JP3912265B2 - 熱交換器 - Google Patents

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    • F28D7/04Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits being spirally coiled
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器の熱交換部が渦巻き状に形成された熱交換器に関するもので、家庭用熱交換器、業務用熱交換器、車両用熱交換器に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱交換器は、冷凍サイクル内の低圧媒体と高圧媒体の間で熱交換する内部熱交換器として適応されたものが提案されている。この熱交換器は、図10、11に示すように、高圧媒体が流通する穴部46aおよびこの穴部46aと平行な突起部(突条)46bを有するように押出し成形された扁平チューブ46を、渦巻き状に曲げてタンク19内に配置している。そして高圧媒体を扁平チューブ46の穴部46aの渦巻き中心側から外方側に向けて流通させ、低圧媒体を扁平チューブ46側面の突起部46bで構成された低圧媒体通路の外方側から中心側に向けて流通させて熱交換を行わせている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−113152号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1記載のものでは、突起部46bを備えた扁平チューブ46は押し出し成形されたものであるので、扁平チューブ46の側面にろう材をクラッドすることができない。この扁平チューブ46を渦巻き状に巻回する場合に、扁平チューブ46の外周面にろう材を塗布する必要があるが、ろう材が均一に塗布されにくく、突起部(突条)46bと扁平チューブ46の側面の間にろう材が十分に行き渡らなくなり、ろう付け部の強度が低くなることがある。
【0005】
また、突起部46bが扁平チューブ46に一体に成形された構造では、扁平チューブ46の剛性が高く、渦巻き状に巻回した場合に扁平チューブ46の側面と突起部46bの間に隙間ができるのでろう付け部の強度が低くなる。
【0006】
そこで、本発明は上記点に鑑み、渦巻き状の扁平チューブを確実にろう付けすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、両端が閉塞された円筒状のタンク(19)と、
円筒状のタンク(19)の内部空間を軸方向の第1、第2空間(36、37)に仕切る仕切り板(33、34)と、
第1空間(36)内に収納され、渦巻きの中心線がタンク(19)の軸方向と平行となり、かつ、渦巻き部相互間に隙間(43a)が存在するように渦巻き状に形成された第1の扁平チューブ(38)と、
第1の扁平チューブ(38)の隙間(43a)に配置され、両面にろう材をクラッドした第1のフィン(29)と、
第2空間(37)内に収納され、渦巻きの中心線がタンク(19)の軸方向と平行となり、かつ、渦巻き部相互間に隙間(44a)が存在するように渦巻き状に形成された第2の扁平チューブ(39)と、
第2の扁平チューブ(39)の隙間(44a)に配置され、両面にろう材をクラッドした第2のフィン(29)と、
仕切り板(33、34)を貫通して第1空間(36)と第2空間(37)とを連通する第1の連通手段(33e、34e)と、
仕切り板(33、34)を貫通して第1の扁平チューブ(38)と第2の扁平チューブ(39)とを連通する第2の連通手段(35、40、41)とを具備し、
第1の扁平チューブ(38)に第1のフィン(29)がろう付けされ、第2の扁平チューブ(39)に第2のフィン(29)がろう付けされていることを特徴する。
【0008】
これにより、両面にろう材がクラッドされた第1、第2のフィン(29)がそれぞれ第1、第2の扁平チューブ(38、39)の隙間(43a、44a)に配置された状態でろう付けされているので、第1、第2の扁平チューブ(38、39)と第1、第2のフィン(29)相互にろう材が均一に行き渡り、第1、第2の扁平チューブ(38、39)と第1、第2のフィン(29)が確実にろう付けされる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、両端が閉塞された円筒状のタンク(19)と、
タンク(19)に収納され、渦巻きの中心線がタンク(19)の軸方向と平行となり、
かつ、渦巻き部相互間に隙間(28a)が存在するように渦巻き状に形成された扁平チューブ(27)と、
隙間(28a)に配置され、両面にろう材がクラッドされたフィン(29)とを具備し、
タンク(19)の軸方向一端側に、円環状の第1円環部(21a)と、第1円環部(21a)を閉塞する円形状の第1蓋部(23)を設け、
タンク(19)の軸方向他端側に、円環状の第2円環部(22a)と、第2円環部(22a)を閉塞する円形状の第2蓋部(24)を設け、
第1円環部(21a)および第2円環部(22a)に扁平チューブ(27)の渦巻き外方側端部(27a)を固定し、
第1蓋部(23)および第2蓋部(24)に扁平チューブ(27)の渦巻き中心側端部(27b)を固定し、
第1蓋部(23)および第2蓋部(24)を回転させることにより、隙間(28a)を狭めるようにしてフィン(29)を扁平チューブ(27)に密着させた状態でろう付けをすることを特徴とする。
【0010】
これにより、第1蓋部(23)および第2蓋部(24)を回転させると、扁平チューブ(27)が渦巻き状の隙間(28a)を狭めるように挙動する。この際、フィン(29)を密着させた状態でろう付けをすることが可能となる。したがって、従来技術のように、押出し成形された扁平チューブにろう材を塗布し、渦巻き状に折り曲げてろう付けを行った場合に比べて、扁平チューブ(27)とフィン(29)の間にろう材が十分に行き渡り、扁平チューブ(27)とフィン(29)が確実にろう付けされる。
【0011】
また、第1蓋部(23)および第2蓋部(24)が、扁平チューブ(27)をフィン(29)に密着させる治具として利用できるので、熱交換器をろう付けする際の固定治具を簡略化できる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2において、フィン(29)が、フィン(29)を通過する第1媒体の方向に開口部(29b)を有しており、
開口部(29b)が第1媒体の流れ方向に対し直角方向に、かつ、千鳥状に設けられたことを特徴とする。
【0013】
これにより、開口部(29b)が第1媒体の流れ方向に対し直角方向に、かつ、千鳥状に設けられているので、放熱性能を拡大することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、扁平チューブ(27、38、39)内に第2媒体が流通するとともに、隙間(28a、43a、44a)に第1媒体が流通することを特徴とする。
【0015】
これにより、扁平チューブ(27、38、39)に第2媒体を流通させ、隙間(28a、43a、44a)に第1媒体を流通させ、両者で熱交換を行わせることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明では、請求項4において、水冷式エンジンに搭載される熱交換器であって、
第1媒体がエンジン冷却水であることを特徴とする。
【0017】
これにより、エンジン起動直後にエンジン冷却水が十分に暖まっていない真冬などでも、第2媒体の熱をエンジン冷却水に伝達することができるので、エンジンの暖気速度を向上させることが可能となり、冬季の燃費向上及び暖房性能向上に貢献することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、扁平チューブ(27、38、39)を流れる第2媒体と、隙間(28a、43a、44a)を流れる第1媒体が対向流となることを特徴とする。
【0019】
これにより、扁平チューブ(27、38、39)を流れる第2媒体と、隙間(28a、43a、44a)を流れる第1媒体が対向しているので、熱交換器の熱交換効率の向上を図ることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つにおいて、扁平チューブ(27、38、39)を流れる第2媒体が二酸化炭素(CO2)であってもよい。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の熱交換器を構成する水加熱ヒータ10を用いた場合のクーラサイクルの媒体回路11と温水回路12を示した模式図である。
【0023】
媒体回路11を説明すると、圧縮機13で圧縮された高温のガス媒体は水加熱ヒータ10にて温水回路12を流通するエンジン冷却水に放熱して冷却される。
【0024】
そして、媒体回路11を構成するガスクーラ14、内部熱交換器15にて更に冷却される。内部熱交換器15はガスクーラ14で冷却された媒体とエバポレータ17で熱交換を終えた低温の媒体との間で熱交換をし、エバポレータ17の入口側と出口側でのエンタルピ差を大きくして冷却能力の向上を図るものである。なお、エバポレータ17は媒体回路11の蒸発器を構成するものである。
【0025】
内部熱交換器15を流出した媒体は減圧器16で減圧された後、エバポレータ17に流入し、空気と熱交換を行い、液媒体が蒸発して低温のガス媒体となる。エバポレータ17から流出した低温のガス媒体は内部熱交換器15にてガスクーラ14から流出された高温の媒体から受熱し、一旦、アキュムレータ9に流入し、気液分離した後、ガス冷媒のみが圧縮機13に送られる。
【0026】
次に、温水回路12を説明する。温水回路12にはエンジンの発熱により温められたエンジン冷却水と車室内の空気とを熱交換し、本発明の暖房用熱交換器を構成するヒータコア18が設けられており、ヒータコア18の手前には水加熱ヒータ10が接続されている。水加熱ヒータ10はエンジン側から供給されたエンジン冷却水と、圧縮機13で圧縮された高温のガス媒体との間で熱交換するものである。そして、エンジン冷却水が水加熱ヒータ10にて熱交換した後、ヒータコア18を通り、エンジン側に戻るように構成されている。
【0027】
次に、後述する組立手順に基づいて組立をした場合の水加熱ヒータ10の構成について説明する。図2は第1実施形態による水加熱ヒータ10の正面図を、図3は図2のA−A断面図を、図4は図2のB矢視図(平面図)を示している。図2に示すように、水加熱ヒータ10のタンク19は、いずれもアルミニウム製の円筒部材20および第1閉塞部21、第2閉塞部22から構成される。
【0028】
円筒部材20は軸方向に開口部を持つように、板を丸めて円筒状に形成され、外側はろう材がクラッドされている。なお、円筒部材20の軸方向両端面のうち、冷却水入口パイプ30側を第1端部20c、冷却水出口パイプ31側を第2端部20dと称する。
【0029】
第1閉塞部21は円筒部材20の両側端面のうち、第1端部20c側の端面を閉塞するものであって、円筒部材20の外径と同等の内径を有し、円環状に形成された第1円環部21aと、第1円環部21aの外周端から軸方向内方に円筒状の縁を形成する第1円筒部21bとが一体に成形されている。第1閉塞部21の両面もしくは内面にはろう材がクラッドされている。
【0030】
第1円環部21aの外周付近には、円筒状の媒体入口パイプ25を挿入する第1穴部21cが設けられている。第1穴部21cは円形状で軸方向外方に深さを有し、端部が閉塞するように形成されている。
【0031】
また、第1円環部21aの中央部には、第1円環部21aの外径の半分程度の内径を有する円形状の第1開口部21dが形成されている。この第1開口部21dには第1開口部21dに対して隙間嵌めとなる円板状の第1蓋部23が嵌合されている。したがって、第1蓋部23は第1開口部21dの内径部に沿って回転することができる。
【0032】
第2閉塞部22は、円筒部材20の両側端面のうち、第2端部20d側の端面を閉塞するものであって、第1閉塞部21と同様に円筒部材20の外径と同等の内径を有し、円環状に形成された第2円環部22aと、第2円環部22aの外周端から軸方向内方に円筒状の縁を形成する第2円筒部22bとが一体に成形されている。第2閉塞部22の両面もしくは内面にはろう材がクラッドされている。
【0033】
第2円環部22aのうち、第1円環部21aの第1穴部21cに対向する部位には、媒体入口パイプ25を挿入する第2穴部22cが設けられている。第2穴部22cは円形状の貫通穴が形成されている。
【0034】
また、第2円環部22aのうち、第1円環部21aの第1開口部21dに対向する部位には、第2円環部22aの外径の半分程度の内径を有する円形状の第2開口部22dが形成されている。この第2開口部22dには第2開口部22dに対して隙間嵌めとなる円板状の第2蓋部24が嵌合されている。したがって、第2蓋部24は第2開口部22dの内径部に沿って回転することができる。
【0035】
第1蓋部23には、円筒状の媒体出口パイプ26を挿入する第3穴部23aおよびエンジン冷却水が流入する冷却水入口パイプ30を挿入する第5穴部23bが形成されている。第3穴部23aは円形状で軸方向外方に深さを有し端部が閉塞するように形成されている。また、第5穴部23bは軸方向断面が長円形状で貫通している。
【0036】
また、第2蓋部24には、第1蓋部23の第3穴部23aに対向する部位に媒体出口パイプ26を挿入する第4穴部24aが形成されており、第5穴部23bに対向する部位に冷却水出口パイプ31を挿入する第6穴部24bが形成されている。第4穴部24aは円形状で貫通している。また、第6穴部24bは軸方向断面が長円形状で貫通している。
【0037】
なお、円筒状の媒体入口パイプ25は扁平チューブ27に媒体を供給するものであり、媒体出口パイプ26は扁平チューブ27から媒体を排出するものである。
【0038】
ところで、タンク19の内部には、図3ないし図4に示すように、圧縮機13から流出した高温媒体が流れるアルミニウム製の扁平チューブ27が配置されている。この扁平チューブ27は、渦巻き状に形成されており、図5に示すように、渦巻き外方側端部27aから渦巻き中心側端部27bまで貫通する複数の穴部27cが並列に形成されている。
【0039】
この扁平チューブ27の渦巻き外方側端部27aには媒体入口パイプ25が、渦巻き中心側端部27bには媒体出口パイプ26がろう付けされ、扁平チューブ27の複数の穴部27cと連通している。具体的には、媒体入口パイプ25の外径部側面には、扁平チューブ27の断面外形と同じ形状の長穴25aが、媒体出口パイプ26の外径部側面には、扁平チューブ27の断面外形と同じ形状の長穴26aが、それぞれ設けられている。
【0040】
そして、渦巻き中心側端部27bを媒体入口パイプ25の長穴25aに、扁平チューブ27の渦巻き外方側端部27aを媒体出口パイプ26の長穴26aに挿入した状態で、ろう付けされている。
【0041】
また、タンク19の内部空間のうち、扁平チューブ27、媒体入口パイプ25、媒体出口パイプ26を除く部位には図3に示すように、エンジン冷却水通路28が形成されており、エンジン冷却水が流入する冷却水入口パイプ30およびエンジン冷却水が流出する冷却水出口パイプ31と連通するよう構成されている。なお、以下の説明において、渦巻き状の扁平チューブ27相互間の隙間を隙間28aと称するものとする。
【0042】
この隙間28aにはアルミニウム製のフィン29が設けられている。フィン29の形状を具体的に述べると、図6に示すように、フィン29は板状のセグメント29aにより構成されており、フィン29を通過するエンジン冷却水の方向に開口部29bを有している。この開口部29bはエンジン冷却水の流れ方向に対し直角方向に、かつ、千鳥状に設けられている。フィン29の両面にはろう材がクラッドされている。
【0043】
なお、媒体入口パイプ25および媒体出口パイプ26がろう付けされた渦巻き状の扁平チューブ27とフィン29を合わせて熱交換コア32と称するものとする。
【0044】
上記のように構成される水加熱ヒータ10の媒体の流れ方向とエンジン冷却水通路28のエンジン冷却水の流れ方向は対向流となるように接続されており、記載内容と逆の流し方にしても同様の効果は得られる。
【0045】
次に、第1実施形態における熱交換器の組立手順について説明する。
【0046】
(1)長尺状に形成された扁平チューブ27のうち、媒体入口パイプ25の長穴25aおよび媒体出口パイプ26の長穴26aに挿入する部分にろう材を塗布する。
【0047】
(2)媒体入口パイプ25の長穴25aに扁平チューブ27の一端側を挿入し、媒体出口パイプ26の長穴26aに扁平チューブ27の他端側を挿入した状態でろう付けする。
【0048】
(3)扁平チューブ27とフィン29を重ねた状態で、媒体入口パイプ25が渦巻き外方側端部27aに、媒体出口パイプ26が渦巻き中心側端部27bになるように扁平チューブ27を渦巻き状に巻回する。これにより、熱交換コア32が形成される。
【0049】
(4)円筒部材20の中に熱交換コア32を挿入する。
【0050】
(5)円筒部材20の軸方向両端面の一端側において、円筒部材20の外径部と、第1閉塞部21の第1円筒部21bの内径部とを嵌合し、円筒部材20の第1端部20cと、第1閉塞部21の軸方向内側の端面とを突き合わせる。
【0051】
同様に、円筒部材20の軸方向両端面の他端側において、円筒部材20の外径部と、第2閉塞部22の第2円筒部22bの内径部とを嵌合し、円筒部材20の第2端部20dと、第2閉塞部22の軸方向内側の端面とを突き合わせる。この際、媒体入口パイプ25の一端を第1閉塞部21の第1穴部21cに、他端を第2閉塞部22の第2穴部22cに挿入する。
【0052】
(6)第1閉塞部21の第1開口部21d、第2閉塞部22の第2開口部22dにそれぞれ第1蓋部23、第2蓋部24を挿入する。この際、媒体出口パイプ26の一端を第1蓋部23の第3穴部23aに、他端を第2蓋部24の第4穴部24aに挿入する。
【0053】
(7)第1蓋部23の第5穴部23bに冷却水入口パイプ30を、第2蓋部24の第6穴部24bに冷却水出口パイプ31を軸方向外方から挿入する。
【0054】
(8)第1蓋部23および第2蓋部24を、渦巻き中心側端部27bから渦巻き外方側端部27aへの渦巻き方向に回転させることにより、扁平チューブ27の最外周部の一部がタンク19の内側に付き当てられ、更に両蓋部23、24を回転させることにより扁平チューブ27の渦巻き状の隙間28aを狭めるようにしてフィン29を密着させる。
【0055】
(9)上記各構成要素の位置関係が保たれるように、位置決め用の治具等を用いて固定し、ろう付けを行う。
【0056】
なお、(7)の行程は、全体をろう付け後、後付けにて取り付けることも可能である。
【0057】
次に第1実施形態の作用、効果について説明する。
【0058】
第1実施形態によれば、両面にろう材がクラッドされたフィン29が扁平チューブ27の隙間28aに配置された状態でろう付けされているので、扁平チューブ27とフィン29相互にろう材が均一に行き渡り、扁平チューブ27とフィン29が確実にろう付けされる。
【0059】
しかも、第1蓋部23および第2蓋部24を回転させると、扁平チューブ27が渦巻き状の隙間28aを狭めるように挙動する。この際、フィン29を密着させた状態でろう付けをすることが可能となる。したがって、従来技術のように、押出し成形された扁平チューブにろう材を塗布し、渦巻き状に折り曲げてろう付けを行った場合に比べて、扁平チューブ27とフィン29の間にろう材が十分に行き渡り、扁平チューブ27とフィン29が確実にろう付けされる。
【0060】
また、従来技術のように、扁平チューブ27の側面に突起が設けられないので扁平チューブ27の渦巻き部を小さな半径で曲げ加工でき、その結果、製品全体を小さく構成できる。
【0061】
更に、従来技術のように、突起部46bが設けられないので、扁平チューブ46を強制的に曲げて突起部46bが折れ曲がる、あるいは突起部46bが扁平チューブ46にめり込むなどの不具合が発生しない。
【0062】
また、フィン29の開口部29bがエンジン冷却水の流れ方向に対し直角方向に、かつ、千鳥状に設けられているので、放熱性能を拡大することができる
また、扁平チューブ27に圧縮機13で圧縮された媒体を流通させ、エンジン冷却水通路28にエンジン冷却水を流通させ、両者で熱交換を行わせることができる。したがって、エンジン起動直後の水温が十分に暖まっていない真冬などでも、上記ガス媒体の熱をエンジン冷却水に伝達することができるので、エンジンの暖気速度を向上させることが可能となり、しかも、冬季の暖房性能向上に貢献することができる。
【0063】
更に、扁平チューブ27を流れる媒体とエンジン冷却水通路28の間を流れるエンジン冷却水が対向しているので、熱交換器の熱交換効率の向上を図ることができる。
【0064】
なお、上記説明したエンジン冷却水は本発明の第1媒体を、媒体は本発明の第2媒体を構成する。第2媒体は具体的にはCO2を用いている。
【0065】
(第2実施形態)
第1実施形態では、媒体が流れる扁平チューブ27が1つのみで構成されていたが、第2実施形態では、タンク19の内部を2つに仕切る仕切り板33、34を設け、2つに仕切られた第1空間36、第2空間37にそれぞれ第1扁平チューブ38、第2扁平チューブ39を配置している点が異なる。
【0066】
媒体回路11、温水回路12は同様の構成であるので、主に第2実施形態特有の構成について説明する。図7は第2実施形態による水加熱ヒータ10の軸方向一部断面図を、図8は図7のD−D断面図を、図9は図7のE−E断面図を示している。
【0067】
図7に示すように、円筒部材20は軸方向に開口部を持つように板を丸めて略円筒状に形成されている。
【0068】
この円筒部材20の内径部にはろう材がクラッドされており、第1閉塞部21、第2閉塞部22の各円筒部21b、22bの外径部が挿入されてろう付けされている。なお、第2実施形態では、円筒部材20のうち、冷却水入口パイプ30側を第1端部20c、冷却水出口パイプ31側を第2端部20dと称するものとする。
【0069】
また、図7に示すように、タンク19の軸方向両端面の略中間点には、内部を径方向に仕切るアルミニウム製の第1仕切り板33、第2仕切り板34が重なるようにしてろう付けされている。
【0070】
第1仕切り板33は、第1閉塞部21側に位置し、円筒部材20の内径と同等の外径を有する第1円板部33aと、第1円板部33aの外周端から軸方向外方に円筒状の縁を形成する第1円筒部33bとが一体に成形されいる。
【0071】
また、第2仕切り板34は、第2閉塞部22側に位置し、円筒部材20の内径と同等の外径を有する第2円板部34aと、第2円板部34aの外周端から軸方向外方に円筒状の縁を形成する第2円筒部34bとが一体に成形されている。
【0072】
第1仕切り板33および第2仕切り板34はそれぞれ両面にろう材がクラッドされている。
【0073】
上記構成によれば、タンク19のうち、第1閉塞部21側に第1空間36が形成され、第2閉塞部22側に第2空間37が形成される。この第1空間36には第1扁平チューブ38が、第2空間37には第2扁平チューブ39がそれぞれ配置されている。
【0074】
第1仕切り板33と第2仕切り板34の間には、第1連結パイプ40および第2連結パイプ41を連結する連結部材35が配置されている。連結部材35は円筒状に形成されており、内径部の軸方向中央部に、貫通穴35aを有する円板状の閉塞部35bを備えている。なお、上記構成により、連結部材35の両軸端に所定の深さを有する穴部が形成される。この両穴部のうち、第1閉塞部21側に位置する穴部を第1穴部35c、第2閉塞部22側に位置する穴部を第2穴部35dと称するものとする。
【0075】
ここで、第1閉塞部21および第2閉塞部22、各仕切り板33、34に形成され、媒体入口パイプ25および媒体出口パイプ26、第1連結パイプ40、第2連結パイプ41を挿入する各穴部について説明する。
【0076】
第1閉塞部21の第1円環部21aの外周付近には、円筒状の媒体出口パイプ26を挿入する第1穴部21eおよび冷却水入口パイプ30を挿入する第7穴部21fが設けられている。第1穴部21eは円形状の貫通穴が、第7穴部21fは長円状の貫通穴が形成されている。
【0077】
また、第1仕切り板33のうち、第1閉塞部21の第1穴部21eに対向する部位には媒体出口パイプ26を挿入する第2穴部33cが設けられている。第2穴部33cは円形状で軸方向外方に深さを有し、端部が閉塞するように形成されている。したがって、媒体出口パイプ26は第1閉塞部21の第1穴部21eと第1仕切り板33の第2穴部33cに挿入される。冷却水入口パイプ30は軸方向外方より第7穴部21fに挿入される。
【0078】
第2閉塞部22の第2円環部22aの外周付近には、円筒状の媒体入口パイプ25を挿入する第3穴部22eおよび冷却水出口パイプ31を挿入する第8穴部22fが設けられている。第3穴部22eは円形状の貫通穴が、第8穴部22fは長円状の貫通穴が形成されている。
【0079】
また、第2仕切り板34のうち、第2閉塞部22の第3穴部22eに対向する部位には媒体入口パイプ25を挿入する第4穴部34cが設けられている。第4穴部34cは円形状で軸方向外方に深さを有し、端部が閉塞するように形成されている。したがって、媒体入口パイプ25は第2閉塞部22の第3穴部22eと第2仕切り板34の第4穴部34cに挿入される。
【0080】
第1蓋部23には、円筒状の第1連結パイプ40を挿入する第5穴部23cが形成されている。第5穴部23cは円形状で軸方向外方に深さを有し端部が閉塞するように形成されている。また、第1仕切り板33のうち、第1蓋部23の第5穴部23cに対向する部位には冷却水が流通する第1連通穴33eが設けられている。そして、第1連結パイプ40の軸方向端面のうち、第1閉塞部21側の端面が第5穴部23cに、第2閉塞部22側の端面が第1連通穴33eに挿入されている。
【0081】
第2蓋部24には、円筒状の第2連結パイプ41を挿入する第6穴部24cが形成されている。第6穴部24cは円形状で軸方向外方に深さを有し端部が閉塞するように形成されている。また、第2仕切り板34のうち、第2蓋部24の第6穴部24cに対向する部位には冷却水が流通する第2連通穴34eが設けられている。そして、第2連結パイプ41の軸方向端面のうち、第2閉塞部22側の端面が第6穴部24cに、第1閉塞部21側の端面が第2連通穴34eに挿入されている。
【0082】
上記第1連結パイプ40および第2連結パイプ41、第5穴部23c、第6穴部24cは同一軸線上に配置されており、第1連結パイプ40と第2連結パイプ41との接続は第1仕切り板33と第2仕切り板34の間に配置された連結部材35によってなされている。
【0083】
上記各連結パイプ40、41と連結部材35との接続をより具体的に説明すると、第1連通穴33eに挿入された第1連結パイプ40の第2閉塞部22側は、更に連結部材35の第1穴部35cに挿入されている。また、第2連通穴34eに挿入された第2連結パイプ41の第1閉塞部21側は、更に連結部材35の第2穴部35dに挿入されている。したがって、第1連結パイプ40および第2連結パイプ41は閉塞部35bに設けられた貫通穴35aを介して連通している。
【0084】
なお、上記第1連通穴33e、第2連通穴34eは、後述する組立手順(13)を実施した際に第1連結パイプ40、第2連結パイプ41が干渉しないように円弧状に形成されている。
【0085】
円筒状の媒体入口パイプ25の外径部側面には長穴25aが、媒体出口パイプ26の外径部側面には長穴26aがそれぞれ形成されている。同様に、第1連結パイプ40の外径部側面には長穴40aが、第2連結パイプ41の外径部側面には長穴41aが、それぞれ形成されている。
【0086】
そして、第1扁平チューブ38の渦巻き外方側端部38aが媒体出口パイプ26の長穴26aに、渦巻き中心側端部38bが第1連結パイプ40の長穴40aに挿入されてろう付けされている。また、第2扁平チューブ39の渦巻き外方側端部39aが媒体入口パイプ25の長穴25aに、渦巻き中心側端部39bが第2連結パイプ41の長穴41aに挿入されてろう付けされている。
【0087】
したがって、媒体入口パイプ25から供給された媒体は第扁平チューブ39→第連結パイプ41→第連結パイプ40→第扁平チューブ38の順に通過し、媒体出口パイプ26から排出される。
【0088】
ところで、図8ないし図9に示すように、第1空間36のうち、第1扁平チューブ38および媒体出口パイプ26、第1連結パイプ40を除く部位には第1エンジン冷却水通路43が、第2空間37のうち、第2扁平チューブ39および媒体入口パイプ25、第2連結パイプ41を除く部位には第2エンジン冷却水通路44がそれぞれ設けられている。なお、以下の説明において、渦巻き状の第1扁平チューブ38の隙間を隙間43a、第2扁平チューブ39の隙間を隙間44aと称するものとする。
【0089】
第1閉塞部21の第7穴部21fにはエンジン冷却水を供給する冷却水入口パイプ30が、第2閉塞部22の第8穴部22fにはエンジン冷却水を排出する冷却水出口パイプ31が軸方向外方より挿入されている。また、第1仕切り板33および第2仕切り板34の中央部付近には、上記構成から明らかなように、相互に連通する第1連通穴33e、第2連通穴34eが設けられている。
【0090】
したがって、冷却水入口パイプ30に流入したエンジン冷却水は第1エンジン冷却水通路43→第1連通穴33e→第2連通穴34e→第2エンジン冷却水通路44を順次通り、冷却水出口パイプ31からタンク19外に流出される。第1エンジン冷却水通路43、第2エンジン冷却水通路44には第1実施形態と同様のフィン29が設けられている。なお、第1扁平チューブ38、第2扁平チューブ39、媒体入口パイプ25、媒体出口パイプ26、第1連結パイプ40、第2連結パイプ41、第1仕切り板33、第2仕切り板34、連結部材35、フィン29を合わせて熱交換コア45と称するものとする。
【0091】
次に、第2実施形態における熱交換器の組立手順について説明する。
【0092】
(1)平板状に形成された第1扁平チューブ38のうち、媒体出口パイプ26の長穴26aおよび第1連結パイプ40の長穴40aに挿入する部分にろう材を塗布する。同様に、平板状に形成された第2扁平チューブ39のうち、媒体入口パイプ25の長穴25aおよび第2連結パイプ41の長穴41aに挿入する部分にろう材を塗布する。
【0093】
(2)媒体出口パイプ26の長穴26aに第1扁平チューブ38の一端側を挿入し、第1連結パイプ40の長穴40aに第1扁平チューブ38の他端側を挿入した状態でろう付けする。
【0094】
(3)媒体入口パイプ25の長穴25aに第2扁平チューブ39の一端側を挿入し、第2連結パイプ41の長穴41aに第2扁平チューブ39の他端側を挿入した状態でろう付けする。
【0095】
(4)第1扁平チューブ38とフィン29を重ねた状態で、第1扁平チューブ38の媒体出口パイプ26側端部が渦巻き外方側端部38aとなり、第1扁平チューブ38の第1連結パイプ40側端部が渦巻き中心側端部38bなるように第1扁平チューブ38を渦巻き状に形成する。
【0096】
(5)第2扁平チューブ39とフィン29を重ねた状態で、第2扁平チューブ39の媒体入口パイプ25側端部が渦巻き外方側端部39aとなり、第2扁平チューブ39の第2連結パイプ41側端部が渦巻き中心側端部39bなるように第2扁平チューブ39を渦巻き状に形成する。この際、第2扁平チューブ39の巻き方向は、軸方向から見た渦巻き方向が、第1扁平チューブ38と同じになるように形成される。
【0097】
(6)第1仕切り板33の第2穴部33cに媒体出口パイプ26を挿入し、第1連通穴33eに第1連結パイプ40を挿入する。
【0098】
(7)第2仕切り板34の第4穴部34cに媒体入口パイプ25を挿入し、第2連通穴34eに第2連結パイプ41を挿入する。
【0099】
(8)第1仕切り板33の第1連通穴33eと第2仕切り板34の第2連通穴34eを対向させ、かつ、第1連結パイプ40と第2連結パイプ41が同一軸線上に配置されるようにして、第1仕切り板33と第2仕切り板34を重ね合わせる。この際、第1連結パイプ40と第2連結パイプ41が連結するように、第1仕切り板33と第2仕切り板34の間に連結部材35を挟み込む。そして、第1連結パイプ40の第2閉塞部22側の軸端を連結部材35の第1穴部35cに、第2連結パイプ41の第1閉塞部21側の軸端を連結部材35の第2穴部35dに挿入する。
【0100】
(9)上記組立手順で構成された熱交換コア45を円筒部材20に挿入する。
【0101】
(10)第1閉塞部21の第1円筒部21bの外径部および第2閉塞部22の第2円筒部22bの外径部が、円筒部材20の内径部に嵌合するようにして第1閉塞部21と第2閉塞部22を嵌め合わせる。この際、媒体出口パイプ26を第1閉塞部21の第1穴部21eに、媒体入口パイプ25を第2閉塞部22の第3穴部22eに挿入する。
【0102】
(11)第1閉塞部21の第1開口部21dに第1蓋部23を、第2閉塞部22の第2開口部22dに第2蓋部24を挿入する。この際、第1連結パイプ40を第1蓋部23の第5穴部23cに、第2連結パイプ41を第2蓋部24の第6穴部24cに挿入する。
【0103】
(12)冷却水入口パイプ30を第1閉塞部21の第7穴部21fに、冷却水出口パイプ31を第2閉塞部22の第8穴部22fに挿入する。
【0104】
(13)第1蓋部23および第2蓋部24を第1扁平チューブ38の渦巻き中心側端部38bから渦巻き外方側端部38aへの渦巻き方向に回転させ、第1扁平チューブ38、第2扁平チューブ39の渦巻き状の隙間43a、44aを狭めるようにしてフィン29を密着させる。
【0105】
(14)上記各構成要素の位置関係が保たれるように、位置決め用の治具等を用いて固定し、ろう付けを行う。
【0106】
次に第2実施形態の作用、効果について説明する。第2実施形態によれば、熱交換部(扁平チューブ)が複数設けられても、第1蓋部23および第2蓋部24を、第1扁平チューブ38の渦巻き中心側端部27bから渦巻き外方側端部27aへの渦巻き方向に回転させると、第1扁平チューブ38および第2扁平チューブ39が渦巻き状の隙間43a、44aを狭めるように挙動する。この際、フィン29と各扁平チューブ38、39の渦巻き部の隙間がなくなるので、フィン29を密着させた状態でろう付けをすることが可能となる。したがって、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0107】
さらに、従来技術に示された熱交換器を複数接続しようとすると、熱交換器(タンク)が複数必要であり、熱交換器を構成するタンク相互間に配管が必要となるばかりでなく、配管構成が複雑となり設置空間が大きくなる。これに対し第2実施形態では、タンク19内に第1仕切り板33、第2仕切り板34を設け、1つのタンク19内に2つの熱交換部を設け、第2扁平チューブ39を通過した媒体を各連結パイプ40、41を用いて第1扁平チューブ38に流入させているので、複数の熱交換器相互の配管が不要となり、しかも設置空間を小さくすることができる。
【0108】
(その他の実施形態)
第1および第2実施形態ではタンク19を円筒状に形成したが、軸方向断面が楕円形、矩形となるような形状であってもよい。
【0109】
また、第1および第2実施形態では媒体入口パイプ25に媒体を流入させ、媒体出口パイプ26から媒体を流出させたが、媒体出口パイプ26に媒体を流入させ、媒体入口パイプ25から媒体を流出させてもよい。
【0110】
また、冷却水入口パイプ30にエンジン冷却水を流入させ、冷却水出口パイプ31からエンジン冷却水を流出させたが、冷却水出口パイプ31にエンジン冷却水を流入させ、冷却水入口パイプ30からエンジン冷却水を流出させてもよい。
【0111】
また、第1実施形態ではエンジン冷却水とクーラサイクルの高温側媒体とを熱交換するようにしたが、エンジン冷却水の替わりに、水にエチレングリコール系の不凍液を混合した流体、その他の流体を用いてもよい。したがって、水−媒体熱交換器以外の用途にも使用できる。
【0112】
更に、第1、第2実施形態では水加熱ヒータ10の熱源に冷凍サイクルを用いたが、これに限らず、他の熱源流体を用いてもよい。
【0113】
また、第2実施形態ではタンク19を仕切り板33、34により2つの空間36、37を設け、それぞれ扁平チューブ38、39を配置する構成としたが、タンク19を3つ以上に仕切り、それぞれの空間に扁平チューブを配置するようにしてもよい。
【0114】
また、第1、第2実施形態における第1蓋部23、第2蓋部24は完全な円形でなくてもよく、各蓋部23、24が回転した場合に第1閉塞部21の第1開口部21d、第2閉塞部22の第2開口部22dを閉塞してエンジン冷却水通路28、43、44を確保できる形状であればよい。
【0115】
また、第1、第2実施形態における円筒部材20は1重の略円筒形状に形成されたが、2重もしくは多重に構成して冷却水側の耐圧強度を持たせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱交換器を用いた冷凍サイクルの模式図である。
【図2】第1実施形態による熱交換器の正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB方向矢視図である。
【図5】図3のC−C断面図である。
【図6】フィンの形状を示した斜視図である。
【図7】第2実施形態における熱交換器の軸方向一部断面図である。
【図8】図7のD−D断面図である。
【図9】図7のE−E断面図である。
【図10】従来技術の熱交換器を説明する正面図である。
【図11】図10の扁平チューブの断面図である。
【符号の説明】
13…圧縮機、19…タンク、21a…第1円環部、22a…第2円環部、
23…第1蓋部、 24…第2蓋部、27…扁平チューブ、
27a…渦巻き外方側端部、 27b…渦巻き中心側端部、28a…隙間、
29…フィン、29b…開口部。

Claims (7)

  1. 両端が閉塞された円筒状のタンク(19)と、
    前記円筒状のタンク(19)の内部空間を軸方向の第1、第2空間(36、37)に仕切る仕切り板(33、34)と、
    前記第1空間(36)内に収納され、渦巻きの中心線が前記タンク(19)の軸方向と平行となり、かつ、渦巻き部相互間に隙間(43a)が存在するように渦巻き状に形成された第1の扁平チューブ(38)と、
    前記第1の扁平チューブ(38)の前記隙間(43a)に配置され、両面にろう材をクラッドした第1のフィン(29)と、
    前記第2空間(37)内に収納され、渦巻きの中心線が前記タンク(19)の軸方向と平行となり、かつ、渦巻き部相互間に隙間(44a)が存在するように渦巻き状に形成された第2の扁平チューブ(39)と、
    前記第2の扁平チューブ(39)の前記隙間(44a)に配置され、両面にろう材をクラッドした第2のフィン(29)と、
    前記仕切り板(33、34)を貫通して前記第1空間(36)と前記第2空間(37)とを連通する第1の連通手段(33e、34e)と、
    前記仕切り板(33、34)を貫通して前記第1の扁平チューブ(38)と前記第2の扁平チューブ(39)とを連通する第2の連通手段(35、40、41)とを具備し、
    前記第1の扁平チューブ(38)に前記第1のフィン(29)がろう付けされ、前記第2の扁平チューブ(39)に前記第2のフィン(29)がろう付けされていることを特徴とする熱交換器。
  2. 両端が閉塞された円筒状のタンク(19)と、
    前記タンク(19)に収納され、渦巻きの中心線が前記タンク(19)の軸方向と平行となり、かつ、渦巻き部相互間に隙間(28a)が存在するように渦巻き状に形成された扁平チューブ(27)と、
    前記隙間(28a)に配置され、両面にろう材がクラッドされたフィン(29)とを具備し、
    前記タンク(19)の軸方向一端側に、円環状の第1円環部(21a)と、前記第1円環部(21a)を閉塞する円形状の第1蓋部(23)を設け、
    前記タンク(19)の軸方向他端側に、円環状の第2円環部(22a)と、前記第2円環部(22a)を閉塞する円形状の第2蓋部(24)を設け、
    前記第1円環部(21a)および第2円環部(22a)に前記扁平チューブ(27)の渦巻き外方側端部(27a)を固定し、
    前記第1蓋部(23)および前記第2蓋部(24)に前記扁平チューブ(27)の渦巻き中心側端部(27b)を固定し、
    前記第1蓋部(23)および前記第2蓋部(24)を回転させることにより、前記隙間(28a)を狭めるようにして前記フィン(29)を前記扁平チューブ(27)に密着させた状態でろう付けをすることを特徴とする熱交換器。
  3. 前記フィン(29)が、前記フィン(29)を通過する第1媒体の方向に開口部(29b)を有しており、
    前記開口部(29b)が前記第1媒体の流れ方向に対し直角方向に、かつ、千鳥状に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記扁平チューブ(27、38、39)内に第2媒体が流通するとともに、
    前記隙間(28a、43a、44a)に第1媒体が流通することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換器。
  5. 水冷式エンジンに搭載される熱交換器であって、
    前記第1媒体がエンジン冷却水であることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記扁平チューブ(27、38、39)を流れる第2媒体と、前記隙間(28a、43a、44a)を流れる第1媒体が対向流となることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱交換器。
  7. 前記扁平チューブ(27、38、397)を流れる第2媒体が二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の熱交換器。
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