JP3914706B2 - パック用中仕切り - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、青果や野菜や食料品や小型機械部品や日用雑貨等の種々の物品を、箱型のパックに詰めた後に、このように種々の物品が詰められたパックを、コンテナーに収容する際に、パックが、コンテナー内で移動し、干渉し合わないように、パックを収納し、保持するためのパック用中仕切りに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、縦枠と横枠を適当に配置し、縦枠と横枠とりより形成された方形状の空間部に、パックが収納されるように構成されているとともに、縦枠と横枠の上下面の適当な箇所に、円錐状の支柱を突設したパック用中仕切りが知られており(例えば、特開平2000−62781号公報等)、パック用中仕切りは、中空で円錐状の支柱を介して、上下方向に積み重ねることができるとともに、積み重ね状態から、反転させることにより、パック用中仕切り同士が、薄く、コンパクトに積み重ねられるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の縦枠と横枠の上下面に円錐状の支柱が形成されているパック用中仕切りにおいては、下に位置するパック用中仕切りに、物品が詰められたパックを収納し、次いで、下に位置するパック用中仕切りの縦枠と横枠の上面に突設された円錐状の支柱の上端と、上に位置するパック用中仕切りの縦枠と横枠の下面に突設された円錐状の支柱の下端とを、位置合わせしながら、当接させて、円錐状の支柱を介して、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの上に、上に位置するパック用中仕切りを積み重ねる作業に際に、下に位置するパック用中仕切りの縦枠と横枠の上面に突設された円錐状の支柱の上端と、上に位置するパック用中仕切りの縦枠と横枠の下面に突設された円錐状の支柱の下端との位置合わせがうまくいかず、上に位置するパック用中仕切りの縦枠と横枠の下面に突設された円錐状の支柱が、下に位置するパック用中仕切りに保持されているパックに詰められた物品に当たり、物品が損傷するという問題があった。
【0004】
また、従来のパック用中仕切りに形成されている支柱は、中空の円錐状に形成されているので、支柱の中に入った埃や異物等を洗浄するのに、相当の時間と労力を要するとともに、十分な洗浄を行うことができないという問題があった。
【0005】
更には、コンテナーから、パックが収納されたパック用中仕切りを取り出す取り出し作業の際に、従来のパック用中仕切りには把持部がないために、コンテナーからのパック用中仕切りが、取り出し難いという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来のパック用中仕切りが有する課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、第1には、相対する長辺外枠と相対する短辺外枠とから構成された外周枠と、相対する短辺外枠を連結するとともに長辺外枠に平行な架橋枠部材と、長辺外枠と架橋枠部材とを連結するとともに短辺外枠に平行な複数の仕切り枠とにより構成されたパック用中仕切りであって、前記外周枠と仕切り枠とにより形成される仮想水平面より下方に延在する、前記架橋枠部材を形成する略U字状の架橋部の下面、前記相対する短辺外枠の一方の短辺外枠の両端部に垂設された角部下延脚部の下面及び前記仕切り枠と長辺外枠との連結部のうち、前記角部下延脚部が垂設されている短辺外枠から数えて、一つ置きの連結部が位置する長辺外枠に垂設された長辺外枠側下延脚部の下面を、全て、平坦に形成したものであり、第2には、長辺外枠側上延脚部に、指や引っ掛け具が挿入可能な透孔を形成したものである。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0009】
本発明のパック用中仕切りは、額縁状に形成された外周枠1を有しており、外周枠1は、一方の相対する長辺外枠1aと、もう一方の相対する短辺外枠1bとから構成されている。また、外周枠1内には、相対する短辺外枠1bを連結するとともに、長辺外枠1aに平行な架橋枠部材2が形成されており、更に、長辺外枠1aと架橋枠部材2を連結するとともに、短辺外枠1bに平行な複数の仕切り枠3が、等間隔に形成されている。本実施例には、相対する短辺外枠1bの中間を連結する1本の架橋枠部材2が形成されている例が示されているが、等間隔に2本以上形成することもできるし、また、仕切り枠3が、4本形成されている例が示されているが、同様に、等間隔に、2本以上、適当本数、形成することができる。なお、以下においては、架橋枠部材2が1本、そして、仕切り枠3が4本形成されている例を用いて、本実施例を説明する。
【0010】
外周枠1と、架橋枠部材2と、仕切り枠3とにより囲まれた空間部4に、箱型のパックPが挿入され、パックPの開口部フランジp1が、外周枠1や架橋枠部材2や仕切り枠3に載置されて、パックPが、パック用中仕切りに収納されるように構成されている。
【0011】
外周枠1の4つの角部1’のうち、相対する短辺外枠1bの一方の短辺外枠1bの両端部、換言すれば、相対する一対の長辺外枠1aの対向する端部に位置する角部1’には、下方に延在する角部下延脚部5aが垂設されている。また、仕切り枠3と長辺外枠1aとの連結部のうち、角部下延脚部5aが垂設された短辺外枠1bから数えて、一つ置きの連結部が位置する長辺外枠1aには、下方に延在する長辺外枠側下延脚部5bが垂下されている。角部下延脚部5aと長辺外枠側下延脚部5bとは、略同じ高さに形成されている。
【0012】
角部下延脚部5aは、長辺外枠1aの長手方向に沿った側壁5a1と、長辺外枠1aの長手方向に垂直な側壁5a2と、側壁5a1、5a2の下端を連結する、平面形状が方形状の下面が平坦な底部5a3とを有しており、底部5a3の側壁5a1、5a2と連接されていない縁部には、側壁5a1、5a2より低い底部側壁5a4が形成されている。また、長辺外枠側下延脚部5bは、長辺外枠1aの長手方向に沿った側壁5b1と、長辺外枠1aの長手方向に垂直な相対する側壁5b2と、側壁5b1、5b2の下端を連結する、平面形状が方形状の下面が平坦な底部5b3とを有しており、底部5b3の側壁5b1、5b2と連接されていない縁部には、側壁5b1、5b2より低い底部側壁5b4が形成されている。更に、長辺外枠側下延脚部5bの底部5b3には、嵌合孔5b3’が穿設されており、嵌合孔5b3’は、洗浄作業の際に使用される洗浄水の逃げ孔としても機能する。
【0013】
また、角部下延脚部5aが垂設されていない、もう一方の短辺外枠1bの両端部、換言すれば、もう一方の長辺外枠1aの対向する端部に位置する角部1”には、上方に延在する、内部が空洞で底無しの角部上延脚部5cが立設されている。角部上延脚部5cは、長辺外枠1aの長手方向に沿った側壁5c1と、長辺外枠1aの長手方向に垂直な側壁5c2と、側壁5c1、5c2の下端を連結する天部5c3とを有しており、天部5c3の縁部からは、天部庇部5c4が垂下されている。
【0014】
また、仕切り枠3と長辺外枠1aとの連結部のうち、上述した長辺外枠側下延脚部5bが垂設されていない連結部が位置する長辺外枠1aには、上方に延在する、内部が空洞で底無しの長辺外枠側上延脚部5dが立設されている。長辺外枠側上延脚部5dの天部5d1には、嵌合凸部5d2が突設されており、上述した長辺外枠側下延脚部5bの底部5b3に穿設された嵌合孔5b3’が嵌合可能なように構成されている。長辺外枠側上延脚部5dの長辺外枠1aに沿った側壁5d3には、透孔5d3’が穿設されており、透孔5d3’に、作業者が、指を入れたり、引っ掛け具を挿入し、引っ掛け具を、長辺外枠側上延脚部5dに引っ掛けることにより、コンテナーへのパック用中仕切りの収容作業或いはコンテナーからのパック用中仕切りの取り出し作業の作業性が向上するように構成されている。なお、5d4は、長辺外枠1aの長手方向に垂直な相対する側壁であり、5d5は、底部5d1の縁部から垂下された天部庇部である。
【0015】
架橋枠部材2は、角部上延脚部5cが立設された短辺外枠1bと該短辺外枠1bに隣接する仕切り枠3との間において、外周枠1と仕切り枠3とにより形成される仮想水平面より下方に略U字状に湾曲した端部寄り架橋部2aと、上記仕切り枠3と上記仕切り枠3から一つ置いて配置された仕切り枠3との間に、同様に、外周枠1と仕切り枠3とにより形成される仮想水平面より下方に略U字状に湾曲した中間部架橋部2bと、角部上延脚部5cが立設されていない、もう一方の短辺外枠1bと該短辺外枠1bから一つ置いて配置された仕切り枠3との間に、同様に、外周枠1と仕切り枠3とにより形成される仮想水平面より下方に略U字状に湾曲した端部寄り架橋部2cとを有している。端部寄り架橋部2a、中間部架橋部2b及び端部寄り架橋部2cの下面は、上述した角部下延脚部5aと長辺外枠側下延脚部5bの下面より、若干、上方に位置するように形成されている。角部上延脚部5cが立設された短辺外枠1bと該短辺外枠1bに隣接する仕切り枠3との間に位置する端部寄り架橋部2aは、角部上延脚部5cが立設されていない、もう一方の短辺外枠1bと該短辺外枠1bから一つ置いて配置された仕切り枠3との間に位置する端部寄り架橋部2cに比べて、長辺外枠1aに沿った長さが、略半分に形成されており、長さの長い端部寄り架橋部2cと中間部架橋部2bとは、同じ長さに形成されている。
【0016】
また、架橋枠部材2の中間部架橋部2bと一方の端部寄り架橋部2aとの連結部2dの上面、及び、中間部架橋部2bともう一方の端部寄り架橋部2cとの連結部2eの上面には、内部が空洞の円錐台状の支柱6が立設されており、支柱6の天部6aには、十字状の凸部6bが形成されており、また、支柱6の周壁6cの適当な箇所には、切り欠き開口6dが形成されている。なお、支柱6に形成された嵌合用の凸部6bは、上記のように十字状に限定されることなく、方形状や円形状等、種々の形状とすることができる。上記の連結部2d、2eと所定の仕切り枠3とが連結されている。なお、上述した長辺外枠側上延脚部5dの長辺外枠1aに沿った側壁5d3に穿設された透孔5d3’と同様に、切り欠き開口6dに、作業者が、引っ掛け具を挿入し、引っ掛け具を、支柱6に引っ掛けることにより、コンテナーへのパック用中仕切りの収容作業或いはコンテナーからのパック用中仕切りの取り出し作業の作業性が向上することになる。
【0017】
架橋枠部材2の中間部架橋部2bには、上端において、上述した仕切り枠3と連結される立て壁2b1が形成されており、相対する立て壁2b1は、外側、即ち、短辺外枠1b方向に、若干、傾斜して形成されており、相対する立て壁2b1と中間部架橋部2bの下面が平坦な底部2b2とにより、中間部嵌合凹部2b3が形成されている。同様に、角部上延脚部5cが立設されていない短辺外枠1b側の端部寄り架橋部2cにも、上端において、上述した仕切り枠3と連結される立て壁2c1が形成されており、相対する立て壁2c1は、外側、即ち、短辺外枠1b方向に、若干、傾斜して形成されており、相対する立て壁2c1と端部寄り架橋部2cの下面が平坦な底部2c2とにより、端部寄り嵌合凹部2c3が形成されている。また、角部上延脚部5cが立設された短辺外枠1b側の端部寄り架橋部2aの短辺外枠1b側にも、立て壁2a1が形成されており、相対する立て壁2a1は、外側、即ち、短辺外枠1b方向に、若干、傾斜して形成されており、相対する立て壁2a1と端部寄り架橋部2aの下面が平坦な底部2a2とにより、端部寄り嵌合凹部2a3が形成されている。
【0018】
更に、角部上延脚部5cが立設されていない短辺外枠1b側の端部寄り架橋部2cと短辺外枠1bとの連結部2fの上面には、内部が空洞で、天部7aが平坦な角錐台状の支柱7が立設されており、角錐台状の支柱7は、架橋枠部材2の中間部架橋部2bと一方の端部寄り架橋部2aとの連結部2dの上面、及び、中間部架橋部2bともう一方の端部寄り架橋部2cとの連結部2eの上面に突設された円錐台状の支柱6と同じ高さに形成されている。なお、角錐台状の支柱7は、角部上延脚部5cや長辺外枠側下延脚部5bと略同じ高さに形成されている。
【0019】
中間部架橋部2bの底部2b2の中央部には、中間部架橋部2bと長さの長い端部寄り架橋部2cとの連結部2eの上面に突設された支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bが嵌合される、十字状の透孔2b2’が穿設されており、また、長さの長い端部寄り架橋部2cの底部2c2の中央部にも、中間部架橋部2bと長さの短い端部寄り架橋部2aとの連結部2dの上面に突設された支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bが嵌合される、十字状の透孔2c2’が穿設されている。なお、上記の透孔2b2’、2c2’の形状は、十字状に限定されることなく、支柱6に形成される凸部6bの形状に合わせて、方形状や円形状等、種々の形状にすることができる。
【0020】
上述したように、一方の端部寄り架橋部2aと中間部架橋部2bと一方の端部寄り架橋部2cとにより構成された架橋枠部材2により、短辺外枠1bと仕切り枠3が連結されている。架橋枠部材2を構成する端部寄り架橋部2a、中間部架橋部2b及び端部寄り架橋部2cには、外周枠1と仕切り枠3とにより形成される仮想水平面より下方に略U字状に湾曲して形成されており、そして、端部寄り架橋部2aの底部2a2、中間部架橋部2bの底部2b2及び端部寄り架橋部2cの底部2c2は、いずれも、その下面が平坦に形成されている。
【0021】
長辺外枠1aの両端部付近及び仕切り枠3の端部近傍を挟むような位置にある長辺外枠1aには、必要に応じて、その外側に位置する側面に水平方向に延在する凸部8を形成することが好ましく、また、凸部8は、長辺外枠側下延脚部5bや長辺外枠側上延脚部5dを挟むように形成されることが好ましい。凸部8を形成することにより、長辺外枠1aを補強することができる。
【0022】
また、端部寄り架橋部2a底部2a2、中間部架橋部2bの底部2b2及び端部寄り架橋部2cの底部2c2には、洗浄作業の際に使用される洗浄水の逃げ孔としても機能する透孔9を穿設する。また、同様に、長辺外枠1aや短辺外枠1bや凸部8等にも、洗浄水の逃げ孔としても機能する透孔9を、適宜、穿設する。
【0023】
次に、上述した構成を有するパック用中仕切りにパックを収納し、更に、その上に、パック用中仕切りを積み重ねる手段について説明する。
【0024】
先ず最初に、パック用中仕切りを、2個の角部下延脚部5a及び4個の長辺外枠側下延脚部5bが、床や作業台に載置されるように配置する。この状態で、外周枠1と架橋枠部材2と仕切り枠3とにより囲まれて形成された空間部4(本実施例においては、10個の空間部が形成されている。)に、箱型のパックPを挿入し、パックPの開口部フランジp1を、外周枠1や架橋枠部材2や仕切り枠3に載置するようにして、パックPを、パック用中仕切りに収納する。
【0025】
次いで、図4に示されているように、下に位置するパック用中仕切りと同じ向きに配置されたパック用中仕切りを、水平面に180度回転させて、下に位置するパック用中仕切りの上方に配置する。その後、上に配置するパック用中仕切りを、下に位置するパック用中仕切りの上に重ねると、下に位置するパック用中仕切りの角部上延脚部5cの上端面に、上に位置するパック用中仕切りの角部下延脚部5aの下端面が載置され、また、下に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側上延脚部5dの上端面に、上に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側下延脚部5bの下端面が載置され、更に、下に位置するパック用中仕切りの支柱7の上端面に、上に位置するパック用中仕切りの端部寄り架橋部2aの下面が載置されるとともに、下に位置するパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bが、上に位置するパック用中仕切りの中間部架橋部2bの底部2b2に穿設された十字状の透孔2b2’及び端部寄り架橋部2cの底部2c2に穿設された十字状の透孔2c2’に嵌合し、更には、下に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側上延脚部5dの先端面に突設された嵌合凸部5d2が、上に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側下延脚部5bの底部5b3に穿設された嵌合孔5b3’に嵌合されるように構成されている。このようにして、図5に示されているように、下に位置するパック用中仕切りに対して、上に位置するパック用中仕切りが積み重ねられることになる。
【0026】
上述したようにして、下に位置するパック用中仕切りに積み重ねられた、上に位置するパック用中仕切りの空間部4に、箱型のパックPを挿入し、パックPの開口部フランジp1を、外周枠1や架橋枠部材2や仕切り枠3に載置するようにして、パックPを、上に位置するパック用中仕切りに収納する。
【0027】
更に、上に位置するパック用中仕切りに、もう1個、パック用中仕切りを載置するには、上述したと同様に、上に位置するパック用中仕切りと同じ向きに配置されたパック用中仕切りを、水平面に180度回転させた状態で、上に位置するパック用中仕切りの上に重ねる。このようにして、必要に応じて、適当数のパックPが収納されたパック用中仕切りを積み重ねる。
【0028】
上述したようにして、複数個、積み重ねられ、パックPが収納されたパック用中仕切りは、コンテナーに収容されることになる。
【0029】
本発明においては、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りに対して、上に位置するパック用中仕切りを載置する積み重ね作業の際に、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品と対向する上方に位置する上に位置するパック用中仕切りは、端部寄り架橋部2aの下面が平坦な底部2a2、中間部架橋部2bの下面が平坦な底部2b2、上記より長い端部寄り架橋部2cの下面が平坦な底部2c2、角部下延脚部5aの下面が平坦な底部5a3及び長辺外枠側下延脚部5bの下面が平坦な底部5b3であり、上述した従来のパック用中仕切りのように、円錐状の支柱が形成されていないので、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品が、損傷されるようなことがない。
【0030】
特に、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りに対して、上に位置するパック用中仕切りを載置する積み重ね作業の際に、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品に当接し易い、上方に位置する上に位置するパック用中仕切りの中央部は、端部寄り架橋部2aの下面が平坦な底部2a2、中間部架橋部2bの下面が平坦な底部2b2及び上記より長い端部寄り架橋部2cの下面が平坦な底部2c2であり、従って、このような平坦な底部2a2、2b2、2c2が、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品に当接したとしても、物品が損傷されるようなことがない。
【0031】
また、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bを、上に位置するパック用中仕切りの中間部架橋部2bの底部2b2に穿設された十字状の透孔2b2’及び端部寄り架橋部2cの底部2c2に穿設された十字状の透孔2c2’に嵌合する嵌合作業の際にも、中間部架橋部2bの底部2b2及び底部2c2の下面が平坦に形成されているので、上に位置するパック用中仕切りの中間部架橋部2bの底部2b2及び端部寄り架橋部2cの底部2c2を、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の凸部6bに載置し、その後、上に位置するパック用中仕切りを水平方向に、適宜、移動させることにより、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bを、上に位置するパック用中仕切りの中間部架橋部2bの底部2b2に穿設された十字状の透孔2b2’及び端部寄り架橋部2cの底部2c2に穿設された十字状の透孔2c2’に容易に嵌合することができる。
【0032】
下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bが、上に位置するパック用中仕切りの中間部架橋部2bの底部2b2に穿設された十字状の透孔2b2’及び端部寄り架橋部2cの底部2c2に穿設された十字状の透孔2c2’に嵌合されれば、必然的に、下に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側上延脚部5dの先端面に突設された嵌合凸部5d2が、上に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側下延脚部5bの底部5b3に穿設された嵌合孔5b3’に嵌合されるように構成されている。このような十字状の凸部6bと十字状の透孔2b2’、2c2’との嵌合及び嵌合凸部5d2と嵌合孔5b3’との嵌合は、上述したようにして積み重ねられた複数のパック用中仕切りを、コンテナーに収容する際に、パック用中仕切りが水平方向に移動し、ずれおちないように、パック用中仕切りの水平移動を規制する機能を有するものであり、従って、必ずしも、十字状の凸部6bと十字状の透孔2b2’、2c2’との嵌合及び嵌合凸部5d2と嵌合孔5b3’との嵌合の両方の嵌合手段を設ける必要はなく、パック用中仕切りの円錐台状の支柱6の天部6aに形成された十字状の凸部6bと中間部架橋部2bの底部2b2に穿設された十字状の透孔2b2’及び端部寄り架橋部2cの底部2c2に穿設された十字状の透孔2c2’とのみを設けることも、また、パック用中仕切りの長辺外枠側上延脚部5dの先端面に突設された嵌合凸部5d2と長辺外枠側下延脚部5bの底部5b3に穿設された嵌合孔5b3’とのみを設けるように構成することもできる。
【0033】
下に位置するパックが収容されていない空のパック用中仕切りに対して、同じ向きに、上方に位置する空のパック用中仕切りを配置し、そのまま、上方に位置するパック用中仕切りを下降させると、上に位置するパック用中仕切りの角部下延脚部5aが、下に位置するパック用中仕切りの角部下延脚部5aの側壁5a1、5a2と底部5a3とにより形成される凹部に挿入され、また、上方に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側下延脚部5bが、下に位置するパック用中仕切りの長辺外枠側下延脚部5bの側壁5b1、5b2及び底部5b3とにより形成される凹部に挿入され、更に、上方に位置するパック用中仕切りの端部寄り架橋部2a、中間部架橋部2b及び端部寄り架橋部2cが、下に位置するパック用中仕切りの端部寄り嵌合凹部2a3、中間部嵌合凹部2b3及び端部寄り嵌合凹部2c3に挿入され、更にまた、上方に位置するパック用中仕切りの円錐台状の支柱6の内部空洞に、下に位置するパック用中仕切りの円錐台状の支柱6が挿入され、なお更に、上方に位置するパック用中仕切りの角錐台状の支柱7の内部空洞に、下に位置するパック用中仕切りの角錐台状の支柱7が挿入され、従って、図6に示されているように、下に位置する空のパック用中仕切りと上方に位置する空のパック用中仕切りとを、全体の高さが低くなるように、重ねるとができるように構成されている。
【0034】
上述した構成を有するパック用中仕切りは、射出成形やブロー成形等の適当な成形装置により、合成樹脂により、一体に成形されることが好ましい。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0036】
下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りに対して、上に位置するパック用中仕切りを載置する積み重ね作業の際に、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品と対向する、上方に位置するパック用中仕切りの架橋枠部材及び下方に延在する脚部は、その底部下面が平坦に形成されているので、パック用中仕切りの積み重ね作業中に、下に位置するパック用中仕切りに収納されたパックに詰められた物品が損傷するようなことが防止できる。
【0037】
下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの支柱に形成された嵌合凸部を、上に位置するパック用中仕切りの架橋枠部材の底部に形成された透孔に嵌合する際に、架橋枠部材の底部下面が平坦に形成されているので、上に位置するパック用中仕切りの架橋枠部材の底部を、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱に載置し、その後、上に位置するパック用中仕切りを水平方向に、適宜、移動させることにより、下に位置するパックが収納されたパック用中仕切りの円錐台状の支柱に形成された凸部を、上に位置するパック用中仕切りの架橋枠部材の底部に穿設された透孔に容易に嵌合することができ、従って、パック用中仕切りの積み重ね作業の作業性が向上する。
【0038】
長辺外枠側上延脚部に、指や引っ掛け具が挿入可能な透孔を形成したので、コンテナーへのパック用中仕切りの収容作業或いはコンテナーからのパック用中仕切りの取り出し作業の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のパック用中仕切りの斜視図である。
【図2】図2は本発明のパック用中仕切りの裏面からの斜視図である。
【図3】図3は本発明の上下方向に配置された2個のパック用中仕切りの部分斜視図である。
【図4】図4は本発明の上下方向に配置された2個のパック用中仕切りの積み重ね前の斜視図である。
【図5】図5は本発明の2個のパック用中仕切りが積み重ねられた状態の斜視図である。
【図6】図6は本発明の2個のパック用中仕切りが重ねられた状態の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・外周枠
1a・・・・・・・・長辺外枠
1b・・・・・・・・短辺外枠
2・・・・・・・・・架橋枠部材
3・・・・・・・・・仕切り枠
Claims (2)
- 相対する長辺外枠と相対する短辺外枠とから構成された外周枠と、相対する短辺外枠を連結するとともに長辺外枠に平行な架橋枠部材と、長辺外枠と架橋枠部材とを連結するとともに短辺外枠に平行な複数の仕切り枠とにより構成されたパック用中仕切りであって、前記外周枠と仕切り枠とにより形成される仮想水平面より下方に延在する、前記架橋枠部材を形成する略U字状の架橋部の下面、前記相対する短辺外枠の一方の短辺外枠の両端部に垂設された角部下延脚部の下面及び前記仕切り枠と長辺外枠との連結部のうち、前記角部下延脚部が垂設されている短辺外枠から数えて、一つ置きの連結部が位置する長辺外枠に垂設された長辺外枠側下延脚部の下面が、全て、平坦に形成されていることを特徴とするパック用中仕切り。
- 長辺外枠側上延脚部に、指や引っ掛け具が挿入可能な透孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパック用中仕切り。
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