JP3914669B2 - 広帯域ase光源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は増幅用光ファイバーに励起光を供給してASE光を取り出すASE光源に関する。
【0002】
【従来の技術】
増幅用光ファイバーに励起光を入力すると、増幅用光ファイバーのもつ増幅信号帯域の光が放出される。この放出される光はASE(Amplified Spontaneous Emission)と呼ばれる。ASE光源はこのASEを光源として用いたものであり、光スペクトラムアナライザー等の計測器と組み合わせで光コンポーネントの損失波長特性を測定する等に用いられる。
【0003】
図5は従来技術の第1の例である。励起光源23と増幅用光ファイバー(以降EDFと呼ぶ)21と、出力端からの戻り光により励起状態が不安定になることを防止する光アイソレータ22で構成されている。励起光源23から出力された励起光によりEDF21内のエルビウムが励起されることによりASEが発生する。
【0004】
発生するASEの帯域は通常1530〜1560nm(1550nm帯)であり、EDF21を通常の長さより4〜6倍にすると1570nm〜1600nm(1580nm帯)になる(小野他、「1.58μm帯Er3+添加光ファイバー増幅器の増幅特性」信学技報 OCS97−5、pp25−29、1997)。なおASEの半値全幅は石英系EDFでは36nm(1567〜1604nm)、フッカ物EDFでは40nm(1563〜1603nm)が達成されている。
【0005】
また図示はしていないが、EDF21をテルライトベースのEDFに置きかえれば広帯域(1530〜1600nm以上)の信号増幅特性が得られることが示されている(Makoto YAMADA et al., "Low-noise and gain-flattend Er3+doped tellurite fiber amplifier", OAA'98 Technical Digest, pp86-89,1998)。これによれば広帯域のASEがえられるが、テルライトベースのEDFはテルライトベースのガラスファイバーに希土類のエルビウムが添加されたもので、通常の石英系EDFに比べて信頼性が低く、特殊な気密封止されたパッケージにて使用しなければならない等のため、一般の光通信システムでは用いられていない。
【0006】
図6は従来技術の第1の例の構成においてEDF21の長さを変更してASE出力をシミュレーションしたものである。励起パワーは100mW,EDF長は20〜150mで、EDF21を長くすることでASE波長帯が1550nm帯から1580nm帯へシフトしていくが、EDF21を長くしすぎるとASE光パワーが低下していくことがわかる。
【0007】
但し1480nm励起は980nm励起に比べ励起効率が良いので励起波長は1480nmでシミュレーションしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、通信容量を増大するため、光通信の利用波長帯域が拡大されつつあり、これまで利用されてきた1530〜1560nm帯に加え1570〜1600nm帯も用いられるようになってきた。この波長帯域の拡大に伴い光通信用光コンポーネントは1530〜1560nm以上での動作が必要で、その損失波長特性を測定するためには、この波長帯域をカバーする広帯域光源が求められている。
【0009】
ところが、上記石英系EDFやフッカ物EDFを用いた従来技術ではASE出力帯域として1530〜1560nm(1550nm帯)あるいは1570nm〜1600nm(1580nm帯)のどちらかであり、ひとつのEDFで両方の帯域を併せ持つASE光源は開発されていなかった。
【0010】
なお図示はしていないが1550nm帯と1580nm帯のASE光源を別々に用意して各々の出力を合波する事もできるが、2つの光源が必要になるという不都合がある。
【0011】
またテルライトベースのEDFを用いて広帯域化する事も考えられるが、非常に高価で取り扱いが容易でないため実用的ではない。さらに1580nm帯の出力パワーは、1550nm帯の10分の1以下であり、1580nm帯の出力パワーをあげるために大きな励起パワーが必要となる。
【0012】
ここではこれらの課題を解決する少ない励起パワーで高出力かつ1550nm帯及び1580nm帯を含む広帯域のASE光源を安価に提供することを目的する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明は、50m以上の長さの増幅用光ファイバーの一方端に励起光源と出力端子を接続し、他方端に反射体を接続して広帯域ASE光源を構成したことを特徴とする。
【0014】
そして上記励起光源から増幅用光ファイバーに励起光を供給し、出力端子から第一及び第二の波長帯域を有するASEを出力するようにしたことを特徴とする。
【0015】
さらに高出力化を達成する為に励起光源波長として1480nm帯を用いている事を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態である。
【0017】
増幅用光ファイバー(EDF)5は、希土類元素であるエルビウムが添加された信号光の増幅作用がある石英系光ファイバーで、テルライトファイバーに比べ低価格で入手が容易である。又はフッカ物ファイバーを用いることもできる。4は光の合波器であり、光ファイバーを融着延伸して作られている。3は励起光源で、1480nm帯の半導体レーザーを用いている。6は反射体で光信号を反射するように誘電体多層膜で構成した全反射ミラーを光ファイバー端面に接着接続して構成したものである。2は光アイソレータで光信号を矢印方向のみ通過させるようにする働きをするもので、原理はファラデー回転子を用いたものである。
【0018】
増幅用光ファイバー(EDF)5の一方端には合波器4を介して半導体レーザーの励起光源3と光アイソレータ2を介して出力端1を接続し、増幅用光ファイバー5の他端には反射体6を接続し、上記光アイソレータ2を通して出力端1よりASEを出力するようになっている。
【0019】
光アイソレータ2がある事で出力端1側からの反射波がEDF5内に戻るのを防ぐことができ、反射光によってEDF5からのASE光が不安定になることを防止できる。また反射体6は誘電体多層膜を用いた全反射ミラーを光ファイバー端に接着したものであるが、金属蒸着した全反射ミラーでも良い。
【0020】
励起光源3から出力された励起光は、広帯域化のためにはその波長が1480nm帯のものを用いることが好ましく、この励起光は合波器4を介してEDF5(増幅用光ファイバー)に導かれる。EDF5は希土類元素であるエルビウムを添加した光増幅機能を持つ光ファイバーであり、50m以上、好ましくは100m程度の長さを持ったものである。
【0021】
図5に示した従来のASE光源では、EDF21の長さが10〜20mの場合、1550nm帯のASEだけが出力され、EDF長を5〜7倍に長くしていくと1580nm帯のASEが出力されるが両方の帯域のASEを出力することはできない。これに対し本発明では、EDF5の長さを長くすると共に反射体6を付加することで1550nm帯と1580nm帯のASE出力を可能としているのである。上記理由により、本発明において1580nm帯のASEを出力するにはEDF5の長さは50m以上必要である。
【0022】
上記励起光源3からの励起光が入射すると、合波器4側のEDF5前半部分でまず1550nm帯のASEが放出され、EDF5を伝播する。また光アイソレータ2側に伝播したASEは出力端1から出力される。さらに上記1550nm帯ASEは反射帯6側にも伝播し、その途中のEDF5後半部分で吸収されることにより1580nm帯のASEが出力されると共に、1580nm帯の増幅が起こり、かつ1580nm帯ASEは反射体6で反射され、EDF5内に戻され、EDF5内で増幅されて光アイソレータ2を経由して出力端1から出力される。このようにして出力端1から1550nm帯の第一の波長領域と1580nm帯の第二の波長領域のASEが比較的平坦で合わさった状態で出力されるのである。
【0023】
なおこのような1580nm帯のASEを出力するためには、EDF5の長さとエルビウム濃度を掛け合わせた条長積は50Kppm・m以上とすることが好ましい。
【0024】
これは、EDF5の長さは約100mが好ましく、このときエルビウム濃度540ppmのEDF5を用いているので、EDF長とエルビウム濃度を掛け合わせた条長積は100m×540ppm=54Kppm・mとなる。シミュレーションと実施上の誤差を10%程度見込めば条長積は50Kppm・m以上であれば好適である。
【0025】
【実施例】
図2は図1に示す実施形態のASE光源におけるASE出力をシミュレーションしたものである。
【0026】
励起光源3は波長1480nmで出力は100mW、EDF5は市販されている石英系のエルビウム添加光ファイバーで長さは100〜130mとした。反射体6の反射率は90%であり、光アイソレータ2、合波器等4の損失は含まれていない。
【0027】
図2の結果より、計測用のASEのスペクトラムとしては出力が大きくかつ平坦であることが望ましいため、その条件としてはEDF長=100m付近がこの図では適切であるといえる。励起パワーを増加すればASEパワーも増加するが、励起光源が高価であるため必要以上の増加はできない。
【0028】
図3は本発明実施例の構成の場合(1)と、比較例としてこれから反射体6を除いた場合(2)におけるASE出力を比べたものである。図3に示すように、広帯域化には本発明実施例(1)が有効である事が分かる。
【0029】
また本発明実施例について実際のASE光源を作製し、出力を実測した結果は、図3のシミュレーション結果とほぼ一致していた。
【0030】
図4は本発明実施例において励起光源3の波長を980nmに変えてシミュレーションしたものである。この結果、石英系のEDF長を20〜140mに変更してもASE波長帯は1550nm帯であり、1580nm帯のASE光源を構成することは困難である。従って、励起光源3の波長は1480nm帯の方が好ましい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、50m以上の増幅用光ファイバーの一方端に励起光源と出力端子を接続すると共に、他方端に反射体を接続したことによって、増幅用光ファイバーとして石英系やフッカ物系のEDFを用いても、低い励起パワーで1530nm〜1600nm以上の広帯域で高出力なASEを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の広帯域ASE光源を示す概略図である。
【図2】本発明における広帯域ASE光源のASE出力をシミュレーションした図である。
【図3】本発明実施例と比較例におけるASE出力を比較した図である。
【図4】本発明における広帯域ASE光源のASE出力をシミュレーションした図である。
【図5】従来のASE光源を示す図である。
【図6】従来例においてEDF長を変えてASE出力をシミュレーションした図である。
【符号の説明】
1:出力端
2:光アイソレータ
3:励起光源
4:合波器
5:増幅用光ファイバー
6:反射体
Claims (3)
- 50m以上の長さを有する増幅用光ファイバーの一方端に、励起光源と出力端子を接続すると共に、他方端に反射体を接続し、上記励起光源から前記増幅用光ファイバーに励起光を供給して前記出力端からASEを出力するようにした広帯域ASE光源であって、上記ASEは1530〜1560nm(1550nm帯)の第一の波長帯域及び1570〜1600nm(1580nm帯)の第二の波長帯域を含み、両者が合わさった出力光は1530〜1600nmの波長帯域を含むことを特徴とする広帯域ASE光源。
- 前記励起光の波長は1480nm帯である事を特徴とする請求項1記載の広帯域ASE光源。
- 前記増幅用光ファイバーは、エルビウムが添加された石英系光ファイバーあるいはフッカ物光ファイバーであり、その条長積が50Kppm・m以上であることを特徴とする請求項1または2記載の広帯域ASE光源。
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