WO2010089976A1 - 補聴器 - Google Patents
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- the block diagram which shows an example of a structure of the hearing aid which concerns on the 1st Embodiment of this invention.
- the block diagram which shows an example of a structure of the noise suppression part of the hearing aid which concerns on the 1st Embodiment of this invention.
- the flowchart which shows an example of operation
- the flowchart which shows an example of operation
- the block diagram which shows an example of a structure of the hearing aid which concerns on the 2nd Embodiment of this invention.
- the time constant for controlling the nonlinear compression gain Gnlc to be decreased is set to be long.
- the time constant for controlling the nonlinear compression gain Gnlc in the increasing direction is set short. This meaning is to prevent the consonant at the beginning of the conversation in the audio signal from being deleted.
- the time constant for controlling the nonlinear compression gain Gnlc to be decreased is set short and the nonlinear compression gain Gnlc is increased. The time constant for controlling the direction is set longer.
- the noise suppression unit 702 is based on whether or not the speech section is a detection result by the audio signal detection unit 501, a stationary noise component (stationary noise component), and an unsteady noise component (unsteady noise component).
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Abstract
補聴器は、雑音抑圧ゲインを算出する雑音抑圧部と、信号強度および雑音成分強度に基づいて調整量を算出する調整量算出部と、信号強度と所定の基準ゲイン情報とに基づいて基準ゲインを算出し、調整量に基づいて基準ゲインを調整することによって、非線形圧縮ゲインを算出する非線形圧縮部とを備える。
Description
本発明は、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理とを連携した補聴器に関する。
従来の補聴器は、入力音に応じて生成されるアナログ入力信号をデジタル入力信号に変換するA/D変換器、デジタル入力信号の周波数特性を調整する周波数特性加工手段、デジタル入力信号を増幅する増幅器、デジタル入力信号をアナログ音声信号に変換して出力するD/A変換器、制御信号の入出力を行う制御信号入出力手段等を備える。
しかしながら、従来の補聴器は、音声と音声以外の音に区別することなく、入力音を増幅し、補聴器を装着している者に増幅した音を出力する。そのため、音声以外の環境騒音が大きくなると、その補聴器を装着している者に不快感を与える場合がある。そこで、周囲の音を考慮して出力する音を制御する技術が提案されている。
例えば、雑音をスペクトルサブトラクション(Spectrum Subtraction:SS)で抑圧し、無音声区間における信号パワと、入力音と信号パワの比から、増幅率を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。スペクトルサブトラクションとは、無音声区間の雑音レベルを統計的に推定することによって、デジタル入力信号から雑音成分のみの減算を行う雑音抑圧処理方法である。
また、環境騒音の定常度を検出することによって、圧縮増幅特性を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。ここで、定常度とは、パワの短時間的な変動を表わす尺度である。一般的に、空調機のようにパワ変動が少なく定常的な騒音は定常度が高く、板金工場のようにパワが激しく変動する騒音では定常度が低い。
また、環境騒音により、指向性制御とスペクトルサブトラクションを切り換える技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。指向性制御は、指向性マイクロホン又は複数の無指向性マイクロホンを用いて実行される。指向性マイクロホンを用いる場合には、正面方向のマイクロホン感度をそのままにして正面方向以外の感度を低くすることによって、SN比(Signal to Noise Ratio)を改善することができる。複数の無指向性マイクロホンを用いる場合には、複数のマイクロホンそれぞれに音声が入力される時間のずれを補正したうえで、複数の入力信号を足し合わせることによって、正面の音を強調することができる。
さらに、指向性制御において、全指向特性と指向特性とで補聴器の受音特性を滑らかに切り換る技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。受音特性の切り替えは、第1および第2マイクロホンからの入力信号(Xfront、Xback)から派生した信号の制御された減衰と、時間または位相の制御された遅延とを行った後、調節可能な減衰制御パラメータ(omni)および遅延(T)を用いて全体の合成信号(Y)を生成することによって実施される。
(発明が解決しようとする課題)
しかしながら、上記従来の技術では、スペクトルサブトラクションによる雑音抑圧処理を行った後、非線形圧縮処理(Non Linear Compression:NLC)を行うと、スペクトルサブトラクションによって一旦抑圧された雑音が増幅されてしまう。
しかしながら、上記従来の技術では、スペクトルサブトラクションによる雑音抑圧処理を行った後、非線形圧縮処理(Non Linear Compression:NLC)を行うと、スペクトルサブトラクションによって一旦抑圧された雑音が増幅されてしまう。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって音声を明瞭に聴き取ることが可能な補聴器を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段)
本発明の補聴器は、入力音から入力信号を生成するマイクと、入力信号における複数の周波数帯域毎の信号強度に基づいて入力信号に含まれる雑音成分強度を推定し、雑音成分強度を抑圧するための雑音抑圧ゲインを周波数帯域毎に算出する雑音抑圧部と、信号強度および雑音成分強度に基づいて調整量を算出する調整量算出部と、所定の基準ゲイン情報を記憶する基準ゲイン情報記憶部と、信号強度と所定の基準ゲイン情報とに基づいて基準ゲインを算出し、調整量に基づいて基準ゲインを調整することによって、入力信号を非線形に圧縮および増幅するための非線形圧縮ゲインを複数の周波数帯域毎に算出する非線形圧縮部と、雑音抑圧ゲインと非線形圧縮ゲインに基づいて入力信号を制御することによって出力信号を生成する制御部と、出力信号から出力音を再生するレシーバと、を備える。
(発明の効果)
本発明によれば、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって音声を明瞭に聴き取ることが可能な補聴器を提供することができる。
(課題を解決するための手段)
本発明の補聴器は、入力音から入力信号を生成するマイクと、入力信号における複数の周波数帯域毎の信号強度に基づいて入力信号に含まれる雑音成分強度を推定し、雑音成分強度を抑圧するための雑音抑圧ゲインを周波数帯域毎に算出する雑音抑圧部と、信号強度および雑音成分強度に基づいて調整量を算出する調整量算出部と、所定の基準ゲイン情報を記憶する基準ゲイン情報記憶部と、信号強度と所定の基準ゲイン情報とに基づいて基準ゲインを算出し、調整量に基づいて基準ゲインを調整することによって、入力信号を非線形に圧縮および増幅するための非線形圧縮ゲインを複数の周波数帯域毎に算出する非線形圧縮部と、雑音抑圧ゲインと非線形圧縮ゲインに基づいて入力信号を制御することによって出力信号を生成する制御部と、出力信号から出力音を再生するレシーバと、を備える。
(発明の効果)
本発明によれば、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって音声を明瞭に聴き取ることが可能な補聴器を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる補聴器では、入力信号に含まれる雑音成分を抑圧するための雑音抑圧処理(Noise Suppression:NS)を実施した後、周波数帯毎に異なるゲイン(増幅率)で入力信号に対して増幅を行う非線形圧縮処理(Non Linear Compression:NLC)を行う。
[第1の実施形態]
(補聴器の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る補聴器の構成図である。本実施形態に係る補聴器は、入力音からアナログ入力信号を生成するマイク101と、アナログ入力信号に所定の信号処理を行ってアナログ出力信号を生成する信号処理手段102と、アナログ出力信号から出力音を再生するレシーバ103とを有する。
[第1の実施形態]
(補聴器の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る補聴器の構成図である。本実施形態に係る補聴器は、入力音からアナログ入力信号を生成するマイク101と、アナログ入力信号に所定の信号処理を行ってアナログ出力信号を生成する信号処理手段102と、アナログ出力信号から出力音を再生するレシーバ103とを有する。
また、信号処理手段102は、A/D変換部121、周波数分析部123、周波数パワ算出部124、雑音抑圧部126、非線形圧縮部127、基準ゲイン情報記憶部128、調整量算出部129、統合ゲイン算出部130、制御部131、周波数合成部132、D/A変換部133を有する。
A/D変換部121は、マイク101によって生成されるアナログ入力信号を、信号処理手段102で処理するデジタル入力信号に変換する。これ以降、信号処理手段102での説明では、デジタル入力信号を「入力信号」と略称する。なお、本実施形態では、入力信号に含まれる所望信号を音声信号とする。音声信号には、会話音、歌声などの人間が発する声に対応する成分と、電話での通話音声やテレビ音声などの人間が発した声を機械に通した声に対応する成分とが含まれる。
周波数分析部123は、入力信号を所定時間区分に区切り、時間領域の入力信号を周波数領域の入力信号に変換する。周波数領域に変換する一例としてFFT(Fast Fourier Transform)やサブバンド符号化が存在する。
周波数パワ算出部124は、周波数領域の入力信号の実部および虚部から、周波数帯域毎の周波数パワ(信号強度)を算出する。周波数パワの算出方法の一例としては、RMS(Root Mean Square)や、実部および虚部の2乗したものを和にする方法が挙げられるが、これに限るものではない。
雑音抑圧部126は、周波数パワ算出部124から出力される周波数帯域毎の周波数パワに基づいて、入力信号の信号成分強度を算出するとともに、入力信号に含まれる雑音成分強度を推定する。雑音抑圧部126は、推定された信号成分強度及び雑音成分強度に基づいて、入力信号の雑音成分を抑圧するための雑音抑圧ゲインGnsを算出する。雑音抑圧部126の詳細については後述する。
調整量算出部129は、雑音抑圧部126によって推定される信号成分強度、雑音成分強度、および雑音抑圧ゲインGnsに基づいて、後述する基準ゲインの調整に用いられる調整量を、周波数帯域毎に算出する。算出された調整量は、非線形圧縮部127へ出力される。調整量算出部129における動作の詳細については後述する。
非線形圧縮部127は、周波数パワ算出部124から出力される周波数帯域毎の周波数パワ、調整量算出部129によって算出される調整量、および基準ゲイン情報記憶部128に格納された基準ゲイン情報を基に、周波数区分毎の非線形圧縮ゲインGnlcを決定する。具体的に、非線形圧縮部127は、基準ゲイン情報を参照することによって、周波数帯域毎の周波数パワに対応する基準ゲインを算出する。続いて、非線形圧縮部127は、基準ゲインと調整量とを乗算することによって、非線形圧縮ゲインGnlcを周波数帯域毎に算出する。
ここで、基準ゲイン情報は、補聴器装用者の聴力レベルに応じて決定される非線形圧縮関数を示す。図8は非線形圧縮部127が利用する基準ゲイン情報の一例である。基準ゲイン情報から導出される基準ゲインによれば、入力信号は、聴力レベルの低下及びダイナミックレンジ(可聴範囲)の狭まりを補償する方向に増幅又は圧縮される。基準ゲイン情報は、周波数区分毎にあらかじめ基準ゲイン情報記憶部128に記憶されている。非線形関数と非線形圧縮部127における動作の詳細については後述する。
統合ゲイン算出部130は、非線形圧縮部127によって算出される非線形圧縮ゲインGnlcと、雑音抑圧部126によって算出される雑音抑圧ゲインGnsとに基づいて、統合ゲインG(G=Gnlc×Gns)を算出する。
制御部131は、入力信号を統合ゲインGで増幅する。具体的には、制御部131は、周波数分析部123によって生成される周波数領域の入力信号に周波数区分毎の統合ゲインGを乗算することによって、周波数領域の入力信号を増幅する。これにより、制御部131は、出力信号を生成する。
周波数合成部132は、増幅された周波数毎の出力信号を合成する。具体的には、周波数合成部132は、例えばIFFT(Inverse FFT)により、周波数領域の出力信号を時間領域の出力信号に変換する。
D/A変換部133は、信号処理手段102で生成される出力信号、すなわちデジタル出力信号をアナログ出力信号に変換する。
図8は、非線形圧縮部127における非線形圧縮関数の一例であり、特表平2-502151に記載の第5図を例にとって説明する。横軸は入力信号の音圧レベルの対数振幅エンベロープ[dB]をFiとし、縦軸は出力信号の対数振幅エンベロープ[dB]をFoとする。まず、入力信号レベルが低い場合、適合形アンプは、入力信号に対して増加する利得を与える。すなわち、Fi-Fo曲線の傾きROは、入力信号を伸張するために1より大きく設定されている。これにより、音声信号に対し、低レベルのバック・グラウンド・ノイズが減衰される。
図8は、非線形圧縮部127における非線形圧縮関数の一例であり、特表平2-502151に記載の第5図を例にとって説明する。横軸は入力信号の音圧レベルの対数振幅エンベロープ[dB]をFiとし、縦軸は出力信号の対数振幅エンベロープ[dB]をFoとする。まず、入力信号レベルが低い場合、適合形アンプは、入力信号に対して増加する利得を与える。すなわち、Fi-Fo曲線の傾きROは、入力信号を伸張するために1より大きく設定されている。これにより、音声信号に対し、低レベルのバック・グラウンド・ノイズが減衰される。
入力信号レベルがK1と表示された選択レベルを越える場合、適合形アンプは、入力信号に対して線形な利得を与える。すなわち、Fi-Fo曲線の傾きR1は1程度であることが好ましい。これにより、通常の音声区間にある振幅を有する入力信号に対し、補聴器装用者の個々の聴力レベルに適した利得関数が選択される。
さらに、入力信号レベルが図8中のK2で表示された選択レベルを超える場合、適合形アンプは、利得曲線の線型部分を1より小さくすることによって、入力信号を圧縮する。このK2のレベルは、着用者が最も快適に感じる音圧レベルMCL(Most Confortable Level)を越える信号が圧縮されるように選択されることが好ましい。従って、図8の入出力曲線の3つの線形部分は、弱い信号を伸長させ、通常の音声信号を通常のように増幅させるとともに、強信号を圧縮するよう作用する。
但し、非線形圧縮部127では、信号成分強度と雑音成分強度の比であるSN比や、音声区間/非音声区間に関わらず、入力信号のレベルに応じて圧縮、伸張処理が行われる。そのため、例えば非音声信号である雑音を伸張したり、音声信号を圧縮したりする場合が生じてしまう。この課題を解決することが、本実施形態に係る補聴器の特徴である。
(雑音抑圧部126の構成)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る雑音抑圧部126の構成図である。雑音抑圧部126は、帯域抽出部201、雑音成分推定部202、非線形圧縮ゲイン算出部205、非線形圧縮ゲイン時定数制御部207を有する。
次に図2を用いて、雑音抑圧部126の処理の流れを説明する。
帯域抽出部201は、周波数パワ算出部124で算出される周波数パワ(ここでは周波数パワの信号成分としての音声成分および雑音成分の双方を含むことがある)を入力する。帯域抽出部201は、後述する雑音抑圧ゲインGnsを算出する周波数区分に基づいて、周波数帯域毎の周波数パワを周波数区分毎に纏める演算の結果を信号成分強度とする。ここで周波数区分とは、1つの周波数帯域もしくは複数の周波数帯域からなる。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る雑音抑圧部126の構成図である。雑音抑圧部126は、帯域抽出部201、雑音成分推定部202、非線形圧縮ゲイン算出部205、非線形圧縮ゲイン時定数制御部207を有する。
次に図2を用いて、雑音抑圧部126の処理の流れを説明する。
帯域抽出部201は、周波数パワ算出部124で算出される周波数パワ(ここでは周波数パワの信号成分としての音声成分および雑音成分の双方を含むことがある)を入力する。帯域抽出部201は、後述する雑音抑圧ゲインGnsを算出する周波数区分に基づいて、周波数帯域毎の周波数パワを周波数区分毎に纏める演算の結果を信号成分強度とする。ここで周波数区分とは、1つの周波数帯域もしくは複数の周波数帯域からなる。
次に、雑音成分推定部202では、周波数区分毎の周波数パワから雑音成分強度を推定する。雑音成分の推定方法の一例を説明する。推定方法として、周波数パワが時間軸方向に変動することに着目する方法が考えられる。具体的には、周波数パワが下降している時はそれを雑音成分強度とし、また周波数パワが上昇している時は、1単位時間前の周波数パワの値に所定定数(1より少し大きな値)を乗算する。この推定方法は、「Minimum Hold」と呼ばれる。なお、1単位時間として、周波数分析を行う時間間隔や、周波数分析処理をオーバーラップさせるために、その半分の時間間隔などが用いられるが、その限りではない。
雑音抑圧ゲイン算出部205は、信号成分強度と雑音成分強度とから算出されるSN比に基づいて、雑音抑圧ゲインGnsを算出する。例えば、雑音抑圧ゲインGns=((信号成分強度-雑音成分強度)/信号成分強度)として算出することが出来る。ここで、雑音抑圧ゲインGnsは、0<Gns≦1を満たす。また、雑音抑圧ゲインGnsの最小値を0に近い値として説明しているが、これに限られるものではない。例えば、雑音抑圧の程度が大きい結果、雑音抑圧処理によりミュージカルノイズと呼ばれる異音が生じる場合には、雑音抑圧ゲインGnsの最小値を0より1に近い値に設定することにより、異音発生を低減する事が可能となる。さらに、雑音成分強度の推定値の算出方法によっては、雑音抑圧ゲインGnsが最小値未満もしくは負値となる場合が存在するが、この場合は、雑音抑圧ゲインGnsを最小値に設定すればよい。
雑音抑圧ゲイン時定数制御207は、雑音抑圧ゲインGnsに対して時定数制御を行う。雑音抑圧ゲイン時定数制御207は、例えば、入力信号に音声など信号成分が多く含まれる場合には、雑音抑圧ゲインGnsを増加する方向に制御する時定数を短くするとともに、減少する方向に制御する時定数を長くする。これによって、入力信号に含まれる音声信号を雑音抑圧部で抑圧することを防止し、かつ音声信号が中断した後に音声が再開した時に、音声成分を通過する設定に速やかに対応することができる。一方、雑音抑圧ゲイン時定数制御207は、入力信号に雑音成分が多く含まれる場合には、雑音抑圧ゲインGnsを減少する方向に制御する時定数を短くするとともに、増加する方向に制御する時定数を長くする。これによって、時間変動の大きい突発雑音に対応できる。また、定常雑音が支配的な音環境では、雑音抑圧ゲインのレベル変動を少なくできるので、聞きやすい音を提供することが可能となる。
また、雑音抑圧部126は、雑音成分の強度が減衰するよう抑圧処理を行うウィーナーフィルタリングを利用してもよい。ウィーナーフィルタによる雑音抑圧を行う場合には、雑音抑圧部126にウィーナーフィルタを設けることによって、フィルタ出力での波形を、雑音成分を含まないフィルタ入力の波形と出来る限り同等にする。また、スペクトル減算により雑音抑圧を行う場合には、音声成分および雑音成分を含む入力信号から非音声成分の信号(つまり雑音成分のみの信号)を減算することで、雑音抑圧を行う。これにより、雑音成分の信号強度を減衰させることができる。
(調整量算出部129の動作)
図3は、本発明の第1の実施形態に係る調整量算出部129の動作の一例を示すフローチャートである。
あらかじめ、調整量のデフォルト値として「1」をセットしておく。
まず、雑音抑圧部126から取得される信号成分強度と雑音成分強度とからSN比を算出する(ステップS301)。続いて、算出したSN比が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS302)。SN比が第1閾値未満の場合、調整量として1未満の値をSN比から算出する(ステップS303)。つまりSN比が第1閾値より低い場合は、調整量を減少する処理を行う。一方、ステップS302においてSN比が第1閾値以上である場合には、SN比が第1閾値以上である第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS304)。SN比が第2閾値以上である場合、調整量として1以上の値をSN比から算出する(ステップS305)。つまり、SN比が第2の閾値より高い場合は、調整量を増加する処理を行う。SN比が第1閾値以上であり、かつ、第2閾値未満である場合、調整量として1を代入する。つまり、調整量を増減なしとする。ただし、第1閾値は第2閾値以下とする。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る調整量算出部129の動作の一例を示すフローチャートである。
あらかじめ、調整量のデフォルト値として「1」をセットしておく。
まず、雑音抑圧部126から取得される信号成分強度と雑音成分強度とからSN比を算出する(ステップS301)。続いて、算出したSN比が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS302)。SN比が第1閾値未満の場合、調整量として1未満の値をSN比から算出する(ステップS303)。つまりSN比が第1閾値より低い場合は、調整量を減少する処理を行う。一方、ステップS302においてSN比が第1閾値以上である場合には、SN比が第1閾値以上である第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS304)。SN比が第2閾値以上である場合、調整量として1以上の値をSN比から算出する(ステップS305)。つまり、SN比が第2の閾値より高い場合は、調整量を増加する処理を行う。SN比が第1閾値以上であり、かつ、第2閾値未満である場合、調整量として1を代入する。つまり、調整量を増減なしとする。ただし、第1閾値は第2閾値以下とする。
ステップS303、S305、S306において調整量を算出または代入した後、雑音抑圧部126から雑音抑圧ゲインGnsを取得する(ステップS307)。続いて、雑音抑圧ゲインGnsに基づいて調整量の最大値及び最小値を設定する(ステップS308)。続いて、調整量の時定数制御を行う(ステップS309)。続いて、全周波数区分(全バンド)についてステップS301~S309の処理が終了したか判定する(ステップS310)。全周波数区分について終了していない場合には、未処理の周波数区分について処理を行うべく、ステップS301に戻る。全周波数区分について終了している場合には、調整量を非線形圧縮部127へ出力する(ステップS311)。
なお、ステップS303において調整量の最小値を設定するとともに、ステップS305において最大値を設定してもよい。調整量の最小値の設定方法の一例としては、ある周波数区分において、所定時間区分毎に算出される雑音抑圧ゲインGnsと調整量との積が最小となる値を、調整量の最小値に設定する方法が挙げられる。別の表現をすると、雑音抑圧ゲインGnsの最小値を雑音抑圧ゲインGnsで除算した値を、調整量の最小値とする。この設定を行う意味は、雑音抑圧処理での最大抑圧量に調整量の最小値で合わせる事である。
また、調整量の最大値の設定方法の一例としては、ある周波数区分に対する雑音抑圧ゲインGnsと調整量との積が1となる場合の調整量の値を、調整量の最大値に設定する方法が挙げられる。別の表現をすると、所定時間区分毎に算出された雑音抑圧ゲインGnsの逆数を、調整量の最大値とする。この設定を行う意味は、雑音抑圧処理で、音声信号が含まれる所定時間区間を考えると、雑音抑圧処理により抑圧された音声信号を、入力信号の振幅レベルまで復帰させることを意味する。
また、ステップS307,S308では、雑音抑圧ゲインGnsを用いずに調整量の最大値及び最小値を設定してもよい。例えば、調整量の最大値及び最小値は、所定の規定値に設定されてもよい。この場合には、周波数帯域に調整量を比較演算する必要がないので、補聴器の消費電力を低減できる。
また、ステップS302,S304では、SN比と比較する閾値を2つ用意することによって、調整量を設定するステップを、1以上の値に設定するステップと、1に設定するステップと、1未満の値に設定するステップとの3つのステップに分類したが、これに限られるものではない。例えば、閾値を1つ用意することによって、調整量を設定するステップを、2つのステップに分類してもよい。この場合、SN比が閾値以上の場合には調整量を1以上とし、SN比が閾値未満の場合には調整量を1未満とすればよい。
また第1閾値および第2閾値それぞれは、周波数帯域毎にラウドネスレベルが一定となるように設定されていてもよい。これによれば、補聴器装用者の感覚に合わせて音声を明瞭に聴き取ることが可能になる。なお、ラウドネスレベル(Loudness Level)は、10dBおきの1000Hz純音を基準にとり、その音圧レベルの音と等しい大きさに聞こえる他の周波数の純音の音圧レベルを求めて作成された曲線群に対応する数値である。ラウドネスレベルの単位はホン(phon)である。
また、第1閾値及び第2閾値それぞれは、周波数帯域毎に異なる値に設定されていてもよい。この場合、第1閾値及び第2閾値それぞれは、例えば、典型的な音声の周波数特性と、定常雑音(例えば交通騒音や雑踏雑音)の周波数特性との比較に基づいて決定することができる。
ここで、音声の周波数特性、及び定常雑音の周波数特性については、書籍("Digital Hearing Aids", written by James M. Kates. / Plural Publishing Inc)の図面(Figure 9-7)に一例が記載されている。音声の周波数特性は、約800Hz以下の低周波数帯域にパワースペクトラムが集中する傾向がある。交通騒音の周波数特性は、周波数fの増加に対して、パワースペクトラムが1/fで徐々に減少する傾向がある。そのため、SN比を周波数帯域毎に比較した場合、800Hz以下の低い周波数帯域ではSN比が良い傾向があるのに対して、高い周波数帯域ではSN比が悪い傾向がある。特に、1kHzから6kHzの周波数帯域では、語音情報を含むにも関わらずSN比が悪い傾向がある。
以上のような周波数特性を考慮すれば、第1閾値及び第2閾値それぞれは、低周波数帯域側において大きい値に設定されるとともに、高周波数帯域側において小さい値に設定されることが好ましい。これによって、低周波数帯域側及び高周波数帯域側それぞれに対して、SN比の程度を判断する時間的タイミングをより近づけることができるので、言葉を聞き取り易い出力音を提供できる。
また、第1閾値及び第2閾値それぞれは、低周波数帯域側におけるSN比に基づいて、全周波数帯域一律に設定されていてもよい。上述の通り、音声の周波数特性は、低周波数帯域側にパワースペクトラムが集中しており、特に第一フォルマント周波数(200Hz以上かつ800Hz以下)における信号強度が強い。このため、SN比が低い音環境においても、第一フォルマント周波数の上限である800Hz以下の周波数帯域におけるSN比は、他の周波数帯域におけるSN比よりも大きい可能性が高い。また、音声の語音情報は200Hzから6kHzに含まれる。従って、音声の低周波数帯域側(母音部分)において検出されるSN比を用いることにより、SN比が低い音環境において、高周波数帯域側(子音部分)が雑音に埋もれてしまうことを防ぐことができる。その結果、言葉を聞き取り易い出力音を提供できる。
また、調整量は、周波数帯域毎に異なる値に設定されていてもよい。例えば、全周波数帯域のうち音声の語音情報が含まれる周波数帯域(200Hz~6kHz)における調整量を大きく設定するとともに、全周波数帯域のうち音声の語音情報が含まれない周波数帯域(200Hz未満、および6kHz以上)における調整量を小さく設定する。これによって、音声の語音情報が含まれる周波数帯域を増幅することができるので、言葉を聞き取り易い出力音を提供できる。
また、調整量の最小値は、周波数帯域毎に異なる値に設定されていてもよい。例えば、音声の語音情報が含まれる周波数帯域における調整量の最小値を、他の周波数帯域における調整量の最小値よりも小さく設定する。これによって、音声の語音情報が含まれる周波数帯域の音声信号に対する雑音抑圧制御の効き目が低下される。そのため、雑音抑圧制御によって音声信号が劣化されることを抑制できるので、言葉を聞き取り易い出力音を提供できる。
(非線形圧縮部127の動作)
図4は、本発明の第1の実施形態に係る非線形圧縮部127の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、周波数パワ算出部124から周波数区分毎に分割された周波数パワを取得する(ステップS401)。続いて、基準ゲイン情報記憶部402から基準ゲイン情報を読込む(ステップS402)。続いて、周波数処理区分毎に周波数パワを算出する(ステップS403)。続いて、基準ゲイン表を参照することによって、算出された周波数パワに対応する基準ゲインを算出する(ステップS404)。続いて、調整量算出部129から調整量を取得し、基準ゲインに調整量を乗算することによって、非線形圧縮ゲインGnlcを取得する(ステップS405)。続いて、非線形圧縮ゲインGnlcの時定数制御を行う(ステップS406)。続いて、全周波数区分についてステップS401~S406の処理が終了したか否かを判定する(ステップS407)。全周波数区分について終了していない場合には、未処理の周波数区分について処理を行うべく、ステップS401に戻る。全周波数区分について終了している場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを統合ゲイン算出部130へ出力する(ステップS408)。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る非線形圧縮部127の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、周波数パワ算出部124から周波数区分毎に分割された周波数パワを取得する(ステップS401)。続いて、基準ゲイン情報記憶部402から基準ゲイン情報を読込む(ステップS402)。続いて、周波数処理区分毎に周波数パワを算出する(ステップS403)。続いて、基準ゲイン表を参照することによって、算出された周波数パワに対応する基準ゲインを算出する(ステップS404)。続いて、調整量算出部129から調整量を取得し、基準ゲインに調整量を乗算することによって、非線形圧縮ゲインGnlcを取得する(ステップS405)。続いて、非線形圧縮ゲインGnlcの時定数制御を行う(ステップS406)。続いて、全周波数区分についてステップS401~S406の処理が終了したか否かを判定する(ステップS407)。全周波数区分について終了していない場合には、未処理の周波数区分について処理を行うべく、ステップS401に戻る。全周波数区分について終了している場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを統合ゲイン算出部130へ出力する(ステップS408)。
なお、ステップS405では、基準ゲインに調整量を乗算することを説明したが、基準ゲインに調整量を加算してもよい。この場合、調整量のデフォルト値を「0」として、増加の場合には調整量を正の値とし、減少の場合には調整量を負の値とし、増減変更なしの場合には調整量を「0」とすればよい。
またステップS406では、非線形圧縮ゲインGnlcに対して時定数制御を行う。非線形圧縮ゲインの一般的な時定数制御では、入力信号レベルが増大した場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを減少する方向に制御する時定数は短く設定されるとともに、入力信号レベルが減少した場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを増加する方向に制御する時定数は短く設定される。これによって、突発的な入力音から聴覚を保護することができる。
ここで、本実施形態に係る時定数制御において、入力信号に信号成分が多い場合、もしくは音声区間が検出された場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを減少する方向に制御する時定数は長く設定されるとともに、非線形圧縮ゲインGnlcを増加する方向に制御する時定数は短く設定される。この意味は、音声信号における会話冒頭の子音が削れてしまうことを抑制するためである。一方、入力信号に雑音成分が多い場合、もしくは非音声区間が検出された場合には、非線形圧縮ゲインGnlcを減少する方向に制御する時定数は短く設定されるとともに、非線形圧縮ゲインGnlcを増加する方向に制御する時定数は長く設定される。すなわち、雑音成分が多い区間に対しては、聴覚保護の観点に基づく一般的な時定数制御を導入する。これにより、聴覚を保護しつつ、音声区間が削れることを抑制できるので、言葉を聞き取りやすい出力音を提供できる。
なお、本実施形態では、雑音抑圧部126による雑音抑圧ゲインGnsの時定数制御と、非線形圧縮部127による非線形圧縮ゲインGnlcの時定数制御とを行うこととしたが、これに限られるものではない。例えば、統合ゲイン算出部130が、雑音抑圧ゲインGnsと雑音抑圧ゲインGnlcとの積である統合ゲインGに対して時定数制御を行ってもよい。
また、本実施形態では特に触れていないが、非線形圧縮部127における周波数帯域の区分数と調整量算出部129における周波数帯域の区分数とは異なっていてもよい。例えば、非線形圧縮部127における周波数帯域の区分数が、調整量算出部129における周波数帯域の区分数よりも少なくてもよい。このような場合、非線形圧縮部127は、調整量算出部129における周波数帯域区分ごとの調整量の平均値に比例する値で非線形圧縮ゲインGnlcを制御してもよい。
(作用及び効果)
(1) 本実施形態に係る補聴器は、雑音抑圧ゲインを周波数帯域毎に算出する雑音抑圧部と、信号強度および雑音成分強度に基づいて調整量を周波数帯域毎に算出する調整量算出部と、信号強度と基準ゲイン情報とに基づいて算出される基準ゲインを調整量で調整することによって非線形圧縮ゲインを周波数帯域毎に算出する非線形圧縮部とを備える。
上記構成によれば、入力信号に対して音声成分と雑音成分と基準ゲインを基に調整量および非線形圧縮ゲインを定めてゲインを制御し、制御されたゲインに基づいて非線形圧縮処理を行う。そのため、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって、音声成分と雑音成分に応じて音声出力を最適に制御できるので、抑圧した雑音を増幅することを防止することができる。
(1) 本実施形態に係る補聴器は、雑音抑圧ゲインを周波数帯域毎に算出する雑音抑圧部と、信号強度および雑音成分強度に基づいて調整量を周波数帯域毎に算出する調整量算出部と、信号強度と基準ゲイン情報とに基づいて算出される基準ゲインを調整量で調整することによって非線形圧縮ゲインを周波数帯域毎に算出する非線形圧縮部とを備える。
上記構成によれば、入力信号に対して音声成分と雑音成分と基準ゲインを基に調整量および非線形圧縮ゲインを定めてゲインを制御し、制御されたゲインに基づいて非線形圧縮処理を行う。そのため、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって、音声成分と雑音成分に応じて音声出力を最適に制御できるので、抑圧した雑音を増幅することを防止することができる。
(2) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量算出部は、信号強度と雑音成分強度の比が、第1の所定閾値未満である場合、調整量を減少するよう制御する。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が大きい環境で所定の調整量を減少するので、例えば音声成分が無い場合に周囲の雑音が聞こえにくくなり、補聴器装用者の快適感を向上することができる。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が大きい環境で所定の調整量を減少するので、例えば音声成分が無い場合に周囲の雑音が聞こえにくくなり、補聴器装用者の快適感を向上することができる。
(3) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量算出部は、第1の所定閾値以上である第2の所定閾値以上である場合、調整量を増加するよう制御する。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が小さい環境で所定の調整量を増加するので、例えば音声成分が有る場合だけゲインを増加させて音声を聞き取りやすくすることができる。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が小さい環境で所定の調整量を増加するので、例えば音声成分が有る場合だけゲインを増加させて音声を聞き取りやすくすることができる。
(4) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量算出部は、信号強度と雑音成分強度の比が、第1の所定閾値以上であり、かつ、第2の所定閾値未満である場合、調整量を増減無しとするよう制御する。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が大きすぎずかつ小さすぎない環境では、調整量を変更しないよう制御するので、不要な動作を行うことなく音声を聞き取りやすい状態を保つことが可能である。
上記構成によれば、信号強度と雑音成分強度の比(つまりSN比)が大きすぎずかつ小さすぎない環境では、調整量を変更しないよう制御するので、不要な動作を行うことなく音声を聞き取りやすい状態を保つことが可能である。
(5) また、本実施形態に係る補聴器は、調整量算出部が、調整量の最大値として、雑音抑圧部で所定時間区分毎に算出する雑音抑圧ゲインの逆数を設定する。
上記構成によれば、調整量に最大値を設定することにより、雑音抑圧ゲインで抑圧された分を調整量で入力信号の振幅レベルまで戻すことが出来、音声成分をより明瞭な状態とした出力信号を生成することができる。
上記構成によれば、調整量に最大値を設定することにより、雑音抑圧ゲインで抑圧された分を調整量で入力信号の振幅レベルまで戻すことが出来、音声成分をより明瞭な状態とした出力信号を生成することができる。
(6) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量算出部は、調整量の最小値として、雑音抑圧部の雑音抑圧ゲインの最小値を、所定時間区分毎に算出する雑音抑圧ゲインで除算した値を設定する。
上記構成によれば、調整量に最小値を設定することにより、過度なゲイン抑圧により補聴器装用者が感じる違和感を低減できる。
上記構成によれば、調整量に最小値を設定することにより、過度なゲイン抑圧により補聴器装用者が感じる違和感を低減できる。
(7) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量が増加された場合、もしくは音声区間が検出された場合、非線形圧縮部は、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を長くし、非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を短く設定する。
上記構成によれば、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を長くすることにより、音声信号の冒頭の子音を掛けることを防止することができ、かつ非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を短くすることにより、音声信号を強調して聞き漏らしを防ぐことができる。
上記構成によれば、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を長くすることにより、音声信号の冒頭の子音を掛けることを防止することができ、かつ非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を短くすることにより、音声信号を強調して聞き漏らしを防ぐことができる。
(8) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量が減少された場合、もしくは非音声区間が検出された場合、非線形圧縮部は、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を短くし、非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を長く設定する。
上記構成によれば、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を短くすることにより、突発的な雑音成分を時間的に早く抑圧することが出来、かつ非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を長くすることにより、突発的な雑音成分が再度発生した時も、時間的に早く抑圧する事ができる。
上記構成によれば、非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を短くすることにより、突発的な雑音成分を時間的に早く抑圧することが出来、かつ非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を長くすることにより、突発的な雑音成分が再度発生した時も、時間的に早く抑圧する事ができる。
(9) また、本実施形態に係る補聴器は、調整量算出部が、周波数帯域毎にラウドネスレベルが一定となるように第1の所定閾値および第2の所定閾値を設定する。
上記構成によれば、周波数帯域毎にラウドネスレベルが一定となるように制御することにより、補聴器装用者の感覚に合わせて音声を明瞭に聴き取ることが可能になる。
(10) また、本実施形態に係る補聴器は、非線形圧縮部が、調整量算出部における周波数帯域の区分数が当該非線形圧縮部における周波数帯域の区分数と異なる場合、調整量算出部の周波数帯域区分における調整量の平均値で非線形圧縮ゲインを制御する。
上記構成によれば、非線形圧縮部と調整量算出部との周波数帯域区分数が異なる場合であっても、音声成分をより明瞭な状態とした出力信号を生成することができる。
上記構成によれば、周波数帯域毎にラウドネスレベルが一定となるように制御することにより、補聴器装用者の感覚に合わせて音声を明瞭に聴き取ることが可能になる。
(10) また、本実施形態に係る補聴器は、非線形圧縮部が、調整量算出部における周波数帯域の区分数が当該非線形圧縮部における周波数帯域の区分数と異なる場合、調整量算出部の周波数帯域区分における調整量の平均値で非線形圧縮ゲインを制御する。
上記構成によれば、非線形圧縮部と調整量算出部との周波数帯域区分数が異なる場合であっても、音声成分をより明瞭な状態とした出力信号を生成することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る補聴器の構成について図5を用いて説明する。図5では、図1の周波数領域処理手段104に相当する部分の変形例のみ示しているが、他の部分は図1と同一である。以下においては、上記第1の実施形態との相違点について主に説明する。上記第1の実施形態との相違点は、第2の実施形態に係る補聴器が音声信号検出部501を備える点である。
(音声信号検出部501)
音声信号検出部501は、周波数パワ算出部124から出力される周波数帯域毎の周波数パワに基づき、入力信号において音声成分(非雑音成分)が含まれる音声区間を検出する。音声検出方法としては、例えば、音声検出を行う特徴量としてMFCC(Mel Frequency Cepstral Coefficients)を用いる方法や、演算量削減のために特徴量として音声周波数帯域における信号強度を用いる方法などの既知の音声検出方法を適用できる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る補聴器の構成について図5を用いて説明する。図5では、図1の周波数領域処理手段104に相当する部分の変形例のみ示しているが、他の部分は図1と同一である。以下においては、上記第1の実施形態との相違点について主に説明する。上記第1の実施形態との相違点は、第2の実施形態に係る補聴器が音声信号検出部501を備える点である。
(音声信号検出部501)
音声信号検出部501は、周波数パワ算出部124から出力される周波数帯域毎の周波数パワに基づき、入力信号において音声成分(非雑音成分)が含まれる音声区間を検出する。音声検出方法としては、例えば、音声検出を行う特徴量としてMFCC(Mel Frequency Cepstral Coefficients)を用いる方法や、演算量削減のために特徴量として音声周波数帯域における信号強度を用いる方法などの既知の音声検出方法を適用できる。
なお、既知の音声検出方法として、例えば、特開昭62-17800号公報に記載された、「入力音から検出される母音区間の入力音区間長に対する比が閾値より大きい場合には、入力音が音声であると判定する方法」を適用することが可能である。
また、別の既知の音声検出方法として、特開平5-173592号公報に記載された「入力信号から一定時間毎に、音声を特徴付ける1次の自己相関係数および2次以上の自己相関係数のうち少なくとも1つを用いて複数の音声の特徴量を抽出することによって音声か非音声かを判別する方法」を適用することが可能である。
すなわち、音声信号検出部501では、所定の時間間隔の信号に対して、処理対象区間が音声区間であることを示す情報(例えば「1」、「ON」)、もしくは音声成分が含まれていないこと、すなわち処理対象区間が非音声区間であることを示す情報(例えば「0」、「OFF」)を出力する。この出力が音声検出フラグ(vad_flg)として機能する。また、音声区間、非音声区間のいずれとも検出されない場合には、不定区間として検出する。
(雑音抑圧部502)
図5に示した雑音抑圧部502は、第1の実施形態で説明した雑音抑圧部126の動作を行うとともに、以下の動作を行うことが可能である。雑音抑圧部502は、図1の構成の場合のSN比と、音声信号検出部501による検出結果である音声区間か否かとに基づいて、雑音抑圧ゲインGnsを算出する。雑音抑圧部502は、音声区間である場合にはGnsの値を大きくし、非音声区間である場合にはGnsの値を小さくする。このように、雑音抑圧ゲインGnsの値は音声区間であるか否かに基づくため、入力信号に含まれる音声成分強度によりGnsの値が算出されることになる。
(調整量算出部129の動作)
次に、調整量算出部129の動作について図6を用いて説明する。
本動作は基本的には図3の処理と同様であるが、SN比との比較を行う部分(ステップS301~S306)が異なる。以下においては、図3と異なる点についてのみ説明する。異なる点は、図3および図6の調整量算出処理320内に記載されている。
図5に示した雑音抑圧部502は、第1の実施形態で説明した雑音抑圧部126の動作を行うとともに、以下の動作を行うことが可能である。雑音抑圧部502は、図1の構成の場合のSN比と、音声信号検出部501による検出結果である音声区間か否かとに基づいて、雑音抑圧ゲインGnsを算出する。雑音抑圧部502は、音声区間である場合にはGnsの値を大きくし、非音声区間である場合にはGnsの値を小さくする。このように、雑音抑圧ゲインGnsの値は音声区間であるか否かに基づくため、入力信号に含まれる音声成分強度によりGnsの値が算出されることになる。
(調整量算出部129の動作)
次に、調整量算出部129の動作について図6を用いて説明する。
本動作は基本的には図3の処理と同様であるが、SN比との比較を行う部分(ステップS301~S306)が異なる。以下においては、図3と異なる点についてのみ説明する。異なる点は、図3および図6の調整量算出処理320内に記載されている。
まず、音声信号検出部501から音声検出フラグを取得する(ステップS601)。続いて、音声検出フラグに基づいて、非音声区間であるか否かを判定する(ステップS602)。非音声区間である場合には、調整量として1未満の値を音声検出フラグから算出する(ステップS603)。つまり、調整量を減少する。一方、非音声区間でないと判定された場合、音声区間であるか否かを判定する(ステップS604)。音声区間である場合には、調整量として1以上の値を音声検出フラグから算出する(ステップS605)。つまり、調整量を増加する。音声区間でないと検出された場合には、調整量として1を代入する(ステップS606)。つまり、この場合には音声区間でもなく非音声区間でもない不定区間に対応して、調整量を増減なしとする。
なお、ステップS603において調整量の最小値を設定するとともに、ステップS605において調整量の最大値を設定してもよい。調整量の最小値および最大値の設定方法の一例は、図3の説明と同様である。すなわち、入力信号が非音声区間と判定した区間に対しては、非線形圧縮部で増幅することが抑えられる。また、入力信号が音声区間と判定した区間に対しては、非線形圧縮部で入力信号の振幅レベルまで復帰させる。これによって、音声成分を出来るだけ減衰させないことができる。
次に、図5に示した非線形圧縮部127の動作であるが、これは図4の処理と同一である。なお、図4のステップS405において、非線形圧縮ゲインに調整量を加算する場合には、調整量のデフォルト値を「0」とし、音声区間の場合には調整量を正の値とし、非音声区間の調整量を負の値とし、不定区間の場合には調整量を0とすればよい。
このように本実施形態に係る補聴器によれば、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって、入力信号の音声区間、非音声区間等に応じて、音声出力を最適に制御できるとともに、抑圧した雑音を増幅することを防止することができる。
このように本実施形態に係る補聴器によれば、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させることによって、入力信号の音声区間、非音声区間等に応じて、音声出力を最適に制御できるとともに、抑圧した雑音を増幅することを防止することができる。
(作用及び効果)
(1) 本実施形態に係る補聴器は、入力信号の音声区間を検出する音声信号検出部を備え、調整量算出部が、音声区間であるか否かに基づいて、調整量を制御する。
上記構成によれば、音声区間の検出を基に調整量を制御するので、音声の有無に応じてゲインを変更することができ、快適な補聴環境を提供可能である。
(1) 本実施形態に係る補聴器は、入力信号の音声区間を検出する音声信号検出部を備え、調整量算出部が、音声区間であるか否かに基づいて、調整量を制御する。
上記構成によれば、音声区間の検出を基に調整量を制御するので、音声の有無に応じてゲインを変更することができ、快適な補聴環境を提供可能である。
(2) また、本実施形態に係る補聴器において、調整量算出部は、音声信号検出部によって音声区間が検出された場合に、調整量を増加するよう制御する。
上記構成によれば、音声区間を検出した場合に調整量を増加するので、例えば音声区間が有る場合だけゲインを増加させて音声を聞き取りやすくすることができる。
上記構成によれば、音声区間を検出した場合に調整量を増加するので、例えば音声区間が有る場合だけゲインを増加させて音声を聞き取りやすくすることができる。
(3) また、本実施形態に係る補聴器は、調整量算出部が、音声信号検出部によって非音声区間が検出された場合に、調整量を減少するよう制御する。
上記構成によれば、非音声区間を検出した場合に調整量を減少するので、周囲の雑音が聞こえにくくなり、補聴器装用者の快適感を向上することができる。
上記構成によれば、非音声区間を検出した場合に調整量を減少するので、周囲の雑音が聞こえにくくなり、補聴器装用者の快適感を向上することができる。
(4) また、本実施形態に係る補聴器は、調整量算出部が、音声信号検出部により検出された区間が音声区間であるか否か不明である不定区間である場合に、所定の調整量を増減無しとするよう制御する。
上記構成によれば、音声区間か非音声区間か不明な不定区間を検出した場合に調整量を変更しないよう制御するので、不要な動作を行うことなく音声を聞き取りやすい状態を保つことが可能である。
上記構成によれば、音声区間か非音声区間か不明な不定区間を検出した場合に調整量を変更しないよう制御するので、不要な動作を行うことなく音声を聞き取りやすい状態を保つことが可能である。
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る補聴器の構成図である。なお、図7において、図1に示した第1の実施形態に係る補聴器と同一の構成要素については、同一の符号を付している。以下においては、上記第1の実施形態との相違点について主に説明する。
(補聴器の構成)
本実施形態に係る補聴器は、入力音から入力信号をそれぞれ生成するマイク101Fおよびマイク101Rと、入力信号に所定の信号処理を行って出力信号を生成する信号処理手段102と、出力信号から出力音を再生するレシーバ103とを有する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る補聴器の構成図である。なお、図7において、図1に示した第1の実施形態に係る補聴器と同一の構成要素については、同一の符号を付している。以下においては、上記第1の実施形態との相違点について主に説明する。
(補聴器の構成)
本実施形態に係る補聴器は、入力音から入力信号をそれぞれ生成するマイク101Fおよびマイク101Rと、入力信号に所定の信号処理を行って出力信号を生成する信号処理手段102と、出力信号から出力音を再生するレシーバ103とを有する。
また、信号処理手段102は、A/D変換部121F、A/D変換部121R、音声信号検出部501、残留音声抑圧部701、周波数分析部123F、周波数分析部123R、周波数パワ算出部124F、周波数パワ算出部124R、雑音抑圧部702、非線形圧縮部127、統合ゲイン算出部130、制御部131、周波数合成部132、D/A変換部133を有する。
A/D変換部121Fは、マイク101Fからの入力音を入力信号に変換する。またA/D変換部121Rはマイク101Rからの入力音を入力信号に変換する。なお、本実施形態では、マイク101Fによる入力信号を主信号、マイク101による入力信号を参照信号と称する。
残留音声抑圧部701は、主信号および参照信号を入力し、所定の処理を行うことで、参照信号の雑音成分強度を算出する。具体的に、残留音声抑圧部701は、まず、主信号に所定の適応フィルタをかけることで、主信号の雑音成分強度を算出する。
続いて、残留音声抑圧部701は、主信号の信号強度から主信号の雑音成分強度を減算することで、主信号の音声成分強度を算出する。
続いて、残留音声抑圧部701は、マイク101Fと101Rの配置される位置が異なることを考慮し、参照信号強度から主信号の音声成分強度に所定の係数を乗算したものを減算する。これにより、残留音声抑圧部701は、参照信号の雑音成分強度を算出する。ここで、残留音声抑圧部701の出力である参照信号の雑音成分強度は、CTC(Cross Talk Canceller)出力とも称する。
続いて、残留音声抑圧部701は、マイク101Fと101Rの配置される位置が異なることを考慮し、参照信号強度から主信号の音声成分強度に所定の係数を乗算したものを減算する。これにより、残留音声抑圧部701は、参照信号の雑音成分強度を算出する。ここで、残留音声抑圧部701の出力である参照信号の雑音成分強度は、CTC(Cross Talk Canceller)出力とも称する。
周波数分析部123Fおよび周波数分析部123Rは、主信号もしくは参照信号の雑音成分を入力し、例えばFFTにより、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。
周波数パワ算出部124Fは、周波数分析部123Fからの周波数領域信号に対して、周波数毎のパワ(信号強度)を算出する。また、周波数パワ算出部124Rは、周波数分析部123Rからの周波数領域信号に対して、周波数毎のパワ(信号強度)を算出する。このパワとしては、所定の短時間平均の信号パワが算出される。
周波数パワ算出部124Fは、周波数分析部123Fからの周波数領域信号に対して、周波数毎のパワ(信号強度)を算出する。また、周波数パワ算出部124Rは、周波数分析部123Rからの周波数領域信号に対して、周波数毎のパワ(信号強度)を算出する。このパワとしては、所定の短時間平均の信号パワが算出される。
音声信号検出部501は、周波数パワ算出部124Fで算出された周波数毎の信号パワから、音声成分(非雑音成分)が含まれる音声区間を検出する。音声信号検出部501からは、音声成分が含まれること、つまり音声区間であることを示す情報(例えば「1」、「ON」)、もしくは、音声成分が含まれていないこと、つまり非音声区間であることを示す情報(例えば「0」、「OFF」)が出力される。この出力が音声検出フラグとして機能する。
雑音抑圧部702は、音声信号検出部501による検出結果である音声区間か否かと、定常的な雑音成分(定常雑音成分)、および非定常な雑音成分(非定常雑音成分)とに基づいて、雑音抑圧ゲインGnsを算出する。ここで、定常雑音成分および非定常雑音成分の推定方法の一例については、特開2004-187283号公報に記載されている。雑音抑圧ゲインGnsは、Gns=((信号雑音成分―定常雑音成分―非定常雑音成分)/信号雑音成分)として、算出する事が出来る。
ここで、雑音抑圧ゲインGnsは、0<Gns≦1を満たす。また、雑音抑圧ゲインGnsに最小値、および最大値を設定する事は前述の説明と同様である。
また、雑音抑圧部702は、主信号の雑音成分の強度が減衰するよう抑圧処理を行う。例えば、雑音抑圧処理として、ウィーナーフィルタリングやスペクトル減算を行う事も、前述の説明と同様である。
また、雑音抑圧部702は、主信号の雑音成分の強度が減衰するよう抑圧処理を行う。例えば、雑音抑圧処理として、ウィーナーフィルタリングやスペクトル減算を行う事も、前述の説明と同様である。
非線形圧縮部127は、周波数パワ算出部124からの周波数帯域毎の主信号の入力信号の信号パワ、雑音抑圧部702からの雑音成分強度、および図示しないメモリ内に格納されたゲイン表を基に、周波数帯域毎のゲインGnlcを算出する。
また、本実施形態に係る補聴器の非線形圧縮部127においても、第1の実施形態と同様に図4の処理を行う。また、第1の実施形態と同様に、雑音成分強度の代わりに、音声区間か否か、もしくは、S/N比に基づいて、ゲインGnlcを増減するように制御してもよい。
また、本実施形態に係る補聴器の非線形圧縮部127においても、第1の実施形態と同様に図4の処理を行う。また、第1の実施形態と同様に、雑音成分強度の代わりに、音声区間か否か、もしくは、S/N比に基づいて、ゲインGnlcを増減するように制御してもよい。
(作用及び効果)
本実施形態に係る補聴器は、複数のマイクを備え、雑音抑圧部は、雑音成分強度として、各マイクによって生成される各入力信号の各信号強度に基づいて、雑音成分強度として定常雑音成分強度および非定常雑音成分強度を周波数帯域毎に推定する。
本実施形態に係る補聴器は、複数のマイクを備え、雑音抑圧部は、雑音成分強度として、各マイクによって生成される各入力信号の各信号強度に基づいて、雑音成分強度として定常雑音成分強度および非定常雑音成分強度を周波数帯域毎に推定する。
上記構成によれば、定常雑音成分強度および非定常雑音成分強度を推定するので、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させ、音声成分と定常雑音成分と非定常雑音成分に応じて音声出力を最適に制御でき、抑圧した定常雑音および非定常雑音を増幅することを防止することができる。
(シミュレーション結果)
次に、図9~図12を参照しながら、本実施形態に係る補聴器によるシミュレーション結果の一例を説明する。
図9は、本実施形態に係る補聴器の全体動作に関するシミュレーション結果である。
図9Aは、本実施形態に係る補聴器に入力される主信号の入力信号(input signal)を示す。
次に、図9~図12を参照しながら、本実施形態に係る補聴器によるシミュレーション結果の一例を説明する。
図9は、本実施形態に係る補聴器の全体動作に関するシミュレーション結果である。
図9Aは、本実施形態に係る補聴器に入力される主信号の入力信号(input signal)を示す。
図9Bは、従来の補聴器における出力信号output signal(only NS))である。図9Bでは、主信号に含まれる雑音成分を抑圧するための雑音抑圧処理(NS)のみを実施する場合を示しており、雑音抑圧処理により音声信号の振幅が縮小している。
図9Cは、本実施形態に係る補聴器の出力信号(output signal(NS+NLC))である。図9Cでは、雑音抑圧処理(NS)の実施後に、周波数帯毎に異なるゲイン(増幅率)で主信号に対して増幅を行う非線形圧縮処理(NLC)を実施する場合を示している。図9Cでは、入出力の振幅を比較して、音声はほぼ同等の信号強度で雑音は抑圧されており、これが本発明の効果を表現している。
図9Dは、中間データである音声検出フラグ(voice activity detection flag)を示す。
図9E~Gは、それぞれ中間データを示す。図9Eは雑音抑圧部702による雑音抑圧ゲインGns (gain by NS)を示す。
図9E~Gは、それぞれ中間データを示す。図9Eは雑音抑圧部702による雑音抑圧ゲインGns (gain by NS)を示す。
図9Fは非線形圧縮部127によるゲインGnlc(gain by NLC)を示す。図9Fは統合ゲイン算出部130による統合ゲインG(total gain)を示す。ここでは、一例として、1kHz帯域に対する雑音抑圧ゲインGns、ゲインGnlc、統合ゲインGを示している。
図10は、雑音抑圧部702に関するシミュレーション結果を示す。図10Aは本実施形態に係る補聴器の主信号の入力信号を示す。図10Bは残留音声抑圧部701の出力であるCTC出力を示す。図10Cは音声信号検出部501の出力である音声検出フラグを示す。また、図10D~Hは、各周波数帯域(500,1k,2k,4k,6kHz)における雑音抑圧部702の雑音抑圧ゲインGns(gain by NS)を示す。ここでは、帯域をbandと表現している。
図11は、非線形圧縮部127に関するシミュレーション結果を示す。図11Aは本実施形態に係る補聴器の主信号の入力信号を示す。図11Bは音声検出フラグを示す。また、図11C~Gは、各周波数帯域500,1k,2k,4k,6kHz)における非線形圧縮部127のゲインGnlc(gain by NLC)を示す。ここでは、複数の帯域(band)をまとめた帯域としてチャネル(channel)と表現している。
図12は、統合ゲイン算出部130に関するシミュレーション結果を示す。図12Aは本実施形態に係る補聴器の主信号の入力信号を示す。図12Bは本実施形態に係る補聴器の出力信号を示す。図12Cは音声検出フラグを示す。また、図12D~Hは、各周波数帯域(500,1k,2k,4k,6kHz)における統合ゲイン算出部130の統合ゲインG(total gain)を示す。
以上説明したように、本実施形態に係る補聴器によれば、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させる場合において、所望信号と雑音に応じて出力を制御することにより、音声を明瞭に聴き取ることが可能になる。
特に、本実施形態に係る補聴器は、複数のマイクを備えているために、複数のマイクから入力される音声信号に含まれる定常雑音成分および非定常雑音成分を検出して抑圧することが可能である。そのため、音声成分のみを増幅する精度を向上することができる。したがって、より正確に音声信号の信号強度の制御を行うことが可能である。その結果、例えばリクルートメント現象により音の大きさが少し変わっただけで大きく聞こえ方が変化してしまう装用者であっても、音の大きさの変化に対する不快感を軽減することが可能である。
本発明は、雑音抑圧処理と非線形圧縮処理を連携させ、所望信号と雑音に応じて出力を制御することにより、音声を明瞭に聴き取ることが可能な補聴器として利用可能である。
101,101F,101R マイク
102 信号処理手段
103 レシーバ
104 周波数領域処理手段
121,121F,121R A/D変換部
123,123F,123R 周波数分析部
124,124F,124R 周波数パワ算出部
126 雑音抑圧部
127 非線形圧縮部
128 基準ゲイン情報記憶部
129 調整量算出部
130 統合ゲイン算出部
131 制御部
132 周波数合成部
133 D/A変換部
320 調整量算出処理
501 音声信号検出部
502 雑音抑圧部
701 残留音声抑圧部
702 雑音抑圧部
102 信号処理手段
103 レシーバ
104 周波数領域処理手段
121,121F,121R A/D変換部
123,123F,123R 周波数分析部
124,124F,124R 周波数パワ算出部
126 雑音抑圧部
127 非線形圧縮部
128 基準ゲイン情報記憶部
129 調整量算出部
130 統合ゲイン算出部
131 制御部
132 周波数合成部
133 D/A変換部
320 調整量算出処理
501 音声信号検出部
502 雑音抑圧部
701 残留音声抑圧部
702 雑音抑圧部
Claims (20)
- 入力音から入力信号を生成するマイクと、
前記入力信号における複数の周波数帯域毎の信号強度に基づいて前記入力信号に含まれる雑音成分強度を推定し、前記雑音成分強度に基づいて前記入力信号に含まれる雑音成分を抑圧するための雑音抑圧ゲインを前記複数の周波数帯域毎に算出する雑音抑圧部と、
前記信号強度および前記雑音成分強度に基づいて調整量を算出する調整量算出部と、
所定の基準ゲイン情報を記憶する基準ゲイン情報記憶部と、
前記信号強度と前記所定の基準ゲイン情報とに基づいて基準ゲインを算出し、前記調整量に基づいて前記基準ゲインを調整することによって、前記入力信号を非線形に圧縮および増幅するための非線形圧縮ゲインを前記複数の周波数帯域毎に算出する非線形圧縮部と、
前記雑音抑圧ゲインと前記非線形圧縮ゲインとに基づいて前記入力信号を制御することによって出力信号を生成する制御部と、
前記出力信号から出力音を再生するレシーバと、
を備える補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記信号強度と前記雑音成分強度の比が第1の所定閾値未満である場合、前記調整量を減少するよう制御する
補聴器。 - 請求項2に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記信号強度と前記雑音成分強度の比が、前記第1の所定閾値以上である第2の所定閾値以上である場合、前記調整量を増加するよう制御する
補聴器。 - 請求項3に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記信号強度と前記雑音成分強度の比が、前記第1の所定閾値以上であり、かつ、前記第2の所定閾値未満である場合、前記調整量を増減無しとするよう制御する
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記入力信号の音声区間を検出する音声信号検出部を備え、
前記調整量算出部は、前記音声区間であるか否かに基づいて、前記調整量を制御する
補聴器。 - 請求項5に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記音声信号検出部によって前記音声区間が検出された場合に、前記調整量を増加するよう制御する
補聴器。 - 請求項5に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記音声信号検出部によって非音声区間が検出された場合に、前記調整量を減少するよう制御する
補聴器。 - 請求項5に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記音声信号検出部によって音声区間であるか否か不明である不定区間が検出された場合に、前記所定の調整量を増減無しとするよう制御する
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記調整量の最大値として、前記雑音抑圧部で所定時間区分毎に算出する前記雑音抑圧ゲインの逆数を設定する
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記調整量の最小値として、前記雑音抑圧ゲインの最小値を、前記雑音抑圧ゲインで除算した値を設定する
補聴器。 - 請求項3又は6に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部が前記調整量を増加した場合、前記非線形圧縮部は、前記非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を長くし、前記非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を短く設定する
補聴器。 - 請求項2又は7に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部が前記調整量を減少した場合、前記非線形圧縮部は、前記非線形圧縮ゲインを減少する方向に制御する時定数を短くし、前記非線形圧縮ゲインを増加する方向に制御する時定数を長く設定する
補聴器。 - 請求項3又は4に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記複数の周波数帯域毎にラウドネスレベルが一定となるように前記第1の所定閾値及び前記第2の所定閾値を設定する
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記調整量として、前記複数の周波数帯域と異なる区分で複数の調整量を算出し、
前記非線形圧縮部は、前記複数の調整量の平均値に基づいて前記非線形圧縮ゲインを制御する
補聴器。 - 請求項1記載の補聴器であって、
前記マイクは、複数のマイクによって構成されており、
前記雑音抑圧部は、前記雑音成分強度として、前記複数のマイクによって生成される複数の入力信号それぞれの信号強度に基づいて定常雑音成分強度および非定常雑音成分強度を前記複数の周波数帯域毎に推定する
補聴器。 - 請求項3又は4に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、高周波数帯域側よりも低周波数帯域側において、前記第1の所定閾値及び前記第2の所定閾値を大きく設定する
補聴器。 - 請求項3又は4に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、低周波数帯域側における前記信号強度と前記雑音成分強度との比に基づいて、前記第1の所定閾値及び前記第2の所定閾値を設定する
補聴器。 - 請求項3又は4に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、低周波数帯域側における前記信号強度と前記雑音成分強度との比に基づいて、前記第1の所定閾値及び前記第2の所定閾値を設定する
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記調整量として、複数の周波数帯域毎に複数の調整量を算出し、
前記複数の調整量は、第1の調整量と、前記第1の調整量よりも大きな第2の調整量とを含む
補聴器。 - 請求項1に記載の補聴器であって、
前記調整量算出部は、前記調整量として、複数の周波数帯域毎に複数の調整量を算出し、
前記複数の調整量は、第1の最小値を有する第1の調整量と、前記第1の最小値よりも大きな第2の最小値を有する第2の調整量とを含む
補聴器。
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