JP2003237078A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2003237078A
JP2003237078A JP2002042054A JP2002042054A JP2003237078A JP 2003237078 A JP2003237078 A JP 2003237078A JP 2002042054 A JP2002042054 A JP 2002042054A JP 2002042054 A JP2002042054 A JP 2002042054A JP 2003237078 A JP2003237078 A JP 2003237078A
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英年 渡辺
Satoshi Yoshimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータユニットの変位効率を高めて
低電圧化する。 【解決手段】 インクジェットヘッドのアクチュエータ
ユニット21は複数の圧力室10に跨って設けられてい
る。アクチュエータユニット21は5枚の圧電シート4
1,42,43,44,45を含む。圧電シートのうち
上3層41,42,43が伸長又は収縮する圧電材料か
らなる活性層であり、それぞれグランド電位に保たれた
共通電極34a,34bと各圧力室10に対応する位置
に配置された駆動電極35a,35bとに挟まれてい
る。この活性層と圧力室10との間には非活性層である
圧電シート44,45が存在する。活性層のうち圧力室
10から最も離れた圧電シート41の厚みと垂直な方向
の伸縮変位がすべての活性層中で最大となるよう、圧電
シート41上の駆動電極35aの面積をそれより下方の
駆動電極35bの面積に比べて大きくしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体にインク
を吐出して記録を行うインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドは、インクタンク
からマニホールドに供給されたインクを複数の圧力室に
分配し、各圧力室に選択的に圧力を付与することにより
ノズル孔からインクを吐出する。圧力室に選択的に圧力
を付与するための一つの手段として、セラミックからな
る複数の圧電シートが積層されたアクチュエータユニッ
トが用いられることがある。
【0003】かかるインクジェットヘッドの一例とし
て、特開平4−341852号公報には、複数の圧力室
に跨った連続平板状の圧電シート間に、グランド電位に
保持された多数の圧力室に共通の共通電極と、各圧力室
に対応する位置に配置された多数の駆動電極(個別電
極)とが配置された1つのアクチュエータユニットを有
するものが記載されている。駆動電極及び共通電極に挟
まれ且つ積層方向に分極された圧電シートは、その両側
にある駆動電極が共通電極と異なる電位にされると、活
性層として、いわゆる圧電縦効果により積層方向に伸縮
する。これにより圧力室内の容積が変動し、圧力室に連
通したノズルから記録媒体に向けてインクを吐出するこ
とが可能となっている。また、圧力室の幅を当該圧力室
に対応するよう設けられた駆動電極の幅よりも大きくす
ることで、アクチュエータユニットを効率よく伸縮変形
させて低電圧で駆動できるよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報のインクジェットヘッドのアクチュエータユニットは
駆動電極及び共通電極に挟まれた活性層としての圧電シ
ートが複数積層されたものであるが、圧電シートの厚み
や駆動電極の幅などがそれぞれ同じであり、各活性層が
同等の伸縮変位を持つよう構成されている。このような
構成では、アクチュエータユニットの伸縮変形を高める
には限界があり、近年の省エネルギー化に伴ったインク
ジェットヘッドのさらなる低電圧化に対応することは困
難である。
【0005】本発明の目的は、アクチュエータユニット
の変位効率を高めて低電圧で駆動できるインクジェット
ヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のインクジェットヘッドは、一端を吐出ノ
ズルに他端をインク供給源にそれぞれ接続した複数の圧
力室が相互に隣接配置されると共に、複数の前記圧力室
に対してアクチュエータユニットが設けられたインクジ
ェットヘッドにおいて、前記アクチュエータユニット
は、各圧力室に共通の共通電極と各圧力室に対応する位
置に配置された駆動電極とによって挟まれ、前記駆動電
極を前記共通電極とは異なる電位とすることで伸長又は
収縮する圧電材料からなる複数の活性層を備え、これら
複数の前記活性層のうち前記圧力室から最も離れた活性
層のその厚みと垂直な方向の伸縮変位がすべての活性層
中で最大となるように構成されていることを特徴とす
る。
【0007】上記構成によると、圧力室から最も離れた
活性層が最も伸縮するよう構成されているため、アクチ
ュエータユニットにおける変位効率が高くなる。また変
位効率が高くなることで、低電圧化が可能となる。
【0008】請求項2において、請求項1において、前
記圧力室から最も離れた活性層の前記駆動電極と前記共
通電極とで挟まれた領域の面積がすべての活性層中で最
大であることを特徴とする。
【0009】活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた
領域の面積が大きくなると、厚みと垂直な方向の伸縮変
位も大きくなる。そこで上記構成のように、圧力室から
最も離れた活性層についてその駆動電極と共通電極とで
挟まれた領域の面積をすべての活性層中で最大とするこ
とで、その層の厚みと垂直な方向の伸縮変位を最大にで
きる。従って、請求項1と同様の効果が得られる。
【0010】請求項3のインクジェットヘッドは、請求
項2において、複数の前記活性層の前記駆動電極と前記
共通電極とで挟まれた領域の面積が前記圧力室に近づく
につれて減少していくことを特徴とする。
【0011】上記構成によると、活性層の駆動電極と共
通電極とで挟まれた領域の面積を圧力室に近づくにつれ
て減少させることで、さらなるアクチュエータユニット
の変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0012】請求項4のインクジェットヘッドは、請求
項1において、前記圧力室から最も離れた活性層の厚み
がすべての活性層中で最小であることを特徴とする。
【0013】活性層の厚みは厚みと垂直な方向の伸縮変
位と略反比例の関係にある。そこで上記構成のように、
圧力室から最も離れた活性層についてその厚みをすべて
の活性層中で最小とすることで、その層の厚みと垂直な
方向の伸縮変位を最大にできる。従って、請求項1と同
様の効果が得られる。
【0014】請求項5のインクジェットヘッドは、請求
項4において、複数の前記活性層の厚みが前記圧力室に
近づくにつれて増大していくことを特徴とする。
【0015】上記構成によると、活性層の厚みを圧力室
に近づくにつれて増大させることで、さらなるアクチュ
エータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待で
きる。
【0016】請求項6のインクジェットヘッドは、請求
項1〜5のいずれか1項において、前記アクチュエータ
ユニットには、複数の前記活性層と前記圧力室との間に
圧電材料からなる非活性層が設けられていることを特徴
とする。
【0017】上記構成によると、非活性層を活性層と圧
力室との間にさらに設けることで、さらなるアクチュエ
ータユニットの変位効率の上昇、及び低電圧化を期待で
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しつつ説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施形態によるインク
ジェットヘッドの平面図である。図2は、図1内に描か
れた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図3は、
図2内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であ
る。図4は、図1に示すインクジェットヘッドの要部断
面図である。図5は、図1に示すインクジェットヘッド
の要部分解斜視図である。図6は、本発明の第1の実施
形態におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描
かれた一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断
面図である。図7は、図6に示す本発明の第1の実施形
態におけるアクチュエータユニットの各活性層における
駆動電極を対応する圧力室と共に示す平面図である。図
8〜図11はそれぞれ、本発明の第2〜第5の実施形態
におけるアクチュエータユニットを含む図4内に描かれ
た一点鎖線で囲まれた領域を横方向から見た拡大断面図
である。
【0020】図1に示すように、本実施形態によるイン
クジェットヘッド1は、一方向(主走査方向)に延在し
た矩形平面形状をしている。インクジェットヘッド1
は、後述する多数の圧力室10やインク吐出口(吐出ノ
ズル)8(共に図2〜図4参照)が形成された流路ユニ
ット4を有しており、その上面には、千鳥状になって2
列に配列された複数の台形のアクチュエータユニット2
1が接着されている。より詳細には、各アクチュエータ
ユニット21は、その平行対向辺(上辺及び下辺)が流
路ユニット4の長手方向に沿うように配置されている。
また、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士
が、流路ユニット4の幅方向にオーバーラップしてい
る。
【0021】アクチュエータユニット21の接着領域と
対応した流路ユニット4の下面は、インク吐出領域とな
っている。インク吐出領域の表面には、後述するよう
に、多数のインク吐出口8がマトリクス状に多数配列さ
れている。また、流路ユニット4の上方には、その長手
方向に沿ってインク溜まり3が配置されている。インク
溜まり3は、その一端に設けられた開口3aを介してイ
ンクタンク(図示せず)に連通しており、常にインクで
満たされている。インク溜まり3には、その延在方向に
沿って開口3bが2つずつ対になって、アクチュエータ
ユニット21が設けられていない領域に千鳥状に設けら
れている。
【0022】図1及び図2に示すように、インク溜まり
3は、開口3bを介してその下層にある流路ユニット4
内のマニホールド5と連通している。開口3bには、イ
ンク内に含有される塵埃などを捕獲するためのフィルタ
(図示せず)が設けられている。マニホールド5は、そ
の先端部が2つに分岐して副マニホールド5aとなって
いる。1つのアクチュエータユニット21の下部には、
当該アクチュエータユニット21に対してインクジェッ
トヘッド1の長手方向両隣にある2つの開口3bからそ
れぞれ2つの副マニホールド5aが進入してきている。
つまり、1つのアクチュエータユニット21の下部に
は、合計で4つの副マニホールド5aがインクジェット
ヘッド1の長手方向に沿って延在している。各副マニホ
ールド5aには、インク溜まり3から供給されたインク
が満たされている。
【0023】図2及び図3に示すように、アクチュエー
タユニット21に対応したインク吐出領域の表面には、
多数のインク吐出口8が配列されている。各インク吐出
口8は、図4からも分かるように、先細形状のノズルと
なっており、平面形状がほぼ菱形の圧力室(キャビテ
ィ)10(長さ900μm、幅350μm)及びアパー
チャ12を介して副マニホールド5aと連通している。
このようにして、インクジェットヘッド1には、インク
タンクからインク溜まり3、マニホールド5、副マニホ
ールド5a、アパーチャ12及び圧力室10を経てイン
ク吐出口8に至るインク流路32が形成されている。な
お、図2及び図3において、図面を分かりやすくするた
めに、アクチュエータユニット21の下方にあって破線
で描くべき圧力室10及びアパーチャ12を実線で描い
ている。
【0024】また、図3からも明らかなように、アクチ
ュエータユニット21の下方にあるインク吐出領域に対
応した流路ユニット4内では、1つの圧力室10と連通
したアパーチャ12が当該圧力室に隣接する圧力室10
と重複するように、圧力室10同士が密着して配列され
ている。このようなことが可能なことの一因は、図4に
も示すように、圧力室10とアパーチャ12とを異なる
高さに設けるようにしたからである。このようにするこ
とで、圧力室10を高密度に配列することが可能であ
り、比較的小さな占有面積のインクジェットヘッド1に
より高解像度の画像形成を実現している。
【0025】圧力室10は、図2及び図3に描かれた平
面内において、インクジェットヘッド1の長手方向(第
1配列方向)と、インクジェットヘッド1の幅方向から
やや傾いた方向(第2配列方向)との2方向にインク吐
出領域内で配列されている。インク吐出口8は、第1配
列方向には50dpiで配列されている。一方で、圧力
室10は、第2配列方向には1つのインク吐出領域内に
最大で12個が含まれるように配列されており、そし
て、第2配列方向に12個の圧力室10が配列されたこ
とによる第1配列方向への変位は圧力室10の1つ分に
相当している。これにより、インクジェットヘッド1の
全幅内で、第1配列方向に隣接する2つのインク吐出口
8間の距離だけ離隔した範囲には、12個のインク吐出
口8が存在するようになっている。なお、各インク吐出
領域の第1配列方向についての両端部(アクチュエータ
ユニット21の斜辺に相当する)では、インクジェット
ヘッド1の幅方向に対向するインク吐出領域と相補関係
となることで上記条件を満たしている。そのため、本実
施形態によるインクジェットヘッド1では、第1及び第
2配列方向に配列された多数のインク吐出口8から、イ
ンクジェットヘッド1の幅方向への用紙に対する相対的
な移動に伴って順次インク滴を吐出させることで、主走
査方向に600dpiで印刷を行うことが可能になって
いる。
【0026】次に、本実施形態によるインクジェットヘ
ッド1の断面構造について説明する。図4及び図5に示
すように、インクジェットヘッド1の底部側の要部は、
上から、アクチュエータユニット21、キャビティプレ
ート22、ベースプレート23、アパーチャプレート2
4、サプライプレート25、マニホールドプレート2
6,27,28、カバープレート29、及びノズルプレ
ート30の合計10枚のシート材が積層された積層構造
を有している。これらのうち、アクチュエータユニット
21を除いた9枚のプレートから流路ユニット4が構成
されている。
【0027】アクチュエータユニット21は、後で詳述
するように、5枚の圧電シートが積層され且つ電極が配
されることによってそのうちの3層が活性層とされ残り
2層が非活性層とされたものである。キャビティプレー
ト22は、圧力室10に対応するほぼ菱形の開口が多数
設けられた金属プレートである。ベースプレート23
は、キャビティプレート22の1つの圧力室10につい
て、圧力室10とアパーチャ12との連絡孔及び圧力室
10からインク吐出口8への連絡孔がそれぞれ設けられ
た金属プレートである。アパーチャプレート24は、キ
ャビティプレート22の1つの圧力室10について、ア
パーチャ12のほかに圧力室10からインク吐出口8へ
の連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。サ
プライプレート25は、キャビティプレート22の1つ
の圧力室10について、アパーチャ12と副マニホール
ド5aとの連絡孔及び圧力室10からインク吐出口8へ
の連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。マ
ニホールドプレート26、27、28は、副マニホール
ド5aに加えて、キャビティプレート22の1つの圧力
室10について、圧力室10からインク吐出口8への連
絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。カバー
プレート29は、キャビティプレート22の1つの圧力
室10について、圧力室10からインク吐出口8への連
絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。ノズル
プレート30は、キャビティプレート22の1つの圧力
室10について、ノズルとして機能する先細のインク吐
出口8がそれぞれ設けられた金属プレートである。
【0028】これら10枚のシート21〜30は、図4
に示すようなインク流路32が形成されるように、互い
に位置合わせして積層される。このインク流路32は、
副マニホールド5aからまず上方へ向かい、アパーチャ
12において水平に延在し、それからさらに上方に向か
い、圧力室10において再び水平に延在し、それからし
ばらくアパーチャ12から離れる方向に斜め下方に向か
ってから垂直下方にインク吐出口8へと向かう。
【0029】図6に示す本発明の第1の実施形態におけ
るアクチュエータユニット21は、それぞれ厚みが15
μm程度で同じになるように形成された5枚の圧電シー
ト41,42,43,44,45を含んでいる。これら
圧電シート41〜45は連続平板層であり、アクチュエ
ータユニット21は、インクジェットヘッド1内の1つ
のインク吐出領域内に形成された多数の圧力室10に跨
って配置されている。圧電シート41〜45が連続平板
層として多数の圧力室10に跨って配置されることで、
圧電素子の機械的剛性を高く保つことができるので、イ
ンクジェットヘッド1におけるインク吐出性能の応答性
を高めることができるようになっている。本実施形態に
おいて、圧電シート41〜45は、チタン酸ジルコン酸
鉛(PZT)系のセラミックス材料など、強誘電性を有
する圧電材料からなるものである。
【0030】最上層にある圧電シート41とその下方に
隣接した圧電シート42との間には、シート全面に形成
された厚み2μm程度の共通電極34aが介在してい
る。同様に、圧電シート42の下層に隣接した圧電シー
ト43とその下層に隣接した圧電シート44との間に
も、共通電極34aと同様に形成された厚み2μm程度
の共通電極34bが介在している。また、圧電シート4
1の上方には、平面形状が圧力室10と相似形状(長さ
850μm、幅250μm)を有し且つ積層方向への射
影領域が圧力室領域に含まれる厚み1μm程度の駆動電
極35aが、圧力室10ごとに形成されている(図3及
び図7参照)。圧電シート42と圧電シート43との間
には、図3及び図7にまた示すように、圧力室10から
最も離れた圧電シート41の上方に設けられた駆動電極
35aより一回り小さい相似形状に形成された厚み2μ
m程度の駆動電極35bが介在している。一方、圧電シ
ート43の下方に隣接した圧電シート44とその下方に
隣接した圧電シート45との間、及び、圧電シート45
の下方には、電極が配置されていない。本実施形態にお
いて、電極34a,34b,35a,35bは、Ag−
Pd系等の金属材料からなるものである。
【0031】活性層の駆動電極と共通電極とで挟まれた
領域の面積が大きくなると厚みと垂直な方向の伸縮変位
が大きくなることから、上述のように、アクチュエータ
ユニット21の最上層にある圧電シート41の駆動電極
35aと共通電極34aとで挟まれた領域の面積を他の
活性層である圧電シート42,43のそれより大きくす
ることで、当該圧力室10から最も離れた活性層41の
厚みと垂直な方向の伸縮変位がすべての活性層41〜4
3の中で最大となる。これにより、アクチュエータユニ
ット21における変位効率が高くなって、低電圧化が可
能となる。
【0032】共通電極34a,34bは、図示しない領
域において接地されている。これにより、共通電極34
a,34bは、すべての圧力室10に対応する領域にお
いて等しくグランド電位に保たれている。また、駆動電
極35a,35bは、各圧力室10に対応するものごと
に電位を制御することができるように、駆動電極35
a,35bごとに独立した別のリード線(図示せず)を
介して図示しないドライバに接続されている。このと
き、上下で対になった駆動電極35a,35b同士は同
じリード線を介してドライバに接続されてよい。なお、
共通電極34a,34bは、積層方向への射影領域が圧
力室領域を含むように或いは射影領域が圧力室領域に含
まれるように圧力室10ごとに多数形成されたものであ
ってもよく、必ずしもシート全面に形成された1枚の導
電シートである必要はない。ただし、このとき、圧力室
10に対応する部分がすべて同一電位となるように共通
電極同士が電気的に接続されていることが必要である。
【0033】本実施形態によるインクジェットヘッド1
において、圧電シート41〜45の分極方向はその厚み
方向となっている。つまり、アクチュエータユニット2
1は、上側(つまり、圧力室10とは離れた)3枚の圧
電シート41〜43を活性層とし且つ下側(つまり、圧
力室10に近い)2枚の圧電シート44,45を非活性
層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となってい
る。従って、駆動電極35a,35bを正又は負の所定
電位とすると、例えば電界と分極とが同方向であれば活
性層である圧電シート41〜43の電極に挟まれた部分
が分極方向と直角方向に縮む。一方、圧電シート44,
45は、電界の影響を受けないため自発的には縮まない
ので、上層の圧電シート41〜43と下層の圧電シート
44,45との間で、シート間で分極方向への歪みに差
を生じることとなり、圧電シート41〜45全体が非活
性側に凸となる変形を生じる(ユニモルフ変形)。この
とき、図6で示したように、圧電シート41〜45の下
面は圧力室を区画する隔壁(キャビティプレート)22
の上面に固着されているので、結果的に圧電シート41
〜45は圧力室側へ凸になるように変形する。このた
め、圧力室10の容積が低下して、インクの圧力が上昇
し、インク吐出口8からインクが吐出される。その後、
駆動電極35a,35bへの駆動電圧の印加が停止され
れば、圧電シート41〜45は元の形状に戻って、圧力
室10の容積が元の容積に戻るので、インクをマニホー
ルド5側から吸い込む。
【0034】なお、他の駆動方法として、予め駆動電極
35a,35bに電圧を印加しておき、吐出要求がある
ごとに一旦電圧の印加を停止し、その後所定のタイミン
グにて再び電圧を印加する方法を用いることもできる。
この場合は、電圧の印加が停止されたタイミングで、圧
電シート41〜45が元の形状に戻ることにより、圧力
室10の容積は、初期状態(予め電圧が印加された状
態)と比較して増加し、インクがマニホールド5側から
吸い込まれ、その後再び電圧が印加されたタイミング
で、圧電シート41〜45が圧力室側へ凸となるように
変形し、圧力室の容積低下によりインクへの圧力が上昇
し、インクが吐出される。
【0035】また、例えば電界と分極とが逆方向であれ
ば電極に挟まれた活性層である圧電シート41〜43の
一部が分極方向と直角方向に伸びる。従って、圧電シー
ト41〜45の電極34a,34b,35a,35bに
挟まれた部分は、圧電横効果により、圧力室側に凹とな
るように湾曲する。このため、圧力室10の容積が増加
して、インクをマニホールド5側から吸い込む。その
後、駆動電極35a,35bへの駆動電圧の印加が停止
されれば、圧電シート41〜45は元の形状に戻って、
圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクをイン
ク吐出口8から吐出する。
【0036】本実施形態のアクチュエータユニット21
を作成するには、まず、圧電シート45〜41となるセ
ラミックス材料を積層して焼成する。その際、必要とさ
れる各セラミックス材料上には、駆動電極35b、共通
電極34a,34bとなる金属材料がパターン印刷され
る。その後、圧電シート41上に駆動電極35aとなる
金属材料を全面めっきし、レーザーパターニングにより
不要部分を除去するか、或いは、駆動電極35aに対応
する部分に開口を有するマスクを用いて圧電シート41
上に駆動電極35aとなる金属材料を蒸着させる。
【0037】このように、駆動電極35aのみ、他の電
極とは異なり圧電シート41〜45となるセラミックス
材料と一緒に焼成しないのは、駆動電極35aが露出し
ているために、焼成時の高温加熱により蒸発しやすく、
セラミックス材料に被覆された他の電極34a,34
b,35bに比べて厚みの制御が困難だからである。し
かしながら、他の電極34a,34b,35bも焼成時
に多少なりとも厚みが減少するので、焼成後の連続性を
維持することを考慮するとその厚みを薄くすることが難
しい。一方、駆動電極35aは、焼成後に上述したよう
な手法で形成するために、他の電極34a,34b,3
5bよりも薄く形成することが可能である。このよう
に、本実施形態のインクジェットヘッド1では、最も上
層にある駆動電極35aを他の電極34a,34b,3
5bよりも薄くすることで、活性層である圧電シート4
1〜43の変位が駆動電極35aによって規制されづら
くなって、アクチュエータユニット21の効率(電気効
率及び面積効率)を向上させている。
【0038】上述のようにして作成されたアクチュエー
タユニット21は、別途エッチングにより多数の開口が
形成されたキャビティプレート22などの9枚の金属プ
レートを接着することによって作成された流路ユニット
4と接着剤により接着される。この際、流路ユニット4
のキャビティプレート22の表面及びアクチュエータユ
ニット21の圧電シート41の表面にそれぞれ形成され
た位置合わせのための目印に基づいて両者が接着され
る。
【0039】次に、図8〜図11を参照しつつ、本発明
に係る第2〜第5の実施形態のアクチュエータユニット
121〜124について説明する。これら第2〜第5の
実施形態は、図6に示した第1の実施形態のアクチュエ
ータユニット21と同様に多数の圧力室10に跨って配
置されている。また、アクチュエータユニット121〜
124に含まれる圧電シート、共通電極、及び駆動電極
の構成材料は第1の実施形態のアクチュエータユニット
21によるものと同様で、それらの厚みや積層構成を変
更したものである。
【0040】先ず、図8に示す本発明の第2の実施形態
におけるアクチュエータユニット121は、図6に示し
た第1の実施形態の圧電シート41〜45にさらに上側
に2枚の圧電シート39,40を設けたものである。本
実施形態のアクチュエータユニット121は7枚の圧電
シート39〜45を含み、上側5枚の圧電シート39〜
43を活性層、下側2枚の圧電シート44,45を非活
性層としたユニモルフタイプの構成となっている。各シ
ート39〜45の厚みは、図6に示す第1の実施形態と
同様に、それぞれ厚みが15μm程度で同じになるよう
に形成されている。圧電シート41の上に設けられた駆
動電極35aの上にさらに圧電シート40が設けられ、
この圧電シート40と最上層にある圧電シート39との
間には共通電極34cが介在している。そして最上層の
圧電シート39の上には、駆動電極35aと等しい面積
を有する厚み2μm程度の駆動電極35cが配置されて
いる。なお、各圧電シート39〜45の厚みは第1の実
施の形態と同様で15μm程度である。
【0041】次に、図9に示す本発明の第3の実施形態
におけるアクチュエータユニット122は、図8に示し
た上記第2の実施形態とほぼ同様の構成である。ただ
し、最上層にある駆動電極35dの面積は、第2実施形
態とは異なり、中間の駆動電極35aの面積よりも大き
くなっている。つまり、本実施形態のアクチュエータユ
ニット12における駆動電極(上層から35d,35
a,35b)の面積は、圧力室10に近づくにつれて減
少し、活性層39〜43の駆動電極と共通電極とで挟ま
れた領域の面積が圧力室10に近づくにつれて減少する
ようになっている。
【0042】これら本発明の第2及び第3の実施形態に
おけるアクチュエータユニット121,122のように
3つの駆動電極を含む場合も、圧力室10から最も離れ
た駆動電極の面積を他の駆動電極の面積と同等以上にす
ることで、変位効率を上昇させることができる。しか
し、3つ以上の駆動電極を有するアクチュエータユニッ
トの場合は特に、図9に示す本発明の第3の実施形態の
ように、最上層から圧力室に近づくにつれて順次駆動電
極の面積を減少させるのがより好ましい。こうすること
で、さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇
及び低電圧化を期待できる。
【0043】次に、図10に示す本発明の第4の実施形
態におけるアクチュエータユニット123は、図6に示
した第1の実施形態と同様に圧電シートが活性層3枚及
び非活性層2枚の計5枚の構成であるが、活性層におけ
る2つの駆動電極135a,135bの面積が同じであ
る点、及び、最上層にある圧電シート38の厚みが他2
枚の活性層の圧電シート42,43の厚みより薄くなっ
ている点が異なっている。本実施形態では、活性層であ
る圧電シート38,42,43のうち、最上層の圧電シ
ート38の厚みが最小となっている。活性層の厚み及び
厚みと垂直な方向の伸縮変位に略反比例関係が成り立つ
ことを利用し、このように活性層である圧電シート3
8,42,43のうち最上層の圧電シート38の厚みを
最小とすることで、その層の厚みと垂直な方向の伸縮変
位を最大にできる。従って、アクチュエータユニットに
おける変位効率が高くなり、低電圧化が可能となる。
【0044】次に、図11に示す本発明の第5の実施形
態におけるアクチュエータユニット124は、図10に
示した第4の実施形態における活性層3枚38,42,
43のうちさらに中間の圧電シート42の厚みも薄くし
たものである。つまり、活性層である圧電シート36,
37,43の厚みが圧力室10に近づくにつれて増大す
るようになっている。このように、最上層から圧力室に
近づくにつれて順次活性層の厚みを増大させることで、
さらなるアクチュエータユニットの変位効率の上昇及び
低電圧化を期待できる。
【0045】また、上述した実施形態のインクジェット
ヘッド1におけるアクチュエータユニット21,121
〜124には、活性層としての圧電シートと圧力室10
との間に非活性層としての2枚の圧電シート44,45
が設けられている。このように、圧力室10と活性層と
の間に非活性層を介在させることにより、さらなるアク
チュエータユニット21の変位効率の上昇、及び低電圧
化を期待できる。
【0046】本実施の形態のインクジェットヘッド1
は、活性層である圧電シート41〜43と非活性層であ
る圧電シート44、45とが同じ材料で形成されている
ために、材料を交換する手間が不要となり、比較的簡略
な製造工程により製造可能である。そのため、製造コス
トを低減できることが期待される。さらに、活性層であ
る圧電シート41〜43と非活性層である圧電シート4
4、45とがすべて実質的に同じ厚みを有していること
からも、製造工程の簡略化によるコスト削減を図ること
ができる。なぜなら、圧電シートとなるセラミックス材
料を塗布積層していくときの厚さ調整工程を簡単に行う
ことができるようになるからである。
【0047】また、本実施の形態によるインクジェット
ヘッド1では、インク吐出領域ごとに分割された複数の
アクチュエータユニット21が、流路ユニット4に接着
された状態でその長手方向に沿って配列されている。こ
れにより、焼結などによって成形されるために寸法精度
にばらつきが生じやすいアクチュエータユニット21ご
とに流路ユニット4との位置合わせを行うことが可能と
なり、ヘッドを長尺化しても各アクチュエータユニット
21と流路ユニット4との位置ずれ量の増加が抑制さ
れ、両者を精度よく位置合わせすることができる。よっ
て、目印から比較的遠くにある個別電極35a、35b
についてもその圧力室10に対する位置が所定位置から
大幅にずれることが少なくなって、インクジェットヘッ
ド1の製造歩留まりが飛躍的に向上する。他方、これと
は異なり、アクチュエータユニット21を流路ユニット
4と同様の長尺体として形成すると、アクチュエータユ
ニット21を流路ユニット4と重ねたときの平面視にお
ける各圧力室10に対する個別電極35a、35bの位
置の所定位置からのずれ量が目印から離れるに連れて大
きくなり、目印から比較的離れた圧力室10におけるイ
ンク吐出性能が劣化し、インクジェットヘッド1内での
インク吐出性能の均一性が失われてしまう。
【0048】また、上述のように構成された本実施の形
態によるインクジェットヘッド1によると、圧電シート
41〜43を共通電極34a、34bと個別電極35
a、35bとで挟み込むとことにより、圧電効果によっ
て容易に圧力室10の容積を変化させることができる。
また、活性層である圧電シート41〜43が連続平板層
であるため、容易に製造することが可能である。
【0049】また、本実施の形態によるインクジェット
ヘッド1は、圧力室10に近い圧電シート44、45を
非活性層とし、圧力室10から離れた圧電シート41〜
43を活性層としたユニモルフ構造のアクチュエータユ
ニット21を有している。そのため、圧電横効果により
圧力室10の容積変化量を大きくすることができて、圧
力室10側が活性層でその反対側が非活性層のインクジ
ェットヘッドと比較して、個別電極35a、35bに印
可される電圧の低電圧化及び/又は圧力室10の高集積
化を図ることが可能となる。印加電圧の低電圧化を図る
ことにより、個別電極35a、35bを駆動するドライ
バを小型化できてコストを抑えることができ、圧力室1
0を小さくできてその高集積化を図ったときであっても
十分な量のインクを吐出することが可能となって、ヘッ
ド1の小型化と印刷ドットの高密度配置が実現される。
【0050】さらに、本実施の形態によるインクジェッ
トヘッド1は、各アクチュエータユニット21が実質的
に台形形状を有しており、各アクチュエータユニット2
1の平行対向辺が流路ユニット4の長手方向に沿い且つ
隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が流路
ユニット4の幅方向にオーバーラップするように複数の
アクチュエータユニット21が千鳥状に2列配置された
ものである。このように、隣接するアクチュエータユニ
ット21の斜辺同士がオーバーラップしていることで、
印刷媒体に対してインクジェットヘッド1がその幅方向
に相対移動する際、流路ユニット4の幅方向に沿って存
在する圧力室10同士が補完し合うことができ、高解像
度印刷を実現しつつ、非常に幅の狭い小型のインクジェ
ットヘッド1とすることができる。
【0051】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものでは
なく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設
計変更が可能なものである。例えば、圧電シートや電極
の材料は、上述したものに限らず、その他の公知の材料
に変更してもよい。また、圧力室の平面形状や断面形
状、配置形態、活性層の数、非活性層の数などは、適宜
変更してよい。また、圧力室の平面形状や断面形状、配
置形態、活性層の数、非活性層の数などは、適宜変更し
てよい。
【0052】また、上述の実施形態においては、駆動電
極の面積や圧電シートの厚みを変化させることで圧力室
10から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変
位をすべての活性層の中で最大となるように構成してい
るが、これに限定するものではない。即ち、他の手段に
よって、圧力室10から最も離れた活性層の厚みと垂直
な方向の伸縮変位をすべての活性層の中で最大となるよ
うに構成してもよい。
【0053】また、上述の実施形態において、アクチュ
エータユニットに含まれる活性層の圧電シートは3又は
5層に積層されているが、7層以上に積層されてもよ
い。また圧電シートの積層数に伴い、駆動電極及び共通
電極の数も適宜変更してよい。また、上述した実施形態
ではアクチュエータユニットに含まれる非活性層の圧電
シートは2層となっているが、1層であってもよいし、
アクチュエータユニットの伸縮変形が阻害されない範囲
で3層以上としてもよい。また、上述の実施形態では共
通電極をグランド電位に保つものとしているが、各圧力
室10に共通であればこれに限定されるものではない。
【0054】また、上述の実施形態では最上層の圧電シ
ートの上方に駆動電極を設けた構成となっているが、こ
れに限定するものではない。例えば下方に駆動電極、上
方に共通電極を設けた圧電シートが最上層に配置されて
もよい。また、上述の実施形態では非活性層の上に活性
層を設けたユニモルフ構造のアクチュエータユニットと
しているが、これに限定されない。また、圧電シート4
1〜45は連続平板層ではなく、圧力室10毎に形成さ
れてもよい。
【0055】また、上述の実施形態では、アクチュエー
タユニットの変位効率の上昇を実現するため、圧電シー
トの厚み又は駆動電極の面積を変化させているが、これ
ら2つの要素(圧電シートの厚み及び駆動電極の面積)
を変化させてもよい。つまり、例えば最上層の圧電シー
トの厚みを最小とし、且つ最上層の駆動電極の面積を最
大としてもよい。
【0056】また、上述の実施形態では、台形とした複
数のアクチュエータユニットを2列に千鳥状に配置して
いるが、アクチュエータユニットは必ずしも台形にしな
くともよく、複数のアクチュエータユニットを流路ユニ
ットの長手方向に沿って単に1列に配列してもよい。或
いは、アクチュエータユニットを3列以上に千鳥状に配
置してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、アクチュエータユニットにおける変位効率が高くな
って、低電圧化が可能となる。
【0058】請求項2によると、活性層の駆動電極と共
通電極とで挟まれた領域の面積が大きくなると厚みと垂
直な方向の伸縮変位も大きくなることを利用して、圧力
室から最も離れた活性層の厚みと垂直な方向の伸縮変位
を最大にでき、請求項1と同様の効果が得られる。
【0059】請求項3によると、活性層の駆動電極と共
通電極とで挟まれた領域の面積を圧力室に近づくにつれ
て減少させることで、さらなるアクチュエータユニット
の変位効率の上昇及び低電圧化を期待できる。
【0060】請求項4によると、活性層の厚みがその厚
みと垂直な方向の伸縮変位と略反比例の関係にあること
を利用して、圧力室から最も離れた活性層の厚みと垂直
な方向の伸縮変位を最大にでき、請求項1と同様の効果
が得られる。
【0061】請求項5によると、活性層の厚みを圧力室
に近づくにつれて増大させることで、さらなるアクチュ
エータユニットの変位効率の上昇及び低電圧化を期待で
きる。
【0062】請求項6によると、非活性層を活性層と圧
力室との間にさらに設けることで、さらなるアクチュエ
ータユニットの変位効率の上昇、及び低電圧化を期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるインクジェットヘッ
ドの平面図である。
【図2】図1内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡
大図である。
【図3】図2内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡
大図である。
【図4】図1に示すインクジェットヘッドの要部断面図
である。
【図5】図1に示すインクジェットヘッドの要部分解斜
視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるアクチュエー
タユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた
領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図7】図6に示す本発明の第1の実施形態におけるア
クチュエータユニットの各活性層における駆動電極を対
応する圧力室と共に示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるアクチュエー
タユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた
領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態におけるアクチュエー
タユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた
領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態におけるアクチュエ
ータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれ
た領域を横方向から見た拡大断面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態におけるアクチュエ
ータユニットを含む図4内に描かれた一点鎖線で囲まれ
た領域を横方向から見た拡大断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 3 インク溜まり 3a,3b 開口 4 流路ユニット 5 マニホールド 5a 副マニホールド 8 インク吐出口(吐出ノズル) 10 圧力室 12 アパーチャ 21 アクチュエータユニット 22 キャビティプレート 30 ノズルプレート 32 インク流路 34a,34b 共通電極 35a,35b 駆動電極 41〜43 圧電シート(活性層) 44,45 圧電シート(非活性層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 英年 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 吉本 聡 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF52 AF55 AG39 AG42 AG47 BA04 BA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を吐出ノズルに他端をインク供給源
    にそれぞれ接続した複数の圧力室が相互に隣接配置され
    ると共に、複数の前記圧力室に対してアクチュエータユ
    ニットが設けられたインクジェットヘッドにおいて、 前記アクチュエータユニットは、各圧力室に共通の共通
    電極と各圧力室に対応する位置に配置された駆動電極と
    によって挟まれ、前記駆動電極を前記共通電極とは異な
    る電位とすることで伸長又は収縮する圧電材料からなる
    複数の活性層を備え、これら複数の前記活性層のうち前
    記圧力室から最も離れた活性層のその厚みと垂直な方向
    の伸縮変位がすべての活性層中で最大となるように構成
    されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記圧力室から最も離れた活性層の前記
    駆動電極と前記共通電極とで挟まれた領域の面積がすべ
    ての活性層中で最大であることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 複数の前記活性層の前記駆動電極と前記
    共通電極とで挟まれた領域の面積が前記圧力室に近づく
    につれて減少していくことを特徴とする請求項2に記載
    のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記圧力室から最も離れた活性層の厚み
    がすべての活性層中で最小であることを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 複数の前記活性層の厚みが前記圧力室に
    近づくにつれて増大していくことを特徴とする請求項4
    に記載のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 前記アクチュエータユニットには、複数
    の前記活性層と前記圧力室との間に圧電材料からなる非
    活性層が設けられていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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