JP3913518B2 - 合成樹脂製容器とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は合成樹脂製容器に関し、特に使用後に外圧を加えることで破砕し易く、解体して処分するのが容易な合成樹脂製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成樹脂製容器としては、例えば、接着剤等の工業製品、飲食品、化粧品、薬品、雑貨品、その他等の種々の内容物を充填包装するために、種々の形態のものが用いられている。そして、従来、このような合成樹脂製容器には、軽量であることに加え、高強度、高耐久性などの「壊れにくい」特性を付与することが求められ、研究されてきている。
【0003】
例えば、特開平11−227733号公報には、フランジ部、該フランジ部から垂下する側壁部、該側壁部に連接する底部とからなり、更に、該底部の外底面が接地面となるプラスチック製射出成形容器において、該容器の底部より起立する側壁部の内周面に、環状スタッキングリブを設け、かつ、底部と側壁部との交叉部の内面と外面とを曲面に構成した射出成形容器が開示されている。同公報には、このような構成とすることによって落下強度に優れた射出成形容器が得られることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の「壊れにくい」合成樹脂製容器は、使用済みとなった容器を廃棄処分する際に解体し難く、足で踏む程度では割れず、大型の破砕機等が必要であった。また使用済みの容器を再利用(リサイクル)するためあるいは廃棄処分するために未解体のまま搬送、解体すると処理コストが高くなってしまい再利用のための障害となる。さらに多数個を未解体のまま保管するにも嵩張って大きな保管スペースが必要となるなど、解体処理の点で問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、使用済みの合成樹脂容器を人手によりまたは簡単な道具で容易に解体することができる合成樹脂製容器とその製造方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、フランジ部と、該フランジ部から垂下する側壁部と、該側壁部に連接する底部とからなる合成樹脂製容器において、前記側壁部に、該側壁部の外表面の上端縁から下端縁に沿って凹溝を設けるとともに、該凹溝の下端縁に面して該側壁部の外表面に段差部を設け、かつ該段差部は該側壁部の肉厚を、該側壁部と該底部の境界の上部の肉厚が、該境界の下部の肉厚に比べて厚くなるように、ただし前記側壁部の凹溝の形成部位は該境界の下部の肉厚に比べ薄くなるように前記側壁部と底部の境界に設けるとともに、前記フランジ部に、少なくとも1つの割れ誘発凹部を設けたことを特徴とする合成樹脂製容器を提供する。
この合成樹脂製容器は、使用済みの容器を横にして側壁部と底部の交わる部位に荷重を加えると、段差部にクラックが入るとともに、凹溝に沿って側壁部が割れて容易に解体がなされ、容器を処分する際に嵩張らない。
【0010】
また本発明は、上記側壁部に段差部を有する合成樹脂製容器の製造方法であって、合成樹脂製容器の側壁部を形成する部分が、該側壁部に形成される段差部を合わせ面とする分割金型を用いて、該合わせ面からガスを抜きつつ、樹脂を充填させることにより段差部を形成することを特徴とする合成樹脂製容器の製造方法を提供する。
本発明方法によれば、合成樹脂製容器の成形時、上記合わせ面からガスが抜けて、樹脂が充填されるので段差形状が安定し、シャープな段差形状を形成できる。また、側壁部に形成される段差部を合わせ面とする分割金型を用いることにより、段差部の加工に使うエンドミル等の工具の全長が短いものを用いることができるとともに、チャックまでの距離が短いので、工具の横方向の移動切削が安定する。その結果、段差部形状が安定し、その金型を用いて製造された合成樹脂製容器は、破壊が発生する荷重について製品毎のばらつきの少ないものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る合成樹脂製容器の一実施形態を示す図である。図1中符号1は蓋付き合成樹脂製容器である。この蓋付き合成樹脂製容器1は、側壁部と底部を有する有底筒状の合成樹脂製容器(以下、容器という)2と、この容器2の上部開口を覆う蓋3と、該容器2を吊り下げ可能な握り部4とを備えて構成されている。
【0012】
図2は、容器2から取り外した握り部4を示す図である。この握り部4は合成樹脂からなり、帯状をなしており、図2に示すように2つの支持バンド5,6と重ね合わせ、これらの両端部をリベット7,7によって各々が回転可能に保持されている。2つの支持バンド5,6は、図1に示すように双方を開いて環状とし、その環に容器2を嵌合した時に、上方に向けて拡径している容器2の上端部に留まるか、若しくは後述する容器2のフランジに当接する寸法となっている。この握り部4は、上述したように2つの支持バンド5,6を開いて環状とし、その環内に容器2を下方から挿入し、握り部4を持ち上げることによって容器2に簡単に装着することができるようになっている。また支持バンド5,6を引き下げることによって、容器2から容易に取り外すことができるようになっている。
【0013】
図3は、容器2の開口を塞ぐ蓋3の一例を示す断面図であり、この蓋3は、容器2の開口と同じ底部形状を有し、該開口に嵌挿可能な有底筒状をなす蓋本体と、該蓋本体の周縁から外方に向けて延出し、さらに下方に折曲して延出し、その先端部にカール部が形成されたフランジ部8とを有して構成されている。この蓋3は、容器2の開口に蓋本体を嵌挿し、そのフランジ部8を容器2のフランジ部13上に被せるとともに、先端のカール部を容器2のフランジ部13先端に係合させることによって取り付けられる。
【0014】
以下の図4〜図15において示した容器2は、本発明の特徴部分の構造を分かり易くするために、特徴部分および関連部分を誇張して図示している。またこれら図中の符号A〜Kの各部は、図16の分割金型30中の符号A〜Kの各部にそれぞれ対応している。
【0015】
図4〜図15は、本実施形態による容器2の詳細を示す図であり、図4は容器2の平面図、図5は容器2の正面図、図6は容器2の側面図、図7は容器2の底面図、図8は図7中のSA−SA断面図、図9は図7中のSB−SB断面図、図10は図7中のSC−SC断面図、図11は図7中のSD−SD断面図、図12は図7中のSE−SE断面図、図13は図5中のSF−SF断面図、図14は図5中のSG−SG断面図、図15は図5中のSH−SH断面図である。
【0016】
この容器2は、側壁部11と底部12を有する有底筒状をなしており、側壁部11の上端には外方に向けて延出し、さらに下方に折曲して延出したフランジ部13が設けられている。この容器2は、各種の合成樹脂、好ましくは熱硬化性樹脂、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素樹脂などの各種の樹脂を用いて形成することができる。また容器2の形状は有底円筒状に限定されず、底部形状が三角、四角又はそれ以外の多角形、楕円形、長円形、半円形、三日月型、雲形などの種々の形状とすることができる。
【0017】
この容器2は、側壁部11と底部12が交わる部位付近の側壁部11に段差部Cを設け、また側壁部11の上端縁から下端縁に沿って凹溝15を設け、さらにフランジ部13に複数の割れ誘発凹部16を設けたことを特徴としている。この容器2は、中身を取り出して空になった該容器2を横にして、側壁部11と底部12の交わる部位に荷重を加えると、段差部Cにクラックが入り、そのクラックが凹溝15に沿って延びるとともに、フランジ部13の割れ誘発凹部16に向かってクラックが入り、容器2が複数の断片となるように破断させることができるようになっている。
【0018】
上記段差部C、凹溝15および割れ誘発凹部16は、容器2の外面側を薄肉化することによって形成されている。これら段差部C、凹溝15および割れ誘発凹部16の深さ、幅、長さについて、及び凹溝15および割れ誘発凹部16の形成個数は、容器2の寸法、肉厚、形状、材質に応じて適宜設定することができ、好ましくは容器2の機械強度を損なうことなく、かつ使用済みの容器2を横にして、例えば足で踏むなどして荷重を加えた際に、上述したようにクラックが入り、比較的容易に解体できるように設定される。なお、図4〜図15に図示した例示においては、側壁部11と底部12の境界部の側壁外面に段差部Cを設け、図7に示すように容器2の側壁部11に2本の凹溝15を対向して設け、さらに2本の凹溝15の間に2つの割れ誘発凹部16を形成しているが、段差部Cの形成位置、凹溝15および割れ誘発凹部16の形成個数はこれに限定されることなく、側壁部11の他の位置に段差部Cを設けてもよいし、3つ以上の凹溝15および割れ誘発凹部16を容器2に設けてよい。
【0019】
図4〜図6に示すように、本例示においてはフランジ付きの容器2を示しているが、フランジなしの容器において、上記段差部C及び凹溝15を形成し、上述した容器2の解体容易性を持たせることもできる。また、本例示の如くフランジ付き容器2において、割れ誘発凹部16のみを設け、容器2の解体容易性を持たせることもできる。さらに本例示の如くフランジ付き容器2において、段差部Cと割れ誘発凹部16を設け、凹溝15を省いた構成とし、容器2の解体容易性を持たせることもできる。
【0020】
図5と図6に示すように、容器2の側壁部11には、複数のリブ17や容器2を保持して回転防止するための凸部18を設けることができる。これらのリブ17や凸部18は、図6に示すように、容器解体時にクラックを導くための凹溝15の位置と重ならないように配置される。これらのリブ17や凸部18を設ける場合、その形成個数、形成位置は容器2の解体容易性を損なわない限り任意に設定し得る。
【0021】
図7に容器2の底面図を示す。容器2の底部外面には、中心から放射状に延びるリブ19が設けられている。本例示による容器2は、側壁部11に、段差部Cからフランジ部13まで延びる2本の凹溝15が設けられているとともに、フランジ部13に2つの割れ誘発凹部16が設けられている。
本例示において凹溝15は、図8の符号Xで示す通り段差部Cからフランジ部13の先端まで直線上に形成されている。また割れ誘発凹部16は、図9の符号Yで示す通り側壁部11の上端からフランジ部13の先端まで直線上に形成されている。
【0022】
図8〜図12に示すように、容器2の底部12には、下方に延びる環状の脚部20が設けられている。なお、脚部20は省くこともできる。
これらの図に示すように、本例示において段差部Cは、側壁部11と底部12の境界に形成されている。該段差部Cは、側壁部11の肉厚を、側壁部11と底部12の境界の上部の肉厚が、該境界の下部の肉厚に比べて厚くなるように(ただし、図8に示す通り凹溝15の形成部位は該境界の下部の肉厚に比べて薄くなっている)、その境界が極めてシャープに形成されている。なお、段差部Cの形成位置は、側壁部11と底部12の境界にのみ限定されることなく、それよりも上方のいずれかの側壁部に形成することができる。また段差部Cは側壁部11と底部12の境界に沿って連続して設けることが好ましいが、一定間隔毎に断続的に側壁部11の肉厚を変化させることによって形成してもよい。
【0023】
段差部Cは、側壁部11の肉厚をシャープに変化させるように側壁部11の外面のみに形成するのが望ましい。段差部Cをシャープに形成することによって、容器2を横にして側壁部11に荷重をかけた時、応力が段差部Cに集中し易くなり、この部分にクラックが生じ易くなる。
一方、段差部Cを設けた位置の容器内面側は、角部に丸みを持たせたり、リブを設け、該角部の機械強度を高め、内容物の重量に対する耐久性を持たせた構造とすることができる。容器内面側の角部を補強しても、段差部Cのクラック発生を妨げることは少ない。
【0024】
図13は、図5中のSF−SF横断面を示す図である。この図に示すように本例示において、凹溝15は、フランジ部13先端まで達し、フランジ部13の割れ誘発凹部16を兼ねている。
図14は、図5中のSG−SG横断面を示す図である。容器2の側壁部11は、凹溝15に沿って割れるだけでなく、本図中破線で示した通り、リブ17と側壁部11との境界に沿ってクラックが入りやすい。
さらに容器2の側壁部11は、凹溝15に沿って割れるだけでなく、図15中破線で示した通り凸部18と側壁部11との境界に沿ってクラックが入り易い。クラック発生を容易にするには、これらのリブ17、凸部18と側壁部11との境界をシャープに形成しておくことが望ましい。
【0025】
図16は、本発明に係る容器の製造方法の一実施形態を説明するための図である。本実施形態では、上述した図4〜図15に示した容器2を射出成形法を用いて製造する方法に従って説明する。
この方法において用いる分割金型30は、容器2の底部12に対応する第1の金31と、その上部に固定され容器2の外形を成形する第2の金型32と、その上部に開閉自在に重ねられ容器2の内部に面する第3の金型33とを備えてなっている。この分割金型30は、容器2の側壁部11を形成する部分が、側壁部11に形成される段差部Cを合わせ面35として第1の金型31と第2の金型32とに分割されていることを特徴としている。
【0026】
第1の金型31は、樹脂注入口34を有し、容器2の段差部Cより下方の部分に一致する空間が形成されている。この第1の金型31は、ボルト36のような連結具によって第2の金型32に固定されている。この第1の金型31と第2の金型32との合わせ面は、容器2の段差部Cと一致している。
【0027】
この金型30を用いて容器2を作製するには、通常の射出成形と同様に、樹脂注入口34に、例えばインラインスクリュー型などの従来周知のいずれかの射出成形機(図示略)のノズルを接続し、該射出成形機から溶融混練された樹脂を高圧で注入することによって行うことができる。
【0028】
本実施形態による容器2の製造方法によれば、第1の金型31と第2の金型32を分割したことにより、容器2の成形時、上記合わせ面35からガスが抜け、樹脂が充填されることで段差形状が安定し、シャープな段差部Cを形成できる。また、第1の金型31と第2の金型32を分割し、側壁部11に形成される段差部Cを合わせ面35とする分割金型30を用いることにより、段差部Cの加工に使うエンドミル等の工具の全長が短いものを用いることができるとともに、チャックまでの距離が短いので、工具の横方向の移動切削が安定する。その結果、段差部形状が安定し、その金型を用いて製造された容器2は、破壊が発生する荷重について製品毎のばらつきの少ないものとなる。
もし第1の金型31と第2の金型32を分割しないと、NC加工(エンドミル)や放電加工となるが、エンドミルの場合、容器2の深さL4相当の長さが必要となり、チャックとも距離が長く、ふれが出易くなり、精密な加工が難しい。放電加工の場合、放電ギャップが存在するので、シャープな角に加工するのが難しい。
【0029】
図17〜図19は、本発明に係る容器2の解体時の容積低減を説明するためのものである。収容物を使用した後、通常は図17に示すように複数の容器2を積み重ねておく。しかし、未解体の容器2を多数積み重ねると、すぐに高くなって次の山を設けなければならず、多数の空容器が生じる現場では、空容器の設置スペースの確保が問題となる。
【0030】
本発明に係る容器2は、容器2を横にして、側壁部11と底部12の交わる部位に荷重を加えると、段差部Cにクラックが入り、そのクラックが凹溝15に沿って、さらにフランジ部13の割れ誘発凹部16に向かってクラックが入り容器2を破断させることができ、例えば足で踏むことにより、又は簡単な道具を用いて容易に解体することができる。そして解体した破片を図18及び図19に示すように、容器2の中に収容することによって、多数の使用済み容器2をコンパクトに収容することができる。図18及び図19において、符号a1は未解体の容器、b1〜b3は解体した容器の大きな破片、符号37は小さな破片を示している。解体した破片を図18及び図19に示すように、容器2の中に収容することによって、未解体の容器を付き重ねておく場合と比べ、保管スペースを大幅に縮小することができる。図17中の長さL1は、解体後の図18に示す長さL2及びL3に縮小できる(L2<L1かつL3<L1である)。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、該側壁部の上端縁から下端縁に沿って凹溝を設けるとともに、該凹溝の下端縁に面して該側壁部の外表面に段差部を設けたことを特徴とする容器を提供する。この容器は、使用済みの容器を横にして側壁部と底部の交わる部位に荷重を加えると、段差部にクラックが入るとともに、凹溝に沿って側壁部が割れて容易に解体がなされ、容器を処分する際に嵩張らない。
【0032】
また、本発明は、フランジ部に少なくとも1つの割れ誘発凹部を設けた容器を提供する。この合成樹脂製容器は、使用済みの容器を横にして荷重を加え、底部が破壊されると、フランジの割れ誘発凹部に向かってクラックが入り容器を破断させることができ、容器を処分する際に嵩張らない。
【0033】
さらに本発明は、側壁部と底部が交わる部位付近の側壁部に段差部を設けるとともに、前記フランジ部に、少なくとも1つの割れ誘発凹部を設けた容器を提供する。この容器は、使用済みの容器を横にして側壁部と底部の交わる部位に荷重を加えると、段差部にクラックが入り、そのクラックがフランジの割れ誘発凹部に向かってクラックが入り容器を破断させることができ、容器を処分する際に嵩張らない。
この容器において、前記側壁部に、該側壁部の上端縁から下端縁に沿って凹溝を設けた構成とすることが望ましい。このように凹溝を加えることによって、容器の破断がさらに確実に実行できる。
【0034】
また本発明は、容器の側壁部を形成する部分が、該側壁部に形成される段差部を合わせ面とする分割金型を用いることを特徴とする容器の製造方法を提供する。この方法によれば、容器成形時、上記合わせ面からガスが抜けて、樹脂が充填されるので段差形状が安定し、シャープな段差形状を形成できる。また、側壁部に形成される段差部を合わせ面とする分割金型を用いることにより、段差部の加工に使うエンドミル等の工具の全長が短いものを用いることができるとともに、チャックまでの距離が短いので、工具の横方向の移動切削が安定する。その結果、段差部形状が安定し、その金型を用いて製造された合成樹脂製容器は、破壊が発生する荷重について製品毎のばらつきの少ないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る合成樹脂製容器の一例を示す斜視図である。
【図2】 合成樹脂製容器に装着される握り部を示す斜視図である。
【図3】 合成樹脂製容器に用いる蓋の一例を示す断面図である。
【図4】 合成樹脂製容器の平面図である。
【図5】 合成樹脂製容器の正面図である。
【図6】 合成樹脂製容器の側面図である。
【図7】 合成樹脂製容器の底面図である。
【図8】 図7中のSA−SA断面図である。
【図9】 図7中のSB−SB断面図である。
【図10】 図7中のSC−SC断面図である。
【図11】 図7中のSD−SD断面図である。
【図12】 図7中のSE−SE断面図である。
【図13】 図5中のSF−SF断面図である。
【図14】 図5中のSG−SG断面図である。
【図15】 図5中のSH−SH断面図である。
【図16】 本発明に係る合成樹脂製容器の製造方法に用いられる金型を例示する断面図である。
【図17】 使用済み容器の廃棄状態を示し、未解体の容器を積み重ねた状態を示す正面図である。
【図18】 同じく、解体した容器を未解体の容器に収容した状態を示す正面図である。
【図19】 図18中のSI−SI断面図である。
【符号の説明】
1 蓋付き合成樹脂製容器
2 容器(合成樹脂製容器)
11 側壁部
12 底部
13 フランジ部
C 段差部
15 凹溝
16 割れ誘発凹部
30 分割金型
31 第1の金型
32 第2の金型
33 第3の金型
35 合わせ面

Claims (2)

  1. フランジ部と、該フランジ部から垂下する側壁部と、該側壁部に連接する底部とからなる合成樹脂製容器において、
    前記側壁部に、該側壁部の外表面の上端縁から下端縁に沿って凹溝を設けるとともに、該凹溝の下端縁に面して該側壁部の外表面に段差部を設け、かつ該段差部は該側壁部の肉厚を、該側壁部と該底部の境界の上部の肉厚が、該境界の下部の肉厚に比べて厚くなるように、ただし前記側壁部の凹溝の形成部位は該境界の下部の肉厚に比べ薄くなるように前記側壁部と底部の境界に設けるとともに、前記フランジ部に、少なくとも1つの割れ誘発凹部を設けたことを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 請求項1に記載の合成樹脂製容器の製造方法であって、合成樹脂製容器の側壁部を形成する部分が、該側壁部に形成される段差部を合わせ面とする分割金型を用いて、該合わせ面からガスを抜きつつ、樹脂を充填させることにより段差部を形成することを特徴とする合成樹脂製容器の製造方法。
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