JP3913515B2 - 画像再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像再生装置に関し、特にたとえば監視カメラシステムに適用され、第1モードにおいて順次取り込まれた複数の第1画像信号を格納する第1ディレクトリおよび第2モードにおいて順次取り込まれた複数の第2画像信号を格納する第2ディレクトリのうち、再生先ディレクトリとして選択されたディレクトリから複数の画像信号を順次再生する、像再生装置に関する。
【0002】
【従来技術】
監視カメラによって撮影された画像信号を記録しかつ再生する従来の監視カメラシステムとして、プリアラームモード(Pre Alarm Mode),サスピションモード(Suspicion Mode)およびポストアラームモード(Post Alarm Mode)を備えるものがある。警戒ボタンおよびアラームボタンのいずれも操作されない間はプリアラームモードが選択され、撮影画像信号はプリアラーム記録用のディレクトリ(プリアラームディレクトリ)にファイル形式で格納される。不審者を発見したときに手動で警戒ボタンが操作されるとサスピションモードが選択され、撮影画像信号はサスピション記録用のディレクトリ(サスピションディレクトリ)にファイル形式で格納される。さらに、実際にトラブルが発生したときにアラームボタンが押されると、ポストアラームモードが選択され、撮影画像信号はポストアラーム記録用のディレクトリ(ポストアラームディレクトリ)にファイル形式で記録される。
【0003】
なお、サスピションディレクトリおよびポストアラームディレクトリをプリアラームディレクトリとは別に用意するのは、サスピション記録またはポストアラーム記録された撮影画像信号がプリアラーム記録によって上書きされる事態を回避するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トラブルが発生したときにその前の現場の状況を検証すべく各々のディレクトリから撮影画像信号を再生しようとすると、従来は次のような問題が生じていた。つまり、プリアラームモード,サスピションモードおよびポストアラームモードで取り込まれた画像信号を時系列的に再生するには、従来は、再生先ディレクトリを手動で切り換える必要があり、操作性が悪いという問題があった。たとえば、プリアラームモード→サスピションモード→プリアラームモード→ポストアラームモードの順で記録モードが遷移した場合は、再生先ディレクトリをプリアラームディレクトリ→ポストアラームディレクトリ→プリアラームディレクトリ→ポストアラームディレクトリの順で切り換えなければならず、操作性が悪かった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、記録済みの画像信号を再生するときの操作性を向上させることができる、画像再生装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、第1モードにおいて順次取り込まれた複数の第1画像信号を格納する第1ディレクトリおよび第2モードにおいて順次取り込まれた複数の第2画像信号を格納する第2ディレクトリのうち、再生先ディレクトリとして選択されたディレクトリから複数の画像信号を順次再生する画像再生装置において、第1ディレクトリが再生先ディレクトリであるとき今回再生された第1画像信号とその次の第1画像信号との取り込み時期の時間差を検出する検出手段、および時間差が閾値を超えるとき再生先ディレクトリを第1ディレクトリから第2ディレクトリに変更する第1変更手段を備えることを特徴とする、画像再生装置である。
【0007】
【作用】
第1ディレクトリには第1モードにおいて順次取り込まれた複数の第1画像信号が格納され、第2ディレクトリには第2モードにおいて順次取り込まれた複数の第2画像信号が格納される。このうち、再生先ディレクトリとして選択されたディレクトリから、複数の画像信号が順次再生される。第1ディレクトリが再生先ディレクトリであれば、今回再生された第1画像信号とその次の第1画像信号との取り込み時期の時間差が、検出手段によって検出される。第1変更手段は、時間差が閾値を超えるとき、再生先ディレクトリを第1ディレクトリから第2ディレクトリに変更する。
【0008】
好ましくは、第2ディレクトリが再生先ディレクトリであるとき、複数の第2画像信号の再生が完了したかどうかが判別手段によって判別される。第2変更手段は、複数の第2画像信号の再生が完了したと判別されたとき、再生先ディレクトリを第2ディレクトリから第1ディレクトリに変更する。
【0009】
好ましくは、第2モードは所定イベントの発生期間に選択されるモードであり、第1モードは所定イベントの非発生期間に選択されるモードである。
【0010】
好ましくは、第2ディレクトリは第2モードが選択される毎に複数作成される。第1変更手段は、時間差が閾値を超えると判断された時点で再生されていた第1画像信号を取り込んだ直後に作成された第2ディレクトリを再生先ディレクトリとして選択する。
【0011】
【発明の効果】
この発明によれば、今回再生された第1画像信号とその次の第1画像信号との取り込み時期の時間差が閾値を超えるとき、再生先ディレクトリが第1ディレクトリから第2ディレクトリに変更される。このため、手動による再生先ディレクトリの変更が不要となり、操作性が向上する。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の監視カメラシステム10は、監視位置に固定される監視カメラ12と、監視カメラ12の出力端子にケーブルによって接続されるテレビモニタ14と、監視カメラ12を操作する操作パネル16,警戒ボタン18およびアラームボタン20とを備える。テレビモニタ14および操作パネル16は監視位置から離れた位置に配置され、警戒ボタン18およびアラームボタン20は監視位置の近傍に配置される。たとえば、監視カメラシステム10をコンビニエンスストアで用いる場合、監視カメラ12は商品陳列棚を監視できる位置に設置され、テレビモニタ14および操作パネル16は奥の管理室に設置され、そして警戒ボタン18およびアラームボタン20は店員が操作できるようにレジカウンタの近傍に設置される。
【0014】
操作パネル16に設けられたモード切換スイッチ16aによって記録モードが選択され、かつ開始キー16bが操作されると、システムコントローラ34は、記録開始命令とモード情報“プリアラーム”とをCPU26に与える。これによって、プリアラームモードによる撮影/記録処理が開始される。CPU26はまず、イメージセンサ22および24を起動する。イメージセンサ22は1秒に3フレームの割合で撮影画像信号を出力し、信号処理回路14は当該撮影画像信号に色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施す。CPU26は、信号処理回路24から出力された撮影画像信号をJPEG方式で圧縮し、圧縮画像信号を含む画像ファイルをモード情報“プリアラーム”とともにHDD(Hard Disc Drive)28に与える。HDD28は、CPU26から与えられた第1画像ファイルを着脱自在のハードディスク30に形成されたプリアラーム記録用のディレクトリに格納する。これ以降、プリアラームモードにおいて作成された画像ファイルをプリアラーム画像ファイルと定義し、プリアラーム記録用のディレクトリをプリアラームディレクトリと定義する。
【0015】
プリアラームモードによる記録の途中で警戒ボタン18が押されると、システムコントローラ34は、モード情報“サスピション”をCPU26に与える。これによってサスピションモードによる撮影/記録処理が開始される。CPU26は、モード情報“サスピション”の入力後に作成した画像ファイルを当該モード情報とともにHDD28に与える。HDD28は、モード情報“サスピション”に応答してサスピション記録用のディレクトリをハードディスク30に新規に作成し、画像ファイルを当該ディレクトリに格納する。これ以降、サスピションモードにおいて作成された画像ファイルをサスピション画像ファイルと定義し、サスピション記録用のディレクトリをサスピションディレクトリと定義する。
【0016】
警戒ボタン18の押圧が解除されると、システムコントローラ34からCPU26に与えられるモード情報は“プリアラーム”に変更され、CPU26からHDD28に与えられるモード情報も“プリアラーム”に変更される。これ以降に作成された画像ファイル(プリアラーム画像ファイル)の記録先もまた、プリアラームディレクトリに変更される。こうして、記録モードがサスピションモードからプリアラームモードに戻る。
【0017】
プリアラームモードによる記録の途中でアラームボタン20が押されると、システムコントローラ34からCPU26に対してモード情報“ポストアラーム”が与えられる。これによって、ポストアラームモードによる撮影/記録処理が開始される。CPU26は、モード情報“ポストアラーム”が入力された後に作成した画像ファイルを当該モード情報とともにHDD28に与える。HDD28は、モード情報“ポストアラーム”に応答してポストアラーム記録用のディレクトリをハードディスク30に新規作成し、画像ファイルを当該ディレクトリに格納する。ポストアラームモードによる所定時間(たとえば5分)の記録が完了すると、システムコントローラ34からCPU26に記録終了命令が与えられ、CPU26によってイメージセンサ22が不能化される。これ以降、ポストアラームモードにおいて作成された画像ファイルをポストアラーム画像ファイルと定義し、ポストアラーム記録用のディレクトリをポストアラームディレクトリと定義する。
【0018】
なお、プリアラームモードによる記録の途中で操作パネル16の終了キー16cが押されたときも、システムコントローラ34からCPU26に記録終了命令が与えられる。CPU26は、上述と同様、イメージセンサ22を不能化する。
【0019】
ハードディスク30は、たとえば図2に示すようなディレクトリ構造を有する。図2によれば、ディレクトリ“PreALARM”,“SUSPICION”および“PostALARM”が、ルートディレクトリ“ROOT”の下階層に1つずつ作成される。
【0020】
ディレクトリ“PreALARM”の下階層には複数のディレクトリ“***PreALARM”(***:循環的に更新される101〜500のディレクトリ番号)が形成され、各々のディレクトリ“***PreALARM”の下階層には複数の画像ファイル“Image×××.jpg”(×××:001〜900のファイル番号)が格納される。ディレクトリ“***PreALARM”および画像ファイル“Image×××.jpg”のいずれにも、作成時に、RAM32に格納されたクロックclkが示す時刻情報(タイムスタンプ)が割り当てられる。タイムスタンプの割り当てによって、ディレクトリ“101PreALARM”は2001年4月29日の18時07分28秒に作成されたことが分かり、ディレクトリ“102PreALARM”は2001年4月29日の18時12分38秒に作成されたことが分かる。
【0021】
ディレクトリ“SUSPICION”の下階層には複数のディレクトリ“###SUSPN”(###:101〜500のディレクトリ番号)が形成され、各々のディレクトリ“###SUSPN”の下階層にはさらに複数のディレクトリ“SUSP++++”(++++:0001〜9999のディレクトリ番号)が形成され、そして各々のディレクトリ“SUSP++++”の下階層に複数の画像ファイル“Image×××.jpg”が格納される。ディレクトリ“###SUSPN”および“SUSP++++”ならびに画像ファイル“Image×××.jpg”には、作成時に、クロックclkの時刻情報が割り当てられる。
【0022】
ディレクトリ“PostALARM”の下階層にはディレクトリ“※※※PostALARM”(※※※:循環的に更新される101〜500のディレクトリ番号)が形成され、各々のディレクトリ“※※※PostALARM”の下階層には複数の画像ファイル“Image×××.jpg”が格納される。ディレクトリ“※※※PostALARM”および画像ファイル“Image×××.jpg”にも、作成時に、クロックclkの時刻情報が割り当てられる。
【0023】
なお、ディレクトリ“***PreALARM”がプリアラームディレクトリに相当し、ディレクトリ“SUSP++++”がサスピションディレクトリに相当し、“※※※PostALARM”がポストアラームディレクトリに相当する。また、プリアラームディレクトリに格納された画像ファイル“Image×××.jpg”がプリアラーム画像ファイルに相当し、サスピションディレクトリに格納された画像ファイル“Image×××.jpg”がサスピション画像ファイルに相当し、ポストアラームディレクトリに格納された画像ファイル“Image×××.jpg”がポストアラーム画像ファイルに相当する。
【0024】
プリアラームモードでは、最新(作成時期が最も新しい)のプリアラームディレクトリにプリアラーム画像ファイルが格納される。最新のプリアラームディレクトリに450個のプリアラーム画像ファイルが確保されると、最古(作成時期が最も古い)のプリアラームディレクトリがハードディスク30から消去される。ディレクトリ番号***は循環的に連続するため、最新のプリアラームディレクトリが“241PreALARM”であれば最古のプリアラームディレクトリは“242PreALARM”である。従って、“241PreALARM”に450個のプリアラーム画像ファイルが格納された時点で、“242PreALARM”が消去される。なお、プリアラームディレクトリの消去に伴って、その下階層のプリアラーム画像ファイルも消去される。
【0025】
最新のプリアラームディレクトリに900個のプリアラーム画像ファイルが確保されると、当該プリアラームディレクトリは満杯となる。このとき、満杯のプリアラームディレクトリに続くディレクトリ番号を持つプリアラームディレクトリが新規に作成され、作成されたプリアラームディレクトリにクロックclkが示すタイムスタンプが割り当てられる。これによって、新規に作成されたプリアラームディレクトリが最新ディレクトリとなる。プリアラームディレクトリの作成後に得られるプリアラーム画像ファイルは、当該新規のプリアラームディレクトリに格納される。たとえば、“241PreALARM”が満杯となると “242PreALARM”が新規に作成され、これに現在時刻を示すタイムスタンプが割り当てられる。これ以降に得られるプリアラーム画像ファイルは、“242PreALARM”に格納される。
【0026】
プリアラームモードからサスピションモードへの移行は、上述のように、警戒ボタン18の操作に応答して行なわれる。警戒ボタン18の操作が注目する日の最初の操作であれば、当該操作に応答してディレクトリ“###SUSPN”が作成され、かつ当該ディレクトリ“###SUSPN”の下階層にサスピションディレクトリが作成される。警戒ボタン18の操作の後に得られたサスピション画像ファイルは、当該サスピションディレクトリの下階層に格納される。警戒ボタン18の操作が注目する日の2回目以降の操作であれば、最初の警戒ボタン18の操作に応答して作成されたディレクトリ“###SUSPN”の下階層に別のサスピションディレクトリが作成され、当該サスピションディレクトリの下階層にサスピション画像ファイルが格納される。
【0027】
図2によれば、2001年4月29日の最初の警戒ボタン18の操作は18時09分13秒に行われ、これに応答してディレクトリ“102SUSPN”および“SUSP0001”が作成される。さらに、警戒ボタン18は10秒間押され続け、30個の画像ファイル“Image001.jpg”〜“Image045.jpg”がディレクトリ“SUSP0001”の下階層に格納される。2001年4月29日の2回目の警戒ボタン18の操作は22時04分41秒に行われ、これに応答してディレクトリ“102SUSPN”の下階層にディレクトリ“SUSP0002”が作成される。このときの警戒ボタン18の押圧期間は15秒であり、ディレクトリ“SUSP0002”の下階層には45個の画像ファイル“Image001.jpg”〜“Image045.jpg”が確保される。
【0028】
上述のように、サスピションモードが選択されている間プリアラームモードは解除され、サスピションモードが解除されるとプリアラームモードが選択される。このため、2001年4月29日18時09分13秒から10秒間の警戒ボタン18の操作に起因して、プリアラームモードにおけるディレクトリ“101PreALARM”に格納された複数の画像ファイルのタイムスタンプに10秒間のブランクが生じ、ディレクトリ“102PreALARM”の作成時期に10秒の遅れが生じる。また、2001年4月29日22時04分41秒から15秒間の警戒ボタン18の操作に起因して、プリアラームモードにおけるディレクトリ“148PreALARM”に格納された複数の画像ファイルのタイムスタンプに15秒間のブランクが生じ、ディレクトリ“149PreALARM”の作成時期に15秒の遅れが生じる。
【0029】
プリアラームモードが選択されている途中でアラームボタン20が操作されると、記録モードがプリアラームモードからポストアラームモードに移行する。すると、ポストアラームディレクトリが作成され、当該ポストアラームディレクトリの下階層にポストアラーム画像ファイルが格納される。図2によれば、アラームボタン20は2001年4月29日22時15分03秒に操作され、これに応答してディレクトリ“101PostALARM”が作成される。さらに、5分間に相当する900個の画像ファイル“Image001.jpg”〜“Image900.jpg”がディレクトリ“101PostALARM”に格納される。
【0030】
こうしてハードディスク30に記録されたプリアラーム画像ファイル,サスピション画像ファイルおよびポストアラーム画像ファイルを再生するべく、モード切換スイッチ16aによって再生モードを選択すると、再生命令がシステムコントローラ34からCPU26に与えられる。このとき、CPU26は、図3〜図6に示すフロー図に従って再生処理を実行する。
【0031】
なお、RAM32には、カウンタd1〜d3およびf1〜f3が形成される。このうち、カウンタd1のカウント値D1およびカウンタf1のカウント値F1は、プリアラームディレクトリのディレクトリ番号およびプリアラーム画像ファイルのファイル番号に相当する。また、カウンタd2のカウント値D2およびカウンタf2のカウント値F2は、サスピションディレクトリのディレクトリ番号およびサスピション画像ファイルのファイル番号に相当する。さらに、カウンタd3のカウント値D3およびカウンタf3のカウント値F3は、ポストアラームディレクトリのディレクトリ番号およびポストアラーム画像ファイルのファイル番号に相当する。
【0032】
図3を参照して、ステップS1ではカウンタd1およびf1に任意のカウント値D1およびF1を設定し、ステップS3ではカウント値D1およびF1によって特定されるプリアラーム画像ファイルからタイムスタンプを検出する。タイムスタンプの検出が完了すると、ステップS5で当該プリアラーム画像ファイルを再生する。つまり、再生モードが選択された当初は、プリアラームディレクトリが再生先ディレクトリとして選択される。
【0033】
ステップS3およびS5のいずれにおいても、HDD28を通してハードディスク30に記録された所望のプリアラーム画像ファイルにアクセスする。ステップS3では、所望のプリアラーム画像ファイルからタイムスタンプが読み出され、読み出されたタイムスタンプがHDD28からCPU26に与えられる。ステップS5では、所望のプリアラーム画像ファイルから圧縮画像信号が読み出され、読み出された圧縮画像信号がHDD28からCPU26に与えられる。CPU26は、与えられた圧縮画像信号をJPEG方式で伸長し、伸長画像信号をビデオエンコーダ36を通してテレビモニタ14に出力する。この結果、伸長画像信号に基づく静止画像が画面に表示される。
【0034】
ステップS7では更新キー16dが押されたかどうか判断し、YESであればステップS9でカウンタf1をインクリメントするとともに、ステップS11でカウント値F1を“900”と比較する。つまり、各々のプリアラームディレクトリに格納できる画像ファイル数は“900”であるため、カウント値F1が“900”と比較される。そして、F1≦900であればそのままステップS21に進むが、F1>900であれば、ステップS13でカウント値F1を“001”にリセットし、かつステップS15でカウント値D1をインクリメントする。ステップS17では、カウント値D1を“400”と比較する。これは、作成可能なプリアラームディレクトリの総数が400個であるからである。そして、D1≦400であればそのままステップS21に進むが、D1>400であれば、ステップS19でカウント値D1を“101”にリセットしてからステップS21に進む。
【0035】
ステップS21では、更新されたカウント値D1およびF1によって特定されるプリアラーム画像ファイルからタイムスタンプを検出し、続くステップS23では、ステップS3で検出されたタイムスタンプとステップS21で検出されたタイムスタンプとの時間差を算出する。この時間差は、現時点で再生されている画像の撮影時期と次に再生しようとする画像の撮影時期との時間差に相当する。ステップS25では、この時間差を閾値(=たとえば1秒)と比較する。そして、時間差≦閾値であれば、カウント値D1およびF1によって特定されるプリアラーム画像ファイルは現時点で再生されているプリアラーム画像ファイルの1/3秒後に作成された画像ファイルであるとみなして、つまり次に再生しようとする画像は現時点の再生画像の次に撮影された画像であるとみなして、ステップS5に戻る。ステップS5では、カウント値D1およびF1によって特定されるプリアラーム画像ファイルが再生される。したがって、時間差≦閾値である限り、プリアラームディレクトリが再生先ディレクトリとして選択され続ける。
【0036】
なお、2回目以降のステップS23では、前回のステップS21で検出されたタイムスタンプと今回のステップS21で検出されたタイムスタンプとの時間差が検出される。
【0037】
ステップS25で時間差>閾値と判断されると、ステップS27に進み、タイムスタンプが連続するサスピションディレクトリを検索する。具体的には、HDD28を通してハードディスク30にアクセスし、現時点で再生されているプリアラーム画像ファイルと同じ日付を持つディレクトリ“###SUSPN”を特定し、当該ディレクトリ“###SUSPN”の下階層に格納された各々のサスピションディレクトリからタイムスタンプを検出する。そしてステップS3で検出されたタイムスタンプと同時刻か1秒遅れのタイムスタンプを検索する。所望のタイムスタンプが発見されると、ステップS29から図5のステップS35に進む。再生先ディレクトリは、プリアラームディレクトリからサスピションディレクトリに変更される。
【0038】
これに対して所望のタイムスタンプが発見されなければ、ステップS29からステップS31に進み、タイムスタンプが連続するポストアラームディレクトリを検索する。上述と同様、ハードディスク30に形成された各々のポストアラームディレクトリからタイムスタンプを検出し、ステップS3で検出されたタイムスタンプと同時刻か1秒遅れのタイムスタンプを検索する。そして、所望のタイムスタンプが発見されるとステップS33からステップS47に移行する。これによって、再生先ディレクトリがプリアラームディレクトリからポストアラームディレクトリに変更される。所望のタイムスタンプが発見されなかったときは、ステップS33からステップS5に戻る。この結果、カウント値D1およびF1によって特定されるプリアラーム画像ファイルが再生される。
【0039】
なお、2回目以降のステップS27またはS31では、前回のステップS21で検出されたタイムスタンプと同時刻か1秒遅れのタイムスタンプを検索する。
【0040】
図5を参照して、ステップS35では発見されたタイムスタンプを持つサスピションディレクトリのディレクトリ番号をカウンタd2に設定し、ステップS37では“001”をカウンタf2に設定する。ステップS39では、カウント値d2およびf2によって特定されるサスピション画像ファイルを再生する。更新キー16dが押されるとステップS41でYESと判断し、ステップS43でカウント値F2をインクリメントする。ステップS45では、インクリメントされたカウント値F2を最大ファイル番号(カウント値D2によって特定されるサスピションディレクトリに最後に格納されたサスピション画像ファイルのファイル番号)と比較する。そして、F2≦最大ファイル番号であれば、再生すべきサスピション画像ファイルはまだ残っているとみなし、ステップS39に戻る。一方、F2>最大ファイル番号であれば、サスピション画像ファイルの再生は完了したものとして、ステップS5に戻る。
【0041】
図6を参照して、ステップS47では発見されたタイムスタンプを持つポストアラームディレクトリのディレクトリ番号をカウンタd3に設定し、ステップS49では“001”をカウンタf3に設定する。ステップS51では、カウント値d3およびf3によって特定されるポストアラーム画像ファイルを再生する。更新キー16dが押されるとステップS53でYESと判断し、ステップS55でカウント値F3をインクリメントする。ステップS57では、インクリメントされたカウント値F3を“900”と比較する。つまり、ポストアラームモードでは5分間に相当する900個のポストアラーム画像ファイルがポストアラームディレクトリに格納されるため、カウント値F3が“900”と比較される。そして、F3≦900であれば、再生すべきポストアラーム画像ファイルがまだ残っているとみなし、ステップS51に戻る。一方、F3>900であれば、ポストアラーム画像ファイルの再生は完了したものとして、ステップS5に戻る。
【0042】
以上の説明から分かるように、プリアラームディレクトリにはプリアラームモードにおいて順次作成された複数のプリアラーム画像ファイルが格納され、サスピションディレクトリにはサスピションモードにおいて順次作成された複数のサスピション画像ファイルが格納され、ポストアラームディレクトリにはポストアラームモードにおいて順次作成された複数のポストアラーム画像ファイルが格納される。このうち、再生先ディレクトリとして選択されたディレクトリから、複数の画像ファイルが順次再生される。
【0043】
プリアラームディレクトリが再生先ディレクトリであれば、今回再生されたプリアラーム画像ファイルとその次のプリアラーム画像ファイル(ファイル番号が連続するプリアラーム画像ファイル)とのタイムスタンプの時間差が、CPU26によって検出される。当該時間差が閾値を超えると、再生先ディレクトリがプリアラームディレクトリからサスピションディレクトリまたはポストアラームディレクトリに変更される。
【0044】
サスピションディレクトリが再生先ディレクトリとなると、当該サスピションディレクトリに含まれる全てのサスピション画像ファイルの再生が完了したかどうかがCPU26によって判別される。全てのサスピション画像ファイルの再生が完了すると、再生先ディレクトリがサスピションディレクトリからプリアラームディレクトリに変更される。ポストアラームディレクトリが再生先ディレクトリとなったときも、当該ポストアラームディレクトリに含まれる全てのポストアラーム画像ファイルの再生が完了したかどうかがCPU26によって判別される。そして、全てのポストアラーム画像ファイルの再生が完了したときに、再生先ディレクトリがポストアラームディレクトリからプリアラームディレクトリに変更される。
【0045】
このように、タイムスタンプの時間差に応じて再生先ディレクトリがプリアラームディレクトリからサスピションディレクトリまたはポストアラームディレクトリに変更され、サスピションディレクトリに格納されたサスピション画像ファイルまたはポストアラームディレクトリに格納されたポストアラーム画像ファイルの再生が完了したときに再生先ディレクトリがプリアラームディレクトリに戻される。このため、オペレータの手動による再生先ディレクトリの切り換えは不要となり、操作性が向上する。
【0046】
なお、この実施例では、警戒ボタンの手動操作に応答してサスピション記録を開始し、アラームボタンの手動操作に応答してポストアラーム記録を開始するようにしているが、これに代えて、撮影画像信号に基づいて自動的にサスピション記録またはポストアラーム記録を開始するようにしてもよい。
【0047】
また、この実施例では、プリアラームモード,サスピションモードおよびポストアラームモードのいずれにおいても記録レートは3fpsであるが、たとえばサスピションモードの記録レートを10fpsとし、ポストアラームモードの記録レートを15fpsとするなどのように、各モード間で記録レートを変えるようにしてもよい。
【0048】
さらに、この実施例では、更新キーの操作に応答して再生画像を更新するようにしているが、これに代えて、記録時と同じフレームレートで自動的に再生画像を更新するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】ディレクトリ構造の一例を示す図解図である。
【図3】再生モードにおけるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図4】再生モードにおけるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図5】再生モードにおけるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図6】再生モードにおけるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
10…監視カメラシステム
12…監視カメラ
14…テレビモニタ
16…操作パネル
18…警戒ボタン
20…非常ボタン
Claims (5)
- 第1モードにおいて順次取り込まれた複数の第1画像信号を格納する第1ディレクトリおよび第2モードにおいて順次取り込まれた複数の第2画像信号を格納する第2ディレクトリのうち、再生先ディレクトリとして選択されたディレクトリから複数の画像信号を順次再生する画像再生装置において、
前記第1ディレクトリが前記再生先ディレクトリであるとき今回再生された第1画像信号とその次の第1画像信号との取り込み時期の時間差を検出する検出手段、および
前記時間差が閾値を超えるとき前記再生先ディレクトリを前記第1ディレクトリから前記第2ディレクトリに変更する第1変更手段を備えることを特徴とする、画像再生装置。 - 前記第2ディレクトリが前記再生先ディレクトリであるとき前記複数の第2画像信号の再生が完了したかどうかを判別する判別手段、および
前記複数の第2画像信号の再生が完了したと判別されたとき前記再生先ディレクトリを前記第2ディレクトリから前記第1ディレクトリに変更する第2変更手段をさらに備える、請求項1記載の画像再生装置。 - 前記第2モードは所定イベントの発生期間に選択され、
前記第1モードは前記所定イベントの非発生期間に選択される、請求項1または2記載の画像再生装置。 - 前記第2ディレクトリは前記第2モードが選択される毎に複数作成され、
前記第1変更手段は前記時間差が前記閾値を超えると判断された時点で再生されていた第1画像信号を取り込んだ直後に作成された第2ディレクトリを前記再生先ディレクトリとして選択する、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像再生装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像再生装置を備える、監視カメラシステム。
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