JP3914768B2 - 補聴器の受音特性の指向性を制御する方法およびその方法を実施するための補聴器 - Google Patents
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Description
本発明は、離隔配置された第1および第2受音マイクロフォン手段と、マイクロフォン手段から供給された信号を処理する信号プロセッサと、信号プロセッサからの出力信号に応答して音(音声、音響)信号を発生する出力トランデューサとを備えた補聴器の受音特性の指向性を制御するために、受音特性を全指向特性と指向特性との間で切り換えるステップと、補聴器を指向特性で動作させるとき、第1および第2マイクロフォン手段から供給された信号を合成し、全体の合成信号にして信号プロセッサへ供給するステップとを含み、少なくとも1つの信号に調節可能な時間または位相の遅延を加えるようにした方法に関する。
【0002】
指向受音特性を有する補聴器は、よくカクテルパーティ雑音と呼ばれる騒音環境などの場合のように、人の話し声がさまざまな方向から同時に受け取られるような騒がしい環境において会話の聴きとりを改善するのに有用である。
【0003】
カージオイドまたは超カージオイドの形などの指向受音特性の場合、ユーザの前方領域から届く音のレベルを維持しながら、ユーザの背後から届く音の受け入れを低下させることによって、補聴器による会話の聴きとりを改善する。
【0004】
他方、雑音レベルが低いか、目立つ会話信号がない環境では、補聴器のユーザは通常、音が到来する方向に関係なく音の同一の聴きとりを与える全指向性のまたは球状の受音特性を好む。
【0005】
以下にさらに説明するように、受音特性を全指向特性とさまざまな形の指向特性との間で切り換えることができるようにした上記の種類の従来の補聴器が、米国特許第5,757,933号に開示されている。
【0006】
この従来の補聴器が全指向特性で動作する場合、ユーザの前方領域に向けられた第1マイクロフォンからの信号だけが信号プロセッサへ供給される。スイッチを手動操作することによって、ユーザの後方に向けられた第2マイクロフォンから派生し、反転された後に調節可能な位相遅延および調節可能な減衰が施された信号が、第1マイクロフォンから派生した信号と加算ノードで合成される。
【0007】
このタイプの補聴器の受音特性が全指向性から指向性形に変更された、または変更されるとき、過渡時において音の到着時間が変わる。受音特性が独立にかつ自動的に変化するように動作する1対の別個の補聴器を使用した両耳用補聴器システムでは、位相または時間遅延のこの変化によって混乱を生じるであろう。2つの補聴器で位相または到着時間の変化が異なると、周囲空間内でさまざまな音源の位置を突き止めるユーザの能力が低下または減退し、両耳用補聴器システムの利点が低下するであろう。
【0008】
さらに、補聴器のこの位相および時間関係は、ユーザが受け取る音の質を低下させる。それは、ドップラー効果の結果のように聴こえる。
【0009】
同時に、このタイプの補聴器では、全指向特性と指向特性との間の過渡時に、振幅特性も、たとえば平坦な応答から振動数が高いほど振幅が増加する応答に変化するであろう。この増加は、6dB/オクターブ程度であろう。その結果、このタイプの補聴器は、全指向特性および指向特性の両方のための最適伝達特性に完全には適合できないという重大な問題が生じる。
【0010】
この背景に基づき、本発明の目的は、信号の位相関係または時間遅延および振幅特性をほとんど変化させることなく、全指向特性といずれかの指向特性との間の切り換えを滑らかに実施することによって、従来の補聴器の欠点を解決する上記の種類の方法を提供することにある。全指向特性から指向特性への、およびその逆の切り換えは、制御可能にすることができ、さらには自動的にもできる。
【0011】
本発明によれば、この目的は、全指向特性から指向特性への、またはその逆の受音特性の切り換えが、第1および第2マイクロフォン手段からの信号(Xfront、Xback)の両方から派生した信号の制御された減衰および時間または位相の制御された遅延を行った後、調節可能な減衰制御パラメータ(omni)および遅延(T)を用いて全体の合成信号(Y)を生成することによって実施され、それによって全体の合成信号(Y)が、
で決定され、補聴器の位相関係、時間遅延および振幅特性にほとんど影響を与えることなく、全指向特性および指向特性のいずれかの所望の形の間で滑らかな切り換えとして補聴器を切り換えることを特徴とする上記種類の方法によって達成される。
【0012】
本方法の好適で好都合な実施例が、従属請求項2〜8に記述されている。
【0013】
本発明の方法を実施するために、本発明はさらに、離隔配置された第1および第2受音マイクロフォン手段と、マイクロフォン手段から供給された信号を処理する信号プロセッサと、信号プロセッサからの出力信号に応答して音(音声、音響)信号を発生する出力トランデューサとを備え、さらに、受音特性を全指向特性と指向特性との間で切り換えるための切り換え制御手段と、指向特性で動作するとき、第1および第2マイクロフォン手段からの信号を合成して、全体の合成信号を生成して信号プロセッサへ供給する合成手段とを備え、少なくとも1つの信号の位相遅延変形を生成するを行うために調節可能な時間または位相の遅延手段を設けた、受音特性の指向性が制御可能な補聴器に関する。
【0014】
本発明によれば、この補聴器は、切り換え制御手段が、第1および第2マイクロフォン手段の両方からの信号からそれぞれ派生した信号に作用する可制御減衰手段および可制御時間または可制御位相遅延手段を含み、減衰および位相遅延手段が、調節可能な減衰制御パラメータ(omni)および遅延(T)を用いて全体の合成信号(Y)を生成するように制御され、これによって、全体の合成信号(Y)が、
で決定され、補聴器の位相関係、時間遅延および振幅特性にほとんど影響を与えることなく、全指向特性と指向特性のいずれかの所望の形との間で滑らかな切り換えとして補聴器を切り換えることを特徴とする。
【0015】
補聴器の好適で好都合な実施形態が、従属請求項10〜17に記載されている。
【0016】
次に、添付の図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0017】
図1に示された従来の補聴器では、前方マイクロフォンMICFおよび後方マイクロフォンMICBを含む2つの無指向性マイクロフォン回路がある。前方マイクロフォンMICFからの出力信号は、加算ノードSNを経て直接的に補聴器信号プロセッサへ与えられるのに対して、後方マイクロフォンからの信号は、手動操作式スイッチSWが閉じた場合のみ、インバータ、調節可能な位相遅延回路、および調節可能なゲインを有する減衰器(アッテネータ)を経て加算ノードSNへ送られ、そのため、聴こえの受音特性が、前方マイクロフォンMICFの全指向特性から可変形の指向特性に変わる。
【0018】
したがって、スイッチSWが閉じた状態で加算ノードSNで生成されて信号プロセッサへ供給される合成信号Yは、それぞれ前方および後方マイクロフォンMICFおよびMICBからの信号XfrontおよびXbackと関連づけられて、
の関係にある。ここで、調節可能なパラメータomniは、減衰器の調節可能なゲインを表し、Tは、前方および後方マイクロフォンMICFおよびMICBがそれぞれ受け取った音声信号の到着時間の差に対応した調節可能な時間遅延を表す。
【0019】
図2および図3のグラフは、それぞれ1kHzおよび100Hzで測定した図1の補聴器の受音特性の変化を示すものであって、0〜1の範囲の調節可能なパラメータomniの値に対する、全指向性形NDおよび弱カージオイド形(心臓形曲線)から超(スーパー)カージオイド形までのさまざまな指向性形D1〜D10の受音特性の変化を示し、図4および図5のグラフは、パラメータomniの値を対応して変化させたときの補聴器の前方および後方の領域からそれぞれ受け取った信号の振幅特性の変化を示している。
【0020】
これらのグラフから明らかなように、従来の補聴器の場合、全指向特性とさまざまな形の指向特性との間で切り換えを行うと、ユーザの背後の領域から受け取った信号についてゲインまたは振幅の応答の所望の漸減が得られるだけでなく、それに伴って、ユーザの前方の領域から受け取った信号についてもゲインまたは振幅の応答が大幅に変化する。その結果、聴覚障害のあるユーザを補償するため、全指向特性を使用することが好ましい静かな環境で聴くように聴力の調整または適合が行なわれても、指向特性への切り換えが行われたときには、たとえば、パーティなどの騒音環境で補聴器を使用する場合には、最適補償は達成されないであろう。
【0021】
図6は、原則的に、本発明による補聴器の第1実施形態の前段部を示し、補聴器の受音特性の指向性を、全指向特性から指向特性へ、またはその逆の変化を制御するための切り換えコントローラを含む。この変化は、スイッチ切り換え式で、または漸次滑らかな切り換え式で実行することができる。
【0022】
補聴器の前段部は、少なくとも2つのマイクロフォン回路、すなわち、前方マイクロフォンFmicおよび後方マイクロフォンBmicと、これらのマイクロフォンからの電気出力信号用の、おそらくは任意の前処理回路とを含む。2つのマイクロフォン間の距離は、最短で1mm、最長で数cmにすることができる。
【0023】
前段部はさらに、少なくとも2つの制御可能な増幅器または減衰器1および2と、少なくとも1つの時間または位相遅延素子(装置)3と、少なくとも3つの合成回路4、5および6とを含む。加算もしくは減算またはこれらの組み合わせ演算を行うように、合成回路が正および負入力端子を含むことができることが、理解されるべきである。
【0024】
構成において、後方マイクロフォンBmicは、可制御(制御可能な)増幅器または減衰器1と、第1加算回路4とに接続されている。
【0025】
前方マイクロフォンFmicは、直接的に可制御増幅器または減衰器2と、第2加算回路6とに接続されている。可制御増幅器または減衰器2の出力はさらに、直接的に第1加算回路4の第2入力に接続されており、他方、可制御増幅器1の出力は、直接的に減算回路5の正入力に接続されている。
【0026】
第1加算回路4の出力と減算回路5の負入力との間に、好適な可制御遅延素子3が設けられている。
【0027】
以下の説明では、加算回路および減算回路を一般的に合成回路と呼ぶ。
【0028】
動作を説明すると、補聴器の周囲からの音が、前方マイクロフォンFmicおよび後方マイクロフォンBmicの両方で受信される。2つのマイクロフォン間の距離は、最短で1mm、最長で数cmにすることができる。
【0029】
前方マイクロフォンFmicの出力信号は合成回路6へ与えられる。後方マイクロフォンBmicの出力信号は、合成回路4の第1入力に与えられるとともに可制御減衰器または可制御増幅器1へ送られる。この減衰器または増幅器のゲインは0から1まで、すなわち、無増幅から全増幅まで制御可能に変化させることができる。この切り換え(変化)は、スイッチ切り換え式で、または制御された漸次的変化式で実行してもよい。これは、0と1との間のいずれの増幅も制御可能に達成できることを意味している。
【0030】
前方マイクロフォンFmicの出力信号は、もしあれば、可制御減衰器または増幅器2へ送られる。この減衰器または増幅器の増幅は、0から1まで、すなわち、無増幅から全増幅まで制御可能に変化させることができる。この場合も、切り換えは、スイッチ切り換え式で、または漸次的制御変化式で実行してもよい。これは、0と1との間のいずれの増幅も達成できることを意味している。
【0031】
可制御減衰器または増幅器2の出力信号は、もしあれば、合成回路4の第2入力へ与えられる。合成回路4の出力信号は、もしあれば、可制御遅延素子3へ与えられる。この遅延素子の遅延は、最短の1μsから1000μs以上まで制御することができる。
【0032】
遅延素子3の出力信号は、もしあれば、合成回路5の負入力へ送られる。合成回路5の出力は合成回路6の第2入力へ与えられる。
【0033】
それによって、前方マイクロフォンFmicの出力信号は、減衰器または可制御増幅器2内で減衰された後、合成回路4内で、後方マイクロフォンBmicの不遅延出力信号に加算される。合成回路4の出力信号は次に、遅延素子3内で遅延された後、合成回路5へ送られる。遅延素子3の可制御遅延は、一般的に、前方マイクロフォンFmicと後方マイクロフォンBmicとの間における音の到着時間の音響(音波)遅延と同じ値を持つことになるであろう。好ましくは、この遅延も、調節および/または制御可能である。
【0034】
また、減衰器または可制御増幅器1の出力信号は、合成回路5の正入力へ送られる。この合成回路内で、遅延素子3の遅延出力信号が、増幅器または減衰器1の減衰出力信号から減算される。合成回路5の出力信号は、処理後の信号として合成回路6へ送られる。合成回路6の出力信号は次に、ここでは説明する必要がない補聴器の信号プロセッサなどの他の構成要素でさらに処理される入力信号として使用される。
【0035】
補聴器の他の要素は、当該技術分野では知られているように、複数の信号処理チャネルを含み、そこには、共通切り換えコントローラまたは各チャネル用の個別のコントローラを設けることができる。
【0036】
さらに当該技術分野で知られているように、両方のマイクロフォンFmicおよびBmicの出力信号は、好ましくは、ディジタル形式に変換してから、要素1〜6を有する切り換えコントローラに与えられる。
【0037】
図6の回路の機能は以下の通りである。
【0038】
指向性動作モードでは、可制御減衰器1および2の信号伝達が0に設定されている、すなわち、信号がまったく伝達されない。
【0039】
前方マイクロフォンFmicの出力信号は、直接的に第2加算回路6へ送られる。後方マイクロフォンBmicの出力信号は、第1加算回路4および遅延素子3を経て減算回路5の負入力へ送られ、そこで信号の極性が変わる。減算回路5の出力信号は次に、第2加算回路6の第2入力へ送られる。したがって、後方マイクロフォンBmicからの遅延信号が、前方マイクロフォンFmicの不遅延出力信号から減算される。
【0040】
遅延素子の遅延Tを後方マイクロフォンBmicと前方マイクロフォンFmicとの間の音波遅延Aと同じになるように調節することによって、前方指向特性を生じさせることができる。この遅延によって、最初に後方マイクロフォンBmicで受信され、その後に前方マイクロフォンFmicで受信された信号は、加算回路6内で抑制される。加算回路6では後方マイクロフォンの遅延信号が、前方マイクロフォンの出力信号から減算されるからである。
【0041】
この動作モードでは、後方マイクロフォンBmicの遅延出力信号を前方マイクロフォンFmicの出力信号から減算した結果である加算回路6からの出力信号が得られ、したがってユーザの背後から直接的に届く音が消去(キャンセル)される。
【0042】
T<Aに調整することによって、部分的にユーザの側方から届く音が消去され、消去効果の方向は、T/Aの比によって制御される。
【0043】
全指向性動作モードでは、両方の減衰器1および2が、完全信号伝達に設定される。
【0044】
前方マイクロフォンFmicおよび後方マイクロフォンBmicからの出力信号が第1加算回路4へ送られ、ここでそれらが合成されて、遅延素子3を経て減算回路5へ送られ、そこで合成遅延信号が後方マイクロフォンBmicの出力信号から減算される。
【0045】
減算回路5の出力信号は次に、第2加算回路6へ送られ、そこで前方マイクロフォンFmicの不遅延出力信号と合成される。これらの信号の加算によって、全指向特性が生じる。この動作モードでは、前方マイクロフォンからの信号と、前方および後方マイクロフォンの遅延信号を減算した後方マイクロフォンからの信号とを加算することによって生成される加算回路6からの出力信号が得られる。
【0046】
音源から2つのマイクロフォンまでの距離が異なっているので、2つのマイクロフォンで受信される音声信号は、音源からそれぞれのマイクロフォンに到着する時間が異なる。
【0047】
この差が音響遅延Aであり、それぞれ前方マイクロフォンと後方マイクロフォンとで受信される音声(音)信号XfrontとXbackとの間の関係は一般的に、
で表すことができる。ここで、
は音源の実際の方向における音波遅延である。
【0048】
加算回路6からの合成信号Yは、
であり、ここで、omniは減衰器1および2を制御する調節可能なパラメータであって、好ましくは0から1までの範囲の値を有する、すなわち、下限omni=0は、減衰器1および2を通る信号伝達がまったくないことを意味し、上限omni=1は、減衰器1および2を通る信号の最大伝達を意味する。
【0049】
本発明を制限するものではないが、好ましくはパラメータomniを両方の減衰器1と2とで実質的に(ほぼ)同じにする。
【0050】
omni=0で全指向性動作モードが選択された場合、合成信号Yは、
になる。
【0051】
遅延Tが、指向性動作モードでの後方マイクロフォンから前方マイクロフォンまでの直接の遅延Aと等しく選択された場合、音声信号Xの、ユーザの真後ろから届く部分が最大限に抑制され、カージオイド特性として知られる指向特性が達成される。
【0052】
以上に記載した信号処理は好ましくは、時間または周波数領域でのディジタル処理として実行される。周波数領域での処理を用いる場合、マイクロフォンの不遅延出力信号と併せてマイクロフォンの遅延出力信号を生成することができるマイクロフォン回路omniを使用することが好都合である。そのようなマイクロフォン回路は、本出願人の係属中の国際特許出願第PCT/EP99/00767号に記載されている。
【0053】
図7〜図10は、図6に示された前段部を具現した補聴器の受音特性および振幅応答のグラフであり、図2〜図5のグラフに対応し、これらの図面と同一の参照番号を使用している。図7および図8から明らかなように、受音特性の、ユーザの前方領域を表す部分は、全指向特性NDおよびさまざまな指向性形D1〜D10間の切り換えの影響を受けず、また、図9に示されているように、ユーザの前方領域から受信された信号の振幅応答は、切り換えの影響を受けず、ユーザの背後領域から届く音を抑制するための受音特性の変化に関係なく、同一に保たれる。これによって、全指向特性が使用される静かな状況でユーザの聴覚障害を補償するように補聴器の調整または適合をしておけば、受音特性の指向性形を使用するもっと騒がしい環境で補聴器を使用するときも、最適な聴音性能を与えるであろう。
【0054】
図11の回路は、図6の回路と似ており、要素1〜6を備えた切り換えコントローラを含む。同様な要素には同一の参照番号を付けて示す。
【0055】
少なくとも2つのマイクロフォン、すなわち前方マイクロフォンFmicおよび後方マイクロフォンBmicの出力側に信号処理装置(ユニット)7および8が追加して配置されている。2つの信号処理装置7および8の処理出力信号は次に、要素1〜6を備えた切り換えコントローラへ与えられる。信号プロセッサ7および8は、2つのマイクロフォンの2つの出力信号に対して等化機能を実行し、および/または帯域通過フィルタなどのさまざまなフィルタを含むことができる。帯域通過フィルタを使用する場合、マイクロフォン信号を幾つかの帯域に分割して、それぞれに専用の切り換えコントローラを設けることができる。さまざまな帯域またはチャネルにおける加算回路6からのそれぞれの出力信号が次に合成されて複合合成信号になり、補聴器の残りの段階でさらに処理される。
【0056】
図12は、第3実施形態の同様な回路図であり、したがって、同一要素には同一の参照番号を使用する。この回路では、2つのマイクロフォンFmicおよびBmicの出力信号に対する時間遅延が、遅延素子3を表す個別の遅延ユニット3aおよび3bで実行される。それ以外の機能は、図6および図11の回路の機能と同様である。さらに、可制御減衰器1および2の減衰、ならびに遅延ユニット3aおよび3bの遅延を制御することができる制御装置9が示されている。本発明のこの実施形態は、補聴器用にマイクロフォン遅延信号をマイクロフォン不遅延信号と一緒に供給することができるマイクロフォン入力回路と組み合わせれば特に好都合である。そのような回路は、本出願人の係属中の国際特許出願第PCT/EP99/00767号に開示され、記載されている。
【0057】
前述したように、切り換えコントローラにおいて、音声信号の振幅応答ならびに時間および位相が、指向性を変更したときに変化しないことが非常に重要である。
【0058】
図13は、図6を参照しながら以上に説明した切り換えコントローラを含む補聴器の前段部回路のさらなる改良を概略的に示している。同じ要素は、前述のものと同一の参照番号で表されている。
【0059】
2つのマイクロフォンFmicおよびBmicの出力信号を合成する際に使用されるテクニックのために、加算手段6の出力信号の結果として生じる振幅応答が、もちろん関連する周波数範囲において、単一マイクロフォンの振幅応答と比較してオクターブ当り6dBの増加を示す。
【0060】
この作用は、後方マイクロフォンからの出力信号の遅延バージョンを前方マイクロフォンからの不遅延出力信号から減算して指向性効果を達成するすべてのシステムで観察されるであろう。
【0061】
しかしながら、ほとんどの場合、補聴器の前段部の出力側に、すなわち加算回路6にフィルタを追加することによって、振幅応答のこの変化を補償することが望ましい。もちろん、そのようなフィルタは、関連する周波数範囲でオクターブ当り6dBの減少を意味する。そのような解決策の欠点は、回路部品数、時間および電力の増加が必要になることであり、これらのすべてが最近の補聴器技術において非常に決定的な重要性を有する。
【0062】
しかしながら、本発明の切り換えコントローラは、この補償フィルタリングを実行するように適応させることもできる。したがって、加算回路6の出力側にフィルタを追加する必要がまったくないであろう。
【0063】
この目的から、加算回路4と遅延装置3との間に減算回路10が追加して配置されており、加算回路6の出力信号が直接的に、フィードバックループで加算手段10の負入力へ与えられる。
【0064】
この新規な構造は、すでに所望効果を有する。
【0065】
可制御増幅器または減衰器11をフィードバックループ内に挿入することが好ましいであろう。
【0066】
したがって、切り換えコントローラの出力信号が、加算回路6から可制御減衰器11を経て減算回路10の負入力へフィードバックされる。したがって、減衰器11の出力信号が、減算回路10内で加算回路4の出力信号から減算される。
【0067】
減算回路10の結果的に生じる出力信号が、遅延素子3へ送られ、そこから減算回路5の負入力へ送られる。減算回路5の正入力は、可制御減衰器1の出力に接続されている。
【0068】
原則的に、図6および図11〜図13の実施形態において、すべての点で2つの個別の加算手段5および6と同一の性質を有する限り、減算回路5および加算回路6を組み合わせて、単一の合成回路とすることもできる。
【0069】
理想的には、非常に低い周波数で6dB/オクターブの低下を生じさせるフィルタリングを行うためには、減衰器11のゲイン・ファクターが1またはユニティでなければならない。しかしながら、これによっておそらくはループ・ゲインがユニティになるために、回路が不安定になるであろう。したがって、増幅器または減衰器11のゲインを1またはユニティよりわずかに小さく設定することが好ましい。
【0070】
図14には、本発明を具現した補聴器のさらなる発展例が示されており、ここでは、上記関係、すなわち、
で表されるような全体の合成信号を生成する前に、前方および後方マイクロフォンFmicおよびBmicからの信号に施す制御可能な減衰および位相遅延の動作が、異なった回路構造によって実行される。
【0071】
この場合、切り換え手段は、前方および後方マイクロフォンFmicおよびBmicに接続された第1加算回路12と、前方マイクロフォンFmicに接続された正入力および後方マイクロフォンBmicに接続された負入力を有する第1減算回路13とを含む。第1および第2位相遅延素子(装置)14および15が、それぞれ第1減算回路13および加算回路12に接続されている。第2加算回路16が、第1減算回路13および第1位相遅延素子14に接続され、第2減算回路17の正入力が第1加算回路12に接続され、その負入力が第2位相遅延素子15に接続されている。第1可制御減衰器18が第2加算回路16からの信号に作用して、この信号をファクター(1−omni)/2で減衰させ、第2可制御減衰器19が第2減算回路17からの信号に作用して、この信号をファクター(1+omni)/2で減衰させる。第3加算回路20が第1および第2減衰器18および19に接続されていて、それらからの信号を加算して、信号プロセッサへ送るべき全体の合成信号を生成する。
【0072】
上記実施形態に使用されているマイクロフォンは、好ましくは全指向性マイクロフォンである。
【0073】
全指向性動作モードで2つのマイクロフォンを使用するとき、両方のマイクロフォンが電気的雑音信号Nを発生する。これらの2つの雑音(ノイズ)信号は同様な電力:
|Nback|=|Nfront|
を有する。ここで、Nbackは後方マイクロフォンBmicからの雑音信号、Nfrontは前方マイクロフォンFmicからの雑音信号である。
【0074】
雑音信号Nは、ランダム信号である。したがって、結果的に生じる信号振幅は、単一の振幅の2倍より小さい。したがって、3dBの雑音減少が生じる。合計雑音信号は、
→
により計算することができる。
【0075】
本発明による切り換えコントローラを含む補聴器の新規な前段部を用いれば、さまざまな指向特性パターンを制御可能に実現することができることが示された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 米国特許第5,757,933号の従来の補聴器の概略的なブロック図である。
【図2】 全指向特性とさまざまな指向形との間で生じる図1の補聴器の1KHzで測定された受音特性の変化を示すグラフである。
【図3】 全指向特性とさまざまな指向形との間で生じる図1の補聴器の100Hzで測定された受音特性の変化を示すグラフである。
【図4】 図1の補聴器で使用されている前方マイクロフォンの振幅特性に生じる変化を示すグラフである。
【図5】 図1の補聴器で使用されている後方マイクロフォンの振幅特性に生じる変化を示すグラフである。
【図6】 本発明による補聴器の第1実施形態の前段部の概略的構成を示している。
【図7】 図6に示された補聴器に関する図2のグラフに対応するグラフである。
【図8】 図6に示された補聴器に関する図3のグラフに対応するグラフである。
【図9】 図6に示された補聴器に関する図4のグラフに対応するグラフである。
【図10】 図6に示された補聴器に関する図5のグラフに対応するグラフである。
【図11】 第2実施形態の概略的構成を示している。
【図12】 第3実施形態の同様な概略的構成を示している。
【図13】 図6に示された構成のさらなる改良を概略的に示している。
【図14】 本発明を具現した補聴器のさらなる発展例を示している。
Claims (17)
- 離隔配置された第1および第2受音マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)と、上記マイクロフォン手段から供給された信号を処理する信号プロセッサと、上記信号プロセッサからの出力信号に応答して音信号を発生する出力トランスドューサとを備えた補聴器の受音特性の指向性を制御するために、上記受音特性を全指向特性と指向特性との間で切り換えるステップ、ならびに補聴器を上記指向特性で動作させるとき、上記第1および第2マイクロフォン手段から供給された信号を合成して全体の合成信号にするステップを含み、少なくとも1つの信号に調節可能な時間または位相の遅延を加えるようにした方法において、
全指向特性から指向特性への、またはその逆の受音特性の上記切り換えが、上記第1および第2マイクロフォン手段からの信号(Xfront、Xback)の両方から派生した信号に,調節可能な減衰制御パラメータ( omni )および遅延(T)を用いて制御される減衰および時間または位相の制御された遅延を行った後、上記の全体の合成信号(Y)を生成することによって実施され、それによって、上記の全体の合成信号(Y)が、
(ここで,0< omni )
で決定され、補聴器の位相関係、時間遅延および振幅特性にほとんど影響を与えることなく、上記全指向特性と上記指向特性のいずれかの所望の形との間で、スイッチ切り換えとして、または徐々にかつ滑らかな変化として補聴器を切り換えることを特徴とする方法。 - 上記第1マイクロフォン手段(Fmic)からの減衰信号に調節可能な時間または位相の遅延を加えた後、この遅延信号を上記第2マイクロフォン手段(Bmic)からの減衰信号から減算し、この減算の結果を上記第1マイクロフォン手段(Fmic)から直接的に供給される信号と合成することによって上記の全体の合成信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 上記の時間または位相の遅延を加える前に、上記第1マイクロフォン手段(Fmic)からの減衰信号を上記第2マイクロフォン手段(Bmic)からの信号と合成して第1合成信号にすることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 上記の全体の合成信号を上記第1合成信号から減算することを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 上記第1合成信号から減算する前に、上記全体の合成信号を減衰させることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 上記第1および第2マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)からの信号を加算および減算手段に供給し、上記加算および上記減算手段から生じた信号に調節可能な時間または位相の遅延を加え、上記減算手段からの時間または位相の遅延信号を上記減算手段から直接的に供給された信号に加算した後、ファクター(1−omni)/2で減衰させ、上記加算手段からの時間または位相の遅延信号を上記加算手段から直接的に供給された信号から減算した後、ファクター(1+ omni)/2で減衰させることによって、第1および第2減衰信号を生成し、上記第1および第2減衰信号を加算することによって、上記の全体の合成信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 上記第1のマイクロフォン手段から派生した信号の減衰に用いられるパラメータ( omni )と,上記第2のマイクロフォン手段から派生した信号の減衰に用いられるパラメータ( omni )は,ほぼ同じであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 上記調節可能なパラメータ(omni)は、0<omni≦1の範囲内の値を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
- 離隔配置された第1および第2受音マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)と、上記マイクロフォン手段から供給された信号を処理する信号プロセッサと、上記信号プロセッサからの出力信号に応答して音信号を発生する出力トランデューサとを備え、さらに、受音特性を全指向特性と指向特性との間で切り換えるための切り換え制御手段と、上記指向特性で動作するとき、上記第1および第2マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)からの信号を合成して、全体の合成信号を生成して上記信号プロセッサへ供給する合成手段(4、5、6;12、13、16、17)とを備え、少なくとも1つの信号の位相遅延変形を生成するために調節可能な時間または位相の遅延手段(3;14、15)を設けた、受音特性の指向性が制御可能な補聴器において、
上記切り換え制御手段は、上記第1および第2マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)の両方からの信号(Xfront、Xback)からそれぞれ派生した信号に作用する可制御減衰手段(2、1;18、19)、および可制御時間または可制御位相遅延手段(3;14、15)を含み、上記減衰および位相遅延手段(1〜3;14、15、18、19)は、調節可能な減衰制御パラメータ(omni)および遅延(T)を用いて上記全体の合成信号(Y)を生成するように制御され、これによって、上記の全体の合成信号(Y)が、
(ここで,0< omni )
で決定され、補聴器の位相関係、時間遅延および振幅特性にほとんど影響を与えることなく、上記全指向特性と上記指向特性のいずれかの所望の形との間で、スイッチ切り換えとして、または徐々にかつ滑らかな変化として補聴器を切り換えることを特徴とする補聴器。 - 上記減衰手段は第1および第2減衰手段(1、2)を含み、上記第1減衰手段(2)の出力が、上記時間または位相遅延手段(3)に接続され、上記時間または位相遅延手段(3)の出力が、減算手段(5)の負入力に接続され、上記減算手段(5)の正入力が、上記第2減衰手段(1)に接続されており、上記減算手段(5)および上記第1マイクロフォン手段(Fmic)の出力信号が合成手段(6)に接続されて、上記の全体の合成信号(Y)が生成されることを特徴とする請求項9に記載の補聴器。
- 上記第1減衰手段(2)の出力は、加算手段(4)の第1入力に接続されており、上記加算手段(4)は上記第2マイクロフォン手段(Bmic)に接続された第2入力を有し、上記加算手段(4)の出力が上記時間または位相遅延手段(3)に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の補聴器。
- 上記時間または位相遅延手段(3)は、それぞれ上記第1および第2マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)に接続された別個の第1および第2遅延ユニット(3a、3b)を含み、上記減衰手段は、上記第1遅延ユニット(3a)と上記減算手段(5)との間に接続された第1減衰手段(2)を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の補聴器。
- 上記全体の合成信号(Y)を生成する上記合成手段(6)の出力は、フィードバックループを介して減算手段(10)の負入力に接続されており、上記減算手段(10)の正入力が、上記加算手段(4)の出力に接続されていることを特徴とする請求項11に記載の補聴器。
- 上記フィードバックループ内に第3減衰手段(11)が含まれていることを特徴とする請求項13に記載の補聴器。
- 上記切り換え手段は、上記第1および第2マイクロフォン手段(Fmic、Bmic)に接続された第1加算回路(12)と、上記第1マイクロフォン手段(Fmic)に接続された正入力および上記第2マイクロフォン手段(Bmic)に接続された負入力を有する第1減算回路(13)と、それぞれ上記第1減算および第1加算回路(13、12)に接続された第1および第2の時間または位相遅延素子(14、15)と、上記第1減算回路(13)と上記第1時間または位相遅延装置(14)から与えられた信号を加算する第2加算回路(16)と、上記第1加算回路(12)に接続された正入力および上記第2時間または位相遅延装置(15)に接続された負入力を有する第2減算回路(17)と、上記第2加算回路(16)からの信号にファクター(1−omni)/2の減衰を施す第1可制御減衰器(18)と、上記第2減算回路(17)からの信号に定数(1+omni)/2の減衰を施す第2可制御減衰器(19)と、上記第1および第2減衰器(18、19)からの信号を加算して上記の全体の合成信号を生成する第3加算回路(20)とを含むことを特徴とする請求項9に記載の補聴器。
- 上記第1のマイクロフォン手段から派生した信号の減衰に用いられるパラメータ( omni )と,上記第2のマイクロフォン手段から派生した信号の減衰に用いられるパラメータ( omni )は,ほぼ同じであることを特徴とする請求項9から15のいずれか1項に記載の補聴器。
- 上記調節可能なパラメータ(omni)は、0<omni≦1の範囲内の値を有することを特徴とする請求項9から16のいずれか1項に記載の補聴器。
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