JP3911062B2 - 既設構造物接合用刃口装置および推進管の接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、推進管接合用刃口構造および推進管の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネル工法の一種である刃口推進工法は、発進立坑に配した数本のジャッキにより、掘削形状と同じ形状を呈した円筒管(刃口)を覆工のための管体(推進管)を介して押し出しながら掘削する工法である。
従来、刃口推進工法に用いられる一般的な推進管の形状は、単純な円筒形であり、例えば壁状の既設構造物の到達部に垂直に接合させることなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の刃口は、円筒形であり壁状の到達部に垂直に接合させる分には特に問題ないが、斜め到達や、既設円形管に地中接合する場合には、その到達角度や既設管径などにより接合不良部分が発生する。
この接合不良部分は、地山が開放状態となってしまい、地山の崩落などが発生する恐れがあり、これによる労働災害の危険が懸念されている。
【0004】
本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、既設構造物との接合時に発生する刃口との間の地山を閉塞し、既設構造物への接合作業を安全に実施するための、既設構造物接合用刃口装置および推進管の接合方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、既設構造物に接合する推進管の先端部に配置した刃口装置において、両端を開放した外殻と、前記外殻の内側より延出可能に設置した内筒とより構成し、前記内筒の先端面が既設構造物との接合部分の形状を呈し、前記内筒の後端面が推進管に接合することを特徴とする、既設構造物接合用刃口装置である。また本発明は、前述した既設構造物接合用刃口装置において、前記内筒が、外殻の内周面に沿って、推進方向に分割された複数の帯状板体で構成し、これらの各帯状板をそれぞれ外殻より個別に延出可能に構成したことを特徴とする、既設構造物接合用刃口装置である。また本発明は、推進管の先端に刃口装置を配置し、既設構造物へ向けて構築した推進管を既設構造物に接合する方法において、前述した既設構造物接合用刃口装置を用い、外殻を既設構造物に到着させ、前記外殻より内筒を延出して既設構造物に接合させ、前記外殻と既設構造物の接合部分との間に開放空間を発生させないように行うことを特徴とする、推進管の接合方法である。
【0006】
【発明の実施の形態1】
以下図面を参照しながら、本発明の既設構造物接合用刃口装置について説明する。
【0007】
<イ>全体の構成
図1に示すように既設構造物接合用刃口装置1(以下、刃口装置1とする)は、外殻2と、外殻2に収容される内筒3とより構成する。
【0008】
<ロ>外殻
図2に示すように外殻2は、両端を開放した剛殻で、推進管4の先端に位置する。
【0009】
<ハ>内筒
図3に示すように内筒3は、既設構造物である例えば管体5の側面と接合する際に、地山6を支持する覆工部材であり、前述した外殻2内から延出可能に収容される。
内筒3は、推進管4の推進時に外殻2に溶接などにより切り離し可能に固定されている。
即ち内筒3は、立坑に(図示せず)配置したジャッキ(図示せず)からの押出力を推進管4を介して外殻2に伝達する役目も果たす。
内筒3の端面形状は、既設管体5の外周面と隙間なく接面するように管体5の側面形状に合わせて予め形成してある。
これは外殻2と管体5との間に位置する地山6を開放させないためである。
内筒3の端面形状は、既設構造物の側面の形状により適宜形成するものとし、例えば管体5に接合する場合は円弧状とし、また管体5と直角以外の任意の角度で接合する場合は、その任意の角度に応じた端面形状とする。
なお、管体5が非円形である場合も同様である。
【0010】
【接合方法】
以下、本発明の推進管の接合方法について説明する。
【0011】
<イ>既設構造物接合用刃口装置の推進
既設構造物接合用刃口装置1(以下、刃口装置1とする)の推進は、推進管4の先端に既述した外殻2を位置させ、従来と同様に外殻2を地山6に貫入させながら推進管4を延長させて行う。
刃口装置1の推進力は、推進管4の基端から推進力を受けて推進する方法や、外殻2にジャッキを具備させ推進管4から反力を得る方法のいずれの方式であってもよい。
【0012】
<ロ>外殻からの内筒の延出
既設構造物である管体5に外殻2の端部21が到達した所で、以下の要領で刃口装置1の接合作業を行う。
先ず、外殻2と内筒3の溶接部を縁切りする。
続いて、図3に示すように内筒3を外殻2内から管体5へ向けて延出する。
内筒3の延出力は、例えば立坑に設置した複数のジャッキの推力を推進管4を介して内筒3に伝達する。
内筒3の端部31は、予め管体5の側面の形状に合わて成形してある。
従って内筒3は、その端部31が管体5に到達すると、その側面にほぼ正確に合致して接面する。
このことから内筒3により、外殻2と管体5との地山6を閉鎖状態とし、安全な環境下で推進管4と管体5の接合作業を実施する。
詳しくは、外殻2内より延出した内筒3を管体5に侵入させながら、推進管4を送り出すことにより、外殻2と管体5との間の地山6に常に覆いを設けた状態で推進管4の接合作業が実施できる。
【0013】
【発明の実施の形態2】
発明の実施の形態1においては、被接合部の接合部分の形状を予め付与した内筒を用いる一例について説明した。
これに対して、外殻の内周面に沿って、推進方向に分割された複数の帯状板体を用いることが考えられる。
詳しくは、図4に示すように外殻2の内周面に沿って複数の帯状板体31を隣接して並べることにより、外殻2が管体5に到達した際に、これら帯状板体31をそれぞれ管体5に向けて個別に延出すると、各帯状板体31が管体5の側面形状に沿って到達することにより、個別に延出した帯状板体31の全体の形状が管体5の側面形状に合致し、外殻2と既設管体5との間の地山6を閉塞状態とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態3】
発明の実施の形態1および2においては、既設構造物接合用刃口装置を刃口推進工法に用いた一例について説明したが、この他にも一般の推進工法や、シールド工法により構築するトンネルを既設構造物などに接合するために採用することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態4】
前述した各発明の実施の形態においては、推進管を既設構造物に接合させる既設構造物接合用刃口装置について説明したが、例えば既設の構造物内から推進管を発進させることも可能である。
この場合、既設構造物内より外殻内の内筒を先行して地山中に延出させ、ここから例えばシールドマシンを発進させ、発進後に内筒を引き込んで回収することが可能である。
これにより、従来の発進口の構造と比較して、工期短縮、施工数量の減少などによる工費削減が期待できる。
【0016】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ> 本発明の推進管の接合用刃口装置は、斜め到達や、既設円形管に地中接合する場合にも、その到達角度や既設管径などを予め付与した内筒を接合させることにより、推進管と被接合部との間に接合不良部分が発生しない。
<ロ> 接合不良部分が発生しないから、地山が開放状態とならず、地山の崩落などが発生する恐れが一切ないから、これによる労働災害の危険もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る既設構造物接合用刃口装置の説明図
【図2】 既設構造物接合用刃口装置による既設管体への接近時の説明図
【図3】 既設構造物接合用刃口装置による既設管体への接合時の説明図
【図4】 発明の実施の形態2に係る既設構造物接合用刃口装置の説明図
Claims (3)
- 既設構造物に接合する推進管の先端部に配置した刃口装置において、両端を開放した外殻と、
前記外殻の内側より延出可能に設置した内筒とより構成し、
前記内筒の先端面が既設構造物との接合部分の形状を呈し、
前記内筒の後端が推進管に接合する
ことを特徴とする、 既設構造物接合用刃口装置。 - 請求項1に記載の既設構造物接合用刃口装置において、
前記内筒が、外殻の内周面に沿って、推進方向に分割された複数の帯状板体で構成し、
これらの各帯状板をそれぞれ外殻より個別に延出可能に構成した
ことを特徴とする、既設構造物接合用刃口装置。 - 推進管の先端に刃口装置を配置し、
既設構造物へ向けて構築した推進管を既設構造物に接合する方法において、
請求項1または請求項2に記載の既設構造物接合用刃口装置を用い、
外殻を既設構造物に到着させ、
前記外殻より内筒を延出して既設構造物に接合させ、
前記外殻と既設構造物の接合部分との間に開放空間を発生させないように行うことを特徴とする、推進管の接合方法。
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