JP4287246B2 - 分岐トンネル掘削用シールド掘削機 - Google Patents

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Description

本発明は、地中に築造されている既設のトンネルに対して外部から該既設トンネルに連通する分岐トンネルを掘削するためのシールド掘削機に関するものである。
従来から、シールド掘削機によって発進立坑側等から既設トンネルに向かってトンネルを掘進し、既設トンネルの近傍部に達した時にシールド掘削機を停止させたのち、このシールド掘削機によって掘削されたトンネルを既設トンネルに交差するように連通させることにより、分岐トンネルを築造している。この際、既設トンネルとシールド掘削機との間の地盤を薬液注入工法や凍結工法などの補助工法を用いて固結状態にし、シールド掘削機のカッタヘッドを解体、撤去したのちこのシールド掘削機側から人力によって上記固結地盤を掘削しながら且つその掘削壁面を吹き付けコンクリート等により覆工しながら既設トンネルの外周壁面にまでトンネル部を形成すると共に、該既設トンネルの外周壁部を解体することによって既設トンネルに交差状に連通させた分岐トンネルを築造している。
しかしながら、このような分岐トンネルの築造方法では、既設トンネルとシールド掘削機との間の地盤を固結させる補助工法に多大な時間と労力を要すると共に人力による地盤の掘削量も多くなって作業能率が著しく低下するといった問題点がある。
そのため、特許文献1に記載されている分岐トンネル掘削用シールド掘削機が開発された。このシールド掘削機は図10、11に示すように、互いに屈折自在に接続している前後胴部31a 、31b からなるスキンプレート31の開口端に前方の地盤を掘削するカッタヘッド32を設けてなる掘削機本体A'において、上記スキンプレート31の前胴部31a の外周面に円弧状に湾曲した長方形状のフード板片33a を複数枚、周方向に円筒状に組み合わせると共に隣接するフード板片33a 、33a の対向側端面同士を前方に向かって個別に移動自在に連結してなるフード体33を備えている。
そして、このシールド掘削機によって既設トンネルTに向かって掘削壁面にセグメント覆工を施工しながらトンネルT'を掘進し、カッタヘッド32が既設トンネルTに達するとシールド掘削機を停止させたのち、各フード板片33a を掘削機本体内に装着している推進ジャッキ(図示せず)により前方の地盤に圧入しながら推進させてそれぞれのフード板片33a の先端を既設トンネルTの外周壁面部に当接させることにより、フード体33内に取り込まれた地盤と外側の地盤とを縁切りし、しかるのち、フード体33内の地盤を掘削、除去すると共にフード体33の先端が当接している既設トンネルTの外周壁面部を解体することによってトンネルT'を既設トンネルTから分岐した状態となるように連通させている。
特開平8−86187号公報
しかしながら、この分岐トンネル掘削用シールド掘削機によれば、円筒形状のフード体33を構成している複数枚のフード板片33a は、一枚の長方形状の板材からなるものであるから剛性が低く、そのため、スキンプレート31の前端から地盤中に圧入すると、地盤側からの抵抗力によって拡径方向に、或いは、縮径方向に撓み変形が生じて、軟弱な地盤においては地盤の崩壊が懸念される一方、硬質な地盤における施工では、フード板片33a の推進が困難になり、既設トンネルTに対する分岐トンネルの築造作業が能率よく行うことができないといった問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、既設トンネルに対して分岐トンネルを接続、連通させる作業が能率よく且つ正確に行うことができる分岐トンネル掘削用シールド掘削機を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の分岐トンネル掘削用シールド掘削機は、スキンプレートの前方地盤をカッタヘッドにより掘削しながらシールド掘削機を推進させて既設トンネルに向かってトンネルを掘進し、既設トンネルの側方に達した位置でシールド掘削機を停止させたのち、上記トンネルを既設トンネルに連通させることにより既設トンネルから分岐した分岐トンネルを築造するための分岐トンネル掘削用シールド掘削機であって、上記スキンプレートの前胴部の外周面に複数の分割フード部材を前方に向かって個別に推進可能に並設してなる円筒形状のフード体を配設していると共に、スキンプレートの前胴部の内周面に各分割フード部の内面側に対応させて該分割フード部材と一体に前方に向かって推進して前方の地盤を掘削するスクリューオーガを配設してあり、さらに、上記カッタヘッドを回転自在に支持している隔壁の外周端に短筒体を固着してこの短筒体の外周面上に上記全てのスクリューオーガを周方向に並列させた状態で前方に向かって摺動可能に配設していると共に、スキンプレートの前方地盤を掘削する上記カッタヘッドを縮径可能に形成して縮径したカッタヘッドの外周方の空間を通じて上記スクリューオーガをスキンプレートの前端から既設トンネルに向かって推進可能に構成してあり、上記各スクリューオーガは前半部と後半部とに分割されていて、既設トンネルに向かってトンネルを掘削する際には、前半部のみを前胴体の前半部内周面に配設した状態にして後半部の除去によって露出している前胴体の後半部内周面に沿って複数本の中折れジャッキとシールドジャッキとを配設し、既設トンネルの側方に達した位置でシールド掘削機を停止させたのち、上記トンネルを既設トンネルに連通させる際には、上記中折れジャッキやシールドジャッキを取り外して撤去し、上記スクリーオーガの前半部に後半部を接続するように構成したことを特徴とするものである。
本発明の分岐トンネル掘削用シールド掘削機によれば、シールド掘削機のスキンプレートの周面に複数の分割フード部材を前方に向かって個別に推進可能に並設することにより円筒形状のフード体を形成していると共に、各分割フード部材に前方の地盤を掘削する掘削手段であるスクリューオーガを配設しているので、このスクリューオーガによって前方の地盤を掘削しながら分割フード部材を推進させることができ、従って、小さな推進力で正確に且つ迅速に分割フード部材を既設トンネルの外周壁面に到達させることができる。その上、このように圧入したフード体によって地盤を確実に支保し、地盤の崩落を防止した状態にしてフード体内に取り込まれている土砂を容易に掘削、排除することができると共に、フード体の先端で囲まれた既設トンネルの周壁部を解体することによってこの既設トンネルから交差方向に分岐したトンネルを能率よく築造することができる。
さらに、地盤が硬質であってもスクリューオーガによって確実に掘削することができると共にその掘削土砂を後方に排出しながら分割フード部材とスクリューオーガとをスキンプレートの周面に沿って推進ジャッキにより一体的に推進させることができ、従って、既設トンネルの外周壁面に向かっての分割フード部材の推進作業が能率よく行うことができる。
その上、各分割フード部材はその内面側に一体に連結しているスクリューオーガの筒部によって撓み変形に対する剛性が高くなっているため、シールド掘削機のスクリューオーガから前方地盤に向かって撓むことなく正確な方向に直状に圧入することができると共に、その圧入も無理なく順次円滑に行うことができ、また、外周側の地盤に対する支保も強固に行うことができて、地盤の崩落を確実に防止しながらフード体によって囲まれた土砂を容易に排除することができる。
また、上記カッタヘッドを、前面に複数個の掘削ビットを固着している複数本のスポーク体を回転中心から外径方向に向かって放射状に設けることによって形成していると共に、縮径させることによってスキンプレート内を通じて後方に撤去可能に構成しているので、分岐トンネル掘削時には、このカッタヘッドを拡径させてスキンプレートから前方の地盤を円滑に掘進することができるのは勿論、シールド掘削機が既設トンネルに達した時には、該カッタヘッドを縮径させて該カッタヘッドの外周方の空間を通じて上記分割フード部材とスキリューオーガとをスキンプレートの前端から既設トンネルに向かって容易に推進させることができ、さらに、シールド掘削機内からこのシールド掘削機によって築造されたトンネル内を通じてカッタヘッドを撤去、回収することにより、既設トンネルに対する該トンネルの連結、連通による分岐トンネルの築造作業が能率よく行うことができる。
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は分岐トンネル掘削用シールド掘削機Aの縦断側面図であって、互いに屈折自在に接続している前後胴体1a、1bからなるスキンプレート1の前胴体1aの外周面に、一定幅と一定厚みおよび一定長さを有する長方形状の板材からなる分割フード部材2aを複数枚、互いに対向する側部を前後方向に摺動自在に係合させがら周方向に並設することにより円筒状のフード体2を形成していると共に、上記スキンプレート1の前胴体1aの内周面に、各分割フード部材2aの内面側に対応させて各分割フード部材2aと平行にスクリューオーガ3からなる掘削手段を配設してあり、スキンプレート1を挟んで内外に対向している分割フード部材2aの先端部とスクリューオーガ3の筒体3aの先端部とを連結片4によって一体に連結している。
即ち、スキンプレート1を挟んで連結片4により一体に連結している一枚の分割フード部材2aと一本のスクリューオーガ3とを一組の掘削フード部材Bとして複数組の掘削フード部材B、B・・・が図2に示すように、スキンプレート1の前胴体1aに並列状態で円筒状に且つそれぞれが個別に前方に向かって推進移動自在に配設されている。さらに、各分割フード部材2aの一側端部における外周縁部に細幅帯板形状の係合部材2cの幅方向の一半部を一体に固着してあり、この係合部材2cにおける分割フード部材2aの一端端部から外側方に突出している他面部の内側に隣接する分割フード部材2aの他側端部を摺動自在に係合させてこの係合部材2cをガイドとして互いに前方に向かって推進させるように構成している。
また、各分割フード部材2aとスクリューオーガ3との先端部を連結している上記連結片4は、常態においてはスキンプレート1の前端面に当接、受止されていると共に分割フード部材2aの先端部はこの連結片4から前方に突出していてその突出端部を内面が先端に向かって外方に傾斜している先端が先鋭な刃部2bに形成している。一方、各スクリューオーガ3は、先端(前端)に掘削刃3bを装着していると共に外周に螺旋羽根3dを一体に設けてなる中心回転軸3cを筒体3a内に該掘削刃3bをこの筒体3aの開口前端から突出させた状態にして挿入してなる構造を有している。
さらに、このスクリューオーガ3の中心回転軸3cの後端にモータ5を連結していると共に筒体3aの後端部に突設しているブラケット10とスキンプレート1の後胴体1bの前端内周面に突設している円環状の支持枠11とに推進ジャッキ6の前後端をそれぞれ着脱自在に連結して該推進ジャッキ6のロッドを伸長させることによって、このスクリューオーガ3と上記分割フード部材2aとを一体的に前方に推進させるように構成している。また、筒体3aの後端部には機内に土砂を排出するための排出口3eを設けている。
なお、各掘削フード部材Bにおけるスクリューオーガ3は、前半部3Aと後半部3Bとに分割されていて、このシールド掘削機Aによって既設トンネルTに向かってトンネルT'を掘削する際には、前半部3Aのみを図1の下部に示すように前胴体1aの前半部内周面に配設した状態にして後半部3Bと推進ジャッキ6をモータ5と共に除去されてあり、この除去によって露出している前胴体1aの後半部内周面に沿って複数本の中折れジャッキ7とシールドジャッキ8とを周方向に一定間隔毎に配設している。
各中折れジャッキ7はその前後端を、前胴体1aの後端部内周面に突設しているブラケット12と後胴体1bの前端部内周面に突設しているブラケット13とにそれぞれ取り外し可能に連結している一方、シールドジャッキ8は上記円環状支持枠11に貫通状態で固着してあり、そのロッドの先端に装着したスプレッダ8aをトンネル掘削壁面に施工したセグメント覆工Sの前端面に押し付けてロッドを伸長することにより、シールド掘削機Aを掘進させるように構成している。なお、14は前後胴体1a、1bを屈折自在に接続させている中折れ部である。
スキンプレート1から前方の地盤を掘削するカッタヘッド9は隔壁15の中心部にその中心軸9aを回転自在に挿通、支持させていると共に隔壁15に装着している駆動モータ16によって回転させられるように構成している。隔壁15はその外周端を短筒体17の内周面中間部に一体に固着していると共にこの短筒体17の外周面上に上記複数本のスクリューオーガ3の前半部3Aを周方向に小間隔毎に並列させた状態で配設し、且つ、全てのスクリューオーガ3の前半部3Aにおける筒体3aを短筒体17の外周面前後部に装着しているパッキン18、18に摺動可能に外接させている。
さらに、図2に示すように、数本(図においては3本)のスクリューオーガ3を一組として隣接する組間に仕切板20を配設し、各仕切板20の内外端面をスキンプレート1の前胴部の前部内周面と短筒体17の外周面とにそれぞれ溶接等により一体的に固着して、シールド掘削機Aにより既設トンネルTに向かってトンネルT'を掘削する時に生じるカッタヘッド9の掘削反力を隔壁15から短筒体17、仕切板20を介してスキンプレート1の前胴部1aに支持させると共に、中折れジャッキ7によって連結した後胴部1aからシールジャッキ8を介してセグメントSに受止させるように構成している。
カッタヘッド9は、図1、図3に示すように、その中心軸19の前端から該中心軸19に対して直交する方向(外径方向)に、前面両側部に前方に向かって複数個のカッタビット9cを突設した複数本(図においては6本)のスポーク体9aを放射状に設けていると共に隣接するスポーク体9a、9aの外端部間を連結片9dによって連結してなり、さらに、少なくとも半数のスポーク体9aをその外端面が開口した筒状の中空スポーク体に形成してその内部に外側スポーク片9bを収納し、スポーク体9a内に装着しているジャッキ9eの作動により、外側スポーク片9bを中空のスポーク体9aの開口端から出没させるように構成している。
この外側スポーク片9bの前面両側部にも前方に向かって複数個のカッタビット9cを突設していると共に、この外側スポーク片9bを外径方向に突出させた時のスポーク長をスキンプレート1上の分割フード部材2aの外周面に達する長さとなるように形成している。また、全てのスポーク体9aの長さを上記短筒体17の半径に略等しくして円形状に並列している上記スクリューオーガ3で囲まれた空間部内を通じてカッタヘッド9を後方に撤去、回収可能に構成している。なお、上記中心軸19の前面にはセンタビット9c' を突設している。
また、カッタヘッド9の背面外周部数カ所に、後方に向かってアーム部材21を突設していると共に、これらのアーム部材21の後端を円環状枠材22によって一体に連結して該円環状枠材22を上記隔壁15の前面外周部に回転自在に支持されてあり、さらに、この円環状枠材22の後端面に内歯車23を固着している一方、上記駆動モータ16の回転軸に固着している小歯車24を上記内歯車23に噛合させて駆動モータ16によりカッタヘッド9を回転させるように構成している。
さらに、カッタヘッド9の後面と上記隔壁15の前面間の空間部を、カッタヘッド9によって掘削された土砂を取り込んで一旦滞留させておく土砂室25に形成してあり、この土砂室25からスクリューコンベアからなる排土手段27を通じて掘削土砂を後方に排出するように構成している。
また、スキンプレート1の後胴体1bの前端部内周面に固着している上記円環状支持枠11の後面側にセグメントSを組み立てるエレクタ装置26を配設している。このエレクタ装置26は、円環状支持枠11の後端に円形レール部材26a を固着し、この円形レール部材26a にモータ(図示せず)駆動によって回動するリング体26b を回転自在に支持させこのリング体26b にエレクタ26c を装着してなるものである。
このように構成した分岐トンネル掘削用シールド掘削機Aによって既設トンネルTに連通させるた分岐トンネルT'を掘削するには、まず、スキンプレート1の前胴体1aの内周面に沿って並設している複数のスクリューオーガ3における後半部3Bを全て取り外した状態にしておき、この後半部3Bが存在しないスキンプレート1内に中折れジャッキ7とシールドジャッキ8を装着しておくと共にカッタヘッド9を拡径した状態にする。
この状態にしてシールド掘削機Aを発進立坑(図示せず)から既設トンネルTに向かって発進させてカッタヘッド9を回転させながらトンネルT'を掘進していくと共にその掘削壁面にエレクタ装置26によってセグメントSを組み立てることにより掘削壁面を覆工する。そして、このセグメントSの前端面にシールドジャッキ8のロッド先端に装着しているスプレッダ8aを押し付け、ロッドを伸長させることによってシールド掘削機Aを一定長、掘進させる毎に掘削壁面にセグメントSによる覆工を行う。また、トンネルT'の掘進中において、シールド掘削機Aの方向を修正したり曲線トンネル部を掘削する場合には、中折れジャッキ7を作動させることにより、スキンプレート1の前胴体1aを後胴体1bに対して中折れ部14から向きを変えたい方向に所定角度屈折させる。掘削された土砂は土砂室25から排土手段27に送り込み、該排土手段27からトンネルT'内を通じて発進立坑側に排出する。
こうして、スキンプレート1の前方地盤をカッタヘッド9により掘削しながらシールド掘削機Aを推進させてトンネルT'を築造していき、シールド掘削機Aが既設トンネルTの側方に達するとその位置で停止する。しかるのち、シールド掘削機Aによって掘削、築造した上記トンネルT'を既設トンネルTに連結、連通させる作業を行って、既設トンネルTからトンネルT'を分岐させる。次に、このトンネル分岐作業工程を図4〜図9に基づいて説明する。なお、これらの図4〜図9においては、スクリューオーガ3の筒体3aのみを図示し、螺旋羽根3dや推進ジャッキ6等は省略している。
図4はシールド掘削機Aが既設トンネルTに対して一側方から所定の角度でもって交差するように到達した状態を示すもので、そのカッタヘッド9の一部が既設トンネルTの外周壁面の一部に当接又は極めて接近していると共に、カッタヘッド9の前面は既設トンネルTの外周壁面に対してその一部から他部に向かうに従って離間した状態となっている。
なお、既設トンネルTの中心線に対してシールド掘削機Aの機軸が直角となっている場合には、カッタヘッド9の前面が既設トンネルTの長さ方向に平行しているが、既設トンネルTの周方向に対してはカッタヘッド9の前面は外周部に向かうに従って既設トンネルTから離間することになる。また、シールド掘削機Aの機軸の延長線が既設トンネルTの中心線に直接交差していない状態、即ち、高さが一致していなく、既設トンネルTの上周部側又は下周部側に偏った部分に連通させる場合もあるが、いずれの場合においても、本発明によれば既設トンネルTの所定部分から上記トンネルT'を分岐させることができる。
まず、シールド掘削機Aが既設トンネルTに達すると、排土手段27であるスクリューコンベアを撤去すると共にエレクタ装置26を取り外して撤去し、さらに、中折れジャッキ7やシールトジャッキ8も取り外して撤去したのち、既設トンネルTに向かって推進すべきスクリューオーガ3の前半部3Aに後半部3Bを直列状に接続すると共にスクリューオーガ3の中心回転軸3cの後端にモータ5を連結し、さらに、後半部3Bの後端から内方に突設しているブラケット10と円環状支持枠11間に推進ジャッキ6を連結する。また、カッタヘッド9の外側スポーク片9bを収縮させてカッタヘッド9を縮径させ、分割フード部材2aとスクリューオーガ3とからなる掘削フード部材Bをカッタヘッド9の外周方から前方に向かって推進可能にする。
しかるのち、既設トンネルTに最も接近している分割フード部材2aとスクリューオーガ3とからなる一組の掘削フード部材Bを該スクリューオーガ3の推進ジャッキ6のロッドを伸長させることによって地盤に圧入、推進させると共に、スクリューオーガ3の中心回転軸3cを回転駆動することによって前方の地盤を掘削し、その分割フード部材2aの先端を図5に示すように、既設トンネルTの外周壁面に当接させる。
次いで、この掘削フード部材Bに隣接する次の組の掘削フード部材Bにおけるスクリューオーガ3の前半部に後半部3Bを接続すると共にその螺旋羽根3dの中心回転軸3cの後端にモータ5を接続し、さらに、後半部3Bの後端から内方に突設しているブラケット10と円環状支持枠11間に推進ジャッキ6を連結する。この場合、先に分割フード部材2aの先端を既設トンネルTの外周壁面に当接させた上記一組の掘削フード部材B側のスクリューオーガ3から筒体3aのみ残して掘削に使用した掘削刃3bと螺旋羽根3dを備えている中心回転軸3dを抜き取り、これを次に推進すべき上記掘削フード部材Bにおけるスクリューオーガ3の筒体3a内に挿入し、上記したようにその中心回転軸3cの後端にモータ5を接続すると共に、掘削フード部材Bの推進に使用した上記推進ジャッキ6も取り外し、上記次の掘削フード部材Bのスクリューオーガ3の後半部3Bの後端から内方に突設しているブラケット10と円環状支持枠11間に付け替える。
しかるのち、この推進ジャッキ6のロッドを伸長させると共にスクリューオーガ3の螺旋羽根3dを回転させることによって前方の地盤を掘削しながら掘削フード部材Bを前進させ、その分割フード部材2aの先端を既設トンネルTの外周壁面に当接させる。以下、同様にして、スクリューオーガ3の掘削刃3bと螺旋羽根3dを備えている中心回転軸3dを順次、次に掘進させる掘削フード部材側のスクリューオーガ3に転用すると共に推進ジャッキ6を付け替えてその分割フード部材2aの先端を既設トンネルTの外周壁面に当接させる作業を行い、図6に示すように全ての掘削フード部材Bの分割フード部材2aの先端を既設トンネルTの外周壁面に当接させる。なお、スクリューオーガ3の後半部3Bを一定長の短い部分に複数分割しておき、これを順次、必要な長さとなるように継ぎ足してもよい。
分割フード部材2aの先端を既設トンネルTの外周壁面に当接させた場合、既設トンネルTの外周壁面が湾曲している一方、分割フード部材2aの先端面が幅方向に直線状に形成されているので、各分割フード部材2aの先端面と既設トンネルTの外周壁面との間における当接部分以外の部分に隙間が生じることになり、そのため、図7に示すように、各分割フード部材2aの先端面と既設トンネルTの外周壁面との間から地盤中に薬液を注入、固化することによって止水層Cを形成する。なお、既設トンネルTにトンネルT'を連通させて該トンネルT'を既設トンネルTから分岐させる位置が予め、設定されているので、上記各分割フード部材2aの先端面を、当接する既設トンネルTの外周面に合致するように凹円弧状に湾曲させておいてもよい。しかしながら、この形状に形成しておいてもその先端面を既設トンネルTの外周壁面に完全に圧着させることが困難であるので、上述したように薬液の注入による止水層Cを形成する。
薬液の注入は、予め、分割フード部材2a内に先端が該分割フード部材2aの先端面に開口し、基端が該分割フード部材2aの内面に開口している注入通路28(図1に示す)を設けておき、機内からこの注入通路28内に薬液を圧送することによって行うことができる。既設トンネルTの外周壁面に分割フード部材2aの先端を当接させる作業は既設トンネルTの外周壁面との距離が小さい方から大きい方に向かって順次行う。
こうして、止水作業が終了すると、掘削フード部材Bによって囲まれているカッタヘッド9の前方の土砂を適宜な掘削具を使用して排除し、しかるのち、シールド掘削機A内の各種機器類を解体、撤去すると共に、カッタヘッド9を支持している隔壁15の該外周端部を短筒体17から溶断等することによって切り離したのち、図8に示すようにカッタヘッド9を適宜な牽引手段によって後方に牽引して撤去、回収する。
次いで、掘削フード部材Bの分割フード部材2aの先端によって囲まれている既設トンネルTの外周壁部を既設トンネルT内から、或いは、トンネルT'側から解体、除去すると共にその解体口を分割フード部材2aに接続することによって図9に示すように既設トンネルTにトンネルT'を連通させ、該トンネルT'を既設トンネルTからの分岐させたトンネルとして使用するものである。
シールド掘削機全体の簡略縦断側面図。 その掘削フード部材の並列状態を示す簡略縦断面図。 カッタヘッドの正面図。 既設トンネルに到達した状態の簡略横断面図。 一つの分割フード部材を既設トンネルに当接させた状態の簡略横断面図。 全ての分割フード部材を既設トンネルに当接させた状態の簡略横断面図。 薬液を注入した状態の簡略横断面図。 カッタヘッドを撤去させる状態の簡略横断面図。 既設トンネルに分岐トンネルを連通させた状態の簡略横断面図。 従来例の簡略縦断側面図。 その一部を横断した簡略平面図。
A シールド掘削機
T 既設トンネル
T' 分岐トンネル
1 スキンプレート
2 フード体
2a 分割フード部材
3 スクリューオーガ
6 推進ジャッキ
9 カッタヘッド

Claims (1)

  1. スキンプレートの前方地盤をカッタヘッドにより掘削しながらシールド掘削機を推進させて既設トンネルに向かってトンネルを掘進し、既設トンネルの側方に達した位置でシールド掘削機を停止させたのち、上記トンネルを既設トンネルに連通させることにより既設トンネルから分岐した分岐トンネルを築造するための分岐トンネル掘削用シールド掘削機であって、上記スキンプレートの前胴部の外周面に複数の分割フード部材を前方に向かって個別に推進可能に並設してなる円筒形状のフード体を配設していると共に、スキンプレートの前胴部の内周面に各分割フード部材の内面側に対応させて該分割フード部材と一体に前方に向かって推進して前方の地盤を掘削するスクリューオーガを配設してあり、さらに、上記カッタヘッドを回転自在に支持している隔壁の外周端に短筒体を固着してこの短筒体の外周面上に上記全てのスクリューオーガを周方向に並列させた状態で前方に向かって摺動可能に配設していると共に、スキンプレートの前方地盤を掘削する上記カッタヘッドを縮径可能に形成して縮径したカッタヘッドの外周方の空間を通じて上記スクリューオーガをスキンプレートの前端から既設トンネルに向かって推進可能に構成してあり、上記各スクリューオーガは前半部と後半部とに分割されていて、既設トンネルに向かってトンネルを掘削する際には、前半部のみを前胴体の前半部内周面に配設した状態にして後半部の除去によって露出している前胴体の後半部内周面に沿って複数本の中折れジャッキとシールドジャッキとを配設し、既設トンネルの側方に達した位置でシールド掘削機を停止させたのち、上記トンネルを既設トンネルに連通させる際には、上記中折れジャッキやシールドジャッキを取り外して撤去し、上記スクリーオーガの前半部に後半部を接続するように構成したことを特徴とする分岐トンネル掘削用シールド掘削機。
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