【0054】
これにより第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cは、基地局2、3及び4の送信データS8にそれぞれ相当する受信データS22A、S22B、S22C及び基地局2の共通パイロットシンボルS10に相当する共通パイロットシンボルS23A、S23B、S23Cを得、当該受信データS22A、S22B、S22Cをデータ復調部36、電力比測定部40、アップリンク送信電力制御信号検出部45及び受信電界強度測定部47へそれぞれ送出すると共に、共通パイロットシンボルS23A、S23B、S23Cを共通パイロットシンボル受信レベル測定部43へ送出する。
【0055】
ここで受信データS22A、S22B、S22Cは、基地局2、3及び4によってそれぞれ生成した送信データS8すなわち個別制御情報S6(アップリンク送信電力制御信号S4と個別パイロットシンボルS5)及び変調データS7に相当するものである。
【0056】
共通パイロットシンボル受信レベル測定部37は、基地局2、3及び4からの共通パイロットシンボルS23A、S23B、S23Cに基づいて受信信号S21の受信電界強度をそれぞれ測定し、それら全ての測定結果S23A、S23B及びS23Cを主要基地局選択部44へ送出する。
【0057】
主要基地局選択部44は、基地局2、3及び4に関する全ての測定結果S23A、S23B及びS23Cのうち最も受信電界強度の強い例えば基地局2を主要基地局であると選択し、その選択結果を基地局選択番号情報S24としてアップリンク送信電力制御信号検出部45、受信電界強度測定部47及び個別制御情報形成部49へ通知する。
【0058】
アップリンク送信電力制御信号検出部45は、主要基地局選択部44から通知された基地局選択番号情報S24(主要基地局が基地局2であること)に基づいて、受信データS22A、S22B及びS22Cのうち受信データS22Aだけを抽出し、当該受信データS22Aのうち基地局2のアップリンク送信電力制御信号生成部22で生成されたアップリンク送信電力制御信号S4(図2)を検出し、その検出結果S41を送信電力制御部46へ通知する。
【0059】
送信電力制御部46は、検出結果S41に基づいて、携帯電話機5から基地局2へのアップリンクチャネルUDPCH2における送信電力値をアップする要求であるのか又はダウンする要求であるのかを判断し、そのアップ又はダウンの送信電力値をパワー制御信号S26として拡散部52へ通知する。
【0060】
これにより送信電力制御部46は、パワー制御信号S26によって拡散部52を制御することにより、基地局2からの要求に応じた送信電力値の調整(アップ又はダウン)を実行し得るようになされている。
【0061】
受信電界強度測定部47は、主要基地局選択部44から通知された基地局選択番号情報S24(主要基地局が基地局2であること)に基づいて、受信データS22A、S22B及びS22Cのうち受信データS22Aだけを抽出し、当該受信データS22Aのうち基地局2の個別パイロットシンボルS5(図2)を抽出し、当該個別パイロットシンボルS5に基づいて受信信号S21に対する実際の受信電界強度を測定し、その測定結果S28をダウンリンク送信電力制御信号生成部48へ送出する。
【0062】
ダウンリンク送信電力制御信号生成部48は、受信電界強度測定部47の測定結果S28と、基地局2から受信すべき目標受信電界強度情報S29とに基づいてその差分を算出することにより、基地局2から携帯電話機5へのダウンリンクチャネルDDPCH2における送信電力値を個別にアップ又はダウンするためのダウンリンク送信電力制御信号S30を生成し、これを個別制御情報形成部49へ送出する。
【0063】
個別制御情報形成部49は、ダウンリンク送信電力制御信号生成部48から供給されたダウンリンク送信電力制御信号S30に対して、基地局2で携帯電話機5からの受信電界強度を測定するための個別パイロットシンボルS31を加えると共に、主要基地局選択部44からの基地局選択番号情報S24を加えることにより個別制御情報S32を生成し、これを送信フォーマット形成部51へ送出する。
【0064】
送信フォーマット形成部51は、データ変調部50により実データS33が所定の変調方式によって変調されたことによって得られる変調データS34の供給を受け、図4に示したデータフォーマットに従って個別制御情報形成部49から供給された個別制御情報S32を個別制御情報部に格納すると共に、実データ部に変調データS34を格納することによりスロット単位の送信データS35を生成し、これを拡散部52へ送出する。
【0065】
拡散部52は、送信フォーマット形成部51により形成された送信データS35に対して基地局2の逆拡散部15で用いられるものと同じ所定チップパターンのPN符号を乗算することにより直接拡散処理を施し、その結果得られた拡散信号S36の送信電力レベルを送信電力制御部41からの制御に従って調整(アップ又はダウン)した後にRF部53へ送出する。
【0066】
RF部53は、拡散信号S36を周波数変換処理及び増幅処理等を施した後、これを送信信号S37として送受共用部33及びアンテナ32を介して基地局2へ送信するようになされている。
【0067】
ところで電力比測定部40は、逆拡散部35の第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cにそれぞれ対応した第1電力比測定部40A、第2電力比測定部40B及び第3電力比測定部40Cを有し、当該第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cからの受信データS22A、S22B及びS22Cを当該第1電力比測定部40A、第2電力比測定部40B及び第3電力比測定部40Cにそれぞれ入力する。
【0068】
図6に示すように、第1電力比測定部40A、第2電力比測定部40B及び第3電力比測定部40Cは、ダウンリンクチャネルDDPCH2、DDPCH3及びDDPCH4を介して基地局2、3及び4から受信した受信信データS22A、S22B及びS22Cのうち基地局2、3及び4によりそれぞれスロット単位で生成された個別制御情報部の個別制御情報S6(図2)及び実データ部の変調データS7(図2)をそれぞれ抽出した後、ステップSP11において個別制御情報S6の受信電界強度をそれぞれ測定し、次のステップSP13へ移る。
【0069】
またステップSP12において第1電力比測定部40A、第2電力比測定部40B及び第3電力比測定部40Cは、受信信データS22A、S22B及びS22Cのうち実データ部における変調データS7の受信電界強度をそれぞれ測定し、次のステップSP13へ移る。
【0070】
ステップSP13において第1電力比測定部40A、第2電力比測定部40B及び第3電力比測定部40Cは、個別制御情報S6の受信電界強度と変調データS7の受信電界強度とにおける電力比R1、R2及びR3をそれぞれ算出し、それらを主要基地局判定部41の第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cへそれぞれ送出し、次のステップSP14へ移る。
【0071】
ステップSP14において第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、電力比R1、R2及びR3と所定の閾値δとを比較し、当該電力比R1、R2及びR3が閾値δよりも大きいか否かを判定する。
【0072】
ここで、実際の所要基地局である基地局2から受信する受信データS22Aについては、必ず個別制御情報S6に続いて変調データS7を受信しているが、それ以外の主要基地局ではない基地局3及び4から受信する受信信号S22については、個別制御情報S6だけを受信することになる。
【0073】
ところで受信データS22Aから抽出された個別制御情報S6及び変調データS7は、図4に示したデータフォーマットで構成されたものであり、個別制御情報S6及び変調データS7の送信電力値が携電話機5からの要求に応じて調整(アップ又はダウン)されている。
【0074】
例えば図7に示すように、基地局2からダウンリンクチャネルDDPCH2を介して受信した受信データS22Aの個別制御情報部(斜線部分)には個別制御情報S6の中にアップリンク送信電力制御信号S4が含まれているので、携帯電話機5はそのアップリンク送信電力制御信号S4に基づいて送信電力制御部46により次スロットの個別制御情報部における個別制御情報S32及び実データ部における変調データS34の送信電力値を所定レベル分だけ調整(この場合はダウン)した状態でアップリンクチャネルUDPCH2を介して基地局2へ送信する。
【0075】
これに対して基地局2(図2)は、上述と同様に、携帯電話機5からアップリンクチャネルUDPCH2を介して受信した受信データS2のダウンリンク送信電力制御信号D1に基づいて送信電力制御部21により次スロットの個別制御情報部における個別制御情報S6及び実データ部における変調データS7の送信電力値を所定レベル分だけ調整(この場合アップ)した状態でダウンリンクチャネルDPCH2を介して携帯電話機5へ送信する。
【0076】
このように受信データS22A、S22B及びS22Cについては、基地局2、3及び4から個別制御情報部における個別制御情報S6及び実データ部における変調データS7の送信電力値がパワーコントロールされていると共に、個別制御情報部における個別制御情報S6と実データ部における変調データS7との間では送信電力値のパワーオフセットPOFがもともと生じている。
【0077】
これは、実データ部における変調データS7についてはCRC(Cyclic Redundancy Check)等の誤り検出訂正符号等を付加しているために例え送信電力値が低くても正確に復調し得る可能性が高いのに対して、個別制御情報部における個別制御情報S6は1スロット中の実データ部におけるデータ量を低減させないために冗長となる誤り検出訂正符号等を付加していないことから、誤りの発生を未然に防止すべく送信電力値を実データ部よりもある程度高く設定せざるを得ないことによるものである。
【0078】
従って個別制御情報部における個別制御情報S6の送信電力値と実データ部における変調データS7の送信電力値とでは、一定のパワーオフセットPOFが常時存在しており、個別制御情報S6の受信電界強度と変調データS7の受信電界強度とにおける電力比R1、R2及びR3をそれぞれ算出する際には当該パワーオフセットPOFを考慮してやらねばならない。
【0079】
そこで第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、そのパワーオフセットPOFを補正した状態で、個別制御情報S6の受信電界強度と変調データS7の受信電界強度とにおける電力比R1、R2及びR3をそれぞれ算出するようになされている。
【0080】
具体的には、第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、個別制御情報S6の受信電界強度が変調データS7の受信電界強度の例えばN倍であった場合には、次式
【0081】
【数1】
【0082】
に従ってパワーオフセットPOFを考慮した電力比R1、R2及びR3を算出することにより、実際に実データ部の変調データS7が存在する場合には電力比R1、R2及びR3はほぼ「1」になり、実データ部の変調データS7が存在しない場合には電力比R1、R2及びR3は「0」になる。
【0083】
従って第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、所要基地局である基地局2からの受信データS22Aにおける電力比R1はほぼ「1」になり、所要基地局ではない基地局3及び4からの受信データS22B及びS22Cにおける電力比R1は「0」になると考えられる。
【0084】
このように第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、パワーオフセットPOFを考慮した状態で、電力比R1、R2及びR3を算出して閾値と比較するようにしたことにより、個別制御情報部における個別制御情報S6よりも実データ部における変調データS7の送信電力値が格段に低いときであっても誤判定を未然に防止し、電力比R1、R2及びR3に応じた信頼性の高い判定結果H1、H2及びH3を得るようになされている。
【0085】
すなわち第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、電力比R1だけが閾値δ(例えば「δ=0.7」に設定された場合)よりも大となり、電力比R2及びR3については閾値δよりも小となるため、電力比R1のときは肯定結果を得て次のステップSP15へ移り、電力比R2及びR3のときは否定結果を得て次のステップSP16へ移る。
【0086】
ステップSP15において第1主要基地局判定部41Aは、電力比R1に対応する基地局2を主要基地局であると判定し、ステップSP16において第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは電力比R2及びR3に対応する基地局3及び4を主要基地局ではないと判定した後、それぞれの判定結果H1、H2及びH3をデータ復調部36の第1データ復調部38A、第2復調部38B及び第3復調部38Cへそれぞれ送出する。
【0087】
このように第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、受信信号S22A〜S22Cにおける個別制御情報S6の受信電界強度と変調データS7の受信電界強度とにおける電力比R1、R2及びR3をそれぞれ算出するようにしていることにより、主要基地局ではない基地局3及び4から受信する受信信号S22B及びS22Cについては個別制御情報S6だけしか存在しないので電力比は必ず「0」となり、かつ主要基地局である基地局2から受信する受信信号S22Aにおける電力比R1は必ずほぼ「1」となるので、主要基地局がいずれであるかを確実に判定し得、その判定低結果H1、H2及びH3をデータ復調部36へ送出することができる。
【0088】
実際上、主要基地局判定部41は、例えば図8に示すように例えば基地局2又は基地局3(説明の便宜上基地局4については省略する)から受信した受信データS22A又はS22Bの受信電界強度レベルがフェージング等の種々の影響を受けて瞬間的に変動していても、上述のように受信状態を常時検出して電力比R1、R2及びR3を算出することにより、受信電界強度の優れた基地局2又は3のいずれかを主要基地局として正確に判定し得るようになされている。
【0089】
データ復調部36は、逆拡散部35の第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cにそれぞれ対応した第1遅延回路37A、第2遅延回路37B及び第3遅延回路38Cを有し、第1逆拡散部35A、第2逆拡散部35B及び第3逆拡散部35Cからの受信データS22A、S22B及びS22Cをそれぞれ入力する。
【0090】
第1遅延回路37A、第2遅延回路37B及び第3遅延回路38Cは、第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cによる判定結果H1、H2及びH3を得るのに要する時間分だけ受信データS22A、S22B及びS22Cを遅延させた後、第1データ復調部38A、第2復調部38B及び第3復調部38Cへそれぞれ送出する。
【0091】
第1データ復調部38A、第2復調部38B及び第3復調部38Cは、第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cからの判定結果H1、H2及びH3に基づいて、受信データS22A、S22B及びS22Cを復調するか否かを決定する。
【0092】
この場合、第1データ復調部38Aは判定結果H1に基づいて受信データS22Aを復調処理するが、第2復調部38B及び第3復調部38Cについては判定結果H2及びH3に基づいて受信データS22B及びS22Cを復調処理しないよう復調動作を停止するようになされている。
【0093】
ここで、第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cからの判定結果H1、H2及びH3に従って第1データ復調部38Aだけが復調処理を実行し、第2復調部38B及び第3復調部38Cについては復調処理を実行しないようにしたのは、主要基地局以外の基地局3や基地局4からは実データ部の変調データS7が送信されていないので、当該変調データS7が存在しないにも係わらず復調処理を実行した場合にはノイズを出力してしまうことがあって、復調能力の低下を招くからである。
【0094】
この場合、第2データ復調部38B及び第3データ復調部38Cは受信データS22B及びS22Cを復調することなく、第1データ復調部38Aだけが受信データS22Aを復調し、その結果得られる復調信号S40Aを合成部39を介して後段のDSPへ出力するようになされている。
【0095】
因みに携帯電話機5は、データ復調部36の第2復調部38B及び第3復調部38Cに対する復調動作を停止することになるので、当該携帯電話機5全体の消費電力をその分だけ低減させることができる。
【0096】
なお第1主要基地局判定部41A、第2主要基地局判定部41B及び第3主要基地局判定部41Cは、伝送路上の誤りによって全ての基地局2、3及び4が自身を主要基地局であると誤認識したときには、当該基地局2、3及び4からの受信データS22A、S22B及びS22Cに全て変調データS7が存在することが起こり得る状況にあり、その場合には、第1データ復調部38A、第2復調部38B及び第3復調部38Cに対して復調処理を命令する判定結果H1、H2及びH3を出力する。
【0097】
この場合には第1データ復調部38A、第2復調部38B及び第3復調部38Cは、現実に復調対象である変調データS7が全ての受信データS22A、S22B及びS22Cに存在しているので復調処理を実行し、その結果得られる3種類の復調データS40A、S40B及びS40Cを合成部39へ送出する。
【0098】
合成部39は、復調データS40A、S40B及びS40Cを全て合成することにより合成信号S50を生成し、これを後段のDSPへ出力するようになされている。
【0099】
このようにデータ復調部36は、全ての基地局2、3及び4から変調データS7の存在する受信データS22A、S22B及びS22Cを受信した場合には、復調信号S40A、S40B及びS40Cを合成部39によって合成するようにしたことにより、いわゆるレイク受信機を構成するようになされており、その場合には結果的に受信能力を向上させ得るようになされている。
【0100】
(3)動作及び効果
以上の構成において、携帯電話機5は主要基地局であると判定して基地局2、3及び4にその基地局番号を通知したとしても、基地局2、3及び4側で基地局番号を誤って認識されてしまうことがあることを予め想定した上で、当該基地局2、3及び4から受信した受信データS22A、S22B及びS22Cのそれぞれについて個別制御情報部と実データ部の電力比R1、R2及びR3を(1)式に従って算出し、当該電力比R1、R2及びR3と閾値δとを比較することにより実際の主要基地局が基地局2、3又は4のいずれであるかを正確に判定する。
【0101】
また携帯電話機5は、このとき受信データS22A、S22B及びS22Cにおける個別制御情報部と実データ部との間に存在するパワーオフセットPOFを考慮して電力比R1、R2及びR3を算出することにより、受信データS22A、S22B及びS22Cがパワーコントロールにより送信電力値がダウンされていて実データ部の受信電界強度が非常に低いレベルにあったときでも、電力比R1、R2及びR3の値を常にほぼ「1」に正規化した状態で出力することができる。
【0102】
従って携帯電話機5は、受信データS22A、S22B及びS22Cがパワーコントロールされているか否かに係わらず、一段と信頼性の高い判定結果H1、H2及びH3を得ることができると共に、その判定結果H1、H2及びH3に基づいて主要基地局である基地局2に対応した第1データ復調部38Aだけを動作させて復調処理させることができる。
【0103】
例えば、図9に示すように携帯電話機5は、第3スロットの段階として基地局番号に対する基地局2及び3による誤認識が発生し、本来の所要基地局である基地局2から実データ部の変調データS7が送信されることはなく、主要基地局ではない基地局3から実データ部の変調データS7が送信された場合であっても、当該第3スロットの段階では、実際に受信した受信データS22A、S22B及びS22Cの個別制御情報部及び実データ部の電力比R1、R2及びR3に基づいて主要基地局を基地局3と判定しているため、1スロット分の復調データの欠けが生じることを確実に防止することが出来る。
【0104】
また携帯電話機5は、データ復調部36の第1データ復調部38Aだけを動作させて受信データS22Aを復調処理することにより、実際に実データ部に変調データS7が存在する受信データS22Aだけを復調し、実際に変調データS7の存在しない受信データS22B及びS22Cについては第2データ復調部38B及び第3データ復調部38Cの動作を停止して復調処理しないので、ノイズの少ない質の高い復調結果を得ることができる。
【0105】
さらに携帯電話機5は、仮に基地局2、3及び4による基地局番号の誤認識によって全ての基地局2、3及び4から実データ部に変調データS7が存在する受信データS22A、S22B及びS22Cを受信した場合、当該基地局2、3及び4の全てを主要基地局であると判定し、第1データ復調部38A、第2データ復調部38B及び第3データ復調部38Cの全てを動作させ、それらの復調結果を合成部39で合成する(いわゆるレイク受信)ことにより、従来に比して一段と受信性能を向上させることができる。
【0106】
以上の構成によれば、携帯電話機5は基地局2、3及び4から実際に受信した受信データS22A、S22B及びS22Cについて個別制御情報部及び実データ部の受信電界強度の電力比R1、R2及びR3を測定し、当該電力比R1、R2及びR3と所定の閾値δとの比較結果に基づいて主要基地局を判定することにより、実際に変調データS7を送信している主要基地局が基地局2、3又は4のいずれであるかをスロット単位で正確かつ確実に判定し、その判定結果に基づいてデータが欠けることなく確実に復調処理することができる。
【0107】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、ソフトハンドオフを実行する対象を基地局2、3及び4の3種類の基地局とした場合について述べてが、本発明はこれに限らず、5種類の基地局や8種類の基地局であっても良い。この場合、基地局数に対応した第n逆拡散部、第n電力比測定部、第n主要基地局判定部及び第nデータ復調部まで設けるようにすれば良い。
【0108】
また上述の実施の形態においては、基地局2、3及び4と携帯電話機5との間で互いの要求に応じたパワーコントロールを行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パワーコントロールを行わない場合に適用するようにしても良い。
【0109】
さらに上述の実施の形態においては、受信データS22A、S22B及びS22Cの個別制御情報部及び実データ部におけるパワーオフセットPOFを予め補正した上で電力比R1、R2及びR3を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、個別制御情報部の受信電界強度と実データ部の受信電界強度との差が殆ど生じていない場合には、パワーオフセットPOFを考慮した補正を行うことなく電力比R1、R2及びR3を算出するようにしても良い。
【0110】
さらに上述の実施の形態においては、携帯電話機5が主要基地局であると判定した基地局番号を基地局2、3及び4へ通知するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、基地局2、3及び4から受信した受信データS22A、S22B及びS22Cの全てについて電力比R1、R2及びR3を算出することにより実際の主要基地局を判定してデータの欠けが生じることなく確実に復調結果を得るようにしているので、携帯電話機5は主要基地局の判定動作及び基地局番号の通知を必ずしも行わなくてもよい。この場合であっても携帯電話機5は実際の主要基地局からデータの欠けを生じさせることなく確実に復調結果を得ることが出来る。
【0111】
さらに上述の実施の形態においては、個別の回線接続制御情報としての個別制御情報S6と、実データとしての変調データS7とを基にスロット単位で構成された送信信号としての送信データS8を生成する送信信号生成手段としての送信フォーマット形成部25や、送信データS8を携帯電話機5へ送信する送信手段としての拡散部26、RF部27、送受共用部13及びアンテナ12によって基地局2、3及び4を構成するようにした場合について述べてが、本発明はこれに限らず、この他の種々の回路構成によりセルラー無線通信システムにおける基地局を構成するようにしても良い。
【0112】
さらに上述の実施の形態においては、複数の基地局2、3及び4から受信信号としての受信データS22A、S22B及びS22Cをそれぞれ受信する受信手段としてのアンテナ32、送受共用部33、RF部34や、個別制御情報S6及び変調データS7をそれぞれの受信データS22A、S22B及びS22C毎に算出する電力比測定手段としての電力比測定部40や、電力比測定部40による受信データS22A、S22B及びS22C毎の電力比R1、R2及びR3に基づいて複数の基地局2、3及び4の中から変調データS7を実際に送信している主要基地局を判定する主要基地局判定手段としての主要基地局判定部41や、主要基地局判定部41による判定結果に基づいて主要基地局から受信した受信データS22Aのみを復調する復調手段としてのデータ復調部36によって移動局及び携帯無線端末装置としての携帯電話機5を構成するようにした場合について述べてが、本発明はこれに限らず、この他の種々の回路構成によりセルラー無線通信システムにおける移動局及び携帯無線端末装置を構成するようにしても良い。
【0113】
さらに上述の実施の形態においては、本発明を基地局2、3及び4と移動局及び携帯無線端末装置としての携帯電話機5とによって構築されたセルラー無線通信システムに適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他の種々の無線通信システムに適用するようにしても良い。
【0114】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、いずれの基地局から実データが送信されているのか不明であっても、実際に移動局が受信した受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で算出した電力比と閾値とを比較することにより主要基地局の判定結果の確からしさを一段と向上させ、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させることにより、消費電力を低減しつつノイズのない復調結果を出力することができるうえ、複数の基地局の全てから実データが誤って送信されてきている場合でも、複数の実データを全て復調させた後レイク合成して出力することができるので受信能力を大幅に向上させることができ、かくして無線伝送路上での誤りの如何に拘わらず基地局からの実データを確実に復調し得るセルラー無線通信システムを実現することができる。
【0115】
また本発明によれば、いずれの基地局から実データが送信されているのか不明であっても、実際に移動局が受信した受信信号を構成している回線接続制御情報の送信電力と実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で算出した電力比と閾値とを比較することにより主要基地局の判定結果の確からしさを一段と向上させ、一つの基地局だけを主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する復調手段によってのみ実データを復調させることにより、消費電力を低減しつつノイズのない復調結果を出力することができるうえ、複数の基地局の全てから実データが誤って送信されてきている場合でも、複数の実データを全て復調させた後レイク合成して出力することができるので受信能力を大幅に向上させることができ、かくして無線伝送路上での誤りの如何に拘わらず基地局からの実データを確実に復調し得る携帯無線端末装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるけるセルラー無線通信システムの全体構成を示す略線図である。
【図2】基地局の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図3】携帯電話機の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】データフォーマットの説明に供する略線図である。
【図5】基地局における主要基地局判断処理手順を示フローチャートである。
【図6】携帯電話機における電力比に基づく主要基地局判定処理手順を示フローチャートである。
【図7】基地局及び携帯電話機間におけるパワーコントロールの説明に供する略線図である。
【図8】主要基地局の検出原理の説明に供する略線図である。
【図9】本発明における受信結果を示す略線図である。
【図10】従来のセルラー無線通信システムにおける通信処理の説明に供する略線図である。
【図11】従来の受信結果を示す略線図である。
【符号の説明】
1、7……セルラー無線通信システム、2、3、4……基地局、5……携帯電話機、15、35……逆拡散部、17……基地局番号検出部、18……ダウンリンク送信電力制御信号検出部、19、47……受信電界強度測定部、20……主要基地局判断部、21、46……送信電力制御部、22……アップリンク送信電力制御信号生成部、23、49……個別制御情報形成部、24、50……データ変調部、25、51……送信フォーマット形成部、26、29、52……拡散部、28……共通パイロットシンボル生成部、36……データ復調部、39……合成部、40……電力比測定部、41……主要基地局は安定部、43……共通パイロットシンボル受信レベル測定部、44……主要基地局選択部、45……アップリンク送信電力制御信号検出部、48……ダウンリンク送信電力制御信号生成部。
Claims (2)
- 複数の基地局と移動局とを無線接続することによって構築され、上記基地局からスロット単位で送信された送信信号を上記移動局が受信し、上記移動局の移動に伴って上記送信信号を受信すべき無線接続先の上記基地局を順次切換えることによりハンドオフを行うセルラー無線通信システムにおいて、
上記基地局は、
当該基地局及び上記移動局間における個別の回線接続制御情報と実データとを基に情報スロット単位の上記送信信号を生成する送信信号生成手段と、
上記送信信号を上記移動局へ送信する送信手段と
を具え、
上記移動局は、
上記複数の基地局からの上記送信信号を受信信号としてそれぞれ受信する受信手段と、
上記受信信号を構成している上記回線接続制御情報の送信電力と上記実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で、両者の電力比を上記受信信号毎に算出する電力比算出手段と、
上記複数の基地局にそれぞれ対応し、当該複数の基地局からそれぞれ受信した上記受信信号のうち上記実データをそれぞれ復調する複数の復調手段と、
上記電力比算出手段による上記受信信号毎の算出結果と所定の閾値とを比較することにより上記複数の基地局の中から上記実データを実際に送信している主要基地局を判定し、一つの上記基地局だけを上記主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する上記復調手段によってのみ上記実データを復調させて出力させ、上記複数の基地局を上記主要基地局であると判定した場合、上記複数の基地局にそれぞれ対応した上記複数の復調手段によって上記実データをそれぞれ復調させた後、レイク合成して出力させる主要基地局判定手段と
を具えることを特徴とするセルラー無線通信システム。 - 複数の基地局と無線接続され、上記基地局からスロット単位で送信された送信信号を受信し、上記送信信号を受信すべき無線接続先の上記基地局を移動に伴って順次切換えることによりハンドオフを行う携帯無線端末装置において、
上記基地局及び上記携帯無線端末装置間における個別の回線接続制御情報と実データとを基に生成された上記スロット単位の上記送信信号を上記複数の基地局から受信信号としてそれぞれ受信する受信手段と、
上記受信信号を構成している上記回線接続制御情報の送信電力と上記実データの送信電力との電力差を予め補正して正規化した上で、両者の電力比を上記受信信号毎に算出する電力比算出手段と、
上記複数の基地局にそれぞれ対応し、当該複数の基地局からそれぞれ受信した上記受信信号のうち上記実データをそれぞれ復調する複数の復調手段と、
上記電力比算出手段による上記受信信号毎の算出結果と所定の閾値とを比較することにより上記複数の基地局の中から上記実データを実際に送信している主要基地局を判定し、一つの上記基地局だけを上記主要基地局と判定した場合、当該主要基地局に対応する上記復調手段によってのみ上記実データを復調させて出力させ、上記複数の基地局を上記主要基地局であると判定した場合、上記複数の基地局にそれぞれ対応した上記複数の復調手段によって上記実データをそれぞれ復調させた後、レイク合成して出力させる主要基地局判定手段と
を具えることを特徴とする携帯無線端末装置。
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