JP3912133B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドは、インクタンクからマニホールドに供給されたインクを複数の圧力室に分配し、各圧力室に選択的に圧力を付与することによりノズル孔からインクを吐出する。圧力室に選択的に圧力を付与するための一つの手段として、セラミックからなる複数の圧電シートが積層されたアクチュエータユニットが用いられることがある。
【0003】
かかるインクジェットヘッドの一例として、特開平4−341852号公報には、複数の圧力室に跨った連続平板状の圧電シート間に、グランド電位に保持された多数の圧力室に共通の共通電極と、各圧力室に対応する位置に配置された多数の駆動電極(個別電極)とが配置された1つのアクチュエータユニットを有するものが記載されている。駆動電極及び共通電極に挟まれ且つ積層方向に分極された圧電シートは、その両側にある駆動電極が共通電極と異なる電位にされると、活性層として、いわゆる圧電縦効果により積層方向に伸縮する。これにより圧力室内の容積が変動し、圧力室に連通したノズルから記録媒体に向けてインクを吐出することが可能となっている。また、圧力室の幅を当該圧力室に対応するよう設けられた駆動電極の幅よりも大きくすることで、アクチュエータユニットを効率よく伸縮変形させて低電圧で駆動できるよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報のインクジェットヘッドのアクチュエータユニットは駆動電極及び共通電極に挟まれた活性層としての圧電シートが複数積層されたものであるが、圧電シートの厚みや駆動電極の幅などがそれぞれ同じであり、各活性層が同等の伸縮変位を持つよう構成されている。このような構成では、アクチュエータユニットの伸縮変形を高めるには限界があり、近年の省エネルギー化に伴ったインクジェットヘッドのさらなる低電圧化に対応することは困難である。
【0005】
本発明の目的は、アクチュエータユニットの変位効率を高めて低電圧で駆動できるインクジェットヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のインクジェットヘッドは、一端を吐出ノズルに他端をインク供給源にそれぞれ接続した複数の圧力室が相互に隣接配置されると共に、複数の前記圧力室に対してアクチュエータユニットが設けられたインクジェットヘッドにおいて、前記アクチュエータユニットは、各圧力室に共通の共通電極と各圧力室に対応する位置に配置された駆動電極とによって挟まれ、前記駆動電極を前記共通電極とは異なる電位とすることで伸長又は収縮する圧電材料からなる複数の活性層を備え、これら複数の前記活性層のうち前記圧力室から最も離れた活性層のその厚みと垂直な方向の伸縮変位がすべての活性層中で最大となるように構成されており、1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極のうち前記アクチュエータユニットの前記圧力室とは反対側の表面上に配置されたものを除く前記駆動電極は、平面視において、前記圧力室の縁から離隔しつつ前記圧力室内に収まっていることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、圧力室から最も離れた活性層が最も伸縮するよう構成されているため、アクチュエータユニットにおける変位効率が高くなる。また変位効率が高くなることで、低電圧化が可能となる。
【0008】
請求項2のインクジェットヘッドは、請求項1において、前記圧力室から最も離れた活性層の前記駆動電極と前記共通電極とで挟まれた領域の面積がすべての活性層中で最大であることを特徴とする。
【0009】
活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積が大きくなると、厚みと垂直な方向の伸縮変位も大きくなる。そこで上記構成のように、圧力室から最も離れた活性層についてその駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積をすべての活性層中で最大とすることで、その層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にできる。従って、請求項1と同様の効果が得られる。
【0010】
請求項3のインクジェットヘッドは、請求項2において、複数の前記活性層の前記駆動電極と前記共通電極とで挟まれた領域の面積が前記圧力室に近づくにつれて減少していくことを特徴とする。
【0011】
上記構成によると、活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積を圧力室に近づくにつれて減少させることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0012】
請求項4のインクジェットヘッドは、請求項1において、前記圧力室から最も離れた活性層の厚みがすべての活性層中で最小であることを特徴とする。
【0013】
活性層の厚みは厚みと垂直な方向の伸縮変位と略反比例の関係にある。そこで上記構成のように、圧力室から最も離れた活性層についてその厚みをすべての活性層中で最小とすることで、その層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にできる。従って、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項5のインクジェットヘッドは、請求項4において、1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極の面積が互いに同じであることを特徴とする。
【0014】
請求項のインクジェットヘッドは、請求項4又は5において、複数の前記活性層の厚みが前記圧力室に近づくにつれて増大していくことを特徴とする。
【0015】
上記構成によると、活性層の厚みを圧力室に近づくにつれて増大させることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0016】
請求項のインクジェットヘッドは、請求項1〜のいずれか1項において、前記アクチュエータユニットには、複数の前記活性層と前記圧力室との間に圧電材料からなる非活性層が設けられていることを特徴とする。
【0017】
上記構成によると、非活性層を活性層と圧力室との間にさらに設けることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇、及び低電圧化を期待できる。
請求項8のインクジェットヘッドは、請求項7において、前記アクチュエータユニットが前記活性層の圧電横効果によってユニモルフ変形を行うことを特徴とする。
圧電横効果により圧力室の容積変化量を大きくすることができて、圧力室側が活性層でその反対側が非活性層のインクジェットヘッドと比較して、駆動電極に印可される電圧の低電圧化及び/又は圧力室の高集積化を図ることが可能となる。
請求項9のインクジェットヘッドは、請求項1〜8のいずれか1項において、複数の前 記圧力室が、2つの方向にそれぞれ等間隔でマトリクス状に配列されていることを特徴とする。
請求項10のインクジェットヘッドは、請求項1〜9のいずれか1項において、前記アクチュエータユニットが、平面視において台形である連続平板層となった圧電シートを含んでいることを特徴とする。
機械的剛性を高く保つことができるので、インクジェットヘッドにおけるインク吐出性能の応答性を高めることができる。
請求項11のインクジェットヘッドは、請求項1〜10のいずれか1項において、1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極のうち前記圧力室から最も離れた前記駆動電極が、残りの前記駆動電極よりも薄いことを特徴とする。
活性層の変位が圧力室から最も離れた駆動電極によって規制されづらくなって、アクチュエータユニットの効率(電気効率及び面積効率)が向上する。
請求項12のインクジェットヘッドは、請求項1〜11のいずれか1項において、前記駆動電極が、前記圧力室と相似の平面形状を有していることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態によるインクジェットヘッドの平面図である。図2は、図1内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図3は、図2内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図4は、図1に示すインクジェットヘッドの要部断面図である。図5は、図1に示すインクジェットヘッドの要部分解斜視図である。図6は、本発明の第1の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。図7は、図6に示す本発明の第1の実施形態におけるアクチュエータユニットの各活性層における駆動電極を対応する圧力室と共に示す平面図である。図8〜図11はそれぞれ、本発明の第2〜第5の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態によるインクジェットヘッド1は、一方向(主走査方向)に延在した矩形平面形状をしている。インクジェットヘッド1は、後述する多数の圧力室10やインク吐出口(吐出ノズル)8(共に図2〜図4参照)が形成された流路ユニット4を有しており、その上面には、千鳥状になって2列に配列された複数の台形のアクチュエータユニット21が接着されている。より詳細には、各アクチュエータユニット21は、その平行対向辺(上辺及び下辺)が流路ユニット4の長手方向に沿うように配置されている。また、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が、流路ユニット4の幅方向にオーバーラップしている。
【0021】
アクチュエータユニット21の接着領域と対応した流路ユニット4の下面は、インク吐出領域となっている。インク吐出領域の表面には、後述するように、多数のインク吐出口8がマトリクス状に多数配列されている。また、流路ユニット4の上方には、その長手方向に沿ってインク溜まり3が配置されている。インク溜まり3は、その一端に設けられた開口3aを介してインクタンク(図示せず)に連通しており、常にインクで満たされている。インク溜まり3には、その延在方向に沿って開口3bが2つずつ対になって、アクチュエータユニット21が設けられていない領域に千鳥状に設けられている。
【0022】
図1及び図2に示すように、インク溜まり3は、開口3bを介してその下層にある流路ユニット4内のマニホールド5と連通している。開口3bには、インク内に含有される塵埃などを捕獲するためのフィルタ(図示せず)が設けられている。マニホールド5は、その先端部が2つに分岐して副マニホールド5aとなっている。1つのアクチュエータユニット21の下部には、当該アクチュエータユニット21に対してインクジェットヘッド1の長手方向両隣にある2つの開口3bからそれぞれ2つの副マニホールド5aが進入してきている。つまり、1つのアクチュエータユニット21の下部には、合計で4つの副マニホールド5aがインクジェットヘッド1の長手方向に沿って延在している。各副マニホールド5aには、インク溜まり3から供給されたインクが満たされている。
【0023】
図2及び図3に示すように、アクチュエータユニット21に対応したインク吐出領域の表面には、多数のインク吐出口8が配列されている。各インク吐出口8は、図4からも分かるように、先細形状のノズルとなっており、平面形状がほぼ菱形の圧力室(キャビティ)10(長さ900μm、幅350μm)及びアパーチャ12を介して副マニホールド5aと連通している。このようにして、インクジェットヘッド1には、インクタンクからインク溜まり3、マニホールド5、副マニホールド5a、アパーチャ12及び圧力室10を経てインク吐出口8に至るインク流路32が形成されている。なお、図2及び図3において、図面を分かりやすくするために、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室10及びアパーチャ12を実線で描いている。
【0024】
また、図3からも明らかなように、アクチュエータユニット21の下方にあるインク吐出領域に対応した流路ユニット4内では、1つの圧力室10と連通したアパーチャ12が当該圧力室に隣接する圧力室10と重複するように、圧力室10同士が密着して配列されている。このようなことが可能なことの一因は、図4にも示すように、圧力室10とアパーチャ12とを異なる高さに設けるようにしたからである。このようにすることで、圧力室10を高密度に配列することが可能であり、比較的小さな占有面積のインクジェットヘッド1により高解像度の画像形成を実現している。
【0025】
圧力室10は、図2及び図3に描かれた平面内において、インクジェットヘッド1の長手方向(第1配列方向)と、インクジェットヘッド1の幅方向からやや傾いた方向(第2配列方向)との2方向にインク吐出領域内で配列されている。インク吐出口8は、第1配列方向には50dpiで配列されている。一方で、圧力室10は、第2配列方向には1つのインク吐出領域内に最大で12個が含まれるように配列されており、そして、第2配列方向に12個の圧力室10が配列されたことによる第1配列方向への変位は圧力室10の1つ分に相当している。これにより、インクジェットヘッド1の全幅内で、第1配列方向に隣接する2つのインク吐出口8間の距離だけ離隔した範囲には、12個のインク吐出口8が存在するようになっている。なお、各インク吐出領域の第1配列方向についての両端部(アクチュエータユニット21の斜辺に相当する)では、インクジェットヘッド1の幅方向に対向するインク吐出領域と相補関係となることで上記条件を満たしている。そのため、本実施形態によるインクジェットヘッド1では、第1及び第2配列方向に配列された多数のインク吐出口8から、インクジェットヘッド1の幅方向への用紙に対する相対的な移動に伴って順次インク滴を吐出させることで、主走査方向に600dpiで印刷を行うことが可能になっている。
【0026】
次に、本実施形態によるインクジェットヘッド1の断面構造について説明する。図4及び図5に示すように、インクジェットヘッド1の底部側の要部は、上から、アクチュエータユニット21、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、マニホールドプレート26,27,28、カバープレート29、及びノズルプレート30の合計10枚のシート材が積層された積層構造を有している。これらのうち、アクチュエータユニット21を除いた9枚のプレートから流路ユニット4が構成されている。
【0027】
アクチュエータユニット21は、後で詳述するように、5枚の圧電シートが積層され且つ電極が配されることによってそのうちの3層が活性層とされ残り2層が非活性層とされたものである。キャビティプレート22は、圧力室10に対応するほぼ菱形の開口が多数設けられた金属プレートである。ベースプレート23は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10とアパーチャ12との連絡孔及び圧力室10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。アパーチャプレート24は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ12のほかに圧力室10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。サプライプレート25は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ12と副マニホールド5aとの連絡孔及び圧力室10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。マニホールドプレート26、27、28は、副マニホールド5aに加えて、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。カバープレート29は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。ノズルプレート30は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、ノズルとして機能する先細のインク吐出口8がそれぞれ設けられた金属プレートである。
【0028】
これら10枚のシート21〜30は、図4に示すようなインク流路32が形成されるように、互いに位置合わせして積層される。このインク流路32は、副マニホールド5aからまず上方へ向かい、アパーチャ12において水平に延在し、それからさらに上方に向かい、圧力室10において再び水平に延在し、それからしばらくアパーチャ12から離れる方向に斜め下方に向かってから垂直下方にインク吐出口8へと向かう。
【0029】
図6に示す本発明の第1の実施形態におけるアクチュエータユニット21は、それぞれ厚みが15μm程度で同じになるように形成された5枚の圧電シート41,42,43,44,45を含んでいる。これら圧電シート41〜45は連続平板層であり、アクチュエータユニット21は、インクジェットヘッド1内の1つのインク吐出領域内に形成された多数の圧力室10に跨って配置されている。圧電シート41〜45が連続平板層として多数の圧力室10に跨って配置されることで、圧電素子の機械的剛性を高く保つことができるので、インクジェットヘッド1におけるインク吐出性能の応答性を高めることができるようになっている。本実施形態において、圧電シート41〜45は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料など、強誘電性を有する圧電材料からなるものである。
【0030】
最上層にある圧電シート41とその下方に隣接した圧電シート42との間には、シート全面に形成された厚み2μm程度の共通電極34aが介在している。同様に、圧電シート42の下層に隣接した圧電シート43とその下層に隣接した圧電シート44との間にも、共通電極34aと同様に形成された厚み2μm程度の共通電極34bが介在している。また、圧電シート41の上方には、平面形状が圧力室10と相似形状(長さ850μm、幅250μm)を有し且つ積層方向への射影領域が圧力室領域に含まれる厚み1μm程度の駆動電極35aが、圧力室10ごとに形成されている(図3及び図7参照)。圧電シート42と圧電シート43との間には、図3及び図7にまた示すように、圧力室10から最も離れた圧電シート41の上方に設けられた駆動電極35aより一回り小さい相似形状に形成された厚み2μm程度の駆動電極35bが介在している。一方、圧電シート43の下方に隣接した圧電シート44とその下方に隣接した圧電シート45との間、及び、圧電シート45の下方には、電極が配置されていない。本実施形態において、電極34a,34b,35a,35bは、Ag−Pd系等の金属材料からなるものである。
【0031】
活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積が大きくなると厚みと垂直な方向の伸縮変位が大きくなることから、上述のように、アクチュエータユニット21の最上層にある圧電シート41の駆動電極35aと共通電極34aとで挟まれた領域の面積を他の活性層である圧電シート42,43のそれより大きくすることで、当該圧力室10から最も離れた活性層41の厚みと垂直な方向の伸縮変位がすべての活性層41〜43の中で最大となる。これにより、アクチュエータユニット21における変位効率が高くなって、低電圧化が可能となる。
【0032】
共通電極34a,34bは、図示しない領域において接地されている。これにより、共通電極34a,34bは、すべての圧力室10に対応する領域において等しくグランド電位に保たれている。また、駆動電極35a,35bは、各圧力室10に対応するものごとに電位を制御することができるように、駆動電極35a,35bごとに独立した別のリード線(図示せず)を介して図示しないドライバに接続されている。このとき、上下で対になった駆動電極35a,35b同士は同じリード線を介してドライバに接続されてよい。なお、共通電極34a,34bは、積層方向への射影領域が圧力室領域を含むように或いは射影領域が圧力室領域に含まれるように圧力室10ごとに多数形成されたものであってもよく、必ずしもシート全面に形成された1枚の導電シートである必要はない。ただし、このとき、圧力室10に対応する部分がすべて同一電位となるように共通電極同士が電気的に接続されていることが必要である。
【0033】
本実施形態によるインクジェットヘッド1において、圧電シート41〜45の分極方向はその厚み方向となっている。つまり、アクチュエータユニット21は、上側(つまり、圧力室10とは離れた)3枚の圧電シート41〜43を活性層とし且つ下側(つまり、圧力室10に近い)2枚の圧電シート44,45を非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。従って、駆動電極35a,35bを正又は負の所定電位とすると、例えば電界と分極とが同方向であれば活性層である圧電シート41〜43の電極に挟まれた部分が分極方向と直角方向に縮む。一方、圧電シート44,45は、電界の影響を受けないため自発的には縮まないので、上層の圧電シート41〜43と下層の圧電シート44,45との間で、シート間で分極方向への歪みに差を生じることとなり、圧電シート41〜45全体が非活性側に凸となる変形を生じる(ユニモルフ変形)。このとき、図6で示したように、圧電シート41〜45の下面は圧力室を区画する隔壁(キャビティプレート)22の上面に固着されているので、結果的に圧電シート41〜45は圧力室側へ凸になるように変形する。このため、圧力室10の容積が低下して、インクの圧力が上昇し、インク吐出口8からインクが吐出される。その後、駆動電極35a,35bへの駆動電圧の印加が停止されれば、圧電シート41〜45は元の形状に戻って、圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクをマニホールド5側から吸い込む。
【0034】
なお、他の駆動方法として、予め駆動電極35a,35bに電圧を印加しておき、吐出要求があるごとに一旦電圧の印加を停止し、その後所定のタイミングにて再び電圧を印加する方法を用いることもできる。この場合は、電圧の印加が停止されたタイミングで、圧電シート41〜45が元の形状に戻ることにより、圧力室10の容積は、初期状態(予め電圧が印加された状態)と比較して増加し、インクがマニホールド5側から吸い込まれ、その後再び電圧が印加されたタイミングで、圧電シート41〜45が圧力室側へ凸となるように変形し、圧力室の容積低下によりインクへの圧力が上昇し、インクが吐出される。
【0035】
また、例えば電界と分極とが逆方向であれば電極に挟まれた活性層である圧電シート41〜43の一部が分極方向と直角方向に伸びる。従って、圧電シート41〜45の電極34a,34b,35a,35bに挟まれた部分は、圧電横効果により、圧力室側に凹となるように湾曲する。このため、圧力室10の容積が増加して、インクをマニホールド5側から吸い込む。その後、駆動電極35a,35bへの駆動電圧の印加が停止されれば、圧電シート41〜45は元の形状に戻って、圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクをインク吐出口8から吐出する。
【0036】
本実施形態のアクチュエータユニット21を作成するには、まず、圧電シート45〜41となるセラミックス材料を積層して焼成する。その際、必要とされる各セラミックス材料上には、駆動電極35b、共通電極34a,34bとなる金属材料がパターン印刷される。その後、圧電シート41上に駆動電極35aとなる金属材料を全面めっきし、レーザーパターニングにより不要部分を除去するか、或いは、駆動電極35aに対応する部分に開口を有するマスクを用いて圧電シート41上に駆動電極35aとなる金属材料を蒸着させる。
【0037】
このように、駆動電極35aのみ、他の電極とは異なり圧電シート41〜45となるセラミックス材料と一緒に焼成しないのは、駆動電極35aが露出しているために、焼成時の高温加熱により蒸発しやすく、セラミックス材料に被覆された他の電極34a,34b,35bに比べて厚みの制御が困難だからである。しかしながら、他の電極34a,34b,35bも焼成時に多少なりとも厚みが減少するので、焼成後の連続性を維持することを考慮するとその厚みを薄くすることが難しい。一方、駆動電極35aは、焼成後に上述したような手法で形成するために、他の電極34a,34b,35bよりも薄く形成することが可能である。このように、本実施形態のインクジェットヘッド1では、最も上層にある駆動電極35aを他の電極34a,34b,35bよりも薄くすることで、活性層である圧電シート41〜43の変位が駆動電極35aによって規制されづらくなって、アクチュエータユニット21の効率(電気効率及び面積効率)を向上させている。
【0038】
上述のようにして作成されたアクチュエータユニット21は、別途エッチングにより多数の開口が形成されたキャビティプレート22などの9枚の金属プレートを接着することによって作成された流路ユニット4と接着剤により接着される。この際、流路ユニット4のキャビティプレート22の表面及びアクチュエータユニット21の圧電シート41の表面にそれぞれ形成された位置合わせのための目印に基づいて両者が接着される。
【0039】
次に、図8〜図11を参照しつつ、本発明に係る第2〜第5の実施形態のアクチュエータユニット121〜124について説明する。これら第2〜第5の実施形態は、図6に示した第1の実施形態のアクチュエータユニット21と同様に多数の圧力室10に跨って配置されている。また、アクチュエータユニット121〜124に含まれる圧電シート、共通電極、及び駆動電極の構成材料は第1の実施形態のアクチュエータユニット21によるものと同様で、それらの厚みや積層構成を変更したものである。
【0040】
先ず、図8に示す本発明の第2の実施形態におけるアクチュエータユニット121は、図6に示した第1の実施形態の圧電シート41〜45にさらに上側に2枚の圧電シート39,40を設けたものである。本実施形態のアクチュエータユニット121は7枚の圧電シート39〜45を含み、上側5枚の圧電シート39〜43を活性層、下側2枚の圧電シート44,45を非活性層としたユニモルフタイプの構成となっている。各シート39〜45の厚みは、図6に示す第1の実施形態と同様に、それぞれ厚みが15μm程度で同じになるように形成されている。圧電シート41の上に設けられた駆動電極35aの上にさらに圧電シート40が設けられ、この圧電シート40と最上層にある圧電シート39との間には共通電極34cが介在している。そして最上層の圧電シート39の上には、駆動電極35aと等しい面積を有する厚み2μm程度の駆動電極35cが配置されている。なお、各圧電シート39〜45の厚みは第1の実施の形態と同様で15μm程度である。
【0041】
次に、図9に示す本発明の第3の実施形態におけるアクチュエータユニット122は、図8に示した上記第2の実施形態とほぼ同様の構成である。ただし、最上層にある駆動電極35dの面積は、第2実施形態とは異なり、中間の駆動電極35aの面積よりも大きくなっている。つまり、本実施形態のアクチュエータユニット12における駆動電極(上層から35d,35a,35b)の面積は、圧力室10に近づくにつれて減少し、活性層39〜43の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積が圧力室10に近づくにつれて減少するようになっている。
【0042】
これら本発明の第2及び第3の実施形態におけるアクチュエータユニット121,122のように3つの駆動電極を含む場合も、圧力室10から最も離れた駆動電極の面積を他の駆動電極の面積と同等以上にすることで、変位効率を上昇させることができる。しかし、3つ以上の駆動電極を有するアクチュエータユニットの場合は特に、図9に示す本発明の第3の実施形態のように、最上層から圧力室に近づくにつれて順次駆動電極の面積を減少させるのがより好ましい。こうすることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0043】
次に、図10に示す本発明の第4の実施形態におけるアクチュエータユニット123は、図6に示した第1の実施形態と同様に圧電シートが活性層3枚及び非活性層2枚の計5枚の構成であるが、活性層における2つの駆動電極135a,135bの面積が同じである点、及び、最上層にある圧電シート38の厚みが他2枚の活性層の圧電シート42,43の厚みより薄くなっている点が異なっている。本実施形態では、活性層である圧電シート38,42,43のうち、最上層の圧電シート38の厚みが最小となっている。活性層の厚み及び厚みと垂直な方向の伸縮変位に略反比例関係が成り立つことを利用し、このように活性層である圧電シート38,42,43のうち最上層の圧電シート38の厚みを最小とすることで、その層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にできる。従って、アクチュエータユニットにおける変位効率が高くなり、低電圧化が可能となる。
【0044】
次に、図11に示す本発明の第5の実施形態におけるアクチュエータユニット124は、図10に示した第4の実施形態における活性層3枚38,42,43のうちさらに中間の圧電シート42の厚みも薄くしたものである。つまり、活性層である圧電シート36,37,43の厚みが圧力室10に近づくにつれて増大するようになっている。このように、最上層から圧力室に近づくにつれて順次活性層の厚みを増大させることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0045】
また、上述した実施形態のインクジェットヘッド1におけるアクチュエータユニット21,121〜124には、活性層としての圧電シートと圧力室10との間に非活性層としての2枚の圧電シート44,45が設けられている。このように、圧力室10と活性層との間に非活性層を介在させることにより、さらなるアクチュエータユニット21の変位効率の上昇、及び低電圧化を期待できる。
【0046】
本実施の形態のインクジェットヘッド1は、活性層である圧電シート41〜43と非活性層である圧電シート44、45とが同じ材料で形成されているために、材料を交換する手間が不要となり、比較的簡略な製造工程により製造可能である。そのため、製造コストを低減できることが期待される。さらに、活性層である圧電シート41〜43と非活性層である圧電シート44、45とがすべて実質的に同じ厚みを有していることからも、製造工程の簡略化によるコスト削減を図ることができる。なぜなら、圧電シートとなるセラミックス材料を塗布積層していくときの厚さ調整工程を簡単に行うことができるようになるからである。
【0047】
また、本実施の形態によるインクジェットヘッド1では、インク吐出領域ごとに分割された複数のアクチュエータユニット21が、流路ユニット4に接着された状態でその長手方向に沿って配列されている。これにより、焼結などによって成形されるために寸法精度にばらつきが生じやすいアクチュエータユニット21ごとに流路ユニット4との位置合わせを行うことが可能となり、ヘッドを長尺化しても各アクチュエータユニット21と流路ユニット4との位置ずれ量の増加が抑制され、両者を精度よく位置合わせすることができる。よって、目印から比較的遠くにある個別電極35a、35bについてもその圧力室10に対する位置が所定位置から大幅にずれることが少なくなって、インクジェットヘッド1の製造歩留まりが飛躍的に向上する。他方、これとは異なり、アクチュエータユニット21を流路ユニット4と同様の長尺体として形成すると、アクチュエータユニット21を流路ユニット4と重ねたときの平面視における各圧力室10に対する個別電極35a、35bの位置の所定位置からのずれ量が目印から離れるに連れて大きくなり、目印から比較的離れた圧力室10におけるインク吐出性能が劣化し、インクジェットヘッド1内でのインク吐出性能の均一性が失われてしまう。
【0048】
また、上述のように構成された本実施の形態によるインクジェットヘッド1によると、圧電シート41〜43を共通電極34a、34bと個別電極35a、35bとで挟み込むとことにより、圧電効果によって容易に圧力室10の容積を変化させることができる。また、活性層である圧電シート41〜43が連続平板層であるため、容易に製造することが可能である。
【0049】
また、本実施の形態によるインクジェットヘッド1は、圧力室10に近い圧電シート44、45を非活性層とし、圧力室10から離れた圧電シート41〜43を活性層としたユニモルフ構造のアクチュエータユニット21を有している。そのため、圧電横効果により圧力室10の容積変化量を大きくすることができて、圧力室10側が活性層でその反対側が非活性層のインクジェットヘッドと比較して、個別電極35a、35bに印可される電圧の低電圧化及び/又は圧力室10の高集積化を図ることが可能となる。印加電圧の低電圧化を図ることにより、個別電極35a、35bを駆動するドライバを小型化できてコストを抑えることができ、圧力室10を小さくできてその高集積化を図ったときであっても十分な量のインクを吐出することが可能となって、ヘッド1の小型化と印刷ドットの高密度配置が実現される。
【0050】
さらに、本実施の形態によるインクジェットヘッド1は、各アクチュエータユニット21が実質的に台形形状を有しており、各アクチュエータユニット21の平行対向辺が流路ユニット4の長手方向に沿い且つ隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が流路ユニット4の幅方向にオーバーラップするように複数のアクチュエータユニット21が千鳥状に2列配置されたものである。このように、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士がオーバーラップしていることで、印刷媒体に対してインクジェットヘッド1がその幅方向に相対移動する際、流路ユニット4の幅方向に沿って存在する圧力室10同士が補完し合うことができ、高解像度印刷を実現しつつ、非常に幅の狭い小型のインクジェットヘッド1とすることができる。
【0051】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、圧電シートや電極の材料は、上述したものに限らず、その他の公知の材料に変更してもよい。また、圧力室の平面形状や断面形状、配置形態、活性層の数、非活性層の数などは、適宜変更してよい。また、圧力室の平面形状や断面形状、配置形態、活性層の数、非活性層の数などは、適宜変更してよい。
【0052】
また、上述の実施形態においては、駆動電極の面積や圧電シートの厚みを変化させることで圧力室10から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変位をすべての活性層の中で最大となるように構成しているが、これに限定するものではない。即ち、他の手段によって、圧力室10から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変位をすべての活性層の中で最大となるように構成してもよい。
【0053】
また、上述の実施形態において、アクチュエータユニットに含まれる活性層の圧電シートは3又は5層に積層されているが、7層以上に積層されてもよい。また圧電シートの積層数に伴い、駆動電極及び共通電極の数も適宜変更してよい。また、上述した実施形態ではアクチュエータユニットに含まれる非活性層の圧電シートは2層となっているが、1層であってもよいし、アクチュエータユニットの伸縮変形が阻害されない範囲で3層以上としてもよい。また、上述の実施形態では共通電極をグランド電位に保つものとしているが、各圧力室10に共通であればこれに限定されるものではない。
【0054】
また、上述の実施形態では最上層の圧電シートの上方に駆動電極を設けた構成となっているが、これに限定するものではない。例えば下方に駆動電極、上方に共通電極を設けた圧電シートが最上層に配置されてもよい。また、上述の実施形態では非活性層の上に活性層を設けたユニモルフ構造のアクチュエータユニットとしているが、これに限定されない。また、圧電シート41〜45は連続平板層ではなく、圧力室10毎に形成されてもよい。
【0055】
また、上述の実施形態では、アクチュエータユニットの変位効率の上昇を実現するため、圧電シートの厚み又は駆動電極の面積を変化させているが、これら2つの要素(圧電シートの厚み及び駆動電極の面積)を変化させてもよい。つまり、例えば最上層の圧電シートの厚みを最小とし、且つ最上層の駆動電極の面積を最大としてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、台形とした複数のアクチュエータユニットを2列に千鳥状に配置しているが、アクチュエータユニットは必ずしも台形にしなくともよく、複数のアクチュエータユニットを流路ユニットの長手方向に沿って単に1列に配列してもよい。或いは、アクチュエータユニットを3列以上に千鳥状に配置してもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、アクチュエータユニットにおける変位効率が高くなって、低電圧化が可能となる。
【0058】
請求項2によると、活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積が大きくなると厚みと垂直な方向の伸縮変位も大きくなることを利用して、圧力室から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にでき、請求項1と同様の効果が得られる。
【0059】
請求項3によると、活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた領域の面積を圧力室に近づくにつれて減少させることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0060】
請求項4によると、活性層の厚みがその厚みと垂直な方向の伸縮変位と略反比例の関係にあることを利用して、圧力室から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にでき、請求項1と同様の効果が得られる。
【0061】
請求項によると、活性層の厚みを圧力室に近づくにつれて増大させることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0062】
請求項によると、非活性層を活性層と圧力室との間にさらに設けることで、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇、及び低電圧化を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるインクジェットヘッドの平面図である。
【図2】 図1内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。
【図3】 図2内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。
【図4】 図1に示すインクジェットヘッドの要部断面図である。
【図5】 図1に示すインクジェットヘッドの要部分解斜視図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図7】 図6に示す本発明の第1の実施形態におけるアクチュエータユニットの各活性層における駆動電極を対応する圧力室と共に示す平面図である。
【図8】 本発明の第2の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図9】 本発明の第3の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図10】 本発明の第4の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図11】 本発明の第5の実施形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド
3 インク溜まり
3a,3b 開口
4 流路ユニット
5 マニホールド
5a 副マニホールド
8 インク吐出口(吐出ノズル)
10 圧力室
12 アパーチャ
21 アクチュエータユニット
22 キャビティプレート
30 ノズルプレート
32 インク流路
34a,34b 共通電極
35a,35b 駆動電極
41〜43 圧電シート(活性層)
44,45 圧電シート(非活性層)

Claims (12)

  1. 一端を吐出ノズルに他端をインク供給源にそれぞれ接続した複数の圧力室が相互に隣接配置されると共に、複数の前記圧力室に対してアクチュエータユニットが設けられたインクジェットヘッドにおいて、
    前記アクチュエータユニットは、各圧力室に共通の共通電極と各圧力室に対応する位置に配置された駆動電極とによって挟まれ、前記駆動電極を前記共通電極とは異なる電位とすることで伸長又は収縮する圧電材料からなる複数の活性層を備え、これら複数の前記活性層のうち前記圧力室から最も離れた活性層のその厚みと垂直な方向の伸縮変位がすべての活性層中で最大となるように構成されており、
    1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極のうち前記アクチュエータユニットの前記圧力室とは反対側の表面上に配置されたものを除く前記駆動電極は、平面視において、前記圧力室の縁から離隔しつつ前記圧力室内に収まっていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記圧力室から最も離れた活性層の前記駆動電極と前記共通電極とで挟まれた領域の面積がすべての活性層中で最大であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 複数の前記活性層の前記駆動電極と前記共通電極とで挟まれた領域の面積が前記圧力室に近づくにつれて減少していくことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記圧力室から最も離れた活性層の厚みがすべての活性層中で最小であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. 1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極の面積が互いに同じであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド。
  6. 複数の前記活性層の厚みが前記圧力室に近づくにつれて増大していくことを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記アクチュエータユニットには、複数の前記活性層と前記圧力室との間に圧電材料からなる非活性層が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記アクチュエータユニットが前記活性層の圧電横効果によってユニモルフ変形を行うことを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッド。
  9. 複数の前記圧力室が、2つの方向にそれぞれ等間隔でマトリクス状に配列されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記アクチュエータユニットが、平面視において台形である連続平板層となった圧電シートを含んでいることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  11. 1つの前記圧力室に対応する位置に配置された複数の前記駆動電極のうち前記圧力室から最も離れた前記駆動電極が、残りの前記駆動電極よりも薄いことを特徴とする請求項1 〜10のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  12. 前記駆動電極が、前記圧力室と相似の平面形状を有していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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