JP3914467B2 - ルアーの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルアーフィッシングに用いるタングステンまたはタングステン合金製のルアーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ルアーフィッシングに用いるルアーは、ルアー本体とこれに取り付く仕掛け止着部とからなり、当該仕掛け止着部にラインやフック等の仕掛けが止着されている。
そして、例えばジグと呼ばれるタイプのルアーは、水中に速やかに沈下し、また、キャスティング時に長い飛距離が確保できるようにルアー全体を大重量にする必要があり、このため、多くのルアーは加工の容易な鉛を用いてルアー本体が成形されている。
【0003】
而して、斯かるルアーの製造は、両端に仕掛け止着部が成形されたステンレス等の金属製芯材(止着部材)を金型内に配した後、金型内に鉛等の溶湯を充填,固化する方法が広く用いられ、これによりルアー本体の長手方向に金属製芯材が貫通し、仕掛け止着部がルアー本体の外側に突出したルアーが製造されている。しかし、このように製造されたルアーは、金属製芯材に鉛の溶融金属が固化して取り付いている構造上、長期に亘る使用でルアー本体に対して金属製芯材がガタ付いてしまう虞が指摘されていた。
【0004】
また、既述したように水中で速やかに沈下し、キャスティングの飛距離を延ばすためにルアー全体を大重量にする必要があるが、鉛製のルアーでは、重量を増加させるためにルアー全体を大型化せざるを得ず、この結果、体積が大きくなって流され易く、水の抵抗も増えて所要の沈下速度を得ることができないのが実情であった。
【0005】
更にまた、ルアーをキャスティングする際にも、慣性力を増加させるためにルアー全体を大重量化すると、体積の大型化に伴い空気の抵抗を受けてしまう等の不具合が指摘されていた。
そこで、昨今、図17に示すようにルアー本体1を鉛より高比重のタングステン合金で成形して、その前部と後部側に止め輪(仕掛け止着部)3,5を介してラインやフック7を止着可能としたルアー9が特開平10−309150号公報に開示されている。
【0006】
尚、図中、10はルアー本体1の表面にコーティングされた合成樹脂の被覆層である。
而して、斯かるルアー9によれば、ルアー全体を鉛で成形した従来のものに比し、小型化を図りつつルアー9全体の重量増が可能となる。
また、同様の趣旨から特開平11−56169号公報には、図18及び図19に示すように鉛製のルアー本体11内にタングステン等の高比重金属で成形したパイプ状の芯材13を埋設すると共に、両端側にアイ(仕掛け止着部)15,17を連結したワイヤ19を当該芯材13に挿通させて、アイ15,17をルアー本体11の前部と後部に突出させたルアー21が開示されており、このルアー21によれば、ルアー本体を鉛のみで成形した場合に比し同じ大きさで重量増が図れることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、図17に示すルアー9は、ルアー本体1の前部と後部側に止め輪3,5をどのように止着しているかその構造が不明で、ルアー本体1に対する止め輪3,5の取付強度が十分でない可能性がある。
即ち、既述したように鉛製のルアーは、両端部に仕掛け止着部を有する金属製芯材を金型内に配した後、鉛の溶湯を流し込みこれを固化させて製造しているが、タングステンは溶融温度が高いため同様の製造ができない。
【0008】
従って、タングステンやタングステン合金製のルアーは仕掛け止着部をルアー本体に設けることが困難で、仕掛け止着部をルアー本体にしっかりと固定することが難しい。
また、図18に示す従来例は、芯材13を高比重金属で成形したにも拘わらず、当該芯材13を大容量の鉛で被覆してしまうため、大きさの割りに重量が増加せず、あまり沈下速度の早いルアーとならないのが実情である。
【0009】
而も、芯材13を被覆する鉛は変形し易く傷の付き易い性質上、大きな魚がかかってルアー本体11が変形したり、根掛り等によって表面に傷が付き易い等の欠点も指摘されていた。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、上述の如き不具合を解消し、ルアー全体の小型化を図りつつ所要の重量を確保し、併せて止着部材や止着部のズレや脱落のないタングステンまたはタングステン合金からなるルアーの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係るルアーの製造方法は、止着部材取付孔が貫通するルアー本体をタングステンまたはタングステン合金で製造し、当該止着部材取付孔に、予め端部に仕掛け止着部が成形された止着部材を挿通した後、ルアー本体から外方に突出する止着部材にストッパ部を塑性加工して、止着部材を当該ストッパ部を介してルアー本体に抜け止めすることを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係るルアーの製造方法は、止着部材取付孔が貫通するルアー本体をタングステンまたはタングステン合金で製造し、当該止着部材取付孔に止着部材を挿通した後、ルアー本体から外方に突出する止着部材の端部に仕掛け止着部を設けると共に、止着部材にストッパ部を塑性加工して、止着部材を当該ストッパ部を介してルアー本体に抜け止めすることを特徴とする。
【0012】
一方、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のルアーの製造方法に於て、前記止着部材を圧潰して、ストッパ部を設けることを特徴とする。
【0013】
そして、請求項4に係る発明は、請求項2に記載のルアーの製造方法に於て、前記ストッパ部に、仕掛け止着部を設けることを特徴とする。
【0015】
(作用)
請求項1に係るルアーの製造方法によれば、ルアー本体の止着部材取付孔に、予め端部に仕掛け止着部が成形された止着部材を挿通した後、ルアー本体から外方に突出する止着部材にストッパ部を塑性加工することで、当該ストッパ部を介して止着部材がルアー本体に抜け止めされたルアーが製造される。
【0016】
また、請求項2に係るルアーの製造方法によれば、ルアー本体の止着部材取付孔に、止着部材を挿通した後、ルアー本体から外方に突出する止着部材の端部に仕掛け止着部を設けると共に、止着部材にストッパ部を塑性加工すれば、当該ストッパ部を介して止着部材がルアー本体に抜け止めされたルアーが製造される。
【0017】
そして、請求項3に係るルアーの製造方法によれば、前記止着部材を圧潰してストッパ部が成形される。
【0018】
更に、請求項4に係るルアーの製造方法によれば、ストッパ部に仕掛け止着部が設けられることとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0020】
図1乃至図7は請求項1及び請求項3に係る発明方法の一実施形態によって製造されたルアーを示し、図1に於て、23は粉末冶金法によって製造された比重14.0から19.35(好ましくは16.0以上)のタングステン合金からなるルアー本体で、図2及び図3に示すように当該ルアー本体23は、魚の形状に似せて前部25から後部27に亘って順次肉厚で、表側面と裏側面を有する幅広なプレート状に一体成形されている。
【0021】
而して、ルアー本体23を成形するタングステン合金は、タングステンとこれより比重の小さいニッケル,モリブデン及びコバルトのうち1または2以上の金属を含んだもので、タングステン含有量は70重量%以上100重量%未満とされている。
【0022】
また、タングステン合金のルアー本体23は、ルアー全体の60重量%以上の重さを有している。
このようにタングステン含有量を70重量%以上とするのは、ルアーに必要な比重(比重14.0以上)を得るためであり、また、含有量を100重量%未満としたのは、タングステンの融点が3380℃と高く高温でなければ焼結しないためであるが、ニッケルを添加することによって焼結温度を1500℃程度に下げることができる。
【0023】
これによって、比重が鉛(比重11.3)より大きい14.0から19.35のタングステン合金製ルアー本体23が得られ、このとき、ルアー本体23のビッカース硬さ(JIS Z 2244)がHV200以上であると、表面に傷が付き難く好ましいものとなる。
但し、硬度を低下させて加工性を向上するため、タングステン合金に銅や鉄を含有させてルアー本体23の研磨加工等を行ってもよく、この場合、表面に防錆処理をしておくとよい。
【0024】
そして、図1乃至図4に示すように前部25から後部27に亘ってルアー本体23の中央に、縦長な1本の止着部材取付孔(以下、「取付孔」という)29が上下方向に順次幅広となるテーパ状に貫設され、当該取付孔29に、ラインやトレブルフック(以下、「フック」という)31を止着する止着部材33が挿入,密着されている。
【0025】
図5に示すように止着部材33は、鉄,ステンレス,チタン合金といったルアー本体23より硬度の小さい材料の金属板を恰もアイスクリームの柄の如き平板状に打ち抜いたもので、その前部35側から後部37側に亘って軸部39が取付孔29の形状に沿ったテーパ状に成形されると共に、その両端側にはその外形形状に沿って孔が穿設されて、ラインを止着する止着部41と、図1の如くスプリットリング43を介してフック31を止着する止着部45が設けられている。
【0026】
そして、図5に示すようにルアー本体23の後部27側から取付孔29内に止着部材33を前部35側から挿入して、その軸部39を取付孔29に圧着させると、図6の如くルアー本体23の前部25と後部27から止着部41,45が外方に突出するが、本実施形態は、この状態で止着部材33の止着部41側に、上記取付孔29の開口(ルアー本体23の前部25)に当接するストッパ部47を設けて、ルアー本体23に対する止着部材33の抜止め保持が図られている。
【0027】
而して、ストッパ部47は、図6に示すようにルアー本体23の前部25から外方に突出する止着部材33の止着部41より取付孔29の開口近傍を矢印方向(ルアー本体23の表側面側から止着部材33の長手方向と交差する方向)へ塑性加工(プレス)して、図7の如くルアー本体23の上下方向に略三角形状の突起47aが突出するように圧潰された薄肉構造からなり、当該ストッパ部47(突起47a)が取付孔29の開口に当接して、ルアー本体23に対する止着部材33の図1中、矢印F方向(ルアー本体23の後部27方向)へのズレを規制し、また、互いに係合する止着部材33の軸部39の上,下部端面39-1,39-2と、取付孔29の上,下部内壁29-1,29-2とのテーパ作用で、ルアー本体23に対する止着部材33の図1中、矢印G方向(ルアー本体23の前部25方向)へのズレが規制されている。
【0028】
そして、図1に示すようにルアー本体23の外表面(表側面と裏側面)に魚の目49や図示しない鱗模様,色彩等を描き、図2の如く全体を合成樹脂等の被覆層51でコーティングして、本実施形態に係るルアー53が仕上げられている。
而して、上記ルアー53は、以下に記述する発明方法の一実施形態によって次のように製造される。
【0029】
先ず、既述した取付孔29を有するルアー本体23を、粉末冶金法により比重14.0から19.35のタングステン合金で一体に製造し、また、別途、止着部41,45が成形された止着部材33を製造する。
【0030】
そして、図5に示すようにルアー本体23の後部27側から取付孔29内に止着部材33を前部35側から挿入し、その軸部39を取付孔29に圧着させて、図6の如くルアー本体23の前部25と後部27から止着部41,45を外部に突出させた後、止着部材33の止着部41側を矢印方向へ塑性加工して、図7の如く突起47aが取付孔29の開口に当接する薄肉なストッパ部47を設ける。
【0031】
この後、ルアー本体23の外表面に魚の目49や鱗模様,色彩等を描き、そして、図2の如く全体を合成樹脂等の被覆層51でコーティングして、本実施形態に係るルアー53が製造される。
本実施形態の製造方法で製造されたルアー53はこのように構成されているから、止着部41に図示しないラインを接続し、止着部45にスプリットリング45を介してフック31を止着すればよく、ルアー本体23は鉛よりも比重の大きいタングステン合金で成形されているため、鉛のみで成形された従来のルアーに比し形状の小型化が図れ、且つ重量増が図れることとなる。
【0032】
このため、キャスティングされたルアー53は、従来のルアーに比し体積の小型化に伴い空気抵抗が減って飛距離が伸び、水中に投下された時は、同じ重さであれば体積の小型化に伴い流され難く水の抵抗も減ることも相俟って沈下速度が早まり、また、深場で小型の餌を好む魚に対し釣果が向上する。
そして、ルアー本体23は表面に傷が付き難い硬度で成形されているため、根掛り等をしても表面に傷が付き難く、大きな魚がかかって変形することもない。
【0033】
また、魚の当たりやルアー53を石等に当てると、止着部材33に対しルアー本体23に図1の矢印F方向に力が掛かるが、止着部材33の軸部39の上,下部端面39-1,39-2と、取付孔29の上,下部内壁29-1,29-2とのテーパ作用でルアー本体23の同方向へのズレを規制して、ルアー本体23と止着部材33の分離を防止する。
【0034】
更にまた、ストッパ部47が取付孔29の開口に当接して、止着部材33に対するルアー本体23の矢印G方向へのズレを規制する。
従って、本実施形態に係るルアー53によれば、鉛のみで成形された従来のルアーや図17以下のルアー9,21に比し、キャスティング時の飛距離が伸びると共に沈下速度が早まり、また、表面に傷が付き難く、大きな魚がかかってルアー本体23が変形することもない優れた利点を有する。
【0035】
更にまた、本実施形態によれば、魚の引きやルアー53を石等に当てても、止着部材33とルアー本体23とが分離して止着部材33が抜け落ちたりガタ付いたりすることがなく、而も、止着部41,43が止着部材33に一体成形されて強度が確保されていることも相俟って、長期に亘りルアー本来の機能を維持することが可能である。
【0036】
そして、既述したルアー53の製造方法によれば、タングステン合金で製造したルアー本体23に、止着部材33をガタ付きなく容易且つ確実に取り付けて、小型,大重量のルアー53を製造することができる利点を有する。
図8乃至図14は請求項乃至請求項4に係る発明方法の一実施形態によって製造されたルアーを示し、図8中、55は上述したルアー本体23と同一の材料と製造方法を用いて略同一の外形形状に一体成形されたルアー本体で、図10及び図11に示すようにその前部57から後部59に亘って、1本のストレートな断面円形状の取付孔61が中央に貫設され、当該取付孔61に止着部材63が取り付けられている。
【0037】
図12及び図13に示すように止着部材63は、取付孔61の形状に沿って鉄,ステンレス,チタン合金等で成形された断面円形状の棒材(線材)からなり、図12の如く例えばルアー本体55の後部59側から取付孔61内に止着部材59を挿入すると、図13に示すようにルアー本体55の前部57と後部59から止着部材63の両端部が外方に突出する長さに予め切断されている。
【0038】
尚、斯様に止着部材63を所定の長さに切断せず、取付孔61への挿入後に切断してもよい。
そして、斯様にルアー本体55の外方に突出する止着部材63の両端部を塑性加工で圧潰して、取付孔61の両開口(ルアー本体55の前部57と後部59)に当接する薄肉な略円形状のストッパ部65,67が設けられている。
【0039】
而して、ストッパ部65,67は、取付孔61の開口径よりも大径とされ、夫々の中央に、円形状の孔からなる止着部69,71が成形されており、斯様にストッパ部65,67を成形してルアー本体55に対する止着部材63の抜止め保持が図られている。
そして、図8に示すようにルアー本体55の外表面(表側面と裏側面)に魚の目49や鱗模様,色彩等を描き、図9の如く全体を合成樹脂等の被覆層51でコーティングして、本実施形態に係るルアー73が仕上げられている。
【0040】
本実施形態に係るルアー73はこのように構成されており、当該ルアー73は以下の如く製造される。
先ず、既述した取付孔61を有するルアー本体55を、粉末冶金法により比重14.0から19.35のタングステン合金で一体に製造し、別途、棒材からなる止着部材63を製造する。
【0041】
そして、図12に示すようにルアー本体55の後部59側から取付孔61内に止着部材63を挿入し、或いはルアー本体55の前部57側から取付孔61内に止着部材63を挿入して、図13の如くルアー本体55の前部57と後部59から止着部材63の端部を突出させる。
この後、図14に示すようにルアー本体55から突出する止着部材63の両端部を、取付孔61の開口近傍で夫々矢印方向(ルアー本体55の表側面と裏側面側から、止着部材63の長手方向と交差する方向)から塑性加工して、図15及び図16の如く取付孔61の両開口に夫々当接する薄肉に圧潰されたストッパ部65,67を設けると同時に、当該ストッパ部65,67の略中央に止着部69,71を穿設する。
【0042】
そして、図8に示すようにルアー本体55の外表面に魚の目49や鱗模様,色彩等を描き、図9に示すように全体を合成樹脂等の被覆層51でコーティングして本実施形態に係るルアー73が製造される。
本実施形態はこのように構成されているから、止着部69に図示しないラインを接続し、止着部71にスプリットリング45を介してフック31を止着すればよいが、止着部69,71が成形されたストッパ部65,67は、図14の如く矢印方向から塑性加工されて薄肉に圧潰されているため、釣糸を強く締め付けて結べることができ、また、スプリットリング43の止着が容易で、スプリットリング43が広がってしまうこともない。
【0043】
そして、ルアー本体73は鉛より比重の大きいタングステン合金で成形されているため、鉛のみで成形された従来のルアーに比し形状の小型化が図れ、且つ重量増が図れることとなる。
このため、キャスティングされたルアー73は、従来のルアーに比し体積の小型化に伴い空気抵抗が減って飛距離が伸び、水中に投下された時は、同じ重さであれば体積の小型化に伴い流され難く水の抵抗も減ることも相俟って沈下速度が早まり、また、深場で小型の餌を好む魚に対し釣果が向上する。
【0044】
そして、ルアー本体73は表面に傷が付き難い硬度で成形されているため、根掛り等をしても表面に傷が付き難く、大きな魚がかかって変形することもない。また、当たりやルアー73を石等に当てて、ルアー本体55に図8中、矢印H方向(ルアー本体73の後部59方向)に力が掛かると、取付孔61よりも大径に成形されたストッパ部67が止着部材63に対するルアー本体55の同方向へのズレを規制して、ルアー本体55と止着部材63の分離を防止する。
【0045】
更にまた、取付孔61よりも大径に成形されたストッパ部65が取付孔61の開口に当接して、止着部材63に対するルアー本体55の矢印I方向(ルアー本体73の前部57方向)のズレを規制することとなる。
【0046】
従って、本実施形態に係るルアー73によっても、鉛のみで成形された従来のルアーや図17以下のルアー9,21に比し、キャスティング時の飛距離が伸びると共に沈下速度が早まり、表面に傷が付き難く、大きな魚がかかってルアー本体23が変形することもない優れた利点を有する。
また、本実施形態によっても、魚の引きで止着部材63とルアー本体55とが分離して止着部材63が抜け落ちたりガタ付いたりすることがなく、更にまた、止着部69,71が止着部材63に一体成形されて強度が確保されていることも相俟って、長期に亘りルアー本来の機能を維持することが可能である。
【0047】
加えて、本実施形態によれば、止着部69,71が成形されたストッパ部65,67は、塑性加工されて薄肉に圧潰されているため、止着部69,71に釣糸を強く締め付けて結べることが可能となって解け難く、また、スプリットリング43の止着が容易で、スプリットリング43が広がってしまうこともない優れた利点を有する。
【0048】
そして、既述したルアー73の製造方法によっても、タングステン合金で製造したルアー本体55に、止着部材63をガタ付きなく容易且つ確実に取り付けて、小型,大重量のルアー73を製造することができる利点を有する。
尚、既述した図8以下の実施形態では、ルアー73の製造に当たり、止着部材63の両端部を塑性加工してストッパ部65,67を設けると同時に止着部69,71を穿設したが、ストッパ部65,67の成形後に止着部69,71を別途設けてもよく、また、既述したフック31はトレブルフックに限定されるものではなく、例えば糸条部材を介して1本針を止着する等、形態の異なる様々な釣針が止着可能である。
【0049】
更にまた、上述した各実施形態では、ルアー本体をタングステン合金で製造したが、これをタングステンで製造してもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1乃至請求項4に係るルアーの製造方法によれば、ルアー本体に止着部材がガタ付きなく取り付く小型,大重量のルアーを、容易に製造することができる利点を有する。
そして、ルアーは、ルアー本体に対し止着部材が確実に取り付いて、止着部材がルアー本体から抜け落ちたりガタ付いたりすることがなく、長期に亘ってルアー本来の機能を維持することが可能であると共に、鉛のみで成形された従来のルアーに比し、キャスティング時の飛距離が伸びると共に沈下速度が早まる等の優れた利点を有する。
また、止着部材を圧潰して成形したストッパ部に止着部を設けることで、止着部に釣糸を強く締め付けて結べることが可能となって解け難く、また、スプリットリングの止着が容易で、スプリットリングが広がってしまうこともない等の優れた利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1及び請求項3に係る発明方法の一実施形態によって製造されたルアーの側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】ルアー本体の側面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】図1に示すルアーの製造方法の一工程図である。
【図6】図1に示すルアーの製造方法の一工程図である。
【図7】ルアー本体とこれに取り付く止着部材の縦断面図である。
【図8】 請求項乃至請求項4に係る発明方法の一実施形態によって製造されたルアーの側面図である。
【図9】図8のC−C線断面図である。
【図10】ルアー本体の側面図である。
【図11】図10のD−D線断面図である。
【図12】図8に示すルアーの製造方法の一工程図である。
【図13】ルアー本体とこれに取り付く止着部材の縦断面図である。
【図14】図8に示すルアーの製造方法の一工程図である。
【図15】ルアー本体とこれに取り付く止着部材の横断面図である。
【図16】ルアー本体とこれに取り付く止着部材の縦断面図である。
【図17】従来のルアーの断面図である。
【図18】従来の他のルアーの側面図である。
【図19】図18のE−E線断面図である。
【符号の説明】
23,55 ルアー本体
29,61 取付孔
33,63 止着部材
41,45,69,71 止着部
47,65,67 ストッパ部
53,73 ルアー

Claims (4)

  1. 止着部材取付孔が貫通するルアー本体をタングステンまたはタングステン合金で製造し、当該止着部材取付孔に、予め端部に仕掛け止着部が成形された止着部材を挿通した後、
    ルアー本体から外方に突出する止着部材にストッパ部を塑性加工して、止着部材を当該ストッパ部を介してルアー本体に抜け止めすることを特徴とするルアーの製造方法。
  2. 止着部材取付孔が貫通するルアー本体をタングステンまたはタングステン合金で製造し、当該止着部材取付孔に止着部材を挿通した後、
    ルアー本体から外方に突出する止着部材の端部に仕掛け止着部を設けると共に、止着部材にストッパ部を塑性加工して、止着部材を当該ストッパ部を介してルアー本体に抜け止めすることを特徴とするルアーの製造方法。
  3. 前記止着部材を圧潰して、ストッパ部を設けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のルアーの製造方法。
  4. 前記ストッパ部に、仕掛け止着部を設けることを特徴とする請求項2に記載のルアーの製造方法。
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